ジェンダーフリー
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この記事は中立的な観点に基づく疑問が提出されているか、議論中です。そのため偏った観点から記事が構成されているおそれがあります。議論はノートを参照してください。(2010年10月)

ジェンダーフリー(ラテン文字表記:gender-free)とは、「従来の固定的な性別による役割分担にとらわれず、男女が平等に、自らの能力を生かして自由に行動・生活できること」と定義される。[1]これが敷衍され、社会的性別(ジェンダー)に対する一般通念にとらわれず、自分の生き方を自己決定出来るようにしようという、「固定的な性役割の通念からの自由を目指す」思想、およびこの思想に基づいた社会運動を指すことがある。

しばしば和製英語と誤解されるが、英語圏でもgender-neutralなどの語とともに広く用いられる。ただし、原語では「社会的性別にこだわらない」という程度の平易な意味であるのに対し、多くの外来語と同様、日本では使用者によってさまざまな党派的主張がなされ、誤解や混乱を生んできた。これを踏まえて、男女共同参画局より地方公共団体に対して「この用語を使用しないことが適切」との事務連絡が出ている[2]


目次

1 ジェンダーフリー概念の成立

2 擁護派の弁明

3 ジェンダーフリー運動とそれをめぐる状況

4 ジェンダーフリーをめぐる論争

4.1 論争の背景

4.2 賛成派の主張

4.3 反対・否定派の主張

4.4 賛成派の対応に対する批判

4.5 ジェンダーレスとの混同


5 政党政治とジェンダーフリー

5.1 自由民主党

5.2 日本共産党

5.3 民主党


6 ジェンダーフリーの実践例等

6.1 教育現場

6.1.1 日教組の見解


6.2 団体等の活動


7 教育を受ける生徒達の意識

8 ジェンダーフリーの思想的背景

9 ジェンダーチェック

9.1 青森県

9.2 東京都

9.3 愛知県

9.4 高知県

9.5 兵庫県


10 ジェンダーフリーにおける生物学的問題

11 脚注

11.1 注釈

11.2 出典


12 関連文献

12.1 肯定的立場

12.2 否定的立場

12.3 否定派を批判しているものの肯定的ではない立場


13 関連項目

13.1 概念

13.2 歴史的経緯

13.3 個人

13.4 団体

13.5 出版社


14 外部リンク

14.1 肯定的立場

14.2 否定的立場

14.3 関連施設等


ジェンダーフリー概念の成立

この節は検証可能参考文献や出典が全く示されていないか、不十分です。出典を追加して記事の信頼性向上にご協力ください。(2017年6月)

英語圏での「gender-free」という言葉自体は、アメリカの教育学者バーバラ・ヒューストンが用いたとされている。しかし、ヒューストンはこの言葉を「ジェンダーの存在を意識しない」という意味で使用しており、かつ、「ジェンダーフリー(ジェンダーの存在を意識しない)よりも、ジェンダーに起因する差別や格差に敏感な視点を常に持って教育を進めるべきだ」と述べて、「ジェンダーフリー」に賛成しないという文脈で使ったのである。

その観念的背景にはフェミニスムの第二波の原点となる、フランスの実存主義者シモーヌ・ド・ボーヴォワールの著作『第二の性』に述べられている「「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」という主張から発展し1970年代から1980年代までフェミニスム思想で有力であったアンドロジナス、つまり無性あるいは両性具有の考えを背景としている。この考えは、生物学・心理学的な裏付けが欠け、フェミニズムの第三波が発生した1990年には欧米のフェミニスムでは時代遅れとみなされることになる。
擁護派の弁明

擁護派からは日本で「ジェンダーフリー」と呼ばれる運動の思想は、英語圏における「ジェンダー・イクォリティ」(gender equality)運動に近いとの主張が存在する。フェミニスト山口智美は、『「ジェンダー・フリー」をめぐる混乱の根源』の中で以下のように述べている。
『私は10年以上、アメリカの大学院でフェミニズムを専門としてきたが、「ジェンダー・フリー」という言葉は聞いたことがなかった。「ジェンダー・フリー」の「フリー」は、日本で一般に理解されているような「?からの自由」という意味より、英語では「?がない」という意味合いが強い。アルコールフリービール、オイルフリーファンデーションなどを例にとるとお分かりいただけるだろう。アメリカ人のフェミニスト学者数名に、「ジェンダー・フリー」について聞いてみたところ、「何それ?ジェンダー・ブラインドって意味なの?」という反応が返ってきた。彼女たちは、「ジェンダーを見ようとしない。ジェンダーが見えていない」という意味にとった。つまり、ジェンダー・フリーを、男女平等に対して否定的な意味合いを持つ用語と解釈したのである。』[3]

欧米の女性学において「gender」という用語とともに研究対象になったものは、まさに「男らしさ」「女らしさ」であり、このような性の差が差別の根本的原因という論であった。女性学(women's studies)のさらに過激な展開として発達した「genderstudies」の哲学的基礎は、シモーヌ・ド・ボーヴォワールの「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」の標語である。特に1970年から1980年代に展開されたジェンダー論では、このような性差はあくまで文化的に構築された人為的なものであり、これを乗り越えて「androgyny」(両性、あるいは中性)の人間性を確立することが、フェミニズムが対峙する問題の最終的な解決につながると真剣に議論されていた。ただし、この論は医学的事実と決定的に異なっていたため、1990年代に急速に崩壊する。

「ジェンダーフリー」の擁護派は、「ジェンダーフリー」はフェミニズム運動の一環と捉えられることが多いが、フェミニストのすべてがジェンダーフリー賛同派というわけではない。男性に対する文化的圧力を問題とする「男性学」、「メンズリブ」、「マスキュリズム」などの活動を行う者たちの中にも、ジェンダーフリー運動に賛同する者は多い。また、「クィア」と呼ばれる、同性愛者などの性的マイノリティーに属する層の中にも賛同する者がいるが、彼らの中では、本来の「ジェンダーフリー」の意味から離れ、独自の政治的意味を付加する論も存在すと述べている。ただしこれはポスト・フェミニスト派(バックラッシュ)がジェンダー論に早くから批判を展開していたからである。ついでにメンズリブなどの集団は存在しないに等しい少数であり「ジェンダーフリー」運動の多様な集団からの賛同などの根拠にならない。ついでにクィア論(同性愛・両性愛)はあくまでもジェンダー論から発展した学問である。


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