エアバスA300
[Wikipedia|▼Menu]

エアバスA300

イラン航空のA300B2-203

用途:旅客機貨物機

分類:ワイドボディ機

製造者:エアバス

運用者(2017年7月現在の運用数上位5社)[1]

フェデックス

UPS航空

ユーロビアン・エア・トランスポート(英語版)

マーハーン航空

エア・ホンコン


初飛行:1972年10月28日[2]

生産数:567機

運用開始:1974年5月23日[3]

運用状況:運用中
表示

エアバスA300 (Airbus A300) は、エアバス・インダストリー(後のエアバス)が開発・製造した双発ジェット旅客機である。世界初の双発ワイドボディ旅客機であり、エアバス社設立のきっかけとなった。

機種名のA300は、エアバスのAと初期構想の座席数300席にちなむ。A300は2つの世代に分けることができ、第1世代はA300Bとも呼ばれる。新技術の採用でグラスコックピット化された次世代型はA300-600と呼ばれる。本項ではA300第1世代を中心に説明する(A300-600シリーズについては当該ページを参照)。

本格的なジェット旅客機の時代を迎えた1960年代、バスのように気軽に乗れる大型旅客機「エアバス」が待望された。当時、欧州の航空機メーカーは単独で「エアバス」を事業化する体力が無かったため、国際共同開発体制によりA300構想が推進された。紆余曲折を経てフランス西ドイツ(当時)政府が中心となって企業連合エアバス・インダストリーが設立されA300が開発された。

A300は低翼配置の主翼下に左右1発ずつターボファンエンジンを装備し、尾翼は低翼配置、降着装置は前輪配置である。A300第1世代の全長は53.62メートル[注釈 1]、全幅は44.84メートル、最大離陸重量は116.5トンから165トンで、最大巡航速度はマッハ0.82から0.84である。当初、A300は欧州域内の短距離機として開発されたが、後に離着陸性能や航続距離性能を強化した派生型が開発され、一部の海上ルートを含む中距離路線にも進出した。旅客型だけでなく貨客転換型や貨物専用型も開発された。貨物型は新造のほか旅客型からの改造も行われており、2017年現在では貨物機としての運航が中心である。

A300第1世代は1974年エールフランスにより初就航し、A300-600は1984年サウジアラビア航空により初就航した。役目を終えた第1世代は1985年に生産を終了し、A300-600シリーズは2007年まで生産された。総生産数はA300第1世代が250機、A300-600シリーズは317機であった。2017年1月現在、A300の関係した機体損失事故が34件、ハイジャックが30件起きている。死者を伴う事件・事故は15件発生しており、合わせて1,435人が亡くなっている。

以下、本項ではジェット旅客機については社名を省略して英数字のみで表記する。例えば、「エアバスA300」であれば「A300」、「ボーイング747」であれば「747」、「ダグラスDC-10」はDC-10、「ロッキードL-1011」はL-1011とする。
目次

1 沿革

1.1 ヨーロピアン・エアバス構想

1.2 国際共同開発へ

1.3 イギリスの離脱

1.4 エアバス・インダストリーの設立

1.5 設計の過程

1.6 生産と試験

1.7 就航開始

1.8 改良と中距離型への発展

1.9 米国市場への売り込みと販売好転

1.10 A310の開発とイギリスの加盟

1.11 A300-600の開発

1.12 第1世代の生産終了と次世代型の発展

1.13 その後の展開


2 機体の特徴

2.1 形状・構造

2.2 飛行システム

2.3 客室・貨物室


3 シリーズ構成

3.1 A300B1

3.2 A300B2

3.2.1 A300B2-100

3.2.2 A300B2-200

3.2.3 A300B2-300


3.3 A300B4

3.3.1 A300B4-100

3.3.2 A300B4-200


3.4 A300C4

3.5 A300F4

3.6 A300 ZERO-G


4 運用の状況

4.1 日本での運航

4.2 受注・納入数


5 主な事故・事件

6 主要諸元

7 脚注

7.1 注釈

7.2 出典


8 参考文献

8.1 書籍

8.2 論文・雑誌記事等

8.3 オンライン資料


9 関連文献

10 関連項目

11 外部リンク

沿革
ヨーロピアン・エアバス構想

「エアバス」という言葉は、もともと特定の機種名や企業名を指すものではなく、「中短距離用の大型ワイドボディ旅客機」という意味合いで使われ、その語源は1960年代欧州の大型機構想にある[5][6][7]1950年代終盤に707DC-8が相次いで就航すると、本格的なジェット旅客機の時代が到来した[8]。航空旅客は爆発的に増加し、1960年代の中盤になると旅客機の大型化が望まれるようになった[8]。空港に行けばいつでも飛行機に乗れる時代が到来すると予想され、バスのように気軽に乗れる飛行機として「空のバス」すなわち「エアバス」という言葉が生まれた[9][10]

1964年イギリスでは王立航空研究所の主導でメーカーや航空会社も参加した委員会が開かれ、今後の欧州には大量輸送用に経済的な短距離輸送機が必要になるとの考えから様々な機体案が検討された[6]


次ページ
記事の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
mixiチェック!
Twitterに投稿
オプション/リンク一覧
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶしWikipedia

Size:389 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:FIRTREE