一般的に、山菜というものに分類されている食材には、一つの共有点がある。それは、平地だと取れないという大変に大きな欠点である。もちろん農業の進歩によって育てることのできる山菜も存在するのだけれど、田舎で売れるわけがないという話と、味の違い、さらには基本、農家が多いのは田舎、というごくごく当たり前な話が、山菜の農業化を妨げている。
そのため、一部都会に面した地域で山菜を b68 栽培している場所も存在するのだけれど、圧倒的な田舎及び農家が、ただで取れる食い物を作って売れる作物とは考えていないのが悲しい現実である。そのため、いつまでもいつまでもフキノトウ
やウド、タラの芽といった山菜は春にしか食卓に供給されない。その上、コゴミやアケビの芽といった、絶対に都会には出回らない食材は、いつまでもいつまでも田舎の特産品として君臨し続ける。そこに、イナカビトたちが命を賭ける価値が存在する。まぁ、それに、美味いし。 山菜採りには、様々な命の危険がある。特に、熊やマムシ
命の危険
そのほかにも、うっかり獣道に入り込んでの遭難や沢の斜面に生えた山菜を取ろうとしての転落、夢中になりすぎて夕闇で帰り道が分からなそ・れ・が・ど・う・し・た。このように、人間の歴史は、うまいもんを命がけで取ってくる歴史であるため、イナカビトたちが命の危険を顧みずに山へ突き進むことを誰も止めることは出来ない。 バブル時代、多くの山村が簡単なトレッキングと田舎独自の味を提供することを目的とした山菜採りツアーを企画、多くの観光客を集めた後、急速にしぼんでいったという話がある。実際、前述の入広瀬村でも、山菜共和国の名は遥か昔のものとなっている。これは、レジャーの多様化とか、根こそぎ山菜を採取したせいで取れなくなったとかいう話もそうだけれど、もっとも強烈な一撃が存在した結果、多くの若者が春の山に寄り付かなくなってしまったためである。 ぶっちゃければ、スギ花粉である。 無論、2013年になってようやく存在が明らかになったPM2.5やそのほかの外来性の原因を抜きにして、バブル以降、2000年代前半を通して、花粉症はすべてスギ
山菜レジャーの盛衰
そこに存在する中間業者の話はえぐすぎるのでカットします。彼らのせいでレジャーが終わったという話もいくつかあります。せっかくなので、そういった中間搾取について、色々と思う側からてけとーな呪いの言葉を一つ提供するだけでこの話は〆たい思います。覚悟を決めてどうぞ。
福島県の某地域の山で地元民すら採らなくなって採り放題になった山菜が腐るほどあるんだけれど都会で流通してなきゃいいな。
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関連項目
山菜
アケビ
アザミ
イタドリ
ウド
ウワバミソウ
オオバギボウシ
カタクリ
ギョウジャニンニク
クコ
コゴミ
コシアブラ
サルナシ
スベリヒユ
セリ
ゼンマイ
タカノツメ
タケノコ
タラの芽
フキノトウ
マタタビ
ミツバ
ヨブスマソウ
ワラビ
b70
田んぼの様子
ハイキング
更新日時:2018年1月24日(水)13:40
取得日時:2021/01/12 21:18