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【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ11



1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/04/16(土) 14:02:24.99 ID:jfp2Absw]
ここはふたなり専門スレです。ふたなりモノが苦手な方はお引き取りください。

生まれつき生えていても、魔法や薬などで突然生えてきても
女の子にペニスが付いていればどちらでもかまいません。

生えているのが当たり前の世界でも
そうでないごく普通の世界でもかまいません。

♂×♀でも♀×♀でも男がふたなり娘に犯されてもふたなり娘同士でヤッてもかまいません。

ふたなり妄想の赴くままに作品の投下や雑談をお待ちしております。

*容量500KBオーバーに注意してください。
*容量が480KBを超えたら速やかに次スレを立ててください。
*又は>>970辺りでお願いします。

*前スレ
【ふたなり】女性にペニスがある世界 in エロパロ10
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1285574053/

150 名前:前スレ361 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:07:35.32 ID:p1GMW8wk]
流れ止まってるから投下
前スレラストのふたなり教師×ふたなり生徒の続き

151 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/06/07(火) 15:08:06.04 ID:p1GMW8wk]
夜が深い闇に覆われる午前0時。
何かと忙しい職業である雫が、授業の下準備をやっと終わらせた。
「ハァ…結局、午前様かぁ……」
生徒にとっては高校受験など一度きりだが、教師にとっては一年に一度のイベントみたいなもの。
とは言え、初めて受け持つ新米教師の雫には力が入るのも無理はない。
「ハァ……深月とセックスしたいよぉ……」
教え子である、北条深月と禁断の関係になって早くも一ヶ月。
「教師になんかなるんじゃなかった……」
世間一般の想像とはかけ離れたハードワークに、深月とは学校でしか会えない日々が、もう一週間も続いていた。
「……寝よ」
疲れた体を引きずり、寝室に向かう雫の携帯が鳴ったのは、ベッドに倒れこんだ瞬間――深月からだった。
「もしもし、深月?」
電話の向こうの深月は……泣いていた。
『しず…くぅ…』
「深月!?どうしたの!?」
『アタシ、捨て、られ……ひっぐ…ど…しよ……』
「落ち着いて、今どこなの?」
泣きながら話す深月から、断片的な情報をまとめると、昨日から家族が家に戻らず、連絡もないとのこと。
『えぐ…えっ……ひっぐ…』
「すぐに行くから!電話はこのままにして!」
2分後にはマンションの駐車場から、雫の愛車のランチア・デルタが飛び出していた。

驚異的な速さで深月の家に着いた雫。愛の力である。
「深月、ドアを開けて…うわっ!」
雫がドアの前に立った瞬間、ドアが開かれて深月が雫の胸に飛び込んできた。
「う、うわあああぁん!……」
大声で泣く深月に、近所の人間が驚いたのか、窓を開けたり表に出たりして騒然となる。
しかし、雫はただ黙って深月を抱いていた。

深月が落ち着いたからと言って一人にする訳にもいかず、雫は深月を自分の家に連れて戻った。
「はい、コーヒー」
「ありがと……ゴメンね。迷惑かけちゃって…」
「何言ってんの。あんな状況なら私だって泣いてるよ……明日、ご家族が戻らなかったら捜索願出しに行こうね」
捜索願と言う言葉を聞いた深月が体を震わせ、また涙をこぼす。
「もう……戻らないよ、多分」
「そんな事ない!何か事情があるんだよ、だからそんな風に思わないで、ね?」
しかし、深月は静かに首を振る。その顔は全てを諦めた――死人の顔。
「そう言う兆しはあったんだ……アタシが急に真面目になったじゃん?それまで目に入れたくもないって感じだったのに、薄気味悪そうに見られてたし……」
「……そんな…」
実の娘が、外れた道を戻して嬉しがるどころか、薄気味悪そうに見る事が雫には信じられなかった。
「アタシ、学校辞めなきゃいけないのかな……独りで生きていかなきゃいけないのかな……」
「深月!!」
堪らず深月を抱き締める。どれだけの不安を、この小さな体に抱えていたのだろうか。抱き締める度に暖かいと感じた体が――今は冷たい。
「もしも、そうなったら……私が深月の家族になる…ずっと、ずっと一緒に居るから…!」
「し…ずく……」
悲しみの涙から、嬉し涙へ。
力強く抱き締める雫に負けない力で、抱き返した。

152 名前:雫と深月――家族関係 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:10:51.14 ID:p1GMW8wk]
そのまま暫く抱き合っていた2人だったが、雫の下腹部にムニッとした感触に、慌てて深月が離れようとした。
「ごっ、ゴメン!アタシ…!」
しかし、雫は微笑んで、深月の唇を奪う。
「んっ!?……んぅ…」
「んっ…んむ…はぁ、ん」
ポジションが良かったのか、深月のペニスは深月に痛みを与える事なく、下着から飛び出し雫の胸へと押し付けられた。
その雫のペニスも既に大きくなっていて、2人はペニスを押し付け合うように体を揺らしている。
やがて、存分にキスを楽しんだ唇が離れ、名残惜しげに糸を引いていた。
お互いを脱がせ合い、また2人は抱き合う――お互いの淫臭をむさぼるように。
「深月?」
雫に分からないようにため息を吐いたつもりだったが、あっさりと見抜かれる深月。
「……アタシ、雫に甘えてばっかだよなぁ…」
「どうしたのよ、急に?」
「アタシ、バカだからさ。雫に心も体も甘えちゃってる。でも、アタシは雫が辛そうにしてても何もしてあげられない……」
雫の呼吸が一瞬止まる。深月を見る表情は――嬉しさと情けなさが混じった、複雑なもの。
「そっか、バレてたか…」
「うん……雫、あんまり寝てないっしょ?それなのに…ホント、バカだよな。アタシ…」
「うん、バカも大バカ。バカの中のバカだよ」
驚いて雫を見る――母親のような微笑みだった。
「自分が一番大変なのに、私を気遣って……背伸びしすぎだぞ?」
おでこをコツンと深月のおでこに当てる。
「……深月は優しい子だね」
「雫は、エッチだよ」
「み、深月!……もう、ムード壊すなぁ…」
そう言う雫だが、腰が微妙な動きを続けていたのだから仕方ない。
「あはは、大丈夫。アタシも同じだからさ」
雫に回されていた手をゆっくりとほどき、床に足を開いて寝る。
「来て……雫」
ゴクリと唾を飲み込んだ雫が――しかし。
「あ!ゴメン、ちょっと待って」
「え?」
雫の肩透かしに、床の上で深月が器用にカクッとこける。
すぐに戻ってきた雫の手にあるのは、何かのボトル。
「ゴメンゴメン」
「もう、ムード壊すなぁ……それ、何?」
先程の雫と同じセリフで不満と疑問を。それに答える雫の笑みは、策士のもの。
「ん〜?これ?ローションだよ」
そう言ってローションを自分の胸に垂らして、胸の谷間にタップリと塗り込めた。
「は?どう言う流れか、イマイチ読めないんですけど?」
そうだろう。体験した事が無ければ、雫が何をしているのか理解できる筈がない。
雫は更に策士の笑みを深く刻み、深月に告げる。
「ふっふっふ……深月が泣いて悦んじゃうんだから……」
少しの恐怖。しかし期待の方が遥かに上回り、深月は雫を迎え入れる。

153 名前:雫と深月――家族関係 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:12:25.79 ID:p1GMW8wk]
「深月、入れるよ…」
「う、うん……ふぁああ……」
「くあ……っ」
雫が腰をゆっくりと沈めると同時に、深月の顔が快感に歪む。
雫の顔も同じで、深月の膣の気持ちよさに、ただ堪えるばかり。
「は…いったよ、深月……」
「んっ……雫のが奥まで来てるよ……」
深月の手が広げられ、ハグとキスを求める。
「だーめ、深月の手はこっち」
片手ずつ導かれた深月の手は――雫の胸。
「え?……ひゃあ!?」
反り返った深月のペニスが雫の胸に挟まれ、ローションのヌメリが深月に快感を与えた。
「んっ…そのまま、おちんちん挟んでて……ううっ」
「うあああ!?なっ、なにこれえええ!!?」
雫が体ごと深月の奥へと動く。当然、雫の胸が深月のペニスを自然と扱く事になる訳だ。
「ハアッ、ハアッ……し、雫、ちょっとストップ…」
「う、うん」
人を呪わば穴二つ。
深月を泣かすつもりが、ローションに濡れた乳首が深月の体に沿って絶妙な当たり加減で滑って行くのだ。誤算としか言いようがない。
「……いいよ、来て…」
自分の体が雫を逆に責めているのを知ってか知らずか、深月が続きを促す。
もう、どうにでもなれと、雫が激しく深月を貫きだした。
「うああん!!しずくぅ!!あっ、ダメ!ひぃん!」
「はあん!みつきっ!気持ちいいっ!ああん、いいよみつきっ!!」
「ぐひぃ!あっ、アタシ、死ぬぅ、わけ、わかんないよぉ!!」
雫の胸は最高の柔らかさと暖かさで深月を包みこんでいる。
深月自身では意識していないが、その手は微妙に圧力を変えて、時には右のカリ首を、左の竿を……そして鈴口付近を責めていた。
「死ぬぅ!!アタシ死んじゃう!!ひいっ!」
「ゴメンみつき!私もうダメぇ!イっくううう!!!」
「い、いやあああ!アタシもっ!アタシも一緒にぃ!」
深月の願いも虚しく、雫の精液が深月の子宮に向かって吐き出されてしまう。
「う…うぅ……ゴメン、ゴメンね深月……」
包茎は早漏だと言う話がある。深月の初めてを奪った時から今に至るまで、雫が入れた時は全て、雫が先に果てていた。
「私…ひっぐ……深月、えっ…ぐ、気持ち、よく、できっ…ない…ごめ…ゴメン……」
「雫……」
泣きながら謝る雫を、カワイイと思うし、バカだなあと思う深月。
「雫、アタシ幸せだよ」
「何でよっ、私だけ、で…深月はっ…えっぐ……」
「雫」
雫の背中に手を回し、引き寄せた。
「雫がアタシより先にイっちゃうって事はさ、それだけアタシのおまんこが気持ちいいって事っしょ?」
「うん……」
「そんな顔すんなって…好きな人に中出しされて幸せじゃない奴なんかいないよ」
「み、つき……」
母親のような優しい声。
しかし、その目は淫靡に。
「だからさ、雫に何度でもイってほしいよ。中出ししてほしいよ。ね?」
「深月……!」
深月から与えられる全力の愛に負けないように、雫は深月を抱き締めた。

154 名前:雫と深月――家族関係 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:13:49.03 ID:p1GMW8wk]
「んっ…」
深月が僅かに身悶えする。
雫は満足したが、深月はまだイっていないのだから、それは仕方ない。
「ああ、ゴメンね。深月もイきたいよね」
耳元で囁く。
「私の体、深月の好きにしていいよ…」
ゴクリと生唾を飲む深月が選んだのは――

所変わって浴室。
お互いにボディソープを手にとって洗い合う。
深月が選んだのは、お互いにフェラをしあう事だった。
「…子宮使ってもいいんだよ?」
深月が遠慮していると思ったのか、雫が気遣う。
「違うって。その……雫のチンカス舐めたいからだよぅ」
言ってて恥ずかしくなったのか、手で顔を覆う深月。
「……じゃあローションを落とさないとね」
そして今に至る。

雫が下に、深月が上になっている。
「んっ…んぅ…」
「んぅ、んっ、んく……ぷは…皮、剥いちゃうね…」
「うん…優しく、ね?」
深月がゆっくりと皮を剥いて――豊潤な匂いと共に、綺麗なピンクの亀頭が露になった。
「……あんまりチンカス付いてないや」
少し不満そうな声に雫が慌てた声を出す。
「あ、洗ってないよ!深月のためにオナニーもしてなかったんだから!」
「あ、だからこんなに臭いんだ」
「バッ、バカぁ!!」
少しだけ、深月のペニスに歯を立てた。
「うぎゃっ!?」
少しだけ――ほんの少しだけ噛んだだけなのに、鋭い悲鳴。
「み、深月!?ゴメン!痛かった!?」
一気に青ざめた雫の謝罪。
「痛かったよぉ……でも…」
ゴニョゴニョと口ごもる深月。しかし雫にはハッキリと聞こえた――気持ちいいかも。
「んふふ〜。噛まれて感じちゃうなんて、深月は変態だなぁ」
「へ、変態言うな!早漏のくせに!」
「あ〜!ひどい!気にしてええん!?」
皆まで言わせず、深月が雫のペニスに舌を這わす。敏感な亀頭は気持ちよさに跳ねるばかり。
「雫のチンカス、美味しいよ…」
すえた臭いと苦味にウットリとする深月。
「ああん、そん、な!ちょ、やめっ」
「やめないよーだ」
「うひぃ!ダメ、やだやだ、いっしょに、イくのぉ!」
ついに泣き出した雫に、少しやりすぎたかと、深月の舌が止まる。
「…落ち着いた?」
雫の呼吸が穏やかになるまで5分ぐらい待って、深月が聞く。
「うん……深月、腰使って?…私の口でセックスして…」
「そんな、ダメだよ。雫が辛いだけじゃんか」
「もう!言わせないでよ!私は、深月に、無理矢理してほしいの!」
チラリと見た雫は、恥ずかしそうにそっぽを向いていた。
「あはっ、アタシに無理矢理にされたいなんて…雫も変態じゃんか」
「変態でもいいもん。だから、ね?」
「……うん。雫の口、使ってあげるね」
深月の腰が少しだけ浮いた。

155 名前:雫と深月――家族関係 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:15:40.55 ID:p1GMW8wk]
雫が深月のペニスを口に持っていく。
「いいよ……深月がイくまで止めちゃやだよ」
「…分かった」
ゆっくりと深月のペニスが口の中に沈みこんでいく。
「あはぁ……すごいぃ…」
「んぐぅ…」
背筋から脳に突き抜ける快感に体を退け反らせて、深月のペニスはその大きさを全部、雫の口に隠してしまった。
雫の喉が異物の侵入を抑えるかのごとく、深月のペニスを締め付けると同時に、深月から理性を全て奪いつくした。
「んぐーーっ!?んぐっ!ん゛ん゛ん゛っ!」
「ん゛ー!!んぐっ!んぐっ!」
理性の飛んだ深月には分からなかったが、深月のフェラはかなり乱暴なものになっていた。
意識の深層で、雫と同じ苦しみを共有したがっていたのかも知れない。
ただ言える事は、お互いに限界が迫っている……それだけだ。
「ん゛ん゛ー!!ん゛ん゛ーっ!!」
「んぐっ!ん゛ぐぅ!!」
深月の腰が、口が激しさを増し、雫の腰は快感と言う電気ショックを受けたように、断続的に跳ね上がる。
「「ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!!!」」
2人のペニスからお互いを結び合う、熱いものが喉を落ちていくのを、薄れ行く意識が2人に伝えていた……

流石に疲れきった2人が寝室に向かい、ベッドに倒れこむと同時に、眠りの世界へ。
先に目覚めた雫が時計を見る――5時54分。
「んっ……ん〜っ」
寝たのが何時かは分からないが、不思議と体は爽快感に満ちている。
「んぁ……しずく…?」
「あら、起こしちゃった?」
「ん〜ん……し・ず・く♪」
あからさまなタコ口になる深月。誰にでも分かる、これは分かる。
「はいはい、しょうがないなぁ……」
深月の口へと――
「んぅ!?……し・ず・くぅ?……」
運ばれたのは、唇ではなく……ペニス。
「空気読めやこのドスケベ!!」
「……てへっ☆」
黙って一発殴った深月を、誰が責められようか。
「いたーい!!」
自業自得である。

「結局、しゃぶるんじゃない……」
朝立ちをものの2分あまりで大人しくさせられた雫がぼやく。
「いいじゃん、してもらいたかったんだろ?ん?何か言ってみ?」
無条件降伏だった。

「今日はサボっちゃおっか」
教師にあるまじき発言に、深月が驚いて雫を伺う。
「いいの…?」
「たまには、ね」
深月を一人にしておくのは心配だったし、もしも深月の家族が戻らなければ、やらなければならない事もある。雫はとりあえず昼までは待つつもりだった。

156 名前:雫と深月――家族関係 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:17:17.31 ID:p1GMW8wk]
「はい、確かに受理しました。深月さんはあなたが保護するんですね?」
「はい、連絡はこの番号に……では、宜しくお願いします」
昼を過ぎても深月の家族は戻らず、連絡もなかった。
捜索願を出し、車は深月の家へと向かう。当面の着替えや必要な物を取りに行く為だ。
終始うつ向いて何も言わない深月に雫は慰める事も出来ずに、無力感を抱いて運転していた。
「あら?」
曲がり角を曲がって、深月の家が見えると、深月の家の前からタクシーが発進した。
もしかして、と雫が車を停め、深月が急いでドアを開ける――鍵はかかっていなかった。雫もホッとして家に入る。
聞こえてきたのは父親の叱責だった。
「学校はどうしたんだ!真面目に見せかけてやっぱり中身は変わってないな!このクズが!」
信じられなかった。娘を2日半も放っておいて、謝るどころか罵声を浴びせている。
雫は怒りを覚えながら声のする方に上がって行った。
「失礼します。私○○中学校で教師をしております穂積と申します。勝手に上がらせてもらい、申し訳ありません」
冴えない風貌の父親は、40代だろうか。深月を見る目はまるで汚物を見るような目だ。
「え、先生が何で……まさか、何か問題でも起こしたのか!?どうなんだ!?」
また深月を叱責する。深月は――泣いていた。
「止めて下さい!深月さんは、何の連絡も無かったあなた方に捨てられたんじゃないかと、怯えていたんですよ!?」
一瞬、キョトンとした顔が真っ赤になって、また深月に罵声が飛んだ。
「それで先生に泣きついたのか!恥を知れ、この穀潰しが!」
雫の顔から血の気がスーっと引いて、怒りが沸点に達した時だった。
「ちょっと深月!?あなた、捜索願出したって本当なの!?」
「何だと!?」
慌てて入ってきた母親の言葉に父親が驚く。
「ええ、私が出しました。連絡も無く行方不明になれば当然の事ですから」
「貴様ぁ、そんなに親を困らせたいか!」
バキッと言う鈍い音。父親が深月を拳で殴ったのだ。
「全くよ!大体2泊3日の旅行に行ったぐらいで捜索願なんて!ああ、情けない!留守番も出来ないほどダメな子とは思わなかったわ!」
「旅行、ですって?」
冷たい声で聞く雫。
ああ――これはダメだ。こんな腐りきった奴らにこれ以上、深月を触れさせたくない。
「え、ええ……いえね?商店街の福引で特等が」
「なるほど。あなた方は深月さんを塵ほどにも愛していないんですね?」
母親の言い訳――流石に後ろめたいのだろうか。それを切り捨てて、雫は静かに問いただした。

157 名前:雫と深月――家族関係 mailto:sage [2011/06/07(火) 15:18:53.12 ID:p1GMW8wk]
「ああ、こんなもの親じゃなければ、誰が面倒なんて見るものか!」
断じて、断じて子供に言ってはいけない言葉だった。
聞かされた深月は、ショックのあまりにへたり込んだ。
両手は震える体を抑えるように、自分を抱いている。
落ち着け――自分が暴発しても深月は救われない。
心の中で念仏のように繰り返し言い訊かせないと、雫の熱は下がらなかった。
「……では、どうでしょう?これ以上、深月さんと一緒に暮らしても、お互いが不幸になるだけじゃないですか?」
「じゃあ、どうしろと言うんです?これは家族の問題なんだ。口出しは止めて頂きたい」
撫然とした表情で父親が言う。母親も同じ顔だ。
「私に深月さんを任せては頂けませんでしょうか?」
一瞬でうろたえた顔に変わる。
「駄目ですよ!この子は…」
「故あって、人様の前には出せない子供でしてね。家の恥を他所に晒す訳にはいかんのです」
「ご心配なく。私は深月さんの体の事を存じておりますので」
無表情な顔と、冷たい声で話す雫に何を思ったのか、父親が下卑た笑いを雫に向けた。
「そうか……ハハッ、あんた、コイツとやったんだな!?そうじゃなければ、いくら教師でもこんなに親切にはなれんからなぁ!?」
事実だが、雫は表情を変えない。それよりも、この下衆に怒りを通り越して情けなさの方が勝ったからだ。
「違うと言ったところで、信用しては頂けないでしょうね」
「当たり前だ!この牝豚が!この事は教育委員会に訴えてやるからな!教師が教え子をたぶらかした、ってな!」
「お好きにどうぞ。深月さん、行きましょうか」
話は終わったとばかりに、深月を抱き抱えて家を出る。そして車を急発進させた。
「せ、先生!ダメだよ!あの人本当にやっちゃうよ!?そんな事になったらクビになっちゃうよ!!」
血の気を無くした震える声で、深月が雫を止めようとする。しかし、雫が浮かべていたのは、いつもの優しい微笑みだった。
「大丈夫よ。そんな事にはならないから。それよりも服とか生活用品を買いに行かなきゃね」
鼻唄混じりに運転する雫の横顔を、深月は不安げに見ている事しか出来なかった。

「あの人達、マジで何もしなかったのかな……」
一ヶ月後、流石におかしいと深月が疑問を口にする。
「大丈夫だってば。言ったでしょ?表沙汰にしても、深月を虐待していたのはあの人達だし、世間体を気にしたら裁判も出来ないし」
「うん……そっか……そうだよね!」
明るい声で喜ぶ深月。やっと出口の見えないトンネルを抜け出せたようだ。
「雫!お風呂に入ろ!」
「あ、ゴメンね。これだけ終わらせるから、今日は一人で入って」
「ぶー!……分かったよぅ」
仕事兼、勉強部屋を出る深月を見送りながら、雫は暗い微笑みを浮かべた。
「………それだけじゃないけどね……」
机の中から3枚綴りの書類を取りだし、パシッと指で弾いた。

158 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/06/07(火) 15:20:36.21 ID:p1GMW8wk]
終わりー
最初にタイトル入れ忘れたorz








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