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薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 題20話



590 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2011/09/29(木) 14:33:46.65 ID:E3IgUVoW]
『発情期』

前編



ジュンはオナニーがしたくてほとんど死にそうだった。
誇張ではなく、本当に死にかけていた。
ジュンは今、まともにものを考えられない。ものを言えない。動けない。
ジュンの股間は膨らんでいる。かつてないほどにだ。
動けば擦れる。固いジーンズをものともせずに山頂をつくりあげている造物が、擦れる。
擦れれば感じる。何よりも固いのに何よりも敏感な、彼の忌々しく愛おしい突起物が、宇宙を感じる。
そしてわずかに残された理性のかけらが、
丸々と肥え太った性欲という巨獣に押しつぶされ、
彼は君子の皮を脱ぎ捨て一匹の醜い野獣になる。

もちろんそれは杞憂である。
せいぜい壊れた安全装置がピストルの暴発を許し、
跳ね返った玉に被弾するという無様な結果を残すだけだろう。
しかしこの哀れな思春期の少年は、自分がまるで自分でなくなってしまい、
欲望のままに暴走するという妄念に取り憑かれていた。

彼はいつでも、最悪の事態を考える癖がついていた。
それは彼の生き方でもあり、生きる術でもあった。
ただ今は理性がもはや機能せず、ただ本能のみが彼の心臓を動かし、
そのためにジュンは自分のバカげた妄執を否定することができなかった。

どうしてこんなになるまでほっといたんだ。
賢明なる読者はそう思うかもしれない。
しかし彼にそんな暇はなかった。
しかも、人一倍の性的刺激に日がな晒されていた。
それでいながら、その一切を吐き出すことを禁じられていた。

朝も昼も夜も、彼の周りには、姉と、幼馴染と、そして美しい少女人形がいる。
幼馴染に限っては出現確率40%でありその数値は上昇こそ続けているものの現在この家にはいないが、
他はだいたい皆常に揃っている。
今も姉は台所で料理をしている。
制服にエプロンをかけている。
居間では雛苺が絵を描いて、真紅がくんくん探偵の再放送を見ている。
上の階では、パソコンに向かい深めのデスクチェアに腰掛けたジュンの後ろで、
翠星石がなにかいいたげに視線を投げている。
しかし何も言えず同じく部屋で暇を潰す双子の妹にひっきりなしに話しかける。
似てない妹こと蒼星石は適当に返事をしながらやはりジュンを見ている。







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