- 199 名前:人食い怪物vs巫女 ◆gRbg2o77yE mailto:sage [2010/06/07(月) 01:51:10 ID:y76aSHBw]
- 敏感な粘膜を守ろうと愛液も大量に分泌され、必死に熱を冷まそうとする。
(お腹の奥が熱い! 痛い! 燃えちゃう! 止めて! これ以上暴れないで!) しかし、蟲は愛液に絡まりながら、残酷な熱を生み続けた。摩擦熱と擦傷の痛みに混じり、微弱な電流 も伝わるが、それを快感と認識するには、弥生はまだ幼すぎたし、性が未成熟すぎた。 肉体の中で最も神聖な場所で繰り広げられる蟲の狂騒に、ただ耐え続けるしかない。 大きな瞳に宿るのは、世界が崩壊したかのような絶望と恐怖、そして自己の喪失。 「ふぐううっ! ふぶぐううう! ぐうー! ううー! ぶぐぶぶ!」 そして異物が体内に侵入してくる苦痛に、口を塞がれながら泣き叫んだ。 純潔である前提で、異世界に旅立つことを教団から許された。純潔である前提で、神様に選ばれる資 格を貰うことができた。フィルール・スター・ナイツとして、戦士になることを認められた。 空想じみた夢物語であろうと、幼い少女にとっては、それは世界の全てだった。この世界での生を終え、 次の世界で生まれ変わるという世界観は、少女の行動の根底だった。 「ぐぶぶぶっ! ごぶっ! がぼぼうぐううごがぼ!」 下腹部を襲う激痛と異物感に、弥生は身を仰け反らせて必死に耐える。 しかし、頬がはち切れんばかりにミミズとウジで飽和した口では、悲鳴を漏らすこともできない。理解で きた状況は、自分が処女を失って、これまでの人生の全てが崩れ去ったことのみ。 幼いながらに戦士になろうと、数日間の地獄のような山越えに耐え続け、身も心も限界まで追いつめら れても希望を失わずにいた少女は、蟲に純潔を奪われる結末に終わったのである。 空想であれ、現実であれ、その事実は受け入れざるを得なかった。 それは絶望的な結末と言うしかない。 しかし、絶望とは通過点で在り、まだ続きがあることには、弥生は気付いていなかった。
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