- 155 名前:人食い怪物vs巫女 ◆gRbg2o77yE mailto:sage [2010/04/29(木) 11:34:15 ID:mSMMe//K]
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…………………… 「その『遊び』とやらはまだなの?」 怪物に襲われる少女たちを双眼鏡で観察しながら、雪菜は三色だんごを口に運び、続いてお茶を ぐびぐびと飲んだ。声には退屈の色が濃く、少女の集団への興味も薄れているようだった。 「ええ、これからですよ」 その言葉を聞いて、顔を上げた雪菜の表情が、ぴしりと固まった。 藤村は唇を釣り上げて歪な笑みを浮かべ、首を右に傾けている。しかし、笑みを浮かべている 眼球には一切の光が無いように見えた。純粋な闇色に満ちた眼窩から、零れるのは悪意の塊のみ。 あまりの悪意と殺気に塗り潰され、眼の光が消えて見えたのだ。 さながら人間では無く、闇色の夜空に輝く、暗黒の新月のように。 「さあ、可愛い子供たち、楽しい宴を始めましょう」 (続)
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