- 517 名前:快感の海 1/12 mailto:sage [2013/02/02(土) 18:20:46.86 ID:lavmQIOM]
- 『優勝賞金300万円!どこまでイクのを耐えられるか!?』
そう記されたチラシを眺めながら、山辺沙喜(やまのべさき)は溜め息をついた。 「……ねぇ、あんた達さ。本気で私に、この大会へ出ろって言うの?」 沙喜は傍にいる少年達に問いかける。 まだ高校生である彼らは、純真そのものの瞳を輝かせて沙喜を見上げた。 「おお、だって300万だぜ!? クルマ買えんじゃん、やってよ!」 「そうだよ、サキねーちゃんなら優勝できるって!」 「もし断ったら、今までねーちゃんが俺達に教えたこと全部、母さん達にバラすぜ!」 一丁前に脅しまでかけて、沙喜を冒頭の大会へ出場させようとしてくる。 この少年達は、沙喜と同じ田舎町の生まれだ。 子供が少ない町であり、沙喜は4つ5つも下である彼らの姉代わりとしてよく遊んだ。 大学入学を機に上京してからも、固まった休みが取れるたびに田舎へ戻り、彼らに都会仕込みの情報を教えている。 ――サキねーちゃん、女ってクリトリスがすっげー感じるって本当? 少年達が思春期に入ってからは、そうした性的な質問が増えた。 沙喜は、内心で教えるべきでない事とは思いつつも、結局は子供達の好奇心に押し切られ、 女の快感や都会カップルのセックス事情、『オトナの玩具』についてを説く。 そしてそれらの話でことさらに良い反応が得られた時、沙喜は妙な高揚感を覚えた。 心地いい。 元より、幼少期を少年達のボスとして過ごしてきた沙喜だ。 たとえ邪な釣ったといえど、少年達からの羨望の眼差しが堪らない。
|
|