- 812 名前:名無しさん@八周年 [2008/02/11(月) 08:49:53 ID:d3BNNhk10]
- 『聖徳太子はいなかった』
谷沢 永一 著 新潮新書 700円 日本文明派に対する頂門の一針 昨年、全国の義務制学校で、採用を拒否された『新しい歴史教科書』は、律令国家の成立の表題の下、聖徳太子の新政を、 聖徳太子の外交と聖徳太子の政治の両面から論じている。 そこには、「日出づる処の天子、書を日没する処の天子に致す。 恙なきや」が引用され、「遣隋使は隋からみれば朝貢使だが、太子は国書の文面で対等の立場を強調することで、 隋に決して服属はしないという決意表明を行った」と書かれている。「新しい教科書をつくる会」では、聖徳太子は、ヒーローなのである。 この一文に対して、谷沢氏は、著書の冒頭に問題にし、「これ、聖徳太子が、中国の隋の皇帝に宛てた国書である、と長いあいだ教えられきた。 非常に大切な文書であるとの触れこみである。それほど貴重なのか。では、日本の歴史書の、どこに、記しとどめられているのであろう」と切り出す。 そして、この一文が、我が国のいかなる書き物にも、ぜんぜん載っていないことを明らかにした後、『日本書紀』の箇所を紹介して、 その手練手管を解析する。見事である。
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