- 1 名前:砂漠のマスカレード ★ [2019/05/18(土) 10:48:36.40 ID:HgMLwamY9.net]
- 創立68年を数え、これまで鉄道関連の会社に多くの人材を輩出してきた「早稲田大学鉄道研究会」。
その伝統に連なる現役会員が、JR横須賀・総武快速線(久里浜〜東京〜千葉)で2020年度から導入予定の新型車両についてレポートする。テーマは「座席」だ。 * * * 旅客列車の座席には、クロスシートとロングシートの2種類が存在する。クロスシートとは、列車の進行方向に設置された座席のことである。 一方、ロングシートとは、列車の進行方向に対し、垂直に設置された座席のことである。 近年、長距離列車にもロングシートを採用することが増えている。例えば、2020年度よりJR横須賀・総武快速線等に導入予定であるE235系一般型電車は、 グリーン席以外の普通座席が全てロングシートとされている(「JR東日本ニュース」2018年9月4日付)。 本記事では、クロスシートとロングシートの長所・短所を整理し、横須賀・総武快速線E235系普通座席の完全ロングシート化が妥当であるのか考えてみたい。 ◆クロスシート、ロングシートの長所と短所 クロスシートの主な長所は、長時間の着席に適している点である。特に、進行方向に設置された座席の場合、乗客は自分が進む方向に向かって着席することができる。 さらに、クロスシートに着席した場合、乗客はロングシートよりも容易に車窓を眺められる。なぜなら、ロングシートの場合、乗客は窓に背を向けて着席するからである。 また、「快適性評価式」により、長時間乗車における快適性は、ロングシートよりもクロスシートへ着席した場合に大きくなることが示されている(須田義大・松岡秀樹・小川雅(1997) 「快適性と乗降容易性による座席配置の客観的評価方法」『日本機械学会論文集』63巻611号pp.141-148、pp.143-144参照)。 クロスシートの主な短所は、乗降に時間がかかる点である。 特に、窓側に着席した乗客は、通路側に着席した乗客により、スムーズな離着席を妨げられる(須田・松岡他は、この現象を「ブロッキング」と呼んでいる。 前掲書p.145参照)。そのため、混雑時には、列車が駅に停車する時間が長くなりやすい。とりわけ、停車駅が多い普通列車は、各駅で停車時間が累積し、遅延を起こしやすくなる。 一方、ロングシートの主な長所は、混雑への対応が容易な点である。ロングシートでは全ての座席が通路に面しており、乗客は他の着席客に影響されずに、スムーズな離着席を行える。 特に停車駅が多い普通列車等では、ロングシートは混雑時の駅停車時間短縮や遅延防止に役立つ。 また、ロングシート車両ではクロスシートよりも通路幅を広くできる。混雑時には多数の立客が通路にとどまるので、広い通路幅は立客1人当たりの面積を広くする。 要するに、ロングシートは混雑時の立客の快適性を高められるのだ。 ロングシートの主な短所は、長時間の着席に適さない点である。前述のように、ロングシートに着席した場合には、乗客は車窓を眺めることができない。 さらに、ロングシートの背もたれには、傾斜を与えることが極めて難しく、着席した乗客は、背筋をほぼ垂直に伸ばした姿勢を強いられる。 これは、ロングシートでは、床に垂直な客室の壁を背もたれとして用いるからだ。 さらに、ロングシートには、肘掛け・テーブル・ドリンクホルダー・コンセント等、長時間利用に便利な設備を設けることが構造上極めて難しい。 image.news.livedoor.com/newsimage/stf/2/4/248f1_759_f3fb792c_ffd226d8.jpg news.livedoor.com/article/detail/16477184/ 2019年5月18日 7時0分 NEWSポストセブン 1.bp.blogspot.com/_9EjWwgHTahU/S_AH59u382I/AAAAAAAAa1Y/Ll8-EyQhuOs/s1600/yokoso113_02_91n.jpg www5.plala.or.jp/uedararin/IMG_00072.jpg
|
|