- 1 名前:優遊自適 ★ mailto:sage [2019/01/19(土) 06:45:29.79 ID:5ckfdS8Y9.net]
- 87歳で突然の退去通知、「長生き」を後悔 絶望の先に
有料会員限定記事 山本恭介2019年1月19日05時15分 https://www.asahi.com/articles/ASLDF5JJLLDFUTFL011.html ■連載 「この部屋で」 住まう人の数だけ、暮らす部屋への思いがあります。様々な部屋と心の風景を描きます。 住人 女性・89歳 物件 駅から徒歩25分の2階建てアパート 広さ 約29平方メートル 家賃 5万3700円 アパート2階の自宅に帰るとき、東京都葛飾区の飯田さいさん(89)は、手すりを両手でつかんでゆっくりと急な階段を上がる。 暮らしたことのなかった街に、ようやく見つけたこの部屋で、昨年6月から一人で暮らす。 つましい和室にある目立った家財は、こたつと座椅子ぐらい。 壁には両親の写真と、わずかな額だけが飾られている。 額を見上げ、飯田さんは言う。「これ以外の大切なものは全て、なくなってしまった……」 ◇ 「このアパートは老朽化したので、取り壊します」 「終(つい)のすみか」と思って長年暮らしてきたアパートの大家から、突然の退去通知を受けたのは、2016年10月のことだった。 70歳まで助産師として働いたあと、わずかな年金と蓄えを頼りに、風呂もないその部屋に住み始めた。 やがて蓄えは底をつき、生活保護に。それでも近所づきあいが楽しく、駅に近くて友人が遊びに来やすいことも気に入っており、細々と暮らしてきた。 ささやかな幸せを突き崩す、87歳で受けた退去通知だった。 仕方なく、新居探しで不動産屋を訪ねた。たった一つの望みは、なじみのあるこの街に住み続けること。でも、見つからなかった。 理由は、90歳に近い年齢。何十軒まわっても、同じだった。 もう私には、住める場所はないのか。不安で、心臓がどきどきした。部屋にいても落ち着かず、お酒で気持ちをまぎらわせた。 どこに行っても、年が、年が、年が――。飯田さんは思い詰めた。 「長生きし過ぎたのが、悪かっ…
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