- 1 名前:◆CHURa/Os2M@ちゅら猫φ ★ [2017/07/25(火) 17:28:19.29 ID:???]
- ★「日本に移民は不要、人口減少を恐れるな」水野和夫教授
2017年7月24日(月)15時59分
超低金利政策の出口が見えず、中国という「帝国」の圧力を常に受ける日本は今後どう 国際社会を生き抜くべきなのか。新著『閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済 』(集英社新書)が 話題の水野和夫・法政大学教授インタビュー後編。
――アベノミクスをどう評価しますか? 著書の中では「日銀無策」と痛烈に批判していますが。
小泉純一郎氏は首相になり、「骨太の方針」で毎年のように名目3%、実質2%の成長を目指していたが、 全く成長しなかった。その後の民主党も成長戦略を打ち出し、安倍首相になってアベノミクスが出てきたが、 どれも中身は同じ。イノベーション、地方活性化、中小企業新興......などの順番を変えただけ。
小泉首相の02年の骨太方針から今年で15年。全然成長していないのだから、結果はおのずと出ている。 金融緩和も同じです。黒田日銀総裁の量的緩和とは規模は違うけれども福井元総裁らも緩和はしていた。 これもすでに十数年がたっています。しかし、デフレ脱却も経済成長も起きていません。
――一方で、景気だけ見ているとそう悪くもない。学生の就職も好調という現実があります。矛盾があるのでは?
良くなったのは株価だけでしょう。有効求人倍率は1.1を超えましたが、それは団塊の世代が大量退職したのに 新卒が100万人しかいないため、需給が逼迫しているというだけのこと。労働市場で需給が逼迫したら、 賃金上昇が起きなくてはいけないのですが、そうはなっていません。それは先回りして労働市場の規制緩和、つ まり派遣労働を認めたため、労働者の4割が非正規雇用になってしまったからです。
さらに経産省は「ROE(自己資本利益率)最低8%」という目標を掲げ、さらに国際標準は15〜20%だと 比較してお尻をたたいている。企業にすれば、賃金削減の手段をもらい、利益目標を倍にせよと言われて いる状態です。利益は内部留保にまわされ、賃金は上がらず、雇用の需給だけが逼迫しています。
――富の偏在が加速していると。
そうです。中間層の賃金が上がらないため、金融資産をもっていない世帯が3割を越えました。 それから、都市部と地方の格差も広がっています。日経新聞が「東京に預金が集中している」と 書いていましたが、高齢者が年金をもらって、使い切れず貯金を積み上げたその遺産が、 東京に住む子供世代に相続されています。
――日本は移民を受け入れるべきでしょうか。
そもそも移民の多くは、受け入れ国の経済的な事情で低賃金労働の門戸を開いているだけであって、 移民する人たちのことを考えているわけではありません。日本も人口が足りなくなっているので移民を 受け入れて成長したい、ということだと思いますが、それは移民する人々のことを考えていない。
www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-8043.php
――しかし、「閉じていく」と人口は先細りになります。
先細りといっても、1億2000万人がそもそも多過ぎる。近代化とは、すなわちヨーロッパ化だと 言ってもよいいが、ヨーロッパで最も成功しているドイツとフランスは国土面積が日本に近い (編集部注:フランスは55万平方キロ、ドイツは35万平方キロ、日本は38万平方キロ)。
人口はフランスが6000万人、ドイツが8000万人で、1人あたりGDPが3〜4万ドル。 日本は1億2000万人もいて、1人当たりGDPが独仏並み。石炭産業の盛んなドイツに 比べれば日本は不利だし、居住可能な国土面積も日本は独仏より少ない。
日本だけこれほど人口が増えたのは、世界に稀に見る高度成長を達成したからで、 それは日本人の勤勉さもあったでしょうけれども、朝鮮戦争やベトナム戦争のような 「特需」で輸出基地になったから。
近代化の条件はこの面積で8000万人。安倍首相は「9000万人死守」と言っているが、 8000万人ぐらいまでは減るのではないか。1億人以上人口がいると原則、貧しくなってしまう。 逆に言うと日本は貧しくならなかったのが不思議です。
――日本は人口減少を恐れるべきではない、と。
戦争をしようと思えば人口減少は恐れなければならないのですが、 戦争をしない仕組みを作っておくほうが重要です。
(以下リンク先で読んでください)
www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/07/post-8043_2.php
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