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【炎上】幻冬舎・見城徹社長 “出版界のご法度” 実売数晒しで炎上 「出版村の終わりの始まり」



2 名前:ヴァイヴァー ★ [2019/05/18(土) 12:41:36.28 ID:JThKO1Yq9.net]
>>1つづき

ここには長年にわたる文芸作家と出版社の商慣習も背景にあり、事態がわかりにくくなっている。まえおきが長くなったが、出版状況を理解するため
に今回の出来事のポイントとして、次の4点を取り上げたい。

言論表現の自由、出版の自由と出版をしないという判断
売れる本が売れない本の出版を支えている二重構造
出版契約と印税の支払い方法
編集者の立場と作家エージェントの必要性
==言論表現の自由、出版の自由と出版をしないという判断==
 まず、最初の点についてだが、言うまでもなく、最終的に出版するか、しないかの判断は出版社にあり、内容面とともにビジネスの判断も尊重され
る。

依頼した原稿が編集者や出版社の意に沿わないことは、どの出版社、どの編集者も経験している。筆者も編集者時代に、出来上がってきた原稿が企画
意図とまったく別な代物で、売れる確信もないことから、断ったことは一度や二度ではない。若い頃は対応のまずさも手伝って、著者のプライドを傷
つけたのか、罵声を浴びせられて電話を切られたこともある。

 ただし、表だって喧嘩することでは決してない。出版社の意に沿わなければ、礼を尽くして(原稿料の一部を支払うとか、他者の編集者に内々で声
をかけることもある)原稿をそっとお返しすればよいことである。その結果、他社から出版されることはよくある。

 一方、著者とのつきあいで、惰性的に判断して出版し、失敗した経験もある。景気がよい時代はよかったが、出版不況と言われる中で、企画や部数
決定はどの社も厳しくなっている。さらに書けば、単にビジネスとしてではなく、社会的責任からも出してはいけない本を出さないと決めることが重
要なのだ。出版社は、出したい本を出すことより、出してはいけない本を出さない、と決断する方が時に難しいし、勇気がいる。

内容に不満でも売れる作家だから出版することになれば、編集者として忸怩たる思いを味わうことになる。逆に作家と二人三脚でやってきて、企画が
通らない悔しさも編集者は味わうことになる。

売れる本が売れない本の出版を支えている二重構造
 次に、売れる本が出版を支えている構造についてである。「出版は水物」といわれ、数打つなかで、思いもかけないベストセラーが出ることがある。
逆に言えば、ヒット作が出ることで、売れない本を支えているのだ。

 今回の一件で言えば、日本人が好きな歴史書の学問的危うさもある。歴史学者である呉座勇一さんの『応仁の乱』(中公新書)がベストセラーに
なったのは記憶に新しいが、書店の歴史書コーナーに並ぶ本の多くは、学者よりも作家の作品である。司馬遼太郎の歴史小説から井沢元彦「逆説の日
本史シリーズ」のような通史と新説をブレンドした歴史評論まで、歴史書は部数が稼げる分野である。出版に当たっては史実が曖昧なこともあって、
内容の正しさはともかく、意外性や面白さが優先される点がある。

 百田尚樹さんの『日本国紀』は2018年11月に出版されベストセラーとなっている。この本も歴史エンターテインメントの系列に属する本といってよ
い。本が売れない中、売れ筋と人気作家を組み合わせた本は、堅実な企画である。日本人が国際社会の中で埋没して自信を失っていく中で、「日本は
素晴らしい」といった本が受け入れられていることも下地になっているだろう。皮肉な現象だが、歴史エンターテインメントブームが専門家の研究書
の販売を支えているのだ。






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