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産経抄ファンクラブ第301集



851 名前:文責・名無しさん [2024/05/10(金) 08:26:50.49 ID:S6gXp9b40.net]
5月10日

 水俣病で健康を害した患者の家を、原因企業チッソの社長が一軒ずつ訪ねて頭を下げた。昭和43年9月、公式確認から12年後のことである。患者の苦しみをつづった石牟礼道子さんの代表作『苦海浄土』に謝罪を受けた女性の声がある。

▼「あれこればいおうと、思うとったのに。いえんじゃった。泣かんつもりじゃったのに、泣いてしもうて」。駆け足で行脚した社長の胸に、どう響いたかは書かれていない。言葉を押し流した涙はしかし、女性の怒りや悲しみに重量感を与え、読み手の胸を揺さぶるのだ。

▼水俣病患者らの団体と伊藤信太郎環境相との懇談で、環境省が設けた発言時間は1団体につき3分だった。会場の熊本から伊藤氏が帰京する時間を考慮に入れた措置という。発言が予定の時間を超えると、役人がマイクの音を切る念の入れようだ。

▼発言を遮られた男性は、患者と認められぬまま他界した妻の無念を伝えるために、3分以内での訴えを何度も練習したと聞く。話すうちに涙で言葉が詰まり「先に進まなかった」とも。役人にとっては音を切るのが仕事でも、これは仕打ちである。

▼環境省によれば、このような進め方は「以前から」だという。「聞く耳」は形式だけ。そう言っているに等しい。水俣病の公式確認から、今月で68年になる。患者らの涙の裏側には、言葉にならない言葉がある。そこに耳を傾けぬ限り、問題の解決は遠のくばかりだろう。

▼伊藤氏は水俣市を訪れ被害者側に謝罪した。懇談をやり直し、発言時間を長めに取ることも検討するという。3分で窮状を知るのは難しい、と氏は述べた。まだ思い違いをしている。主客が逆だ。積年の思いを訴えてほしい―と、ここは相手の側に立ってはどうか。






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