- 1 名前:きつねうどん ★ [2019/03/21(木) 19:35:19.19 ID:CAP_USER.net]
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カブトガニは、その他の海中動物との生態とはまったく異なり、古代に出現したまま…当時の原始的な姿をとどめて絶えることなく子孫を残し続けている動物であり、まさに“生きている化石”と呼ばれています。 その丸みを帯びたボディラインと鋭い尻尾という見た目から、ときに「気味の悪い生き物だ」とも表現されることもあるでしょう。 新たな科学的な研究により、カブトガニの最も妥当と思われるファミリー・ツリー(系統樹)がつくり上げられました。 それによるとカブトガニは、「クモ綱(クモガタ綱)」に最も近いものとして分類されたのです。 科学者たちは長年に渡り、科学的にはカブトガニ類として分類されてきたカブトガニは、何らかのカタチでクモ綱に関連していることは間違いないと考えてきました。 ほとんどのクモ綱生物は、地上で生活しています。 ですが、その一部は水中でも生活しているからです。例えばミズグモは水中に網のような巣をつくり、そこに空気を蓄えて生きているのです。 これまでの考え方では、「そのミズグモらの共通祖先から枝分かれしたもの」と仮定されていました。 ある段階において、これは理にかなっています。クモ綱は、10万種を超える地球上で最も多様な種類をもつ節足動物の1つですので…。 その一方でカブトガニ類のカブトガニは、たったの4種だけで数千年に渡り細々と進化してきています。このことがこの生き物を、分類するにはより困難なものにさせているのです。 この研究の最近の主執筆者であるウィスコンシン大学マディソン校のヘスス・バレステロス氏は、『ナショナルジオグラフィック』で次のように語っています。 「系統樹でこの特定のグループを解き明かすことは常に困難なことでした。しかし、この分析において何よりも驚いたことは、どのようにデータを処理しても、一貫して同じ結果が得られたことなのです。…つまり、カブトガニは系統樹において常にクモ綱の中に分類されたのです」と。 この研究では、「ゲノムシークエンシング(ゲノムの配列決定)」に注目して、1度に1つずつという骨の折れるような動物のDNAシークエンシング、つまりDNAを構成するヌクレオチドの塩基配列(核酸の分子内での4種ある塩基の並ぶ順序)を決定することで、遺伝情報を解析するための基本手段を分析しています。 バレステロス氏や他の研究者たちがこれまでに、カブトガニの遺伝子配列を調べて続けてきたことにより、「系統発生上のデータセット(系統樹のファンシーな言い方)」として知られるものの作成が可能になったのです。 彼の研究チームは53種のクモ綱、カブトガニ、ウミグモ綱のゲノム配列を調べたところ、カブトガニ類はクモ綱に「属する」と示唆する莫大なデータを発見しました。系統樹のおよそ3分の2が、この結論に達したそうです。 しかし、このカブトガニの新たな系統樹は、今後この生物を解明していくために、多くのことが残されていることをさらに強調するものでしかありません。 バイオメディカルカンパニーは、カブトガニの血液は大腸菌の毒素の有無の検証に驚くほど効果があるそうで、その価値をすでに理解しています。 とりわけ、1リットル弱の血液は、1万4000ドル(約156万円)の価値があるそうです。これはクモというものが、科学が目覚ましく発達した21世紀においても、まだまだ謎に包まれたままでいることの証明でもあります。 Source : National Geographic From POLULAR MECHANICSTranslation / Kazuhiro Uchida ※この翻訳は抄訳です。 Related Videos https://www.esquire.com/jp/news/a26877364/horseshoe-crabs-arachnids-spiders-national-geographic/
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