- 1 名前：きつねうどん ★ [2017/12/17(日) 19:40:25.49 ID:CAP_USER.net]
- 戦前回帰か、武道の一つか−。平塚市立土沢中学校（同市土屋）が全国で唯一、保健体育の武道の授業に銃剣道を取り入れていることを巡って、こんな論争が起きている。銃剣道の採用中止を求める市民団体は１５日、全国で集めた署名を平塚市長らに提出し「人を殺す目的が原点の競技。平和教育とは相いれない」と批判。一方、学校側は「武道を通して他人を愛する気持ちを育てている」と主張し、両者の見解には隔たりがある。
２０２１年度から全面実施される中学校学習指導要領の保健体育で、武道の種目の一例に明記された銃剣道。現行の指導要領でも銃剣道は武道に含まれているが、採用しているのは全国で同校の１校だけだ。
そもそも銃剣は、接近戦で相手を突き刺す武器。戦前には戦闘の技術を磨く訓練として軍事教練でも用いられた過去がある。戦後は戦闘訓練の要素を排除して人間形成を目的としたスポーツとして歩み、競技人口は３万人に上る。
同校によると、授業に取り入れたのは１６年１月。すでに導入した剣道の防具がそろわず、想定していた時間の授業ができなかった。そのため、補完的に銃剣道を採用した背景がある。全日本銃剣道連盟の指導研修を受けた教員が在籍しており、同連盟の支援で小銃をかたどった「木銃（もくじゅう）」約４０本の提供を受けたのも理由という。
授業では１、２年生の男女全員が年度末の２〜３時間、１６６センチの木銃を手にして形や礼儀を主に学ぶ。最後は新聞紙を突くゲーム形式で締めくくる。木銃同士がぶつからないよう距離を保つことを義務付けるなど安全面も配慮している。
こうした同校の授業に異を唱えたのは、「秘密保護法廃止をめざす平塚市民の会」。公務員らの機密漏えいに厳罰を科す特定秘密保護法と同じく、授業に銃剣道を採用するのは「戦前回帰」の流れと危険視する。
９月中旬に開始した署名活動が全国に拡散し、２カ月足らずで計２９８７筆を集めた。同会の世話人代表の長坂紀子さんは「遊びの感覚で始められることに危機感を感じる」とし、「全国からこれだけの意思が集まった。校長先生は分かってほしい」と訴える。
一方、同校の林孝之校長は「（銃剣道は）学習指導要領に則っている武道の一つ。（本年度で）導入３年目になるが何の問題もなく、生徒や保護者からも苦情はない」と説明。「市が力を入れている平和教育にも逸脱するものではない」と理解を求める。
連盟は「関東近県（の学校）で模擬授業を開催したり、各都道府県の連盟を通じて導入拡大を呼び掛けている」という。
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