1 名前:きつねうどん ★ [2017/04/29(土) 20:30:47.97 ID:CAP_USER.net] アメリカでは5月の最終月曜日は戦没者追悼記念日。この日がやってくると、筆者が住んでいるミシガン州では「夏が来た」という気分になる。著者は若い頃、スノーモービル、ダートバイク、四輪バギー、水上バイクなどエンジンを搭載しているものなら何でも乗り回していたので、この(戦没者追悼記念日を含む)3連休には必ずといっていいほどダートバイクとカワサキ製のジェットスキーに乗っていた。だからこそ、今年の3連休に、ミシガンに本社を置く Gibbs Sports Amphibians(ギブス社)が革新的な水陸両用車の試乗に招待してくれたとき、思わず若者のように心が弾んだ。水陸両用車の名前は ギブス「クアッドスキー」。実用的な6輪の水陸両用車(軍隊などが使用している)と違い、このクアッドスキーは陸上、水上どちらでも運転を楽しめる乗り物を目指して開発された。 クアッドスキー誕生のきっかけとなったのは、一般道も走行できる水陸両用車のコンセプトカー、「 アクアダ」だ。しかし、アクアダは 排出ガスや安全の基準を乗用車と船舶の両方でクリアしなければならないという壁にぶつかり、市販化を断念。そこで、ギブス社は、アクアダ用に開発した技術をクアッドスキーに使い、全地形対応車であり、水上バイクであり、バイクでもあるクアッドスキーを作り出したのである。 クアッドスキーは、昨年末からフロリダ州を中心に販売代理店を通じて4万ドル(約450万円)で発売されている。最近では、最高クラスのATV(全地形対応車)やPWC(水上バイク)が約1万ドル(約112万円)から購入できることを考えると、クアッドスキーの顧客ターゲットは、富裕層の新しもの好きと政府機関となるだろう。筆者はもちろん、そのどちらでもないのだが、ギブス社は南フロリダに作ったクアッドスキーのテスト用施設に招待してくれた。 テスト用の施設で初めて実車を見たのだが、まず、その大きさに目が奪われた。水上バイクや4輪バギーもマリン&モータースポーツ系の乗り物としては大きな方だが、この2つを合体させると、驚くほど巨大なマシーンになるのだ。実際、クアッドスキーのホイールベースはダイムラーAGの スマート「フォーツー」より、8.9センチほど短いだけで、幅は2.6センチ広く、ノーズからテールまで(船首から船尾とも言える)は約52センチ長い。 エンジンはアクアダで採用していたものから、 BMW がK1300シリーズのバイクに搭載している1.3リッター並列4気筒DOHC 16バルブエンジンに変更。最高出力は140hp、最大トルクは12.03kgm。陸上を走行するときは後輪駆動だ。トランスミッションは5速で、シフトアップはマニュアルとなりハンドルバーの左サイドにボタンで操作するシフターがついている(シフトダウンはオートマチック)。エンジンパワーは陸上を走行中も(水上走行用の)ジェットユニットに伝えられているため、インペラ(ジェットユニットの中にある羽)は動き続けている。 コンポジット製のV字型ボディとリアにある人目を引く大きなステアリングノズルのおかげで、クアッドスキーは車輪がついた水上バイクのように見える。駆動システムはユニークな構造になっていて、後輪を動かすドライブシャフトは無く、チェーンを使って後方へパワーを伝えている。気になるメインテナンスだが、ギブス社は50時間ごとにディーラーに整備に出すことを推奨している。また、アラスカとハワイを除く米国で販売されているクアッドスキーには1年の保証書がついている。水上と陸上という異なる環境で走行することを目的とした車であるが、水陸両方で十分に満足できる状態に仕上がっていると言えるだろう。何しろ、パワーが十分にあり、水上でも陸上でも最高速度45mph(約72km/h)を楽しむことができるのだから。 www.blogcdn.com/jp.autoblog.com/media/2013/07/25-gibbs-quadski-fd-opt.png www.blogcdn.com/jp.autoblog.com/media/2013/07/lead11-gibbs-quadski-fd.jpg つづき jp.autoblog.com/2017/04/28/gibbs-quadski-review-first-drive-video/