- 354 名前:名前は誰も知らない mailto:sage [2007/06/28(木) 14:14:42 ID:WDaodGjQ0]
- 雲林院は家に帰ってきた。
予備校時代と同じ307号室が彼の部屋だ。 「さってと。2ちゃんするか。」 K大合格を三度逃した彼は失意の内で学習意欲を無くしていた。 毎日2ちゃんに貼りつく日々。 雲林院はいい加減そんな自分に愛想が尽き始めていた。 しかし死が二人を分かつまで、彼も『自分』を捨てる事はできない。 「畜生!勉強して研究者になるんじゃい!」 雲林院はパソコンを閉じ・・・なかった。 言葉だけが虚しく部屋に響き渡った。 雲林院はミステリー作家の森博嗣氏に憧れて研究者を目指していたのだ。 雲林院はヘッドホンをつけてウィンドウズメディアプレイヤーで 「バトル・ロワイアル」のサントラを聴き始めた。 「全てどうにでもなれ。とにかく生きている。」 雲林院は嘯いた。
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