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【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ9



1 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/14(月) 22:27:36.99 ID:Xu2ghsgc]
DMMのブラウザゲーム、艦隊これくしょん〜艦これ〜のエロパロスレです。
エロ妄想なりSSなりご自由にどうぞ。

百合・女性提督ネタは百合スレで、こちらに投下の場合は注意書き推奨
【艦これ】艦隊これくしょんで百合 第7艦隊
pele.bbspink.com/test/read.cgi/lesbian/1389805659/

※次スレは>>980、もしくはスレ容量480kbを越えたタイミングで立ててください。

・公式
www.dmm.com/netgame/feature/kancolle.html

・公式漫画
www.famitsu.com/comic_clear/se_kancolle/

・前スレ
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ8
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1393339375/
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ7
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1390624968
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ6
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1387773261/
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ5
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1385645434/
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ4
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1383747696/
【艦これ】艦隊これくしょんでエロパロ3
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1382371413/
艦隊これくしょんでエロパロ2
pele.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1380741105/

・保管庫
www55.atwiki.jp/kancolle_ero/

2 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/14(月) 22:29:04.96 ID:Xu2ghsgc]
前スレが容量埋まっちゃったので次スレ立てました。

そして先ほどの続き

・・・
・・

中年のオヤジ「くっははは、まさかあのクソガキがオレの上官だとはな。」

曙「・・・?」
曙は怪訝そうな顔をした。
この男にあんな小さな男の子の知り合いがいるとは思えなかったからだ。

中年のオヤジ「本家様もやることがえげつねぇな」

曙「本家・・・?」
思わず口から声が漏れた。
男にも聞こえたようで、愉快そうに顔をあくどく歪めて笑う。

中年のオヤジ「クハハッ、・・・・あいつはな、オレの予備だ」
男の瞳に宿る底知れぬ闇に曙はゴクリと唾を飲む。

中年のオヤジ「フン、・・・大方、オレが行方不明なのをいいことに分家のあのガキを当主に据えたんだろうぜ」
もう本家を継げる血筋は残ってねぇからな、と以前の彼を思わせる声音で続いた。

曙「(行方不明?何を言っているの?)」
本家?行方不明?今ここにいるのに何処が行方不明なの?血筋ってどういうこと?
曙には男の言っていることが理解できなかった。

何やら考え出した曙に男が耳元で愉しそうにつぶやく。
中年のオヤジ「ククッ、アイツの両親はな。俺共々、『おまえらに殺された』んだぜ?」


曙「ッー!?」
ガバッと飛び起きるとそこは布団の上だった。
はぁはぁと荒い息を整え必死に今見た夢----昨日のことを思い出す。

曙「私たちが・・・殺した?いつ?・・・・誰を?・・・痛っ・・」
何かが思い出せそうだが、思い出そうとすると激しい頭痛に苛まれる。

曙「(大切な何かを忘れている・・・?)」

その手には思い出せない”誰か”からもらったハズのハンカチが握られていた。

3 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 08:22:27.03 ID:pgNRJ9mF]
>>1
…と言いたいところだけど
次スレ誘導せずに前スレを自分のSSでいきなり埋めるのはどうかと思います

4 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 19:29:10.66 ID:P/LAxgku]
容量制限に気づかず投下しちゃったんでしょ、許したれ

5 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 19:35:11.20 ID:xnoglcMR]
>>3
申し訳ない
まさか容量制限ギリギリだったとは気づかなかったよ

6 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 20:38:37.43 ID:PVBN/feA]
おつおつ
知る人ぞ知る駆逐艦トップの潮ちゃんが浜風と熾烈なトップ争いをしていると聞いて

7 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 20:41:30.83 ID:Bm1et5Ck]
……RJにはどうでもいい話であった

8 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 21:16:54.75 ID:PVBN/feA]
潮(U)カップエントリー
潮・浜風・白露・村雨・夕立・涼風・長波・時雨・夕雲・特別枠 愛宕
若葉杯エントリー
若葉・睦月・初霜・満潮・霰・霞・うーちゃん・特別枠 RJ(改)・まるゆ

エントリーを受付中です・・・

9 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 21:56:27.62 ID:3NlwEI2j]
>>8
潮(U)カップ出場にはにはちんこついてることが条件なのか(困惑)

10 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/15(火) 23:13:09.36 ID:7kovHcTa]
鎮守府における皐月賞とは



11 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/16(水) 00:01:51.10 ID:1/q3PW+m]
睦月賞、きさらぎ賞(なぜひらがな?)、弥生賞、卯月賞、青葉賞、文月賞、長月賞……
多分大体の人が知っているのはきさらぎ賞と弥生賞と青葉賞くらいだな

12 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/16(水) 00:58:21.53 ID:2kJsNTpr]
競うというか潮ちゃんはむしろ最近悩みを分かち合える巨乳仲間が増えてすごい喜んでそうだ

13 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/16(水) 04:45:52.59 ID:3moo+nTi]
ロリ巨乳勢力が拡大している
よーそろーである

14 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:33:55.94 ID:Di4v7A7c]
お風呂騒動

伊58「てーとくー、何でてーとくは少佐なのに提督って呼ばれてるんでち?」

それはゴーヤのそんな些細な一言から始まった。

提督「ゴーヤか、どうしたんだ?突然」
いつの間にか背後に回り、抱きつかれる。
潜水艦だけあってか気配を消すのがうまいようで
何処からか突然現れ、よくこうして抱きつかれている。
始めのころは、柔らかい二つのふくらみを押し付けられて
あたふたとしたものだった。
最初はイクだけだったのだが、いつの間にかゴーヤたちも真似するようになっていた。

伊58「他の提督さんはみんな少将以上なのに不思議ねって
他の艦娘が話してるのを聞いたでち。なんででちか?」

提督「ふむ」
ゴーヤの言う通り、提督と呼ばれる者は少将以上が通常だった。
深海棲艦が現れるまでは。

伊19「イクも気になるの!」
ひょこっと何処にいたのかイクも抱きついてくる。
潜水艦は気配を消すと心も読めないので時折びっくりさせられ、心臓に悪い。
むにゅっとボリュームのあるふくらみにゴーヤが少し押され気味になった。

伊58「わわ、イクちゃんに押し出されちゃうでち」

伊19「いひひ、それそれ〜なの!」
むにむにと頭の上で乳相撲を始めるのは色々と困りものだ。
何処の提督がこの水着を指定したのだろうか。
まったくけしから・・いい趣味をしている。

伊401「なになに?ないしょのお話?しおいも気になっちゃうな〜」

伊8「あ、それなら・・・はちが知っていますよ」
にゅっと提督の足の間から二人が顔を出す。

提督「しおい、はち、何処から顔を出しているんだ・・・」

伊168「すみません司令官。目を離したすきにいなくなっちゃって・・・」
そういって遠征帰りのイムヤはしおいとはちを摘み上げる。

伊401「やだやだやだ!提督のおひざがいいよ〜」
ジタバタと提督の足にしがみついて離れなかった。

伊8「あ、それでははちは提督の右腕にしますね。」
大人しくイムヤにつかまったはずのはちが、いつの間にか右腕にしがみついていた。
イクに負けず劣らずの胸に腕を挟まれ、どうしたものかと思案する。

伊168「あっ、こら!もう・・・それじゃあ司令官の左腕はイムヤにお任せ!」

提督「う、動けん・・・」
心地よい刺激は魅力的だが、このままでは任務が遂行できそうにない。
どうしたものかと思案すること数瞬、先ほどはちは知っていると言っていたな。

15 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:34:27.61 ID:Di4v7A7c]
提督「はち、代わりに説明してくれるか?」

伊8「んぁはっ、きゅ、急に動かれると、びっくりしちゃうんだよねぇ・・・」
そういえば大きな音などが苦手というのを話していたのを思い出した。
しかし今回のは少し違う。

伊8「(提督の腕が胸に擦れて・・・先っぽが///)」
・・・と心の声が聞こえてきた。

提督「はち、すまない」
ゆっくりはちの頭に手を持っていくとビクッと身構えたはちだったが、
「大丈夫だ」というこちらの目線に気付いたのか、ふっと力を抜いた。

伊8「ダンケ、提督の手は落ち着きます。」

伊19・伊58・伊401「あー!はっちゃんだけご褒美ずるい(の/でち)!」
一斉に他の艦娘から抗議の声が上がる。

提督「いや、これはご褒美では・・」
そう言いかけて目を輝かせる艦娘たちに、負けた。

伊19「んふー、提督の手はおっきくて気持ちいいなのねー」
伊401「んー、きもちいー。提督撫でるの上手ですね!」

伊58「あっ、二人も先にずるいでち!」
何処となくゴーヤが寂しそうだったのでわしゃわしゃと撫でてあげる。

伊58「や、やめるでち!なんでゴーヤだけ乱暴なのぉ?」
伊58「(てーとくはゴーヤのことが嫌いなのかなぁ・・・)」

ものすごく切ない感情が流れ込み、慌てて優しくなで掬う。
この力をもってしても、未だに乙女心というものはよくわからない・・・。

伊58「あ、ほんとに心地いいでち・・・///」
ほわぁ〜と夢見心地に、くてっとしな垂れかかってきた。
他の艦娘も皆恍惚としてしまっていることから、何か手のひらに
術でも施されているのではないかと本気で調べてみたが、
特に変わったところはなかった。
非常に謎だ。

伊168「あ、その・・・えっと」
ふと見上げると一人残ったイムヤがもじもじとしていた。

伊168「あ、あんまり痛くはしないでね?」
ギュッと目を瞑って祈りのポーズのようなイムヤに思わず噴き出した。

提督「ははっ、何か別のことに聞こえるな」

伊168「え?どういう・・・あっ・・・///」
撫ではじめると普段割とサバサバした性格のイムヤは
急にしおらしくなった。

伊168「これ・・・いいかも♥」
ふにゃふにゃとイムヤも床にぺたんと座り込んでしまい、
全ての潜水艦の撃沈(?)に成功した。

16 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:35:21.59 ID:Di4v7A7c]
伊168「・・・そ、そういえばまるゆは?」

伊58「さっき木曾とカレー作ってるのを見かけたでち」
偶然か心を透かされたか、まるゆの話をしているのが聞こえた。
まるゆ・・・。
存在をすっかり忘れていたのを心の奥で詫びる。

そういえばこの鎮守府に左遷・・・いや、着任してから最初に懐かれたのも潜水艦だった。
潜水艦が着任するたびに次々に懐かれ、今では無音で気配もなく飛びつかれて、
気づくと潜水艦まみれになることもしばしばである。

伊8「・・・というわけで、提督は少佐にもかかわらず「提督」とか「司令官」って
呼ばれているわけです」
えっへんと胸を張るはちは普段は本に隠れて目立たないその大きなふくらみを
より一層目立たせて潜水艦たちの視線を集めていた。

潜水艦ズ「ゴクリ・・・」

伊168「と、とっても大きくて(?)わかりやすかったわ!」

伊401「なぁんだ〜、提督は術者だし何か特別なのかなって思ったのになぁ、ざーんねん」

伊19「艦娘を指揮する任務に着任した人はみんな司令官で提督なのね?」

伊58「みんなに教えてくるでち!」

・・・そう、例え階級が下がろうとも一度艦娘と結んだ信頼はそう簡単に断ち切れない。
提督が死亡しようとも、任務放棄して行方知れずとなろうとも、だ。
提督が一定期間着任しないとその鎮守府の艦娘は凍結され、
一定期間が過ぎると解体される。それは提督の死亡認定と同義だった。

17 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:36:06.72 ID:Di4v7A7c]
・・・
・・

提督「ふぅ、いい湯だな・・・」

鎮守府には艦娘用と提督用の風呂がある。
本来は艦娘の入渠のための風呂しかないのだが、
提督執務室に特別に拵えさせたのだ。
普段は気づかれない布団の下の床に・・・。

伊19「ほんとに、いい湯なのね〜」
いつの間にかイクが横にいた。

提督「イク、いつの間・・に・・・・?、ぐっ」
なんだ・・・?
体が痺れて思うように動かない。

伊19「いっひひ!今日こそは追い詰めたのね!お礼は倍返しって言ってたのね!」
目をハート型にしながらイクが嬉しそうにこちらを見ていた。

迂闊だった。
先ほど飲んだ紅茶に一服盛られていたらしい。

今まで幾度となくモーションをかけられては迫られていたが
よもやここまでの強行にでるとは・・。

伊19「さぁ〜て、たっぷり可愛がってあげるの!」
ボディソープをたっぷりと水着の上からたっぷりと塗りたくり、
妖艶な笑みを浮かべながら迫ってくる。

提督「く・・・」

ぬりゅにゅり
伊19「んっふふ♪どう・・・なの?んっ♥きもち・・いい・・んんっ♥・・の?」
対面座位のような格好になってイクはしがみついて離さない。
ヌメヌメとした水着の感触と、二つの柔らかい弾力のある小山、
その先端の固くなった突起の感触にムクムクと劣情が鎌首をもたげる。

提督「イク・・・何を飲ませた・・ッ・・!」

伊19「いひひっ、ちょ〜っと、ゾウさんも一撃必殺なお薬を飲ませたのぉ!」
一撃必殺・・・殺す気か・・・。
本来毒の類の効かない血筋だが、この薬はやばい。
解毒用の呼吸法でも薬の分解に追いつかない。

伊19「あー!また逃げるつもりなの?今度は逃がさないの!」
そういうと水着を少しずらし、狙いを定めていた。
何をしようとしているのか察したが、時すでに遅し。

伊19「えいっ♥」
ずぶぅっ
あまりに勢いがありすぎて一気に一番奥まで突き刺さってしまった。

伊19「痛っ・・うぅぅぅぅぅ・・・痛い・・・のね・・・」
前戯もせずの挿入だったが、すでに膣中はとろとろになっていた。
それでも破瓜のあまりの痛みにイクはしがみついて涙を浮かべている。

18 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:36:38.50 ID:Di4v7A7c]
提督「イク・・」
精一杯の気力を振り絞ってイクを撫でる。

破瓜の痛みと先ほどの快楽でイクも動けないようだった。

伊19「あ・・♥てーとく♥、提督はやさしいから好き・・なのね」
痛みに涙をため、快楽に蕩けきった顔で指を這わしてくる。
イクの瑞々しいぷっくりとした唇がゆっくりと近づいて、
・・・そのやさしい口づけを無言で受け入れた。

伊19「んっ・・・ん・・・♥」
痛みによるものではない涙がぽろぽろと湯船に落ちる。

伊19「やっと・・・受け入れてくれた・・・のね」
にひひ、と笑うと抽挿を始めた。

提督「イク、無理はするな」

伊19「無理じゃ・・んっ♥ない・・・のね!ふぁっ♥」
ズンズンと激しく動くイクの声音には艶がのっていて
言っていることは嘘でないことがわかる。

先ほどからきゅうきゅうと締め付けられていたためこちらはすでに限界は近い。
一気に反撃に出る。

---我、反撃ニ突入ス

提督「イク、いくぞ」
ズンズンズン
麻痺のとれた腰を激しくイクに打ち付ける。

伊19「あーっ♥んやぁ〜っ♥はげしっ♥すぎるのね〜♥」


伊19「こんなんで・・あっ♥・・イクを追い込んだつもりなの…?逆に燃えるのね!」

お互いに獣のように激しく求め合ううちに、限界が来るのはそう長くはなかった。

伊19「あっ♥あっ♥あっ♥もうっ・・イク、イクの〜♥」

提督「イク、俺も愛している。」
気恥ずかしさから返事を許さずイクの唇を奪う。

伊19「!?ンンッ〜〜〜〜♥♥♥」
イクはビクビクと大きく痙攣してギュッとしがみついて果てた。

19 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:39:05.70 ID:Di4v7A7c]
・・・
・・

伊19「のぼせたのね〜」

イクがのぼせている間に、破瓜の血の混じった湯を捨て
もう一度湯を張りなおした。

提督「無茶をするからだぞ・・あまり心配させるな」
あの後ぐったりしてしまったイクを慌てて介抱して今に至る。
唸り続けるイクを団扇で仰ぎ続けたが、もうだいぶいいようだった。

伊19「んふー、提督は何をしても怒らないから好きなのね」
イクを仰ぐのをやめ頭を撫でていると気持ちよさそうにそんなことを言ってきた。

提督「いつも驚かされてばかりだな」

伊58「それー!でち!」

提督「うお、ご、ゴーヤ!?何処から・・・」

伊58「提督の湯船からこんにちは!ゴーヤだよ!って、イクちゃんだけずるいでち!
ゴーヤも提督と愛し合うでち!」

伊401「あー!次はしおいの番ってさっき決めたでしょ!?
ね、ね、提督!しおいとしよ?ね?いいよね?・・・ね?」

伊8「あんっ♥はっちゃんヤっちゃった?・・・んくっ♥」
いきなり挿入してきた初めてと思われるはちが、痛みに耐えて口づけをしてきた。

提督「く・・・いつの間にはちまで・・」

伊168「ず、ずるい!私も司令官に愛されたいのに!」

伊19「くぅっ、提督は渡さないのね!」

伊401「あーん、しおいも!ね!いいでしょ?ね?」

伊58「ゴーヤも忘れないでくだちい!」


こうしていつものごとく、鎮守府の夜は更けてゆく。

20 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 01:40:28.09 ID:Di4v7A7c]
・・・
・・

まるゆ「隊長に美味しいって言ってもらえるかなぁ?」

木曾「何を言ってるんだ。木曾カレーにかかれば提督なんていちころだ。」
前に褒めてもらったしな。と木曾は照れ笑いをしつつ付け加えた。

まるゆ「まっててね!隊長!」

その日、カレーを持って行ったまるゆはお風呂騒動に巻き込まれ
カレーと一緒に美味しくいただかれたのだった。


以上です。
いつもながら連投規制気にして書いてると地の文がなくなっちゃってすみません。
ゲームのテキストっぽい感じにしようかと試行錯誤中です。



21 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 14:29:59.02 ID:3Oj7bgrG]
前スレが更新されなくて鯖落ちした?のかと思ったら容量限界だったんだなw
続きをずっと待ってたから全然気付いてなかったw投下とスレ立て乙です!

22 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/17(木) 16:04:59.17 ID:ow1fcvul]
自分もJaneの次スレ検索機能でこのスレ見つけた

23 名前:6-632 [2014/04/18(金) 00:19:54.00 ID:QtNW1+0J]
今回も結構胸糞悪いかもしれません
また、ゲーム中では絶対に起こり得ない描写があるのです。
いつも通り、書き溜めはしていないので、話がトンちゃうかもしれないのです。
***********************************************************************

あぁ、のぞみを捨てなければ奇跡は起こるんだ。
俺はそう思った。
そして、永遠の愛をこの病室で誓い合ったのだった。

これからきっとつらい事もあるだろう。俺が彼女を支えなくては・・・・。

*******************************************************************
俺はこの横須賀鎮守府に第六駆逐隊の指揮官として配属された。
駆逐艦たちの指揮はいつもハラハラの連続だ、
以前いた呉では戦艦や重巡洋艦の指揮を執っており安定した戦いができたが
彼女たち駆逐艦は攻撃力の高くなく、装甲も弱い。作戦立案に相当時間がかかってしまう
俺は次の作戦の為に毎回「夜更かし」をしてしまうのだ。
今日は日ごろの夜更かしが祟り、「寝坊」をしてしまった。
慌てて執務室に飛び込む。セーフか?遅刻か?

「もう、司令官!遅刻じゃないの!!」
秘書艦である雷が“めっ”と言わんばかりに大声を上げてきた
定刻より15分遅刻である。

本日の作戦は遠征と演習
彼女たちはもくもくとこなしている。
俺は次の大作戦に向けての作戦立案だ。

次の作戦、大本営から俺に押し付けられた作戦ではあるが
第六駆逐隊だけで敵の懐に忍び込み、敵戦艦を撃破するというかなり無茶な作戦だ

彼女たちは遠征や演習が終わり各自の部屋へ戻って行った
俺は当然残業。
誰一人失わない。そして敵を仕留めるための作戦を考えるために

24 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/18(金) 00:57:26.70 ID:QtNW1+0J]
作戦を考えては見たものの、何度シミュレートをしても誰かが大破、もしくは轟沈という結果が出る
俺は頭を抱えていた。
何時間たったのだろう、いや何百回シミュレートしたのだろう
はぁ〜と大きなため息をついてしまった

突然執務室の扉が開き、雷が入ってきた
「司令官。やっぱり悩んでるの?」
雷が心配した口調で問いかけてくる
「うん・・・・まぁ・・・」
俺はため息を吐きながら答えてしまった
「元気ないわねーそんなんじゃダメよ!」
雷はいつも通りの口調で俺を叱咤激励しつつ、シミュレート結果を俺から奪い
ふむふむと言いながら見つめていた
「司令官。もっと私を頼っていいのよ?」
大破した艦のところを指でさしながら雷は俺に言う
「だが、しかし下手をすればお前がごうち・・・」
轟沈と言いかけたとの時、俺の唇に雷は自分の唇を押しつけてきた
「私は司令官のの事が大好きだから、少しでも頼ってほしいの!」
雷がすかさず言ってきた

俺はと言うと情けないことに雷の突然のキスで不覚にも勃起してしまった。
「ありがとう、雷。もう一回キスしても良いか?」
俺はそれだけ言うと雷を抱きしめた
「うん」
雷がそう答えると遠慮なく、唇を重ね、自らの舌を雷の口内へ侵入させていく

雷は拒むことなく俺の舌に、舌を絡ませてきて俺の勃起したペニスを触り
刺激を与えてくる
俺もそれに応えるようふくらみ始めたばかりの胸を優しく揉む

お互いに服の上から刺激し合っていたが徐々にお互いの手を服の中に忍ばせていく
雷は俺のペニスを直接しごき、俺は雷の乳首をこねくり回す
舌を絡ませあってはいるものの互いに甘い声が混じる。

長いキスを終えいお互いに生まれたままの姿になる
幼く、そして申し訳程度に膨らんだ彼女の胸。その乳首にむしゃぶりつく
雷の口から甘い声が漏れる
俺の手は徐々に下半身へ伸びてゆき、まだ毛の生えていない雷の性器を弄る
かなり興奮しているのかすでに愛液でぐしょぐしょになっていた
指でクリトリスを弄る。
それにあわせ、雷も俺の亀頭を刺激する
「司令官も・・・。濡れてるわ」
甘い声を出しながらも、雷が一言言ってきた
俺のカウパー液を指先に付け、ぬちゃぬちゃいやらしい音を出している

俺は我慢できず、雷の性器にしゃぶりつく
膣を舌で刺激するとものすごく甘い声をあげる
「司令官、司令官!だめ、そこ、あああっ」
雷が奇声を上げると、性器から大量の蜜が勢いよく噴射された。
「司令官、もっとして。司令官のおちんちんで私の事もっと気持ち良くして」
雷が訴えてくる
俺はそれに応えるように、ペニスを雷の膣口にあてがいキスをしながら
ペニスを雷に埋めていった

25 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/18(金) 01:13:41.71 ID:QtNW1+0J]
俺は腰を動かし、ペニスに与えられる快感を貪っていた
「あっ、司令官、奥、そこ、コツコツされるのすきぃ」
雷の一番奥、子宮口にペニスが当たると彼女は大きな声を出して何度も何度も叫ぶ
「司令官、でももっと奥、赤ちゃんの部屋も気持ちよくして、赤ちゃんの部屋が疼いちゃうの」
ペニスが届かない子宮までも突いてほしい懇願してくる雷
俺は子宮口にペニスを勢い良くぶつける
「そこ、そこのもっと奥、司令官!願い!」
「子宮にはちんちん届かないよ。雷」
俺はピストン速度を落とし丹念にペニスと子宮口をキスさせながら雷を諭す
「でも、司令官奥が、奥に司令官が欲しいよ。」
少し涙を浮かべながら懇願する雷
「うん。でもちんちんは届かないんだ。精子でも良い?」
俺は激しいピストンを再開すると雷に問いかける
「うん。赤ちゃんの素でも良いから奥に、私の奥にちょうらい」
安心したように、腰をくねらせる雷
正直俺ももう限界だった
「イクよ、このまま奥で」
それだけ言うとペニスを一番奥まで挿れて、欲望をぶちまけた
「司令官の、赤ちゃんの素私の中に入ってくる。うれしい」
雷は恍惚とした表情で精液が体内に注がれるのを喜んでいた

26 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/18(金) 01:24:47.60 ID:QtNW1+0J]
翌日
雷を旗艦としあの殴り込み作戦が展開された
何とか敵旗艦を撃破したものの、帰還途中で敵の増援部隊に遭遇
雷が大破状態に陥った
俺は慌てて救難信号を発信し、救助隊に陸戦用の対人銃を携行させカッターで
艦隊に近づく
もう少しだけ持ってくれ
そう何度も祈った

だが、祈りは届かなかった
雷が沈んだ

俺は咄嗟にカッターに積んでおいた酸素ボンベを背負い、海へもぐった
雷の身体はかなりの速度で下へ下へと沈んでいく
俺は必死に沈みゆく雷を追った。

俺は何とか雷の足を引っ張ると雷の身体を引き寄せ、抱きしめながら上へ上へと昇ってゆく
無論息ができるか不明な状態ではあったが、酸素を雷にも分け与え、カッターへ這い上がる
急いで陸地へ向かうカッター
俺は必死で雷に水を吐かせ、人工呼吸施し、心臓マッサージを繰り返す

頼む、雷、目を開けてくれよ
何度祈ったか、何度願ったか
陸地へ付き衛生兵が雷を収容。近くの病院へ急行した

27 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/18(金) 01:44:30.34 ID:QtNW1+0J]
俺は医師に呼び出された
雷は一命を取り留めた、しかし脳へのダメージが大きく
仮に意識が戻ったとしても何等かの障害がでるであろうと告げられた。

鈍器で頭を殴られた気分だった。
俺は、雷を海軍航空部隊の基地の傍の病院へ転院させ、大本営の艦隊勤務から
航空基地勤務への転属を志願した。
艦隊勤務から離れ、新たな地である航空隊藤枝基地副司令として着任した俺は
暇さえあれば雷の見舞へ行った。

「雷、最近桜が綺麗なんだよ。今度見に行こうな」
雷の病室で俺は雷に話しかける
しかし、彼女はぼーっと外を眺めているだけ。
命の代償として雷の耳はほとんど聞こえなくなり、またしゃべることもほとんどできなくなった

トントンと雷の肩を叩く
俺の方を見るとちょっと悲しそうな笑顔を向ける
俺はスムーズな会話の為に幼児用の音の出るあいうえおパネルを雷にプレゼントした
これはひらがなが書いてあるボードでひらがなに触れると、書いてある文字を発音する
機能を有している
雷がボードを操作していく
「し、れ、い、か、ん、ご、め、ん、ね」
「こ、ん、な、わ、た、し、の、た、め、に」
無機質なパネルの朗読機能が雷の言葉を紡いでいく
俺は雷を抱きしめ大きな声で言った
「雷が悪い訳じゃない!俺があんな作戦却下しておけば、雷だってこんな身体にはならなかったのに」
雷は俺の頭を撫でた後、パネルを操作する
「し、れ、い、か、ん、は、わ、る、く、な、い」
「わ、た、し、が、ゆ、だ、ん、し、た、か、ら」
俺は自分を責めた。なんで雷がこんな目に合わなければならないんだろうと
「わ、た、し、が、ん、ば、つ、て、り、は、び、り、す、る、か、ら」
そう打ち込むと俺の耳元で
「だから、自分を責めないで司令官」
弱弱しくはあったが、消えそうな声ではあったが
雷の声で確かにそう言ってくれた。


数か月後
「司令官、おはよう。今日はリンゴが食べたいわ」
聴力はまだあまり回復はしていないものの、なんと話せるレベルまでに回復していた

のぞみを捨てなければ奇跡もおこせる。
どんなに辛くても二人で生きて行こうな。絶対に俺が支えていくから

愛してる、雷。

俺は雷の耳元でこうはっきり伝えた

「今度は、私が司令官を頼っちゃうからね。愛してる。司令官」
病室でお互い幸せなキスを交わした

28 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/18(金) 01:57:41.88 ID:QtNW1+0J]
何か中途半端感が否めませんが・・・・。

ちなみに提督が赴任した藤枝基地とは艦これの現段階での最新サーバ群である
岩川基地を管轄していた芙蓉部隊の司令部・練習場が置かれた基地であります
芙蓉部隊は岩川⇔藤枝で航空機・パイロットの補充、回収をし特別攻撃をせずとも
安定した勝率を誇っていたそうで
ちなみにその後、藤枝基地は静浜基地と名前を変更し現在でも航空自衛隊の基地
として機能しておりまする

次は皐月の続きをいい加減書くか
曙か
エロ抜きで今年50周年を迎える「アレ」と加賀さん。提督のウンチク混じり
のどれかを書こうと思います

29 名前:名無しさん@ピンキー [2014/04/18(金) 03:54:07.08 ID:5Rya/A0N]
投下&スレたて乙です

30 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/18(金) 07:07:41.42 ID:8rwGhitl]
>>28
乙です
システム(ルール)をぶち破ってでも取り戻す系はいいですね
以前とは逆にあーんされて看病されてる雷とか想像しました
雷を甘やかすシーンが読みたい(願望


それと、前スレでSS投稿中にスレ容量MAXという事態になって
新スレ誘導できずに迷われた方も結構いるようで色々と申し訳ない。

次はやっとこ我が艦隊の秘書官如月さんの登場予定です。遅い・・
何かダラダラと長くなっちゃってるけどいいのだろうか・・・(不安



31 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/18(金) 11:34:35.17 ID:3f4GQquA]
秘書官如月さんって字面だけでエロい

32 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/18(金) 23:55:27.98 ID:ltbD+gwU]
>>28
アレとは一体

33 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/19(土) 10:00:44.54 ID:Vc56QZM9]
俺の曙ちゃんがレベル98になったんだけど99までに必要な経験値多すぎやしないか?

34 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/19(土) 10:19:47.40 ID:iohTI0s6]
1964年頃…?

35 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/19(土) 16:39:32.10 ID:77Dwata5]
>>33
経験値ってセクロスの回数のことだろ?
そのぶん頑張ってちゃんとしっかりパコれよって意味だ、言わせんなクソ提督

36 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/19(土) 17:58:18.95 ID:o3lNwK7k]
俺は本妻以外とヤる気はありません(半ギレ)

37 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/19(土) 19:45:34.63 ID:lFZLvmS/]
>>28
乙乙
こういう話は書くのに勇気要りそうだ

38 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/19(土) 22:15:19.48 ID:1AcVbCPh]
では予告の「アレ」を書きます
1.今回は非エロとなります
2.舞台は現在の日本となります。色々と原作クラッシャーです
3.史実部分に関しては細心の注意を払い研究しましたが、異なっていたらごめんなさい
*******************************************************************************

俺は、突如出現した「深海棲艦」に対応するため再編された海軍の横須賀鎮守府に勤務している指揮官だ
この謎の敵は海上自衛隊の力をもってしても排除できなかった恐ろしい敵だ

俺は現在秘書を務める加賀と新たな赴任地へ移動しているところだ
先日の人事異動で呉鎮守府へ移動となってしまった。

「加賀、どうだ快適か?」
「ええ、とても。でも提督、何で海路ではなく陸路を?」
加賀が首をかしげた。
俺はゆっくりとなぜ「コレ」を移動手段に選択したのかを加賀に語り始めた

「加賀は、“弾丸列車計画”というのを知っているか?」
ふと加賀に尋ねる
「確か、東京から下関を経由して満州に伸びる時速160キロを超える交通手段だった
と記憶してるわ。でも顛末は知らない。沈んでしまったから」
昔の記憶を辿るように遠い眼をして答える加賀

「そう、これはその弾丸列車の延長なんだよ。」
「ところで、加賀、桜花は・・・。知らないか」
「ええ」
加賀か間髪入れずに答える。まぁ無理もない桜花が開発されたころ
加賀は冷たい海の中に居たのだから
「桜花は旧海軍が開発した“特別攻撃”用の兵器なんだ。北上やゴーヤが嫌がる“アレ”と同系列だな」
加賀が震えて講義をする
「それが、今何の関係があるのですか!“アレ”が意味する事。提督も割ってるはずで」
俺は加賀の抗議にかぶせるように言う

「この乗り物はな、その桜花を設計してしまい、苦しんだ開発者が開発に絡んでる」
「それに、加賀に搭載してるゼロ戦の開発者や陸軍の通信技師もだ」
加賀は完全におかんむりだった
「では、何故提督はこんな危険な兵器でくつろいでいるのですか!!」

39 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/19(土) 22:38:40.30 ID:1AcVbCPh]
「だからだ、彼らはこの乗り物を設計する時に『もう二度と人殺しはしない
この乗り物に乗った人は何があっても死んではならない。絶対に安全なもの作る』
と心に固く誓ってこの乗り物を作ったそうだ。
そして、それらの指揮を執った人物は弾丸列車を夢を持ちつつ、志半ばで散った
者の息子だったという」
加賀は黙って聞いている
「彼らの思いが強かったからは知らないが、大きな地震が直撃し、ボディーマウントしつつも
この乗り物は誰も犠牲者を出さなかったと言いう逸話もある」
加賀も頷きながら
「私も、昔は皆を守りたかったから必死に戦った。この子(ゼロ戦)を作った人も
私が居なくなってから、守りたいものを必死に守れる子を作っていたのね」
とつぶやいた

乗り物か軽快な音楽を鳴らす
そののち女性の声が流れ始める
『まもなく、広島です。山陽線、呉線、可部線、芸備線はお乗換えです。
今日も、新幹線をご利用くださいまして、ありがとうございました。』

もうそろそろ、降りる支度をしなくては
「なぁ、加賀。50年の長い間、地震の直撃を受けてもなお、乗客が一人も死んでないんだ
それは、誇れることだろう?桜花をゼロ戦を開発して多くの人を殺したとひどく後悔した彼ら
への供養とならないか?」
加賀は冷静さを取り戻し
「そうね、きっと」
それだけ言ってドアを出る。

かつて、戦火の中多くの人の悲しみをこだまさせた技術は
時を経て日本を照らすひかりとなった
1964年からこの国を照らしているひかりは、やがて大きなのぞみとなり
この、みずほの国とも呼ばれる日本を照らし続けている。

「なぁ、加賀その・・・。ありがとう。この国を守ってくれて。
そして、これからは深海棲艦の駆逐の為にまた力を貸してほしい」
ぼそっと俺がつぶやく
あの戦いを知らない俺が言うのはルール違反かもしれないが・・・。
「抵当。その言葉で十分です」
いつもは表情が硬い加賀もこの時ばかりは満開のさくらのような笑顔を返してきた

40 名前:6-632 mailto:sage [2014/04/19(土) 22:49:35.22 ID:1AcVbCPh]
と、いうことで完全自己満足な「アレ」を書きました。
はい、「しまかぜ」の時と同じように「鉄ヲタ提督シリーズ」ですが

多少史実を湾曲させてます
桜花の設計者→0系新幹線の車体をデザインした

ゼロ戦の設計者→正確にはゼロ戦の試験飛行中に発生した空中分解事故の原因を特定した人
→脱線事故に対してゼロ戦と同じ原理で発生する可能性を見出し台車につけるバネの改良

陸軍の人→ATC(列車の車間距離などを計算してコントロールする装置)の生みの親(2014年現在ご存命)

特にゼロ戦の人は目の前で海軍航空隊員を事故で亡くし桜花の人は桜花の「アレ」的運用に反対だったので
「新幹線は絶対に安全でなければいけない。もう誰も死なしてはならない」と口を酸っぱくして言っていたそうです。

加賀さんをいチョイスしたのは、わが艦隊一の空母だから・・・。
では乱文失礼しました



41 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/19(土) 23:08:33.61 ID:77Dwata5]
「じょうえつしんかんせん とき(・○・)」を思い出して涙目になっちまったじゃねーか!!

GJ

42 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/20(日) 05:17:34.56 ID:N6z8mQoz]
>>40
ここはエロパロ板だ。エロの欠片もないSSなど・・・!!

いい話をありがとう

43 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:28:26.56 ID:GxRafqlR]
以前クズ提督とか加賀と翔鶴の修羅場とかを投下した者です。
浜風ものを書いたので投下します。

例によって
・長い
・エロが薄い
ので嫌いな方はスルーしてください。
ただ今回は修羅場とかバッドエンド成分はだいぶ薄いと思います。

44 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:29:33.63 ID:GxRafqlR]
 1

六畳半の、畳敷きの、何もかも必要以上という事の無いように設計された部屋の中で、唯一大仰な佇まいである壁掛け時計が静かに
時を刻んでいた。ごつ、ごつ、ごつと柔らかい地面に石を落とし続けているような音を発しながら、秒針は重たそうにその身をずっと
振り続ける。鼓膜を圧迫する沈黙へのただ一つの抵抗に、だが救援が現れたのは突然の事であった。
「起きてくださいな」
靄だった、掴み所の無い女の声。部屋の中央、蒲団の北側に寝そべる彼女は、身を捩りながらゆるゆると手を持ち上げた。華奢な手
首が隣に寝そべる男の肩に乗せられると、それをきっかけとしたように彼の寝息はぴたりと止んだ。代わりに犬の呻いたような声や荒
い深呼吸の擦過音が、覚醒した意識を示すように口から漏れ出してゆく。
「あたし、色々なお客さん知っているけれど、し終わった後にぐぅすか寝ちゃうのなんてあなたが初めてだわ」
拗ねた声音に酷く人工的な媚を感じながら、男はゆったりと瞼を持ち上げた。朱色の照明が瞳孔をぎゅっと圧縮し、水浴びしたみたい
にすっきりとした脳みそは、返答の言葉をすかさず口腔へと運ぶ。
「お金のほかにも、貴重な睡眠時間を削って逢いに来ているんだよ、僕は。激務なんだから、ほんとは君を抱くより寝ていたいんだ」
「まぁ! あたし強制した覚えはないわよ」
「精神的には求めていないはずなんだけど、体がね、言うことを聞かないんだな」
口元にふわりと握った拳を当てながら、彼女はくすくすと肩を震わせた。どうして娼婦というものは皆笑い方が上品なんだろうと、
彼は首を傾けた。それから枕もとの腕時計を手に取りながら、壁掛け時計の針をちらりと覗き見る。
この部屋への礼儀として、時刻確認は腕時計でしては駄目だと思っていた。娼館の小部屋に不釣合いな時計は、だからこそ特有の尊
厳を醸し出し、もしかしたら女を抱くためではなくこの時計を見るためにこそ時間を割いたのではないかと思えるほど、それは強大な
ものであった。
「でも、あなたの仕事場には女の子しかいないんでしょう? 欲求不満とは無縁そうだけれど」
蒲団からのそのそ這い出して、女も小首を傾げる。仕事だから仕方ないとは言え、余りに均整のとれた媚を何度も見せ付けられると
胃もたれしてくるのだった。男は頬にそっと手を這わせ、顔を自然な位置に戻してから口を開く。
「言うだろう? 一盗二婢三妾四妓五妻……」
「あら、私は四番目?」
「残念ながら、うちには人妻もいなければ女中もいない。独身だし、ましてや恋人もいやしない」
「やった。一番だ!」
苦笑しながら散らばった服を着込む。どうせ鎮守府に戻れば制服へ着替え直さなければならないから、億劫な事この上ない。しかし
素っ裸なまま外に出るほど、まだ人間を捨てたつもりもなかった。
「また来てくださる?」
部屋を出る直前、再三の女の媚が背中へ降り注ぎ、彼は一つ溜め息をついた。
「休みがとれればね」
そして敷居を跨ぎ戸の軋む音を聞きながら、とうとう気配を感じなくなると、そこでようやく安心が心中にじんわりと広がった。外套
を羽織り、ポケットに手を突っ込んでからゆったりと歩き出す。階段を降りロビーを抜けて、娼館の出入り口を開け放った。
建物が夕日を妨害して、路地は宵の様相を呈している。だが空高くを仰ぎ見れば、抜けるような橙の雲が未だ明るく光っていた。既
に帰還予定時の一刻過ぎ、だが彼は慌てる事も無く、てくてくと歩を進める。
そもそも海軍に休暇などという話ではあるが、それでも羽の休める時間は欲しかった。彼には提督としての自分が、完全に一個人で
ある自分と合体してしまうことへ、かなりの抵抗があったのだった。潜在的に仕事人間になる事のできない性質で、だからこそ月に一
度、半日だけの休暇が必要不可欠であったのだ。
上層部への、この特殊な有給の懇願は、思いのほか容易く汲み取られた。それは彼が提督職を厭に思いながら、反面成績は優秀であ
るという矛盾の証明でもあった。まさしく今、その休暇を使いきり、彼の心内は暗澹たるものである。

45 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:30:32.87 ID:GxRafqlR]
道のり十五分、もうすぐ鎮守府の正門へ辿り付く頃合に、目の前遠くに人影が見えた。歩調は荒々しく、頬には朱が差されている。
馴染みのセーラー服の上にコートが羽織られ、裾が寒風を受けはためいていた。
長い前髪を揺らす彼女、浜風は、怒気を隠そうともせずみるみる提督に近づいてゆく。
「遅刻です! 今までどこをほっつき歩いていたんですか!」
開口一番の怒号は、提督の鼓膜をびりびりと震わせた。醸し出される覇気を全身に受け、思わず背筋が鳥肌立つ。
まさか娼婦を抱いてたとも言えず、彼は黙してはにかんだ。事実そのままを伝えれば、生真面目な彼女の事である。最悪失神しても
おかしくは無いだろう。
矢継ぎ早に繰り出される小言を聞き流しながら、唯何となくといった心緒が眼を動かした。服の生地越しの彼女の体躯。豊かな胸や
肉つきのいい大腿、相反する背丈。トランジスタグラマーとは死語に近いが、しかしこの体躯に名をつけるならまさしくそれが相応し
い。
男ならば誰しも情欲に駆られるべき肉の造形に、だが提督は唯の一片もそそられはしなかった。別段、既に欲望を吐き出しつくして
あった為ではない。彼女の生真面目さが一種の神聖を現出させ、そこに厭わしさを覚えずにはいられなかったからだ。
仕事の関係に終始するならば、提督は浜風を好んでいた。歴代の秘書の中、最も肌に合っているとさえ思ったほどだ。元々無駄が嫌
いな性分である。彼女の簡潔で的確な仕事は、悉く妙々、能率も格段に上がっていた。
だが、私生活においてまで何か一緒をするとなると、それはぞっとしない空想なのである。恐らくは俗の極みである自身が、対極に
位置する彼女に気後れしているのであろう。魚が清水を忌避するように、提督は穢れ無き純真を苦手に思っていたのだった。

46 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:32:03.84 ID:GxRafqlR]


まただ、と浜風は思った。斜め前を行く提督からの、ほんの僅かな香の残滓。甘ったるいオリエンタル系の、間違えなく女性しか付
けようのない匂いが微かに鼻腔を刺していた。
休暇の度に毎回遅刻する彼は、何時もこの香りを漂わせながら帰還していた。その事に気が付いたのは実は極最近のことであったの
だが、一度ふいに嗅ぎ取ってしまって以来、やたらに鼻につくようになった。
何処に行っていたのかを聞いても、適当にはぐらかされるだけだ。彼はそれで充分誤魔化せたと思っているらしいが、その曖昧な態
度は寧ろ怪しみを増大させていた。はっきりしないということが厭で厭で仕方ない性分である。腹の底から苛々が際限なく湧き出して、
どうにも気分が悪かった。
執務室まで戻り、机の上に山積された書類を指し示す。提督は眉を顰めた後、露骨に気だるそうな風を装いながら着席した。
「夕食まで二時間です。それまでに終わらせてください」
浜風は彼の横に立つと、大げさにそう口にした。小さい子供が駄々をこねる様な口ぶりに思えて、提督の頬は独りでに釣り上がった。
勿論彼女に見られれば余計面倒臭いことになるのは分かっていたから、下唇を噛み締めて肩が震えるのを押さえ込む。
指示が無謀なものであることくらい、彼女自身も理解していた。だが遅刻さえしなければ容易に終わらす事のできる仕事量であった
はずなのだ。
恋人との睦みあいに勤しみ過ぎてこんな事態になったのだから、同情の余地は欠片もない。浜風はそう考え至ると、溜飲下げる思い
で提督を見下ろしていたのだった。
これは、彼女が生娘であるが故の誤解であった。欲望は等しくモラルの上にひれ伏すと、ましてや尊敬の念を抱いている直属の上司に
疚しい所はないはずだと信じて疑わない、生粋の処女が至った勘違いであった。海軍の将兵は自分より偉くて優秀であるという、謙遜
からの聖人視が提督の姿を酷く歪めていた。性欲の為だけに金を払いそれを解消するビジネスがこの世にあること事態、嫌悪をしてい
る彼女であった。まさか提督が、それに加味しているなどと思うわけもないのである。
結局、食堂集合のベルが鳴る頃には八割の書類が消え去っていた。伊達ではない成績であったが彼女の顔に笑みは無く、そして未だ
赦す気もありはしなかった。残った仕事を足したとて、この提督ならば夜の仕事を長引かせる事は無いだろう。実務の面での滞りは一
切無いであろう事を理解しながら、苛々は腹底に溜まり続ける一方である。
もうあの匂いは消えていた。いや、もしかしたら鼻が慣れただけなのかもしれないが、どちらにせよ香りを感じる事はできなくなっ
た。だのに、女の残滓が未だ彼の周りに漂っている気がして、不愉快な事この上ない。嫉妬という感情を知るに、未だ彼女は高潔過ぎ
たのだ。


雷に手を引かれ、提督は第六駆逐隊のいる長机へ向かった。それを横目に見、浜風はより一層奥歯を噛み締める。好意を惜しげもな
くぶつける艦娘を見ると、忌々しさが心内をのた打ち回るのだった。仮にも海軍の一員であるのだからふしだらな真似は控えるべきだ
し、ましてや手を取るなぞ言語道断の不品行である。そう思えど、注意をしたならあらぬ誤解が生じるであろうことに疑いは無かった
から、この煮えない感情は消化のしようがないのだった。
「独りなの?」
つと、背後から声をかける者があった。朗らかでありながら、どこか凛とした風格を備える声音。仰々しい艤装を解いた姿は宛ら年
頃のお嬢様であって、どう見繕ってもこの鎮守府の最終兵器だとは思えない。
戦艦大和は浜風の隣に立つと、愛想の良い笑顔を爛漫と向けた。浜風の心中には、未だ彼女が懇意に接してくれる事への感謝と後ろ
めたさがあって、その交錯はさも複雑な様相を呈していたのだが、勿論当の本人にはそんな事知る由も無かったのだった。坊ノ岬、護
りきれず先に逝った事。過去の事だと一蹴するには、記憶の中の無念と悔悟が厭に生々しく再現される。
大和は提督が手を引かれ離れていくのを目に取ると、得心いった表情で言葉を続けた。
「なるほど、ふられちゃったのね」
「ちがっ……別に提督なんか、何処に行ったって構いません!」
反応を見、くすくすと笑い声を漏らす大和に、浜風は恨めしい視線を送った。

47 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:33:04.61 ID:GxRafqlR]
結局浜風は、大和と武蔵の定位置に参入する形で食を取る事になった。駆逐艦の中ではそれなりの体躯である彼女ではあるが、眼前
に戦艦二隻もあれば流石に小柄さが際立ちもする。どうにも居た堪れない気持ちを抱きもするが、流石に食い終わってすぐ席を立つの
も無礼ではあるし、暫くは話に参加していた。
話の内容そのものは、大変有意義ではあった。もうこの鎮守府に慣れたと言える位に歴も長い彼女だが、それでも二人に比べればま
だまだ新参もいいとこだった。未だ秘書として、半ば提督の庇護下にあるようなものであったから、存外知らない事も多かったのだ。
「提督って、今恋人はいるのでしょうか?」
会話の流れでそう疑問を口にした浜風は、次の瞬間には開いた間によって、発言の危うさを自覚する羽目になった。ふと視線を上げ
てみれば、武蔵はぽかんと口を開け大和は笑顔のまま硬直している。慌てて、
「いえ、私が提督をどうこうというわけではありません! 純粋に疑問に思って!」
そう弁解し、途端二人は顔を見合わせ口元に笑みを張り付かせた。
「聞いたこと無いし、いないと思うけれど……」と大和。
「“どうこうというわけではない”ということは、何かそういう噂でもあるのか?」と武蔵。
浜風は促されるままに、そのあらましを答えたのだった。即ち、休暇の度に提督に纏わり付く乳香について、また余りに怪しい彼自
身の態度について。全てを聞き終えると、武蔵は鼻を鳴らしてから口を開いた。
「なんだ貴様、そんな事も知らんかったのか。いいか、甲斐性の欠片もなさそうなあの提督だがな、実はそれなりに色は知ってい……」
得意げな顔で滔々と語りだしたその口は、突如大和の手によって塞がれた。抗議の視線が送られるのも厭わず、彼女はすかさずに耳
打ちし、途端武蔵ははっとしたように抵抗をやめた。露骨極まる行為であったが、確かに浜風の耳に大和の囁き声は入らなかった。咳
払い一つ、体勢を立て直した武蔵はさも先ほどの発言が無かったかのように仕切りなおしたのだった。
「まぁ、なんだ。貴様も何れかは知るときも来るだろうぜ。そんな、大した話ではない」
これ以降、どれだけ追求をしても二人が口を割る事は無かった。

48 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:34:05.75 ID:GxRafqlR]


数日後の事である。提督への怒り、実態は嫉妬のそれであるが浜風は得体の知れないものだと認知しているその感情が一応の終息を
見せていたその日、太陽が精一杯下界を照らせども一向に気温の上がらない昼下がりの、ふとした時分にそれは起こった。
執務室、提督の傍らに立つ浜風は書類に傾注している彼の手元から、物々しい音がしたのを聞いた。木材がバキリとへし折られたよ
うな、背筋が鳥肌立つ不快音と同時、提督の口からは
「あっ」
と情けない悲鳴が漏れていた。見ると彼の手にされていた万年筆、その先端は見事なまでにひしゃげられており、断面からは血が噴
出すかのようにインクが零れて出していた。
提督は空いている方の手を黒染めにしながら何とか書類を守ろうとしていた。浜風は事態が掴めるや、当然黙って見ているのみなら
ず手近にあった布巾を投げつけた。以降、部屋の中には悲鳴と、書類の舞う紙の刷れる音だけが響き、しばらく静寂が戻る事はなかっ
たのだった。
対応が早かった事もあって重要書類への被害は何とか未然に防がれた。すっかり取り替えられた執務机の青クロスを見、浜風は今ま
で呼吸を忘れていたかのように長い長いため息をつく。結局、時間にして四十分は掛かっただろうか。床掃除をしていた提督もゆっく
りと立ち上がり、ようやく仕事を再開できると思った矢先、しかし彼の行動はその予想が楽観であったと、そう突きつけるものであっ
た。
「何を、しているんですか?」
呆然と言った言葉に、提督は短く
「直しに行かなきゃ」
と答えた。彼はラックに掛かっていた外套に袖を通すと、さもそれが当然といった様子で執務室の扉を開けた。
「待ってください!」
慌てて追いすがる浜風は、彼の腕を猛然と取るとそのまま前方に回りこんだ。しばらく頭の処理の追いついていなかった彼女は、彼
の手に先ほど壊れた万年筆が握られているのを見ると、怒りを露に彼を眇めた眼で睨みつけた。
「そういうのはまた今度にしてください! 別にボールペンでもサインはできるでしょう?」
「一度万年筆を知ってしまった身からすればね、ボールペンでサインを書くなんて書類に対する冒涜もいい所なんだよ。どうせ一時
間もあれば行って帰って来れるんだ」
「駄目です! 既にもうかなり時間が経っています! 今度にしてください!」
論争が進むにつれ寧ろ論争そのものが時間を浪費する魔物である事に気が付きはすれど、果たしてどちらも譲る事はなく、結局妥協の
案が挙がったのはそこからもう十分は経った後だった。
外出する役目は浜風が請け負った。提督は油性ボールペンで仕事を続行、本人がいなくなるよりかはロスも少ないだろうと思われた。
両者それぞれに不満が残り、だがそれ以外方法も見つからない。かくして、万年筆と提督直筆のメモを託された彼女は、慣れぬ鎮守府
外周の街を巡る事になったのだった。
準備を終えた後、鎮守府の正面玄関に辿り着いてから、浜風は託されたメモを開いた。そこには、贔屓にしているらしい文具屋まで
の行き方と、万年筆のメーカーやら型番、カタカナと記号の羅列が所狭しと書かれてあった。更にこれは失念していた事でもあったの
だが、メモに折り込まれるような形で幾枚かの紙幣が顔を覗かせ、良く一枚一枚弾いて見てみれば、全てに諭吉の胸像が描かれてあっ
た。
総額で八万円である。ぎょっとし、背筋を言い知れぬ不安感が這い上がった。大金を持つ事に罪悪を感じるのは潔癖の共通する性質
なのだろうが、果たして彼女もその例に漏れてはいなかったのだ。一度戻ろうかとも考えたが、買い替えとなった時にはもしかしたら
これぐらいの金額が必要なのかもしれないし、何より早く済ませたかったこともあって結局はそのまま戸をくぐった。

49 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:35:14.94 ID:GxRafqlR]
財布を持っていなかった彼女は、紙幣を外套のポケットに入れ、尚不安であったから手も一緒に突っ込んでおいた。思えば着任以来、
街を訪れた事は一度も無い。唯でさえ心落ち着かないのに、掌に触れる紙の感触は恐慌への誘いを止めなかった。辺りを必死に見渡し、
人と擦れ違う度左手を強張らせるその様子は、まるで強迫観念に囚われた精神病患者のようでもある。
目的の文具屋に辿り着いたのは、そんな状態のまま十五分も歩き続けた後であった。一時以上歩いたに等しいような疲労を顔に滲ま
せながら、しかし兎に角ポケットの中の重りを無くしたかったから、彼女は息を整えることもせずにその店の戸を開けた。夕刻には陽
の光も入らなさそうな、狭い路地の寂れた店である。
最奥のガラスケースのカウンター越し、恐らく店主と思われる気の弱そうな老人が薄く開いた目を浜風へ向けた。短く切り揃えられ
た白髪や皺だらけの顔が、重ねられた齢をやたらに主張していた。ただその佇まい、猫背にもならずしゃんと地に立つその姿だけは、
かつての清勝を僅かに香らせている。
「な、直してもらいたいものがあるのですけれど」
厭な緊張が喉を震わせ、突っかかった言葉は静かに空気を震わせた。浜風はそれだけを何とか言うと、もう続く言葉も考えられなく
なり、ハンカチに包まれた万年筆とメモとをカウンターの上にそっと置いた。
老人が濁った瞳を、つぅと下へ滑らした。盛大にひしゃげた金のペン先を萎れた指が労わるように撫でる。ため息の後、かぶりを振
りながら彼は口を開いた。
「随分昔のメーカーのだ。もう倒産しちまって、部品も何もあったもんじゃないだろう……。断言はしねぇが、まぁ元通りにするの
はまず無理だろうな」
筆記具の造詣に深くない浜風は、それを聞くとあの提督の頑なさに納得のいく思いをした。愛用の長年使った筆ならば、確かに仕事
を放り出してまで修理を急ごうともするだろう。
無理をしてまで直したくは無いと、出掛けの浜風に提督はそう言っていた。筆記具には安楽死こそが尊ばれるべきだと言う彼の言葉
を思い出し、彼女は何やら湧き出し始めた愛着を切り捨てて、言葉を紡ぎだしたのだった。
「それと似たようなのはありますか?」
老人は一つ唸ると、
「割かし高いぞ」
と呟いた。
「構いません。一応、お金はあります」
「そうか」
ペン先を撫でた指先が、今度はガラスケースの上を滑る。ダイヤの指輪が保管されるようにケースの中で展示されているペン達の、
真ん中あたりが指し示された。
「そこの三つから選ぶといいだろう。デザインで気に入ったのを言ってくれ」
値札に書かれた金額は、端から六万五千、七万、五万九千。彼女にとっては生まれて始めての、超高額の買い物だった。
悩むわけにはいかなかった。あれだけ時間が無いと吼えていたのだからと、生真面目からの後ろめたさが焦燥を現出させていた。
こういうのは高ければ高いだけいいのだろう。彼女はそう結論付けると、七万円の筆を遠慮がちに指差した。
「まいど。……彼氏のかい? このペンは」
老人の吊りあがった口角から、突然のからかいが零れだす。浜風は素っ頓狂な悲鳴を上げると、裏返った声で反発した。
「ちが、います! わ、私のです!」
「いやぁ、それは嘘だねぇ。あんた、文具に対する執着が無さそうだもんよ」
「本当です! 彼氏とか、そういうのじゃありません!」
けらけらとした笑い声は、くぐもりながら広がった。

50 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:37:03.51 ID:GxRafqlR]
最後まで彼は頑なに、恋人の存在を疑わなかった。店を出る際に掛けられた言葉は、
「彼氏によろしくな!」
であって、最早面倒くさくなっていた浜風はもう反論する事も無かったのだった。
右手に引っさげられた高級品。その重量が厭に重く感じられた。ビルの隙間から覗く晴天の元、こった腰をぐるりと回し大きく深呼
吸をする。体の節々、筋肉という筋肉が全て収縮しているようだった。
つと、鼻につく匂いがあった。薬品の甘い外殻をそのまま燻したような蠱惑の芳香。浜風は最初、一体何故自分がこの程度の仄かな
香りに意識を持っていかれるのか不思議でならなかった。別段、街を歩けば色々な匂いが、煙草であったりすれ違う人の香水であったり
が、厭でも肺に吸い込まれてしまうはずであった。何故この匂いだけがと、そう思いを巡らせた数瞬の後、彼女の記憶の底からは溢れ
迸る場面があった。
休暇の度に、提督の服に纏わり付く乳香。脳裏にまざまざと蘇る、不愉快な彼の誤魔化し。
ほぼ反射の域で、彼女は視線を巡らせた。匂いの元、その根源を目で見て確かめようとしたのだった。何の望みも無く、後の事さえ
何も考えず、ただただ知りたいという欲求が眼を忙しなく動かし続けた。
一点、路地の果てに城を見つけた。暖色の外壁が狭い路地をぴったりと埋め、場違いなほど絢爛な屋根が静かに街を見下ろしている。
間違えようも無く、香りはその城から発せられている。
幾ら生粋の処女たる浜風とて、それが何を生業とする所なのか察せ無いほど初心でもなかった。絶望的な心境の中、何故これ程まで
にショックを受けているのか、冷静に分析する自分もいた。
肺を埋める乳香の、そのおぞましさに身を震わせ、彼女は小走りに路地を行く。


執務室の戸を開け机に向かう提督の旋毛を見たとき、茫然自失であった心内に途端怒りの色が混じりだした。何も事情は知られてい
ないと、本気でそう思っているらしい佇まいを見、嫌悪と侮蔑とが湧き出して眩暈を感じるほどにまで増長する。
震える声で、何時も通りの仕草と口調を演じながら、彼女は買ってきた品物を机上に置いた。二、三言葉を交わし、じっと彼を観察
しながらそれを口に出す機会を待った。
未だ、確信はあれど証拠は無い。極僅かな確立でも自身の勘違いという可能性がある以上、怒りを感じる必要はないはずなのだ。焦
燥に駆られながらも、浜風は都合のいい妄想を止めることはしなかった。提督にはきちんとした恋人がおり、その恋人の使っている香
がたまたまあの娼館と同じであるのだと。ましてや同じ街であるのだから、買う場所も限られてくるわけであって、別段珍しい事では
ないはずだと。激情が顔を覗かせようとする度、そういった言い訳じみた文言が頭の中を駆け巡り、瀬戸際で波が引くのを何回も何回
も繰り返す。
コンバーターがインクを吸い上げ、銀のペン先が墨色に染まった。最後、外殻に覆われた万年筆が裏紙の上を滑り出し、吐き出され
るインクの量が徐々に落ち着きを見せ始める。
仕事を再開しようと彼が書類の束に指を掛けた瞬間、浜風は口を開いた。鼓動が一段と早まり、胸の奥に燈った熱がじんと腹へ下っ
たようだった。
「文具屋の路地の先に娼館がありますよね」
無機質な声音であった。ただ事実を確認する為だけの、情緒を暗に匂わせることもしない平坦な声に、提督は胃が縮み上がるのを感
じた。同時にこれから彼女が口にするであろう言葉、その話題が一体何なのかも容易に察することができて、自分勝手な悔悟が背肌を
一気に鳥肌立たせた。
どうして彼女がこの事を知っているのかだとか、そういった疑問は全て無為である。今の関係は確実に終端を迎え、そして今更引き
返す事もできない事を確信する。視線を逸らしながら、彼は震え声で答えた。
「ああ」
「行きましたね?」
彼女はすかさずに言葉を重ねた。先ほどと打って変わり、憤慨と蔑みが端々に迸っていた。



51 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:44:07.89 ID:GxRafqlR]
誤魔化す気は更々無かった提督であったが、しかし肯定の言葉は喉につっかえ、すぐには出てこなかった。それは決して恐れからくる
ものではなく、今までの関係への名残惜しさが姑息な手段として口を開かせなかったのだ。
「……行った」
息を吐き、自分で生爪を剥がす心境でとうとうそう言い切ると、長い沈黙が重く空間に垂れかかった。語尾の残響も完全に消え失せ、
窓が風に揺られる物音だけが虚しく響き続けていた。
静寂が破られたのは、そこから一分は経った後だろうか。浜風の口から、
「最低」
ただその一単語が小さく零れ出た。本人さえ意識せぬまま、喉が独りでに震えたように吐き出された言葉だった。それを皮切りに不
気味に平坦だった心緒がようやく遅れて揺れ動き始め、疑問や怒りや、裏切られたような寂寥が頭をさぁっと侵蝕してゆく。
感情のままに口が開いた。自身に汚い語彙がこれ程まで備わっていたのかと、そう吃驚するほどの様々な罵声が提督へ無秩序に吐き
出された。
彼は手を止め唖の様に黙している。反発は許されず全てを聞く事が義務であると、そう思った故の態度であったのだが、当然彼女に
解されることは無かった。寧ろ、今彼の行動全てを厭悪に捕らえる浜風にとって、それは不貞腐れているから何も反応を返さないのだ
と解釈されるものであったのだ。
湧き出す憎悪に際限は無かった。一見堅実で篤実と思われた提督が実はそれなりに遊ぶ人間であったと、本来ならそう一言で片付け
られるはずであった。これ程までに烈しい憎しみの、その所以さえ分からない事が酷く不快で仕様がない。
感情の増長が留まることなく、とうとう足を動かした。浜風は提督の頬を叩こうと前へ一歩踏み出して、その段になりようやく自身
の怒りが大仰過ぎる事を自覚した。燃え上がる感情の片隅を、異様に冷えた客観が水を差すように過ぎ去った。今もし艤装が装備され
ていたなら、迷わずに彼を撃ち殺しているであろう事。半ば、殺意とも呼べるほどのその烈しい感情は、誰が見ても行き過ぎと思うも
のであった。そして、今までその感情に何も疑問を感じなかった事への恐怖が、突如として足元から湧き出したのだ。
木戸を荒々しく開けて、彼女は廊下へと飛び出してゆく。過ぎ去る空気が熱い頬を撫で、眩暈の揺らぎが体幹を崩した。ふら付きなが
らも、彼女はひたすらに走り続ける。握った拳が彼の頬へ向かわなかった事へ、ひたすらの安堵を覚えていた。

52 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:47:39.46 ID:GxRafqlR]


自室の蒲団に顔を埋め、既に何刻過ぎ去ったのか。最初、ただ得体の知れない憎しみだけに支配された頭は、じわじわとその侵蝕が
退くと途端に寂寞を発し始めた。自身の口にした罵倒を思い返すとそれが到底許されざる罪に思われて、悔悟が胸の辺りをじくじくと
痛めつけていた。躁の後の鬱というに余りにその落差が激しく、彼女には情緒の安定しない自身の感情が何か不気味な代物に思えて仕
方が無かったのだ。
夕食の時間にも、彼女はここを動かなかった。ドアをノックされた回数は計三回。当然そのどれにも反応は返さなかった。今更外に
出る事への罪悪感による抵抗が、希薄になった時間感覚の中、心内を漠然と漂っている。
ようやく蒲団から這い出したのは二十三時過ぎ、更に立ち上がる事ができるようになるまでもう一時間掛かった。執務室へ赴こうと
思わせたその最大の要因は、ふと思い出された外套の右ポケットであった。
そこには万年筆を買うのに渡された紙幣の、余りの一枚が未だにあった。言い訳がないと動く事もままならない惰弱ぶりが厭に思え、
しかし動かないよりはましであったから、彼女は倦怠の極地の中でとうとう部屋を出たのであった。
寒々しい廊下の明かりが、じっと浜風を見つめていた。眠りに沈んだ鎮守府は寂寞感をより一層掻き立たせ、唯でさえ憂鬱な心中を
どんどんと沈み込ませていく。
執務室の戸から漏れ出す光が、未だ彼が仕事中であることを示した。秘書不在の中での執務であるから、とても今日の分を完遂でき
てはいないのだろう。そこに安堵を覚えながら、彼女は戸を開いたのだった。
執務机に座っていた提督は、木戸の軋む音がするなり顔をがばっと持ち上げた。既に風呂を終えた後なのか、何時もの軍服は壁に掛
かり、身に纏われているのは紺の甚平と半纏である。
無表情な彼女との視線の交錯、だが両者ともに口は開かずただ沈黙だけが鎮座した。片方でも初期に声を発せていたなら、どれだけ
楽であったのだろうか。沈黙が長引けば長引くほどに、心理の探り合いが膠着を強固にしていった。
状況打開の開口は、浜風が先であった。明確な目的を有していた故に、彼より幾らかは口が軽かったのだ。
「これを、返しにきました」
目を逸らし執務机に近づくと、彼女は握っていた紙幣を差し出した。体感として丸一分ほどの沈黙が、ようやく破られた事に吐息を
漏らしつつ彼は礼を言ってそれを受け取る。
唯一の話題が、この短いやり取りによって完全に終了した。提督は、彼女はすぐにでも反転してこの部屋を去るものだと思っていた
のだが、実際には、その場に突っ立ったまま目を逸らし黙って突っ立ているだけである。わざわざこの一万円札を返しに来たというこ
とは、つまり金輪際の関わりを絶つという意思表示だと思われた。嫌悪し二度と口を聞きたくも無いのに、なまじ真面目で律儀だから
無理してここに訪れたのだと、本気でそう考えていたからこそ今の彼女の姿は不可解な事この上なかったのだ。
それは気まずさからの逃避であるのか、彼は机の上の書類を一通り片付け始めた。どうせもう寝る予定でもあったのである。何時も
の習慣を凝視される事に慣れぬむず痒さを覚えながらひたすらに机上を綺麗にしてゆくと、ものの二分が過ぎる頃には紙類は完全に消え
ていた。
浜風の心中を、焦燥と不安が駆け巡っていた。これで終わりになっていいはずか無いという確信があり、しかしかと言ってこれ以上
何を話せばいいのか皆目検討もつかなかった。提督は許してくれるだろうかと顔を伺い、だが本来許すかどうか決める立場は自身である
はずで、状況と感情とがあべこべにひたすら混乱をもたらしている。
「すまなかった」
顔を上げると、席を立った提督が近くに寄っていた。彼女は、それが何に対する謝罪であるかを判別しかねていたし、彼自身もよく
分かってはいなかった。何と反応すべきか悩むうちに時間が余りに過ぎ去って、結局は無視をしたような形になった。そしてそれは、
提督の致命的誤解を完璧に補強する根拠になってしまったのだった。

53 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:49:54.17 ID:GxRafqlR]
「君はまだ、第一艦隊で闘いたいか?」
唐突な疑問に、浜風は反射的に、
「は、はい」
と答えた。素っ頓狂な、裏返った声音の返事を聞き思わず苦笑をしてしまう。その瞳に写ったのは悲哀なのか、彼は続けて口を開く。
「便宜上として、一応は今のままでいさせてくれ。第一艦隊の旗艦として従来どおりに戦闘に参加してもらう。ただ、秘書仕事の方
には、もう参加してくれなくても構わない。明日からは別の艦娘を宛がおうと思っている」
言葉の趣旨を理解するには、彼女は彼の考えや誤解を認識できていなかった。だから、後半の文言を正しい意図で受け取る事もでき
ず、絶望的な心境はその暗がりを一気に広めていた。
「……どういう、ことですか」
「すまないとは本当に思っているんだ。君がその、なんていうか。私に対して失意とかそういうのを感じたなら申し訳ないし、だか
ら別段君が嫌だと思うことはしたくないというか。尊重したい、と思った」
「だからって、何で私に秘書を辞めろって言うんですか!? 私がそんなこと何時言ったんですか!」
怒りと形容するには、焦りと寂寥が余りに大きすぎた。提督の表情を覗き見れば、そこに浮かぶのは疑問である。だからこれがあて
つけではなくて、本心からの気遣いである事は察する事ができて、故に自身の望みとは離れたところへ行こうとする現実を引き止める
術が分からなかったのだ。
「君は、生真面目だから」
切り出された言葉が、生真面目という一単語が胸へ刃を突き立てる。
「生真面目だから、多分、本心で嫌だと思っていても秘書をしようとするだろう。義務に忠実に公私を分けようとするだろうから…
…でも、私の仕事は艦娘が幸せにあるようにすることだ。無理はしないでいいんだって、そう言いたい」
幾ら言葉を重ねてもこの誤解を解く事はできないと、彼女は荒ぶ感情の中で思った。彼へ言ってしまった罵倒の数々を前に、本当は
嫌いじゃないと口にするには余りに都合がいいように思われたのだ。もし、本気で説得をしたならば充分彼の持っている認識を改めさ
せる事ができたのに、それを口にする権利が無いという思い込みが、機会を永遠に奪ったのである。
どうしたらいいのか、考えを早急に纏めなくてはならないのに、荒立つ心情が集中を阻害していた。早く早くと焦る気持ちだけが前
に出て一向に具体的な文言が浮かばなかった。
「万年筆、ありがとう。書き易かったよ」
そう言うと、とうとう提督は踵を返し、浜風の横を通り過ぎた。
振り返り、すかさず彼の手を掴む。ただまだ行かせたくない、このまま行かせてはならないという思いが反射的に腕を伸ばした。肌
と肌が触れあい、少し冷えた体温を感じ、彼女の頭に閃いたことは正気の発想ではなかった。
自身がどれだけ頭のおかしい事をしようとしているのか、きちんとした憶えはあった。だがそういった事よりも、もっと重視される
べきことなのだという決め付けが、理性や正常な思考を悉く破壊していたのだった。
浜風はふと膝を床につけたかと思うと、寝巻き甚平の下に手を掛けて、半ば引きちぎるようにしてそれを下ろした。尋常な心理状態
では無い事を自覚しながら、しかし彼女は汚れこそがこの提督の側にいる事の一条件に思えてならなかったのだ。
突然の彼女の狂態に提督は狼狽した。理解が追いつかず、ただ後ろめたさと状況の背徳が口を開く事さえままならない硬直を引き起
こさせた。
下着から陰茎が引きずり出されたのを見て、ようやく彼は我に帰ることができた。
「おい! 何をする!」
反射的に腕を取り怒鳴りつけると、彼女の背は一瞬震えた。脅え怯んだその瞳には、だがすぐに意思の光が照り戻り、凄みは幾倍に
も増大しながら尚言葉は発されない。

54 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:52:28.98 ID:GxRafqlR]
ぐいと頭を伸ばしたかと思うと、浜風は獣が肉を喰らうように萎えた彼のを口に含んだのだった。生々しい唇の圧や歯のぬめった鋭
利さを感じ、反射的に腕を引っ張っても一向彼女は動じなかった。必死に頭を振りながら舌を遮二無二動かし続け、吐息の最中には唾
液がぼとぼとと零れ落ちる。そのほとんどは彼女の豊満な胸元を汚していた。身体が前後する度に、服と下着に圧迫された乳房は小さ
く僅かに揺れていて、濡れた跡は歪に光を反射する。
のぼせたかのような頭の熱が、抵抗や理性というものを悉く霧散させた。彼女は夢のような半ば現実感の無い状態の中にあったから、
嫌悪して止まなかったはずの行為を今しているという事に疑問も何も感じなかったのである。
躊躇われた方法ではあったが、提督は彼女の頭を掴むと力を込めて押し退けようとした。だが、今度は自由になった両腕が腰にきつく
巻きつけられ、寧ろ体勢的にそこまで力は入らなかったからより引き離すのが困難になってしまった。舌が竿の裏をなぞり、尾てい骨
からむず痒さが競り上がる。口腔の感触、その冷たさや滑りが体のあちこちの筋肉を緩めさせ、最早意識は自身のそれに向かわざるを
得なくなった。
口の中、次第に大きくなってゆく彼を感じ、浜風はより一層烈しく頭を振る。だが稚拙の極みにある彼女の口淫が快楽だけを生むのか
といえば、当然そんなことは無かったのであった。
時折前歯が、亀頭の出っ張りを引っかいた。鋭い痛みが体の奥を突き抜け、しかしすぐに舌が慰撫するから悲鳴を上げるほどでは無い。
提督がマゾの気質を持っていたならむしろこれは射精を促す強力なペッティングでもあったのだろうが、現実には快楽を後退させる錯
謬の愛撫に他ならなかった。どれだけ唇が扱こうとも、一向に睾丸が熱を持つ事は無い。
なんとなしにそれを察したのだろう。浜風はふと動きを止めたかと思うと、じわじわと喉の奥にまで陰茎を挿し込み始めたのだった。
「よせ!」
ぎょっとした提督は本気で彼女を離そうとしたが、狭い喉口へ陰茎の先が沈み込むと、その生々しい柔らかさにまったく力が入らな
くなる。抵抗に素直に従う事ができたなら浜風とて楽ではあったのだろうが、意固地に凝り固まった汚れなくてはならないという義務
感が、決して自身を赦しはしなかったのだ。えずきそうになるのを堪えながら喉奥に何度も何度も迎え入れ、ひくつく動きを感じると
それが愉悦なのである。拷問じみた苦しみに涙が勝手に競り上がりだし、気管の入り口が痛むほど咽び返っても、決して口から彼を離
すことはしなかった。
懸命な奉仕に、だが直ぐに限界は来た。もう何度目かも分からない咳き込みが、しかしこれまでと違っていた事に当人も気が付いて
はいたのだった。ただ矜持が体の苦痛を無視しようとした。意思の力で封じ込める事ができると思われたそれは、膨大な力でもってと
うとう浜風を跪かせた。
逆流した胃液が、盛大に床を穢していった。吐瀉物は彼の靴にまで飛び散り、それが視界に入るや罪悪感が腹底から音を立てて湧き出
した。この程度の事もできないのかと自嘲の思いが一度巡ると、情けなさや不安感、寂寞が嗚咽や涙となって零れ出る。胸の熱さや胃
の痛みより、よっぽどそれが辛かった。
ひゅるひゅると喘ぎ出される吐息の痛ましさに、提督の心内にも自責の念が広がった。自身の行動が悉く彼女を傷つけた事を、今更
悔悟して何になるのか。朴念仁の、愚鈍で無力の愚図がこれを引き起こしたと、ただその事実が残るのみである。
「すまない」
背を摩り、そう口にした。言葉が耳に入ると、彼女の嗚咽はより一層烈しくなった。混沌とした感情の波が両者の間を埋め尽くし、
深夜の執務室は静かにそれを見つめている。
「秘書でいたいんだったら、何時まででもいていいから」
しばらくの間、浜風は立ち上がる事もままならなかった。この彼の台詞をきちんと理解できたのも、もうずっと後のことである。喜
も哀もミキサーによって混ぜこぜにされたように、混乱が感情を支配した。


結局はその日、浜風は提督の部屋に寝た。蒲団の匂い、あの香ではない彼自身の匂いに包まれながら、混濁した意識は途端に霧散し
た。
提督とて抵抗が無かったわけでもないが、しかしあそこまで疲弊した彼女を抱え艦娘の宿舎まで辿り着ける保証も無かったのだった。
浜風にはもう意思を伝えるような力も無く、しかしすぐに寝付いたということは拒絶されているのでもないのだろう。
安堵の寝顔に負い目を感じ、提督は部屋をあとにする。長い夜にずっと悔いを抱き続け、明けない空を眺め続けた。

55 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:54:43.79 ID:GxRafqlR]


「やっぱり、ここに来ては駄目だったかな」
事のあらましの説明を、彼はそう締めくくった。下半身の気だるさがそのまま口に顕れたような、覇気の無い声音だった。
娼婦の反応たるや、予想のそれと寸分違わない。
「あなた、なんでここに来たのよ!」
自身の立場をかなぐり捨てた、一人の女としての反応だった。
彼とて、この反応を待ち望んでいたのかもしれない。彼女からきちんとここには来るなと、そう宣言されてようやく浜風と向き合え
る気がしたのだった。ただ、金を払い事を致した後にそう格好つけても、何も偉くない事は自覚はしていた。
「ほら、言うじゃない? 一盗二婢三妾四妓五妻……」
当人としては冗談で言った台詞であった。だが娼婦の目には途端怒りが燈り、
「ほんとに最低!」
その言と同時に平手が飛んできた。
彼女は部屋を出て行った。あくまで商いとしての関係に終始するのではなく、個人として罵倒してくれた事に心からの歓喜があった。
提督は服を手早く着ると、もう二度とは来ないであろうその部屋を後にした。

56 名前:43 mailto:sage [2014/04/20(日) 20:58:22.83 ID:GxRafqlR]
以上になります。お目汚し失礼しました。

57 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/20(日) 22:25:43.07 ID:+euggQsG]
>>43
おお、加賀翔鶴の人か。この空気感好きです
いしあたま風ちゃん良いなあ

58 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/20(日) 23:45:42.03 ID:A2bo54ML]
>>56
雰囲気を楽しめる文章、イイですね…
同じ巨乳駆逐でも
潮→男性に注がれる好奇の目線に恐怖してそう
夕雲→むしろ巨乳を武器に提督を籠絡してきそう
浜風→気にしてる風情がない
感じだしなぁ…浜風ちゃんの純真さよ

59 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/21(月) 00:18:20.63 ID:UhNf7jMD]
>>54
>>必死に頭を振りながら舌を遮二無二動かし続け、吐息の最中には唾
>>液がぼとぼとと零れ落ちる。そのほとんどは彼女の豊満な胸元を汚していた。身体が前後する度に、服と下着に圧迫された乳房は小さ
>>く僅かに揺れていて、濡れた跡は歪に光を反射する。




抜いた

60 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/21(月) 01:36:41.08 ID:vL80D3vp]
>>43
いや……あんたほんと凄いわ……

くそうなんでうちの鎮守府にはいないんだよ!
俺の浜風でてくれえええええ!(血涙



61 名前:名無しさん@ピンキー [2014/04/22(火) 00:23:34.88 ID:jvklEm7v]
良作age

62 名前:3-91 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:14:13.68 ID:wHbOr9s/]
おおイベントを前になんか素晴らしい投下の流れが…! 僭越ながら自分も一本

提督×球磨
お姉ちゃん肌なクマーに甘えっぱなしのイチャラブ純愛
人類敗北後の話だけど鬱要素はあまり無いつもり
連投規制で間隔空きますご勘弁を (ついでにハートマーク出るかテスト ♥)

63 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:15:50.12 ID:wHbOr9s/]
数週間ほど前から、球磨と二人、山の中の穴蔵で生活している。
いや、まあ何故かと言えば、横須賀は深海棲艦に占領されてしまったからだ。
それで球磨と二人、呉へと逃げるつもりで脱出したら、呉も敵の手に落ちてるらしい。
こりゃどうすんべと思ってたら、球磨が船を出してくれて、かろうじて敵船が跳梁してない日本海を二人逃げる逃げる。
それでどこをどう逃げたものか俺は覚えてないが、球磨に聞けば、現在地は北海道某所の山中だという。
球磨は「の・ぼ・り・べ・つ! 登別行きたいクマー」などと無邪気に言っている。何のことやら。

……あ、書き忘れたかもしれないが、人類は深海棲艦に敗北した。
もちろん完全な敗北までには、各鎮守府の重雷装巡洋艦への「アレ」の配備通告、「日乃レポート事件」に始まる大規模な政変、
挺身特攻隊「暁の戦力外部隊」による深海棲艦の巣への神風突撃、飛行/潜水能力を有した「合体変形種」深海棲艦の出現と戦況の悪化、
太平洋を中心に投入された巨人兵器「イェーガー」の活躍、米国が主導で唱えた核兵器による徹底殲滅論と、
それを察知した深海棲艦側の「巨大深海氷山空母姫」のワシントンD.C.への先制攻撃と陥落、などなど……
今後100年は映画の脚本のネタに困らないようなドラマと涙の数々があったワケだが。
とにかく結果的に。
人類は敗北した。
…………
……
しかし今の球磨との二人の生活の中では、なぜかそんな敗戦の事実さえ、遠い星の出来事のように思えるのだった。


***


「おっ、提督、起きたクマー?」

まぶたを開けると、球磨のぱちくりした目と目が合った。
俺の目は、涙と目やにでかすんでる。おまけに頭は熱でフツフツ煮えるようだ。球磨の輪郭線もぼやけて見える。

「クマー、あいかわらず熱があるみたいだクマー」
「……ああ、治すように努めてるが……すまないな」

球磨が、湿った布で俺の顔を拭いてくれながら言う。
その手つきがすごく優しくて気持ちいいので、つい口の周りを汚した子供みたいに、球磨にお世話されるままになってしまう。
ここ一週間ほど、ガラにもなく熱なんて出して臥せっているのだった。
その間の看病をずっとこいつが、球磨が、一人っきりでしてくれている。

「ご飯は食べられるクマー? 出来れば少し栄養付けとくといいクマ」

顔を拭われて少しはしゃきっとした俺に球磨が言う。
言われてみれば、穴蔵の中にふわりと漂ういい匂い。
川魚の塩焼き、ふかして潰したジャガイモ、山菜にキノコ。そんな食事が、テーブル代わりにしてる木箱の上に並べられていた。
球磨が俺のために一品一品、苦労して山の中を集めてきてくれたのだろう。
熱のせいで、食欲はさほど湧かない。
けれどそんな球磨のいじらしさを思うと、何としても食べてやらねばという気になった。
寝床の上から身を起こす。

「提督、ムリに起きなくていいクマ−、球磨が食べさせてやるクマ」

64 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:18:05.20 ID:wHbOr9s/]
……球磨の手で寝床に戻されてしまった。
仕方なくその言葉に甘えることにする。

「……すまん」
「気にするなクマー、提督だってきっと、球磨が風邪ひいたらおんなじことするクマ」

艦娘に風邪やらなんやらがあるのかはわからないが、球磨はそんなことを言う。
もしかしたら冗談なのかもしれない。
いずれにせよ俺も熱でふわふわする頭では適当な返しが思いつかないから、曖昧に笑って返す。

「ほれ、『あーん』だクマー」
「……」
「提督、『あーん』だって言ってるクマー」
「……あ、あーん」

逡巡したが結局、球磨に「あーん」で食べさせてもらう(所詮人間、その気になった艦娘の力には逆らえないから、従っておくのが賢いのだ)。
食べやすいように潰したジャガイモが、スプーンで口に運ばれる。
ほくほくして、塩気があって、噛むとジャガイモの甘みが出てきて、旨い。甘い。北海道だからか。

「うまいなー、球磨。うまいよ……にしてもコレ、どこで採ってきた?」
「ふふーん、球磨が山を下りてったら村があって、そこの地面一面にジャガイモが『生えてた』んだクマー」
「……すまんな、俺のために畑ドロボウまで」
自分のせいで軽巡・球磨に野生の熊さながらのマネをさせてると思うと、申し訳ない。球磨と、あと農家の人に対して。
「いーや違うクマ! すぐ近くに人の家もビニールハウスもあったけど、たぶんアレは野生のジャガイモだクマー、
 球磨に採って採ってーって言ってたクマ」
「うーむ……野生かー、球磨が野生って言うんじゃしょうがないなー」

なんだか、球磨は俺に徹底的に気を遣わせないつもりらしい。
俺も特にそれを追求することはなく、今は旨いからいいか別に、などと思いつつ、モグモグと球磨の手からジャガイモを食べさせてもらう。
ジャガイモもふわふわなら、球磨と俺の会話もふわふわしてて、熱に当てられた俺の頭もふわふわで。
ついでに人類が深海の敵に負けてしまった事実さえ、何だか現実味がなくてふわふわしてて。
ぜんぶがぜんぶ、ぬいぐるみの中身のようにふわふわしてる。
それがこの、球磨と二人きりの空間だった。

「ほい、『あーん』だクマ」
「あーん……んむ、むぐ、うむ」

球磨の獲ってきた魚も、また格別旨かった。
しかも俺には自分で骨をとる苦労すらない。
ほぐされた状態の切り身を口に運ばれるたび、なんだか赤ん坊の頃に戻るような、イケナイ快楽が芽生えそうになる。
……このままでは俺は、球磨をお母さんだと思いこんでしまうんじゃなかろうか。

「提督、気に入ったクマ?」
「ああ、うん……この魚もうまい」
「そっちもだけど、その……球磨に『あーん』されるの、気に入ってしまったクマー?」
「…………!!!?? い、いや、そんなことはないぞ!? 断じてない!!」

いけないいけない。普段はゆるキャラみたいな言動してるくせに、こいつは妙に察しがいいのだ。

「ふっふっふ〜そりゃ残念クマ、なんなら提督が元気になった後も、食べさせてあげてもいいと思ったのにクマー」
「……〜〜〜〜〜!!!!!」

やばい、ちょっとしてもらいたいと思ってしまった。

「あ、あぁ〜〜〜それより、よく温かい料理が作れたな、大変だったろう?」
あわてて俺は話題を変える。
「大変?」
「ほら、山の中とはいえ、火を焚いて煙が出たら、たぶん山狩りに見つかるだろうし」
「あぁ……そのことかクマ」

65 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:19:57.59 ID:wHbOr9s/]
事実、俺たちは追われる身だった。だから戦争が終結した今も、こうして隠れ潜んでいる。
追われると言っても、かつての敵、深海棲艦ではなく、人間の手によって。
そう。今回の敗戦の責を一方的に負わされたのが我々――提督や艦娘たちなのだ。
俺たちは各地に落ち延びたあとも、懸賞金をかけられ、鵜の目鷹の目で捜索され、追い立てられる運命だった。

「まあ、燃料用アルコールがあるから、しばらくは煙の出るたき木を燃やさないで済むクマ」
「なるほどな……まあ、何にせよお前たち艦娘には、本当に苦労をかけるな」
「……こっ、こんなの、昔の戦に比べたら苦労のうちに入らんクマ!」

しばらく穴蔵の中に沈黙が落ちた。さっきのふわふわした雰囲気なんてどこにもない、澱のような沈黙。
けど俺はやっぱりその重苦しさを引き受けねばならない気がした。だからこんな風に話題を変えてみせたのだ。
俺にはその責任があった。
実のところ、深海棲艦は重要な拠点や泊地を除いては、いっさい陸への侵攻をしてこなかったのだ。
ただ人類をすべての海域、すべての空域から追い出して、深海棲艦は満足してしまったらしい。
だから人類は滅ぼされることなく生き残った。俺と球磨もおかげで生き残った。
しかし生き残った人類が、当然そのやり場のない怒りの矛先を向けたのが、人類の海と空を守る戦に敗北してしまった軍人たちだ。
海と空という希望を失った世界で、俺や球磨たち艦娘は、地を這いずって生きていかねばならない。
人類すべての怨みを受けながら。

「すまん…………ぜんぶ、俺のせいだ」

ぽつりと呟いた瞬間、球磨にガッ!と胸ぐらをつかまれた。
これがベアクローか、と冗談を言う間もない。息がつまる。

「〜〜〜ばっ!! ばか言うんじゃねぇークマ!!! そんな、一人でそんな風に思っていたのかクマ!?
 ひとりで、世界ぜんぶの運命をしょいこんだみたいな顔して、どうすんだクマー!!!?」

球磨に、そんな風に本気で叱られた。
ほとんど球磨の顔も涙まじりなのに、不思議とすごい気迫があって押されてしまう。さすがは球磨型5人の長女だ。

「こ、こら、な、なんとか言えクマー!!!」
「球磨、あの……く、くるしい……」
「!? ……あ! す、すまないクマ〜!!」
「い、いや大丈夫だ……」

球磨の手をぺしぺしとタップすると、あわてた球磨が離してくれた。

「……提督、やっぱり、そのことを気に病んで、それでこんな熱を出してしまったんだクマー。気づいてやれなくて、本当にすまんクマ……」
「何言ってる……机仕事だった俺なんかより、きっと本当に辛いのを我慢してるのは、矢面で戦っていたお前たちだろ……」

そうだ、結局俺の苦労なんて、ものの数ですらないのだ。
本当に最前線で敵艦と砲火を交え、仲間が沈んでいく横で、痛いのも泣きたいのも押し殺して、戦ってきた彼女らに比べれば。
なのに結局戦争を取り仕切るのは、俺のような安穏として無能な指揮官たちで、
彼女らがどれだけ戦争を終わらせたくても戦略に口を出す権限などなく。
帰ってきたら言われもない敗戦の責を負わされて、一方的に追い立てられる。

「……なあ、球磨。俺を自警団かどこかへ突き出して、その懸賞金でお前だけ逃げるといい。俺みたいな顔が売れてる士官と違って、うまく隠れ潜めるはずだ」

俺は球磨にも、きっと今までたくさん苦労をかけ、我慢させてきたはずだった。
だから球磨を、せめてこれ以上束縛したくはない。そういう思いがあった。

「なっ……何を言ってるクマー!!?」
「女だから尼寺に隠れたっていい。何にせよ、俺をかくまって逃げたり俺のために苦労するより、よっぽど自由で気ままな……」
「……て、提督……」
球磨の震える声に気づいて、顔を向ける。
「提督は、それが本当に球磨にとって幸せだと思っているクマ?」

球磨が、今度は本当にぽろぽろと涙をこぼしている。
俺はあわててその手を取る。

66 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:21:58.04 ID:wHbOr9s/]
「い、いや俺は可能性の一つを述べてるだけであってだな」
「球磨の幸せは……苦労しないことでも、自由になることでもないクマ……」

そう言うと球磨が、寝床に横たわったままの俺の体に覆いかぶさってくる。
やわらかくて、温かくて、細っこい球磨の体が、ぎゅーっと押しつけられる。
人なつこい動物に抱きつかれてるみたいだ。

「球磨のしあわせは、好きなもの、守りたいもののために生きることだクマ。もしも、好きなものを守るために戦えるなら、
 どこだってそこが戦場クマ。守りたいものが側にいてくれるなら、どこだってそこが球磨の家なんだクマ」

潤んだ瞳で俺の瞳を覗きこみながら、球磨が一言一言、はっきりと俺に語る。

「だから提督は、球磨の生きがいだクマー。ずっと……ずーっと、離さないクマー」

球磨にしつらえてもらった寝床の上で、球磨の腕と体に抱かれながら。
そんな風に宣言されてしまった。
なんでだろう。球磨の涙ぐんだ目に見つめられて、俺も涙が出てきてしまう。
俺を非難し、糾弾し、ひっぱたき、ののしる権利だってあるはずのこの球磨は。
俺が生きてるだけでいい、そう言ってくれている。
そんな風に言われると、何だか自分でも、それでもいいのかもなあという気分にさえなる。
このままずっと、球磨の腕に抱かれてても、いいのかもしれない。

「んっ……そうだ提督、食後のデザート、忘れてたクマー」
「デザー、ト……?」

言いながら球磨は、ほこほこ湯気を立ててるティーカップをテーブルから取り上げると。
その中身の液体を、自分でくいっとあおる。
そうしてから、球磨は俺に口づけた。

「……っ、んッ……ぅむっ」

球磨の口に含まれた液体が、俺の口に流し込まれる。
球磨の舌を伝って、喉の奥へ。口移しだった。
液体はあったかくて甘い。何よりとろりとなめらかだ。
そんな甘くて深い液体を、こくこくと、球磨の唇から分け与えてもらうのは、
まるで球磨から、あふれるような生命を分けてもらってるみたいだった。

「蜜湯だ、クマー。ハチミツと生姜を湯に溶いたクマ」
ぷは、と離した唇をちょっと舐めてから球磨が言う。
「元気の源だクマ」

たしかに甘さの中から活力を湧かせるみたいな、やさしい味だった。
けどそれがハチミツの味なのか、球磨とのキスの味なのかは、よくわからない。
そして、何よりも眠かった。
温かいものをたっぷり胃に入れたせいだろうか。
熱に悩む体が休息と回復を求めてるかのように、急に猛烈な眠気に襲われてしまう。

「球磨……すまん、少し、眠る……」
「ん、それはいいことだクマ。きっと起きたら今までどおり元気だクマ。球磨が、保証するクマ」
「……うん、球磨がそう言うなら、そうなんだろうな……」
「ふふふ〜、提督、目がとろんとしてきたクマ。おねむだクマー」

球磨がそう言いながら、俺の上に覆いかぶさってた体を少し動かす。
そして今度は、球磨が隣に寝ながら、俺をひしっと抱きしめる姿勢になる。
布団代わりのハグだ。
球磨が胸に俺の頭を抱いて、脚でしっかり、俺の腰につかまっている。
上質な毛皮につつまれてるみたいな、心地よい窮屈さと暖かさ。
球磨の胸もとから、汗と、女の子の香りと、ハチミツみたいないい匂いがした。

「球磨が抱きしめてやるクマー。こうして、あったかくして、眠るクマー」

67 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:23:15.01 ID:wHbOr9s/]
こうして。
人類が敗北した世界で俺は。
暖かい巣穴の中、球磨に包まれながら、とろとろ、とろとろと眠ったのだった。


***


起きると、なんだか妙に寝覚めがスッキリとしていた。
昼寝から起きると怖いくらい頭が冴えわたってる時がたまにあるが、正にそんな感じだ。
と、そこで気づいたことだが、今まで患ってた熱がすっかり引いている。
ダルさも辛さも、体から抜けている。どうやらこの爽快さの原因はそれだった。
その代わり、何だか体全体がぽかぽかと暖かい。
狭くて、匂いがこもってて、ぬくい、獣のすみかにいるみたいだ。

「……球磨?」

思い出した。俺は球磨の体そのものに包まれて、寝ていたのだ。
球磨は起きてたらしく、俺が呼ぶとすぐに返事が返ってくる。

「クマ〜、提督、お目覚めクマー?」
「うん……おかげで、すごくよく眠れた」
「……そうかクマー」
「ああ、もう熱もすっかり引いたみたいだ」
「ん。なら、よかったクマー」

俺を胸に抱きながら喋るという奇妙な格好のせいか、何だかぎこちない球磨の返事。

「なあ……球磨?」
「なんだクマー?」

球磨の胸もとからもぞもぞ顔を出して、球磨の顔を見すえて言う。
その顔はちょっと蕩けていて、夢見るようだ。もしかすると眠いのかもしれない。

「その……ありがとう、な。さっきも、今までも、ずっと……」
「ふふふ〜〜、大したことじゃないクマー」
「いや、ほんとうに感謝してるんだ…………なあ、ところで、球磨」
「クマ〜?」
「お前、顔が赤くないか?」

いま気づいたのだが、球磨の顔はとろんと蕩けているだけでなく、なんとなく赤かった。
もし俺の看病のせいで伝染ったりしたのなら、申し訳ないどころの話ではないので、俺はちょっと本気で心配する。

「ん? あー……別に、気にするような理由じゃないクマ」
「そ、そうなのか? 何か出来ることがあったら、言ってほしいんだが……」
「……じゃあ、提督にひとつ頼み事してもいいクマー?」
「あ、ああ! もちろん、球磨のためなら何でも!」
「クマー。それじゃあ……」

球磨がちょっといたずらっぽい、不敵な笑みをうかべて言う。

「なら、ちょっと腰を引いてほしいクマー」
「……え?」
「その……提督の……が、当たってて……」
「……〜〜〜〜〜!!!!!? すっ、すまん!! 球磨っ、すぐ、離れるからっっ!!!」

68 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:24:08.83 ID:wHbOr9s/]
寝床の中、隣り合って並ぶ球磨と俺の下半身。
その片方、俺の腰から、朝の元気にまかせて突き出たモノが。
球磨の腰に、無意識のうちにくいくいと自身を押しつけているのだ。
球磨が頬を染めてたのはそれでか!
しかし俺があわてて腰を引こうとした途端、球磨の両脚がガッチリと俺の腰を押さえてホールドしてきた。

「あーはっはっは!! あはは、はーっ、て、提督、冗談だクマ〜! 球磨はぜんぜんイヤじゃないクマ、本気に受け取らないでほしいクマー」

なるほど体がぽかぽか暖かいのは、まんざら球磨に包まれてるせいだけでもないらしかった。
まるで頭の熱がすべてそっちへ移ったように。
あるいは抵抗力が弱まっている間、体に入った微菌や悪いものを、ぜんぶそこから排出したいとでも言うように。
とにかく俺のモノは、極限まで熱く硬くなっていた。
……有り体に言えば、『溜まってる』状態なのだろう。熱のせいで寝込んで処理も出来なかった、この一週間分が、丸々。
そして俺の分身は、まるでその切ない熱のはけ口を球磨に求めているかのように、キュロット越しの球磨のそこへと、
厚かましくぐいぐい、ぐいぐいと自身を押しつけている。
そんな体の動作に気づいてしまうと、俺の中でも、腰の奥から登ってくるそわそわした欲望が、むらっと鎌首をもたげる。

「ふっふっふ〜……提督が寝てる間ずーっと、この子は可愛かったクマー」
「か、可愛いって……っ!」
「提督がくーくー眠り出すと、球磨の腰とくっついてるところで、この子がむくむく大きくなってきたクマ。
 さすがに恥ずかしくて球磨がちょっと腰を引いたら、今度は寝てる提督が、自分から腰をくっつけてきたクマ〜」
「…………〜〜〜〜〜!!!」
「この子は球磨のお腹でも太ももでも、とにかく先っぽでつんつんしたり、すりすりしたり、くっついてきたがったクマー。
 必死で球磨の中に入りたい入りたいって言ってるみたいで……ふふ、すごく可愛くって、球磨まで照れちゃったクマっ」

顔から火が出るような恥ずかしさで、しばらく絶句してしまう。
……そう言われるとまるで、俺が自分の体と性欲の操り人形のようではないか。いや、事実そうなのかもしれないけど。
しかしさすがに、寝起きの勃起と溜まった性欲に任せて、ずっと付きっきりで看病してきてくれた相手を抱く、
なんてのは、さすがに恩知らずとかいうレベルではないだろう。
球磨がどんなに無邪気に触れてきたり、どんなにこっちの無遠慮を許してくれても、そこまで甘えてはいけない。
こんな山の中の生活ではあるが、まだ俺は動物じゃなく、人間のつもりなのだ。

「な、なぁ球磨……離れてくれないか」
今度は俺が頼む番だった。
「クマー? 提督は、球磨としたくはないクマー?」
「そうとは言ってないが、そうじゃなくてだな……」

男の精神、というか男心は、必ずしも不随意な勃起と連動するものではないのだ。
しかしそれを女の子の球磨にどう説明すればわかってもらえるだろう。
と、そんなことを思っている合間にも、きゅーっと球磨の腰に密着させられている部分から、とても無視しがたい感触が伝わってくる。
キュロット越しの球磨のやわらかい丘の丸みが、屹立をやさしく包みこんでくれる感触。
いかん。このままでは本能に理性が負けて、ほんとうに獣になりかねない。

「クマー……うーん、提督は、ハチミツが媚薬の一種だって話、知ってるかクマー?」
「は、えぇ?」

突然そんな話を持ち出す球磨。

「もちろん球磨も詳しくは知らないクマー。けど、人間の食べ物が貧しかった昔は、栄養満点のハチミツはきっと、
 それだけで身体を興奮させたはずだクマ。だから、最近精力のつくモノを食べてない提督にも、
 ちょ、ちょっとはそーいう効果が出るかもとは、き、期待してたクマ……」
「球磨、お前……まるで『一服盛った』みたいな言い方を……」
「そうクマー! だーかーらっ」
そう言って球磨が背中を抱いてくる。
「球磨の、『計画通り』なんだクマっ」
「く、球磨……だって、何のために?」
「むぅー……好きだから、くっつきたい、つながりたいって、それだけじゃ、いけないクマー?」

69 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:25:55.44 ID:wHbOr9s/]
そう言って球磨がもっとひしっと抱きついてくる。
いまや腰と同じように、お互いの腹と腹、胸と胸もくっつき合っていた。
球磨の鼓動が、こっちの体の中にも伝わってくる感じがする。

「提督の方は、どうなんだクマー?」
「俺の、方……」
「球磨のこと……その、好きクマー? 球磨と、くっついたり、つながったりしたいクマ?」
「俺は……」

そんなことを聞きながら、球磨の手が不安なようにこっちの背中をさ迷う。
その仕草に気づいて、思わずこっちも球磨の背中をぎゅーっと抱いてやる。
球磨の体はあたたかくて、やわらかいのに、しっかりと質量があった。
すごく、『生き物』だと実感する手触りだ。
何だか、こんなにあったかくてやさしい生き物に、自分が想われてることを、何かに感謝したい気持ちだった。

「球磨が好きだ……くっつきたいし、つながりたいと思ってる」

そう言って、球磨をもっと固く抱きしめる。
抱きしめると、球磨の言ってる「好き」と「くっつく」と「つながる」という言葉がもっとよく理解できる気がした。
三つはひとつづきの同じ意味の言葉のように思えた。
洞穴で二匹暮らすつがいや、母を求める哺乳動物の子供。あるいは群れで暮らしお互い依り添い暖め合う生き物みたいに。
相手を求めてくっつき合うのは自然なのだ。
好きな気持ちだけでも、下半身で球磨とつながりたいだけでもなくて。全身で球磨と『くっつきたい』のだ。

「……わかったクマー、それじゃあ……」
頭をこちらの肩に乗せたまま、球磨がささやく。
「いっぱい、くっついて、つながり合うクマ」


***


布団もない草の寝床の上で、球磨が下になり、俺が上になって、重なり合う。
ゆっくり、くすぐり合うような手つきでお互いの服を外していく。
まずは球磨のセーラーの上を脱がす。
すると、下着も何もなく、そのままの乳房が転がり出てきた。しかも結構、ある。

「ふっふっふ〜……意外におっきい球磨ちゃんって、よく言われるクマー」
白くてふわふわした胸を自慢するみたいに揺らしてみせる球磨。
「……感触、確かめてみたいクマー?」

その言葉に誘われるまでもなく、すでに両手が、丸くてやわらかいモチみたいなのに伸びていた。
初めは吸いつくようで、そしてふよふよふよふよと、どこまでもやわらかい感触。
あんなにしっかり締まった球磨の肢体に、こんなふわふわしたモノがくっついてるのが不思議でならない。
不思議でならないので顔をうずめてみる。

「ク、クマーっ?」

森の熊さんが驚く声がするが、気にしない。
球磨の胸の間は、ぎゅーっと挟みこまれる圧迫感があって。
そして心臓の鼓動がとくとく、とくとく、と聞こえてくる。思ったとおり、とても落ち着ける場所だった。
いい発見である。

「……ふふ、提督は甘えん坊さんだクマー」
「……うん」

球磨にそんな風に甘やかされながら、球磨の体を下へ、下へと降っていく。
球磨のお腹は、胸よりは数段しっかりした肉付きをしていて、うっすら筋肉が感じられる。これも、心地いい手触りだ。
その下、球磨のキュロットパンツの部分に至ると、さすがに球磨がちょっと身を震わせた。

70 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:29:08.15 ID:wHbOr9s/]
「あ、て、提督……」

まだ何だか脱がせるのが勿体なくて、やっぱりその部分に顔をうずめてみた。
キュロットの股間の丸みの中に、球磨の大事な部分の形が隠れているのが感じられる。
圧迫されると気持ちがいいのか恥ずかしいのか、球磨の腰がふるふる、切なそうに震えて面白い。
ふくらみの部分に鼻先を押しつけて少し息を吸いこんでみる。
やっぱり汗の匂いと、それから山道の草みたいな匂いがする気がした。

「は、恥ずかしいクマ〜! そんなところ嗅がないでほしいクマーっ!」
「う、うわっ、球磨っ!」

ぐわしっ、と。
跳ね上がってきた球磨に押し返されて、逆に寝床にのされる。
そうして今度は球磨が上になって、俺の動きを封じ押さえつけてしまった。
形勢逆転、というワケらしい。

「ふしゅーっ……提督、おまえ、うまそうだクマー……」

そんなことを言いながら球磨が俺の体の上を、獲物の弱い部分を探し当てるみたいに、ふんふん、ふんふん、と嗅ぎ回る。
正直ちょっと冗談に聞こえない。
そのうち球磨の鼻がぴたりと、俺の首筋の上で止まった。
次の瞬間、狙い定めたようにその箇所が、ぴしゃ、ちゅるる、と水音を立てるようにして吸われる。

「うあ、あぁっ……球磨っ……!!」

首という生命につながる器官の周りを吸われると、くすぐったくって仕方がなかった。
きっと生命の危険を知らせる信号の一番弱いようなのがほとばしって、体を疼かせるからだろう。
その信号は下半身にも届くのか、俺の腰の奥にも小さな快楽の電流が、連動したように流れる。

「ぷはぁっ……提督の体、まだ熱いクマ。熱が残ってる感じがするクマー」

首筋に口づけたまま、球磨の手が俺の肩、胸骨、腹、脇の下と、遠慮なくするすると這い回る。
こんな硬いだけの身体のどこが面白いのだろう。いい匂いもしないし。
けれどどうやら球磨は、その雄臭さとでも言うべきものに興奮を覚えているらしい。
撫でまわすうちに淫靡さを増す球磨の手つきに、こちらまでつられて、昂ぶらされる。

「はぁーっ……すごく、熱いクマー……」

腰骨に頬ずりするようにしながら、球磨の手も熱を求めてそろそろと下へ降っていく。
まだ脱がされていない下半身の中心で屹立しているモノも、期待に身を震わせてしまう。

「クマ〜……いちばん熱いのは、ここかクマー?」

しゅるっと。履いたままだったズボンと下着を一気に下ろされる。熱の中心が外気にさらされた。
そしてソレが下着から顔を出したかと思う間もなく、球磨が顔を近づけ、鼻をよせてくる。
そのまま球磨が、ふんふん、ふんふん、と鼻をひくつかせた。

「あ、あぁっ……!! 球磨ぁっ……」

球磨の発情したような熱い吐息と、ときどき当たる鼻の感触。
溜まっていたばかりでなく、外の空気に触れるのすら久方ぶりのソレには、もどかしいぐらいの、繊細すぎる刺激だった。

「ふふ〜……はちきれそうで、雄の匂いがいっぱいしてるクマー」

そう言って一度舌なめずりをしたかと思うと。
ちろちろ、ちろちろと踊る球磨の舌先が竿全体を舐め回し始めた。

「ああぁぁぁ……っっ!!! く、球磨っ……! は、あぁっ……!!」



71 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:30:27.50 ID:wHbOr9s/]
根本の茂みの生えてる辺りから、裏筋、敏感なカリの周り、そして先端の割れ目まで。
汚れを気にもせず、それどころか、より興奮しているかのように。
一週間分の垢をこそげ取ってくれるかのように、球磨の舌が俺のモノの上を這い回る。
獣が毛繕いをするみたいな、そんなさりげない動きなのに、俺は幾度となく腰を浮かせてしまう。
「仕上げだクマ」と球磨が、ついばむようにちゅう、ちゅっ、とそこかしこにキスを残していった後は、
ソレはもうてらてらと濡れて、先端から先走りすら溢れさせていた。

「ん……もっと、提督と全身で、くっつきたいクマー」

そう言いながら球磨が、俺の上に乗ったまま器用にキュロットパンツと下着を脱ぐ。
球磨に腰から下を押さえられている俺は、その動作にただ見とれるだけだ。
今までキュロットの奥に隠されていた場所には、わずかに茂みに覆われた、控えめな割れ目が現れていた。
そうして球磨が俺と球磨の付けていた最後の布を取り払ってしまうと、二人とも本当のむき出しの姿になる。
間に何も挟まるものはなかった。

「このカッコで、くっついてみるクマ?」
「え? ……あ、ああ、そうしよう」

そう言うが早いか球磨が両手を広げてぎゅーっと抱きついてくる。俺も両手を広げて受け止めてやる。
球磨のすべすべした頬と俺のヒゲでちりちりした頬。
ふっくらした胸と硬い胸。ふっくらした腰と硬い腰。
両者はぜんぜん違うもののはずなのに、何故だかぴとっ、と、一つにくっつくようだった。
こっちが呼吸するたびに球磨もそれに合わせて呼吸し、だんだん同じリズムで呼吸するようになる。
そうすると、本当にまるで二人が一つの生き物みたいだ。
境目のない世界で、球磨をぎゅーっと抱いてぎゅーっと抱かれて、ハチミツのようにとろり溶けて一つの体になる。そんな錯覚すら覚えた。

「……提督の、さっきよりすごい勢いで、球磨を突っついてるクマー」
「……うん」

そんな心地よさの中でも、やっぱりこの熱をもったモノの疼きだけは、どうも無視しようがない。
いまや球磨のぴったりとした割れ目に、直に押しつけられている屹立。
たしかに快感ではあるけれど、何だか同じ場所で足踏みしているだけのような焦燥感がある。
もっとやさしく自分を包んでくれる、ふさわしい入り口があるはずのソコの前で、
おあずけを食らっているのがもどかしくてしょうがないのだ。

「クマァ♥……提督、球磨にもっと、きゅーって、抱いてもらいたいクマ?」
そんな焦れた欲求を抱えているのを見透かすように、球磨が聞いてくる。
「あったかくて、とろとろして、ふわふわした球磨のナカで、きゅぅーっ、て、抱きしめられたいクマ?
 提督のも、すっごく球磨の中に入りたがってるクマー」
「ああ……球磨の中に、入りたい」
「ふっふっふ〜、よく言えたクマー」
そう言うと俺の体の上で、球磨が少し身を引いて、腰を浮かせて膝立ちになる。

「それじゃ、球磨の方から迎え入れてやるクマー」

くち、と熱に喘いでひくひく震えている先端に、湿りのあるモノが触れた。

「は、あぁっ……!」

そして息をつく暇もないまま。
にゅる、ぬぷ、と、球磨が腰を深く沈めるにつれて、にゅくにゅくと球磨の暖かい蜜壷に入りこんでしまう。
気づいたときにはもう、肉茎全体がとっぷりと湯に浸かったみたいに、心地いい感触で満たされていた。
球磨の言ったとおりにあたたかくて、とろとろしてて、ふわふわしている。

「は、んぅっ……」
「く、球磨、その……大丈夫か?」
「……んっ……心配ご無用クマー、提督のがあったかくて、気持ちいいぐらいクマー」

さっき球磨にうながされるまま、わずかな抵抗をする膜に当たったときも、それをぷつりと破って進んでしまったが、
球磨は少しの痛みの他は、何も苦にしていないらしかった。

72 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:32:54.15 ID:wHbOr9s/]
「ふふ〜、こんな体勢でつながる生き物は、きっとそうそういないクマー」
「まあ、そうだな……」

俺は球磨に上にのしかかられたまま、いわゆる⊥字不利……もとい、騎乗位の体勢で球磨とつながっていた。
こんな風に、雌が上位になって雄を搾りとるなんて交わり方をする動物が他にいたものか、寡聞にして知らない。

「でも、この方が球磨には動きやすいクマー。だから、提督……ふふ、動いて気持ちよくしてやるクマー」

そう宣言すると、球磨は俺の上で動き出す。
暖かい洞の中ぬくぬくしていたモノが、ちゅぷちゅぷ、ぬるぬると上下に激しく擦り上げられる。
ハチミツみたいな時間がとつぜん動き出したかのようだ。
球磨の荒い呼吸と共に、収縮しては痙攣する球磨の内側の秘肉。
それに圧迫され、揉み上げられ、ただ横たわったまま、敏感な部位へ与えられる快感を享受するのは、至上の快楽だった。
球磨が腰を沈め、苦しそうなくらいに俺の剛直をくわえ込み、そしてぬるぬると腰を動かして、
色んな液体に濡れた竿を見せつけるように引き抜き、またくわえ込む。
純粋で、白くてふかふかしてて、女らしさや淫らな部分なんてのが想像もつかない球磨が行う仕草だけに、それがとても淫靡で鮮烈な姿に写る。

「あっっ……く、球磨っ、ちょ、ちょっとタンマ!」
「クマ〜? どうしたクマー?」

制止の声をこちらが上げる間にも、にゅくにゅくと腰を振り立てる動きをやめない球磨。
そのたびに生まれる途方もない快感に、下半身からそろそろ危険信号が告げられる。

「そっ……そのっ、このままだと出っ……ヤバいから、一旦、抜いてくれるとっ……!!」
「んー? 提督は、気持ちよくないクマー?」
「いっ、いや、そうじゃなくて……」
しいて言うなら死ぬほど気持ちがいい。
「気持ちいいなら、何もガマンすることなんてないクマー。このまま、んっ、球磨のナカに、出してほしいクマ〜」

そう言うが早いか、球磨の腰の動きが、ただの上下運動から、こちらのモノを絞り上げるような動きに変わる。

「…………〜〜〜〜!!!!」

きゅう、きゅう、と。脚を閉じるようにして、蜜穴の中もいっしょに締めつけ、くわえ込んだ肉茎を圧迫するような動き。
そして脚を開いたかと思うと、今度はふりふりと、媚びるように腰を横に振ってみせ、中へと振動の快楽を送り込む。
さっきまでの、ただ性急なだけの動きが可愛く思えるほどだ。
同時に、その雄の快楽を誘うような動きの中に、これまでにないくらいに、『女』としての球磨を見出してしまう。

「く、球磨っ……!! もうヤバいっ、出、出るっ……!!!」
「大丈夫クマ、提督……来てほしい、クマー……」

腰を振り立てる球磨に追い詰められ、すべての部位を余すところなく刺激されるような、めくるめく快楽に浸されて。
こらえるために腰を引くことも出来ず、そろそろと登ってくる、じくじくした快感に押したてられるまま。

「〜〜〜〜ぁ、ああぁぁ……っっ!!」

やがて止めることの出来ない奔流が先端に登ってくるのを感じると、抵抗する間もなく。
びゅく、びゅく、と、溜まりにたまっていた熱い精を、球磨に捧げるように、内側へと漏らしてしまっていた。
もちろん一週間分の射精は一度の放出では途切れずに、二度、三度と、脈動しながら吐き出される。
そのたびに暴れる肉茎を、球磨の蜜穴がやさしくあやすみたいに抱きとめてくれるようで、
その心地よさにまた新たな快感を呼び起こされてしまう。
結局俺の分身は、長く尾を引く快楽の証を、ぴゅーっ、ぴゅっ、と球磨の中に噴き出させた後、
ようやく降参したようにくったりとなったのである。

「んっ……提督、気持ちよかったクマー? 球磨の中に、たくさん出てるクマー」

内側に射精されたばかりの自分の下腹部を撫でながら、球磨がそんなことを言う。
こうして尽くすのが何より嬉しいとでも言うような、慈しむようなその表情。
けれどその顔を見るたび、やっぱりそんな球磨の優しさにすがってばかりではいけないという気持ちが、心の奥で湧き起こる。
欲求を解放してひとここちついたせいか。また、球磨に対してすまないと思った。

73 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:34:27.24 ID:wHbOr9s/]
「球磨……その……ごめん」
「なっ、なんで謝るクマー?」
「その、ホントは出す前に引き抜くなり何なり、しようと思ってたんだが……」
「……て、提督は、球磨との間に子供、作りたくないクマァ!??」
「……な、ええぇっ!!?」

絶句する。
いや、こんな風になる前は、そもそも球磨が子供の作り方を知っているとすら想像しなかった俺も悪いが……。
球磨が、俺との間に子供を、欲しがっている!?

「く、球磨は欲しいのか、子供……?」
「と、当然だクマっ!! 好きな相手といっしょに、子供作って、産みたいって思うのは、あ、当たり前の気持ちだクマー!!」

俺の上に覆いかぶさったまま抗弁する球磨の目は、真剣そのものだった。

「そっ、それに……」
球磨が俺の胸に顔をうずめながら、続ける。
「……たしかに球磨たちはこうして、深海の敵に負けてしまったクマー……けど、子供を作って、
 その子供たちが戦いの記憶を受け継いで、新しい世界や、新しい戦いのための礎にするんなら、負け戦も、ちっともムダではないクマー」
「球磨…………」

ふたたび俺は言葉も紡げなくなる。
理解できないのではない。むしろ、ああそうか、平静感じていた球磨の強さは、ここにあったのかと実感したからだ。
俺が再戦のために奮起するでもなく、敗北を受け入れて生き方を考えるでもなく、ただのろのろと。
漫然とした自罰感に引きずられ、何かを生み出すことも出来ず、ただ球磨との安楽な生活を引き延ばしていた間に。
球磨はこんなにも希望にあふれた未来を思い描いていたのだ。
それでいて俺を無理に付き合わせようとせずに、ハチミツを媚薬代わりに盛ったり、
添い寝をしてくれたりして、事が自然に進むようお膳立てしてくれたのだろう。
体を重ねながら、俺との子供を産む未来に思いを馳せていただろう球磨に対して、俺は快楽を求めていただけだったなんて。

「……そうだよな、球磨。気持ちいいだけじゃ、ないもんな」
「く、クマっ?」
俺が身を起こすと、球磨がびっくりしたように身をすくめる。
「ずっと、考えてた。こんなに俺に尽くしてくれるお前自身は、何か望むものはないのかって。俺は何かしてやれないのかって」
球磨が驚いている隙に、そっとその顎に手を添えた。
「子供、作るぞ球磨。何人でも」
「あ、提督……」

ゆるやかに開いている球磨の唇に口づける。
やっぱりさっきの口移しの甘さは、ハチミツのせいだけではないらしい。
球磨が、んっ、と鼻にかかったような切ない声を漏らし、体がちょっと弛緩する。
その瞬間を見逃さず、腰をバネに力をこめて、体を倒す。
そうして俺は、球磨をふたたび押し倒す格好になった。

「て、提督……やっぱり、この体勢が好きクマー?」
「なに、お前にしてもらってばっかりじゃ、男としてアレだからな」

押し倒されると弱いのか、ちょっと身を縮こまらせる球磨。
その胸の上で、同じくふるふる揺れてるモノを掴み、やさしくマッサージするように揉みしだいてやる。

「あ、く……クマァっ!」

さっきの騎乗位の間中もずうっと、ぶるんぶるんと自己主張していた胸に、
ふかふかと指を沈め、こねるように揉む。コリをほぐすような感じだ。
やがて中心で、ピンク色の乳首がぷっくりと立ちふくらむ。何となく白米にちょんと乗った鮭の切り身みたいで、可愛らしい。
球磨の反応を楽しみつつ、ソレを口にふくみ、吸い上げてやる。

「ふぁ、はあぁぁっ……!! だ、だめクマァっっ!!」

ピンと勃ち上がったのを口の中でねぶり、転がすたびに、球磨がそんな嬌声と呼ぶにはあまりに可愛らしい声を上げる。

74 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:36:10.95 ID:wHbOr9s/]
「こ、これは子供が出来たときにすることクマァ……子作りには、ぁんっ、関係ないクマァっ……!」
「いいや、関係あるぞ球磨。お前も一緒に気持ちよくなった方が、子供を作るにはいいんだ」
「え、えぇっ……!?」

それを証明するように俺は、二本の指をそっと、球磨の湿りの中に浸す。
そうして次第に指の動きを激しく、壷の中の蜜を探るように、わざとくちゅくちゅ、と音を立ててやる。

「はあぁ、ああぁッ……〜〜〜んんっ……!!」
「ほら球磨、この中、球磨が濡らしてビショビショにしてるけど、俺が放ったモノはだいぶ、こぼれ落ちちゃってるだろう?」
「……!? あ、あぁっ〜〜!? ほ、ほんとだクマ〜っ……!!」

その言葉に思わず自身の足の間に目をやった球磨が、驚きの声を上げる。
さっき俺があふれるほど放った精液が、割れ目の外へとかなり滴り落ちてしまっているのだ。
雌が騎乗位で雄から搾りとってしまっても、そのあと跨がったままの姿勢でいれば、重力に従って子種はこぼれ落ちる。自然の摂理だった。

「……その、俺を気持ちよくさせようとしてくれて、ありがとうな、球磨。だけどやっぱり、俺がちゃんと自分で動かなきゃダメだ。
 球磨にしてもらうんじゃなくて、俺が動いて、球磨が身を起こせなくなるまで気持ちよくしてやんなきゃ」
「提督が、球磨を……」
「ああ。だから球磨、体を楽にしろ。あんまり、恥ずかしがるな」
「ク、クマぁ…………っ」

球磨は最初、女の子らしいためらいと恥じらいを見せつつも、次第に俺にゆだねるように、体の力を抜く。
それを確認すると、俺はゆっくり球磨の体に覆いかぶさり、曲線を愛でるように、
球磨の乳房や、腰や、球磨の体に官能をもたらすだろう場所を撫でさする。
そうして球磨が、安心したような、深い息で呼吸するようになったのを確かめると。

「……じゃ、もう一度、挿れるぞ」
「ん……クマァ♥……っ」

声をかけて安心させる。そして俺の肉茎の前にさらけ出されている球磨の秘肉の中へ、にゅくく、と、かき分けるように差し挿れた。

「……ん、あ、ああぁぁッ……!!」

自分から快楽を貪るため動かすのと、待ち焦がれた快楽が入ってくるのでは、やはり違うものなのか、
球磨が騎乗位のときは上げなかった甲高い声を放つ。

「あ、提督にっ……してもらう、のっ……ふぅっ、す、すごいクマっ……あぁッ!!」

にゅぷにゅぷと、球磨の予想もしない角度で突き入れてやったり、
膣壁を擦る竿の動きに合わせて乳首にも刺激を与えてやったりすると、涙を流して吐息を漏らす球磨。
そんな球磨のむき出しの反応が、俺も嬉しかった。
俺自身も、さっき球磨に跨がられていた時より快感が劣るなどということはない。
むしろ一突きごとに昂ぶりを見せる球磨の愛らしさに、ぞくぞくと、背中から腰まで快感の電流が流れる。反作用のように。

「んうぅっ……てっ、提督ぅっ……く、球磨がちゃんと気持ちよくなったら……あぁっ、子供、ほんとうにっ、出来やすくなるクマァ……っ!?」
「俺もよくはその、知らない……けど、自然な営みなんだから、これでいいんだ、球磨っ……
 二人とも気持ちよくなれるやり方が、自然で、正解なはずだ」

少なくとも球磨の体の反応は、きっとこれだけでも子供を作るには十分だろうと思うくらい、熱心で意欲的だ。
どんなに激しく抜き挿ししても、決して子種を生むソレを離しはしないという風に、肉茎に吸いつき、からみついてくる秘肉。
射精を待ち焦がれ、あるいは煽り立てるように、とろりと愛液をまとった粘膜でつつみこみ、くにゅくにゅと収縮する内壁。
それらの動作をどれだけ球磨が自身の意思で行っているかはわからなかったが、とにかく刺激が繰り返されるたびに、
射精という見えつつある頂点へ向かって、一段一段確実に、登り詰めさせられていく。

「はッ、ああぁぁぁっっ……!! 提督、提督ぅっ……!! なんか……なんかっ……きちゃうクマァっ……!!!」

75 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:37:49.06 ID:wHbOr9s/]
一方逆を言えば、そんな不随意の運動を繰り返す球磨の体も、限界が近いということなのだろう。
いまや球磨は、俺の手が触れるすべての箇所にこらえがたい快楽を感じるのか、
そのたびにお腹を押すと鳴き出す人形みたいに、切ない吐息まじりの声を上げている。
球磨の反応が俺を昂ぶらせ、昂ぶった俺の動きが、また球磨から好い反応を引き出す。
まったく自然はなんて生き物に都合よく出来ているのだろう。

「いいんだ球磨っ……気にせず受け止めろ、それが、気持ちいいって、ことなんだからっ……!」
「く、んうぅっ……!! 提督は……提督も、気持ちがいいクマァ……っ!?」
「ああっ、すごく、いい……! でも、もうそろそろ……っ!!」

俺が最後のスパートに腰の動きを一段と早めると、球磨もそれに気づいた様子を見せる。

「ひ、ぁああっ……!! 提督っ……! 提督の子種っ、いっぱい、んうっ、球磨の中に……ほしいクマァっ……!!
 球磨に子供、作らせてほしいクマっ、あ、ああぁ……っっ!!」
「わかってる、球磨っ……! たくさん作るぞ……っ!! 俺の、俺の子供を生んでくれ、球磨ッ……!!」
「クマぁぁっ……あ、や、ぁん……んっ〜〜〜ぁぁあああっっ!!!!」

球磨がひときわ大きな声を出したかと思うと、背中を反らせて全身を大きく震わせた。
同時にきゅうっと締め付けを強くする蜜壷と、タガが外れたような球磨の乱れっぷりに、俺も完全に余裕を失う。
数回、きつく締め上げる球磨のナカに突き入れた後、最も深くに至った瞬間に、痺れるような快感が腰に走り、とうとう限界を迎えた。
どぷどぷと、球磨の最奥へと思う存分、精を叩きつける。それを待ち望んでいたかのように、球磨の内壁も合わせて動く。
蠕動する蜜壷にきゅうきゅうと揉みしだかれながら、最後の一滴まで搾りとられ球磨に捧げる快楽を俺は味わった。


***


恍惚をしばし味わいながら、球磨の上に折り重なるように倒れ込む。
隣に横たわる球磨も、深い快楽を感じているような蕩けた顔をしている。
見つめると少し照れたように笑った。

「ふぅ、んっ……提督の、あったかいのが、今度こそじんわりお腹の中に、広がってるクマァ……」

そう言う球磨の様子は、本当にお腹に子供を抱えた生き物のように、おごそかで安らかだ。
引き抜いた後の縦筋からは、わずかに白い液が滴っている。
まるでほつれた縫い目から綿いっぱいの愛を溢れさせるぬいぐるみだった。
まあこうして激しい動きもしなければ、俺の出したモノも無駄になることはないだろうからいいか、なんて思った瞬間。

「ふっふっふ〜。提督も、がんばったクマァ、えらかったクマー。クマクマァ♥」

などと連呼されつつ、頭を胸のところに抱かれ、撫でられてしまう。
……やっぱり球磨は元気である。
俺のしたことと言えば、ほとんど気持ちよさに任せて腰を振ったことにすぎないと思うのだが、
何だかそんな風に球磨にほめられると、自分でも本当に、何かを成し遂げたような気さえした。
そして二回続けて果てたことの疲れもあってか、なんとなく球磨に抱かれるこの体勢に落ち着いてしまう。

「なぁ、球磨」
「クマクマ?」
「その、なんだ……こうしてつがいになったからにはさ、俺も男として頑張るよ。
 お前の夫の役目も果たすし、子供が生まれてきたら、ちゃんとした親になる覚悟がある……だから、その……」

両手で球磨の背中をぎゅっと抱き、球磨に身を寄せる。お気に入りのぬいぐるみを抱く子供のように。
球磨の頭と胸の間。球磨の吐息を頭の上で、球磨の鼓動を間近で感じられる、安らぎの場所へと顔をうずめてみる。

「あと少しだけ、球磨に甘えさせてくれ」
「ふふふ〜ん。お安い御用クマー」

76 名前:提督×球磨 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:39:56.86 ID:wHbOr9s/]
そう言って球磨が、二人の体がぴったり一つにくっつくぐらいに、強い力で抱き寄せてくれる。
こうすれば二人の体温の間にはすきま風すら通ることなく、やがて寝床の中はぬくぬくした熱で満たされるだろう。

二人の巣になったこの穴蔵の外では、雨がしとしと降っている気配がした。
その他には、球磨と俺の吐息、球磨と俺の心音だけ。あとは、何の音もない。
もしかしたら球磨と俺、二人の他は、誰ももう世界には残っていないような気さえした。
けれどそんな二人の間にも、いつか新しい生命の灯火が宿るのであり。
そして何より。俺は。

「……クマ〜……クマ〜……」

スピースピー、と。
いつの間にか眠りについた球磨の吐息と鼓動と体温を間近に感じつつ。
たとえこれが世界の終わりでも、球磨の腕の中に抱かれながら、俺は今例えようのないぐらい幸せなのだった。


(了)

77 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/22(火) 01:40:55.30 ID:bMDYc+uJ]

意外に優秀な球磨ちゃん可愛いよ、球磨ちゃん
燃費良いし、本当に優秀なんだよな、球磨ちゃんw

78 名前:3-91 mailto:sage [2014/04/22(火) 01:41:53.94 ID:wHbOr9s/]
「球磨のセリフからクマの語尾を取るとすごくカッコいい」との話を聞いて以来、自分の中ではすっかり
『球磨=お姉ちゃん=甘えさせてくれそう』のイメージです。もちろん愛玩動物なクマーも好きだけど。モコモコボンボン!
イベントで資源がボロボロになってしまったらぜひ艦娘にたっぷり甘やかされたいものです

ちなみにこの話の後は、世界中で人類と艦娘のハーフが生まれて深海棲艦と対話が可能になり滅茶苦茶和解した
とかそんなご都合主義ハッピーエンド
では長文失礼しました

79 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/22(火) 23:01:17.73 ID:DZE1Nmmg]
>>56
ええよ!ええよええよ!
石頭ちゃんがテンパって訳のわからん理屈に陥って強引にフェラ…こういうのもあるのか

80 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/23(水) 02:56:50.62 ID:kRRolaEo]
良くある話をしよか。
雷と電を間違えるよなそんな話や。
せやかて、あの二人は姉妹や。怒りはするが、まぁ頃合い見て許しとる。
司令官はダメなんだからとか笑いながらな。
やけどな許されざる間違えちゅうんもあるんや。
例えば艦種もちゃう、ウチらからしたら似とるとこあるんは分からんでもない程度やのに、間違えたんやあの提督は。
遠征に行って、何で失敗したのか首を傾げられてもな。最上は駆逐艦やあらへんで。
まあ、二人とも提督つう呼び方やし、丁度ここんとこ雨が降らんかったんもあるやろな。
でや、主力艦隊に時雨、遠征部隊に最上なんちゅうアホな取り違えを朝一番にやらかしおったんや。
ん、提督か、今目隠しされてな攻められとるで。
「僕の事、分かるかな?」
とか囁かれながら、愚息踏まれとるんちゃうかな。
ま、起つかどうかは知らんけどな。昨日の夜はあら、あらあらと3方向から攻められとったし。
ほんまもんの命知らずやわ。よう間違えんであんなん。
今日は空きそうにないから明日の朝、また来ますかな。
黒潮はんも今日は寝ときや。



81 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/23(水) 11:40:01.60 ID:ShAAeALL]
家具妖精が作ったダメになるソファに艦娘を押し倒してみた

RJ「わぷっ、なにすん・・・ふぁっ!?あかん!・・・あかんてぇ♥あぁ〜、きもちえ〜♥ウチをこんな・・・してどうするつもり〜?♥」

長門「このビッグ7と呼ばれ・・んほぉぉぉ♥♥」

曙「このクソ提督!なにす・・・・ふぁっ♥」

多摩「何するにゃ!?・・・ふにゃっ!?・・・にゃふにゃふ(すやぁ〜)」

北上「んあ?まあ、しょうがないよね・・・うん、しょうがないしょうがない・・・Zzz・・・」

如月「これ・・・だめぇ・・・きもちよすぎてっ・・・・はぁ〜〜〜ん♥(悶え」

羽黒「らめぇ・・・こんな姿みないでぇ〜(蕩け」

提督もこの後滅茶苦茶ダメになった

82 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/23(水) 12:51:35.63 ID:GjSgN6Ub]
>>81
なかなかキャラのイメージ(役一名二次的イメージっぽい)が出てるな
雷や夕雲なんかも押し付けてみたいな

83 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/23(水) 12:53:57.02 ID:4KPi5DlE]
>>80
久々の龍驤ちゃん小噺乙
俺ももがみん、時雨から責められたいよ…
ボクっ娘ならz1もかな

84 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/23(水) 14:20:10.73 ID:ShAAeALL]
>>82
>>約一名
長門さんのことですか?
ちょっとネタに走りました

ノリノリで絵を描いたんだけど何故か多摩以外どれもエロくなったので
家族に見られる前に破いて丸めて捨てました
でも折角なのでエロパロにそのネタだけ投下

85 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/23(水) 14:35:08.04 ID:5lAzYM/0]
>>80
このあとの龍驤ちゃんと黒潮ちゃんのは一体どんな責めになるんだ…w

86 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/25(金) 02:13:44.20 ID:eNyf9BLw]
最近ようやく着任出来て、書けるならSSも書きたいけど難しくて……
というわけでネタ的なものだけ投下していきますね

87 名前:北上×提督 mailto:sage [2014/04/25(金) 02:16:55.76 ID:eNyf9BLw]
「提督……」

か細い声に振り向くと、先日重雷装巡洋艦からさらに改二へと改造を果たした北上が立っていた。
出撃や工廠での調整以外、鎮守府では艤装の所持を許可していない。
扉の前に立っているのはただの人、北上という一人の女性でしかなかった。
ふと思い立ち、自らの懐中時計に目をやると針は日付が変わる頃を指している。

「どうした、こんな時間に。珍しいな、消灯時間はとっくに過ぎてるぞ?」
「うん、ごめん。でもなんだか眠れなくってさ〜」

机に向き直って書類を集めながら、北上が起きている理由を考えてみる。
冷静に考えてみれば珍しいこともあったものだ。
大怪我して帰ってこようが、一日中ごろごろしていようが、北上はいつも決まった時間に寝ている。
もとい大井と同じ部屋に入れば、寝るなと言っても気付けば二人で抱きあって寝ている。
我らが鎮守府の名物、仲良し重雷装巡洋艦コンビ。
仲の良さが間違いなく目覚ましい戦果に繋がっているのは非常に喜ばしいことだ。
だからこそ珍しい、大井と起きているわけでもなく単独で北上が起きているのだから。

「大井はどうした?」
「んぁ〜、大井っちは部屋で寝てる」
「なおさら珍しいな、いつも二人で部屋に入れば電気が消えているところしか見ないのに」
「それは少し失礼じゃない? 人の事をいつも寝てるみたいに……」
「ははは、すまんすまん。どうした? 何か俺に用があってきたのか?」
「ん〜、まぁね〜……少し」

書類をまとめて立ち上がり、半身振り返ったところで一瞬頭が回らなくなってしまった。
廊下からの逆光で見えなかった北上の姿が目に飛び込んでくる。
改二になったのと同時、北上は若干服装が変わった。
服の色調が全体的に明るくなり、上着の裾が短くなったおかげでへそは露出している。
艦娘にとって中破、大破で服がお釈迦になることは決して少なくない。
出撃から戻ってきた艦隊を出迎えれば、全員そろって服が破れていることもある。

「あれ、どうしたの? 提督、目が点になってるけど?」
「あ、あぁいや、何でもない。なんでもないぞ」
「……ふ〜ん?」

怪しむように細められた北上の視線が突き刺さる。
見慣れていたと思っていた露出も、帰還直後ではなかったり艤装がなかったりするだけでここまで違うものか。
しかしこちらの視線を捕えて離さなかったのは、へそでも太ももでもない。
寝る前だったせいか、普段から結っている髪を全て解いた北上の姿だった。

「北上、今日はその、あれなんだな。髪の毛はまとめてないんだな?」
「髪? うん、寝る時まで結んでたら邪魔だしね〜、変?」
「へ、変だなんてそんなこと――!?」

88 名前:北上×提督 mailto:sage [2014/04/25(金) 02:17:27.92 ID:eNyf9BLw]
変なことなんてない、むしろ普段のそっけなさからは想像も出来ないほど綺麗だった。
長い長い黒髪は北上の腰辺りまで伸び、山の裾野のように広がっている。
歩き出した北上の動きに従い、左右に軽やかに揺れる髪は艶やさを見せつけてくる。
露出したへその背景のように広がる髪と北上の白い肌とが重なり、色白な肌は純白に輝いているようにさえ見える。
艦娘? 否、今、目の前にいる北上を確かに女性として意識してしまっている自分がいた。

「ま、待て待て北上。何か用があって来たんだろう?」
「そうだけど、提督、何慌ててるの? 顔赤いんだけど……まさか提督、私のこと気になってんの?」

ギクッ、なんてありきたりな擬音が心臓から響いた気がした。
すぐに分かる、表情どころか身体が凝り固まったように動かなくなってしまっている。
さして広くない執務室、北上が僕の目の前に来るのに時間は掛からない。
顔が熱い、普段見ない黒い長髪をなびかせる北上にここまで心が揺さぶられるとは思わなかった。
もうばれないはずがない。
北上は僕の目の前で足を止めて、まじまじと顔を見つめてくることほんの一拍。
自信に満ちたような笑みを浮かべ――

「そりゃあ趣味いいね、実にイイよ! 提督!」
「ちょ、北上、止まって、やめっ!」

むにゅ、ふわぁ、ぎゅうう……男でよかったと思う瞬間である。
倒れこんできた北上の胸元に、柔らかなぬくもりと同時に幸せがあふれ出す。
入渠後ということもあって長く揺らめく髪から、風呂上り特有の石鹸のような甘い匂いが鼻を包む。
腰に回された北上の細い腕なら簡単に振り払えるはずなのに、万力のような力強さを感じる。
あぁ、許せ、呆れてくれ北上――僕はお前で女の子の柔らかさを満喫してしまっているのだ。
今では下がることを許さない大きな机に感謝すらしてしまい、今の状況を楽しんでしまっていた。

「あ〜……なんか、すっごい落ち着く……」
「そ、そそそ、そうでございますか?」
「提督は落ち着かない? 私はすっごい落ち着くんだけどな〜」

落ち着くわけがない、落ち着けるわけがない。
一歩間違えれば、露わになっている北上のへそに主砲がご挨拶しかねないのだ。
そんなことをすれば大井と北上の酸素魚雷が、愚息ごと僕を海へ葬るだろう。
しかしこちらのことも露知らず、北上は追い打ちと言わんばかりに恐ろしい事を言い放った。

「提督……」
「は、はい?」
「私とちゅーして?」
「……はい?」
「女の子に二回も言わせる気? ほら、ちゅーして」

北上はそう言いながら若干背伸びと同時に目を閉じ、唇を突き出してくる。
あまりにも無防備、そして可憐な目の前の少女に僕はどうすればいいのか分からなくなっていた。

89 名前:北上×提督 mailto:sage [2014/04/25(金) 02:18:32.66 ID:eNyf9BLw]
今のところはこんな感じです
駄文の癖に中途半端で申し訳ないですけど、書けるなら続き書きたいな〜と思ってます
キャラ崩れたりしてたらごめんなさいな

90 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/25(金) 03:20:43.38 ID:uy2GM7t4]
はよ、続きはよ



91 名前:名無しさん@ピンキー [2014/04/25(金) 12:42:57.90 ID:Nl0K7HSP]
お菓子コーナーで『おしゃぶり昆布浜風』なるものを見たのだが

92 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/25(金) 19:36:29.31 ID:mfLdHioI]
浜風=フェラという風潮

93 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/25(金) 21:56:03.83 ID:B9icwRM4]
え?浜風が海産物の風味の黒いものを一心にしゃぶって舌で弄んで何だって?

94 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/25(金) 22:43:13.06 ID:ldQ0tNeI]
なに?浜風がしゃぶってたものからどろっとした白い液体があふれ出したって?

95 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/25(金) 23:02:10.28 ID:kywPqAWm]
潮ちゃんは分かってるムッツリだけど浜風は無自覚シチュが似合う

96 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/26(土) 12:40:04.29 ID:boQCYhec]
半裸の鳳翔さんに背後から抱きつかれておっぱいとお乳首を押し付けられながら
「提督、振り返ってはダメですよ。今、障りがありますからね」
って言われたい。あるアニメひさびさに見たら妄想した。

97 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/26(土) 12:49:24.39 ID:X7e6+TJK]
対空はランダムで一隻が選ばれるらしいけど
その1隻が機銃・噴進砲・高角砲装備してないと対空砲火ってできないの?
対空値持ってる主砲や副砲じゃだめなのか

98 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/26(土) 18:36:16.50 ID:k5VHUKhU]
酒匂のセリフを聞いて思い浮かんだ即席SS、非エロ


鳳翔「提督、お疲れ様です、お風呂にしますか? ご飯にしますか? それとも・・・」
酒匂「さ・か・わ?」

ガタッ!!

「!?」

金剛「HEY! 提督ぅ〜その子、誰ですか〜?」
千歳「提督、ゆっくりお風呂でもどうでしょう?」
如月「司令官、如月が今・・・楽にしてあげる・・・」
榛名「提督・・・榛名には気を遣わなくても大丈夫です・・・」
三隈「提督、食事に行く? それとも飲みに行かれます?」
瑞鳳「半舷上陸で呑みに行っちゃう?」
鬼怒「じゃあ、肩揉んであげようか?」
伊19「てーとくー! イクが肩揉んであげるの〜!」
鈴谷「晩御飯はなんだろね〜・・・ね、提督」
高雄「えーと・・・どうしたら良いでしょうか・・・?」
大鳳「提督・・・疲れてない?」

酒匂「え? これってダメなの!?なんで〜!?」

ワーワーギャーギャー

「・・・・・・」
鳳翔「お茶にしましょうか」

まだまだ増える




99 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/26(土) 21:48:47.85 ID:boQCYhec]
>>98

艦娘たちが窓から入ってきたり天井の羽目板外して降りてきたり、
はたまた床下から上ってきたり壁をぶち破ってきたり
そんな光景を想像した

今日も鎮守府は平和だなあヽ(´ー`)ノ

100 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/26(土) 22:39:36.16 ID:ncZlOkBM]
艦娘からの嫉妬展開イイよね!



101 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 05:46:01.74 ID:CPFHMKLv]
酒匂急便です

102 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 08:16:47.27 ID:Lkbm2cDW]
レベル1の電「最近司令が私を見ながらアナルバイブと何回も言うのです。」

103 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 09:55:53.30 ID:QCIE26jx]
アナルバイブって、一時期捨て艦戦法の隠語だったなぁ

104 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 12:54:09.19 ID:ODPqI2r0]
天津風からチョロイ空気を感じる

105 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 14:04:14.67 ID:FO9cd9xS]
ツンデレになりきれない感じでかわいいなあ天津風

106 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 15:50:33.23 ID:jIugwjAn]
鳳翔お艦は改二になると母乳が出るようになる

107 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 16:51:45.47 ID:hXMSlyVV]
筑摩は千代田、大井、山城以上にシスコンっぷりがガチ過ぎて渋にエロどころか普通の絵も少ない

108 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 17:39:15.20 ID:ODPqI2r0]
アレは初期の頃のアレのせいだと思う。なので頑張って改二にして剥がしてやらねば・・・
ついでに利根の下着も剥がしてやらないとな。ああ忙しい

109 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 18:29:57.37 ID:hH10q2Zr]
雑コラ繋がりで秋雲も同じくらい少ないよな
クイーンの妙高は絵は彼女達よりもあるけど

110 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 19:31:59.49 ID:jgy4InRt]
クィーン……いや、いいたいことはわかるがw



111 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 21:25:13.85 ID:pcZR7uIW]
ていうか秋雲に限らず建造不可のレア艦は絵師なりSS書きなりの職人提督もあまり持ってないから愛着も湧かず、創作にも繋がらない、せいぜい書けば出るで一枚絵一個書いて終了
なおかつ現状の最高戦力大和型とかと違って、ステータスも凡庸で、あきつ丸みたいに固有の特殊装備があるわけでもないから攻略において集める必要性もない

112 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 21:51:56.17 ID:Y23P5Yd2]
でも大和みたいに建造で出せるようになってもSS増えない例もあるよな…

113 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 22:10:41.10 ID:pcZR7uIW]
大和の場合は大建のレシピには挑戦するだけでも相当の資源が必要なのに成功率低い以上、入手難易度は通常海域で初風掘るのと大差ないと思うよ
wikiによれば成功率10%くらいらしいけど、成功した奴じゃないと報告しないだろうから実際はもっと低いと見積もられてる。
大型建造連敗記録、40とか50とかって言ってる人もいるくらい。
使うレシピが40606020であれば6000×50の30万の弾薬・鋼材を使ってもでない奴は出ないレベル。
なおかつ海域ドロップはない。大建できても結局レア艦のままだから大して増えないよ

114 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 23:04:19.67 ID:wtdOzk8L]
今回のイベントって如月の撃沈されたウェーク島だよね・・・

E-5へさすがに夕張と睦月型ではいけないけど如月さんで乗り越えて見せる
SSは当分書けそうにないわー

115 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 23:32:05.25 ID:afE936Mr]
>>113
Z3旗艦でビスマルレシピ回したら一発で出た
独旗艦だと大和率大幅ダウンのはずなのに
代わりにビスマルいまだに出ないが
大和を旗艦にしてからというもの弾薬が今までの倍速で目減りする一方

まるゆはもっと出て欲しい
運上げられる貴重な資源
改二結婚した艦娘から運上げてる


大和は妄想しやすいキャラなんだけどなぁ
大和とホテルで、とか
あの半端ないおっぱいに谷間に挟むパイズリじゃなくて
おっぱいを持ち上げて正面から挿入で正真正銘の乳肉だけでのパイズリで乳内射精

116 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/27(日) 23:43:41.90 ID:FO9cd9xS]
>>115
イベント海域の攻略が終わり次第早急に大和パイズリSSの執筆に努められたし

愛宕とか島風とか絵的に映える子や、大和や大鳳みたいな普通に性格のいい子は逆にSSにはしづらいと言うが実際その通りなんだろうな
多少クセがあったりネタにしやすい子の方がお話は発展しやすいのだ…

117 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 00:01:05.17 ID:gl9Y2+fZ]
>普通に性格のいい子は逆にSSにはしづらい
個人的には榛名さんがまさにそれだわ

118 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 00:24:40.51 ID:QDwi6D1p]
出雲丸さんもそうかな。

119 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 06:05:38.64 ID:oJI2z6dB]
>>116
たしかに癖の強い方がネタにしやすいわ
暁なんて俺的にはネタの宝庫
おねしょ布団を自分できちんと始末できる一人前のレディとか
しれーかんの寝室で剛毛ちん毛発見してあたふたとか
露出狂の変態提督に全裸見せられて股間のお稲荷さんand陰毛押し付けられて固まってるとか

120 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 08:30:04.85 ID:ut+VIWfw]
響は歴史とかから悲劇的なのとかもやりやすいし
雷は空回り系のはずが赤いロリコンすら陥落させるくらいで動かしやすいけど
電はキャラは立ってるけど真面目度が高いから人気の割には動かしにくいか
三日月とか大潮とかも真面目キャラでネタないな
朝潮くらい突き抜けたクソ真面目ならともかく



121 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 08:48:01.90 ID:t0HU9bei]
初霜ちゃんだって真面目キャラだと思うよ!

122 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 10:50:08.34 ID:JmSvOt2T]
慢心で撃沈させてしまった艦娘、そしてその戦闘でドロップ(あるいは直後の建造で一発出)してしまった
初期化されてしまった艦娘との交流はよ

「もう、お前の中には俺はいないんだな…」

123 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 11:50:42.86 ID:QDwi6D1p]
>>122
よっしゃ、任せとき。ちょうどええ話があるわ。
ウチらの提督の話なんやけどな陸軍からせっつかれてキス島撤退作戦を強行軍で進めおったんや。
聞けば地獄の有り様で轟沈1以外にも大破2、絶対沈まない幸運艦ですら中破や。
そんな有り様やから提督も珍しく取り乱してな、見てられんかったわ。
翌日の事や、いつものように「私がいるじゃない」と付き従う秘書艦の姿に驚いたんや。
いやな、提督半狂乱やったから留守番だったウチら軽空母が書類片付けたんやけど、確かに轟沈したはずなんや。
新しく仲間になったのかと思ったんや。
あんさんの言うとおりな。せやったら止めよう思った。
悲しいだけやろ、誰かの代わりにしかなれへんのは。
やけど、よう見たら改やったんや。しかも、気づかれてへんように思っとるんやろけど、キスしとったし。
書類間違えたか思って慌てて駆け寄り聞いたわ。昨日沈んだのは誰やったんか、ってな。
したら遠い目しよってこう答えたんや「沈んだ艦も助けたいと思うのはいけないのでしょうか」って。
薄ら寒くなったウチはその場から逃げたんやけどな、半日して気づいたんや、中途半端やと。
夜やったけど、確認せな思った。本気でその気やったら沈んだ艦の名前は変えなアカンからな。
せやけど部屋におらん、もしやと思い提督の部屋に行けば聞こえて来るんは卑猥な水音に提督の洗い息づかい。
思わず偵察機飛ばしてもうたわ。
したらな。こう言っとったらしいねん。
「司令官、私だけいればいいじゃない」

124 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 12:22:05.59 ID:EOq3iGdN]
うめぇ
そして、こえぇ

125 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 12:37:03.36 ID:dwD0nDkY]
その撤退作戦に、彼女も参加していたとしたら……いやそれ以上考えるのはよそう。想像を飛躍しすぎだ。

126 名前:名無しさん@ピンキー [2014/04/28(月) 12:56:47.66 ID:ut+VIWfw]
某Rちゃんは改だったなら轟沈→即ドロでそんなんでも見た目的な理由で落ち込み少なくなろうとできそう

127 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/28(月) 20:27:56.45 ID:GaK9LCdt]
>>123
koeeeeee!!!

128 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:25:49.96 ID:SsCgXSYY]
ビスマルクです。例によって腹黒いので御注意ください。

『ブロンドVSブルネット』

1.
提督の執務室では、第一艦隊の旗艦を勤めた艦娘が報告を終えたところだった。
ラバウル赤旗艦隊の提督は、報告書の戦果に目を通している。若い面差しに似合わず、彼の肩の階級章は大将の位を示していた。
彼は英国・ダンヒル社製のパイプへ煙草を詰めた。パイプは、火を点じてから煙が出てくるまで時間がかかる。
たっぷり時間をかけて紫煙をくゆらせてから、若い軍人は帰投した艦娘を褒め称えた。

「素晴らしい戦果だ。よくやった、ビスマルク」
「当然でしょう! もっと褒めてもいいのよ」

戦艦の艦娘ビスマルクは喜色満面に胸を張った。
自慢げに鼻を鳴らす彼女の前で、司令官は机から腰を上げる。
紺碧の瞳で彼を情熱的に見つめるビスマルクに近寄ると、提督は白い手袋を外した。
艦娘の頬に手をやり、彼女の金糸のような美しい髪を指先に梳った。

「君の勇敢さは言葉では表現できない。アレクサンドル・スヴォーロフ勲章ものだ」

提督が艦娘ビスマルクの白い頬を撫でると、彼女は長い睫毛を伏せ、じゃれつく猫のように自分の手を男の手に添える。
心地よさげに吐息をこぼす艦娘の目を見つめ、提督は静かに言った。

「君の力をこれからも俺のため役立ててほしい」
「Wie Sie meinen. お望みのままに、提督」

提督が彼女の腰を抱き寄せると、ビスマルクは生け贄のように首筋を彼へ差し出す。
すでに艤装を外した首許に手をやり、提督は留め具を外していった。
ビスマルクの目が生きたサファイアのように輝いて見る前で、提督は緋色の錠を取り出した。

「勲章をやることはできないが、信頼の証を与える」

蕩然とビスマルクが見る前で、彼女のミルク色の首に首輪が嵌められた。
甘くため息をつき、ビスマルクは自分の首に揺れるハート型の錠に目を落とす。
満ち足りた顔で胸元を撫でる彼女を、提督は酷薄に見下ろした。

129 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:26:33.89 ID:SsCgXSYY]
「これで君は、俺の許可なく解体されることも、近代化のエサにされることもない」
「失敬ね。私を誰かの材料にするですって?」

提督の不遜な発言に、ビスマルクは面白そうに唇の端を吊り上げた。
提督はいたって平静たる声で口にした。

「この鍵は俺以外には解けない。もし俺が死んでも、君たちは消えない」

無言のまま、ビスマルクは錠を指先でなぞった。
幼子のように目を輝かせて感触を確かめる美女の額に、提督はキスした。

2.

澄みきった蒼穹に陽光が煌いて、ラバウルの浜辺を照らしている。
浜辺に面したドックの壁に腕を組んで寄りかかった長門は、長い黒髪を潮風に揺らせていた。
彼女は玲瓏たる美貌の眉間に皺を寄せ、唇を一文字に引き結んでいる。
左右対称の凛然とした美貌は、なにやら不機嫌なオーラを放っていた。

「旗艦は、またあの新入りか」

燻るような口調で呟く長門に、加賀は静かな目を向けた。
彼女の周囲には、艦載機を操る妖精たちが羽虫のように緩やかに浮遊している。
彼らを白魚のような指先で労わってやりながら、加賀は指摘した。

「仕方ないわ。先程の演習でも、貴女は調子が出なかったもの。忖度するところではないわ」

いつも冷静な長門は、憎々しげに拳をドックの壁に叩きつけた。
長門の拳の形に凹んだ壁の穴を、加賀は無感情に眺めた。

「不機嫌そうね」
「当たり前だ! 私は、提督がお作りになった最初の戦艦だぞ!」

長い黒髪の美女は怒りを露にした。
長門や加賀にとって、沈んだ彼女たちを“建艦”して艦娘として復活させた提督は、単なる軍司令官ではなかった。
彼女たちは提督を上官ではなく、神にもツァーリにも等しい存在として崇めていた。

「私は、あの新入りより少ない資源で作られ、はるかに多くの戦果を挙げている! 奴とは比較にもならん!」

130 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:27:26.24 ID:SsCgXSYY]
長門のビスマルクに対する怒りは、さまざまな要素が絡まったものだった。
戦艦ビスマルクは、第一次世界大戦を経たドイツ第三帝国の技術をつぎ込まれ、イギリス王立海軍との熾烈な戦闘の中で轟沈した。
一方、長門の前世になった戦艦は、長く出し惜しみされ、性能を発揮できなかったばかりか、敗戦後に敵だった国に引き渡された。
役立たずどもが、長門に力を振るわせず、あまつさえ敵の新兵器の実験台にさせたのだ。
建艦され、現世に転生したとき、長門が覚えていたのは、彼女を作った人間どもへの怒りだった。
辱めを受けた長門を、黄泉から呼び戻したのは提督だった。彼が長門に新しい命と、新しい戦場と、勝利を与えた。
提督とは長門にとって王であり、主であり、父であり、すべてだった。
ビスマルクは、前世の長門ができなかったことをした許しがたい存在というのみならず、王の寵愛を奪おうとする存在だった。

「お父様は、いったい何をしている? 最近はあの新入りと潜水艦の育成ばかりだ」
「我々はすでに南方海域の奥まで手をかけました。深海棲艦どもの巣に一発喰らわせるのも近いはず」

苛立たしげに舌打ちする同僚に、加賀は先程の長門のように腕を組んでみせる。
珍しく怒りを発露させている姉妹を前に、加賀は風に揺れる自分の黒髪を指先に絡めながら声を発した。

「来たるべき総攻撃を前に、造物主様は全員を戦力とすることをお考えなの」
「お父様の艦隊に、我々以外は不要だ!」

加賀の懇切丁寧な解説に、長門は柳眉を吊り上げ激昂した。
胸の前に突き出した拳を震えさせ、長門は忌々しげに太平洋を見やった。

「深海棲艦どもも新型を出してきたそうではないか。早く戦って殺したい!」
「ずいぶん彼女たちが憎いのね」
「とんでもない。私は連中が大好きだ」

長門は加賀に向き直ると、唇を冷酷な形に歪めた。

「殺せば殺すほど、お父様に愛してもらえるからな!」

南海の明るい陽光はラバウル全体に降り注いでいる。
長門の紅玉色の瞳は、その光を照り返して宝石のように煌いていた。
そこに燃え盛っているのは盲愛と、沈んだ艦船の怨恨だった。
姉妹の目を見て、加賀も薄く笑った。

「それは、同感ね」



131 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:27:58.76 ID:SsCgXSYY]
真っ白な砂浜には、黒ずんだ案山子のような歪なものが突き立てられている。
杭に縛り付けられた、深海棲艦たちの死骸だった。
建艦された艦娘たちが、提督に忠誠を示すと称して、海から引きずって来たのだ。
彼女たちの中には、すでに骨になった者もいて、空の眼窩から故郷の海に悲しげな視線を送っている。
折り重なる深海棲艦たちに混じって、制服を着た骸骨がひとつあった。
潮風に晒され、すっかり色褪せてしまっているが、彼の腕章は“憲兵”と読めた。
ここはラバウル基地。
死の基地。

3.

執務室には男女の音と匂いに満ちていた。

「はぁ……ふぅ……」

壁に背を預けたビスマルクは、創造主と睦み合っていた。
重ねた唇から、男の舌が彼女の口腔へ差し入れられ、形のよい歯を舌先でなぞる。
絡まった白い指に力をこめ、金髪の美女は切なげに喘いだ。

「て、いとく……」

艦娘が提督の下腹部を繊手で探ると、すでに男は服を押し上げ昂ぶっていた。
彼を服の上から撫でさすって宥めながら、ビスマルクは必死に主の舌を吸った。

「ちゅ……んちゅ、ちゅぷ」

提督はそれに応じ、ビスマルクの胸の優しい脹らみに手を乗せた。
完璧な彫刻のような乳房を、彼女が自分にしているのと同じように、服の上から弄ぶ。
心臓の鼓動を確かめるように愛撫すると、ビスマルクは彼を慰めるのを止め、提督にしがみついた。

「あ……」
「お前は、実に優秀な艦娘だ」

ビスマルクの金色の髪を撫でながら、彼女の主は鉄のように熱く硬くなった陰茎を外気に晒した。

「ふ、ふん、こんなもの見せるなんて……本当に規律が緩んでいるわね」

132 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:28:30.46 ID:SsCgXSYY]
欲望のはけ口を求めて反り返っている男根が現れるや、金髪の美女は醜悪な肉塊へ愛しげに頬をすり寄せた。
柔らかい頬の感触に、男根はますます刺激を求めて猛り狂った。
口では反抗的な科白を言いつつ、ビスマルクは茎に接吻した。
陰茎を頬張って、男を悦ばせる動きを始める艦娘の頬を、提督は撫でた。

「お前が優秀だから、こうなった」
「あら、そう? では、私が事態を収拾するのは当然ね」

鈴口に悪戯っぽくキスすると、ビスマルクは背を壁に預ける。
ビスマルクのすでにボタンを外した襟を、提督は人形でも着せ替えるように広げた。
豊かに張り出たミルク色の乳房が露になる。
自分の長い脚を肩にかけていく提督に、ビスマルクは微笑した。
提督は、彼女の唾液にまみれた男根の先端を、彼女の金色の草叢にあてがった。
ビスマルクが自信ありげに唇を嘗める。
期待に満ちて待ちわびる彼女の中へ、提督は侵入していった。
怒張した男の体が艦娘の中にずるずると滑り込んでいく。

「ん、あ、ああ……」

自分を犯しぬいていく提督を感じ、彼女は碧眼を虚空に向けて頤を震わせる。
完全に提督が体の中に収まってしまうと、金髪の艦娘はだらしなく顔を蕩けさせた。
軽く突き上げられると、ビスマルクは長い脚を提督に絡めた。
ビスマルクの中に入るのは、極上のオイルの中に入るようなものだった。
彼女に飲み込まれた男根の四方八方から、滑らかな快感が下腹部に伝わってくる。
提督は顔をしかめて濃厚な衝撃に耐えた。
抱えあげた艦娘を壁に押しつけ、提督は美女の奥を突き上げる。
かすかに眉間にしわを寄せ、確かめるように動き始める提督に、ビスマルクは問いかけた。

「ん……どうかしら、提督?」

彼女の勝気な科白と表情の奥に、提督はかすかな不安の響きを聞き取った。
提督はビスマルクの上気した頬に手をやった。
とたんに驚いて目を見開くビスマルクに顔を傾け、提督は彼女へ唇を重ねた。
最初は安心させるように唇を啄ばみ、続けて舌で口の中をなぞる。
逃げようとする舌を絡め取り、彼女に自分の唾液を送り込む。
彼に貫かれたまま、ビスマルクは一心に提督の唾液を嚥下していった。
提督が彼女から口を離すと、ビスマルクは飲みきれなかった提督と自分の涎を唇の端から溢れさせる。
潤んだ紺碧の瞳を見返し、提督は囁いた。

133 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:30:15.05 ID:SsCgXSYY]
「素敵だ」
「も、もう、馬鹿ね……」

提督は息を荒くするビスマルクの胸元に手を伸ばし、ミルク色の乳房をつかんだ。
指に吸いついて押し返す乳房を揺すり、桜色の頂をいじってやると、ビスマルクは期待に満ちた息をこぼす。

「ん……あ……」

長い脚を震えさせ、彼女は腕を提督の首に回す。
ビスマルクは汗で顔に貼りつく髪をなで上げ、自信ありげに笑った。

「ていとく……私がやってあげてもよくってよ」

ビスマルクは提督の胸に手をやり、彼女を抱えあげていた男を後ろへ押しやる。
促されるまま押された提督は、艦娘と結合したまま床に尻をついた。
提督が冷淡な目で見上げる前で、金髪の美女はニヤリと笑った。
主に跨って、彼をくわえ込んだビスマルクは腰を妖艶に揺らせた。
提督を見下ろし、ビスマルクは唇を嘗めた。
彼の下腹部をしとど溢れる液で濡れさせ、ビスマルクは提督の上で腰を躍らせ始める。
豪奢な金髪を柔らかく髪を振り乱し、形のよい乳房を揺らして、ビスマルクは提督を味わった。
提督はビスマルクの腰に手をやり、ゆっくりと彼女に合わせ始める。

「ああ」

提督の耳元で、彼にしがみつくような格好のビスマルクは歓喜の鳴き声を漏らす。
ビスマルクは提督を喰らう動きを早めていった。
提督は、高みへ上っていく彼女の背に腕を回して抱き寄せた。そして、ビスマルクの子宮を思い切り突いた。
ビスマルクは悲鳴を上げた。それを無視し、提督は腰を思う様ビスマルクの子宮に叩き込む。
濃すぎる快楽から逃げようとする尻をしっかりと押さえ、提督はビスマルクの中を掻き回した。

「てっ、ていとくっ、強すぎるわっ」

よがり狂うビスマルクの乳房に顔を埋め、形のよい吸いやすい大きさの乳首に吸いつく。
充血した頂を歯で挟んで舌で転がすと、ビスマルクはより激しく悶えた。
ビスマルクの中が男の体に吸いついてくる。
滾った肉の剣を打ち込まれ、欲情した艦娘の体が熱い迸りを求めていた。
淫蕩に耽る艦娘を散々に責めさいなめ、提督は彼女へ欲望のたけを注ぎ込んだ。

「あ、ああ、あ……」

134 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:30:47.63 ID:SsCgXSYY]
提督が自分の中で力強く痙攣するのを感じて、金髪の美女は淫靡に歌った。
彼に脱力した身を預け、ビスマルクは涙まで流した。提督の懐にすがりつき、戦艦の艦娘はむせび泣いた。

「提督、熱いわ……」

提督は無言のまま、彼女の金糸の髪を撫でた。

4.

「あの子達がそんなことを? 仕方のない連中だ。俺に似たのか」

机の上に乗った妖精となにやら話し込む提督の背後の壁には、旧ソ連の映画『戦艦ポチョムキン』のポスターが貼り付けられている。
ビスマルクが同僚たちから聞いたことには、かつては第六駆逐艦の艦娘たちが描いた掛け軸が掲げられていたのだそうだ。
だが、彼はその掛け軸をしまい込んで誰にも見せなくなってしまったらしい。
とはいえ、そのようなことはビスマルクにとっては瑣末なことだった。
すでに艤装を身に着けたビスマルクは、机の前に侍り、提督を見上げて微笑していた。
傾いた太陽の光が支配する、この茜色の世界で彼と過ごすことに比べれば、そんなことは取るに足らない問題だった。

「ありがとう。下がっていい」

妖精は光になって机上より舞い上がり、部屋から消失した。
ビスマルクが見つめる前で、提督は壁の戦略地図へ目をやった。

「南西海域に深海棲艦どもが戦力を集結させている」

提督は揺らがない目でビスマルクを見下ろした。
侍るビスマルクは、敬愛の目で提督を見返す。
若い軍人は彼が創った艦娘に言った。

「摩耶や木曾たちを随伴させる。行って俺を喜ばせてくれ、ビスマルク」
「お任せを、造物主殿!」

不敵な笑顔とともに、ビスマルクは颯爽と立ち上がった。
提督の前で拳を握り締め、ビスマルクは宣言した。

「この私、戦艦ビスマルクが出る以上、深海棲艦どもの行き先は唯一つ、地獄よ!」

135 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:34:05.92 ID:SsCgXSYY]
身を翻し、ビスマルクは意気揚々と執務室を退出した。
扉を閉めると、彼女は提督に気づかれないよう、音を出さないようにしてドアへ凭れた。そして、自分の首筋を艤装の上から撫でる。
服の上から、提督に嵌められた錠の感触を確かめる。何度確かめても飽きなかった。
ビスマルクは信頼の証を受け取った喜びに震えた。
その場に立ち止まって、次に執務室へ呼ばれるのはいつか考えていると、廊下の奥から向かってくる人影が目の端に入った。
二つの人影が誰か理解するや、金髪の美女は形のよい唇を綻ばせる。

「あら? 旧式の戦艦さんね」

ビスマルクの揶揄に、長門は動じた風もなく彼女を見返した。
彼女の隣の加賀には見向きもせず、ビスマルクは長い黒髪の美女へ、無遠慮に視線を走らせる。
面白そうに桃色の唇に指先を這わせると、ビスマルクは長門を眺め、毒に満ちた猫撫で声を放った。

「ねえ、古い姉妹。日本には、むざむざ敵国に引き渡され、原爆の的にされた船がいるそうね」

加賀は大気が一瞬で張り詰めるのを感じた。張り詰めるどころか、凍りつき、ひび割れる音さえ聞こえそうだ。
黙っている長門の前で、ビスマルクは花のように唇を綻ばせた。

「そんな情けない船は提督に相応しくないわ。そう思わないかしら」
「虫ケラ姉妹が」

静かに煮え立つ殺意を露に、長門はビスマルクを見下ろす。紅玉色の瞳には冷たい火が燃えていた。
ビスマルクは意に介した風もなく、険しく強張った美貌を紺碧の瞳で傲然と見返した。
長門は、たいていの男を凌駕する長身をわずかに傾け、ビスマルクを睨めつけた。

「造物主殿の前で恥をかかんよう用心することだ」
「古い姉妹。吠え面かかないよう気をつけるのね」

剥き身の刃のような応酬が終わると、ビスマルクは自信ありげに鼻を鳴らし、踵を返した。
軍靴の硬い足音が回廊に反響する中、背を向け合った二人の艦娘は炎の目を燃やしていた。

das Ende/koniec/кoнец/おわり

136 名前:スターリン mailto:sage [2014/04/28(月) 21:35:51.24 ID:SsCgXSYY]
ビスマルクと聞くとおっさんしか思い浮かばなかったのにビスマルクちゃんが来てから悪い影響が出始めました
山本長官か誰かが、兵器の名前に個人名つけるのよくないって言ったらしいですけど本当にそう思います
ビスマルク育成中、うちの長門とビスマルクちゃんがこんな会話をしてませんように

137 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/29(火) 01:27:50.56 ID:oTzyLQg2]
憲兵ェ…

138 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/29(火) 02:51:52.57 ID:f0qOCWfF]
建造組とドロップ組で提督への意識の仕方が違ったりするのかな

139 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/29(火) 03:14:55.49 ID:geKN7hkT]
うちには海外艦居ないから大丈夫(震え声)

140 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/29(火) 11:15:47.17 ID:kmuHoTN5]
もはや憲兵すらも止められぬ。止められるのは妖怪ネコ吊るし位なものだろうか。



141 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/29(火) 21:25:27.76 ID:bUSQEdiX]
入渠セックスは基本。

142 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 21:29:50.77 ID:IkvhR2jC]
睦月は褒めると伸びる
髪が

143 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 22:21:02.03 ID:beGAiAAX]
吹雪 「アニメの主役なんて大役で緊張するな〜」
霧島 「頑張りなさいよ、アニメが大ヒットしたら銀幕版だって夢じゃないわ!」
金剛 「シナリオは提督とワタシの目くるめく愛の軌跡ネ〜」
長門 「いや、連合艦隊の活躍を描いた記録物だろう」
那珂 「那珂ちゃんが新世代アイドルとの葛藤を経て、ライブを大成功させるサクセスストーリーだよー」
神通 「幾ら同じ系列でもアイドルマ●ターの剽窃は不味いです…」
響   「提督はどんなものだと思うんだい?」

提督 「PG-17で湯煙と謎の閃光がない入渠風景が見れるんじゃないかな・・・」

_人人 人人_
>  大破  <
 ̄Y^Y^Y^Y ̄

144 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 22:41:39.65 ID:rlt4ITWT]
加賀「アイドルマ●ターの真似がまずいのなら隕石壊すロボットアニメにしちゃいましょう」

145 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 22:47:05.45 ID:FR112/qu]
青葉 「提督に嫌々ながら手込めにされる艦娘の爛れた鎮守府の日々を…」
吹雪「ロマンポ●ノじゃありません!」

146 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 23:00:38.12 ID:WrqlJjCz]
敵地に取り残された陸軍を救うため、決死の撤退作戦を行う、我らが艦娘。
強力な敵艦隊の前に被弾する仲間と敵を睨みつけて敵艦隊へと向かう一人の艦娘。
そしてやっと見えた陸地で見たものは一体。
次回『雪風は沈まず、やっと会えた、出撃すいらいせんたん』
来週はウチ大活躍やで、ほめてほめて〜

147 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 23:11:36.01 ID:gHrEgplh]
吹雪「アニメで主役として活躍すれば、もう主人公()なんて言われない!」
提督「ゆるゆり」ボソッ
吹雪「おいやめろ」

148 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 23:22:43.81 ID:od6UI9O2]
\ふっぶき〜ん!/

149 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/04/30(水) 23:40:09.31 ID:rlt4ITWT]
主人公(笑)といったら某シンだなあ
一方主人公(笑)な名前が合わさったとある吹雪シンがどんなんだったかは資料なさ過ぎて知らないが

150 名前: 【凶】 mailto:sage [2014/05/01(木) 07:58:55.96 ID:mDI8FYLJ]
鈴谷は凄くカジュアルに「エッチしよ」って言っても違和感なさそうだけど
その逆に攻められたらあたふたしちゃう純情キャラもできてポテンシャルは高いな



151 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 08:16:17.34 ID:7FxzZ8rQ]
援交は大切じゃん

>>147 >>148
そんなこと言ってると存在感薄い艦娘が透明になっちまうぞ

152 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 10:58:57.12 ID:rFaklQ/L]
ビスマルク 「劇場版なら提督は私を選ぶのよね」
58 「私が振られる上に提督行方不明とかノーサンキューでち」

153 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 11:00:05.61 ID:5ZKNTBNn]
熊野に誘われるシチュが思いつかない
誘うのなら割とわかりやすい

154 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 11:14:33.00 ID:rFaklQ/L]
熊野…それは誘っているのか?
無知シチュなら有り得る

155 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 11:16:08.97 ID:XCNfGFp+]
>>152
58ァ!おめーの目はねーから!ランカスレイヤー1号2号がそっち向かったぞ!

156 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 11:29:17.30 ID:U5SznqSg]
最上の何気ない仕草にドキッとする展開とか、どう?

157 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 13:15:35.65 ID:mDI8FYLJ]
神通改二ってそこはかとなくくのいちの意匠がある気がする

158 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 14:07:34.24 ID:Em6dT9gc]
>>155
レ級「ドーモ、58=サン、ビスマルク=サン。レ級です、艦娘沈むべし、慈悲とかない」

159 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 15:25:22.23 ID:TtdeNIem]
>>157
くの一といえば潜入・拘束・陵辱の3連コンボだよね。
華の二水戦旗艦が姉と妹を人質にとられてヌ級にぬっぽぬっぽされる話マダー?

160 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 15:41:51.13 ID:BDmZu2fk]
精神崩壊は金剛
性奴隷は長門
悪堕ちは扶桑
平気な振りして逆らえない伊勢

戦艦NTRは個性があってよろしい



161 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 18:48:01.47 ID:uGsl6Qon]
戦艦組は程度の差こそあれシスコン率高いから
それぞれのシスコン対象を人質にとれば割と簡単に言うこと聞きそう

162 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 19:37:39.24 ID:S9PSiPE3]
提督に心を向けたまま寝取られ相手を淫具として合い挽きを繰り返す日向・・・

163 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 20:24:50.09 ID:z8l0BjV6]
神通は最後のエピソードから駆逐艦達を提督の魔の手から守るため身を投げ出すのが似合うと思います

何故か提督の方が絞り尽くされるイメージまでセットだけどな

164 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/01(木) 20:48:44.29 ID:C9wzTr8Y]
空母だとむしろ提督が他の空母に取られるのが似合うな
加賀とケッコンしてるのに赤城につまみ食いされたり瑞鶴に譲った筈なのに提督を誘惑しちゃう翔鶴とか

165 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 03:07:21.91 ID:hAWoCyjC]
港湾棲姫にやられた。あのデカパイを揉めるなら死んでもいい。

166 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 08:58:22.65 ID:7ir4aWp5]
魔性の潮はエロイな

167 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 09:31:01.98 ID:p45OpAMD]
ちょっと済まない
パソコン変えた際にURL忘れてしまったんだけど
「艦これの艦娘(正常・中破絵)・背景・小物、家具」の差分とかを
表示するHPの場所解らなくなってしまいました…

何方か知ってる方お助けを…
確か中破絵は、「ひん剥く」?か何かにチェック入れるやつだったと記憶してます。

168 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 09:32:00.03 ID:TzEGPAfM]
>>167
艦これm

169 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 09:32:24.92 ID:xnTPRGHS]
姉妹仲のいい艦娘は寝取りたくなる
最終的に3Pしたい

170 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 13:40:42.66 ID:Z/jPVlOz]
>>169
わかるわ。ちよちととか扶桑山城とか翔鶴瑞鶴とか。



171 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 16:06:06.60 ID:ZaggdOKx]
時雨としっぽりして依存させたい
不倫して相手に時雨が重くってと言って絶望する様子をながめたい

172 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:33:25.81 ID:uU2z+n35]
>>43から浜風ものを投下した者です。続きを書いたので今から投下します。

修羅場とバッドエンド成分は例によって薄いです。

173 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 20:34:18.00 ID:G5HB3ftA]
しえん

174 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:34:30.62 ID:uU2z+n35]
 1

柔らかい初春の陽が、執務室の床を照らしていた。人の一人もいないその部屋には、外からの鶺鴒の鳴き声が小さく響き、春風凪ぐ
と窓が大仰にガタガタと震えた。午後の麗らかな陽気に、しかし耳を澄ませてみれば、それ以外にも物音がある。
執務室北西の奥には、木戸に隔てられた部屋がある。広さは八畳。箪笥と蒲団以外何も置かれていないそこは、この鎮守府の長たる
提督の臥房である。洋間である執務室から一段の段差越しに廊下が伸び、先にはい草の畳が侘しく敷き詰められていた。景観は、さな
がらアパートの一室といったところであったが、この部屋の主が最低限の物しか置かないために生活感は絶無と言っていい。隅に遠慮
がちに敷かれた蒲団は、組み合わせとしては申し分ないはずなのに、どこか烈々と違和感を放っているのだった。
今、まさしくその蒲団に顔を埋め、毛布を手繰る艦娘がいた。蕩けた眼は薄く開き、頬は赤く、息は獣のように荒い。もぞもぞとマー
キングするかのように、体全体をなすり付けながら、時々思い出したかのように入り口の方へ視線を向ける。
浜風は提督の不在に、背信による情欲を昂ぶらせていた。半日の休暇は、だがもうすぐ終わるはずであった。何時彼が帰還して部屋
を覗くかも分からない状態で、だがこの羞恥の危機感が、むしろ興奮を促していた。
決して触れる事のできない腹底を熱い疼きがのた打ち回り、鋭敏になった皮膚感覚が触れるもの全てに悦楽を見出す。芳香肺に満ち、
彼に抱きすくめられているかのような錯覚が、妄想をより補強した。嫌悪して止まなかった“ああいった行為”を繰り返してきた彼の、
しかし手練れた指使いや舌や、或いは言葉を想像しては、内股が強張り震えるのだった。
彼女の根は、未だこういった衝動による行為を容認してはいなかった。逃げ道として、今の自分は本来の自分ではないという言い訳
を脳内に用意した上での自慰であった。だから、空想しているのは彼によって懲罰を受ける自分であり、そこに彼女は一種の救いを幻
想しているのである。
普段朗らかに何をされても許してしまうような提督の、蔑みや軽蔑の視線をイメージしては、心内でひたすらに謝り続ける。いかに
も無垢な風を装っておいて実はこんなに変態だったんだと、なじられ謗られ、だがそうした想像に顕れる胸の切なさや痛みが甘い悦び
だった。ごめんなさい、ごめんなさいと繰り返し胸の内に唱えた文言は、何時からか知らずの間に実際に口から呟き漏れていた。
捗々しく進んだ妄想の果ては、口淫である。約一月前、今考えてみれば気が触れていたとしか思えない行動だったあのフェラチオの、
苦しさや痛みや、彼の熱さ、鼓動。口や喉で感じえた全てのものを思い起こすのだった。
ただ妄想の中では、あの時のように自分からするのではなかった。彼から無理やりに髪を掴まれ、暴力的な肉槍が唇を割り、陵辱さ
れるように喉を犯されるのだ。彼女は屈辱と苦痛の罰を欲していた。むしろ痛めつけられる事が至上の欣悦なのである。
未だ、手は毛布を掴んだままであった。彼女は体を触る事さえしなければまだボーダーを越えてはいないと錯謬に認識し、その考え
に支配されていた。真面目で性を嫌悪する外面の自身が、情欲に翻弄されたこの様を決して許しはしないのである。
一回でも触れることができたならそれだけで容易に絶頂し、安堵と罪悪感の中で満足を感じるはずであった。この蒲団の香りを嗅ぎ
続けているのも途端、馬鹿馬鹿しくなって、自己嫌悪の念を胸に抱きながら部屋を出る事だってできるはずだ。
それが分かっていても、毛布を握っている掌を矜持がぐっと押さえつけていた。アクリル素材の毛羽立った繊維が、鉤爪状に皮膚を
突き刺しているようだった。狂おしい程にもどかしく、強情がきりきりと胸を締め付ける。
浜風は今一度、扉の方を確認した。視線を向けたとて彼の居場所を知れる訳も無く、耳を澄ませたとて隣の執務室に入ってきたのか
さえも分からない。無意味な行動であるしそういった自覚もあったのだが、自身のしようとしていることが余りに倒錯しているから、
確認せずにはいられなかったのだ。
体の熱に促されるまま、彼女は首もとのスカーフに手を掛けた。しゅるという布擦れの音が予想以上に大きく響き、ぎょっとして再
三ドアを見た。理性が引きとめようとするままに、しばらくは固まっていた彼女であったが、とうとう劣情が覚悟を定めると意を決し
てボタンにまで指を伸ばす。

175 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:36:09.03 ID:uU2z+n35]
露出した胸元を冷えた空気が撫で上げた。完全に開かれ、腕の通されただけになったセーラー服が、背中の中ほどにまでするりと落ち
る。白く柔らかな背筋に隆起した肩甲骨の影が映り、荒い息遣いの上下する胸が、下着の中の乳房を僅かに揺らした。
フロントホックにまで手を掛ける。頂が露出するのに未だ抵抗があったから、すぐに毛布を手繰り寄せた。そのまま腹ばいに寝そべ
ると押し潰された双丘が厭に苦しく、肘を立てて体を支えた。
ほぼ半裸に近い状態で、凸の字になった蒲団と毛布を抱え込むようにして伏せている。自身の無様が意識され、まさしく性欲とでも
言うべき体の中からの衝動が頽れもした。だのに臓腑の熱さやぬめりや、そういったグロテスクな“何か”の疼きは一向留まる所を知
らず、その厭悪の無様に倣うより他はなかったのだった。
彼女はおずおずと、まるで芋虫が下界を這うように体を揺すり始めた。自重を取り残したかの如く、前後するたび体に遅れて擦られ
る、二つの柔らかな珠。ピリピリと火傷傷のような刺激が、桃色の頂を焦れったく凪いだ。絞られた肺が空気を吐き出し、独りでに震え
る喉が淫靡の音階を刻んだ。蒲団が余りにも彼を感じさせるから、まるで本人を穢しているかのような錯覚を覚え、胸を浸食する罪悪
感は途端にその速度を増したのだった。
強姦だ。浜風の脳裏にその一言が浮かび出た。これは彼を冒涜し、貶め、代わりに自身を満足たらしめる、即ち強姦に他ならない。
陵辱、強淫。文言が頭をよぎる度に異常の興奮が腹底から沸いてきた。奔放な彼を犯しつくし、もう二度と自分以外を見れないように
してやると、ほの暗い情欲が支配の悦を求め始めていた。罪の意識の反面に、獣の欲望が滾っているのだ。窮屈に潰れた谷間を蒸らす
汗が、それを表しているように思われた。
彼女の目尻から雫が零れ落ちた。どれだけ高潔にいようとしても、結局は肉の体には逆らえない。その歴然たる事実、今こうして蒲
団を後ろめたい用途に使っているという事に惨めさを感じていた。漏れ出す声は嗚咽か嬌声か、最早入り混じり区別はなくなっている。
崩壊した理性、顕れた獣性に従うまま、彼女は黒ストッキングの淵へ指を差し込んだ。腰を折り体をくの字に曲げ、ずるずると色白
が外気に触れていった。蜜を溢れさせた秘所は切なげにひくつき、降りてゆく下着との間に透明の橋を渡した。この穢れを、彼に塗り
たくる。その欲求は絶対に消化しなければならないものであった。さもなくば狂って切な過ぎて死んでしまうと、彼女は本気でそう信
仰しているのである。
一度高らかに上がった腰が、徐々に蒲団に近づいてゆく。もう頭からは、その後の処理であるとか倫理だとか性欲を押さえ込む思考
は悉く弾かれていた。今、まさしく、刺激への貪欲さを湛えた朱の口が彼とキスしようとする瞬間、
だが、突如として戸が開いた。
「なに、しているんだ?」
平坦の声であった。浜風は硬直し、指の一筋さえまったく動かせなくなっていた。冷水を頭から被されたように、心臓が縮こまり思
考が冷凍され、何もどうする事もできないのである。脳内には虚無が進展する。背中を露わに尻を突き出し、さっきまで穢していた提
督に実際にその姿を見られているのにも関わらず、恥も何もかもが消え落ちていた。当然声など出るわけも無い。不気味に揺れ動かな
い心内を、ただ客観に眺めているような感覚で、ただ硬直し続けていた。
「あ、僕は何も見ていないから。ごゆっくり」
そうして、察しの良い彼はクールに踵を返す。悲鳴と、蒲団を打ち据えるぼふ、ぼふという音が漏れ出し始めたのは、それから一分
は経った後であった。

176 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:38:48.31 ID:uU2z+n35]


執務室とこの部屋とを遮る一枚の木戸は、今の浜風にとってまさしく地獄の門と同等のものであった。
幸いにして寝具に汚れはなかった。隅から隅まで執拗に視線を廻らし確認した後、乱れを整え、事をする前の状態にまで完全に復元
した。部屋の隅に消臭スプレーを見つけるや、毛布に細かな水滴の見えるまで吹き付けて、窓を開けると部屋の空気を団扇で遮二無二扇
ぎ続けた。どこにも残滓を残していない事を確認すると急ぎ扉にまで近づいたのだが、ドアノブを握ると恐怖や羞恥が腕の力を悉く抜
きさって、躊躇いの体勢のまま既に五分は過ぎ去っている。言い訳はできず、だからこそどんな顔をして彼と口を聞けばいいのかも分
からなかったのだ。
思えば一ト月前、この部屋で夜を明かした時も似たような心持であった。舌を噛み切りたくなるほどの情けなさや慙愧。蒲団のある
方とは反対の壁に背を付けて、肩膝を抱えて寝ていた彼を視界に入れ、彼女は嗚咽を我慢する事ができなかった。あれだけの事をした
のに唯一の寝床を貸し与え、離れた所からただ見守っていた。そう分かった途端に、自身の惨めさを到底許す事ができなくなったのだ
った。
もう死ぬしかないと本気で考えた。これ以上彼からの優しさや気遣いを受け取ったなら、完全に矜持が手折れると思った。その行き詰
まった寂寥が涙を溢れさせて、苦しみの喘ぎが過呼吸気味の息に乗った。舌を噛み切ろうと決意し、だが今までこうして生きてしまっ
ているのは、それもまた提督の庇護の為である。
あの時、泣きじゃくる声に目を覚ました提督は、まるで病人を献身的に介抱するが如く彼女の頭を撫でたのだった。絶対的な安心と
赦しとを与えられた彼女は、同時に甘えという惰弱を受け入れてしまい、結果的には死ぬに死ねなくなってしまったのだった。より彼
に近づきたいと、より優しくされたいという欲求が胸に甘美の灯を燈した。頭を撫でた彼の筋張った指が名残惜しく思え、そうして気
が付けば獣性と矜持のせめぎ合いに心をやつす日々である。

177 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:39:40.49 ID:uU2z+n35]
まだ一ト月前に比べればましだと、浜風は短く溜め息を吐くと意を決してドアノブを回したのだった。午後の日に暖められた空気が、
開いた隙間から溢れた。
提督は所在なさげに執務机に座っていた。彼女の姿を認めるや、
「お土産あるんだけど、食べない?」
手元の紙袋を掲げながらそう言った。
「お土産、ですか?」
「すかのわって知らない? 焼きドーナツなんだけど」
「いえ……」
彼は袋を開けると、中から半透明の長箱を取り出した。こげ茶色の、しっとりとした輪っかが五個ほど連なり、その一つ一つがきち
んと小袋に入れられているようだ。
おおよそ、彼がこのまま無かった事にしようとしている事を浜風とて察知していた。それに従うのが得策だしお互いに楽だと分かっ
ていながら、だが礼儀という枷を人より重く感じる彼女である。箱を縛る紐を解こうとしている提督を見、果たして恥を忍ぶ事はでき
なかった。
「あの、提督」
「ん?」
「すみませんでした」
枕詞が、不在の隙にあなたの蒲団を使って自慰をしてしまって、であった。彼からは何も責められていないのに勝手に自身で恥辱を
向い入れ、それがまた惨めに思われた。視界に映る床のカーペットが俄かに霞み、歪んだ。
下げた頭にふわりと手が置かれた。
「はい、これ」
同時に、取り出された焼きドーナツが目の前に差し出される。
あくまで親切を押し通すという態度に、彼女はかっと頬が熱くなるのを感じた。彼からの優しさを感じるたびに何時も自殺衝動に襲
われて、今回も例に漏れず舌を噛み切りたくてならなかった。いっそからかわれた方が気楽であるのに、残酷にも無かった事にされる
から罪を清算する機会も失われたのである。
顔を上げ、差し出されたドーナツを受け取る。陰鬱な心緒が負に跳ねたのは、まさにその瞬間であった。
微かではあった。しかし間違えようも無く、彼の服には乳香が、忌まわしい娼婦の香がこびり付いていたのだった。罪悪感に打ちひし
がれた心を一瞬にして暗いものが侵蝕する。爆発的な勢いで文句や罵倒が頭を過ぎ去り、怒りが無限に増長しようと胸の底から溢れ出
す。感情のまま口が開こうとした瞬間、だがそれらの激情は萎むのも一瞬であった。
「もう来ないよって挨拶しに行っただけ。何もしていない」
全てを察したらしい提督は、呆れたような笑みを浮かべてそう言ったのだった。怒りに取って代わったのは、気恥ずかしさと例の舌
を噛み切りたい衝動で、しかも悪気の無い彼は更に追い討ちをかけた。
「君は色々とむつかしく考えすぎ」
浜風は羞恥にとうとう顔を上げる事もできず、ただドーナツを口にするだけになった。肩を震わせているらしい提督の様子が何とな
く空気に伝わってくると、やっぱりもう死ぬしかないと慙愧の念一色に囚われた。そんな状態では味に意識が向かうわけも無く、彼の
おいしいかという問いかけにもただ本心の篭らない頷きを返すだけである。彼女はしばらく、口を開く事さえできなくなった。

178 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:41:27.64 ID:uU2z+n35]


クレーンの航空誘導灯が、闇夜に埋まった廊下を紅く俄かに彩った。丑三つ時、死んだように眠る鎮守府に息を潜めて歩く浜風は、
薄い青のパジャマを纏い執務室へと向かっていた。
上気している頬が、彼女の目的を黙して語る。昼に生殺しを喰らった彼女は、未だその欲求の発散をできていなかったのだ。触れな
いという枷を自身で嵌めてしまった為に、よほど刺激が足りなさ過ぎて満足を得ることなど到底不可能であった。自身の蒲団を使うに
は虚しさの寂寞に耐えられず、思い起こされるのは彼の臥房の匂いであった。
思い起こせば、そもそもこの一ヶ月の間に満足を覚えた事など一度も無かった。身体がオルガスムを迎えた事なら幾度かもありはし
たが、それが精神的満足に直結するかといえば当然否である。寧ろ、罪悪感と寂寥感とをない交ぜにした感情は、より一層の飢えを現
出させたのだった。
浜風はのぼせた様な心地のまま、とうとう執務室の前にまで辿り着いた。物音絶無の廊下に木戸の軋む音がやたらに響き、それは唯
でさえ高まっていた彼女の心拍をより一層激しくさせた。
灯りの消えた夜の執務室は、しかし大きな窓に月光が吸い込まれ割合明るくなっていた。彼の寝室にまで行く算段であった彼女はだが
戸を閉めてしまうと、足の動きを止めてしまった。この部屋が思っていた以上に見晴らしの良い為に、途端臆病風に吹かれたのだ。最
早このような時刻にこの場にいる時点で大して変態性に差もないのだが、人に見られた時のリスクというものに怯えが足元から湧き出
した。
しかし、帰るには腹底の熱が熱すぎた。逡巡の後、彼女の脳裏に閃いた妥協案は、いかにも生娘の辿り着いた純朴の倒錯である。
彼女は身を屈ませながら部屋の隅まで移動すると、ラックに掛かった提督の帽子を手に取ったのだった。愛おしそうに両手で胸に抱
え、それからおずおずと鼻へ近づける。薫香の吸気肺に満ち、ぼやける思考が更に酔った。匂いをひたすらに嗅ぎ続けながら、一方足は
導かれるようにして執務机に向かう。ちょうど腰丈の角へ到達すると、浜風は跨るようにして陰唇をそこへと押し当てた。
下着と厚いパジャマのアクリル生地越しに、堅く冷ややかなそれを感じた。無意識の内に呼吸が荒くなり、彼の帽子がマスクみたいに
覆っているから音がやたら大きくなった。さながら犬の息づかいと、時折鳥の鳴いたような嬌声が混じり、それは静寂の部屋に木霊す
る。腰を振る自身の姿を客観視して自己嫌悪が胸を刺すように痛ませても、興奮は一向冷め遣らない。自分の意思とは関係なく、求め
る快楽のままに身体が動く。その内に一番外のパジャマにさえ、しっとりとしたものが染み込みだしたらしかった。
ギシギシと机の軋む音が焦燥を煽った。自身の部屋でしていたよりも数段烈しい刺激に、だが彼女は背反の心持である。即ち、これを
延々続けたいという悦への欲望と、誰かに気が付かれる前に終わらせたいという理性であった。どちらがより強いかは、自明である。

179 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:44:29.44 ID:uU2z+n35]
五分は経った後であろうか。もう少しで絶頂する段になって、彼女はつと動きを止めた。大きくなった気が、このまま終わらせた後に
残る思い置きを想起させたのだ。恐らくは熟睡しているであろう提督をたった扉一枚に隔てておいて、まったく関せずに終わるのは些
か勿体無いように思われた。
性の興奮が、彼女の箍を外していた。それは外面の彼女が見たならば目を覆うであろう乱れの自身であった。引き止める理性は余り
に弱く、ただただ興奮だけに体を委ねる。浜風はつい昼に訪れた背徳の部屋、その扉に手を掛けたのだった。
寝室の廊下に足を踏み入れた途端、心臓の鼓動がより一段と大きくなったようだった。マラソンの後のような息苦しさが、胸をひた
すらに締め付けた。忍び足に歩を進めてゆくと、とうとう視界には彼の寝姿が、蓑虫のような蒲団の膨らみが映り込んだ。
興奮に荒らげられた息を飲み込むように抑えながら、彼女は蒲団のすぐ横にぺたんと腰を下ろした。提督は、まるで彼女のこれから
の痴態を見るかのように横向きに眠っていた。当然、起きそうも無いことは分かっていたが、もし目を開けてしまったなら言い逃れはでき
ない訳で、そういった後の無さに羞恥がより一層煽られた。
彼女はおずおずと顔を毛布へと近づけた。半ばうずくまる様な格好のまま彼の直接の匂いを嗅ぎ、果たして今までの禁止を尊守する
理性は微塵も残ってはいなかった。体の一番熱い所へ、とうとう独りでに手が動いた。まともな思考回路は焼き切れて、今彼女を動か
すのは情欲の獣性だけである。
か細い指がそこへと到達する瞬間、期待の刺激が今まさに背筋を突き抜けようとして、だが微かな気配の揺らぎがぴたりと動きを静
止させた。
受け入れがたい現実であった。彼女は伏せた顔を上げようとしたが、恐怖が万力のように重く圧し掛かっていた。それでも、恐る恐
るに前を見れば、憂懼の予想は的中していたのだった。
怪訝に眇められた彼の眼が、じっとこちらを見据えていた。
恐怖の色が、情欲をさっと塗りつぶしたようだった。一回目の時と違い今度は焦燥の元、否定の言葉が口へと昇った。
「ち、違うんです。これ、は……」
掠れた声音の漏れると同時、意識せぬままに涙が溢れ出してきた。それは情けなさと羞恥の自己嫌悪だった。例の、死にたくなる願
望が胸の中を駆け巡り、咄嗟に窓の方へ視線を向けてしまうほどそれは強烈なものであった。
言葉は続かなかった。事実として、己の欲に促されるまま行為をしようとしていただけである。濡れた下着の冷たさを感じると自身
が醜い獣に思えて、ただただ胸の痛みが辛かった。つい半日前に同じ失敗をしておきながら反省もせずに情欲に呑まれた事が、恥ずか
しくてならない。
提督がむくりと起き上がった。それを見、浜風は反射的に立ち上がる。居た堪れなくなった彼女は言葉も無く逃げ出そうと踵を返し、
しかしぐいと引っ張られた手によって盛大にバランスを崩したのだった。
最初、天地が大仰に揺れたために、彼女は自身の体勢を理解する事ができなかった。背中に感じる体温が厭に熱く流れ込んできて、
それが意識されてからようやく、どうやら提督の足元に倒れこんだらしいことを察知した。しかも彼の息づかいがすぐ耳元に聞こえ、筋
張った手がウエストの辺りへ置かれていたから、半ば抱きすくめられているような状態らしく、暗い部屋の中でも分かるほどに頬が紅
へと染まっていった。
「あの……提督?」
五月蝿くなった鼓動が気恥ずかしく、彼女はそれが悟られないように体を離そうとした。だが、ただ置かれているだけだと思われてい
た彼の右腕が実はそれなりにかっちりと力の篭っていたために、肩甲骨辺りを触れないようにするのに精一杯で、背筋の中ほどには容
赦なく体の温かみが広がった。

180 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:47:30.04 ID:uU2z+n35]
手を掴んでいた左手が蛇のようにするりと動いた。首元、一番上まできっちりと留められたボタンに人差し指が掛かると、一秒もか
からずに外される。魔法じみた手付きに感心や納得を覚えた浜風は、だが遅れてようやく事態を飲み込むと反射的にその腕を取ったの
だった。
「提督、あの……駄目です! こんなこと……」
制止の言葉に、だが彼が従うわけも無く、腰を固定していた右腕がつとわき腹を撫で上げた。跳ねるように前屈みになった彼女はそ
の拍子に手を離してしまい、そして二つ目のボタンも他愛なく外されてしまったのだった。
浜風は露出した鎖骨や胸元を隠そうと、屈んだまま開いた服の端同士を掴んだ。睨みつけるために振り返ろうとした瞬間、だが提督
が密着するように体を近づけたから、首を動かせなくなった。そうして握りこんだ掌には彼の右手が重なって、指の股へそれぞれの指
先が掘るようにして進入した。こそばゆさに耐え切れず握力が溶け出すように消え去って、だが手への愛撫は止まらない。腕の力が無く
なったのを確認するかの如く、提督は彼女の指や掌の窪みや手首にまで執拗に指を這わせ、とうとう死んだ蝉が木から落ちるように手が
襟元から剥離すると、すかさず空いていた左手が胸元の露出を高めていった。
上から四段のボタンが解かれた。最早下着以外に二つの丘を隠すものは無く、冷えた部屋の空気に触れて彼女は羞しさの極地にある。
「……もう、許してください」
捨て犬の鳴いたような懇願が、だが無慈悲にも無視をされ、フロントホックの金具をなぞった人差し指が片側の生地を押さえつけた。
器用にも中指と親指で金具そのものを摘み上げると、提督は上へと力が掛かるように手首を回した。縛る圧の消え去ったのを、浜風は
絶望的な心境で感じていた。
解くものを全て解きおえた左手は、腰骨の凸に乗せられた。右腕の人差し指が鎖骨の繋がる肩口の出っ張りをなぞり、そこから段々
と下へと降りる。徐々に徐々に柔らかみの増してゆく身体に、指が沈み込んでいく。とうとう圧される谷間に指の筋全部が消え去って、
手首の辺りが桜色の頂を擦ると、彼女は競り上がる声を我慢する事ができなかった。死にたくなるほどの羞恥に、だがそれも彼からの
愛撫の為と思うと熱は胸底に甘く溶け出す。表に立ち始めた情欲が、抵抗をぱたりとやめさせた。
表面を撫でるだけだった彼の手は、次第に激しさを増していった。指の間に尖った先端が摘み上げられ、掌は零れ落ちんばかりの膨
らみを押した。乳房は彼の動きに従順に蠢き、むず痒い熱が腹に蓄積されるようだった。
左手が下の隙間に侵入して、危機感のようなものは煽られど、それ以上の期待が抵抗をさせなかった。彼の指は遠慮も無くぬめる割
れ目の上端に辿り着き、焦れた直接の刺激は彼女の背中を大仰に跳ねさせた。



181 名前:43と172 mailto:sage [2014/05/02(金) 20:48:59.90 ID:uU2z+n35]
余りの背徳に、彼女の頭は沸騰しそうになった。自身の欲望の本懐に提督の手が掛かり、改めて状況の異常さに気が付いたような心地
だった。自身は艦娘であり、彼は提督であり、そして当然今のこれは許されぜる事でありと、一つ一つ確認する度息がきりきりと詰まって
ゆく。
窒息しそうなほどに肺が絞られ、しかし彼は容赦も無く淫裂を的確になぞっていた。気を遣っているのか、決して淫靡の穴へは一寸
たりとも進入をせず、ただ塗れそぼる表面を愛撫するだけであった。
快楽の合理に寸分違わぬ、最早機械的とさえ形容できる動きである。ミキサーにかけられた様な思考の中、浜風は限界が近いのを他
人事のように察知した。
体中のあらゆる筋が突っ張って、それはもう痛いとさえ言えるものだった。息が止まり何秒も硬直があった後、がくがくと体の部分
部分が手折れだす。とてつもない疲労感が脱力の極みへと身体を誘い、浜風は提督の胸へと寄りかかった。
犬のように荒い呼吸が、僅かにではあるが時の経つにつれ落ち着いてゆく。提督は抜け出すように体を回し、浜風を自身の蒲団へと
寝そべらせた。
ぼぅと天井を見上げ、胸や腹のこそばゆさを感じる。視線を動かす事さえ億劫になった彼女は、だがどうやら彼が服の乱れを整えて
いるらしい事を知った。
「……最後まで、しないんですか?」
うわ言のようにそう聞くと、
「しちゃったらそれこそ問題だよ。……満足した? おやすみ」
提督は彼女の額に手をかざし、前髪を梳くように撫でた。寝ては駄目だと心のどこかが叫んだが、倦怠が瞼を閉ざしてゆく。充足と
飢えとを抱えたままに、意識がふわりと溶け消えた。


寝息を立て始めたのを確認してから、提督はおもむろに立ち上がった。二日酔いみたいに、壁に手をつけながらふらふらと廊下を進
み、執務室への戸をくぐる。開かれた戸の隙間が今度は完全に閉ざされたのを見て、それから彼は盛大に宙に向けて溜め息をついた。
彼女の恋慕を意識して、恐怖と呆れに心が荒ぶ。執務机の椅子に腰掛けると、どっと冷や汗が湧き出して、雫が額に浮き出る感触が
気持ち悪くてならなかった。
彼は倫理であるとか、そういった高尚な理由のために手を出さなかったのではなかった。純情を捧げられるという事への厭悪から、元々
行為を終わらせたくて仕様がなかったのだ。情欲に瞳を揺らがせた彼女の姿は、提督にとっては恐怖の対象でしかなく、しかし保身のための優しさがそれを伝える事をしなかった。
昔から同じ過ちを繰り返し続ける、愚かで矮小な性質である。
その場しのぎの愛撫であった。彼は関係の保持を求めながら、一方で欲求を受け止めはしないのだ。処女は童貞へ純潔を捧げなけれ
ばならないと、過去の経験がそう信仰させた。卑下による気遣いではない。保身のための弁解だった。
「なんで僕を好きになった……」
薄明かりの月光に独り言つ。泣き出したいような心緒が、波紋のように微か揺れる。
今回の事で彼女は誤解し、そして何時かの破裂が確定的になった。暫くは平穏になるだろうが、溜まり続ける不審はきっと本質を見
抜かせるはずである。好意から褥に就かせたのではなく、逃避として我慢をしていたのだと。その時、彼の臆病で愚劣な性根が間違え
なく彼女に傷を残す。憂鬱がひたすらに延伸し、心をすっぽりと覆ったようだった。
彼は執務机、中段の引き出しに手をかけた。顕れた中身のずっと奥、書類に隠されるように銀と紙の小箱がある。逃避の逃避だと自嘲
しながら、彼はその二つの箱を取り出した。
十重二十重と皺のついた紙箱から一本の巻きタバコを口に咥え、銀箱は上部を展開すると、フロントホイールに指を宛がう。甘い陰
気な煙が立ち上り、彼はつくづく悲しくなった。

182 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 21:01:14.97 ID:6qndhzb8]
C

183 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 21:04:23.79 ID:LsQJYe0u]
規制くらったので携帯から

以上になります。駄文失礼しました。

やっぱり生真面目な娘にはクズダメ人間を宛てがいたくなりますわ(ゲス顔)

184 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/02(金) 21:50:04.60 ID:7ir4aWp5]
ちくしょーお預けとはひどいなりィ!


185 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 07:15:51.17 ID:nkDtkNT+]
>>143
それは艦これダークネスの楽しみに取っておけw

186 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 10:41:31.55 ID:N60V3HDV]
>>172氏、超乙っす!


>>168
ありがとうございました感謝します。

187 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 11:47:26.17 ID:Qx9YZkT7]
>>172
乙乙

この提督なんかふらっと自殺でもしそうな奴だなww

188 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 17:58:25.23 ID:AtwVUep/]
>>172

クズダメでもいいじゃない。エロいんだもの!

189 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 18:34:22.18 ID:AtwVUep/]
※鬱展開、キャラ崩壊あります。ある意味悪堕ちというかNTR


「よく来てくれた。時間通りだな」
「……何かご用ですか?」

使われなくなって久しい軍の施設内に男女の声が響く。
男は軍の高級将校、女は艦娘。

「なに、簡単な話だ。君に新しい任務を与えようというのだよ」
「それなら私の上官に仰ってください」
「無茶を言うな。いない人間とは話はできん」
「……」

男はこの艦娘、伊勢の上官である提督のさらに上の立場にある。
そしてこの男の言う通り、現在彼女達の提督は鎮守府にはいない。
いや、既に提督などと呼ばれる者は数えるほどしかいないのだ。

深海棲艦との戦いに勝利し、敵を失った軍はそれまでの発言力を失い、それまでの規模を維持できなくなってきていた。
しかし、戦争の功労者がそう簡単に失脚する事はない。縮小にはそれなりの理由がある。

膨れ上がったまま敵を失った軍はやがてあらゆる腐敗の温床となった。
軍の縮小は事態を重く見た政府による刷新政策の一環ではあったが、即座に全てが良くなるわけではない。
現に、よく分からない容疑で拘束された彼女達の提督は未だに戻ってきておらず、後任の者も現れない。

「君の上官がいない以上、君に直接下命するのは当然だろう?」
伊勢は俯いたままぎゅっと拳を握った。以前に一度あった時から、この男は心底気に食わない。

彼女達の提督は実直で口数の少ない職人肌の人物で、周囲からは頑固親父とも言われてはいたが、
部下である彼女達の事は常に気にかけており、実の娘のように可愛がってもいた。
そんな提督を伊勢も憎からず思ってはいたが、今目の前にいるこの男はそれとは正反対だ。

保身と出世にしか興味のない、一言でいえばいけ好かない男というのが伊勢の抱いた第一印象だ。
自尊心と虚栄心が人の形を持ったようなその男は、まさに腐敗した軍の象徴のように思えた。

「わかりました……ご命令を」
とは言え、気に食わないからと上官の命令を無視するわけにもいかない。

190 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 18:37:26.56 ID:AtwVUep/]
「単刀直入に言おう。兵の慰問を命ずる……どういう意味かは君も分かるだろう?」
「なっ!?」
艦娘の慰問とは何か、暗黙の了解であった。

「わ、私には出来ません!」
とは言え、年頃の娘である彼女らがそんな命令を簡単に聞けるものでもない。

「娼婦でもない君には難しい任務だとは思うが、これならどうかね」
男は横に置かれたモニターのスイッチを入れる。
映し出されたのは、薄暗い部屋の中で椅子に縛り付けられ頭に拳銃を突きつけられた妹の姿。

「日向!?」
「伊勢!駄目だ!逃げろ!」
お互いの音は聞こえるようになっているらしい。

「君が出来ないと言うのなら、君の妹にやってもらうだけだ」
「伊勢、私は覚悟できている」
日向の言葉に男の唇が歪む。

「ああ言っているが?」
「ぐっ……」
男を睨みつける伊勢。

「こんな下種共のいう事を聞く必要はない。私は慰み者にされるお前なんか見たくない」
「下種だと?貴様、それが上官に対する態度か!」
モニターの中で拳銃を突きつけていた士官が日向を殴り倒す。

「やめてっ!止めてください!私が……私がやります」
「よせっ!駄目だ伊勢!戻れ!」
引きずり起こされた日向が叫ぶ。

「私だって慰み者にされる日向なんて見たくないよ」
伊勢はそう言いながらモニターに背を向け、背後に集まってきた下卑た笑みを浮かべる兵士たちの方へ歩いていく。

「やめろ!私がやる!」
「日向、私は日向のお姉ちゃんだよ?たまにはお姉ちゃんらしいことさせなさいな」

「実に美しき姉妹愛か、いいねぇ。終われば二人とも自由を保障しよう」
男の言葉には反応せず、伊勢は笑顔でモニターに振り返る。日向を安心させるためか、自分を安心させるためか。
「終わったら、一緒に帰ろ」
「伊勢……」

「さあ、最初は誰?」
大柄な兵士たちに囲まれながらいつも通りの声で叫ぶ。



191 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 18:41:10.23 ID:AtwVUep/]
兵士たちは目くばせすると、そのうちの一人の士官が進み出て伊勢の胸ぐらを掴み、乱暴に引き倒した。

「ぐうっ!」
「へへっ、流石は戦艦か。良い体してやがる」
言うなり士官は伊勢の袴に手を突っ込み下着に手をかけるとその中に指を入れ、まったく濡れてない秘部を触る。

「ううぅ……」
嫌悪感に顔をゆがめる伊勢だが、士官はお構いなしに下着ごと袴をずり下げながら自分もズボンを下ろして、怒張した一物を突きつける。

「さて、後がつかえていることだし早速……」
「あうっ!」
士官の大きな手が伊勢の胸をインナーの上から鷲掴みにし、巨大な一物を一気に伊勢の中へ押し込んでいく。

「んあああああっ!!」
押し広げるように進む侵入者に伊勢は苦痛の悲鳴をあげるが、
士官は侵入する速度を少しも緩めず最奥に押し込み、伊勢の腰を掴みあげて大きくゆする。
「あっ、ぐううぅ!いぎっいあああっ!」
伊勢の悲鳴に周囲から歓声が上がる。

やがて二人の間に滴る血に交じって白濁液が流れ落ちる。
「うくぅ!うっ、あっ……」
ビクンと伊勢の体が跳ね、人形のように動きを止める。

「この体で生娘とはな」
「艦娘ってのは男日照りなんだろ」
「あのおっさん、思ってた以上の堅物だったか」
周囲の兵士たちが口々に騒ぎ、伊勢の嗚咽を掻き消していく。

「少尉。時間短縮のため口及び肛門の使用を提案いたします」
「はっはっは。時間短縮か!まあいい。全員好きな所に並べ」
伊勢から一物を引き抜きつつ、少尉と呼ばれた士官が言うと兵士たちから再び歓声が上がり、やがて三つのグループに分かれた。

「よし、次」
少尉が伊勢から離れ、次の兵士が跨る。
同時に仰向けに寝かされている伊勢の背中側にも別の兵士が入り込み自分の腹の上に伊勢を乗せるように陣取る。

「えっ!?ちょ、ま、待って!やめて!そこは……」
「うん?何だ?やめてもいいのか?」

背中側の兵士の言葉に伊勢の理性が蘇る。
(駄目だ。私が拒めば日向が……)
「何なら妹ちゃんにやってもらってもいいんだぜ」
「そ、それだけはやめて!私がやります。私でやってください!」
三度兵士たちから歓声が上がる。

「聞いたか。自分からやってくださいだと」
兵士たちがはやし立てる中、伊勢は覚悟を決めて目を閉じる。

192 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 18:43:43.19 ID:AtwVUep/]
「いぎああああっ!!いっ、いだっ、お尻壊れぎいいいいいい!」
絶叫が響く。

「かひゅ!ひゅ!ひゅう!」
「おい殺すなよ」

笑い声が広がる。
前からも同時に突き上げられ、声にもならず肺から空気が絞り出されていく。

苦しさのあまり大きく開かれた伊勢の目に、先程と同じぐらいに巨大な一物が迫ってくる。
「ごむぅ!うむううう……むぐっ」
「ほらさっさと扱け」

叫び声に蓋をするように一物が口に押し込まれるが、とてもそんな事をする余裕などない。
とは言え、伊勢が落ち着くのを待ってくれるような紳士であればこのような事は端からしない。

「ほら、こうするんだ」
「ぐむう!もごぉ……」

兵士は伊勢の結わいた髪の根元を掴むと頭を前後させる。
苦しそうに顔を歪める伊勢だったが、吐き出すことは許されない。

「うぷっ!ごほっ、ごほっ!ごっ……くひいっ!」
噴出した大量の白濁液が伊勢の口から溢れだし、むせ返っている間にも前後の穴からの突き上げはやまない。

「おおっ、なんだかんだ言って感じてるじゃねえか」
「ちがっ……そんなんじゃ、ひゃあん!」
幸か不幸か、伊勢の体は前に関しては女として正常な反応を示し始めている。

「ふああっ!違う!気持ちよくなんか……あん!」
口とは裏腹に、伊勢はすでに快楽を感じ始めていた。
(なんで?私こんなの嫌なのに。気持ちいいなんて……そんな……)

「うふぁぁ!ひゃあん、ひっ、くううぅ」
伊勢の心とは裏腹に、前はくちゃくちゃと音を立てる。

「よし次だ」
洪水のように流れ、広がっていく白濁液の海の中、もう何度目か分からない交代の号令がかかる。

「ふひゃん!はぁ…はぁ…次、早く…」
「はは、乗ってきたじゃねえか」
伊勢の気持ちなど本当は知っているであろう兵士たちの中には、わざとじらすような態度を見せる者も出始めた。

(日向……もう少し、もう少しだからね…)
「いぎっ!ひゃあん、ひゃああっ!ぐむうぅぅ!」
かわるがわる全身を犯される中、伊勢はただ日向の事を思い耐え続ける。

「よし。これで全員か」
無限に続くように思われた責め苦は、ついに終わりを迎えた。

193 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 18:47:03.47 ID:AtwVUep/]
「よく耐えたな。敬服に値するよ」
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…。日向、日向は……?」
「ああ。勿論開放するさ」

一部始終を見ていた男は薄汚い笑みを浮かべながらそう言うと、顎で隅に設置された古い建屋を示す。
元々何かの格納庫か整備工場だったのだろうこの場所は、在りし日には事務所にでもしていたのだろう小さな建屋があった。

示された場所に、動かない体を引きずりながら一歩一歩近づく伊勢。
全身のどこにももう力は入らず、痛みを訴える下半身はいう事を聞かず、鉛のように重たく感じる。

「日向、日向……終わった、終わったよ……」
ようやく辿り着いた建屋の扉の前で伊勢は呟く。
涙と白濁液でぐしゃぐしゃになった顔に初めて笑顔が戻った。

「さあ、帰ろう。日向」
倒れ込むように扉を押し開け、中に転がり込む伊勢。
その目に映ったのは、

「んひいいっ!もっと、もっとぉ!ひひっ、あひいっ」

兵士たちに囲まれ、自分と同じぐらい白濁液に塗れながら、一糸まとわぬ姿でよがり狂う妹の姿。

「ひゅう、が…?」
目の前の現実が理解できず立ち尽くす伊勢に背後から男の声が聞こえてくる。

「ああそうだ、言い忘れていたが、殊勝な妹さんだね。姉の姿に心を痛めて自分が変わると言い出したよ。
それで本来なら君に行くはずだった分のいくらかを妹さんにお願いした」
「日向?嘘でしょ……?ねえ、ひゅうがぁ……」

「とは言え流石に私も気の毒に思ってね。少しでも助けになればと、ある薬を打ったんだが……どうも一回の量が多すぎたかな?」
男はおかしそうにそう続ける。

「おお何だ?姉ちゃんの方も混ざりたいってか?」
一人の兵士が立ち尽くした伊勢の腕を掴もうとした瞬間、

「日向に触るな糞共!!」
その腕を逆手にとって引き付けると、体勢を崩した兵士の首を掴み、後頭部を壁に叩きつけた。

崩れ落ちる兵士を尻目に、どこにそんな力が残っていたのか不思議なほどの勢いでもう一人近くにいた兵士にとびかかる伊勢。
怒りと憎しみに染まった悪鬼の如き表情からはいつもの温和な彼女は到底想像できない。

銃を抜くのも間に合わないと判断して素手で応戦しようとしたその兵士の腰から、
すれ違いざまに拳銃を奪い取るとハンマーのようにして頭を殴り飛ばす。

しかし、そこがお終いだった。
一瞬の隙をついた他の兵士たちが伊勢を羽交い絞めにし、一斉に馬乗りになって取り押さえる。

194 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 18:49:09.45 ID:AtwVUep/]
「いやはや、驚いたな。まだそんなに動けるか」
「貴様!殺す!殺す!殺してやる!」

素直に驚いたという風に現れた男に、伊勢は足元から睨みつけてそう叫ぶ。
「その調子ならもう一巡お願いできるかな?」
「離せっ!離せくそ!ぶっ殺してやる!」

呪詛の言葉を吐き続ける伊勢を集まってきた兵士たちが取り囲む。
やがて伊勢の声は途絶えたが、直後に一人の兵士が叫ぶ。

「おい!拘束具だ。何でもいい。口にはめろ!こいつ舌噛みきる気だ!」
腕を伊勢の口に押し込みながら部下に命じる。

「口は売り切れか」
「仕方ねえだろ。噛み千切られたいか?」
兵士たちが冗談めかして呟く。




「ああそうだ。元戦艦が二人。どちらも調教済みだ。薬代は料金に入っている」
建屋の中で男が電話でどこかに話している。

「ああ、うん。ははは、いやこれからも宜しく……では」
電話を切った男に一人の士官が報告する。

「中将。姉が到着しました」
「よし来たか。全くいい商売だ」
ほくそ笑みながら男は建屋を出ると、護衛の兵士たちと共に時間通りに現れた相手の前に立つ。

「妹は、山城は無事なんですか!?」
「ああ、無事だとも」




以上スレ汚し失礼しました。
伊勢日向は健全な意味で仲良しな感じが良いと思った。
普段温厚な子がブチぎれる程度の絶望感ていいよね(ゲス顔ダブルピース)

195 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/03(土) 20:48:27.43 ID:sNAxcGsp]
>>194


196 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/04(日) 02:40:20.93 ID:IuMuSz5/]
1.完全に原作無視となります
2.深海棲艦対策は「海軍」国民の財産・生命を守る役割が「海上自衛隊」であると
独自の解釈に基づいて書いています。

3.皐月(6-632)の続きです
**********************************************************************
「今年の候補生諸君は、気力・体力・精神力共に覇気があり期待できる」
俺は身重になった皐月の身を案じ、皐月とごく少数の親しい艦娘を連れて
艦隊勤務からここ“深海棲艦対策海軍・海上自衛隊”の幹部候補生学校に赴任した

ここでの役割は学校長。この学校では海軍出身者であっても、自衛隊の階級も一緒に付与される
請願移動であったが為、俺は今までの中将から1階級降格され少将となった。
自衛隊側では少将相当の「海将補」と呼ばれている。

5月。愛する妻の名前を冠する月
今日は新人である提督候補・艦候補と自衛隊幹部候補の入所後初の訓練成果を見る日だった
正直3月まで艦隊指揮を執っていた俺は海自側副校長から提示された文を読んだだけだった
今日のお勤めを終え宿舎へ帰る
「お帰り、司令官!」
皐月がいつもと変わらない様子で出迎えてくれた。
皐月を妊娠させてしまってからケッコンしたことにより、色んな方面から叩かれたが
この笑顔を見るとそんなのはどうでもよくなってしまう。

「ただいま。皐月」
皐月にキスをすると大きくなったお腹を撫でる
「早く会いたいな」
「うん。ボクも早く会いたい」
俺が言うと皐月も同意し一緒にお腹を撫でる。
それに応える様に俺たちの子が皐月のお腹を蹴る。

皐月はこの子が生まれたら艦娘養成学校の教官をやるんだと今から色々と準備をしている
「はい、司令官。ボクが作ったカレーだよ」
夕食には皐月の作ってくれたカレー
妊娠してから俺は皐月を艦隊勤務から外し、司令部付の人事にしていた
その時に間宮さんに色々料理を教えてもらっていたらしい
「どうだい?おいしい?」
皐月が俺の顔を覗き込む
「ああ、すごくおいしいよ」
俺がは子供のような笑顔で皐月に返す
「よかった。ボク。この子にもママのごはん美味しいって言ってもらえるかな?」
ちょっと不安そうな顔をみせる
「当たり前だろ?皐月の作るメシは世界一美味しいよ」
そういって、頭を撫でた

食事の後は二人で入浴。
お腹が大きくなり、浴槽に入るのも一苦労する皐月
転倒してお腹を打ってしまわないか心配で心配で俺から一緒に入るようになってしまった

197 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/04(日) 02:53:35.48 ID:IuMuSz5/]
「ねぇ、司令官。ごめんなボクがこんな事になっちゃったから、少将に降格して
ボクを守るためにこんなところまで来ちゃって」
突然、皐月が言い始めた

「あのね。あの・・・。実はボク。司令官の赤ちゃんが欲しくて、欲しくてどうしようもなくて
赤ちゃんできないように、司令官がいつも付けてくれてたのに穴あけちゃったんだ」
衝撃の告白。あのコンドームの穴は事故や初期不良ではなく、皐月が俺の子欲しさに
自分で穴をあけていたらしい
「だから、全部ボクが悪いんだ。ごめん。司令官・・・・」
今にも泣きだしそうな皐月
「なぁ、皐月。泣かないで。俺も本当は皐月に赤ちゃん産んでほしくてさ、あんなの付けたくない
って劣ってた時期があったんだよ。」
皐月は驚いたような表情を見せる
「だからさ、皐月に赤ちゃんができたって聞いたときはびっくりしたさ。でもそれよりも嬉しかった
今、この江田島で静かに過ごしてるのもすごく幸せなんだ。皐月。ありがとう」
さそれだけ言って皐月にキスをする。

俺は舌を皐月の口内に侵入させ皐月の舌と絡める
皐月も嫌がることなく舌を絡ませてくる
ケッコンいや皐月が妊娠する前までこのディープキスは互いに「エッチしたい」という合図になっていた
俺は久しぶりに皐月に欲情してしまった。
妊娠してから何回かはお互いの性器を舐めあいそれで満足する行為をしていたが
もう我慢できなかった
しかし、ここまで子供が大きくなった子宮に精液を流し込むと早産の恐れがあり
またこの子にミルクを上げるために普段おり大きくなった胸への愛撫も女性は痛いと言う
俺は皐月につらい思いをさせたくなかったので、皐月を愛撫することをためらっていた
すると皐月の手が俺のペニスに触れる
亀頭を優しく刺激し、竿を緩急をつけ扱いてゆく
そしてより一層激しく舌を絡めてきた

風呂から上がり俺は皐月の性器を丹念に舐めてゆく
クリトリス。そして膣内に舌を這わせる
妊娠して大きくなったお腹を見ると背徳感も湧いてくるが、
互いに発情しきってしまい、そんな事はもうどうでもよくなっていた。
皐月の膣奥から愛液がどんどん溢れてくる。
気持ちよさそうな喘ぎを出しつつ、その手は俺のペニスから出るカウパーを
潤滑剤にし、亀頭を丹念に攻める。

入れたい。皐月の中に出したい。
俺の理性は今にも焼き切れそうだ。
ペニスを皐月の膣口にあてがい、挿入しようとしたとき
俺たちの子が思い切り皐月のお腹を蹴る
これがブレーキになった。

しかし、もう止められない。止めたくない。
俺は「ある方法」を思いついた

198 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/04(日) 03:04:53.44 ID:IuMuSz5/]
俺は皐月の溢れ出る愛液をすくい、皐月の肛門へ塗りたくる
それだけじゃ足りないだろうとローションをたっぷり塗りたくる。

「ふぁっ、司令官。そこおしりだよ。」
皐月の肛門に指を入れ統括筋をほぐしていると皐月が驚いて声をあげだ
「皐月。俺はどうしても皐月とエッチしたい。でもこの子にもしものことがあったら」
それだけ言うと激しいキスをしつつ、アナルをほぐしてゆく
時間をかけゆっくりとほぐし、指が3本程入るようになってから皐月を見つめ、
ローションをたっぷりとつけたペニスを皐月のアナルにあてがう
「司令官!そこおしりだよ。おちんちん入れるところじゃないよ」
皐月は抗議の声を出す。
俺はそれに応えずに皐月にキスをする。
「皐月。皐月の2つ目の処女も俺が貰いたい。いや誰にも渡したくない」
俺ははっきりという
「うん・・・。昔さ、如月から聞いたんだ。処女は2つあるって。」

初めてした時のように。皐月の処女を貰った時のように目を硬くとじて恐怖と戦っている皐月
「司令官。ボクの処女。全部貰ってほしい」
その言葉を聞くと俺はゆっくりとペニスをアナルに埋めていく

199 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/04(日) 03:13:40.11 ID:IuMuSz5/]
時間をかけてほぐしたからだろうか、殆ど痛みもなかったらしく
「え?入ったの?」
と聞いてくる皐月
「全部入ったよ。俺は皐月の処女を2回も貰えて幸せだ」
「ボクもだよ。司令官」
見つめあってお互いに言う
俺はゆっくりと腰を動かす

「あっ!」
急に皐月が声をあげる
「痛かったか?」
咄嗟に腰を動かすのをやめて問いかける
「違うよ・・・。おしりなのに気持ち良くてその・・・」
自分は変態なのかもしれないという羞恥心から耳まで真っ赤にし小さな声で
皐月がつぶやく
俺はそれを聞いて激しく腰を動かし始めた
最初は羞恥心から声を抑えていた皐月も大きく喘ぎ声を出すようになった
俺はペニスの根元に与えられる締め付けで今にも射精しそうになる
「皐月。愛してるこのままイクよ」
「うん。ボクも司令官のとこ大好き」
皐月のこの言葉を聞き俺は大量の精液を肛内に出した。

事後のまったりした甘いひと時。
俺は幸せをかみしめていた

200 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/04(日) 03:30:18.56 ID:IuMuSz5/]
「司令官、お腹が痛いよ!ボク、死んじゃう!」
激しい痛みにポロポロ涙を流しながら耐える皐月。
次の瞬間、皐月の股間から水が流れ出てくる
「ボク、おもらししちゃったの?」
痛みに耐え、うずくまりながら聞いてくる皐月。
俺も気が動転していた
俺たちの子は?まさか、流産
そんな嫌な考えが頭をよぎり、気づいたら「非常召集」をかけていた

俺と皐月の部屋に古鷹が飛び込んでくる
事態を察知し皐月を病院へ緊急搬送
それを眺めながらが顔面蒼白になる俺に対し優しい顔で古鷹は告げる
「提督、慌てないで、大丈夫だから」
古鷹・加古・青葉に付き添われ病院へ

皐月が入ったであろう処置室の前で待つこと数時間

元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえる
看護師に呼ばれ部屋に入るとそこには皐月と俺たちの子が

「司令官。女の子だよ」
それを聞き、俺は皐月の手を強く握り
「ありがとう。皐月。良く頑張ったな」
何度も何度も皐月に言い聞かせた

愛する妻の名前『皐月』を冠した月に
最愛の娘が誕生した。
俺は幸せをかみしめながらも、この笑顔を皐月をいや妻を娘を守るため
今まで以上に気合を入れねばと心に誓った



201 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/04(日) 03:31:38.13 ID:IuMuSz5/]
と言うことで
妊婦皐月とボテ腹ラブラブアナルでした

皐月はもう数本書くつもりです

202 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 08:58:32.68 ID:VPiXAuiu]
おつおつ皐月たん穴明けるだなんて意外と業が深いな・・・

軽空母の村にオークが攻め込んでくるなんて…はよ



はよ。

203 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 09:00:17.61 ID:1wkxSq04]
>>194
連休中なせいか豊作で嬉しいね乙
>>201
マニアックだがいいぞもっとやって乙

204 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 09:09:53.71 ID:WJjweXmn]
軽空母寮にオーク(の様な提督と整備員の方々)が攻め込んできた。

隼鷹「宴会だー」
千歳「酒盛りよー」
鳳翔「準備しないと……」
赤城「私も混ぜろよ」

みんなして酒飲んでヒャッハーしました。

205 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 10:44:51.03 ID:5OrTMW7k]
>>204
赤城さんは軽空母ではないということはオーク(食欲的な意味で)ですねわかります

206 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 10:47:00.80 ID:kmUft/Yx]
姉妹艦沈めた提督の元に配属されて死ね死ね呟く艦娘がみたい

207 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 12:48:01.38 ID:UoABwlJf]
姉妹艦の仇のチンポに負けたりなんかしない!

208 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 16:43:17.78 ID:kmUft/Yx]
憎んでても体は拒めない関係

アリです!

209 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 16:44:27.35 ID:FlwP6TuH]
金剛にうわごとのように謝罪しながら司令に犯されて絶頂する比叡とか

210 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 16:54:32.34 ID:5MAkIvdq]
妊娠中のセックスは全く問題ないってどっかの産婦人科の先生が言ってた



211 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 16:56:18.55 ID:0V4ta72j]
ムチャやると流れるけどな

212 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 16:58:28.58 ID:1wkxSq04]
安定期入ってからなら問題ありませんってことだろな

213 名前:名無しさん@ピンキー [2014/05/04(日) 17:14:08.54 ID:LQRdGP+n]
>>210
最近あの夫婦出番ないよな

214 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 18:00:25.14 ID:LRIz3HvQ]
>>209
艦娘を轟沈させて傷心の提督がその姉妹艦に面影を重ねて無理やり犯すのか

215 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 19:44:24.19 ID:DOFMl8O8]
>>210

予定日5日過ぎても産まれず不安になっていた時、 旦那と仲良くすれば生まれると聞いてなるほどと思い、手をつないで散歩した。無事陣痛が始まり生まれた。

出産後その話をしたところ、周囲の人が妙に笑うので理由を聞いておどろいたw

このコピペ思い出した
お迎え棒ですねわかります

216 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 19:44:50.66 ID:kmUft/Yx]
雷が自分が雷だと言い聞かせながらトラウマ持ちの提督に抱かれる

これはマズイ

217 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 20:00:25.68 ID:kmUft/Yx]
間違えた

雷が自分が電だと言い聞かせながら

218 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 20:24:25.67 ID:WJjweXmn]
>>123

219 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 23:57:26.14 ID:5OrTMW7k]
本人が無頓着or意識してないだけで鈴谷が熊野以上の名家のご令息という電波を受信したけどエロくならない…

220 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/04(日) 23:58:41.14 ID:5OrTMW7k]
↑ミス
×ご令息 ○ご令嬢

男の娘かよ



221 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 01:52:35.37 ID:zseK71OX]
エロくできそうじゃねえか喜べよ
個人的にはふたなりっつうか女装つうか艦娘に♂生えてるのは見なかった事にしたくなるけど、そういう需要もあるかもしれないし

>>123は語り手RJ氏の『本気でその気やったら沈んだ艦の名前は変えなアカン』という所にグッと来てしまう

浜風のエロ書いてる途中だけど>>172の人が行く所まで行くまでに完成したら良いかなって

222 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 02:32:51.16 ID:3zG23dp3]
艦隊の皆には秘密にしてるけど熊野だけは知ってて時々世話(意味深)してあげるとか、むしろ鉄板すぎる展開なんですが

223 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 09:09:54.65 ID:NeUcnH38]
お姫様直属のメイドは、ある程度の名家の令嬢でないとなれないとか、そんな感じですかねぇ。

224 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 09:17:19.43 ID:LPI0xHL4]
>>221
172です。
自分遅筆なのでしばらく完成の見込みもないので、お気になさらずどかどか投下してくださって平気ですよ。というか投下してくださいお願いしますなんでも(ry

225 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 09:53:06.53 ID:nDex/RnJ]
提督が熊野の執事だったら面白いかもしれない

226 名前:6-632 mailto:sage [2014/05/05(月) 12:40:48.91 ID:DEeWSUX5]
職場で思い付いたんで、投下

島風「え?かけっこしたいんですか」
提督「あぁ」
島風「仕方ないですね」クチュクチュ
島風「イクッ」プシャー
提督「素晴らしい。じゃあ俺も」(島風の吹いた潮でずぶ濡れ)シコドピュッ島風「…提督も早いんですね」

提督「黙れ島風」

キレた提督は島風を押し倒し、その後激しくセックスした



ふぅ…午後の業務イッてくる

今日は“こどもの日”だから、余力があれば夜にでも暁を

227 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 13:00:27.15 ID:Z+xBdjap]
>>225
提督が提督になれたのは艦娘としてスカウトされた熊野のコネというわけか

艦これにストーリーがあったなら熊野は実家が鎮守府のスポンサーというキャラになっているだろうな
そんな熊野が艦娘になったのは家督問題がどうこうとか思いついたがエロくないからやめといて電ちゃんネタでも書くか

228 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 13:10:04.10 ID:4rPLFqZq]
大奥のようなドロドロ鎮守府も書いてみたいんじゃ^〜
駆逐なのに寵愛される娘や戦闘以外おざなりな娘の対立とか好きなんや

229 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 13:26:52.01 ID:cn2q6T1J]
>>228
大奥でこれ思い出した

「連合艦隊を率いる“提督”に逆らうつもりか?
私がやれといったらやるのだ。

抱き合え」

だが問題点は抱き合う二人がガチレズになってしまうこと
いかん、危ないあぶないアブナイ……

230 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 14:51:42.25 ID:+gFKE0ZJ]
>>228
赤城「美味でございます〜」



231 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 16:55:45.59 ID:IUobVuZU]
だれがおにぎりな娘と言った?

232 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 17:08:28.75 ID:u5ZUEqvf]
それはわたしのおいなりさんだ

233 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 19:13:24.28 ID:gsKEINmm]
武蔵も育ち良さそうなんだけどなあ

234 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 21:17:15.75 ID:jFviIyss]
以前、北上×提督を書いていたんですが、イベントで思わず筆が止まりまして、はい
結局始めて二週間ではE-2の突破すら危うく、諦めて続きを書き始めたところです
ただ個人的に北上さまはどうしてもエロい話よりいちゃこらさせたいところなんですが、
そこはせっかくのエロパロ板なのでエロくしたいかなと思ってます
もうしばしお待ちを、必ず完結はさせますので

235 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 22:24:28.41 ID:j8NVNWaP]
任務娘に艦娘は心に前世のトラウマを抱えて不安定な娘が多いです。
何らかの方法で心神ともに安定させてあげたくださいねと無責任言われたい
そして艦娘のケアと称して爛れた鎮守府ライフを送りたい

236 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/05(月) 22:26:23.11 ID:nDex/RnJ]
>>227
執事ってことはそこそこ有能そうだしイケメンかつ人当りも良さそうで
何気に新しい提督像な気もしてきた

237 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/06(火) 00:52:46.96 ID:V6KBm/li]
時雨みたいな子と一度仲良くなると絶対に依存されて離れない

238 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/06(火) 03:33:31.95 ID:LaE3uRng]
SSのネタになればと思って外道提督シリーズ読み直したらみんな思ってた以上の外道ぶりでワロタ
十人十外道やね。おそろしいね。

239 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/06(火) 09:08:44.62 ID:V6KBm/li]
提督 「書類と指輪を頼む」
明石 「なるほど・・・ケッコンですか。おめでとうございます。」
提督 「あ・・・ああ」
明石 「お名前を掘りますが誰に致しますか」
提督 「明石で頼む」
明石 「わかりました、明石ってえ・・・えェーーーー!?」

我、夜戦ニ突入ス

240 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/06(火) 16:44:44.79 ID:KyF3EgCY]
>>239
急展開ワロタ
もう速攻な訳ですね



241 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 01:01:03.78 ID:0R/+XncO]
>>194

個人的にはこうした軍の腐敗を自分の犠牲の代わりに世の中に流したせいで
畜生の身分に降格させられる青葉とか見てみたかったり

242 名前:か〜ぼん [2014/05/07(水) 01:46:55.23 ID:fBO35W2t]
大奥みたいな鎮守府できたら 春日局ポジはだれだろう・・・

243 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 09:16:44.38 ID:bxAioUj0]
>>242
有力候補はみんなのお艦こと鳳翔さん
他は赤城かねぇ

条件的には包容力が第一かな
皆に一目置かれる「この人に言われるんじゃ仕方ないな」程度の指導力も要るね

244 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 11:39:18.32 ID:uYDA4r2M]
鳳翔さんの居酒屋さんにいきたい

245 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 13:12:09.16 ID:iehskVG7]
>>243
病弱な提督に七色飯をこさえるお艦か

246 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 13:20:46.56 ID:grpbdGTQ]
人にらみで側室を黙らす加賀
先代に先立たれ若くして未亡人になりながらも面倒見がよい翔鶴

247 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 13:55:08.58 ID:bxAioUj0]
うーむ、どうしても空母系になるのな
やっぱり落ち着いた大人の女性イメージが強いね

戦艦だと、かろうじて大和がそんな感じか?
巡洋艦は・・・妙高と矢矧ってとこか
駆逐艦? 電一択でしょう!(錯乱

248 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 20:09:29.50 ID:TCZVOtVC]
雷を除いてカカァ役の勤まる駆逐艦がいてたまるか

249 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 20:09:56.06 ID:qf+yI1gE]
ドロドロ鎮守府で書き始めたはいいけどみんな黒くなるからキャラ崩壊がひどいことに

250 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/07(水) 22:59:10.32 ID:Mn7yLFiG]
あえてみんな白いままでドロドロにしてみよう



251 名前:か〜ぼん [2014/05/07(水) 23:59:54.88 ID:fBO35W2t]
黒くても白くてもドロドロだとエロくなるんです!

252 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 00:02:30.92 ID:kqc79XWk]
>>248
雷は私の母になってくれたかもしれない女性だ

253 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 01:00:48.92 ID:uzeqE2g1]
総帥は最近パチモン出てきてるんだからもうちょっとしっかりしてください

254 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 02:53:13.06 ID:VvZ3qF0S]
つまり白濁液でどろどろに・・・・・・

255 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 09:09:35.14 ID:HilYEyyc]
不知火が静かに嫉妬の炎をたぎらせる
何と素晴らしい事か

256 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 09:18:55.83 ID:GsUtaqX/]
不知火と加賀ってタイプ似てるよね
気が合うのかな?

257 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 10:19:33.52 ID:HilYEyyc]
不知火は中破すると本性が出る

258 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 14:12:19.22 ID:zJ28HlnN]
加賀 「あったまきた」
ぬいぬい 「おい、ゴラァ!?」

位違う

259 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 22:06:27.45 ID:ne7oSyb5]
どちらかというと加賀さんと日向が似てるような気がする

260 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 22:24:29.05 ID:vBXSdj24]
赤城さんを華麗にスルーしつつ飛行甲板について熱く語る加賀さん



261 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/08(木) 22:54:53.19 ID:Nz71H4tO]
弥生・・・

262 名前:か〜ぼん [2014/05/08(木) 22:59:21.50 ID:ahJr0itr]
熊野に足コキされたい・・・

263 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 01:37:52.97 ID:NEx+uWvi]
加賀さんは感情表現や喋るのが苦手なだけで感性や思考形態は割と普通の娘
日向はなんか根本的に感性や好みが他人とはちょっとズレてる天然気味な娘
ってイメージで結構似て非なる印象だなあ、個人的には

264 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 02:49:15.29 ID:PQGUIqig]
あえて言うなら弥生じゃね?

265 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 09:25:39.18 ID:vKX6JV1g]
>>33
頑張って夜戦(意味深)したらケッコンできた!

266 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 12:40:46.92 ID:8EXhuqdd]
「だから、怒ってないんですって!」
何度となく聞いた言葉、繰り返されたやり取り。そこではたと思う。
人並みには怒るのだろうか、と。もしそうならコミュニケーションの役に立つかもしれない。
「よし、ここはひとつ僕が悪役になって弥生ちゃんを挑発してみようか」
「挑発ですか?そんなの無駄ですよ! たとえ何を言われたところで弥生は、」
「弥生ってなんだか水雷戦隊に入り損ねて単艦で戦いそうな顔だよな(笑)』

「なんっ……でそこまで! 的確に人を傷つける台詞が言えるですか司令官はあああああっ!!」

267 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 14:15:09.48 ID:2Vm5rZF8]
このスレで卯月とか多摩とか球磨の発情期ネタあったっけ?

268 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 15:06:34.71 ID:pl8S3G9H]
兎ネタといえば
発情
寂しいと死ぬ

とかもあるけど自分のフンを食べるってのはネタにならない、そりゃそうだ

269 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 18:58:46.83 ID:aMvOGAP7]
>>266
そこは弥生ちゃんと球磨の会話にするべきだったんじゃないか?

270 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 19:44:11.21 ID:xGbaQXRR]
食糞をする動物ってけっこうありふれてるからな



271 名前:2-358 [2014/05/09(金) 22:32:35.08 ID:F4ivOy+J]
半年ほど前に妙高型の妄想を垂れ流していた者です。随分とご無沙汰しています。
とうとう妙高姉さんの時報ボイスに先を越されてしまいました。
最後は嫁の羽黒だけなのに。
というか嫁を書いているとあれもこれもってなりません?
何とか早めに踏ん切りつけて四姉妹コンプリートしたいです…。

272 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/09(金) 22:34:20.65 ID:4oUbywzG]
待ってる

273 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 00:03:29.92 ID:G2B+KSqe]
はんと…し…?
あれがそんな前な話なわけがない(震え

274 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 06:40:50.34 ID:SXLxw+uG]
imgur.com/9fEnzs5.jpg

275 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 06:47:32.16 ID:dOkKXC+2]
あれ?
え?あれか?
羽黒ちゃんがもじもじしててかわいいやつか??
半年も前だっけ……?

276 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 09:20:07.78 ID:s0LQc898]
久々にまとめwikiみたら霊能力提督シリーズとかつけられててふいたw
まだネタバレしてないからだけど合ってるけど微妙に違うのですよね

>>271
すごいわかる
自分の場合はなんか筆が進まない・・・というか書けないわ
このままギブアップしそう・・・

277 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 13:09:58.23 ID:bnCDpu76]
いざ書こうとして携帯使っても別のサイトとかを見てしまうな
艦これやってる最中も渋の画像保存したり他にも色々とやってしまう
(PCでしか出来ないことだから仕方ないか)
季節にあわせたネタ除いても埃被ったネタがいっぱいで……

278 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 16:54:05.47 ID:1JQOQPhf]
>>274
グロ注意

279 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:19:50.71 ID:I5F9d3oR]
・艦これとナイトウォッチ三部作(上遠野作品)の設定とのクロスSSです。
・エロまでが2.4万字くらいあるので長くてごめん

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おれらは虚軍で刻を討つ





 その日の授業は、午前で終わりだった。
 俺の通う高等学校の生徒は、今全員が校庭に出ている。
 と言っても、下校しているわけではない。校庭には運動会で見るような白いテントがいくつも並び、
俺たちはそこを終点として何列にも分かれて順番を待っている。
 多分あのテントの下にいる人たちは、待っているの前に『静かに』をつけろと思っているだろう。
春の陽気と爽やかな風に誘われるように、皆が笑顔でがやがやと喋り放題だ。列の前後どころか
別の列に大声で話しかけているような奴もいる。
「お前選ばれちゃったらどうするよ!?」
「一軍の将とかすっげーワクワクするよな!」
「知ってるか? 艦娘って、提督に絶対服従らしいぜ?」
「ちょっと男子! 艦娘様にいやらしい目向けるのやめなさいよ!」
 知り合って間もない1年生同士、目の前のイベントを熱く語り合っている。
 俺はと言えば、前後の奴らが首尾よく話し相手を見つけてしまったため、平常通りに沈黙中だ。
ポケットの中の文庫本でも読んでいたい気分だったが、当然そこまでの自由は無いだろう。
 虚空を見つめながら、じわりと汗ばむような陽気と青草の匂いが混じった春風を堪能して
隠すことなくあくびする。
 遠くには列の先頭に並んだ奴らが下校していくのが見える。数十分後の俺の姿だ。
薄目になって半分眠りながら、列を進んでいく。

 気付いた時にはもう次の次が俺の順番というくらいまで列を進んでいた。我ながら便利な特技だ。
テントの下にはなんだかでかい機械がいっぱいあって、その周りには医者のような人たちが
慌しく作業している。SF小説にでも出てきそうな光景を前に、俺の眠気もどこかへ吹き飛んで行った。
 俺たち、『戦後』世代は……こういうテクノロジーと言うものに、強い憧れを持っているのだ。
今はもう限られた立場の人間にしか触れることのできない、科学とか、技術とか……そういった
ものの気配に。


 人類が太陽系内の各惑星に拠点を築き、太陽系外に進出しようとした所に現れた『虚空牙』と
呼ばれる正体不明の敵性存在は、絶頂期を迎えていた人類を嘲笑うかのように軽々と叩きのめした。
何百という数の移民宇宙船の中には襲われずに外宇宙に飛び立ったものもあるというが、数十年
過ぎ去った今なお連絡を取ることはできていない。
 これは宇宙船の安否がどうとかいうより、地球の現状に問題があった。
 実質上無限に広い宇宙を光速の数千倍という途轍もない速さで移動する宇宙船と連絡するには、
普通に電波を飛ばしていたのでは絶対不可能だ。そのために時間に干渉することができる理論……
なんといったか……相克、かどー……かどの……? なんだかいう理論に基づいた、時間の流れ
そのものを早くできるという通信機でなければ無理だ。宇宙船が光速を超える速度を出せるのも
その原理で時間そのものを加速しているから、らしい。
 だが今の人類にそんな大層な技術は無い。地球外の太陽系内拠点をことごとく破壊され、
ユーラシア大陸辺りにはコロニーまで落ち、さらに残り少ない資源と科学技術を奪い合う
戦争が勃発し、結果文明は衰退……いまや歴史の教科書で学ぶ20世紀後半程度の生活水準となった。
 それも日本の話で、今は外がどうなのかすらもはや分からない。民間人には、海を越えた外国と
連絡しあうことさえも不可能なのだ。虚空牙に対する敗北の傷も癒えない所に、近年……ほんの数年ほど前、
俺やクラスメイトたちが中学生になった頃、人類は更なるディシプリンを科されることになる。
 突如、全世界の海に正体不明の化け物たちが現れ、貴重な輸送船や軍艦を襲い始めた。さらに
小島の周りにコロニーを築き、人類の生息域を積極的に侵犯し始めたのだ。
 深海棲艦、と身もふたもない名称のそいつこそが、出会うことさえ敵わない絶対真空の向こうに
陣取った虚空牙を抜かして、いまや人類世界の一番の敵なのだった。

280 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:20:23.16 ID:I5F9d3oR]
「次。君、腕を出して」
 顔のつくりは美形だが、どうにも冷たい感じのする女医……いや学者? 白衣を着たその人が、
緑色のフレームのメガネから冷たい視線を俺に向けている。さすがに緊張しながら、袖をまくって手首を上にして
差し出した。前の奴のを見ていて良かった。
 しゅっ、とガス圧の注射で何かを埋め込まれ、テントの奥に通される。
 入ってみて分かるが、小銃を肩に提げた軍人らしき男たちが脇を固めている。
 緊張と等分の興奮。
 本の中でしか見ない、なんだか光線でも出しそうな有機的な曲線を持つ銃をわき目にみつつ、
外からは完全に見えない領域に歩いていく。
 すると前の奴はまだ中に居た。ここで再度の待ちがあるようだ。さすがに銃を持ったいかつい男の
前で私語をしている奴はいなかった。
 列の先を見ると、折りたたみの長机、パイプ椅子に座った学者と、その前になにやら
青く燐光を放つ豪華な椅子がでんと据えてある。そこに列の先頭の女の子が座り、学者が目の前の
機械をなにやら操作して、しばらくすると手を止め、
「もういいですよ」
 の一言でまた機械をいじりはじめた。きょとんとしていた女の子はため息を一つつくと、
垂れ幕を手で押しのけてテントの外へ出て行く。
 それを見届けた俺は、
(もう見るもん全部見たな)
 という気になって、帰ってから片付けるべき仕事……自宅でやっている家庭菜園での農作業の
予定を思い返す作業に入っていた。今日はカブの種をまく予定だ。
 ボケっと待つことしばし、俺の番が来る。青い椅子は間近で見ると尻の部分や背中の
部分に宝石のようなレンズが嵌っている。なんとも未来感のある測定器をもっと見ていたくはあるが、
軍人を怒らせて得なことがあるとは思えないのでさっさと座った。
 背もたれに身体を預けると、ピピー、というビーブ音が学者の前の機械から鳴る。
故障だろうか? それとも、まさか……
「……もういいですよ」
 さっきの女の子とは違う、安堵のため息をついて俺は立ち上がり、そそくさと歩いてテントの外に出た。


 それから4日。在りし日の技術の恩恵でカブが収穫できる程度の時間が流れた。
 クラスメイトたちは、やっぱ選ばれる奴なんて早々いないよな、とか、あいつ学校来てないぞ、
いやただの風邪だって、とか、まだまだ検査ネタで盛り上がっている。
 かくいう俺も、まだ強く印象が残っている一人だった。あそこで音が鳴ったとき、正直言って
俺が選ばれたのか!? と思った。と同時に、
(そんなことになったら面倒くさいだろうな)
 と気後れする自分をはっきりと自覚しても居た。島国である日本では、海を我が物顔で占領する
深海棲艦は避けては通れない相手だ。とはいえ、人口は1000万を下回り、さらに農業や養殖技術の
進んだ今日に至っては、多少は不便になるだろうが絶滅したりはしないだろう、という程度の……
一般市民、さらに内陸の人間にとってはそんな程度の認識なのだった。

 下校して、家の郵便受けを半ば無意識にあさる。どうせ新聞のチラシ程度しか入っていないそこに、
すこしごわごわした、上等な和紙のような感触を感じた。
 何の気なしにそれを引き出すと、赤い紙に黒で文字が書かれていた。
「防衛……召集……舞鶴鎮守府……?」
 確かに俺の名前が書かれている。階級は少佐。
 目に痛い紅の色のそれを見つめて、親が買い物に出てくるまで、立ち尽くしていた。



281 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:21:07.94 ID:I5F9d3oR]
 そこから先はもう……あれよあれよと言う間に過ぎていった。その当日の夜になっていきなり
軍の人間が押しかけ、貴方の息子様は人類防衛のための稀有なる素質を持っている、とか
今人類は存亡の危機に立たされている、とかなんとか大仰な調子で語りだす。俺たち一家はと言えば、
ハイハイ頷くしかない。召集令状はただの演出だったんじゃないかという感さえあるその口上に
呆気に取られるばかりで……舞鶴という地名が京都という割と近場にあることは、召集を受諾する
という書類に拇印を押してから聞いたような有様だった。

 どこか他人事のような宙ぶらりんの気分を味わいながらも、鎮守府……任地に持っていく荷物を
まとめていると嫌でも頭は冷え、打ち身の鈍痛のようにじわじわと実感がわいてくる。

 人類防衛。
 舞鶴鎮守府の提督。
 艦娘を率いて戦う職業。

 艦娘のことは知っている。と言うか、会ったことさえある。遠目に見ただけだが。
大昔に戦争で使われた船の魂が宿った精霊人というような触れ込みで、軍事パレードに参加したり、
基地が地元と交流祭を開く時には屋台の売り子なんかをしているらしい。らしいと言うのは
クラスメイトの……いや、元クラスメイトだった奴に聞いたからだ。そいつによれば、
行くところに行けば艦娘に毎日会うことだってできるらしい。退役して普通の職業に就く艦娘も
相当数居るのだとか。いつか艦娘の居る風俗店で遊ぶために今から貯金している、とか
言われた時にはどうしようかと思ったが……
 軍人が置いていった厚さ五センチはある分厚い資料を見やる。
 なにやら色々と契約事項とか注意書きが書かれているようだが、数時間で読めるような
ものではないと思い、ろくすっぽ読まずにぱらぱらめくっていく。
 その中に、5枚の写真があった。
 写っているのはいずれも少女。全員若く、かなりの美形と言える顔立ちだ。つい昨日までの
俺だったら、この美少女を肴にクラスメイトとの会話に花が咲いていたかもしれないが、
軍の書類に貼り付けられたそれは、俺に最初に与えられる、れっきとした戦力なのだ……
 駆逐艦。英語でデストロイヤー。何を駆逐するのかと言えば、もともと魚雷しか装備していない
水雷艇というのが居たのだが、そいつを砲撃して駆逐するためのものだった。だが駆逐艦にだって
魚雷くらい簡単に積めるわけで、なんと水雷艇というカテゴリ自体を駆逐してしまった。
それ以来駆逐艦同士の駆逐し合いが起こってしまうわけで、ミイラ取りがミイラ? 違うか。
 とにかく、写真の説明としてはこうだ。
『秘書候補駆逐艦級艦娘』
 嫌がらせかと思うほどに漢字ばかりのそれは、この5人の美少女が全員駆逐艦ほどの戦力を有する
存在であると主張している。
 生身の艦娘を見たことがある身としては、普通の少女としか思えなかったのだが……一体
どうやって戦うのだろうか? 船に変形したりするのか? それとも人型で巨大化したり?
 自分の荷物は着替えを全部と読みかけの本、あと野菜の種を詰め込んでそれで仕舞いになり、
かといって寝付けそうにないので……とりあえずと言う気持ちで資料を読んでみることにした。

 まず一人目、吹雪。吹雪型駆逐艦 1番艦と書いてあり、ネームシップ……つまり
1番艦と同じ意味だが、ネームシップであるがゆえに少し装備が充実していると言う。
じゃあこいつで良いんじゃないか? と思いながら、説明欄を見ると、正義感が強く実直、
努力家であるが融通が利かないとある。最後の一文がちょっと気になるが、まあおおむね
性格も美点が目立つと言っていいだろう。大きな瞳が印象的で、写真を見ただけなら
運動部に所属している女子高生と言う感じだ。あまり表情をださない証明写真のような
ショットであっても、なんとなく明るく誠実そうな人柄が伝わってくる。
ふむふむ言いながら次の写真を見る。

282 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:21:55.57 ID:I5F9d3oR]
 次は叢雲。吹雪型駆逐艦 5番艦。橙色の瞳と白に近い青色の髪に目を奪われる。
最初の吹雪が普通に日本人みたいな顔をしていたから、てっきり日本の船だからそういうものか
と思ったが、艦娘の容姿は常人とは違うらしい。で、性格はというと……孤高を好み、
自尊心が強いが、仲間の面倒をよく見る面もある、とある。つまりツンデレ、というアレなのか?
 最初の一人と言うこともあるし、面倒見が良くて自分の意見をはっきり言ってくれそうなのは
ありがたいと言う気もする。珍しい色に負けないくらいの美人でもあるし。

 三人目、漣。綾波型駆逐艦 9番艦。薄桃色の目と髪は、漫画でなく写真で見るとかなり目立つ。
先の二人に比べるとかなり女の子らしいというか、丸い印象を受ける。性格欄には……
行動は真面目だが、奇矯な言動をするとある。不思議ちゃんなのか……? でも真面目らしい。
よく分からないな。とりあえずパスしておこう。

 四人目、電。暁型駆逐艦 4番艦。栗色の髪と同色の瞳。一番小柄で、か弱い少女という
形容がよく似合いそうだ。性格も見た目を裏切らず、やさしく穏やか、あわてん坊とある。
軍事資料にあわてん坊と書かれているので目を疑ってしまったがそう書いてある。文章を書いた奴の
私情が透けて見えるようだ。
 しかしパス。最初の一人にこの娘を選んでしまったら、俺は戦いに行くよう命令できる自信がない。

 五人目、五月雨。白露型駆逐艦 6番艦。濃い青の髪と瞳。上品そうなお嬢様という感じがする。
性格は……明るく意欲的、ただし粗忽な一面あり。ドジなのか? ドジ系は電に続いて二人目だぞ?
軍隊がそれで良いのだろうか?
 クラスメイトとしてなら一番付き合いやすそうな感じはする。変な意味ではなく親しみやすそうだし。
……が、装備が充実して真面目な吹雪やこちらをフォローしてくれることが期待できそうな叢雲と
比べると、やはり一枚落ちるか。

 これで全員見終わったが、本当にこいつらが駆逐艦の役目を果たすのだろうか? どこかの
アイドルのオーディションを受けに来たというほうがよほど納得が行く。もっと他に
情報がないかと見ると、各人の紹介ページには写真、型番、性格のほかに、MPLS適正値という
多分戦闘力にかかわる値が記されている。
 だがその値はほとんど変化はない。高い順に叢雲、漣、電、吹雪、五月雨だが、その差は
1位と5位でも1%に満たない。特記事項も特に無く、無視していいような値に思われた。
 吹雪の装備もそこまで差があるわけではないようで、要するに好みで決めて良いわけだ。
 そうなると……吹雪か叢雲か。
 順当に行けば吹雪なのだろうが……写真をじっと見つめていると、
(やっぱり綺麗な髪の色してるよなあ)
 ミーハーな思いがわきあがってきた。
 初期戦力として渡される5人にしてからが3人もすごい髪の色をしているし、艦娘では
普通なのかもしれないが……せっかく選ぶのならば『いかにも』という奴を選んでもいいだろう。
 ……うん。最初の一人は叢雲にしよう。
 そう結論付けた頃にはもう夜も更けていて、ほんの少しだけ軽くなった気分で俺は床についた。



 翌朝。夢でもなんでもなく、朝の六時に軍人が車に乗ってやってきた。
 まだ春先で肌寒く、しかし瑞々しい草の匂いが混じり始める時期だ。ここいらの家は回りに
畑があるせいで余計にそう感じる。
「息子を、よろしくお願いします」
 両親が頭を下げたので、俺もつられて下げる。
「では少佐殿、車に乗ってください。舞鶴鎮守府までお連れします」
 この人は下士官と言うやつなのか。俺のようなガキにもきっちりと目上のように対応してきた。
しかし腹の底で何思われてるか分からない分、嫌な怖さがあるな。
「はい。よろしくお願いします」
 とりあえず丁寧にしておくかと言うことで、俺もお辞儀する。敬礼のやり方も知らないしな。
「荷物はトランクに詰め込ませてもらいます」
 軍人はニコリともせず俺の荷物を預かり、さっとトランクに入れてしまう。結構重いはずだが、
さすがの腕力って所か。
 そして俺は、両親との挨拶もそこそこに、車に乗って故郷を後にしたのだった。

283 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:24:55.10 ID:I5F9d3oR]
 さて、俺の住んでいたところは山に囲まれた盆地だ。市街地から見える山々は木が生い茂り、
それなりに自然豊かに見える。
 だが、左右を切り立った崖に挟まれた広い道を車で走るうち、山の向こう側が見えてくると
景色は一変する。
 別に毒の川が流れていたりするわけじゃない。荒野になっているわけでもない。ただ……
大きな、運河が見えてくる。
 かつての戦争の最大の爪あと。兵庫と京都の県境辺りから南南東に、幅30キロ、深さ1キロの
溝が刻まれ、大阪湾と日本海がつながっている。それ以外にも敵の攻撃によって山はえぐられ、
切り立った崖が目立つ。
 放棄されたかつての大都市には植物が繁茂し、地上数百メートルにまで貪欲に成長する遺伝子
改造植物の恐ろしさを嫌と言うほど見せ付けてくれる。
 俺たち安全な都市に住む住人は、修学旅行と称してこういう光景を見せられる。基本的に
世の中を舐めてるようなガキでさえも口をつぐまざるを得ないような光景を横目に、俺を乗せた
車は北上する。荒らされた国土は100年以上経っても元に戻らないとはいえ、道路の整備くらいは
問題ないようで、綺麗に舗装された道路は地平線の向こうまで蛇行しながら続いていく。

「あの。現地に着いたら……なにか説明……とか、あるんですか?」
 がっちりした体系の、いかにも軍人という外見の男と何の会話も無く車の中に居ると息が詰まる。
とりあえず会話を試みることにした。
「いいえ、少佐。説明は事前にお渡しした資料が全てであります」
 密室に二人きりでも、彼の態度は変わらなかった。
「ええ? 本当に何も無いんですか?」
「肯定であります。ただ、義務もほとんど無いと聞き及んでおりますので、ご自身のペースで
慣れていけば宜しいかと」
 罰さない代わり放置という訳か。そんなのんびりした感じでいいのか? やっぱり深海棲艦の
脅威は大した事ではないのだろうか?
「そして、これも資料に書いてあることですが……重大な軍規違反を行った場合は極刑に処せられる
事もありますのでご注意を」
「極刑!?」
「はい。と言っても、もっとも重いものは適用者はまだ出ておりません。
 艦娘を使って人類に弓引くという、大それた事態を想定しての厳罰です」
 クーデター、軍のテロ集団化。確かに俺もそんなニュースは聞いたことが無い。
「ふうん……ま、俺もそんなことをする気は無いですよ」
「そう願っております」
 それきり会話の接ぎ穂を見失ってしまい、数十分窓の外を眺める羽目になった。

 次に口を開いたのは、さらに1時間ほど後、ついに行く手に海が見え初めてからだった。
「そうだ。俺には一人の艦娘が最初に貰えるって書いてあったんですが、それは
どうやって受け取ればいいんです?」
「まだ手続きがお済でなかったのですね。何、簡単ですよ。今おっしゃってくれれば
この場で向こうに連絡いたします」
 軍人からのこともなげな返事に、俺は眉をひそめた。
 もうすぐ到着すると言う頃になって連絡して、間に合う? 艦娘の扱いって一体
どうなってるんだ? それに……やっぱり申請してから移動するのが正しいんじゃないか。
「はあ……じゃあ、叢雲でお願いします」
「了解いたしました」
 それきり軍人は無線の向こうと専門用語をふんだんに使って話し始める。
 なんだか杜撰な組織構造を見せられたようで、始まる前から先が思いやられると
思わずため息が漏れるのだった。

284 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:25:52.46 ID:I5F9d3oR]
 それから小一時間ほど経つと、特に問題も無く鎮守府とやらに到着した。
縦にはさほど高くなく、しかし広い。いっちょ前の軍港のようにコンクリで固められたそれは、
俺にとっては歴史を描いたフィクションでしか目にしたことが無い光景だった。
緑色と灰色のかまぼこの様な倉庫がいくつも並び、兵舎と思われる2階建ての木造建築と
お互いに違和感を放ちあっている。
 執務室まで荷物をお持ちします、と言って軍人が俺のトランクをひょいと取り出し、歩き出す。
どうやら俺の仕事場は、敷地の大体中央辺りにある割と豪華な建物らしい。
「あの……ここには他の人とか居ないんですか?」
 スタスタと歩いていく軍人に、何とかついていく。
「いえ、おりません。この軍港は少佐殿の管轄であります」
「は……?」
 敬語も忘れるほどの衝撃を覚えた。
 このだだっ広い軍港に俺一人しか居ないのか?
「現在、舞鶴鎮守府には少佐殿を含め103人の提督が着任しております」
「つまり……ここみたいな軍港が、103以上あるって事ですか?」
「肯定であります。舞鶴鎮守府の軍区は、北は山形から西の島根までであります」
 広いんだな意外と。しかしその中でもここは……ずばり舞鶴という地名の場所であるはずだ。
ほとんど無い道路標識にそう書いてあった。
 軍人は俺が驚いている間にずんずん進み続け、両開きの扉を片手でぐいと押してあける。
意外と木のきしむ音は静かだった。だが、建物の中の静けさはそれ以上だった。
「まさか……本当に人が一人も居ないんですか?」
「肯定であります。この軍港には、少佐殿と、待機済みの駆逐艦叢雲のみであります」
 本当に投げっぱなしのようで、予想以上にとんでもないところだという思いがこみ上げてくる。
二階の中央辺りにある俺の部屋に着いた時も、執務室の隣に私室という落ち着かない間取りに
文句を言うのも忘れていた。
 ドアを開け、入り口近くに意外と丁寧にトランクを置き、軍人が俺に向き直る。
「では、私はこれで失礼します」
 そう言って本気で帰ろうとする。
「あ、あの!」
「はい、少佐殿。なんでしょうか?」
 何も考えず呼び止めてしまったので、つっかえつっかえになりながらも、俺は質問することにした。
「いや、えっと……何かこう、助言、みたいなものってないかな、と」
「助言……ですか。では、僭越ながら。
 少佐殿……提督は、これより深海棲艦の討伐という無期限の任務に着任いたしますが、
 先に述べたようにノルマなどは無いようでありますので、無理をせず慣れることです。
 また、この軍港は維持も運用も高度に自動化されたシステムが採用されております。
 最低限の食事さえ用意することができるそうですので、活用なされるとよろしいでしょう。
 外出に関しては自由ですし、ノルマがないために何日でも外出できますが……この周りには
 小規模な都市が1つあるきりですので、先任の提督方にとっては大して魅力的ではなかったようです」
 意外と饒舌に、しかも役立つことばかりを喋ってくれたことに驚く。
「なるほど……ありがとうございます。自動化されたシステムっていうのは、どう使うか分かりますか?」
「私の知るところではありませんが……提督の執務室が全てのシステムを管制することができる、とは
 聞いたことがありますので、試してみるとよろしいでしょう」
「分かりました。試してみます……本当に、どうもありがとう」
「いえ……いかに才能があるとはいえ、少佐殿のようにほんの少し前まで民間人でいらっしゃった方に
 国防の重責を担わせてしまうのです。この位は。
 ……私はこの軍港に留まる事を許されておりませんので、ここまでとなりますが……どうか、御武運を」
 そう言って、びしっと敬礼してくれる。敬礼で返せない自分が少し悔しいが、俺も精一杯の感謝を
こめてお辞儀で返した。
「それでは」
 ざっ、ときびすを返すと、軍人は早足で歩いていった。さて、と……それじゃ、まずは……
飯の確保だな。執務室に行こう。トランクを部屋に放置して、数歩で執務室のドアノブに手をかける。
ピピー、と音がする。よく見ると、レトロっぽい木と真鍮製に見えてなんらかの認証機能を持っているらしい。
じゃあ木造建築も見た目だけか……?
 きい、とかすかにきしむ音を立てて開いた扉の先には、すでに人影があった。
「遅い」
「えっ? あ、ごめん」

285 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:26:37.77 ID:I5F9d3oR]
 逆光で一瞬見えなかったその人は、水色の髪と橙色の瞳を持っていた。
「あんたが司令官ね。ま、せいぜい頑張りなさい!
 私は特型駆逐艦、5番艦の叢雲! 南方作戦や、古鷹の救援、数々の作戦に参加した名艦よ!」

 強い光をたたえた橙の瞳、白磁のようにつるりと滑らかで白い肌、小さく形の良い唇、嘘のように綺麗な
水色でありながら自然な眉と髪の色。
 ぴったりと張り付くようなワンピースのセーラー服は、細身でありながらも十分にあるふくらみを強調
しているようで、肌を露出していないのに目のやり場に困るくらいだ。
「ふんっ……なによ、返事くらいしたらどう?」
 何秒固まっていただろうか? 叢雲は腕組みをしてこちらをにらみつけている。いきなりやらかしてしまった。
「あっ、ああ……ごめん。その……えっと」
 君が美人だから見とれていました、などという台詞をさらりと吐けるような人生経験など無い俺は、
見事に挙動が不審になる。
「だから何よ! はっきり言いなさいよね!」
 それが叢雲の癇に触るのか、はっきりと眉を立てた。
「いや、だから……」
 誤魔化すか? と思うが、この状況をひっくり返す言い訳を使うのはさらに難度が高そうだった。
「だから!?」
「ぐっ……」
 なおも言葉に詰まる俺に、さらに苛立つ叢雲。
 これから口に出す言葉を思うと、赤面してきた。
「叢雲が……実際に見たら、すごく美人だったから……見とれてたんだよ」
「なあっ!?」
 叢雲の白い顔に一瞬で朱がさす。歯を食いしばるようにしてぐっと言葉を詰まらせ、腕をきつく組んで
そっぽを向いてしまった。
(最悪の出会いだな……やっぱり顔で選ぶなんてするんじゃなかったか)
 素直に実直だと言う吹雪あたりを選んでおくべきだった……と後悔していると、叢雲がポツリとつぶやいた。
 そのまま数秒、恐ろしく気まずい空気が流れる。
 その硬直を破ったのは叢雲だった。
「わ……私の魅力が少しは理解できているようね! さっきの態度は水に流すわ!」
 先ほどよりもさらに赤い顔でそう言った。すこし声が裏返っていた。
「……ああ! ありがとう、叢雲。それで早速なんだが、この軍港を管理維持するシステムをここから動かせるって
聞いたんだけど知らないか?」
 ありがたく乗っからせてもらって、ようやく俺たちはこの鎮守府に着任を果たすのだった。


 それからしばらく、叢雲に付き添ってもらって立派な机の上にある機械の操作方法を調べた。
 意外というか当然と言うか、叢雲は機械の操作方法も自動化システムも知らなかった。そのおかげで
肩を寄せ合いなあらあーだこーだと機械の入力システムを弄れたので、まあ俺にとっては楽しい時間だった。
「ふうん……出撃、編成、補給、改装、入渠、工廠……戦力の管理システムか。ずいぶん簡単なつくりに
 なってるんだな」
「そうね……あ、ほら。他にも色々できるみたいよ」
「え? いやせっかくだから、叢雲が編成に入ってるかを確認しようぜ」
「いいから! 他のを見るわよ! 他の!」
 こんなやり取りが合ったり、他にも何度か叢雲の視線が俺の横顔に注がれているような気がしたが……
気になって視線を隣に向けると既に何も無かったように画面の方を向いているので、俺も集中することにした。

 二つ折りのプラスチックの板のようなそれは、内側の片面が画面になっていて、もう片方を触ったり
つついたりすることで操作すると分かった。動力源も見当たらないしコンセントをさしたりする穴も
無いが、ずっと弄っていても電源が切れたりしないし、電池の残量などもどこにも表記が無いのは
まさにロストテクノロジーの産物と言う感じで、途中からは俺の顔のすぐ隣に叢雲の顔が寄せられている
ことにも気づかないくらいに熱中してしまった。
 先ほど見た戦力管理システムに加え、軍港全体の設備の状況、拡張オプションの閲覧に、情報データベース
へのアクセス。これが大体の機能らしかった。

286 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:27:48.87 ID:I5F9d3oR]
 ふと、腹が減っているのに気づく。
「はあ……叢雲、腹が減ってないか?」
「え? そうね、そろそろ昼時だけど……」
 軍港の設備状況を見る。どうやらこことは別の建物で食堂があるらしい。
「食堂があるらしいから、とりあえず行ってみよう。誰もいないとは思うけど、食い物は残ってるかも」
「ええ、そうしましょうか」
 そう言って、連れ立って外に出る。
 顔をしかめるほどではないが、潮風の臭いが鼻を刺激した。
 春先の肌寒い風に晒されて首をすくめる俺とは対照的に、叢雲は凛然としている。強風にたなびく
長い髪を押さえながら歩く仕草さえ画になる。まあ、服が風に押し付けられて尻の形をくっきりと
浮かび上がらせた時にはそっちに目を奪われてしまったが。
 そして、食堂の扉を開けた瞬間……俺たちは呆然と立ち尽くしてしまった。
「……驚いたな、これは」
 先ほど軍人に言われた通り、この軍港は高度に自動化されていた。
 と言っても、機械が絶えず動いていると言うわけではない。どころか見た目通りのレトロな造りだ。
食堂は結構な広さがある平屋の建物で、これも木造っぽい外観と内装をしている。先ほどちらっと見た
戦力情報では、俺は現在艦娘を100人……100体? 100隻? まで所有することが可能らしい。最大数に
同時に飯を振舞えるんじゃないかと言うくらいの広さがあった。
 当然、そんな広い建物にも潮風は入り込むはずで、人の居ないこんな建物などべとべとに薄汚れて
いる……と言うことはまったく無かった。
 そこらじゅうを、身長15センチの2,3頭身くらいの人型の何かがちょこまかと掃除していた。
「これは……小人?」
 俺がつぶやいた瞬間ぎゅるり、と全員の顔がこちらを向く。はっきり言って怖い。つぶらな瞳に
特に何の感情も宿っていないその感じが、怖さを増幅させている。
「うっ……」
「きゃっ!?」
 叢雲と同時に悲鳴を上げ、無意識に身体を寄せ合ってしまった。そのやわらかさといい匂いに
少し恐怖が和らぐ。
「ようこそ新任提督さん! 我々のことは妖精さんと呼んで下さいね!」
 さっきの態度を全力でなかったことにする勢いで全員で満面の笑みを浮かべてばんざいで俺を
歓迎する彼らに、一瞬釈然としない思いを感じたが……自動化システムとやらがまさに彼らの
事であるのなら、裏を考えるだけ無意味と言うものだろう。俺たちは至近距離にあった顔を見合わせると、
「いつまで触ってんのよ!」
 叢雲は、ばっと音を立てて離れた。腕を組んでそっぽを向いた彼女に苦笑してから、食堂に入る。
「おお……」
 奥のキッチンから、複数人の妖精さんがトレイを頭上に担いで一番近いテーブルに載せている。
どうやら妖精さんは料理までできるようだ。一体あの身体でどうするんだろうか? あと、メニューは
1種類しかないのだろうか……
「あら、いい匂いね」
 俺の後に入ってきた叢雲が、さすがに幾分か表情を緩ませて言った。妖精さん特製料理は、確かに
うまそうな匂いを漂わせている。その正体は、普通に炊いた米と味噌汁、そしてメインディッシュは
茶色と緑と白……レバニラ炒めのようだ。白は豆もやしで、どっさり入ったニラが食欲をそそる匂いを
放っている。妖精コックは和も中もいけるらしい。
「今は食べる人が二人しかいないので日替わりメニューしか作ってませんが、艦娘が増えてきたら
 メニューを用意しますね」
 そういうシステムなのか……戦う量に義務はないけど、活動するほどお得なことがあるという
餌で釣るわけだ。
 軍隊とも思えぬ柔軟な発想と言うべきかどうかは、とりあえず食ってから考えることにした。

「ふう……結構美味かったな」
「そうね。料理も洗い物もやってるところを見せてもらえなかったけど」
 やっぱり叢雲も気になってたのか。
「さ、これで飯の心配も無くなったし……休憩したらいよいよ何かやってみるか」
「何かってなによ……締まらないわね」
「いや、実際具体的にどういう仕事があるのか知らないからな」
「それもそうね……出撃って、どこにどうやって出撃するのかしら」
「とりあえずはさっきの戦力管理画面を見て考えようと思ってる」
「あっ……」
 突然叢雲が立ち止まる。

287 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:29:19.16 ID:I5F9d3oR]
「どうした?」
 振り向くと、叢雲がじっと俺の顔を見つめてきた。心なしか頬が赤く、何かをためらっているように
橙色の瞳が揺れている。
「いや、その……そう! ニラを食べた後だし、歯を磨きたいなと思ったのよ」
「あー、そうか……」
 今からこいつに戦場に行け、と命じなければならないのが悪い夢のように、叢雲は普通の……いや
飛び切り可愛い、一人の女の子だった。
 それでも、いきなり歯磨きの話題を出されるとは思っていなかったが。
「俺は洗面用具も持ってきてるけど、叢雲は……自分の部屋とかあるのか?」
「特に何も情報はないわね……兵舎の一室を勝手に使わせてもらうわ」
「ああ、それでいいと思う。……ええと、それじゃあ1時間後に、さっきの執務室で」
「……ええ、分かったわ」
 なんだかよく分からないままに、俺も食休みをとることにした。


 部屋に戻った。さすがにああまで言われたら俺も歯を磨かざるを得ない。普段より
かなり丁寧に磨く。ついでにシャワーも浴びた。髪を乾かしてからトランクから
最低限の荷物を出し、提督の軍服らしき白い服に着替える。
「うーむ、これは……」
 馬子にも衣装ならまだしも、着られているという感じしかしない。真っ白で割りと派手だし、
洗濯も大変そうで、貧乏性の俺としては余り好んで着たい服ではない。
「まあ、提督なんだからちゃんと着ないとダメだよな……叢雲たちを率いないといけないんだ」
 口に出してはみるが、到底実感が伴っているとは言えなかった。
 自室から徒歩3秒で執務室へ到着する。青のクロスがかかった提督の執務机は多分、前任者も
使っていたのだろう。よく臭いをかいでみれば、タバコの臭いやなんだか分からない饐えた臭いが
染み付いている。壁紙もどことなくくすんだように汚れているようだ。掃除しないとな、と思う。
 今気にしていても仕方が無いと、椅子に座って待つ。
(そうだ、戦力管理画面を見ておこう)
 先ほど叢雲が強引に話題をそらしたが、俺にとって一番重要な機能群だ。
 とりあえず、編成を選んでみる。ぴろりっ、という音とともに画面が変わり、艦船選択画面になった。
「最初は誰も登録されていないのか。ええと……変更ボタン?」
 おそらく、艦娘がここに表示されているのが前提の作りなのだろうそれを押してみると……
「表示が……ない?」
 艦種/艦船名などの情報が表示されるであろうスペースには、赤字で「選択できる艦娘がいません!」
と表示されている。選べるのは『はずす』だけだ。
「叢雲は配属されていないのか? どうして……」
 俺は立ち上がり、自分の部屋に置きっぱなしの資料を取りに行った。



 一時間後。叢雲が執務室にやってきた。きゅっと引き結ばれた唇に緊張が見える気がする。
それとも、俺の気持ちがそう見せているだけなのだろうか。
「叢雲……」
 対する俺は、この一時間弱、そわそわしっぱなしだった。初対面のとき叢雲が見せたいくつかの
挙動不審の理由を、俺は資料に見つけていた。
「資料に、君が俺の艦隊に所属するためには、初期化の手順を踏まなければならないって……」
 そう聞いた叢雲は、かすかに頬を紅潮させた。努めて無表情で、直立不動を崩さないところに
彼女なりの意地を見た思いだった。
「そう……じゃ、じゃあとっとと済ますわよ」
 そう言ってドアから俺にずんずん歩み寄ってくる。
 叢雲はいいのか、という言葉を喉で止める。良いも何も、彼女はそのための存在なのだ。そして
その事実に誇りを持っている節が見られる以上、侮辱にしかならない。

「えっと、その……か、勘違いでなければだけど、初期化って言うのは……キス、で合ってるんだよな?」
 ぴくり、と叢雲の動きが一瞬鈍り、顔の赤みを増しながら目をつぶってふんと鼻息をついた。
「そうよ。合ってるわよ。……さ、やりなさい」
 机の向こうで赤い顔をしながら腕を組んで、こちらをにらみつけて来る。俺はごくりと喉を鳴らした。
「わ、わかった」

288 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:30:44.68 ID:I5F9d3oR]
 ぎくしゃくとした動きで立ち上がり、机を回り込んで叢雲と対面する。一歩一歩近づくたびに、胸は高鳴り、
叢雲の肌の質感さえ感じられるような距離まできて、お互いに見つめあった。
 叢雲は俺より頭半分くらい背が低いので、必然顔を上に向けることになる。音も無く顔の横の
結った髪が流れた。
 耳まで真っ赤になった叢雲が少し震えているのを見て、何か言わなければという衝動に駆られる。
「ん……叢雲。あー……これから、末永くよろしくお願いします」
 叢雲は一瞬目を丸くして、困惑したように目を伏せ、眉を寄せたが……少し上目遣いでまた俺を
見つめ返した。
「は……はい」
 その姿をみて、心の底から美しいと思う。叢雲が目を閉じた。万一にも失敗しないように
俺は目を閉じず、そっと彼女の肩に手を置いて、心臓の動悸に震えながら、唇を重ねた。
 ただ触れ合わせただけなのに、叢雲の唇は柔らかくて温かくて、とんでもなく官能的な感触だった。
ほんの少し身じろぎするだけで電撃が走り抜けたような快感がほとばしる。
「んっ……ふぅ……んんっ!」
 合わせた唇から、叢雲の悩ましい声の振動さえ感じ取れることが、無性にうれしい。
自分の欲求にしたがって、唇に吸い付いた。びくりと叢雲が大きく痙攣し、俺の胸に手を当てる。
だがそれ以上の抵抗は無い。
「んんっ、んうぅーー!」
 叢雲の身もだえも大きくなり、声はどんどん艶がかってくる。俺が叢雲をこんなにしているんだと
思うと、なにか誇らしいような気持ちになって、赤子のように無心に吸い付いた。


 何分間そうしていただろうか? 叢雲が終わりを切り出さないのをいいことにずっとやっていたが、
突然叢雲がしゃがみこんだ事でキスは終わった。
「だ、大丈夫か、叢雲!?」
 あわてて声をかけるが、直後に息を飲んだ。
 叢雲は尻餅をついて女の子座りしている。真っ赤な顔、半開きになった口の端からはきらきらと唾液の
跡が線を引き、焦点の合わないとろんとした目は涙がたたえられきらきら輝いている。
 性行為の後のようなその淫靡な表情に目を奪われる。ふと胸元を見ると、先ほどは確かに無かったはずの
胸の頂点を示す突起が、目に見えるようになっていた。ごくりと固唾を呑んで、その光景を目に焼き付ける。
「はっ……そんな場合じゃなかった。叢雲、おい、叢雲!」
 肩を掴んでゆすってやると、ハッと目の焦点が合う。瞬時に眉がつりあがり、キッと睨まれたかと思うと、
高々と拳を振り上げた。
「このっ……!」
 今更調子に乗りすぎたという事が認識される。ああ、やっぱり殴られるよな、と観念して目を閉じたが
拳は落ちてこなかった。
「バカ」
 恐る恐る目を開けた先には、顔をそらしてはいるものの耳まで真っ赤な叢雲がいた。
「……ごめん」
 任務とはいえ……必要以上に馴れ馴れしくというか、やりすぎた。
 正座で反省の意を示す俺に、叢雲は尻をはたきながら立ち上がり、大分と色の戻ってきた顔をしかめて
口をへの字に曲げながら不機嫌そうに言った。
「フン……別に気にしてないわよ。ただ、初期化は3秒もあれば終わるから、それ以上はいらないってだけ」
「そ、そうか」
「これから入ってくる娘たちには、もうちょっと……せ、節度を守りなさいよね!」
 顔をそらして、頬をまた染めながら、そう言った。 
「う……分かった」

 またも気まずい沈黙が流れるも、息を大きく吸い込んだ叢雲が
「ほら! さっさと立って出撃準備!」
 と立ちながら言って、せかしてくれたお陰で気を取り直すことができた。と言っても、
俺は正座しながらもある意味たっていたので非常に立ちづらかったが……叢雲があわてて
顔をそらしたのは、忘れることにした。
「んんっ! さてと……じゃあ早速、編成で叢雲を入れて、と」
 ぽちぽちと操作すると、あっけなく叢雲は第一艦隊の旗艦となった。レベル1とあるが、まあ新任だしな。
「とりあえず出撃なのかな?」
「どうかしら……私は『任務』が気になるけど」
 回りこんできた叢雲が、前かがみになって画面を覗き込んでくる。髪をかき上げたのか、ふわりといい匂いが
広がった。気を取られないようにそっと目を閉じて深呼吸する。

289 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:32:32.68 ID:I5F9d3oR]
 見ると、確かに上のほうに小さく書いてある。出撃や編成などで条件を満たすと報酬が貰えるようだ。
「ふうん……5つまで同時か。とりあえず適当に受けておくかな」
「いい加減ねえ……まあ仕方がないか」
 正面海域を護れ! とあるが……実際どれほど差し迫った脅威なのか、いまいち実感ができない。
まあどの道、叢雲一人しかいないのだから特に考えることもなかった。
「さて、それじゃ出撃ボタンを……お? 演習なんてあるのか。最初はこれがいいんじゃないか?」
「……とりあえず見てみましょうか」
「うん。……え? 相手レベル50? 6人編成?」
「少なくともこっちも6人は居ないと、話にならなさそうね」
「そうだな……じゃあやっぱり出撃だな。正面海域……ここの? 今から行って大丈夫かな」
「大丈夫って……何がよ」
「いや、海の上で野宿とかできないだろ? 食料も持っていかないし……」
「そういえばそうね……この身体は食事も必要だし、眠くもなるのか。正面海域と言っても、
 具体的に場所が分からないし……」
「でも出撃を選ぶことはできるんだよな。どういうことなんだろう」
「悩んでても仕方ないわ。とにかく決定を押して見ればいいんじゃない?」
「うん……分かった。気をつけてな、叢雲」
「ふふっ。この叢雲様に任せておきなさい!」
 俺は決定ボタンを押した。
 それと同時に、外からけたたましい音が響く。鉄の巨人が歩いているようなやかましさは、
明らかに背後……港からだ。広大なコンクリ舗装のスペースの一部がせりあがり、金属製の
レールが天高く伸びている。
「え……アレを使うのか?」
「そう……なんでしょう。行ってくるわね」
「あ、ああ。気をつけて。危ないようならすぐ戻ってくれよ」
「そうさせてもらうわ。じゃあね」
 こうしてバタバタと慌しく、初出撃が始まった。


 窓から見ていると、叢雲が駆け足でレールに近づいていく。既に装備らしき機械類を背負っていた。
ひらり、という感じで数メートルを余裕で飛び上がり、レールの根元に乗った六人掛けの椅子のようなものに
腰掛ける。
 びいいいい、という耳障りなブザーが軍港全体に響き渡り、レールが微調整されたのか少し震えた。
そして次の瞬間、叢雲の前方の空間……レール全体にヴェールがかかったように薄暗くなる。ついに
叢雲が動き出した……と思ったら、一瞬にして吹っ飛ぶように加速し、水平線の向こうへと消えていった。
「だ……大丈夫なのか、あれ?」
 突然鳴った電子音に振り向くと、簡易な地図が表示されている。
 おそらくは、これが正面海域とやらの地図……いや海図と言うことなんだろう。
「ふふっ、いよいよ戦場ね!」
 さらに、音声付の映像まで別窓で表示された。水面が少し近く、隅の方に棒が見えている。
おそらくは、叢雲の視界なのだろう。しかし……窓の外に比べて、空を行く雲の早さが異常だ。
早回しにしたようにすごい速度で流れている。
「叢雲、聞こえるか?」
「提督? そうか、通信はできるのね」
「よし、聞こえてるみたいだな……叢雲が出撃してから海図が表示されたんだが、
 そこから北東へ向かうのが警備ルートらしい」
「了解。出発するわ」
 少し緊張を孕んだ声音で返事をすると、映像と海図上の叢雲の反応が動き出す。
不謹慎ではあるがどきどきしてきた。
「時空切断航法、60倍速」
 叢雲が何かの宣言をすると、一瞬映像が乱れ、その後復帰した。大海原の主観視点だから
分かりづらいが、これは……とんでもない速度が出てないか?
 それを裏付けるように海図上の反応も冗談のようにスルスルと移動していく。正面にある
島が近づくのと、主観視点の映像を見るにやはり速度に間違いはないようだ。
「敵艦、見ゆ!」
 速度に面食らっていた俺を、マイクからの声が引き戻した。
「交戦に入るわ!」
 言うが早いか、映像に小さく見える黒い点に向かって叢雲が進路を変える。

290 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 17:35:16.96 ID:I5F9d3oR]
 そこで、俺は海原を支配する深海棲艦と言うものを始めて目にした。
 黒い。と言うのが一番の感想だ。モノトーンの外殻に、目玉らしき部分が
内側からもれる緑の光で輝いている。相手も叢雲も高速すぎてよく見えないが、
前後に長い魚のような形らしい。
 ざあああ、という水を跳ね除けて進む航行音が耳につく。並走してお互いに
射撃を当てる距離を測っているのだろうか。
「沈みなさい!」
 不意に画面に叢雲の腕が映ったかと思うと、閃光と爆発音の後、数十メートルほど
離れた深海棲艦が跳ねる。着弾の衝撃でひっくり返ったらしい。
「よしっ、撃沈!」
 画面に映った小さな握りこぶしと声の調子で、笑みを浮かべてガッツポーズをする
叢雲が目に浮かぶようだった。
「おおー……すごいな、叢雲」
 思わずもれた感想に、
「ま、当然の結果よね」
 と言う割には得意げに返してくる叢雲に、思わずこっちも笑顔になってしまった。
「さて……どうやら、正面の島を右か左に四半週すれば終わりらしいんだが……お?」
 突如海図上に羅針盤と女の子が表示された。何の気なしにタッチしてみると、ぐるぐると
少女が羅針盤を回す。そして示されたのは……南東。
「なに? 提督。どうしたの?」
「ああ……すまない。画面に羅針盤が表示されて……妖精さんっていうのか? あの娘が
 適当にまわして南東と出たんだが」
 ふと見ると、叢雲は撃沈……いや水面に浮かんでいる深海棲艦に近づいているようだった。
「ふうん……それは多分、航路の選定をしているのね」
「航路の選定? 自由にはならないのか?」
「ええ、深海棲艦がいる場所はね、時空が乱れるのよ。艦娘はその領域に侵入するための能力を
 持ってるけれど……それでも決まった場所しか通れないという制限付きよ。それを無視すると……」
 海域の外にはじき出されるらしいわ。深海棲艦を退治しなければ行けないのは主にこの性質のせいね。
 ひとたび群れを成せば、そこは艦娘以外……今は失われてしまった時空切断航法を使える兵器以外の
 全てを締め出してしまうから」
「時空切断航法……か。確か何十年も前に太陽系外に旅立った宇宙船が、その技術を使って居たらしいな」
「そっちは、私たちの知るところじゃないけどね。何にせよ、私たち艦娘は昔と同じように敵を撃滅するだけよ」
 その言い方がやけに冷たく聞こえて、俺はとっさに何か言おうとしたが……今まさに駆逐艦として……
人間ではない存在として戦闘に出ている叢雲に何を言えるものでもなく、他の話題に移った。
「しかし、そんな危ない場所に居たのか……所でさっきから何をやってるんだ?」
 近くで見るとかなり大きく、全長4〜5メートルほどのそれに手を当てて何事かつぶやくと、いきなり
にゅうぅ、と粘土のように形を変えて、叢雲の背後……おそらく装備の中に収まってしまった。
「うおっ……何をしたんだ?」
「深海棲艦の回収よ。シャクだけど、こいつらは艦娘の装備の素材になるのよ」
 さらりととんでもない事を聞いた気がする。
「そ、そうなのか?」
「詳しくは知らないけど、そうなのよ。運がよければこれで艦娘が一人増えるわ」
 そういう風に増えるのか、艦娘は。てっきり活動することで軍の本部からもらうのかと思ったが……
一回出撃しただけで増えるなら、100なんてあっという間なんじゃないか? 不安になってきたな。
 そんな俺をよそに、叢雲が聞いてきた。
「それで、どうするの? このまま作戦を続行?」
「ああ、そうだな……特に怪我もないようだし、続行しよう」
「了解。南東に進路を取るわ」
 またも超速の進行が始まった。



291 名前:!ninja mailto:sage [2014/05/10(土) 17:59:28.63 ID:I5F9d3oR]
 そして、そのわずか小一時間後。
「ありえないわ……この私が……」
 叢雲は服と装備をぼろぼろにして帰投していた。
「ま、まあまあ……さすがに3対1じゃ無理だって」
 ご機嫌斜めなのは分かりきっていたので、俺は妖精さんに言って蒸しタオルを用意していた。
叢雲はひったくるようにそれを奪うと、ごしごしと海水にまみれた顔をぬぐう。
「ふん……あんたにしては割と気が利くじゃない。ほめてあげる」
 仮にも提督に対してこの口の聞き方はどうなんだろうと思わなくもないが、叢雲も大変な
目にあったことだし、礼として受け取っておこう。そう思えるくらいには、俺はこの艦娘を
好きになり始めていた。
 しかしそれ以上に……
「えっと……中破してるみたいだし、入渠しないとな」
 袖やストッキングはもちろん、腹の辺りが大きく裂け、ちらりと胸の下の部分さえ
見えてしまっている格好は、戦闘直後の叢雲には申し訳ないが非常に扇情的だった。
ほっそりとした腰、わずかに浮いてみえるあばらが華奢さを強調している。というか、
叢雲はこの服の下にブラをつけていないのだろうか? 次は普段から凝視してしまいそうだ。
「屈辱だわ……私がドック入りだなんて」
「ま、今日はゆっくり休んでくれ……あ、補給が先かな?」
 突如足元で声がする。
「はいはーい、補給なら妖精さんについてきてくださーい。入渠にもあんないしまーす」
 作業服らしきものを着た妖精さんについて叢雲が歩いていった。

 こうして俺の艦隊の初出撃は終わった。


「提督さん! 新しい艦娘が加わりましたよ!」
 ちょろちょろと妖精さんが俺の足元で走り回る。近くの倉庫の中に呼ばれて入っていった。
 中には、鋼鉄製のベッドというか……はっきり言って棺おけみたいな形の、上蓋が透明な
ポッドの中に少女が目を閉じて横たわっている。
「じゃーん! さあ、キスをして目を覚ましてあげてください!」
「ああ……毎度これをやるのか。というかまだ目を覚ましてないのか?」
「ええ、叢雲さんは初期艦娘だから特別なんです。普通は初期化してから目覚めるんですよ」
 もう文句も出てこないが、初耳のことばかりだな。
 改めてポッドの中の少女を見ると、初期艦娘の一人だった電に見えた。が、ちょっとだけ
違うような気もする。
 意を決して眠れる少女にキスをする。
「んっ……ふぅ……」
 あどけない少女の唇から色っぽい吐息が漏れるのにどきどきしつつ、三秒くらいで離した。
「んん……」
 むくりと身を起こすとすぐに目がさえたようで、くるりとこちらを向いた。
「始めまして司令官! 雷よ! かみなりじゃないわ! そこのとこもよろしく頼むわねっ!」
 にっこりと笑って、電でなく雷が挨拶をした。
「ああ……いかずち、な。よろしく頼む」
 よいしょっと、といいながらポッドから飛び降りた雷は、しげしげと俺の全身を眺めた。
落ち着かない思いをしていると、突然へにゃっ、という感じで相好を崩して笑う。
「なかなか良いじゃない……ね、司令官、私が目覚めたって事は、ちゅーしたのよね?」
「え、ま、まあ……そうだよ。初めてが俺で申し訳ないけど」
「えへへ……そっか。何だか胸の奥が熱い感じ……ねえねえ、もう一回ちゅーってしてみない?」
「うぇっ!?」
 思わず変な声が出てしまう。叢雲とは打って変わって、ものすごく親しげでハイテンションだ。
小動物を思わせてとても可愛らしいが、しかし美少女でもあるわけで、急接近されると
ドキドキしてしまう。
「んーっ」
 にゅうう、とタコの唇を突き出してくる雷に本気で唇を重ねたくなっている自分に
戸惑いながらも、何とか自制して彼女の肩に手を置いて止めた。
「ちょっ、落ち着いてくれよ。……とりあえず司令室に行こう」
「はーい!」
 雷は特に気分を害することも無く、元気に同意してくれた。彼女なりの冗談だったのかもしれない。

292 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 18:01:01.09 ID:I5F9d3oR]
 倉庫の外に出ると、雷が腕を絡めてくる。
「あ、あの……」
「なあに? 司令官」
「どうして、腕を、その……」
「あっ、ごめんなさい、嫌だった?」
 そう言って離れようとする雷を反射的に引き止めてしまう。
「いや、そうじゃなく。突然だから驚いたんだ」
 ぱっと表情が明るくなり、雷が再び身体を寄せてきた。
「ん、ありがと。……何だかね、司令官のことが好きー、って気持ちが溢れてきて、
 こうやってくっついてると凄く幸せなの」
 くつろいだ表情をした雷の言葉には、嘘は感じられなかった。俺も俺で、
初対面の雷とくっついていて不思議と違和感を感じない。このまま雷の手を取って、
恋人のように手をつなぎながら歩くのが自然なんじゃないか……
 そんな奇妙な親しみを感じながら、司令室まで歩いていった。


 司令室に着くなり、雷が小首をかしげた。
「ここが司令官の部屋? なんだかタバコくさい……司令官タバコ吸うの?」
「いや、今日着任したばかりだからな。前任の司令室そのままだよ」
「そっか。そうよね、司令官はまだハタチって感じじゃないものね。
 それより、今日着任って他の子はどれくらい居るの?」
 どこまでくっついたままなのかと思ってそのままにさせて自分の椅子に座ると、
雷は俺のひざの上に腰をおろした。
 ドキドキしながらもそっと腕を回して抱くようにすると、雷も腕を絡め、ぎゅっと
俺の腕を抱き寄せてきた。わずかなふくらみ、身体の柔らかさを感じて、興奮が限界を超える。
「あっ……」
 すぐさま雷に悟られるが、恥ずかしくて声も出ない。
「し、司令官……あのね、今日の夜、司令官の部屋に行くから……だから、それまでは……ね?」
 何を言っているのか理解が追いつかないままに、がくがくと首を縦に振る。
「そっ、そうだ、他の艦娘の話だったよな! 初期艦娘の叢雲一人しか居なかったんだ。
 だから雷で二人目だよ」
「そうなの? じゃあ私にうーんと頼っていいからねっ!」
 まだほんのり赤い頬のまま、腕の中の雷が俺を見上げてにっこり笑う。俺はといえば……
「……もう、司令官のえっち」
 その可憐さに、またも興奮してしまうのだった。

 それから気まずくなりながらも、雷は俺のひざから降りず……むしろ積極的に身体を密着させながら
二人して言葉少なに過ごした。
 手持ち無沙汰の俺は目の前の端末を弄りだし、ふと気づく。
「あ、この『はじめての「編成」!』っての、今なら達成できるな。ちょっとやってみるか」
「そうね。報酬もあるみたいだし」
「よし、達成、と……お? 白雪?」
「あら、新しい子が来るのね。司令官、迎えに行ってあげましょうよ」
「そうだな……というより俺が行かないと目覚めないんだろうな」
「あ、そっか。他の娘とちゅーするのよね……司令官、私のこと忘れちゃ嫌よ?」
 俺の袖をクイクイ引きながら見上げてくる雷に、なんと応えて良いか思案しながら……
俺は雷を引き連れて白雪を起こしに行った。

 それから……あっという間に回復した叢雲が今度こそ3人で正面海域の敵を撃破し、
次なる海域への出撃許可が降りた。それと同時に、さらに二人……響と那珂が艦隊に加わった。
 この二人もまた、雷よりは叢雲に近く……要するに俺に対して普通の態度だった。
雷だけが例外なのか、それともこの先艦娘を仲間にしていけば何人もそういうことがありうるのか……
不謹慎ながらわくわくしてしまうのは、哀しい男のサガなのだろうか。だが、そんな未来のことより
今気にかかっているのは……
「本当に……来るのかな」
 執務室の隣、俺の私室で、俺は割りと豪華なベッドに腰掛けていた。風呂に入ったり歯を磨きまくったり、
そわそわして我ながらみっともないとは思うが……あんな美少女に夜這いを宣言されたら
誰だってこうなってしまうだろう。
 窓の外には、夜でも明かりが落ちることなくいくつか輝いている。軍事行動が夜にまったくないとは
俺だって思っていないから別に不思議ではないが……これを維持している妖精さんには頭が下がる思いだった。

293 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 18:01:32.52 ID:I5F9d3oR]
窓からでは兵舎は見えないため、雷が歩いている姿など見えるわけもないのだが、じっと地面を見ると
たまに妖精さんが歩いて移動していたりして、暇つぶしにはちょうど良かった。窓の向こうの波の音も
部屋の防音で遮られているような有様だったから、たとえ雷が前の廊下を歩いていても分からなかっただろう。
 だから逆に、こんこん、という音が空耳でないことは、すぐに分かった。

「こ、こんばんは……司令官」
 枕を抱いた美少女が、ドアを開けたすぐそこに立っていた。ピンク色のパジャマを着て艤装も無い
彼女は、ただの少女としか見えない。
「あ……ああ。その……は、入って。雷」
 上目遣いにこちらを見るその瞳の輝きに吸い込まれそうになる。昼間と違って、誰はばかることなく
見つめていてもいいのだと思うと、自分の中の何かが暴発しそうだった。
 こくりと頷くと、雷はとてとてと早足で俺の部屋に入ってきた。そして、ベッドと向かい合って
数秒逡巡してから、ベッドに腰掛けた。
 抱いた枕に強く押し付けられた顔が真っ赤になっているのがすぐ分かる。
 庇護欲とともに、嗜虐心をひどくくすぐられる光景だった。こんな可愛い娘を自分の好きに
できると思うと、心臓がばくばくと高鳴り、手が震えるほどだ。
 足がもつれないように祈りながら、努めてゆっくりと雷の隣に……すぐ隣に、腰掛けた。
「雷……」
 恐る恐る、彼女の細い太ももに手を載せる。湯上りのように温かく、しっとりと手が沈むような
やわらかさが、俺の理性をさらに溶かしていく。
 雷はびくりと身体を震わせて、のろのろと顔を上げ、俺を見た。潤んだ瞳が、部屋の照明で
宝石のように輝いている。
「司令官、ん……」
 そっとまぶたを伏せて、唇を差し出す。我慢の限界か、俺は流れるように唇を重ねていた。
それと同時に、雷が抱いていたそば殻の枕をそっと取り去り、俺の枕の方に投げる。
「んぅ、ふ、ちゅ……」
 雷の方から、ついばむように俺の唇を吸ってくれる。俺は返礼とばかりに舌で雷の唇をなぞるように
撫でた。
「んっ、んむぅ、ふぁ……」
 雷の身体全体が震えたのが分かる。上ずったような色っぽい声が、あどけない雷の口から発される度
たまらない興奮を覚えた。その細い腰を抱き、ゆっくりとベッドに押し倒してより深くキスをする。
「ちゅっ、んくっ、うんっ」
 なるべく体重をかけないように雷と密着すると、その温かさ、やわらかさにめまいがする。キスは
とっくにお互いに舌を差し入れ、唾液を交換する深いものに移っていた。
 そしてついに、俺の手が雷のかすかなふくらみに乗せられる。
 小さな手が、俺の胸の辺りをぎゅっと掴むが……目は閉じたままで、ねっとりと舌を絡めてくるキスは
むしろ激しさを増している。
 ふうふうと形の良い鼻から漏れる鼻息を唇の上の方に感じながら、小さな胸をまさぐりだした。
ふにふにと柔らかく甘い感触がするそれは、強く揉めば崩れてしまいそうなほどだが……実際にもんでみれば、
確かな瑞々しい肌の弾力がある。そしてパジャマの上からでも、一味違う感触の乳首がはっきりと分かった。
 完全に覆いかぶさり、キスを続けながら胸の甘美な感触を味わっているだけで満足しそうな位に
雷の身体は最高だった。
 だが、俺の欲望を煽り立てるように、雷はキスと愛撫を続けるとじっとりと首筋に汗をかき、乳首がどんどん
硬くなっていく。閉じられていた目はいつの間にか薄く開いていて、しかし色欲にまみれたように潤み、焦点を
結んでは居なかった。
 ちゅる、と雷の吸引を引き剥がす音を立ててキスを終えると、銀の糸が俺の唇と、雷の引っ込められていない
ピンク色の舌の間にかかった。身を起こして、俺は服を脱ぐ。ズボンも全て脱いでしまうと、恥ずかしげも無く
勃起したそれを雷に見せ付けた。
 そろりと首を向けて雷もそれを見ている。と同時に、首元に手を当てて、パジャマのボタンを外し始めていた。
そっと俺が雷の腰に……パジャマの下に手をかけると、手を止めずに無言で腰を浮かせる。パンツごと
脱がせた俺の目の前に、まぶしいくらいに白い雷の裸の下半身が飛び込んできた。
 雷はさすがに顔を背けて、耳まで真っ赤にしている。やがてボタンを外し終わると、手でひさしを作って
目元を隠して、上ずったか細い声でこう言った。
「しれー、かん……電気、消して……ね? おねがい……」
 その一言で俺の理性は完全に吹き飛び、雷の股間に顔をうずめて毛の一本も無い餅のように柔らかなその
肉ひだに舌を這わせていた。

294 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 18:02:08.09 ID:I5F9d3oR]
「んくううぅうううっ、あうっ! だ、ああっ! しれーか、ぁあっ、そこだめ、そこっ、ああーーーっ!」
 ちゅばっ、ちゅばっ、と塩味のぬるつく液体をすすり、むっとする匂いを胸いっぱいに嗅ぎながら、
クリトリスといわず膣穴といわず、欲望のままに雷のまんこにしゃぶりつく。細い肢体がのたうつように
跳ね、ベッドがぎしぎしと軋む姿が白い照明に照らされて、最高に淫靡だった。
 与えられる快感に耐えかねたように身をよじり、俺から逃れようとするのを両太ももをがっちりと抱いて
逃がさない。ぴんと立ったクリトリスが眼前にあるので、皮に包まれたそれに吸い付き、口の中で
執拗に転がしてやる。
「ひぐっ、あうぅぅぅぅんっ! ひぃっ、あーーーーーっ!」
 それまでは脱力していた両足をピンと伸ばし、部屋中に響くほどの声を上げて、雷がもだえ狂う。ぎちぎち、と
音のするくらい体全体に力をこめて硬直させ、がくがくと痙攣した後……糸が切れるように全身を脱力させた。
「はっ、はっ、はっ……」
 時折ひくひくと痙攣し、浅く荒い息をつく雷の小さな身体が、女として芽吹いていくようなその光景に、
感動さえ覚える。まだ俺が口付けているまんこは幼女のように一筋でしかないが、奥からとろとろと蜜を
あふれさせ、雷の股と尻を卑猥に輝かせ、ベッドのシーツに大きなしみを作っていた。
「雷……そろそろ、入れるよ」
 クリトリスを嘗め回されて絶頂し、息も絶え絶えの雷が、それでも気丈に、こくんと頷いた。
パジャマの上はまだ脱げておらず、俺が抱き起こして下のシャツとともに脱がしてやる。
「やだ……赤ちゃんみたいで恥ずかしいわ」
 はにかむように笑う雷は、乳首をびんびんに立たせ、開いた股がしとどに濡れていてもなお、清らかに
美しかった。そんな彼女の手を握り締めながら、もう一方の手で俺の棒を握り、ぬるつく秘所にあてがって
入り口を探り当てていく。初めての性器への刺激に暴発しそうだ。
「ん……は、あぁ……もう少し、下……うん……あふっ、そこっ……」
 悩ましい声で俺を雷は俺を導いてくれる。ぬぷ、と開いた膣の感触に、俺は腰を慎重に突き出し、
ついに雷に侵入を始めた。やけどしそうなほど熱く、そして押し返される狭さをねじ伏せて、力をこめる。
ぬるり、と愛液ですべり、ついに亀頭が飲み込まれる。そこから先は手を添える必要も無く、雷の身体を
抱き寄せ、少女を犯す至高の快楽に酔いしれた。すぐに処女膜と思しき抵抗に突き当たり、雷の顔を見る。
 こくり、と頷いて、微笑んでくれた。
 唇についた愛液を手の甲でぬぐい、俺は雷にそっとキスをしながら、処女膜を突き破った。
「んっ……!」
 さすがに痛いのだろう、雷は目をつぶり眉を寄せて耐えている。俺はさらにずぶずぶと沈みこんで行き……
一番奥に達した時点で、勝手に射精してしまっていた。
「ふあっ、司令官のが、中で、びくんびくん、って震えてる……」
 身体ががくがくと震え、目の前が真っ白になるほどの快楽を味わう。どくんどくんと、自分でも信じられないほど
長く射精が続き、雷の子宮を精子で侵していく。
 射精が終わってもなお、俺のは硬いままだった。雷の身体を、まだまだむさぼりつくしたかった。
「んっ……司令官、その、もう大丈夫だと思うから……」
 うごいて、いいよ。
 顔を真っ赤にして、かすれるようなささやき声のその言葉で火がついたように、俺は腰を振りはじめた。
「んんっ、あ゛うっ! あぁっ!」
 雷自身の愛液に俺の精液が加わり、処女の膣内であってもすべりは十分だった。ぐぷっ、ぐぷっ、と
粘液を肉壷の中でかき回す卑猥な音を立てて雷の処女膣をこね回すと、今までのあえぎ声とはさらに
違う、搾り出されるような、どこか獣のようでもある、生々しく雌を感じる声をあげて雷はもだえた。
 初めて目にする汗に濡れた平坦な胸に吸い付いて、しょっぱさと共に感じる不思議な甘さを味わう。
みっちりと締め付け、まとわり付いてくるような雷の膣の感触に、俺はピストンの途中でも我慢することなく
射精していた。
「んひいぃいいんっ!! ひぐっ、うああぁぁあああんっ!」
 まるで萎えることも無く、もはや泣き叫んでいるのと判別がつかないよがり声を上げている雷に
精液を流し込む。俺の脈動に合わせて膣をうねらせ、精液を搾り取ろうとするのに逆らわず、最奥で
じっとしてそのサービスを余すことなく享受してから、また腰を振る。いつの間にか握った手は離れ、
お互いに抱きついて密着し、舌を絡めあう。
 それから何時間も同じ体勢で、抜かずの生殖行為に励み続けるのだった。

295 名前: ◆NQZjSYFixA mailto:sage [2014/05/10(土) 18:03:18.89 ID:I5F9d3oR]
 視界がなんとなく明るいのを感じ、目が覚めた。
「司令官、おはよ」
 窓の外の薄明かりで照らされた雷は、やはり見とれるくらいに綺麗だ。俺の腕の中で、股間から俺の精液を
あふれさせている姿とくれば、特に。
 どちらからとも無く唇を重ねて、一緒にシャワーを浴びた。当然また欲情して、ボディーソープを
塗り付けあいながらの対面座位で1発射精した。
 せがまれて備え付けのドライヤーで雷の髪をぶおんぶおん乾かし、ちょいちょいと髪型を整えると、
持ってきた枕を抱いて雷は帰って行った。
「マルロクマルマルから訓練しようって、昨日みんなで話し合ったの」
 だそうだ。にっこりと微笑みながら、小さく手を振って廊下を早足で去っていく雷を、俺はぼーっと
見送った。

 一人自室で考えることは……
「やっぱり、何かあるんだろうな……あの注射か?」
 キスで目覚める、うら若き娘の形をした兵器。好感度の高さ。身体の相性。何より俺の絶倫さ。
つまりは、そういうことなのだろう。艦娘と、それを率いるものを括る、鎖。女性の場合どうなるのか
興味がわかないでもないが、この分だと希少そうだ。

 性臭漂う部屋の窓を開け放つ。大きなしみがついたシーツをはがして、洗濯機に放り込んだ。放って
置けば妖精さんが洗ってくれそうだが、さすがにそんな気にはなれない。

 100人以上の提督。毎日数人増える艦娘。それらが社会に放たれ、まともな仕事にありつけるかどうか。
元クラスメイトの言葉を思い出す。性風俗に関わる艦娘は、すでにいるのだ。もしかしたら、雷と
同じ姿、同じ性格の娘が。
 いや、むしろ普通に仕事に就いて生活しているほうが、周りの男がほうっておかないか。
「軍は、艦娘との混血を進めようとしているのか……?」
 昨日見たとおり、時空がゆがんだ領域に侵入し、超高速で戦闘する力を艦娘は持っている。
人の形をしているが、明らかに人の領域を超越した力を持った存在。さらに、常人以上の美しさを持っている。
個人的には彼女たちと子孫を残せるのならむしろうれしい位だが、嫌悪感をもつ人もいるだろう。
特に女性側は淘汰の危機に晒される。
 目的は、深海棲艦に対抗するためなのか、もっと先の何かを見据えているのか、それとも……
「……考える意味もない、か」
 俺はため息をついて思考を中断した。仮に目的が分かったとしても、それを止められる立場でもない。
世に何百人の雷がいるのか分からないが、俺にとっての雷は今日抱いた彼女だけだ。そしてまだ見ぬ艦娘達もまた。
 深海棲艦の脅威は実際あり、領域一帯を占領してしまうものと分かった。それに艦娘で対抗する行為は、
間違いなく人類のためにはなっているだろう。それで十分だ。俺にできることは、自分の艦娘を大事にすることだろう。
「さ、今日も一日、がんばりますか」
 こうして、俺の提督としての人生が始まったのだった。




おわり
最初は北上さんとだらだらHするのを書こうとしたがそこまで進まなかった

296 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/10(土) 18:29:22.56 ID:Qsckrg0R]
幼女に抜か八とか鬼畜だなこの提督……いいぞもっとやれ

297 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 02:54:17.19 ID:R2+rY/qK]
何気なくプレイしていた艦これの世界はこんなにもリアルだったのか…と思えるくらいリアリスティックな設定で良いと思います乙

298 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 06:16:30.59 ID:A4BUNUVl]
あのー…初期艦の叢雲さんはどちらへ?

299 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 11:24:16.05 ID:vSsk4N4F]
食堂で結婚したいけど無理だよなぁと呟いてみたい

300 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 12:04:14.35 ID:KchQTtnE]
世界設定からエロまでボリュームあるSSをありがとう 時間ある時に読ませていただくわ…
SS書きに上遠野フォロワーの人多いよねえ



301 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 12:57:39.13 ID:0ArFQji/]
駆逐艦ズは何歳くらいの設定なんだろうね

302 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 13:01:00.06 ID:IjB2CSl/]
学生なのは間違いない
軍人学校的なのに通っている雰囲気だが女学校な感じがする

303 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 13:11:03.26 ID:Z8jcNfdI]
ここって女性提督ネタ書くとおこられるんだっけ?

304 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 14:37:07.30 ID:cQxAzp8f]
女性提督というか百合に対する強烈なアレルギーを反応起こす奴がいる
かと言って女性提督と野郎の絡みだと艦これである必要性も無くなる

305 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 14:44:18.01 ID:nHQea/47]
連装砲くん上位で女性提督とのオネショタものにしよう(錯乱

306 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 14:51:34.82 ID:S1ZnzAnO]
>>304
実は艦娘男体化とかいうジャンルまであるんだぜ
見たくないけど

307 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 14:51:35.07 ID:Z8jcNfdI]
そういう感じか
女性提督×艦娘を書くのはとくに禁止というわけではないんですな
わかったありがとう

308 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 14:54:11.96 ID:S1ZnzAnO]
>>307
>>1見ると注意書き必要っぽいな
あと強烈な反発起こす輩がいるらしいので下手したら荒れる
無難に百合スレに書くかチャレンジするかは任せた

309 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 14:57:01.48 ID:cQxAzp8f]
>>306
渋とかで流行ってる「島風くん」は正直何の冗談かと思える

310 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 15:07:50.40 ID:AEZSJ+qJ]
>>307
5スレ目の最後の方なんかが一番百合関連で荒れてた時期だな 見れる環境にあるなら参照するといいかも



311 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 16:32:53.86 ID:L4lL3n32]
百合スレもpinkだしエロは可能だお

312 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 16:58:36.31 ID:qMv7cXuW]
反発起こすとかいう書き方が嫌らしいな
そもそも百合レズが普通に受け入れられると思うのが間違い

313 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 16:58:57.60 ID:IjB2CSl/]
明確な名前ありなのに全く話題にならない島風漫画の青崎すみれ提督

314 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:05:14.84 ID:F0P6IEw+]
結局のトコ>>1嫁で

315 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:07:04.06 ID:nHQea/47]
百合より触手とか虫とかの方が好きだけど受け入れられやすさなら百合だと思うぞ

316 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:12:02.78 ID:uR8qKb4s]
なんだか知らんがビスマルク乙パイは最高という流れか

317 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:20:10.31 ID:nHQea/47]
私は想像妊娠できるほど開発された吹雪ちゃんのお尻の穴を推します

318 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:20:36.04 ID:EvJ/ZREc]
渋でタグや辞典が百合寄りに編集する馬鹿がいるから嫌い

319 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:22:07.55 ID:F0P6IEw+]
渋の話をここに持ってくるバカは帰ってくれます?

320 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:22:21.82 ID:cQxAzp8f]
さて、また以前のスレみたいな不毛な言い争い始めるのかな?



321 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:26:41.76 ID:L4lL3n32]
何が嫌かで語るより、何がエロいかで語れよ!(AA略)

322 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 17:27:21.29 ID:KchQTtnE]
エロありの百合なら渋の方が見てもらいやすいかなあとは思う
百合スレの方も、投下よりは百合語りの方が多い雑談ぽい空気だし

まあもちろん何をどこで書いても反応もらえないときはもらえないのだけれど…orz

323 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 20:04:11.29 ID:qMv7cXuW]
>>1を読めばわかるのにわざと話振ってる時点で荒らそうとしてるのは明白

324 名前:2-358 [2014/05/11(日) 22:44:56.45 ID:QFRj+f2x]
えっと不人気でおなじみの妙高型です。
半年ぶりのアップです。
すいません。丸二日推敲しましたがエロまでたどりつけませんでした。
戒めてとして最前半アップします。
後半も早めにアップします。
妙高型みすてないでぇ

325 名前:2-358 [2014/05/11(日) 22:45:56.04 ID:QFRj+f2x]
4-1-1
鎮守府の食堂は喧騒に満ちていた。
喧騒を煽るかのように食欲をそそる香りが食堂に漂っている。

「カレーライス♪カレーライス♪」

謎の節をつけた歌を駆逐艦娘達が楽しそうに歌いながら配膳口に並んでいる。
金曜日の夕食はカレーライスである。
泊地からほど近い獅南島で夕食を取る艦娘もいるがカレーの日はほとんどの艦娘達がここで夕食をとる。
ここで暮らしている艦娘達全員を収めて余りある大食堂は付属の厨房も含めて鎮守府自慢の設備である。
食堂を仕切っているのは給糧艦『間宮』だが、艦娘達が手伝うことも多い。

「暁、にんじんは残さないんだぞ」

「一人前のレディは好き嫌いなんかないんだから。それにカレーのにんじんは、食べられるし」

「ねぇねぇ、今日のカレーは誰のカレーかな」

「電は鳳翔さんの辛くないカレーが良いのです」

カレーは海軍の定番メニューということもあり普段に増して手伝いを申し出る艦娘が多い。
客船仕込みの葡萄酒を使った飛鷹姉妹の欧風カレー。
豚ばら肉とたくさんのお野菜が入った鳳翔のカレーは正調おふくろの味だ。
意外なところでは酒粕を使った那智の和風カレーや苦瓜の入った伊58のカレーも人気だ。

「今日のカレーは……提督カレー、やったぁ!」

男子厨房に入るべからず、昭和の提督が見たら仰天するだろうが提督の趣味は料理である。
最初は内緒にしていたのだが、最近は良く厨房に立つようになっていた。
材料を刻んだり、具材を煮込んだりしながら戦略を練るのがいいらしい。
特に沖ノ島攻略戦が始まってからというもの、彼は厨房に立つことが増えた。
信頼し可愛がっている艦娘達が己が作った料理を喜んで食べてくれるのが何よりの気分転換なのだ。
今日の提督カレーはバターの香りが芳しいチキンカレーだ。
提督カレーは毎回色々変わる。きちんと手間をかけて作られた提督カレーは艦娘達に人気が高い。
配膳口では割烹着姿も神々しく《艦隊の母》鳳翔が艦娘達にカレーを盛り付けている。

「上々ね」

「メシウマ!」

「はぁ…癒されます…感謝ですね…」

「ほう。これはなかなかのものじゃな」

あちらこちらで艦娘達が楽しげにカレーを平らげていく。
併設されている厨房から提督がその光景を目を細めながら眺めている。
艦娘達との生活。
今の彼にとってかけがえのないものがそこにはあった。
暫く食堂を眺めていた提督は、傍らでいそいそと調理器具を片づけている艦娘に笑いかけた。

「羽黒、手伝ってくれてありがとう」

326 名前:2-358 [2014/05/11(日) 22:47:25.56 ID:QFRj+f2x]
4-1-2
「いえ、あの、こちらこそありがとうございます」

恥ずかしそうに羽黒は微笑んだ。
白い三角巾と同じく白いエプロンが彼女の楚々とした魅力を強調する。

「司令官さんのお手伝いはお料理の勉強になります」

「そんなに大したものじゃないよ。でも羽黒が手伝ってくれて本当に助かった」

そう言っていつものように頭を撫でる。
艦娘の頭を撫でて労いや感謝の意を表すのは提督の癖だった。
羽黒は嬉しそうに頬を赤らめた。

―司令官さんの手、優しくてあったかい。

彼女は提督に対して好意以上の気持ちを持っていた。
だが、生来の気弱さからそれを提督に伝えられずにいる。
姉たちや一部の積極的な艦娘達はストレートに提督に気持ちを伝え、それ相応に提督との時間を楽しんでいる。

―私にはみんなみたいな積極性はないから…それに、もし、嫌いって言われたらどうしよう。

そう思い俯いている日々を続けていたが、二週間程前に見かけた提督と足柄の密事から羽黒の中で何かが芽生えた。
那智も妙高もそれぞれに提督と深い関係にある事を目撃してしまった。
同じ姉妹艦にできたのに。
自己嫌悪と嫉妬が羽黒の胸に渦巻いた。
ともすればそれは暗い悪い方へと彼女を導いてしまっただろう。
だが、ここで彼女は思い出す。

『艦内生活一般心得 宏量大度、精神爽快なるべし。狭量は軍隊の一致を破り、陰欝は士気を沮喪せしむ。』

帝国海軍昭和14年練習艦隊心得が彼女はうじうじするのを止め正面からの行動に出る事を決めた。
まごうことなく彼女は帝国海軍の一員、太平洋を所狭しと暴れまわった甲型巡洋艦なのだ。
そして『見敵必戦』こそは彼女達のモットーだった。
彼女は提督に思いを伝えるための作戦を練った。
そして、機会を増やせば同時に告白できる機会も増える、という結論に達した。
鳳翔にクッキーの作り方を習って以来、出撃の合間や休養日を使い料理の腕を磨いてきた。
特訓のおかげか一通りの事はできるようになり、ここしばらくは提督と肩を並べて厨房に立つことに成功していた。
取りあえず前哨戦に勝利したというべきだろう。
だが、彼女の目標はここではない。

―こ、ここで満足しちゃダメ。

327 名前:2-358 [2014/05/11(日) 22:53:24.20 ID:QFRj+f2x]
4-1-3
意を決した羽黒は精一杯の勇気を奮い起こした。

「あ、あの司令官さん」

「ん?どうした」

「あの、その…」

もじもじと先に進まない。
そんな姿の羽黒に何人かの艦娘達が気付いて無言のエールを送る。
照れ屋でおとなしい羽黒はともすれば臆病なイメージが印象に残ってしまう。
しかし、戦場での彼女は勇敢かつ熟練した海古強者だった。
『海の餓狼』妙高型重巡の名に恥じないその戦いぶりとその身を持って僚艦の盾にすらなる仲間思いの性格から姉妹のみならず他の艦娘からの信頼も高い。
目の前で茹蛸のようになる羽黒の頭を撫でている提督も内心の昂ぶりを自覚していた。
艦娘達に囲まれた生活に好意を寄せてくれる艦娘からのアプローチ。
口さがない艦娘達から鎮守府の種馬だのち○こ司令だの呼ばれている提督だがそれ故、余計に博愛主義を貫いてきたし艦娘達も敢えて提督を独占することは無かった。
『海軍士官たるもの港ごとに女がいて、粋な遊びの一つや二つできなくてどうする』
英雄色を好む、という言葉が一種のステータスとして通ってた時代の記憶を根底に持つ艦娘達にとっては、男子たるもの複数の女性にもてることは美徳としてとられているようだ。
現代の女性から見たら男のわがままのそのものだが、何しろ相手は大正昭和の強い女ばかりだ。
艦娘達が自分を好いてくれているのは嬉しい。どの艦娘も愛しい。言うなればお妾さんだ。
だが、かつて連合艦隊を率いていた提督達に及びもつかないひよっこである事を自覚している彼にとってはどうにもこそばゆい現実でもあった。
帝国海軍の将帥たちのように粋にとはいかず、ただの優柔不断になっている自分をなさけなく思ってしまう。
数いる艦娘の中でも羽黒は提督の中では特別の艦娘だった。
カムラン半島沖で彼女に出会ったとき提督は彼女に恋してしまった。
他の艦娘達に抱く感情とそれはちょっと違っていた。
だからこそ余計に自分が羽黒に惚れている事を意識してしまうと他の艦娘達との関係が壊れてしまうようで怖かった。
はっと我に返るともじもじしている羽黒と視線が合ってしまった。
艤装を外し白い前掛けの前に手を組み猫背気味にこちらを見ていた羽黒は提督に一歩踏みよった。

「あの…今夜、お部屋にお伺いしても……いいですか?」

普段のおどおどした口調とは打って変わった決意の籠った声。
ぎゅっと握られた手が小刻みに震えていた。
今まで逃げていた自分が恥ずかしい。当に答えは出ていたのだ。
羽黒の引っ込み思案な性格を利用して、羽黒に振られる事を恐れていたのだ。
あの慎ましい羽黒が勇気を振り絞って言ってくれたのだ。
答えなければ日本男児ではない。

328 名前:2-358 [2014/05/11(日) 22:55:44.62 ID:QFRj+f2x]
夷を決してた提督は出撃前のされと同等の緊張で羽黒に応えた。

「わかった……夕食終了後、2200に私室で待っている」

提督は前掛けを外し、照れ隠しか軍帽を目深にかぶると傍らの給糧艦間宮に声をかけると、そのまま足早に厨房から逃げるように出ていった。
羽黒は俯いたままエプロン裾を握りしめている。

―った……やったぁ。やっと言えたぁ……司令官さんと二人きり。

大きな瞳は潤み、今にも涙が零れ落ちそうだ。
立ち尽くす羽黒の肩が優しくそっと抱かれた。
顔を上げると鳳翔が柔和な笑顔を浮かべていた。
差し出されたハンカチで目頭を押さえると涙が零れる。しばらくの間、肩を抱いていた鳳翔がそっと促す。

「食べましょ。提督のカレー」

羽黒の心中をおもんばかってかそれ以上は何も言わない。
こくりと小さく頷いた羽黒は銀盆を持って食堂のテーブルに向かう。
銀盆の上には鳳翔の用意してくれたカレーライスと副菜が乗っている。

「おい、羽黒。ここだ」「どうしたの?失敗したの!まだチャンスあるか−」「足柄。声が大きいわ……ここ空いてるわよ」

ぽてぽてと心此処に無く歩く羽黒を姉たちが三者三様に呼び止めた。
姉たちは姉たちなりに羽黒の心配をしていたようだ。
ほとんどの艦娘達は食事に夢中で、提督と羽黒との一連のやりとりを見ていたものはごく少数だったが姉たちは一部始終を見ていたらしい。
さすがは姉妹艦である。
ちょっこんとテーブルに向かう羽黒を姉妹たちは神妙な顔で迎えた。
俯いてカレーを見つめる羽黒の表情は見えない。
暫くの沈黙の後、那智が口を開いた。

「その、なんだ……飲むか。今夜は私が付き合うぞ」

無関心なような顔をしてその実、情実細やかな次女が心配げに切り出す。

「い、一回や二回、断られたって大丈夫。チャレンジよチャレンジ!」

聞きようによってはカラ元気に聞こえてしまうところが足柄の悲しいところだ。
考えようによっては彼女が一番提督(の肉体?)に飢えているようにみえる。
だからライバルが減って喜ぶべきなんだろうがそこを励ましてしまうところが三女の良いところなのだろう。

「―提督が羽黒を傷つける事を言ったのなら後でしっかりお説教してあげる」

普段は優しくお淑やかな長女だが、敵に回すとこれほど怖い相手はいない。
提督に理路整然と意見できる娘は霧島と妙高、不知火ぐらいである。

「あ、あのね…」

俯いたまま、優しい末っ子はぽそりと口を開いた。
ゴクリ。
四姉妹の顔に緊張が走る。

「今夜、私室に…来なさいって」

三人の姉は顔を見合わせると微笑ましいちょっと意味深な笑顔で愛妹に言った。

「「羽黒、頑張ってね!」」

329 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/11(日) 23:03:33.63 ID:SrfEBjuE]
C

330 名前:2-358 [2014/05/11(日) 23:06:43.31 ID:QFRj+f2x]
取りあえず羽黒、頑張った。
ダメなのは提督=書き手だ。
部屋のあれこれも、なんというか、全身舐めしゃぶってるのをなんとか
見ていただけるレベルにまとめてます。

…嫁、難しい。浮気の鈴谷と長波に手を出してしまいそう。



331 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 03:03:26.96 ID:YrJPLVW3]
やっぱり羽黒ちゃんは最高だぜ!

332 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 05:23:31.40 ID:i/1m1vjE]
乙っした。
続きに期待します。

333 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 09:24:47.24 ID:uwS8jAX4]
超待ってたGJ

羽黒可愛い

334 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 20:15:05.11 ID:xR32XSRI]
せっかく棲み分けが済んで争いが落ち着いているのにwww
どうしても相容れないから離れたのに荒らす為に話題を掘り起こすのか

335 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 20:18:05.58 ID:xR32XSRI]
すいません、自分が過去の事を掘り起こしてました
今後はリロードを忘れずに不快な言動は避けるようにします

336 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 21:21:45.27 ID:AuH56dlX]
深海棲艦は駆逐艦軽巡が人外で、リルタカ鬼とお姉系を揃えてる
棲艦を殖やすのも任務である深海提督はお姉さんに興奮するタイプじゃないとツラいな

337 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 21:53:50.10 ID:ngvR1IuO]
提督がガチ人外フェチだと殖やせないと誰が決めた?

338 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 21:54:55.67 ID:JGR8e6AZ]
ちなみに海軍士官は身の回りのこと全部自分でやるのがエラいとされておりまして
かの東郷元帥も晩年まで、孫のような年齢の新人の下女に自ら炊事洗濯はじめ家事の見本を見せてやってたとか、何とか

339 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 21:58:33.73 ID:Oh/dT16r]
イ級提督とかいればむしろ人外型に興奮するのが普通なんじゃないだろうか?

雷撃一発で消し飛ぶような脆弱なイ級に組み敷かれ孕ませされる屈強なfragship達というネタ

340 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 23:09:27.79 ID:nod2rOqv]
手足無いじゃないですかー



341 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 23:11:17.80 ID:KKvd77e+]
>>338
そんな海軍士官も初めは初心者
針仕事で指を刺したらもちろん秘書艦ちゃんがおくちで舐めて癒してくれるんですよね

待てよ?
ということはちんこぺろぺろしてもらうためにぎゃああああああ

342 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/12(月) 23:46:15.77 ID:ngvR1IuO]
そういやパタリロで針の裏で肉棒に快楽を与えるとかいうのがあったなあ

343 名前:名無しさん@ピンキー mailto:sage [2014/05/13(火) 02:43:08.25 ID:LPn6iDs3]
>>330
ちょっとお!そこで切るなんて酷い!






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