- 1 名前:ひひひめ ★ mailto:sage [2020/01/20(月) 13:00:33.41 ID:CAP_USER9.net]
- 大阪で親しまれてきたアイスコーヒーを指す「冷(れい)コー」という言葉がほとんど聞かれなくなった。
大阪市中心部で、道行く人たちに聞くと、2割以上が知らず、7割が知っているものの使っていなかった。 夏だけでなく季節を問わずに楽しめる喫茶店の定番メニューだが、 バブル経済の時代以降、喫茶店が激減する中、アイスコーヒーに取って代わられたとみられ、死語になりつつある。 ■全然意味分からない 「全然意味が分からないし、聞いたこともない。(言葉が)短いという良さはあるけど、アイスコーヒーのほうがいいのでは」 「『冷コー』を知っているか」−。 大阪・ミナミ(大阪市中央区)で昨年11月、20〜60代の30人に質問したところ、 最初に応じた大阪市阿倍野区の男性会社員(26)はこう打ち明けた。 アンケートでは「冷コー」を知っていれば「今も使うのか」とも質問。 結果は「知らない、はっきりとわからない」が7人(23%)で、「知っているが使わない」が21人(70%)、 「知っているし使う」は30代と60代の2人だけだった。 年代別では、「知らない、はっきりとわからない」と「知っているが使わない」が20代でそれぞれ6人と4人、30代で1人と5人。 40代より上の世代は全員言葉を知っており、「知っているが使わない」が40代で7人、50〜60代で5人だった。 知らない比率は若い世代で高かったが、 20〜30代で知っていた人も漫画や小説で読んだり家族から聞いたりするなど間接的に覚えたという回答が目立った。 50〜60代は10〜20代まで使用していた。 なぜ今は用いないのだろうか。 堺市北区の自営業の男性(51)は 「大学生の頃までは使っていたが、昔ながらの喫茶店が減り、行くことが少なくなった。 スターバックスなどに言っても『アイスコーヒー』と書いてある」と説明。 大阪府吹田市の男性会社員(60)は 「古い喫茶店が減って、(ほかの店では)何となく『冷コー』という雰囲気ではない」と話す。 極めて少数派の「知っているし使う」と回答した大阪府岸和田市の男性会社員(63)は「たまにぽろっと出てしまう」と笑うが、 「コンビニで『冷コー頼む』と注文したら『何ですか』という答え。若い人には『今時、そんな言葉は使わない』と言われる」と戸惑う。 ■バブル以降使われず 回答者の50〜60代が「冷コー」と呼んでいたのは、今から30、40年ほど前。 昭和の終わりから平成の初めで、バブル時代と重なる。 その頃以降、アイスコーヒーにとって変わられたことになる。 喫茶店数はバブル期前後と近年を比べると、激減している。 国の事業所統計調査と事業所・企業統計調査、経済センサスによると、全国の喫茶店数(民営)は右肩下がりで減り続け、 バブル初期にあたる昭和61年の15万1051店から平成28年には6万7198店と56%減少した。 ただ、大阪府内の喫茶店は同じ期間で2万1889店から8680店と60%減少したものの、都道府県で最多の座を維持し続けている。 大阪の喫茶店数の多さについて大阪文化に詳しい前垣和義・相愛大客員教授(73)は 「中小企業が多く、会議スペースが十分ではなかった会社の商談が喫茶店で行われたことが影響している」と指摘する。 こうした喫茶店の減少の一方で、スターバックスなどの大型店の参入が進む中で、「冷コー」は忘れられていった。 現在、大阪の喫茶店のメニューは「アイスコーヒー」と書かれることが一般的だ。 前垣客員教授は 「喫茶店は、マスターとしゃべったり常連同士が親しくしたりと、人と人との接点の場でもあった。 大型店では、そんなことも起こりにくい。喫茶店が減少し、『冷コー』の言葉が消えていることには寂しさを覚える」と話した。 以下ソース:産経新聞 2020.1.20 12:00 https://www.sankei.com/west/news/200117/wst2001170042-n1.html
|
|