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山口貴由 シグルイ 〜SHIGURUI〜 第四十一景



442 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい mailto:sage [2006/03/32(土) 06:41:43 ID:2yq+/6Lv0]
>>434
> 伊良子清玄の正当防衛を役人に証言した

実は江戸時代の法制度(いわゆる御法度など)には、正当防衛という概念自体がない。
刃傷沙汰は原則として喧嘩両成敗で、乱心や辻斬りに対して防衛のためこれを斬った場合でも
当人の身分と吟味(取り調べ)次第で大きく処分は異なった。

また、処罰(御沙汰)の前提になる吟味自体が、
当事者たちの身分によって担当する行政機関が区分された。

番所-奉行所が担当するのは、農民以下の一般人で、ちょっとしたいざこざなどは
番所詰めの十手持ちが判断して処理していた。
なお、名字帯刀が許される名主や大地主、有力な商人などは奉行所が直接担当。

武士は現在のそれとはちょっと性格が異なるが公務員に相当するので、
取り調べは奉行所ではなくまず直接の上役が事の次第を詰問(事情聴取)、
それを上申書の形にして藩に公式調書として提出、
老中以上の会議で処分が決定されるまでは一時的に上役の屋敷に預かりの身となる。

虎眼のような公式に認められた剣術指南役が
大名に匹敵する身分の検校からの使者を斬りつけて重傷を負わせたり
乱心して複数の門人を斬り殺すというのは、とんでもない大事件であるので
おそらく御前会議になり、そのこと自体が藩の治安を揺るがした罪なため重罰が下る。

また、被疑者である虎眼は死亡していても、
家制度なので、罪は残った家族と流儀の管理責任者にも及ぶ。

つまり、娘の三重は悪くすると打ち首、良くても所払い(追放)、
師範である藤木も、私的な用件で外出中にこの事件が起こっているので、
責任を問われ、まず切腹は免れない。






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