船舶機関規則
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船舶機関規則
(昭和五十九年八月三十日運輸省令第二十八号)

最終改正:平成二八年一二月二八日国土交通省令第八八号


 船舶安全法(昭和八年法律第十一号)第二条第一項の規定に基づき、船舶機関規則(昭和三十一年運輸省令第五十五号)の全部を改正する省令を次のように定める。


 
第一章 総則(第一条―第三条)
 
第二章 機関の一般要件(第四条―第十二条)
 
第三章 原動機
  
第一節 通則(第十三条―第十八条)
  
第二節 内燃機関(第十九条―第二十五条)
  
第三節 蒸気タービン(第二十六条―第二十九条)
  
第四節 ガスタービン(第三十条―第三十四条)
 
第四章 動力伝達装置及び軸系(第三十五条―第四十一条)
 
第五章 ボイラ及び圧力容器(第四十二条―第五十条)
 
第六章 補機及び管装置
  
第一節 通則(第五十一条―第八十条)
  
第二節 タンカーの補機及び管装置(第八十一条―第九十条)
 
第七章 機関の制御(第九十一条―第九十四条)
 
第八章 機関区域無人化船の機関(第九十五条―第百条)
 
第九章 低引火点燃料船の機関(第百条の二・第百条の三)
 
第十章 雑則(第百一条―第百二条)
 
附則
   
第一章 総則

(定義)
第一条
 この省令において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

 機関 原動機、動力伝達装置、軸系、ボイラ、圧力容器、補機及び管装置並びにこれらの制御装置をいう。

 主機 船舶の主たる推進力を得るための原動機をいう。

 補助機関 主機以外の原動機をいう。

 主要な補助機関 発電機(非常電源の用に供するものを除く。)を駆動する補助機関及び船舶の推進に関係のある補機を駆動する補助機関をいう。

 ボイラ 火炎、高温ガス又は電気により蒸気、温水等を発生させる装置をいう。

 圧力容器 ボイラ以外の気体又は液体が内部にある容器又は熱交換器であつて、常用最大圧力が〇・一メガパスカルを超えるものをいう。

(特殊な機関)
第二条
 この省令の規定に適合しない特殊な機関であつて管海官庁(船舶安全法施行規則(昭和三十八年運輸省令第四十一号)
第一条第十四項の管海官庁をいう。以下同じ。)がこの省令の規定に適合するものと同等以上の効力を有すると認めるものについては、この省令の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによるものとする。

(特殊な船舶)
第三条
 潜水船その他管海官庁がこの省令の規定を適用することがその構造上困難であると認める船舶については、この省令の規定にかかわらず、管海官庁の指示するところによるものとする。
   
第二章 機関の一般要件

(材料)
第四条
 機関に使用する材料は、その使用目的に応じ、適正な化学成分及び機械的性質を有するものでなければならない。

(溶接)
第五条
 機関の溶接継手部は、溶接母材の種類に応じ、適正な溶接法及び溶接材料により溶接されたものでなければならない。

 機関の溶接継手部は、当該溶接継手部の受ける応力に耐えることができる形式及び形状のものでなければならない。

 機関の溶接継手部は、適正な応力除去がなされたものでなければならない。

 ボイラ、圧力容器、管その他の十分な強度を必要とする機関の溶接継手部は、船舶構造規則(平成十年運輸省令第十六号)
第六条第一項の試験に合格した溶接工その他管海官庁が適当と認める技りようを有する溶接工によつて溶接されたものでなければならない。

(構造等)
第六条
 機関は、振動等による過大な応力が発生することのない適正な構造を有するものであり、かつ、その使用目的に応じ、適正な強度を有するものでなければならない。

 機関は、その使用目的に応じ、適正な工作が施されたものでなければならない。

 船舶の推進のための動力を伝達する軸、軸継手及び歯車は、溶接による修理が行われていないものでなければならない。

(軸の振動)
第七条
 機関の軸は、その使用回転数の範囲内において著しいねじり振動その他の有害な振動が生じないように適当な措置が講じられたものでなければならない。

(軸心の調整)
第八条
 船舶の推進のための動力を伝達する軸の軸心は、軸の折損、軸受の破損その他の故障が生じないように調整されたものでなければならない。

(防熱措置等)
第九条
 機関の高温部分は、火災の発生を防止し、又は取扱者に対する危険を防止するための防熱措置その他の適当な措置が講じられたものでなければならない。

 機関は、騒音ができる限り発生しない構造のものであり、かつ、騒音ができる限り発生しないように据え付けられたものでなければならない。

 人の健康に障害を与えるおそれのあるガス又は火災を発生するおそれのあるガスを発生し、又は移送する機関は、これらのガスが漏れない構造のものであり、かつ、通風の良好な場所に設けられたものでなければならない。

 機関は、漏油のおそれのある箇所に油受を備え付けたものでなければならない。

 前項の油受は、漏油をドレンタンクに導くことができるように配管されたものでなければならない。ただし、漏油量の少ない箇所に備え付ける油受であつて適当な排油装置を備え付けたものについては、この限りでない。

 機関は、ドレンが滞留するおそれのある箇所にドレン抜装置を備え付けたものでなければならない。

(燃料油常用タンク)
第九条の二
 船舶の推進に関係のある機関は、使用する燃料油の種類ごとに二以上の燃料油常用タンクを備え付けたものでなければならない。

 前項の燃料油常用タンクは、そのうちの一の燃料油常用タンクから燃料を供給することができなくなつた場合においても、船舶の推進に関係のある機関に対し十分に燃料を供給することができるものでなければならない。

(故障時のための措置)
第十条
 船舶の推進に関係のある機関は、当該機関に故障が生じた場合においても船舶の推進力を保持し、又は速やかに回復する措置ができる限り講じられたものでなければならない。

 船舶の推進に関係のある機関は、手動によつても始動することができるものでなければならない。

(動揺状態等における作動)
第十一条
 機関は、管海官庁の指示する範囲の動揺状態又は傾斜状態において作動することができるものでなければならない。

(操作等)
第十二条
 機関は、その操作、保守及び検査が容易に、かつ、確実にできるものでなければならない。
   
第三章 原動機
    
第一節 通則

(始動)
第十三条
 原動機は、連続始動ができるものでなければならない。

(潤滑油の供給)
第十四条
 原動機は、その正常な作動に必要な潤滑油が供給されるものでなければならない。

(調速機)
第十五条
 原動機は、有効な調速機を備え付けたものでなければならない。ただし、蒸気タービンであつて当該蒸気タービンにかかる負荷が急激に減少するおそれのないものについては、この限りでない。

(非常停止)
第十六条
 原動機は、非常の際に容易に手動により停止することができるものでなければならない。

 通風用送風機、燃料油ポンプ又は貨物油ポンプを駆動する原動機は、その設置場所の外部においても停止することができるものでなければならない。

(船舶の後進力)
第十七条
 主機は、逆回転により、最大前進速力で航行している船舶を合理的な距離内で停止させる後進力を船舶に与えることができるものでなければならない。ただし、主機の動力を当該後進力に代えることができる逆転装置又は可変ピッチプロペラを有する船舶の主機については、この限りでない。

(特殊な原動機)
第十八条
 次節から第四節までに規定していない原動機については、管海官庁が当該原動機を備え付ける船舶の堪航性及び人命の安全の保持に支障があるかどうかを審査して、その使用を承認するものとする。
    
第二節 内燃機関

(始動装置)
第十九条
 内燃機関(ガスタービンを除く。以下同じ。)の始動用空気マニホルドは、自己逆転式の内燃機関にあつては各シリンダの始動弁又は始動弁に近接した箇所に、その他の内燃機関にあつては当該マニホルドの空気入口部に近接した箇所に、シリンダからの火炎の逆流を防止するための装置を備え付けたものでなければならない。

 圧縮空気により始動する内燃機関であつて主機として用いるものの始動装置は、通常使用する空気タンク及び当該空気タンクに速やかに充気することができる独立動力により駆動される空気圧縮機のほかに、予備の空気タンク及び当該予備の空気タンクに速やかに充気することができる動力により駆動される空気圧縮機を備え付けたものでなければならない。

 電気により始動する内燃機関であつて主機として用いるものの始動装置は、予備の蓄電池を備え付けたものでなければならない。

(燃料油装置)
第二十条
 内燃機関の燃料噴射管の継手は、溶接継手又はユニオン継手でなければならない。

 内燃機関の燃料噴射管は、漏油による火災の発生を防止するために有効に被覆されたものでなければならない。

 内燃機関の燃料油装置は、前項の燃料噴射管の被覆内にたまつた漏油を油面警報装置を備え付けたタンクに導くための措置が講じられたものでなければならない。

 気化器を有する内燃機関の燃料油装置は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 内燃機関が停止した場合に自動的に燃料の供給を遮断することができる装置を備え付けたものであること。

 気化器の燃料入口には、止め弁又はコックを備え付けたものであること。

 気化器とシリンダとの間又は気化器の空気入口部にシリンダからの火炎の逆流を防止するための装置を備え付けたものであること。

(潤滑油装置)
第二十一条
 強制潤滑方式の内燃機関の潤滑油装置は、潤滑油の流動状況を確認するための装置又は圧力計を適当な位置に備え付けたものでなければならない。

 潤滑油を内燃機関から潤滑油サンプタンクに導くもどり管は、内燃機関ごとに独立したものでなければならない。

 クランク室を潤滑油だめとする内燃機関は、クランク室内の潤滑油を随時に取り出すことができる装置を備え付けたものでなければならない。

 排気タービン過給機の潤滑油装置は、当該排気タービン過給機からの吐出空気中に潤滑油が吸い込まれない構造のものでなければならない。

(冷却装置)
第二十二条
 内燃機関の冷却装置は、次に掲げる基準(空冷式の内燃機関の冷却装置にあつては、第一号の基準に限る。)に適合するものでなければならない。

 当該内燃機関を均等に、かつ、十分に冷却することができるものであること。

 冷却水又は冷却油は、冷却すべき部分のできる限り高い位置から排出できるものであること。

 冷却水又は冷却油の排出管に温度計を備え付けたものであること。

(過圧の防止等)
第二十三条
 内燃機関のシリンダは、シリンダ内の過圧を防止するための逃がし弁を備え付けたものでなければならない。

 内燃機関のクランク室は、クランク室内の爆発による過圧を防止するための逃がし弁を備え付けたものでなければならない。

 内燃機関のクランク室に備え付ける通気装置は、次に掲げる基準に適合するものでなければならない。

 内燃機関ごとに独立したものであること。

 クランク室内に著しい負圧を生じないものであること。

 クランク室からの排気が機関室内に滞留しないように安全な場所に導かれたものであること。



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