無題(十一)
[青空文庫|▼Menu|JUMP]
著者名:宮本百合子 

 自分で書いたことの意味が、十年もたって一層ほんとにわかって来る面白さ。十年前に自分は、これからが作家としてむずかしくなる、土台よ、しっかりその重みにこたえろ、という意味をかいた。
 そのときも、そのときとしてわかったところ一杯で書いている。だが、このごろ、そういうことの具体的な実際が一層わかって来た。重みにこたえる土台の上を踏んでみて、この十年にどのくらい、深くしっかり工事が出来たかな、とはかって見る。




ページジャンプ
青空文庫の検索
おまかせリスト
▼オプションを表示
ブックマーク登録
作品情報参照
mixiチェック!
Twitterに投稿
話題のニュース
列車運行情報
暇つぶし青空文庫

Size:436 Bytes

担当:undef