琉球の宗教
著者名:折口信夫
学校あり、区長がゐても、事実上島の方針は、のろたちの意嚮によつてゐる形がある。
神託をきく女君の、酋長であつたのが、進んで妹なる女君の託言によつて、兄なる酋長が、政を行うて行つた時代を、其儘に伝へた説話が、日・琉共に数が多い。神の子を孕む妹と、其兄との話が、此である。同時に、斎女王を持つ東海の大国にあつた、神と神の妻(メ)なる巫女と、其子なる人間との物語は、琉球の説話にも見る事が出来るのである。
此短い論文は、柳田国男先生の観察点を、発足地としてゐるものである事を、申し添へて置きます。
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