無題(九)
著者名:宮本百合子
アセモに粉をふらしている。女中二人
「私のくびも出来た」というと
「へえ、お前のような強情な人はアセモの方がおそれをなすと思うと そうでもないね」
「やっぱり 人間の皮がはってあると見えるねエ」
「象の皮でもはってあるかと思うと……」
○テーブルかけのことにしろ イジわるい というのは成程こういうのかと思う。全然目的がわからない。
○女中たち だから感ぜず、鈍く、馬鹿になって動いている。働いているのではない。
○生活の恐ろしい侮辱である。
○こういうおふくろ
○父、なぐさまず、風流でもすく
金金と云って、娘とくうのはたのしみ
○妹よろしくたかる
○弟 長男根性
○よめ
○自分、
○ゴーリキイの伝をかいて居て自分の感じたことは、自分はまだまだ或人をその人として観る力に欠けているということである。
鋭く感じる、判断する、そして通りすぎるとしたら、作家であろうか。いい、わるい、すき、きらい。それでファイルすると、いつか感受性は鈍く、厚く、反復的となる。
つよさは底入れとなれ
敏感に――だがすぐかたづけるな
親父の薄(ママ)はかさはここだ
○大衆的活動へのうつりかわり
重く、やっこらとトロッコを別のレールにのせるような努力。
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