鼻
著者名:ゴーゴリニコライ
訳注
プード――重量単位、一六・三八キロに当る。
カザンスキ大伽藍――アレクサンドル一世が当時の著名な建築家ウォロニヒンをして造営せしめた大伽藍(一八一一年竣工)で、優美な円頂閣やコリント式の豪華な柱廊に結構をきわめている。
スパニエル――愛玩用の小形の尨犬。
北方の蜂――一八〇七年ペテルブルグで発刊された月刊雑誌。同じくペテルブルグで一八二五年から四十年間にわたり続刊された新聞。ここでは後者を指すものと思われる。
青紙幣(あおざつ)――五ルーブル紙幣のこと。紙幣の色により、当時五ルーブル紙幣を青紙幣、十ルーブル紙幣を赤紙幣と称した。
ペレジナ煙草――南ロシア産の下等な安煙草。
ラペー――フランス煙草の名称。
踊り椅子。この踊り椅子についてはプーシキンもその日記(一八三三年十二月十七日付)に記して笑っている。――「市中で妙な出来事が噂されている。主馬寮、某の家で家具が急に動いたり跳ねたりしだした、というのだが、N曰く、これはきっと宮廷用の家具がアニチコフ(宮廷)へ入ることを切望してるんだ、と。」
ホズレフ・ミルザ卿――一八二九年、ニコライ一世と協約のためロシアに来た、有名なペルシアの政治家。
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