虫喰ひ算大会
著者名:海野十三 URL:../../index_pages/person1159
QSV)TMBLRD
SBT
―――――――
RSL
QSV
――――――
VPR
SBT
―――――
LDDD
LBLD
―――――
LBM
“虫喰ひ算”大會 第十四會場
第十四會場はこちらです。いよいよ齒ごたへがございますよ。
(2)は、今までにない分數の問題です。慣れないものにぶつかると、ちよつと面喰ひます。面喰ふところが、なかなかいい氣分であります。さうは思はれませんか。
(3)も面白く、(4)の覆面算は、なかなか苦心のあとがあり、3と4と二つの數字がスフィンクスの目のやうに光つてゐるところに御注目……。
(1)
4□□
× □□
―――――――
19□□
3□0□
―――――――
□□0□□
(2)
□□□□
5――――― = 9
□□□
註:――
1から9までの九種の數字をはめこむこと(5と9とは既に使つてありますね)
(3)
□□□
______
□□□)□□□□5
742
――――――
□□□□
1113
―――――
□□□□
□□□□
――――
0
(4)
PXEP
________
AZH)AZJAJJM
AYG3
――――――――
AMXJ
AMMZ
―――――――
4XJ
MMJ
―――――
AYGM
AYGM
―――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十五會場
ここが第十五會場です。遠い道路のちやうど半分に當ります。
(1)は小手調べ。(2)は快刀亂麻を斷つ――といふほどではないが、一度でばらばらと解けてしまひます。(3)は輕く貴下を樂しませてくれるでせう。(4)は相當骨が折れます。まづ三時間はかかりませう。二時間なら早い方です。半日かかつたとか、念入りな人は二日もかかつたと申します。(お解きになつた後で本書の第二十四頁をごらん下さい、失禮)[#底本で第二十四頁にあるのは、例題七(底本では例題八)です。]
(1)
□7□
× □5
―――――――
□□9□
1□56
―――――――
16□□□
[#第三段「□□9□」は底本では「□□4□」]
[#第五段「16□□□」は底本では「161□□」]
(2)
9)NNN
 ̄ ̄ ̄ ̄
N7
(3)
BTS
______
PQA)TSBTS
CQB
――――――
ASQT
ADQT
―――――
AQQS
AQQS
――――
0
(4)
□7□□□
_________
□□□)□□□□□□□□
□□□□
――――――――
□□□
□□□
―――――――
□□□□
□□□
――――――
□□□□
□□□□
―――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十六會場
第十六會場はこちらです。さあさあお入りなされませ。第十五階選士の皆々さま。
(1)と(2)は輕くパスして、(3)は除數の十位をまづ解くことにし、(4)は左右對稱[#「對稱」は底本では「對象」]なるもの同志を掛けあはせて[#「掛けあはせて」は底本では「掛けあせて」]あるところが面白く、しかもその答たるや敢へて對稱[#「對稱」は底本では「對象」]でないところに……。
お喋りの虫がまた活氣づきました。困りましたね、引込みませう。
(1)
□0□
× □6
―――――――
5□2□
□□□6
―――――――
4□58□
[#第一段「□0□」は底本では「□5□」]
[#第四段「□□□6」は底本では「4□□6」]
[#第五段「4□58□」は底本では「4□50□」]
(2)
3A)1B3A
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
B1
(3)
□□□
______
A□A)□□A□A
□□6
――――――
□□□
□□8
―――――
□□□
□□□
――――
0
(4)
ABCBA
× ABCBA
――――――――――――
ABCBA
BXZXB
CZGZC
BXZXB
ABCBA
――――――――――――
ANAPJLJXA
[#第五段「CZGZC」は底本では「CZCZC」]
“虫喰ひ算”大會 第十七會場
ここは第十七會場です。
前の會場で、貴下は“第十六階選士にもなるとどうも問題が物足りなくてね”といはれた由。
それはどうもお氣の毒さま。前會場は、半道を越えたお疲れ直しのつもりで設計をして置きましたが、さやうにお元氣ならば、はいはいよろしうございます。次に用意いたしました四つの問題、どうぞ御滿喫を願ひます。但し時計の針が、明日の目盛へ進むやうなことにならぬとも限らず、目覺時計をかけてから取懸つていただきませうか。
(1)
□□E7
− NNN
―――――――
EEE
[#第一段「□□E7」は底本では「□E7」]
(2)
□□□□
________
142)123□□□□
□□□□
――――――――
□□□
□□□
――――――
100□
□□□
―――――
□□□
□□□
――――
0
(3)
NGDI
_______
TSD)WNITPA
TSD
―――――――
THTP
TWNN
――――――
PPNA
NADI
―――――
TPT
(4)
□□□
_______
□□□)□□□□84
□□□
―――――――
□□□
6□□
――――――
□3□
□□□
―――――
0
“虫喰ひ算”大會 第十八會場
お見受けしたところ、おん瞼がだいぶん腫れぽつたい[#「腫れぽつたい」はママ]ですね。いや、どうも口が滑りました。
わが國に於いて“數學パヅル”研究の最も熱心なる仁は、大阪に居住される藤村幸三郎氏です。このパヅルの神樣は、古くからこのことに掛り、そしてそれに關する著書も斷然多く、私の記臆するところだけでも三四册あり、その上にこの數學パヅルを應用したゲームの考案もいろいろとあつて市販されてゐます。殊に「立體將棋」は傑作中の傑作で、木村名人を大いに呻らせたと申します。
(1)
9)□□□□□□
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
6) 3925□ 殘り4
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
□□□□ 殘り3
[#第二段「殘り4」と第三段「殘り3」は底本ではこの位置になく、第三段の下に「残り43」]
(2)
□□□ 2
――――― = ―
□□□□ 4
註:――
1から9までの九種の數字をはめこむこと(2と4とは既に使つてありますね)
(3)
IQR
_______
ACR)IDGDRR
ACR
―――――――
CQQR
SEQQ
―――――
UDSR
QQIR
――――
RID
[#第一段「IQR」は底本では「IOR」]
[#第四段「CQQR」は底本では「CSSR」]
[#第五段「SEQQ」は底本では「SEOO」]
[#第七段「QQIR」は底本では「OOIR」]
(4)
□□7□
_________
□□□□)□□9□□□□□
□□□□9
―――――――――
9□□□□
□□9□□
―――――――
□□□□9
□□□□9
――――――
□9□□□
□□□□□
―――――
0
[#第二段の除數「□□□□」は底本では「□□□」]
“虫喰ひ算”大會 第十九會場
數學パヅルは、なぜイギリスだけに盛んなのであるか、面白いことであります。私が序文のところに掲げた五册の文献洋書は悉くイギリスの刊行にかかります。
アメリカでは、あまりこんな辛氣くさいものを見かけません。尤もアメリカにも全然ないといふわけではなく、少しはあることはあるのですが、イギリスのやうにアカデミックな風格は備へてゐません。アメリカではそれより手品や實驗の方が、少年達に人氣があるやうです。
ああ、さうさう。こちらは第十九會場!
(1)
8)□□□□□
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
7) □□□□ 殘り7
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
772 殘り4
(2)
2 1
1―×4―=□
□ 5
(3)
AFBEC
________
ABC)ATTTAAT
ABC
――――――――
GFT
GCH
――――――
CAA
BDF
―――――
FEA
FAE
――――
CFT
CFT
―――
0
(4)
□□□□
________
□2□)□□2□9□□
□□□□
――――――――
□□□
□□□
―――――
□□□□
□□□0
―――――
□7□
□□□
―――
0
“虫喰ひ算”大會 第二十會場
古い日本の書物で、數學パヅルの載つてゐたものがあり、また昔、横濱の南京町で手に入れた中華民國の數學パヅルの本があり、共に大切にしてゐたのですが、先頃のさわぎでどこへ行つてしまつたか[#「行つてしまつたか」は底本では「行つたしまつたか」]分らずになりました[#「分らずになりました」は底本では「分らずなりました」]。甚だ遺憾であります。
おお、ここは第二十會場であります。この會場をパスされれば、全道程の三分の二を通過され、ゴルファなら、これからいよいよシングルへ進むわけです。おつと、おつと、胸をお張りになるのは、本會場の四問題をお解きになつてからの方が、ようございます。
(1)
□A□
______
□A□)□□□□□
□□□
――――――
□□BB
□□BA
―――――
□A□□
□□□□
――――
0
(2)
□□□□□
_________
□□□)□□□□□□□□
□□□
―――――――――
□□□
4□□
―――――
□□□
3□□
――――
□□□□
□4□□
――――
0
(3)
NINIO
___________
MARTIN)HARRINGTON
HMGIAN
―――――――――――
HAOIGT
HMGIAN
――――――――
MMITLON
LOGATI
―――――――
MMGGTN
[#「O」は覆面の英字です。]
(4)
ADHA
_______
ACC)ATEHBC
ACC
―――――――
GBH
ECB
―――――
TEB
TCA
――――
BAC
ACC
―――
SW
“虫喰ひ算”大會 第二十一會場
もう既に見えなければならぬ筈なんですが、一向見えませんが、どうしたものでありませうか。いいえその、名譽ある第二十階選士たちの姿が、いまだにどうもね。颱風で橋梁が流れたためでせうか、それとももしや途中原子爆彈に……。
序文のところで御紹介しましたバーナード先生は、アボッツホルム學校の助教諭であつたマスター オブ サイエンスです。
おお、漸く見えました。あなたがたは一體どうされたんですか。心配してをりましたよ。なに、ここはどこか? おや、そんなにふうふうですか。ここは第二十一會場ですけれど……。
(1)
□□7□□
× □7□
―――――――――
□0□7□
□□0□□
7□□0□
―――――――――
□□□□□□□
[#第四段「□□0□□」は底本では「□□7□□」]
(2)
AM6
× MN
――――――
5FN
2DM
――――――
3F2N
(3)
□□□
_______
523)□□□667
□□□□
―――――――
□□□6
□□□□
―――――
□□□7
□□□□
――――
193
(4)
DCAM
________
AEQ)MBDNUQN
MDUE
――――――――
BQU
AEQ
―――――
QBDQ
QDCY
―――――
CNQN
CNQN
――――
0
“虫喰ひ算”大會 第二十二會場
こちらが、確かに第二十二會場であります。むつかしくなりましたつて。それはさうでせう。第二十階以上になりますと、うんと頑張つていただかねばなりません。呑氣に構へてゐますと、途中で化石になつてしまひますよ。といつて、あんまりむきになると、目が三角になつてしまつて、後で癒すのに骨が折れますよ。
しかしむつかしい問題にぶつかればぶつかるほど、虫喰ひ算のはかりしれない魅力が感ぜられます。さうではございませんか、第二十一階選士がた。
(1)
BAAB
× ABC
―――――――――
B□□□A
□□□□C
□□□□□
―――――――――
□□□□□□□
(2)
2□□□
96―――― = 100
□□□
註:――
1から9までの九種の數字をはめこむこと(9と6と2は既に使ひずみ)
(3)
□7□
______
□7)□□□7□
□□
――――――
7□7
□□□
――――
5□□
5□□
―――
0
[#第二段の除數「□7」は底本では「7」]
(4)
RHUCU
________
HSH)HMHECUT
HSH
――――――――
MSE
USU
――――――
CCC
ISI
―――――
RCRU
RIRI
―――――
CAT
ISI
―――
RMC
“虫喰ひ算”大會 第二十三會場
例のデュウデニー先生ですが、この先生の有名な四つの著書の名を、ここにあげて置きませう。
第一は“カンタベリー パヅルと、その他の珍らしい問題”。次は“算術遊び”。この本は非常に有名で、日本の雜誌などに使はれた數學パヅルの種本であります。原名は Amusements in Mathematics です(もしもし、これは覆面算の問題ではありません。鉛筆をおなめになるに及びません)。第三は、 The World's Best Word Puzzles。それから第四は本書の序文に出してある“最新のパヅルとその解き方”です。
ここは第二十三會場の入口でございます。
(1)
ABCDE
× FBC
―――――――――
AEDFFB
GGFEFA
ABCDE
―――――――――
FHDEETJB
(2)
□ □
(□□+□―)=(□□―)
□ □
註:――
=の左側は奇數 1,3,5,7,9 を,=の右側は偶數 2,4,6,8 をはめこむこと
(3)
EMA
_____
MA)UEMA
MA
―――――
TM
AS
―――
EMA
EMA
―――
0
(4)
□□□□
_________
3□□4)□□□□□□□□
□□□96
―――――――――
□□□□
3□□□
――――――
□□□□□
□5□2
――――――
□□□□□
□□□1□
―――――
0
“虫喰ひ算”大會 第二十四會場
こちらは第二十四會場でございます。
虫喰ひ算で忘れてはならないブーン先生のことは前にちよつと申しましたが、この先生はダルウィチ大學の數學の主任の先生であります。
その出版元はミルズ アンド ブーン株式會社ですが、このブーンとブーン先生との關係は分つてゐません。
ブーン先生の名著“パヅル ペーパーズ イン アリスメチック”は本當に愛すべき書物でありますが、その卷頭に於ける例題の「解き方」の解説が間違つてゐるのは御愛嬌であります(その書第九頁)。
(1)
AB7
− 7BA
――――――
1AB
(2)
□□□□
× □□□
――――――――
9□□□
19□4□
26□□2
――――――――
□□□5□□□
(3)
□□□
_______
628)□□□270
□□□□
―――――――
□□□7
□□□□
―――――
□□□0
□□□
――――
482
(4)
TCCCAZX
__________
MSR)MSRTRABRC
MSR
――――――――――
TRAB
TZLC
――――――
STBR
TBZR
―――――
SMCC
SSBZ
――――
L
“虫喰ひ算”大會 第二十五會場
こちらへ、こちらへ。いよいよ第二十五會場です。これをパスすれば、あと僅か五會場をあますのみ。ほい、そんな下らんことは申すのぢやなかつた。
選士がたは、今こそひたむきに、虫喰ひ算と取組んでおいででせう。今となつては、虫喰ひ算に對する禮讚のことばを、私が改まつて宣傳する必要もなきまでに、選士のかたがたは、それぞれ夢中で鉛筆の先を嘗めたり、鉛筆のお尻で頭をごしごし掻いたりなされてゐることでありませう。
ここをパスなされば、すなはち第二十五階選士です。第二十五階ですぞ。
(1)
ABC
− CBA
――――――
3BA
(2)
□□ □□ 1
―――― = ――― = ――
□□□ □□ 3
註:――
1から9までの九種の數字を□の中へはめること
(3)
QAR
_______
QTAN)QPTZDN
QTAN
―――――――
DQDD
TNPR
―――――
XDPN
XDPN
――――
0
(4)
□5□
________
□□□□)□55□□5□
□□5□□
――――――――
□□□□□
□□□□□
――――――
□□□□
□□□□
――――
0
“虫喰ひ算”大會 第二十六會場
第二十六會場はここであります。
いよいようるさい問題が登場いたします。相當お覺悟あつて然るべしであります。
序文に揚げましたる文献に名の出てゐるアッカーマン氏は、ロンドン大學出の工學士であります。その文献に出てゐるたくさんの謎々の問題は、イギリスの2LO放送局から放送されたものを集めてあり、虫喰ひ算と覆面算はたつた四題にすぎませんが、他の百ばかりの問題は、數學と科學と工學の各部門に亘り、なかなか面白いものばかりで、氏の解説も頗る平易です。かういふものが放送される彼の國の放送局と國民を、私は羨ましく思ひます。
(1)
□7
_____
7□)□775
2□□
――――
□□5
□□5
―――
0
[#第二段の被除數「□775」は底本では「□445」]
(2)
1 1
4――×□―― = 9
□ 7
(3)
□□□
_______
□□□)□80□□□
□□□
―――――――
□□□□
8□□□
―――――
□□□
□□□
―――
0
(4)
CWPSQNGM
× MGNQSPWC
―――――――――――――――――
BWBBBBBBC
PBNSBDGQW
SBSCGSCGP
QBBGWMPDS
NCDPMWGBQ
GCGCPGCPN
MCSNDBPQG
CWPSQNGM
―――――――――――――――――
MGDSPDBCDDDGBCSC
[#第三段「BWBBBBBBC」は底本では「BBWBBBBBC」]
“虫喰ひ算”大會 第二十七會場
虫喰ひ算の解き方には、いろいろあると、初めに申しておきました。皆さんのやうな高級選士は、そのあらゆる解き方を探求してごらんになるのが興趣深いことでせう。
これまでにお話して參つたやうなシャーロック ホームズ探偵的な解き方ではなく、その運算書から多元の聯立方程式を得、それからばりばりと解いていく方法もございます。つまり代數的解き方です。
この方が、むしろ正確さと速度に於いて、ホームズ探偵のやり方よりもすぐれてゐますが、素人的な興味は、やはり名探偵のやり方の方が深いやうに思ひます。
こちらは第二十七會場でございます。
(1)
AB
× BA
―――――
□□1
□1□
―――――
□□□□
(2)
□□□□
94―――― = 100
□□□
註:――
1から9までの九種の數字をはめこむこと(9と4は既に使ひずみ)
(3)
B□A
_______
A□B)□□□C□□
□□□B
―――――――
□□BC
□□□□
―――――
□□□A
□□C□
――――
0
(4)
A7□0A
_________
□□□)1□□□□□□□
1□□□
―――――――――
□□□
□□□
――――――
100□
9□□
――――――
□□□□
□□□□
――――
0
“虫喰ひ算”大會 第二十八會場
だんだん會場の數が殘り少くなつて、あますところ僅かに三つ。せいぜい頑張つていただきます。第二十七階の選士がた。
すつかり問題を片づけてしまうと、後はさびしくなつてやり切れまい。その後は一體どこに虫喰ひ算に似た智能的法悦を求めようかと歎かれる選士も――多分少からずあることと思ひます。敢へてさやうに察します。
さういふ方は、初めからやり直してください。すると、意外にも蒸しかへし的な味は發見されず、やはり鮮新な虫喰ひ算問題として貴下を愕かすことでせう。
(1)
AYM8P
× ARZ
――――――――
EGM6A
YPMRK
AYMKP
――――――――
TRTMARA
(2)
B09
______
AB)□0□□3
3□□
―――――
A□3
A□3
―――
0
(3)
RSR
______
PR)MTVVR
MVR
―――――
KKV
KMD
――――
MVR
MVR
―――
0
[#第一段「 RSR」は底本では「RSR 」]
(4)
循環小數
┌───┴───┐
・ ・
□□.□□□□□□□□□□
___________________
□□□□□□)□□□□□□□
□□□□□□
―――――――――
□□□□□□□
□□□□□□
―――――――――
□□□□□□ □
□□□□□□ □
―――――――――
□□□□□ □□
□□□□ □□
―――――――――
□□□□ □□□
□□□□ □□□
―――――――――
□□□ □□□□
□□□ □□□□
―――――――――
□□ □□□□□
□□ □□□□□
―――――――――
□ □□□□□□
□ □□□□□□
―――――――――――――
□□□□□□
□□□□□□
―――――――
□□□□□□
[#「循環小數」は底本では記載なし]
[#循環小數を示す「・」は底本では記載なし]
“虫喰ひ算”大會 第二十九會場
ひどい目に遭つたとおつしやるのですか、前會場で……。それはどうも。何と御挨拶をしたらよろしいやら。
虫喰ひ算を今まで甘く見過ぎてゐたといはれるのですか。へえつ、そんなに懲りましたかね、あの問題に…。
お前はあれをやつたことがあるのかとお問ひになるのですか。さあ、そのことですよ。實は前から手をつけてゐますが、いまだに解決がつきませんのです。とうとう曝露しましたね、私がまだ第二十七階選士であつて、虫喰ひ算名人でないといふことを。
さあさあ、こちらは第二十九會場です。
(1)
3□
_____
□□)2□□9
23□
――――
5□9
5□9
―――
0
(2)
6 1
□――×5―― = □□
7 □
[#=の右側「□□」は底本では「□」]
(3)
XLQAB
× AKLB
―――――――――
FHALB
LHFBK
XCBCDK
BBQKC
―――――――――
FFLBQCXB
(4)
□□7□□
___________
□□□□7□)□□7□□□□□□□
□□□□□□
―――――――――――
□□□□□7□
□□□□□□□
――――――――――
□7□□□□
□7□□□□
――――――――
□□□□□□□
□□□□7□□
――――――――
□□□□□□
□□□□□□
――――――
0
“虫喰ひ算”大會 第三十會場
いよいよラスト ホールです。うんと推理の力をふりしぼつていただきませう。ここさへパスすれば、貴下は虫喰ひ算の最高級選士となられるのです。
名殘りが惜しい。さうですか。もう一度この本を初めから繰返しては……。いやもつと新しい問題、新しい智能的困難にぶつかりたいとおつしやるのですか。
殘念ながら私の手許にあるものは、これまでに全部さし出しまして、後にはもう何も殘つてゐません。
ああ、さうでした。これと似た刺戟をお望みの方は、あの有名なるアメリカの暗號解讀者ヤードリ少佐著の「ザ ブラック チェンバー」を繙かれんことをお薦めします。
さあ、最終のティーへお立ち下さい。
(1)
2N1
4N6
+ 162
――――――
829
(2)
□ □
□(□□―+□□―)=100
□ □
註:――
=の左側は1から9までの九種の數字をはめこむこと
[#一番左の□は底本では無し]
(3)
3Y□□
______
□X)6□X7Y
□Y
――――――
XX
7□
――――
□□7
□□□
――――
□Y
□Y
――
0
(4)
□□□□.□□□□
____________
□□□)□□□□□□
□□□
―――――――――
□□□
□□□
―――――――――
□□□
□□□
――――――――
□□ □
□□ □
――――――
□□□□
□□□□
―――――
0
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