あし
著者名:新美南吉
「いたいッ。」
とさけんでとびあがりました。
「そォらみろ、それがぼくのあしだ。きみだろう、ぬすんだのは。」
「このとんまめが。」
ともだちの馬は力いっぱいけかえしました。
しびれがもうなおっていたので、その馬も、
「いたいッ。」
と、とびあがりました。
そして、やっとのことで、じぶんのあしはぬすまれたのではなく、しびれていたのだとわかりました。
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