ズッコケ恐怖の雛見沢 at NEWS4VIP
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100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:15:35.59 FtRYwG7k0
おんやぁ?

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:16:23.29 iqCps3yI0
「えっ?それってどういう…」

ハカセが言いかけると富竹は当たり前の話をするみたいに続けた。

「腕が一本、まだ見つかっていないんだろ?そういや殺害現場はこの辺だったらしいね」
殺人事件?この雛見沢で?

「あの、富竹さん…それって一体なんの…」

ハカセのセリフは、戻ってきたレナによってそこで打ち切られた。

「ハカセくん、お待たせー!待ったかな?…かな?」

胸に壊れた炊飯器を抱えてレナが戻ってきた。

「ちょっとレナさん、それって何に使うんですか?」

思わずハカセが尋ねると、遠くで声がした。

「それじゃあ僕はこの辺で。驚かせて悪かったね、『ハカセくん』」

気がつけば富竹さんは随分と遠くまで行ってしまっていた。
もっと聞きたいことがあったのに。

102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:17:12.84 mrNaP4MR0
しかしトミー馴染むなぁ
クラウドも馴染みそうだが

103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:18:07.87 iqCps3yI0
帰り道、レナに聞いてみることにした。

「あの、レナさん、ちょっと聞きたいんですが、昔、ここでバラバラ殺人事件ってあったんですか

?」「知らない」

え?
驚くほど早い返答だった。
いや、それは返答というより、はっきりとした拒絶。そう言ったほうがいいぐらいの態度。
転校してきて以来、こんなレナの態度を見るのは初めてだった。

ハカセが呆気にとられていると、レナはフォローするように続けた。

「実はね、レナも去年まで余所に住んでたの。ハカセくんたちと一緒だね。
だからね、それ以前のことはよく知らないの。ごめんね」

「あ、そうだったんですか。それは知らなかったなあ」
とぼとぼと歩きながらハカセは答えたが、明らかに変なレナの態度に不信感を募らせるばかりだっ

た。

一体全体、この雛見沢という村には何があるんだろう…。
ハカセは考えても考えても答えの出ない事を、帰り道中ずっと考えていた。



104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:22:28.08 MQcTURf6O
つC

105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:33:48.82 iqCps3yI0
「それでお前、いままでレナさんと二人っきりでデートしてたのかよー。ずりいなあ」

公由家に帰ってきて、二人に事のあらましを説明すると、ハチベエは食ってかかってそう言った。

「別にデートってわけじゃないよ。それよりおかしいと思わないかい、いいかい、もしバラバラ殺人なんて大事件があったら、こんなに小さい村じゃ大騒ぎに決まってるだろ?
普通に考えたら、何年も語られるような事件だよ。それなのに僕らはそれについて何にも聞いていない。
お爺ちゃんもお母さんも、そんな話したことが無いんだ。これってちょっと普通じゃ無いと思うな」

ハカセは眼鏡をかけ直しながら言った。

「ううん、確かになあ…ハカセの言うとおりかもしれない。うん、こりゃ面白くなってきましたよ。ちょうど退屈してたところだったんだ。俺たちでそいつの謎を暴こうぜ」

ハチベエが乗り気になったのを見て、モーちゃんが金切り声をあげる。

「やめてよハチベエちゃん!ねえハカセちゃん、そのバラバラ殺人ってのを言ってたのは富竹さんだけなんだろ?
その人の作り話ってことは無いのかなあ?」

怖がりがモーちゃんだが、指摘は意外に鋭い。

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:34:39.81 XLfXz2bD0
文体がひぐらし寄りになってきたな

107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:41:21.69 iqCps3yI0
確かにバラバラ殺人について話していたのは富竹さんだけである。
そもそもこの人の完全な創作で、単にハカセを担いだだけって可能性も否めない。

「うん、それはその通りなんだけどね。ただ、バラバラ殺人についてレナさんに聞いたときの反応が不自然だったんだよ。

もし、バラバラ殺人なんて話が本当に初耳だとしたら、むしろ興味を持って聞いてくるだろ?

自分も転校生っていうんなら尚更そうなんじゃないかな。

興味を持たないまでも『え?なにそれ?』って反応になるのが普通なんじゃないの。

それを『知らない』って即答えるのって、どう考えてもおかしいよ」

ハカセは帰り道中、ずっと考えていたことを二人にぶちまけた。

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:51:16.75 iqCps3yI0

「確かにハカセの言うとおりだぜ。そうなるとレナが怪しいな。
よし、明日、学校で俺が問い詰めてやるから楽しみにしてな。
なあに、年上って言ったって女だろ、余裕だよ」

どうもハチベエは短絡的すぎる。

「別に僕は、レナさんが犯人だなんて思っちゃいないよ。
ただ、何かを隠してる…いや、レナさんだけじゃなくて、村ぐるみで何かを隠しているんじゃないかな。
余所者には知られたくない何か。バラバラ殺人だけじゃなくて、例のオヤシロさまの話もそうだよ。
お爺ちゃんの話だとこの村の守り神ってことだけど、あの婆さんの話を聞く限りじゃどう見ても悪霊の類だろ?
この辺も、なんか秘密があるんじゃないかなあ」

ハカセがとりなすと、ポテトチップスの袋をバリバリと破いていたモーちゃんが言った。

「そういえば今日の休み時間、クラスの小さい子たちが変なこと言ってたよ。
今年も鬼隠しがあるのかなあとかそんな感じだったかな。
ぼく、気になって聞いてみたんだよね。鬼隠しってなんだい?って。
そしたら『なんでもないよ!』って驚いたみたいにどっか言っちゃったんだよねえ。
ハカセちゃん、ハチベエちゃん、鬼隠しって聞いたことある?」

109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:55:04.67 iqCps3yI0
すみません、中途半端なところですけど、寝ないと明日がヤバイんで、そろそろ落ちます。
それにしても会話以外も書いてくと、けっこう進まないもんですね。
ご指摘にあるように、だんだんズッコケっぽい文章じゃなくなっちゃってるし…。

もし明日も奇跡的にこのスレが残っていたら、続きを書きたいと思います。
ここまで読んでくれていた方々、本当にありがとうございました。
今日中に完結できず申し訳ありません。

110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:55:42.32 AT6ONDUz0
そういや事件の犯人が「私はとある組織の一員として犯行に及んだ」とか言って
結局その組織のことは何一つ分からずじまいって話あったけど
あの伏線って別の巻で回収されたのかな

111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:56:42.29 AT6ONDUz0
>>109
乙 懐かしかった
書き溜めて改めて立てるって手もあるぜ

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 02:59:50.37 iqCps3yI0
>>110
雪山の山荘で起きた殺人事件の話ですね。
あれの「組織」は伏線扱いって感じじゃなく、あの巻だけでの話でした。
もしかしたら、中年ズッコケの方で補完されるかもしれませんね。

>>111
ありがとうございます。
せっかくここまできたんで、落ちたら落ちたで書き溜めて建て直しはしてみたいですね。


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:00:40.10 GDbYeajoO
絶対に完結させるんだぞ?期待してるから


俺が好きだったのは未来報告と忍者かな

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:03:07.97 tk7MCE88O
>>1乙。
一応保守しとくから、間に合えばこのスレに書いてくれ。

個人的には株式会社が好きだったなあ…。
前半で一番人気は株式会社、後半の作では忍者が一番人気らしいね。

115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:03:22.00 ckw1TEFGO
これはwwwwwwktk

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:28:12.60 HhYowheBO
江戸時代にタイムスリップする話も好きだったな
ほしゅ

117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:41:30.55 tk7MCE88O
>>116
平賀源内の方?
あれで江戸時代の文化を知ったなあ…。岡っ引きとか。

118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:43:37.98 tk7MCE88O
てかここにいるやつらは中年の方は買ってるの?

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:49:05.28 iPpPq6ANO
おいおい、俺の小学生時代の愛読書と中学、高校初期時代のジャスティスが合体だと?
これは保守せざるを得ない

120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:49:33.05 dvClIsFv0
中年気になってるけど読んでない
どうだった?

121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 03:51:23.72 iPpPq6ANO
俺は未来旅行が好きだったなぁ。あと発明狂時代。

小学校の時にNHKのドラマ欠かさず見てたなぁ…あれディスプレイが曇って

122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 04:11:12.50 iPpPq6ANO
保守

デング熱の話もよかったなぁ…

123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 04:54:41.30 VZgbP7L60
COOLになれハカセ

124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 05:56:14.71 8hGjme9+O
中年は、自分が昔の友達に会ったような気がしてなつかしさマックス。
ただ、モーちゃんが夜勤バイト等々、夢がなさすぎる感がすごい。

125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 06:30:33.15 is/q/D5NO
ほしゅ

126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 07:20:05.38 whBY8rTyO


127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 07:30:49.44 XlpCAj9wO


128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 07:56:53.58 tk7MCE88O
中年の方って、読んでると物凄いリアリティがあるんだよな。
さすがは那須先生って感じ。
本気で中年として書かれてるのに、ちゃんとズッコケしてるっていう不思議。

129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 08:05:46.45 6iPn9ENf0
まさかのずっこけ

130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 08:06:35.69 B+1n/MAkO
ハカセってなんの仕事してんの?
普通のリーマン?

131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 08:17:31.31 oj3mZdOj0
>>130
さえない中学か高校の数学教員だったはず

132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 09:21:47.60 tk7MCE88O
中学教師だね。
一巻だと学級崩壊おこしてる。

133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 09:28:00.27 FDncw8GgO
何それ見たくねぇ・・・

134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 09:35:51.52 pLd+SxAs0
さえてなかろうが学級崩壊してようが今のご時世だと中学教師は上位の勝ち組だよな

135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 09:38:10.13 8hGjme9+O
ちなみにハチベエは圭子と結婚するも浮気し、ホテルロビーで圭子とばったり出会うわ、息子は学校抜け出してゲーセン行くわ、家庭がやばい。

136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 10:05:58.16 tk7MCE88O
モーちゃんとこが一番危険な感じがするけど。
リストラ食らって深夜バイト。
親と同居も嫁は母親(時子)とそりが合わず、離婚の危機。

2巻(age41)では持ち直して感じだけど。

137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 10:08:48.71 6l62W/HSO
スレタイ見てワロタ
>>1は天才か

138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 10:33:40.92 tk7MCE88O
ところでお前らは、どの女キャラがいいの?


僕は佐々木絵美ちゃん!

次点で桔梗(山賊修行中)かな。

139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 11:08:32.46 MkiYdK/FO


140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 11:15:48.16 tk7MCE88O
ほしゅ

141:1
09/09/10 12:10:50.44 iqCps3yI0
1です。
まだ落ちてなかったんですね。驚きました。
保守してくれていた方、ありがとうございます。
夕方頃に続きを書こうと思っています。もっとも、それまで残っていたらですが…。

142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 12:19:47.30 uR5p9LreO
落ちてるかもしれんのだから今のうちにトリップつけて立て直すのも有りだぞ?

143:1 ◆or0XnlxUXQ
09/09/10 12:29:13.42 iqCps3yI0
そうか、じゃあ一応トリップをつけときます。
もし別のスレでお会いした際にはよろしく。

144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 12:52:51.84 6XSODazt0
支援

145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 13:52:11.12 MkiYdK/FO
ほしゅ

146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 14:56:49.72 MkiYdK/FO


147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 14:59:13.61 Sb6wfP0gO
なんとなく保守してくれオーラが見える

書き溜めしてから投下しろよ

148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 15:08:49.40 GEZL+p3KO
ほしゅ

149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 15:12:58.29 qGFeksY4O
綿流し偏の最後死んだはずの詩音が圭一の病室に現れたけどあれは結局なんだったの?

150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 15:19:51.76 qKcZYAzVO
>>149
L5が発症して見えた幻覚なんじゃね

151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 16:06:10.15 Ed5AmEV70
あの頃は希望があった

152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 16:41:42.87 MkiYdK/FO


153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 17:12:26.56 whBY8rTyO


154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 17:25:55.91 0GsI21caO
>>149特に理由の無いオチ要員じゃないの?
あの頃はまだホラー系だったし

155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 17:35:11.58 Cct79f+HO
追いついたー

株式会社好きな人多くて嬉しい!

>>1には続きを期待してる

156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 17:37:15.86 IEQ7+3t10
期待しておこうじゃない

ジュースを買ってきて売る話は面白かったなぁ

157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 17:56:29.17 iqCps3yI0
ハチベエもハカセも、しばし顔を見合わせていたが、その内ハチベエがつぶやく様に言った。
「オニカクシ?なんだよ、それ」

「神隠しっていうのなら知ってるけど、鬼隠しっていうのは聞いたことないね」
ハカセもそれに続く。

「神隠し?おっ、それって名前が似てるじゃないか。それってどういうものなんだ、ハカセ」

「うん、神隠しって言うのはね。『天狗隠し』とも言うんだけど、ある日突然、人間がパっと消えてしまう現象を言うのさ」

「消えるって、いなくなっちまうのか?」

「そうさ、日本の古い言い伝えだけどね」

「やめてよハカセちゃん、だいたいそれ、大昔の話なんだろ?現代じゃ関係ないじゃない」
モーちゃんは図体はでかいものの、肝っ玉は人一倍小さく出来ているのだ。



158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:05:22.29 pLd+SxAs0
再開キタ
この三人はすでに神隠し経験ありだよなw

159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:07:21.54 iqCps3yI0
「たしかにそういう話ってのは、たいていがインチキだったりするからな」

ハチベエがわけ知り顔で頷いてみせたが、ハカセは口をとんがらかせて反論した。

「いや、そうとばかりは言えないよ。世界各地で突然、行方不明になっちゃう話はけっこうあるんだな。それもちゃんと日付まではっきりしている話が山ほどあるんだ。

例えば1519年10月、マニラ知事官邸を警備中の兵士が、いつの間にかメキシコの宮殿前に立っていたって記録がある。1万4千4百キロの距離を飛び越えたってことだな。
この事は二ヵ月後、マニラから出た船によって確かめられている。

他にも1913年、作家のアンブローズ・ビアスが行き止まりの洞窟に入っていったきり、二度と姿を現さなかった。
さらに1937年12月、長江の橋のたもとで兵士三千名が…」

ハカセの話はどうも、長くなりすぎるきらいがある。

160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:15:06.80 IEQ7+3t10
ドラえもんの何かで読んだなぁ、懐かしい

161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:16:36.78 iqCps3yI0
「だいたい僕らが新学期そうそうに行った江戸時代、あれだってあのまま帰ってこれなかったら神隠しだって言われてたんじゃないの」

「わかったわかった、確かにそうだよな。神隠しはわかったけど、そんじゃ鬼隠しってなんなんだ?
モーちゃん、他になんか情報は無いのかよ」

「うーん、そうは言ってもねえ…あ、そうだ!たしかナントカサマの祟りとか言ってたなあ」

「モ、モーちゃん、それってオヤシロさまって言ってたんじゃないのか」

「いやハッキリと聞こえなかったから…でもそうかもしれない。ここに来てから、他に似た名前って聞いてないもんね」

「ということは、鬼隠しの鬼っていうのが、オヤシロさまの正体だって可能性が高いかな」
二人の話を聞いていたハカセが、まとめるように言った。

162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:17:07.02 ub1hV9n50
スレタイに釣られてやってきたら予想通りズッコケ3人組
今から読んでくる

163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:24:17.90 MkiYdK/FO
圭一は登場させない方が良かったんじゃないか?

164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:25:32.71 wdR80yRa0
懐かしいwww
学校の図書館にあるやつ全部読みつくしたな〜

165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:34:37.62 iqCps3yI0
「鬼っていうのはね、怖い化け物のイメージでもあるけど、同時に神秘的な存在の代表でもあるんだ。
さっき言った天狗のことを指して鬼と呼ぶこともあるし、ある宗教で神様として扱われている神が、他の宗教では鬼として扱われていることもある。
この雛見沢って村は鬼信仰があったんじゃないの」

ハカセは再び博学なところを見せてみた。

「だけどよー、ここの連中が信じてるのが鬼だったとして、じゃあ鬼隠しってなんなんだ?
連中の態度からして、聞いても素直に教えてくれるわけないだろ」

「うん、確かにそれはそうなんだよね…よし、明日は土曜日で半ドンだろ?
午後に興宮の図書館に行ってみないか?ここの歴史を調べてみたら、何かわかるかもしれない」


166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:35:58.40 pLd+SxAs0
三四フラグキタ

167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:39:49.00 V5xK0ljQ0
ハチベエがみよさんに見とれるに一票

168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:44:48.58 Z81cQ+/vO
ズッコケ懐かしいな。
ひぐらしは全く知らないが

169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:47:01.85 iqCps3yI0
そして翌日。
ハカセにとって今日ほど授業が終わるのが待ち遠しい日は無かった。

キーンコーンカーンコーン

やれやれ、やっと終わったぞ。
ハカセは授業が終わるやいなや、ハチベエに声をかけた。
「ハチベエくん、そんじゃ急いで帰って、それから出発だよ」

「わりい、さっきチビどもに野球を教えてやるって言っちゃったんだよ。
そしたら今日試合だから是非出てくれってせがまれちゃってさ。断るに断れないんだ。
悪いけど今日は、モーちゃんと二人で行ってくれるか?」

「なんだよ、それ…しょうがないなあ、そんじゃモーちゃん、急いで帰ろうか」
ハカセが傍らを振り返ると、モーちゃんは梨花ちゃん、沙都子と和やかに談笑している。

「ゴメン、ハカセちゃん。梨花ちゃんと沙都子ちゃんが美味しいケーキ屋さんを教えてくれるって言ってくれてて。
なんでも、今日行くとタダになるチケットがあるらしいんだ。
図書館はまた今度ってわけにはいかないかなあ?」

170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:54:59.35 V5xK0ljQ0
こんなgdgdな感じもあった気がするwwwww

つーか、モーちゃんェ・・・

171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:57:32.22 iqCps3yI0
まったく、この二人は約束をなんだと思っているんだろう。
ハカセは憤慨しながら一人で公由家に帰った。
だいたい、この村の人間は隠し事をしてるって話を暴こうとしているのに、
その村の人間たちと仲良く遊ぶ用事を優先して、昔からの親友の約束を反故にするというのがどうかしている。
「まあいいや、僕一人で探そう。だいたい、あの二人は図書館には向かないからな」
ひとりごちたハカセが公由の家に着き、玄関を開けようとした、その瞬間、

ペタリ

足音が聞こえた。
ハカセは思わず振り返ったが、そこには誰もいない。
「おかしいなあ、さっき足音が聞こえたと思ったんだけど…。
おっといけないいけない、早く図書館に向かわないと」

172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 18:59:47.16 QjB2jcHYO
紫煙

173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 19:14:10.80 iqCps3yI0
ハカセがやってきた興宮の図書館は、予想に反して随分と立派な建物だった。
まだ新しいのかきれいだし、規模も蔵書もミドリ市の図書館よりも大きく見える。

「これなら目当ての本もいろいろとありそうだな。それにトイレも…」

ズッコケシリーズを愛読していた方はご存知であろうけど、ハカセにはあるクセがある。
それは勉強するときや本を読むときに、トイレに篭るという、あまり人様に自慢できないようなクセだった。
ハカセにとってトイレの個室は集中力を高める別世界であり、聖域なのである。
ところがこっちに来てからというもの、ハカセはトイレに篭れないでいた。
それは公由の家が和式便器だったからだ。
まさか和式に中腰になりながらでは、算数ドリルは出来ない。
雛見沢に来てからどうも勉強に集中できない気がしてたけど、それはトイレに原因があるのではなかろうか。
かようにハカセは考えていたのである。

しかし、いま目の前にある建物は、その造りからして現代的であり、トイレも洋式である可能性が高い。
これはハカセにとっては嬉しい誤算だった。
しかも都合のいいことにいつもの二人はいないときている。
いかに仲のいい二人の前でも、図書館の本を持ったままトイレに篭るのは気がひける。
ひょんなことから絶好のチャンスがやってきたと、ハカセはにんまりとしたものである。

174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 19:23:44.79 tk7MCE88O
まさかのトイレフラグwww

175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 19:29:00.03 iqCps3yI0
図書館の中はまるで別世界のように涼しく、外の茹だる様な暑さを忘れさせた。

さて、まずは民俗学の本を…いやいや待て、この村の歴史が先決か。
ハカセがブツブツと呟きながら歩いていると…

ドンッ!

「キャッ、びっくりしたー」

誰かにぶつかってしまった。
「す、すみません、お怪我はありませんか?」
ずり落ちた眼鏡を直しつつ、慌ててぶつかった先を見ると、そこにいたのは都会的で綺麗な女の人だった。
「ふふふ、大丈夫よ。でも気をつけないね」
女の人は涼しげに笑いながらそう言った。
はあ、この村にもこんな綺麗な人がいるんだなあ。
ハカセが妙な感心をしていると、女の人が何かに気づいたように言った。
「あ、もしかして君が山中くん?」


176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 19:36:51.53 iqCps3yI0
「はい、僕は山中ですけど…ええと、失礼ですがどちら様ですか」

「あらあらあら、ごめんなさいねえ。そうよね、私がまだ自己紹介してなかったわね。
私は鷹野三四。雛見沢にある入江診療所で看護婦をやってるわ」

三四と名乗る看護婦は、自分の髪をくるくると弄びながら、楽しそうに話している。

「ふふふ、なんで私があなたのこと知ってるか、理解できないって顔してるわね。
こんな小さい村だからね、新しく引っ越してきた人の事はすぐに噂になっちゃうのよ。それに―」

そこで三四は顔を随分と近づけてきた。甘い香水の香りがハカセの鼻をくすぐる。

「―やってきたのが、あの御三家の公由家のお孫さんって聞いたら、すぐにでも覚えるわよ」
三四はからかう様な、どことなく含みのある様な微笑を浮かべながら、ハカセにそう言った。


177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 19:38:17.73 C2iWsVAc0
スレタイに魅せられて飛んできますた

178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 19:59:48.08 qcOc++R50


179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:10:04.93 iqCps3yI0
三四の香水は麻薬か何かなのだろうか。
そう思えるほどに、気がつけばハカセは身体がコチコチに固まっていた。
ややあって、
「御三家?なんですか、それ」
搾り出すようにそれだけ言うのが精一杯だった。

「御三家も知らないの?困った坊やねえ。公由家の孫、それも跡取り候補だって言うのに」

御三家?跡取り?なんのことだ?サッパリ話が見えてこない。

「あら、その本……雛見沢の歴史に興味があるのかしら?」
三四はハカセの手に持った「雛見沢の歴史」という本をチラリと見た。

「ええ、歴史はそもそも好きなんで…いま調べたいのは、どちらかといったら民族学ですけど」
ハカセの口から民俗学という単語が出た瞬間、三四の目が光った、気がした。

「ふふふ、勉強家なのね。じゃあついてらっしゃい、お姉さんがいいことを教えてあげるから」
三四はそう言うなり、踵を返して歩き出してしまった。

ほっとくわけにもいかないし、しょうがなく後を追いかけると、そこは図書館の一角にある休憩コーナーだった。


180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:21:17.33 6iPn9ENf0
>ズッコケシリーズを愛読していた方はご存知であろうけど

ニヤリとした

181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:23:45.97 iqCps3yI0
「はい、お姉さんの奢りよ」
三四はハカセに紙カップのジュースをよこしてきた。

「まさかさっきの場所で話を始めるわけにはいかないでしょう?」

「ええ、そうですね、本を読んでいる方の邪魔をすることになっちゃいますもんね」
ハカセが答えると三四はさもおかしそうに笑った。

「そういうことじゃないのよ。あんなに人の多いところで 物 騒 な 話 をするわけにはいかないってことよ」

物騒な話?どういうことだ?
「ええと鷹野さん…は民俗学の話をしてくれるんですよね?それがなんで物騒な話なんですか?」

「それはね、この雛見沢の歴史そのものが物騒だからよ」
三四はなおも、おかしそうにこちらを見ている。


182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:36:30.92 k4zdtkq9O
捕死

183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:39:36.69 iqCps3yI0
「山中くんはオヤシロさまの祟りって知ってる?」

!! いままで調べようとしていた単語が三四の口から出てきた。
「いや、聞いたことはあるんですけど…意味はまったく知りません」
ハカセはそれだけ言うと、口をつぐんだ。ここは思い切って聞いてみた方がいいんじゃないだろうか。

ハカセがそれについて聞こうか聞くまいかと悩んでいると、三四は話を続けた。
どうやらこちらが聞かなくとも、勝手に喋ってくれるつもりらしい。

「昔ね、この村にある底なし沼から鬼が出てきたことがあったのよ。人喰い鬼ってやつね。
沼から這い出てきた鬼たちは、里に降りると次から次へと村人たちを食べて言ったわ。それも生きたまま、臓物を引き抜いて、ね」
なにがおかしいのか、三四はさも楽しそうに語っている。

「人間も黙ってやられてるわけにはいかないから、敵の鬼の子供を捕らえては撲殺してたりしてたの。
こうなると、もうどっちが鬼なんだかわからないわね。
そんなとき、鬼の中からもう人間を食べるのはやめよう、と言い出した人物がいたのよ。それがオヤシロさまね。
オヤシロさまは人間と鬼の間に立って、両者のいさかいを静めたの。
そしてそれ以来、鬼たちは沼の底に戻り、オヤシロさまは鬼たちが二度と出てこない様、見張りとして村に残った。
これがいまも村人に祀られているオヤシロさま」


184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:51:22.04 6iPn9ENf0
考えたら御三家の孫になんてこと言うんだ
詩音の時はどんなかんじなんだっけか・・・

185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:57:23.80 oCrfufM10
追いついた
紫煙

186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:59:28.02 iqCps3yI0
三四はなおも続ける。
「こうして村の守り神になったオヤシロさまだけど、神様と言ったって、もともとは人喰い鬼。
何年かに一度、どうしても人間を食べたいって欲求を抑えられなくなっちゃうらしいのよ。
―そしたら、どうすればいいと思う?」
三四はハカセに尋ねてきた。
「どうすればって…」
「簡単な話よ。誰かを犠牲にすればいいってわけ。これがオヤシロさまの祟り。
そして誰かが死んだあと、オヤシロさまの怒りを鎮めるために、生け贄を沼に放り込んだ。これが鬼隠しね」
またしても気になっていた単語が出てきた。
鬼隠し。つまりは村人の崇めているオヤシロさまというのは、必ずしも尊敬だけされる対象じゃない。
それどころか恐れられていて、それゆえに崇め奉っているというのが真実ということなのか。

バキッ…バキッ…

ハカセが三四の話に聞き入っていると、床に何かを叩きつけるような音が聞こえてきた。
図書館だってのに、常識のないやつもいるもんだ。
ハカセがあきれて物音の方を見たが、そこには人っ子一人いなかった。
あれ?おかしいな…。
「ちょっと、聞いてるの、山中くん」
ちょっと怒ったような三四の声に、ハカセは慌てて三四の方を向いた。


187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 20:59:28.09 OEwV7ngq0
山賊修行中フラグか

188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:11:59.96 uvlBeDlx0
>>1はズッコケの本広げながら引用してんの?
それとも大体の内容覚えてて記憶を頼りに書いてんの?

189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:13:43.38 PhM827SK0
今のところ惨劇直行コースだな
支援

190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:14:06.33 iqCps3yI0
「ついでに言えば、もうすぐある綿流しのお祭りってのは、もともとは腸流し、
つまりオヤシロ様の指定した人間を「鬼隠し」し、鬼ヶ淵村民の前で拷問を加え腹を裂き、鑑賞し、
その肉を食すって儀式だったそうよ。どう?ゾクゾクしちゃうでしょ」

三四はどうも、この手の話が好きな人間の様だ。

「これが今なお続く、雛見沢の伝説。そしてここ数年の事件の元になっている伝説よ」
三四はそう締めくくり、目の前のジュースを一口飲んだ。

「あの…ここ数年の事件ってなんのことですか?」

「あはは、それも知らないのか。やあねえ。雛見沢連続怪死事件。通称、オヤシロさまの祟り。
ニュースの少ないこの村のトップニュースよ。
綿流しのお祭りの晩、誰かが死んで、誰かが消える。つまり、オヤシロさまの伝説そのままのことが起こってるってわけ」

191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:14:53.88 iqCps3yI0
>>188
もろパクリの部分もあるんですが(ババア登場シーン)、あとは適当です。

192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:19:13.74 iqCps3yI0
そこからの三四の話は、理解出来る範囲を超えた話だった。
4年前から続く、連続怪死・失踪事件。
その詳しいあらましを、三四は情景描写たっぷりに語ってくれた。

「あら、気がついたらもうこんな時間。そろそろ戻らなくっちゃ。それじゃ山中くん、じゃーねー。またデートしましょ」
三四はウインクをすると、そそくさと図書館を出て行ってしまった。

「もう夕方か…僕もそろそろ戻らなくっちゃ。…あ、そうだ」

ハカセはここにきた「もうひとつの用」を済ませるためにトイレに向かった。


トイレは残念ながら 和 式 だった。

193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:29:57.11 ZMjIkrow0
シェー



194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:30:53.44 iqCps3yI0
次の月曜日。
学校に行くと、何やら騒がしい。
なにがあったのかと尋ねると沙都子が学校を休んだとの事。

「ふーん、沙都子ちゃん、ケーキ食べ過ぎちゃったのかなあ。無料だったもんね。
僕も日曜日はさすがに動けなかったよ」
モーちゃんはとんちんかんな心配をしてみせる。

「へっ、そりゃお前はそうだろうけどよ、沙都子に限ってそりゃねえだろ。
あ、そうだ、きっと金曜日の部活でハカセに負けたのがショックだったんだな。あいつプライド高いもんなあ」
ハチベエが軽口を叩く。
そりゃ一体どういう意味だとハカセが食って掛かろうとしたとき、梨花がこちらを見てキッと睨んだ。

「これは…そんな馬鹿らしい話じゃない…なにも知らないあなた達に、馬鹿みたいな事を言われたくはない!」
いつもの梨花ちゃんとは思えぬ、強い口調でそう言ったので、三人はぽかーんと口を開けたまま、押し黙ってしまった。

195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:33:17.47 VV99eOYAO
鬼隠し+祟殺しとは…
このままだとなんという救いのない…

196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:40:31.90 whBY8rTyO
きょうち゛ゅうに完結できるのかな?かな?

197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 21:49:26.46 iqCps3yI0
「なるほどね、そういう事情があったのか」

次の日。今日も沙都子は学校に来ていない。昼休みになって、三人は魅音たちから今回の沙都子欠席についての事情を聞いた。

「だけどそれって、ええと、児童虐待っていうのになるんじゃないのか?」
圭一が誰とも無しに言う。
「うん、そうなんだけどね。さっきも言ったとおり、今までが今までだから、児童相談所はまともに取合ってくれないんだよ」
魅音は悔しそうに唇をかんだ。
「だけど児童相談所はそれが仕事だろ?通報があったら、徹底的に調べりゃいいじゃねえか」
「その辺はお役所仕事、ってやつでねー。まったく頼りにならないったらありゃしないよ」

みんながどうすればいいのか、思案にくれていると、教室の扉が開いた。
ガラガラッ

「沙都子!」
「皆さん、ご心配をかけましたわ。単なる風邪ですの。そんなに心配なさらなくても結構ですのよ」
口ぶりだけはいつもどおりの沙都子だったが、声の調子がそれを単なる空元気だと伝えていた。
見れば、体中のあちこちに青アザや切り傷がある。

198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:01:22.29 iqCps3yI0
「くそう、これをほっとけっていうのかよ」
その日の放課後、部活を「家事の手伝いがあるから」という理由で帰った沙都子を除いた部活メンバーは、
これからの進退について話し合っていた。

「あんなになっちまってる沙都子を見て、見捨てられるなんて仲間じゃねえぜ!」
「そんなことわかってるよ!…でも、どうしたらいいっていうの?」
圭一と魅音はさっきからずっと、同じ言い合いをしている。

そんな中、おずおずとモーちゃんが話し出した。
「あの…ぼくもね、昔虐待されてたんだ」
思わぬモーちゃんの告白に、一同はビックリした。

「虐待されてた、って言ってもホント赤ちゃんの頃だからね。
しっかりとは覚えていない、いやまったくと言っていい程覚えていないんだけど…
それでもなんとなく、お父さんを思い浮かべると、凄い怖かった印象しか出てこないんだ」
モーちゃんには父親がいない。モーちゃんが小さい頃、離婚をしたからである。
しかし、その理由が虐待にあったとは、ハチベエとハカセも初耳だった。

「ぼくは母さんがいてくれたから助かったけど、沙都子ちゃんはそうじゃないだろ?
だったら、僕らが助けてあげなくちゃいけないと思うんだよ」
モーちゃんは静かに、しかし力強くそう語った。

「確かにな…さっきの圭一さんのセリフじゃないけど、ここでほっといたら男がすたるってもんだよな。
なあハカセ、お前のいつもの悪知恵を出してくれよ」
ハチベエは褒めてるんだか貶してるんだかわからない物言いで、ハカセに言った。

「そんなこと言ってもねえ…あっ、そうか!大丈夫だよ、ハチベエくん。我に勝算アリだ」
ハカセはニヤリと笑って見せたものである。

199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:06:34.22 zKjoe18W0
始めてレスするけど最初からずっと見てるよ支援

200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:10:07.62 mJgOFiVE0
良い展開だ

201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:13:53.48 Ku5d4WpIO
ズッコケ大好きだったから、本当にwktkしてしまう・・・(´・ω・`)

202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:16:27.64 iqCps3yI0
「圭一さん、ちょっと…」
ハカセは圭一に何やら囁いた。
「そんなことでいいなら、いくらでも協力するけどよ。でも一体、それが何になるっていうんだ?」
圭一は首を傾げる。
「まだどうなるかわからないですけど、それがこちらの勝利の鍵になるはずです。なんとしてでもお願いします」

ハカセは一方的に圭一に頼み込むと、今度は魅音を振り返った。
「魅音さんと梨花ちゃんは、知恵先生と校長先生に、これまでの話をしっかりと伝えておいてください。
なお、先生には今日中に沙都子ちゃんの家を訪問する約束と、児童相談所への通報の約束もとりつけておいてください」

そして今度はハチベエとモーちゃんを振り返った。
「さあ、僕らは急いで家に帰ろう。明日までにやんなくちゃいけないことがある」
「お前、どうするつもりなんだ?」
ハチベエの問いにも答えず、ハカセはとっとと帰り支度を始める。
「話なら帰りに道々するからさ、とりあえず今は急ぐんだ。ほら、行くよ、ハチベエ君、モーちゃん」


203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:25:46.69 zKjoe18W0


204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:29:44.94 8hGjme9+O
できれば、ハチベエがビフテキ食べたり、モーちゃんが風月堂・メルシーを恋しがってくれると嬉しいな。

205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:30:55.91 iqCps3yI0
帰り道、ハチベエ達はハカセの計画を聞いた。
「お前がそんなこと考えてたとはなあ…しかし上手くいくのか、それ」
ハチベエはなおも不安の様子だった。
「上手くいくのか、じゃなくて、上手くいくようにするしか無いんだよ。
僕たちの頑張りに、沙都子ちゃんの未来がかかってるんだから」

三人は公由の家に帰ると、喜一郎に頼んで馬鹿でかい模造紙を何枚も貰った。
そしてそれを床に広げると、マジックで丁寧に書き込みを始めた。

「へへへ、コイツを見たら、児童相談所の人間もビックリするぜ、なんせプラゼンだもんなあ」
「ハチベエくん、プラゼンじゃ無くてプレゼン。それにこれはあくまでもわかりやすく説明するためだけじゃなくて、その後のためにやってるんだよ」
「わかってるって。とにかく目を引くように書けばいいんだろ?」

ハカセの案はこうだった。
電話しても埒の明かない児童相談所に直接乗り込んだところで、話をするだけでは結果は見えている。
だったら企業に倣い、今回の件をわかりやすくまとめてプレゼンテーション方式で説明しようというのだ。
それでも無視されるようだったら…?それならそれで、考えがある。

「おーい、正太郎!お前に電話じゃぞい」
「はーい、いま行くよ…あ、圭一さん?頼んでいた件はどうですか?」
「おお、バッチリだぜ。特にエンジェルモートでは、仲間のピンチだって言ったら、そこにいた人全員が協力してくれるってよ」
圭一の声は弾んでいる。
「さすがは圭一さん。もうちょっと早く生まれていたら、革命家になれたかもしれませんね。あ、それじゃまた」

206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:38:23.62 iqCps3yI0
>>204
それ、入れたいところですね。
ちょっと難しそうな感じなんですが・・・

207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:43:51.66 iqCps3yI0
翌日。学校に馬鹿でかい模造紙を抱えたままやってきた三人は、やってくるなり部活メンバーに囲まれた。

「知恵先生はちゃんと訪問して、児童相談所にも言ってくれたみたいなんだけど…やっぱり相談所は様子見みたい」

「くそっ、やっぱりそうか。だいたいなんなんだ、たいした相談もできないくせに相談所って。
これなら俺たちがやってた電話相談所の方がまだマシだぜ、なあモーちゃん」
ハチベエは気色ばむ。

「やっぱりそんなところか…みんな聞いてくれないか。僕ら三人は、今日の放課後、児童相談所に行こうと思う。
部活メンバーもみんなも付いてきてほしいんだけど、いいかな」

「いいも何も。仲間のピンチに協力するのは当たり前だぜ、なあみんな」
ハカセの問いに、圭一が元気よく答える。
他のメンバーも一様に乗り気だったが…梨花だけはあさっての方向を向いていた。
「梨花ちゃん、よろしく頼むね」
ハカセがあらためて声をかけてみるも、こっちを向かない。どうしたことだろうとハカセが回り込もうとすると、梨花は静かにこう言った。
「…どうせ無駄なこと…でもいいわ、付き合ってあげる。暇潰しにはなりそうだし」

208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:56:39.41 iqCps3yI0
放課後。辿り着いた児童相談所は興宮の一角にあって、人々を圧倒するような、息が詰まるような建物だった。
「うへえ、警察みたいな建物だな。これからこの中に入るのかよ」
ハチベエがみんなの気持ちを代弁したが、ハカセはどこ吹く風、まるで平気そうな様子だった。
「ほら、こっちが入り口みたいだよ。早く行こう」

「ええと、北条沙都子さん…についての陳情、ですか。少々お待ちください、いま係の者を…」
言いかけた受付の人の言葉をハカセが遮る。
「あ、出来れば責任者、それもこの施設の最高責任者に当たる人を連れてきてください。
これはワガママで言ってるわけでは無く、そうじゃないと話にならないと確信しているからです。
もっとも、直接担当している方のお話も聞きたいんで、一緒に連れてきてほしいところではありますが」
どう見てもただの小学生にしか見えないハカセの、あまりにも偉そうな物言いに、受付嬢は戸惑っている。
「ええ、そういうことはこちらとしましてもなかなか…あ、とりあえず代表の方の名前を書いて頂けますか?」

ハカセは名前の欄に大きく「山中(公由) 正太郎」と書いた。


209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:57:05.46 T2SQqC3r0
wkwk

210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:57:37.62 tk7MCE88O
ハwwwカwwwセwww


いつも通りだw

211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 22:59:15.22 dgiTq5MK0
流石ハカセ

212:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:00:56.52 BxlCKTBk0
支援

213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:02:15.28 Rl5D0QpI0
今の所は皆殺しの流れか・・・

ちょっと不安で腹が痛くなってきたorz




214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:13:18.66 dgiTq5MK0
しえん

215:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:19:31.29 aaJ6isas0
懐かしいいいいいいいいい
支援

216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:19:40.84 Uu/yrFmqO
おいついた
ひぐらしは知らんが支援させてもらおう

217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:19:49.00 /OrbbzjHO
とりあえず3人組だけは
無事に雛見沢から帰してやってほしいな

218:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:28:25.10 iqCps3yI0
ややあって、相談所の職員がハカセのもとにやってきた。
「はじめまして。興宮相談所 係長の谷中です。こちらは今回の件担当の川上です」
二人はハカセに名刺を差し出した。
「係長さん、ですか。僕は所長とお話をしたいと申し上げたつもりだったんですが」
ハカセは一歩も譲らない。
「いえ、こちらとしましても、そのー、山中さんのご希望に出来る限り沿いたいと思ってはおるのですが、何分にも所長は席を外しておりまして。
今回のところは、私が代理としてお話を聞かせていただくということでご容赦願いたいと…
もちろん、所長には今日の山中さんのお話は、全て伝えておきますので、ええ」
「そういう事なら仕方ないですね。ところで、お話させていただく部屋として、ホワイトボードか何かがある部屋を希望したいのですが」
「それは大丈夫ですよ。…おい、第三会議室を開けとけ」
係長は近くにいた職員に命令する。

「おい、どうなっちゃったんだよ、ハカセのやつ」
「うん、ハカセちゃん、なんだかすごい偉そうだよね。でも係長さんもそれに素直に従ってるし」
ハチベエとハカセがヒソヒソと話していると、二人の肩に誰かの腕が乗っかった。
「ククク、あたしにはハカセのやろうとしてることがわかったよ。
ハカセは、自分の持ってるカードは全て使おうと思ってるんだ」
腕の主は魅音だった。

「カード?それって一体…」
「さっき、名前を書くときに、でっかく『公由』って書いてただろ?この町じゃ公由の名を出せば、大抵の人はビビるからね。
それに直系に跡取りがいない公由家にとって、ハカセは跡取り候補の筆頭。
つまり未来の公由家党首なんだから、そりゃ相手の対応も違ってくるよ」
魅音はそう言ったあと、誰にも聞こえない大きさの声でこう言った。

「でもそれは、あたしだって一緒のことなんだけどね…ゴメン、沙都子」


219:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:32:47.91 aaJ6isas0
しえんしえーん

220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:34:53.64 iqCps3yI0
そして会議が始まった。
前日に一生懸命製作した模造紙を前に、ハカセが熱弁をふるう。
公由の名前を出したせいか、それなりにちゃんと聞いてくれてはいるが、それにしても糠に釘、どうにも手ごたえが無い。
ハチベエなぞはイライラとしていたが、カッとなったところをレナに止められた。
「駄目だよ、ハチベエくん。いまはハカセくんを信じよ?」
プレゼンが半分を過ぎた頃、ハカセが圭一になにやら目配せをした。
「あ、わりい、ちょっと俺トイレで抜けるわ」
圭一はそそくさと外に出て行った。

221:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:36:37.35 dgiTq5MK0
紫煙

222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:47:48.06 aaJ6isas0
しえん

223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:49:07.88 iqCps3yI0
ハカセ渾身のプレゼンも終盤に差し掛かり、最初はちゃんと聞いてくれていた職員もアクビをしだす始末。

メンバーの誰もが敗戦濃厚を確信するなか、ハカセが言った。
「……僕たちの訴えは以上です。係長さん、どういう対策をとってくれるのか、返答をお願いしたい」

「…大変貴重なご意見、ありがとうございました。当方としましては、貴重なご意見をいただいたということで、
今後も北条さんの家庭をしっかりと見守りたい、ええ、こういう風に考えています」
「それは、当面の対策は一切無い、という事ですよね?それで何か事故等があった場合、相談所は、いえ、あなた個人は何か責任をとってくれるんでしょうか?」
「事故だなんてそんな。ねえ、そういうんじゃなくて、ちゃんと見守りますよ、と。こう言ってるわけです」

「それってまるっきり質問に答えてないですよね?相談所というところは、質問に答えないというマニュアルでもあるんですか?」
まったく噛み合わない質疑応答に、魅音が噛み付いた。

「いやそういうわけでは…ただ、我々は、無責任な事は言えない立場なんです」
「その結果、責任は取らないっていうんじゃ笑わせてくれますよね」
ハカセが皮肉たっぷりにそう言った。
「まあいいや。ところで係長さん、これを見てもらえますか」
ハカセは長方形の紙を、テーブルに置いた。


それは名刺だった。

224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:50:18.96 tDCWv1MZO
ナツカスィー

225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:50:46.07 aaJ6isas0
おもしろい
しえん

226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:54:24.99 T9/qSbC9O
おいついた


ズッコケがこんな形で読めるとはw

紫煙

227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:56:02.87 dgiTq5MK0
wktk


228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/10 23:57:15.34 Hno/SEfJO
ズッコケというたけでそのへんのアニメネタより評価できる

229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:03:05.24 yN3tDILEO
VIPでズッコケに再会するとは。
wktkしながら読んでる。
ズッコケシリーズのネタが入ってるのも心憎い演出w

230:1 ◆or0XnlxUXQ
09/09/11 00:06:48.38 T56VgVTN0
「ミドリ日報 デスク 西野 克正」
名刺にはそう書いてあった。

「なんですか…ミドリ日報?新聞社ですか?」
「ええ、僕が以前住んでいた町の地方紙です。以前、いくつかの件でお世話になったことがあった方で、
以来、何かあったら知らせてくれって頼まれているんですよ」

西野記者はハカセたち三人が以前、一人暮らしのお婆さんを助けた際に仲良くなった間柄だ。

ハカセは話を続ける。
「ミドリ日報は地方紙ですが、資本は中央の朝読新聞です。つまり、朝読新聞の地方特派員の役目も果たしてるってわけです。
西野記者が言うには、いまは東京に事件が集中してるって時代でも無いそうでして、いつも中央に上げるニュースを探して奔走している状態だそうです」

ハカセの話は先が見えない。いったい何を言おうというのだろう…?




231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:07:08.80 olCUUcl+0
ズッコケシリーズは、タイトルの最初にズッコケが入るかどうかで
まったくの架空か、実際ありえる話かを区別してたな

232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:10:03.13 tHJwgm/CO
>>231
そうだったのか
気付かなかった

233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:13:21.14 olCUUcl+0
>>232
後書知識ですサーセンwwwww



みんな那須先生が好きなら
当然 the end of the worldは読んだよな?

234:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:13:44.99 T56VgVTN0
「あ、そうそう。朝読新聞では毎年、スクープ大賞という賞を設けていましてね。
各地方紙から集められたニュースの中から、センセーショナルで社会的な事件をスクープした記者が表彰されるんだろうです。
去年はたしか…某市の教育委員会で横行していた選挙への協力体制のスクープが大賞でしたかね」

そこでハカセは一段、声を大きくして言った。


「じゃあ今年は、地方の閉鎖的な山村で起きた差別と、その差別のために一人の少女を見殺しにした児童相談所、ってニュースでどうですかね」

235:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:14:55.63 wWl/RfGk0
ハカセ賢いな・・・いいぞ!

236:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:15:33.61 RtydhlbcO
探偵ばあさんktkr

てかハカセ、この世界でも腹黒いなあw

237:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:15:37.10 YviZH8JP0
ひぐらしは全然知らないが支援

238:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:16:01.17 lo32Sakl0
脅迫になってきてね?w

239:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:20:34.71 QlqhGqtr0
ハカセwwww

240:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:20:53.92 ioukpe960
いいぞもっとやれ

241:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:21:23.31 EB3OJHf70
ハカセかっこいいよハカセ

しえん

242:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:24:49.31 T56VgVTN0
「み、見殺しだなんて人聞きの悪い…そんな、ねえ」
職員はあたふたとしていた。

「さあ?どう取るかは新聞社次第ですから。ところで気づいてます?あなた方がアクビ交じりに見ていたこの壁に貼られた紙、
これってそのまま、新聞社に提出する資料になるんですよ…モーちゃん、ハチベエくん」

ハカセが声をかけると、ハチベエたちは待ってましたとばかりに、持っていたもう一枚の模造紙を広げた。

「この紙ではこの村でのいわゆる御三家と呼ばれる旧家の、圧倒的な支配体系の構図を説明しています。
僕も公由家の人間ですが、こういった事がニュースになって、御三家が不利な立場になろうと一向に構わないと思ってます。
ですが、あなたたちはどうですか?マスコミを敵に回して、尚且つ御三家も敵に回すことになってもよろしいんですか?」




243:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:29:33.85 OKPNvtZfO
ハカセになら抱かれてもいい

244:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
09/09/11 00:30:37.28 EB3OJHf70
しえん


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