雪華綺晶「ジュン登り ..
38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:25:01.34 6DP4BBqSO
ジュン「水銀燈…なんて綺麗なんだ…」の人ににてる
支援
39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:26:27.45 ccDkvwF40
「……どうしたんだ、お前……?」
何か信じられないものを見たかのような顔をしている、白い少女に聞く。
少女は、ジュンの言葉など聞いていない。
「………またか?昨日と同じパターンか?」
ジュンの手を握りながら、少女は静かに語っていたのだが、
ほとんど語らないうちに少女は眉根を寄せ、握り合っている二人の手を見つめ、黙ってしまった。
そしてなぜかジュンの手を、感触を確かめるように胸の前に両手で抱き寄せた。
ジュンが慌てて手を引こうとしても少女は離さず、何かを考えていて、
そして、いきなり驚いたように動きを止めた。
「………おい、大丈夫か」
「…………………」
返答は、ない。
40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:29:15.46 ccDkvwF40
「……なんなんだよ、お前は………」
どうせ聞こえてないんだろうと思いながらも、一応聞く。
そして、少女はやはり答えない。
「…………はあ……」
ため息をついて、少女が次の行動に移るのを待とうかと考えて。
「……貴方は、一体何なのですか」
少女が、いきなり聞いてくる。
41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:29:56.65 gUvChYmc0
うっ・・・ふぅ
42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:32:00.26 ccDkvwF40
「……は?」
「貴方は、一体、何をしたのですか。
私は、一体、何を感じているのですか。
………なぜ、貴方から、お父様を………」
戸惑うような、恐れるような、揺らいだ問い。
その少女の唐突な変調に、ジュンもまた戸惑う。
「……何、って。いや、お前こそ何を………」
「………………」
何も言わずに、少女はうつむき、
ゆっくりと、首を振って。
視線を、ジュンの目に合わせて―――
43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:34:28.79 hDFehQF70
キュンがムネムネする
44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:35:05.29 ccDkvwF40
「…………ん……?」
「…………寝ちゃってたか」
「駄目だな僕。全然進んでない。………ちゃんとやらないと」
「………んー…?」
「………なんか忘れてるような……」
45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:35:56.08 u5nWwKuM0
ジュンがドキドキする
46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:37:36.39 hDFehQF70
はぁーはぁー…うっ!
47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:38:01.19 ccDkvwF40
「………あれは、何だったのでしょうか………」
「……なぜ、お父様を、思い出したのでしょう……」
「……彼は、お父様に似てなどいないのに」
「……………………」
「…………あれは、何だったのでしょう…………」
48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:40:17.13 +QhGesiH0
雪華綺晶「………………シクシク。クスン」
の人か?
49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:41:08.62 ccDkvwF40
「…………ん?……ああ、お前」
「…………………」
「また来たのか。…………どうしたんだよ」
「……………………」
「な、なんだよ………」
「………………………」
「お、おい」
………よじっ………ぽふ。
50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:41:53.00 ccDkvwF40
「………なんだ、どうしたんだ、お前。いきなり膝の上に……」
………ぎゅっ……
「……お、おい……?」
…………………
「………………どうしたんだ……?」
「…………………………………これは、何なのでしょう………?」
51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:43:36.54 gUvChYmc0
ぬおぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
パパになりてぇえええええええええええ
52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:44:04.34 f1U8wxJsO
「・・・・・あったかぃ」
53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:45:17.25 ccDkvwF40
「……………ええと」
ジュンの胸に抱きつき動かなくなってしまった少女に、ジュンはどうすればいいか分からない。
「…………………」
少女は、抱きついたまま黙っている。
「……………………」
ジュンも、なんとなく黙ってしまう。
54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:46:47.56 2W/rW3Tr0
きらきーのSS書いてる人って一人しかいない気がするw
55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:48:03.26 ccDkvwF40
「…………………」
「……………………」
「…………………」
「……………………」
「…………………」
「……………………」
「…………………手……」
「……………………え?………うわっ!」
いつの間にか、少女の身体と頭に腕と手を添えていたことに気付く。
おそらく少女が落ちないようについ体が動いていたのだろうが、
結果として少女を全身で抱くような体勢になっている。
56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:48:51.66 HFZssFUoO
今度こそ修羅場フラグ
57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:51:08.72 ccDkvwF40
「ごっごめん!」
手を離すが、
「…………離さないでください……」
「え?」
「……考えたいのです。その為に、感じたいのです。だから………」
顔を上げることなく、少女が懇願する。
「……………………」
ジュンは、少し、動きを止めて。
………ジュンの腕が、少女を抱く。
58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:53:17.69 hDFehQF70
おちんちんがやばい
59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:53:49.42 Z47Cjs9d0
これは良いスレ
60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:54:01.26 ccDkvwF40
何をすることもなく、緩やかに、時間は流れて。
静かに、少女が体を離す。
「………ん?もういいのか」
「………………」
「………おい?」
「………………分かり、ません………」
「え……?」
少女は、呆けたような頼りなさで、歩き出す。
「お、おい」
「………………」
少女は、窓硝子に触れ、
「あ………」
そして窓硝子の中に消えた。
61: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:55:32.71 Ya98wCuoP
経験不足で肉体的接触に免疫がなくて、まっすぐでピュア…
きらきーはじまったな
62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:55:47.28 u5nWwKuM0
…………いい
63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:56:58.58 LGJoXOysO
JUM浦山シス
64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:57:00.93 ccDkvwF40
少女が消えた、窓を見ながら。
「………大丈夫か、あいつ」
ジュンは、心配げに呟く。
「…………すごくふらふらしてたし……」
そして、気付く。
「……ていうか、僕はあいつの名前も知らないな」
65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:00:04.93 ccDkvwF40
『ただいまですぅ』
『あらおかえりなさぁい』
翠星石とのりの声が聞こえた。たぶん、真紅も帰ってきただろう。
(あいつのこと聞いてみようか……?)
そう考えるが、
(でもあいつ、真紅達と会いたくなさそうだよな)
これまでの記憶を思い出すに、あの少女が来るのは真紅達がいない時で、
そして真紅達が帰ってきた頃にいなくなる。
ジュンにだけ用があり、真紅達は避けているようだ。
(どうしようか)
66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:01:27.11 +QhGesiH0
ちくしょう・・・
本気で可愛いじゃねーか・・・!
67: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:02:04.19 Ya98wCuoP
蒼「あいまいな優しさはどちらも傷つけるだけだよJUM君」
68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:03:05.99 ccDkvwF40
「ジュン、まーた机にへばりついてるですかぁ?そのままだと机と合体して机人間になるですよ」
「……このぐらいでそんな新生物が生まれるなら予備校とかはさぞ奇怪な光景になるだろうな」
「机とか本とかばっか相手にしてて人間の言葉を忘れたりするかもですしぃ、何より気が滅入るですよ」
「いや別に」
「滅入るんです!だから、しょうがねーですけど、そう、しょーがねーですから、
特別にお前に翠星石を抱っこさせてやるです。そーすればお前の気も……」
「つまりお前も抱っこされたいわけか」
「さ、ささ、されたいわけじゃねーです!お前が人間やめないように仕方なくですね!」
「はいはい」
まだ何かわめいている翠星石を抱き上げながら。
(……まあ、明日も来るだろ。その時にいろいろと聞こう)
69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:05:55.20 6U1S57Cz0
冷静に見ると中身無いよね
70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:06:01.52 ccDkvwF40
「分かりません………何なのでしょうか」
「彼に、触れていると…………やはりお父様を思い出します」
「なぜでしょうか」
「………分かりません」
「……………………」
「…………………また、行けば、分かるかもしれません」
71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:06:44.65 HFZssFUoO
ハァハァ
72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:08:42.91 hDFehQF70
はぁー…はぁー………うっ!!!
73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:09:04.40 ccDkvwF40
「………ん、来たか」
………よじっ、
「……ああ、はいはい。わかったわかった」
ぐいっ、ぽふ。
「あ………」
「これでいいんだろ?」
「………はい」
……………ぎゅ……
74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:10:12.18 f1U8wxJsO
きらきーかわぇー
75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:13:01.59 +QhGesiH0
銀様と蒼星石と金ピカは出てこないのかな?
76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:14:12.04 hDFehQF70
Dridollerのきらきーで脳内補完してる俺は
間違いなく勝ち組
77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:14:54.09 ccDkvwF40
「…………………」
「そしてやっぱり黙るのか………。
…………なあ」
「……なんでしょう」
「僕はお前の名前も知らないんだが」
「……………」
ふと、考えて。
「………雪華綺晶、です」
「雪華綺晶、か」
「はい」
「長いな」
「気のせいです」
「そうか?」
「はい」
「そうか」
78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:16:56.44 LXol1kfJ0
>>76
ああん?
URLリンク(bull.s11.x-beat.com)
これか?
79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:18:48.98 hDFehQF70
違うわ そんな画像じゃない
き…きらきー…はぁはぁ…うっ…
80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:19:07.72 ccDkvwF40
「なあ、雪華綺晶」
「はい」
「…………なんか嬉しそうだな」
「え?」
「雪華綺晶」
「はい」
「……名前呼ばれるの嬉しいのか?」
「え……?」
「なんていうか、雰囲気がほころぶような気がする」
「……そうですか?」
「ああ」
「………………何なのでしょう」
81:フェイト ◆Fate///C26
08/10/06 22:20:08.48 wFN9KnhC0
お前ら・・・・絶望した
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:21:16.25 hDFehQF70
雪華綺晶「うにゅー持ってこいなの」
83: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:21:32.69 Ya98wCuoP
蒼「父親みたいな保護者を期待されると下心は出しづらくなるよね」
84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:21:36.87 LGJoXOysO
ほのぼのしてるな
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:23:21.77 ccDkvwF40
『ただいま』
『かしらー!』
『あらお帰りなさぁい真紅ちゃん金糸雀ちゃん』
「帰ってきたか。今日は早いな。………ん?翠星石はまだなのか?」
「交代制にしたようですね」
「あれ、お前あいつらが何やってるのか知ってるのか」
「では、おやすみなさい」
「無視か。……ああ、おやすみ」
86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:07.70 iHRMnORO0
俺の中で最悪だったきらきーの印象が
このスレでずんどこ株価上昇中
87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:27.37 +QhGesiH0
あ、金萬福出てきた
88: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:37.01 Ya98wCuoP
二人の前途に暗い影が…
真実がバレたらこの幸せな時も終り…
89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:53.70 ccDkvwF40
「入るわよ、ジュン」
「ん」
「………………」
「………………」
「………………」
「ほれたかいたかーい」
「いきなり何をするの!?」
「なんか本を読むふりしながら構ってほしそうな顔してたから」
「そんなことはないのだわ!」
「痛てっ、痛っ!やめろ、その髪やめろ!」
90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:27:56.33 0LASOBpv0
ふぅ〜心にしっぽりくる甘さだぜ
(・∀・)キュン!!キュン!!
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:28:01.63 gI3bOKV10
薔薇水晶「い・・・・・いん・・・・ん・・・・・・いん・・・・・っぽ。」
92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:29:46.31 ccDkvwF40
「下ろしなさい!」
「わかったわかった」
「待ちなさい。床まで下ろす必要はないのだわ」
「お前もか」
「何の話よ」
「人形は抱っこが好きだなって話」
93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:31:41.43 oRdIywkX0
支援
94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:34:22.11 ccDkvwF40
「……ああ、翠星石が自慢げに話してたわね」
「それだけじゃないけど」
「え?」
「こっちの話」
「気になるわね。………まあ、親しい人に抱かれることを喜ぶのは、当たり前でしょう」
「当たり前か」
「当たり前よ。人も人形も、一人では生きていけないのだから」
「じゃあお前も今嬉しいのか」
「無粋ね」
「痛たぶごはあっ!?」
95: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:36:17.02 Ya98wCuoP
JUMはドール専用クレードルなのか
96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:37:15.50 ccDkvwF40
日付は、変わって。
「…………今夜も、行かなくては、ですのに」
「………………」
「………交代制は、厄介ですね」
「……………………」
「……………五番目のお姉様。邪魔ですわ」
「…………………………」
「………ああ、今度は三番目のお姉様が…………」
「………………………………」
「……今夜も。行かなくては、ですのに」
97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:37:28.93 +QhGesiH0
いいなぁ
ほのぼのって
98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:42:34.88 ccDkvwF40
「ジュン。ほら、翠星石が夜食のスコーンを焼いてやったです。感謝して食うですよ」
「……ん?ああ、サンキュ…………って多いわ!なんだこの山盛りは!」
「なっ!せっかく翠星石が用意してやったっていうのに、文句言いやがるですか!
まったく、チビなくせにわがままなやつですぅ。
そんなだからチビなんです!」
「それとこれと関係あるか!こんな山盛りの菓子食いきれるか!」
「こんなとはなんです!せっかく翠星石が張り切っ………!」
「はりき?」
「な、なんでもねーです!いいから食うですよ!食って食ってチビを卒業するです!」
「卒業ってな………」
99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:46:10.20 ccDkvwF40
とりあえず夜食はありがたくもらって勉強を再開する。
「………………」
「……………………」
翠星石は、ベッドに座って、ジュンの様子を眺めている。
「………………」
「……………………」
「………………」
「…………………?」
「………………」
「……………さっきから何を気にしてるです?」
「え?」
「さっきからちらちらと窓見てるです」
「…あ」
そんなつもりはなかったが、どうやら無意識のうちに待っていたらしい。
窓硝子から、雪華綺晶が現れるのを。
「……いや、なんでもない。ちょっと外の天気が気になって」
「………天気ですかぁ?」
なんとなく、ごまかす。
100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:47:09.02 gUvChYmc0
何か危険なにほいが・・・
101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:47:42.96 +QhGesiH0
いやんばかん
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:49:46.25 ccDkvwF40
(…………来ないな)
教科書に目をやりながら、考える。
(………翠星石が居たら、来ないのか?)
ノートに問題を写しながら、考える。
(あいつ、やっぱ真紅や翠星石に会いたくないのか)
問題を解こうとして。
(……ああ、くそ。なんか集中できない)
103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:52:49.30 o92U9rdk0
交代制ってどこに出かけてんのさ
104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:54:06.18 ccDkvwF40
時折、桜田家の様子を覗いて。
「…………まだ、居ますわ……」
翠星石の姿を確認して、肩を落とす。
「……行かなくては、ですのに………」
ひとり、呟く。
105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:55:23.21 u5nWwKuM0
282828282828
106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:55:50.21 +QhGesiH0
せつないのう せつないのう
107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:57:41.01 ccDkvwF40
「………そう、行かなくては……」
覗き、呟く。
「……行って、彼に、抱いてもらって………」
呟いて。
その、自分の言葉に。
「……………『抱いてもらって』?」
気付く。
108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:59:20.18 +QhGesiH0
・・・
109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:01:08.85 0LASOBpv0
はぁああああああああああああん!!!
110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:02:10.65 ccDkvwF40
「………私は、何を。何を、考えて」
雪華綺晶は、少年の心を奪うために、少年のところに行っていたはずなのに。
「……『抱いて、もらって』? 私は、何を」
いつの間にか。少年を襲う意識すら、失くして。
「………私は、いったい」
雪華綺晶は、少年の腕の中で、何をしようとしていたのか?
111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:03:02.12 SNgNZ1DFO
くっ…うっ…
ふう…
112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:03:51.62 E66+yZgA0
F5F5F5F5F5F5F5F5
113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:06:07.98 gUvChYmc0
パパはここだ!
飛び込んでおいで
114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:06:31.21 +QhGesiH0
F5 F5 F5
F5 F5 F5
┐ ∧,∧ F5
| ( ) F5
 ̄⊂/ ̄ ̄7 F5
115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:08:10.47 ccDkvwF40
「………違い、ます」
自らの思考を、遮断する。
「私は、よく分からないことを、はっきりさせようとした」
自分の行動を、合理的に、考える。
最初の目的から、考える。
「そう、変な感覚があったから。その感覚を、調べるために」
それは、調査であって。確認であって。
「………それ以外の目的では、決して、ありません」
116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:09:09.02 E66+yZgA0
早くしてください
F5キーが壊れます
117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:10:22.46 ccDkvwF40
調査以外の目的では、ない。
間違いない。
絶対に、そうだ。
「間違い、ありませんわ。それ以外には、ないです」
それなのに。
「間違い、ないの。……本当に、それだけ」
その、はずなのに。
「……………それ、だけ、です」
胸が、もやもやするのは、何なの、だろうか。
118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:10:59.65 lGq4gQlcO
お前奈須きのこだろ
119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:12:19.82 tvokhp7HO
なんかメルティブラッドみたいだな
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:13:03.63 ccDkvwF40
何か、物足りない。
何か、し足りない。
何か、そう、何か。
何かが、欲しい。
それは、例えば。
彼の腕の中で、感じたような――
「――違います!!!」
121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:16:17.93 +QhGesiH0
, ノ)
ノ)ノ,(ノi
( (ノし
┐) ∧,∧ ノ
..|( ( ....:::::::) (
 ̄⊂/ ̄ ̄7 )
(/ F5 /ノ
 ̄TT ̄
122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:17:04.62 ccDkvwF40
考えてしまいそうになったことを、振り払う。
「違います!違いますわ!!
私は、そんなもの、求めていない……!」
忌むように。
「私は、雪華綺晶。ローゼンメイデン、第七ドール。
アリスになるために生まれてきた、七姉妹の末妹」
恐れるように。
「アリスになること以外、求めてなどいません……!」
雪華綺晶は、叫ぶ。
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:17:37.30 +6KZW0FV0
きらきー好きの俺の為のスッドレ
124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:20:04.90 E66+yZgA0
今から用事・・・・だと・・・・・?
かえってこのスレなかったら
日本中の酢豚にパイナップルいれてやる!!!!!
125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:20:31.33 ccDkvwF40
「………そう、ですわ」
はっ、と、気付く。
「私が、そんなもの、求めるわけがありません。
『これ』は、私のものではありません」
まるで、天啓を得たように。
「そう、これは」
雪華綺晶は、呟く。
「……雛苺の、身体のせいですわ」
126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:21:09.91 +6KZW0FV0
>>124
安心しろ
パイナップル入りの酢豚は嫌いじゃない
127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:22:40.83 lGq4gQlcO
本気できのこだろ?冗談抜きで文がきのこのそれ
128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:23:37.38 E66+yZgA0
>>127
出かける前に一言いいたい
な?携帯だろ?
129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:23:48.56 +QhGesiH0
月姫リメイクで忙しいはずなのに…
130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:24:49.26 LXol1kfJ0
きのこっぽく書けば誰でもきのこ認定してくれるそうです
131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:26:29.93 ccDkvwF40
今まさに、雪華綺晶が自らの器としている、その身体。
雪華綺晶の姉の一人、雛苺の身体が、雪華綺晶をおかしくさせていたのだろう。
「身体だけでなく、心まで干渉されるなんて、失態ですわ。
さすがにこれは、この身体を諦めた方がいいかもしれません」
雛苺が少年を慕う気持ちが、雛苺の身体に宿った雪華綺晶の心に干渉していたということ。
「器を失うのは惜しいですが……」
これ以上この身体に拘って、心を侵食されては元も子もない。
「この身体は、諦めましょう」
雛苺の身体を、雪華綺晶の精神から、切り離す。
132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:27:39.78 gUvChYmc0
ふれ合いを断ち切るのかきらきー
133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:28:06.70 oRdIywkX0
あああああああああ
思い直せ!きらきー!
134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:29:52.25 y5LRNmXMO
雛苺ファンとしてはここでぜひ雛に復活して頂きたい
135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:29:57.96 ccDkvwF40
ごとり、と、雛苺の身体が、転がる。
とりあえず、雛苺の身体は保管しておくことにして。
「……これでもう、心配はありませんわ。
今後の方策も考えなくてはなりませんが、今はまず、精神の調整を行いましょう」
これでもう、妙な感覚に悩まされることも無い。
これで、いい。
136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:32:16.97 y5LRNmXMO
それでも雛苺なら…
雛苺なら何とかしてくれる……!
137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:33:55.93 ccDkvwF40
ととと、と。
翠星石が階段を降りていく音がする。
(……翠星石、出かけるのか)
真紅はまだ帰ってきていない。
金糸雀もいない。
静かなものだ。
(ってことは………)
窓を、見る。
ごく普通に、外の景色が見えるが、
(……そろそろ来るかな)
なんだか今日は、勉強に手がつかなかった。
ずっと、教科書を前にしていたのだが、
あいつが来るのか来ないのか気になって、集中できなかった。
138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:36:54.42 +QhGesiH0
そろそろ銀ちゃんの出番か
139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:39:39.53 ccDkvwF40
(……あいつが来たら、どうしようかな)
勉強に集中できないし、なんだか暇なので、考える。
(………いや、べつにどうするもこうするもないな。
あいつが僕の膝に乗ってきて、僕はそれを抱いて勉強するだけか)
ふと、笑いがこみ上げる。
(ていうかあいつ、本当に何しに来てるんだ。
話があるとか言ってたけど最近全然そんなこと言わないしな)
(いつ来るんだろうな)
ジュンは、窓を眺めている。
(今日はどれぐらい居るんだろうな)
なんとなく、表情は緩んでいる。
(なあ、雪華綺晶)
ジュンは、待っている。
140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:45:08.02 ccDkvwF40
「なんだか昨日からジュンの様子が変です」
翠星石が、心配げに呟く。
「ジュンが?……そうね。なんだか落ち着きがないわね」
「そうです。それに、なんだかちらちらと窓の方見て、何か探してるみたいです」
「探してる?」
「探してる、っていうか、待ってる、って感じ、かもしれないです」
「………待ってる、ね……」
141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:48:36.16 ccDkvwF40
「………………」
また、窓を見る。
普通に、外の景色。
「……………………」
勉強しようとする。
「…………………………」
また、目は窓に向かっている。
やはり、普通の景色。
「………………」
勉強しようとする。
「………………………………」
いつの間にか、外の景色を目に映している。
「………僕はなにやってんだ」
142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:51:39.96 HFZssFUoO
このすれ違いがたまらんのうwwwww
でも、悲しいのう・・・
143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:52:20.45 ccDkvwF40
結局、昨夜は雪華綺晶は現れなかった。
別に、それは大したことじゃないのだろう。
彼女にも、彼女の生活はあるのだろうから。
だが、連日の来訪を何の前触れもなくやめられると、なんだか気になる。
「……せめて一言言ってくれよ」
ぼやくが、それに答えが返るわけもない。
その日も、勉強には集中できなかった。
その夜も、雪華綺晶は現れなかった。
144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:54:33.36 gUvChYmc0
こぬぁああああゆきぃいいいいいいいいいいいいいい
145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:54:56.40 ccDkvwF40
目が疲れた・・・風呂入ってくる
あと誰か別のSS書きとかきのことかと間違われてますが俺が書いたのは>>38のやつぐらいです
146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:56:57.90 e3nWs1qs0
黒!black!のアレ?
147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:58:59.92 +QhGesiH0
, ノ)
ノ)ノ,(ノi
( (ノし
┐) ∧,∧ ノ
..|( ( ....:::::::) (
 ̄⊂/ ̄ ̄7 )
(/ 保守 /ノ
 ̄TT ̄
148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:00:34.15 b2xXime40
アレの作者か、変態レベルが低下しているな体調に気をつけてくれ
149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:09:03.16 YVWOsjnUO
支援
150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:10:24.37 9P2JIXOj0
ほ
151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:13:18.40 6ECE6kAJO
追い付いた……だ…と……?
152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:17:25.76 4l4+LtqN0
明日の朝まで残っていれば俺は悔いなく眠れるぜ
153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:24:47.93 KMDBjCTB0
んじゃ再開
154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:25:13.07 KMDBjCTB0
「ジュン。出かけてくるわね」
「ん……ああ」
声をかけても、返ってくるのは生返事。
「………仕方のない下僕ね」
一昨日あたりから、ジュンの様子はおかしい。
机に向かってはいるのだが、どうも勉強に集中できていないらしい。
たびたび、ちらちらと窓を眺めていて、どうも落ち着きがない。
その割に、部屋にいることが多く、そしてパソコンをいじったりはしていない。
その明らかに妙な様子に、真紅はジュンに直接尋ねてみたが、
ジュンは曖昧に言葉を濁し、明確な答えは返ってこなかった。
明らかに何かがあるが、それが何かが分からない。
「………もどかしいのだわ」
155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:31:50.52 KMDBjCTB0
そうは思うが、恐らく今ジュンが抱えている問題は真紅にどうにかできることではないと思う。
ジュンは、何か明確なものを待っている。
迷っているとか、持て余しているとか、そういった様子ではなく、
何かを待っている、そんな様子。
「…………ふう」
ジュンのことは確かに気になるが、そこまで深刻だったり緊急だったりはしないようだ。
今は、別のことを優先させてもいいだろう。
ジュンの部屋を出て、物置へ。
鏡に触れ、nのフィールドへ。
雛苺の身体を奪った、白薔薇を探しに。
156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:33:24.30 9P2JIXOj0
ああ・・・
157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:40:21.91 KMDBjCTB0
「金糸雀。どう?」
交代場所に来ていた金糸雀に聞く。
「真紅。……いつもどおり、かしら」
「……何も見つからなかったのね」
「ええ。白薔薇の花びら一枚見当たらないわ」
「そう。……とにかく、交代よ。貴女は休んで」
「分かったかしら。じゃあ、カナは戻るかしら」
金糸雀の背を見送って。
「……白薔薇。あの子は何を企んでいるのかしら」
巡回を始めながら、考える。
158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:43:46.85 KMDBjCTB0
雛苺の身体を奪って。
その後、何の行動もない。
雛苺の身体を奪われてから、真紅達はnのフィールドを巡回して、
白薔薇を探しているが、手がかり一つ掴めない。
白薔薇が何をしようとしているのかすら、分からない。
159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:46:33.17 2t0fCcDaO
書き溜めてあるのかな?
160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:50:42.90 KMDBjCTB0
いくつもの世界を、巡る。
「………白薔薇の痕跡のようなものが、あればいいのだけれど」
いくつもの扉を、抜ける。
「………やっぱり、そう簡単には、いかないわね」
時間は過ぎる。
「………今日も、駄目、なのかしらね」
交代時間は、近い。
「………手がかりぐらい、あってほしいものだけれど」
息をついて、諦め気味に、次の扉を開いて、
「………え?」
目が、合った。
「……白薔薇………!?」
手がかりどころではなく。 白薔薇が、そこに居た。
161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:51:37.86 /eiu4pKP0
どうなる!?
162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:53:15.68 KMDBjCTB0
てことで続きは明日。おやすみ。
163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:56:21.87 9P2JIXOj0
>>162
てめええええええええええええ
164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:57:53.43 1v77wJaJO
なんだとwww
165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:57:55.00 /eiu4pKP0
おおおいいいいいいいいいいいいいいい
166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:04:40.97 peIwIvwXO
明日まで保守しろというのか
167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:10:40.87 /eiu4pKP0
ho
168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:11:15.20 SUoS4zr+0
補習
169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:33:58.56 9P2JIXOj0
き
170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:45:35.38 6VD5+yqcO
ら
171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:55:58.57 /eiu4pKP0
き
172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:58:46.53 +3bQOsFO0
ho
173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:25:56.39 FT/BLM5VO
ホ
174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:30:27.78 /eiu4pKP0
シ
175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:37:32.48 RxhRo3N20
柿
176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:49:12.78 zd6d9QHfO
追い付いてしまっただと・・・・?
保守保守。
177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:58:36.29 qnwPq7hh0
暗闇の中、蒼星石はカバンを開けて辺りを見渡した。
部屋にはジュンの寝息のみが響いている。
蒼星石はジュンの枕元にある時計へ目を移した、その電子時計は午前2時ごろを指している。
なるべく物音を立てぬよう、蒼星石は静かに鞄から這い出た。
「やはり、行ってしまうのね」
突然暗闇から声が響く。
蒼星石はその声にあまり驚かず、声が聞こえた方向を見た。
「……やっぱり君は気付いていたんだね、真紅」
蒼星石が向いた先、真紅が鞄を開け、中で座ったままこちらを見つめている。
「朝まで待つことは出来ないの?この子達が悲しむわ……」
「それは出来ないよ……僕はマスターが目を覚ます前にこれを置いて。眠りに就くつもりだ」
「……」
「それに……湿っぽいお別れなんて僕は嫌いだ。もう、誰かの泣き顔なんて僕は見たくない」
「あら、私には見つかってしまっているわ。私だって、貴女に泣いて縋るかもしれないわよ」
「……そうだね、そしたらみんなも起きるし、僕はここを離れづらくなるかもしれない」
蒼星石は微笑んでそう言った。
178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 03:15:04.85 9P2JIXOj0
ば
179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 03:45:57.77 qnwPq7hh0
支援
180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 04:36:09.14 +3bQOsFO0
ho
181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 04:49:00.42 9P2JIXOj0
も
182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 05:33:21.26 Bf0PW2Q2O
ほも
183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 06:43:43.38 Bf0PW2Q2O
ほ
184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 06:45:19.86 e1cCecXCO
預言者キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!
953 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2008/10/06(月) 23:01:02 ID:OOpmG1uh0
3日以内に芸能界を揺るがす死亡記事が新聞のトップを飾ります。良かったね、加勢君。
954 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2008/10/06(月) 23:17:19 ID:fX4Xh3KyO
また志村けん死亡説かよ
955 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:26:46 ID:OOpmG1uh0
>>954
名前は同じ、字が違う。
956 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:29:57 ID:3OpB3m/e0
>>955
高倉健?
宇津井健?
緒形拳?
957 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:31:06 ID:3OpB3m/e0
あっ!!松平健だっ!!!
958 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:32:26 ID:OOpmG1uh0
>>956
ニュース速報をお楽しみに・・・。予言じゃなくて予告だったね、それでは。
スレリンク(occult板:953-958番)
↓次スレはこちら
スレリンク(occult板)
185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 06:52:00.33 0CBJQNp/O
なんだ?
186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 07:15:56.62 A1xAIJijO
畜生・・・・・追いつきやがった
187:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 07:27:43.74 ZSD8NyutO
水銀燈「保守・・・と」
188:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 07:56:56.79 YVWOsjnUO
ほ
189:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 08:14:28.37 4cI/U1CBO
雛苺「これは間違いなくぷん太に載るの。だからヒナも頑張って保守するの―」
190:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 08:47:39.79 KMDBjCTB0
残ってた
191:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:06:29.40 97x1GmZX0
俺の見間違いじゃなけりゃ作者が帰ってきているんだが
192:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:12:38.95 X45AxAtPO
今度は終わるまで何ヶ月かかるの?
193:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:17:00.54 KMDBjCTB0
今度はそんなに長くないはずだ
まだ全部書き終えてないから分からないけど
きっと前ほど長くないはず
じゃあ再開
194:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:17:25.94 KMDBjCTB0
これまで、何の音沙汰もなかった『敵』が、いきなり目の前に現れた。
驚愕しつつも、即座に戦闘態勢に入る。
即座には、白薔薇は襲ってこない。
「……貴女」
とりあえず、口を開くが、驚愕のせいで言葉がなかなか出てこない。
白薔薇は、何も言わず、真紅を見ている。
とにかく、落ち着いて、思考をまとめる。
「………今度は、私、かしら」
雛苺を襲い、雛苺の身体を奪って。
その次に、真紅の前に現れたのだから、
白薔薇の次の標的は、真紅なのだろう。
白薔薇は、何も言わない。
195:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:20:35.22 KMDBjCTB0
「………?」
対峙、したまま。
白薔薇は、何の動きも見せない。
さすがに、怪訝に思う。
「……貴女、何のつもり?」
白薔薇は、真紅を見ている。
196:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:26:18.18 KMDBjCTB0
焦れる。
「貴女。雛苺を襲ったでしょう。アリスゲームを、したいのでしょう。
今度は、私と戦いに、来たのでしょう」
問うが、
何の反応も、返ってこない。
「………貴女。一体……」
「 お姉様 」
白薔薇が、口を開いた。
197:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:26:46.92 rAv20jct0
支援
198:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:29:10.87 xZix67JDO
ぷん太期待age
199:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:32:00.51 KMDBjCTB0
「聞きたいことが、あるのです」
白薔薇は、言う。
「……何かしら」
答えながらも、
白薔薇の様子を見て、真紅は怪訝に思う。
雛苺の身体を奪ったときのような、
余裕のようなものが、感じられない。
なんだか、覇気がないというか、無理をしているような、感じ。
眉を寄せた真紅の視線を受けながら、
白薔薇は、問う。
「………『抱っこ』って、なんですの?」
200:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:32:22.50 OdRuYn370
追いついたぜ
201:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:33:42.04 b7r2Mq+20
きらきーage
202:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:38:36.52 KMDBjCTB0
「……え?」
意味の分からない質問に、真紅はとっさには答えられない。
白薔薇は、問いを続ける。
「お姉様や、翠星石や、雛苺は、彼、いえ、人間に抱かれることを、好んでいます。
それは、なぜ、ですの」
「抱っこって……貴女、何の話を」
白薔薇は、真紅達にとって、危険な存在のはずなのだが。
その白薔薇から、どうも妙な質問をされている。
203:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:40:35.46 ZSD8NyutO
支援ですぅwktk
204:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:42:35.35 KMDBjCTB0
「人間に、抱かれることに、何の意味があるんですの。
共に在りたいと願うだけなら、そんなことをする必要はないでしょう」
白薔薇は、淡々と、質問を続ける。
「だから、貴女、何の話を」
真紅の戸惑いの声を遮って。
「答えて、ください。お姉様」
白薔薇は、やはりどこか、追い詰められたような余裕の無さで、求めてくる。
「……………」
その白薔薇の様子に。
真紅は、答えてあげなくてはならないような気に、なった。
205:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:46:58.47 KMDBjCTB0
「……貴女は、私達が、人間の腕に抱かれて喜ぶ理由を知りたいのね」
「……ええ」
「……当たり前の、ことよ」
真紅は、言う。
「 その人の温もりを、感じられるからよ 」
206:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:48:23.45 xA6yJbbu0
超支援
207:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:52:47.86 KMDBjCTB0
「その人の、肌に触れて。
その人の、腕に抱かれて。
親しい人が、すぐ傍にいる。親しい人が、私に触れている。
それを、感じられる。
その人の温もりで、感じられる。
これ以上ないくらいに、穏やかで、優しい、幸福でしょう」
真紅は、白薔薇の目を見て、言う。
「難しいことなんて、ないわ。
ただ、温かくて、幸せだから、抱いてほしいのよ」
208:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:53:47.46 97x1GmZX0
やっぱり真紅はいいこだなぁ、人気無いけど
人気無いけど
209:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 09:55:24.31 KMDBjCTB0
真紅は、言うべきことは言った。
白薔薇の、反応を待つ。
「……………」
白薔薇は、何も言わない。
真紅は、白薔薇を、見る。
「……………」
210:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:00:26.90 kRtpsiU50
>>208
ひとけ…無い…だと…?
211:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:03:34.25 KMDBjCTB0
「………どうしたの、貴女」
あまりにも反応がない。
とりあえず、真紅は聞いてみるが。
「………………」
やはり、反応はない。
「貴女、…………え?」
問いを重ねようとするが。
白薔薇は、真紅に背を向けて。
「ま、待ちなさい……!」
別の世界に、消えた。
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08/10/07 10:06:15.11 KMDBjCTB0
白薔薇を追おうとするが。
「………駄目、ね」
時間が、限界だった。
ドールは、媒体なしで長時間nのフィールドにはいられない。
今白薔薇を追ったら、真紅は力尽きてしまう。
「狙っていたのかしら。……きっとそうね」
白薔薇の現れたタイミング。去ったタイミング。
それは、この状況を狙っていたのだろう。
「やっぱり、油断できない子だわ。
………けれど」
けれど、白薔薇の去る姿を思い出すと。
「……何か、追い詰められているようだったわね」
213:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:09:27.62 KMDBjCTB0
「……これ、は。………この、感覚は」
世界を巡りながら。
世界を渡りながら。
「……幸せ?幸せ、だった、のですか」
雪華綺晶は、苦しむ。
214:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:13:10.22 KMDBjCTB0
雛苺の、身体を捨てて。
雛苺の、影響から、逃れて。
妙な感覚に、悩まされることもないはずだったのに。
雛苺の身体を捨てても。
雪華綺晶の心は、晴れなかった。
それどころか。
精神を調整するために、ずっと自分の世界に居て、
その間、ずっと。
何かを求める心は、大きくなるばかりだった。
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08/10/07 10:13:34.47 4UuQV8BXO
追いついた
216:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:16:25.02 KMDBjCTB0
『 何なのですか、これは 』
分からない。
『 雛苺の身体は、捨てたのに 』
分からない。
『 なぜ、なぜ。こんな、にも。
苦しい、の、ですか 』
分から、ない。
217:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:18:48.32 KMDBjCTB0
『 こんなの、おかしい 』
『 おかしいです。おかしいですわ 』
『 なぜ。なぜ 』
『 なぜ、こんな、ことに 』
『 ……… 』
『 ………彼に、抱かれたから……? 』
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08/10/07 10:18:53.12 mm7SdVx+O
支援
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08/10/07 10:19:16.41 3sOVSJMEO
でら支援
220:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:21:59.73 KMDBjCTB0
彼に、抱かれて。
雪華綺晶は、おかしくなった。
きっと、そう。
けれど。
なぜ、おかしくなったのだろうか。
何が、おかしくなったのだろうか。
分からなかった。
分からなかったから。
真紅に、聞いて。
自分がおかしくなった原因を、知ろうとした。
――聞かなければ、よかった。
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08/10/07 10:23:59.18 xA6yJbbu0
風呂上り支援
222:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:26:31.53 KMDBjCTB0
自分の世界で。
雪華綺晶は、うずくまる。
「………幸せ……」
真紅の言葉を、考える。
「……私は、彼に、抱かれて………幸せ、だった……?」
自分の心を、考える。
「……これ、は、………求めて……いるの……?」
けれど。けれど。
「……そんなはず、ありません………」
そんなことは、あっては、いけない。
223:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:27:15.61 b2xXime40
パパの愛をその身に受けろ!
224:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:30:38.68 KMDBjCTB0
「……そんなこと、駄目、です………」
雪華綺晶は、アリスになるのだから。
「………幸せ、なんて……」
アリスになること以外。
お父様に愛されること以外に、目をやっては、いけない。
「……違う。違うんです。
……私は、幸せなんかじゃ、なかった。
………あれは、幸せなんかじゃ、ないんです……!」
225:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:34:37.51 KMDBjCTB0
アリスになること以外に、求めてはいけない。
雪華綺晶が、そんなことを、求めるはずがない。
だから。
「こんなことは、おしまいに、します」
ずっと、止まっていた。
ずっと、悩んでいた。
でも、そんなことに意味はない。
今、雪華綺晶が、やるべきことは。
「彼を、奪う。
彼の心を、私の力に。
彼を喰らって、私はアリスに近付きます―!」
226:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:50:01.79 x/8I7+MdO
しえん
227:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:53:10.73 H5ngnEbu0
ローゼンで一番かわいいのは全世界が認めたとおりきらきーです。
時点はばらすぃーこれ豆知識な
228:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 10:59:09.73 ZSD8NyutO
wktkwktk(°ω°)
229:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 11:00:54.20 TtXzTX400
あぁぁぁ、今から外出の用事が・・・
17時まで残っていてください、それだけが望みです。
230:1
08/10/07 11:03:27.91 +n7PayRjO
さるさん解けねえ
231:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 11:04:57.45 er9af5D3O
のこすよ
232:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 11:07:12.84 KMDBjCTB0
教科書を前にして、ため息をつく。
「……いまいち集中できないな」
教科書から目を離して、窓を見る。
「……これはやっぱあいつのせいか」
雪華綺晶は、もう三日ほど来ていない。
もう、来ないのかもしれない。
「……まあ、別に、気にすることじゃないか」
もしかしたら、雪華綺晶はジュンにもう用がなくなったのかもしれないし。
「勉強だ、勉強。勉強しろ僕」
233:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 11:08:45.95 mKKEzi780
しぇーん
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