雪華綺晶「ジュン登り ..
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2:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:42:14.41 gUvChYmc0
ほうほう

3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:42:32.81 ccDkvwF40
 

「私は今一体何を………?」

真紅達が雪華綺晶を捜してnのフィールドに出払った隙を狙い、
真紅達のマスターの心を奪いに来たのだけれど。

机に座っている真紅達のマスターの背中を見た途端。

「体が勝手に………六番目のお姉様の習性かしら……」

今雪華綺晶が器にしている雛苺の身体に染み付いた習性が、
雪華綺晶の支配を振り払って表に出てきてしまったらしい。

「これはいけませんわ………私の精神が六番目のお姉様に干渉されるなんて」

これでは色々と支障が出てきてしまいそうだ。
けれど、精神ではなく身体の干渉能力など雪華綺晶の専門外のこと。

「………どうしたものでしょう」


 

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:44:01.02 ccDkvwF40
 


「……おい、だから誰なんだよお前」

真紅達のマスターの声に、状況を思い出す。

(……そうでした。彼を夢に引きずり込まなくては。
 多少身体に影響されたところで、人間を夢の世界に引き込むことぐらいは問題ないでしょう)

 

5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:44:30.83 ccDkvwF40
 

「おい、お前な…。真紅達に用か?あいつらなら今いないぞ」
「貴方は、とても、苦しい所にいますね……」
「……はあ?」
「一人で、道を歩こうとして。前だけを、見ていて。泥の海を渡ろうとしていることに、気付いていない」
「……お前、人の話を」
「必死に歩き続けている。その道の先に、行けるはずもないのに。その道の先には、泥しかないのに」
「………………」
「どれだけ歩んでも、どれだけ泳いでも、貴方の行く先は泥の海。行き着く先などありはしない………」
「………………なあ、おい」
「いずれ足場を失って、その力を尽きさせて。貴方は泥に溺れ、泥に沈む」
「………おーい」
「そんな道を貴方は行くのですか?何も知らず、行くのですか?貴方はまず、知るべきことが……」

「なあ、お前は何を楽しそうに僕の体の登り降りをしてるんだ」
「はっ!?」

 


6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:46:10.88 hDFehQF70
続けなさい

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:46:21.45 ccDkvwF40
 

(なんということ……身体が奇怪な動きをするせいで話術どころではありませんわ………)
「考えにふけっている所悪いんだけどその登り降りをやめてくれ」
(これはいけません……無理矢理引き込んでも意味がありませんし……)
「おい。体のバランスが崩れるだろ。上行ったり下行ったりすんな」
(………今日のところはひきあげて身体を制御できるようになってから………)
「ああもういい加減にじっとしてろ!」
「きゃっ!?」

「動くな。落ち着け。とりあえずここでいいな?」

持ち上げられて、移動させられたのは、彼の膝の上。

「あ…………はい……」


 

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:48:45.13 gUvChYmc0
いいぞ、もっとだ

9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:49:40.62 ccDkvwF40
 

(………どうやらここでならこの身体も落ち着くようです。これなら……)
「で?お前はいったい何しに来たんだ。つーかお前は誰だ」
(……けれど、これまでの失態で私の威厳がかなり落ち込んでいます……)
「おい、答えろって」
(………この状況では、彼への影響力も……低く……)
「………おい、どうした」
(……………状況に……合わせた………挽回策を…………)
「……………って、お前……」
(………………挽回……策を…………)
「………………」
(………………)
「………………」
(………………)
「………………」
「……………………くぅ………」
「なんでいきなり寝てんだよ!?」

 

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:51:06.99 hDFehQF70
たまげた最終兵器第7ドールだなぁ…

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:52:02.43 ccDkvwF40
 

「……………すぅ……」

膝の上で、というか、胸に寄りかかって寝入ってしまった白い少女に、ジュンはため息をつく。

「……なんていうか。やっぱりローゼンメイデンってこういうのなんだな……」

少女は自分をローゼンメイデンだとは言っていないが、おそらくはそうだろう。
生きた人形など、そうそういるものでもない。

「この突拍子の無さというか気ままさというか………」

真剣そうな話をしていたときは、最初に水銀燈に会った時のような身体がすくむような感覚もあったが、
ジュンの体で遊んだりいきなり寝入るところは雛苺にそっくりだ。

「………雛苺、か……」

行方不明になっている小さなドールのことを思う。
彼女は、今、どうしているのだろうか。

 

12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:53:20.31 +QhGesiH0
良スレハケーン

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:54:15.96 hDFehQF70
私たちはローゼンメイデン
私たちはローゼンメイデン




14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:54:17.06 RuiLahU/0
URLリンク(wktk.vip2ch.com)

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:55:00.84 ccDkvwF40
 

「……………それにしても、こいつ。どうしたらいいんだ」

穏やかな、少女の寝顔を見る。
起こすのも、なんだか悪い気がする。

「…………ああ、くそ。分かったよ」

一人呟いて、少女を胸に抱いたまま、勉強の続きを始める。

 

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:57:44.43 HFZssFUoO
これは修羅場フラグ

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 20:58:14.42 ccDkvwF40
 



『あら、お帰りなさい真紅ちゃん、翠星石ちゃん』

「………………、?」

「……ん?起きたか」
「………私は何を………?」
「……寝てたんだよ」
「………寝て、いた?……私が?」
「お前以外にいないだろ」
「…………………」
「で、また聞くけど。お前は何しに……」

――階段を上ってくる、小さな足音。

「―――!」
「うわっ!?」
「………出直しますわ」
「は……?」
「……さようなら」

 

18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:00:02.43 HFZssFUoO
チッ

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:01:09.41 ccDkvwF40
 


「ジュン?入るわよ」

「………あれ、……?」
「どうしたの?」
「いや、なんだっけな……」
「………何か、あったのかしら。誰かが、来たとか」
「いや、別に。ずっと勉強してたけど」
「……そう」
「………なんかすっきりしないな。疲れたのかな………?」

 

20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:04:05.66 ccDkvwF40
 

少年の記憶に干渉し、自分のことを思い出せないようにして。
雪華綺晶は、自分の世界に戻る。

「…………………私が、眠っていた……?」

姉達と違い、睡眠を必要としない雪華綺晶が?

「………よりにもよって、『彼』の目の前で……?」

姉達のマスターであり、標的である少年に、隙を晒してしまった。

 

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:07:07.84 ccDkvwF40
 

「……やはり、この身体の影響でしょうね」

雛苺は、彼にとても懐いていた。
その彼に抱かれて、身体が自然と眠りについてしまったのだろう。

「これはいけませんね。……彼に抱かれるのは危険です。それに……」

問題はそれだけではない。

「彼を話術に嵌めようと思考に集中すると、身体が勝手に動き出してしまいます。
 さて、どうしたものでしょうか」

 

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:08:15.05 Jkc7kCleO
へぇ…雪華綺晶がまさか…

23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:10:03.24 ccDkvwF40
 

今日もまた、ひたすら机に向かっている。
真紅達は今日も出かけている。

「………あれ……?」
何か思い出しそうになったような。
「………ていうか、なんか忘れてるような……」

「――こんばんは」

「え? …………あ、お前」

白い少女。
そういえば、昨日も来ていた。

 

24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:10:04.15 GH3P+6vu0
翠星石に汚いものを見るような目で罵られながら足でぐりぐりされたい

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:10:30.44 V975clU3O
雛はいらないから問題無いな

26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:13:05.01 ccDkvwF40
 

「昨夜は見苦しいところをお見せしました。今日こそ、貴方とちゃんとお話をしたいのですが」

「話? お前僕に用があったのか。いったい何なんだ………って、昨日みたいにならないだろうな」
身体をよじ登られていてはそれが気になって話にならないし、
眠られては話すらできない。

「ええ。昨夜は申し訳ありませんでした。今夜は、ちゃんとお話をしましょう。
 それについて、なのですけど、お願いがあるのです」

「なんだよ」

「私の手を、握っていて頂けませんか」

 

27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:13:47.36 0LASOBpv0
いいぞ…温くて甘い…

28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:15:55.50 +QhGesiH0
さて、この後の展開は
ほのぼのハートフルストーリーか
はたまた暗い鬱話か・・・

29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:15:58.64 gUvChYmc0
手よりもこっちを握ってくれないかな?

30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:16:01.10 ccDkvwF40
 

不可解そうな顔をした少年に、雪華綺晶は偽りではない理由を述べる。

「私、話に集中しようとすると身体が知らない内に動いてしまって。
 落ち着きがないのは分かっているのですけれど、どうしようもなくて。
 でも、やはり動きながらの話では貴方が集中できないでしょう?
 ですから、私の動きを抑えてもらおうと思いまして」

「それで、手を握ってろ、って?」
「はい。昨夜みたいに腕に抱かれると、また眠ってしまうかもしれませんし。
 手を握って、私を抑えていただければ、ちゃんとお話が出来ると思うんです」
「……そうか」

一応は納得したらしい少年を見て、雪華綺晶は心の内でほくそえむ。
(身体を触れさせていれば、向き合うだけより精神干渉がやりやすくなりますし、ね)

 

31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:19:04.01 ccDkvwF40
 

「――では、お願いします」
「………ううん」
「あら、何を躊躇っていらっしゃるんですの?
 ………恥ずかしいのですか?私は人形ですよ?」
「な、は、恥ずかしいとかそんなんじゃ……!ああ、ほら!握ってやるよ!」
「くすくす……お願いします」

 

32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:21:40.94 0LASOBpv0
【ニヤニヤ中】
    ニヤニヤ
        ∧,,∧  ∧,,∧ ニヤニヤ
     ∧ ( ・∀・) (・∀・ ) ∧∧
ニヤニヤ (  ・∀) U) ( つと ノ(∀・ )
    | U (  ・∀) (∀・ ) と ノニヤニヤ
     u-u (l    ) (   ノu-u
   ニヤニヤ   `u-u'. `u-u'
                 ニヤニヤ 

33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:21:57.25 DiF2MQAG0
とぅばらしい…

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:22:00.28 ccDkvwF40
 


少年の手と、触れ合って。

「昨夜も言ったことの、繰り返しではあるのですけれど………」

少年と、触れ続けて。

「貴方は今、とても必死に、前に進もうとしていますけれど………」

少年を、感じていて。

 

35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:22:54.81 ccDkvwF40
 

少年と、触れ合っている、

「……貴方の行く先は、果たして、輝く道、なので………、………?」

その、感覚。

「………………?」

懐かしい、ような。
大切な、ような。

「……………………?」

それ、は―――


( 『 ―ああ、私の愛しい娘……雪華綺晶― 』 )


「……………っ!!!?」

 

36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:23:09.12 +QhGesiH0
パンツは脱いだほうがいいですか?

37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:24:08.31 6FWdNL3wO
こんな優しくて甘いきらきーは初めてだ

38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:25:01.34 6DP4BBqSO
ジュン「水銀燈…なんて綺麗なんだ…」の人ににてる
支援

39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:26:27.45 ccDkvwF40
 


「……どうしたんだ、お前……?」
何か信じられないものを見たかのような顔をしている、白い少女に聞く。
少女は、ジュンの言葉など聞いていない。
「………またか?昨日と同じパターンか?」

ジュンの手を握りながら、少女は静かに語っていたのだが、
ほとんど語らないうちに少女は眉根を寄せ、握り合っている二人の手を見つめ、黙ってしまった。
そしてなぜかジュンの手を、感触を確かめるように胸の前に両手で抱き寄せた。

ジュンが慌てて手を引こうとしても少女は離さず、何かを考えていて、
そして、いきなり驚いたように動きを止めた。

「………おい、大丈夫か」
「…………………」
返答は、ない。

 

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:29:15.46 ccDkvwF40
 

「……なんなんだよ、お前は………」
どうせ聞こえてないんだろうと思いながらも、一応聞く。
そして、少女はやはり答えない。

「…………はあ……」
ため息をついて、少女が次の行動に移るのを待とうかと考えて。

「……貴方は、一体何なのですか」

少女が、いきなり聞いてくる。

 

41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:29:56.65 gUvChYmc0
うっ・・・ふぅ


42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:32:00.26 ccDkvwF40
 

「……は?」

「貴方は、一体、何をしたのですか。
 私は、一体、何を感じているのですか。
 ………なぜ、貴方から、お父様を………」

戸惑うような、恐れるような、揺らいだ問い。
その少女の唐突な変調に、ジュンもまた戸惑う。
「……何、って。いや、お前こそ何を………」

「………………」

何も言わずに、少女はうつむき、
ゆっくりと、首を振って。
視線を、ジュンの目に合わせて―――

 

43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:34:28.79 hDFehQF70
キュンがムネムネする

44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:35:05.29 ccDkvwF40
 



「…………ん……?」

「…………寝ちゃってたか」

「駄目だな僕。全然進んでない。………ちゃんとやらないと」

「………んー…?」

「………なんか忘れてるような……」

 

45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:35:56.08 u5nWwKuM0
ジュンがドキドキする

46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:37:36.39 hDFehQF70
はぁーはぁー…うっ!

47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:38:01.19 ccDkvwF40
 



「………あれは、何だったのでしょうか………」

「……なぜ、お父様を、思い出したのでしょう……」

「……彼は、お父様に似てなどいないのに」

「……………………」

「…………あれは、何だったのでしょう…………」


 

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:40:17.13 +QhGesiH0
雪華綺晶「………………シクシク。クスン」
の人か?

49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:41:08.62 ccDkvwF40
 


「…………ん?……ああ、お前」

「…………………」

「また来たのか。…………どうしたんだよ」

「……………………」

「な、なんだよ………」

「………………………」

「お、おい」

………よじっ………ぽふ。

 

50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:41:53.00 ccDkvwF40
 

「………なんだ、どうしたんだ、お前。いきなり膝の上に……」

………ぎゅっ……

「……お、おい……?」

…………………

「………………どうしたんだ……?」

「…………………………………これは、何なのでしょう………?」

 

51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:43:36.54 gUvChYmc0
ぬおぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
パパになりてぇえええええええええええ

52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:44:04.34 f1U8wxJsO
「・・・・・あったかぃ」

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:45:17.25 ccDkvwF40
 


「……………ええと」

ジュンの胸に抱きつき動かなくなってしまった少女に、ジュンはどうすればいいか分からない。

「…………………」

少女は、抱きついたまま黙っている。

「……………………」

ジュンも、なんとなく黙ってしまう。

 

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:46:47.56 2W/rW3Tr0
きらきーのSS書いてる人って一人しかいない気がするw

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:48:03.26 ccDkvwF40
 

「…………………」

「……………………」

「…………………」

「……………………」

「…………………」

「……………………」

「…………………手……」

「……………………え?………うわっ!」

いつの間にか、少女の身体と頭に腕と手を添えていたことに気付く。
おそらく少女が落ちないようについ体が動いていたのだろうが、
結果として少女を全身で抱くような体勢になっている。

 

56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:48:51.66 HFZssFUoO
今度こそ修羅場フラグ

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:51:08.72 ccDkvwF40
 

「ごっごめん!」

手を離すが、

「…………離さないでください……」

「え?」

「……考えたいのです。その為に、感じたいのです。だから………」

顔を上げることなく、少女が懇願する。

「……………………」
ジュンは、少し、動きを止めて。

………ジュンの腕が、少女を抱く。

 

58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:53:17.69 hDFehQF70
おちんちんがやばい

59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:53:49.42 Z47Cjs9d0
これは良いスレ

60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:54:01.26 ccDkvwF40
 

何をすることもなく、緩やかに、時間は流れて。


静かに、少女が体を離す。

「………ん?もういいのか」

「………………」

「………おい?」

「………………分かり、ません………」

「え……?」

少女は、呆けたような頼りなさで、歩き出す。

「お、おい」

「………………」

少女は、窓硝子に触れ、

「あ………」

そして窓硝子の中に消えた。

 

61: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:55:32.71 Ya98wCuoP
経験不足で肉体的接触に免疫がなくて、まっすぐでピュア…
きらきーはじまったな

62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:55:47.28 u5nWwKuM0
…………いい

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:56:58.58 LGJoXOysO
JUM浦山シス

64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 21:57:00.93 ccDkvwF40
 

少女が消えた、窓を見ながら。

「………大丈夫か、あいつ」

ジュンは、心配げに呟く。

「…………すごくふらふらしてたし……」

そして、気付く。

「……ていうか、僕はあいつの名前も知らないな」

 

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:00:04.93 ccDkvwF40
 

『ただいまですぅ』
『あらおかえりなさぁい』
翠星石とのりの声が聞こえた。たぶん、真紅も帰ってきただろう。

(あいつのこと聞いてみようか……?)
そう考えるが、
(でもあいつ、真紅達と会いたくなさそうだよな)

これまでの記憶を思い出すに、あの少女が来るのは真紅達がいない時で、
そして真紅達が帰ってきた頃にいなくなる。
ジュンにだけ用があり、真紅達は避けているようだ。

(どうしようか)

 

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:01:27.11 +QhGesiH0
ちくしょう・・・
本気で可愛いじゃねーか・・・!

67: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:02:04.19 Ya98wCuoP
蒼「あいまいな優しさはどちらも傷つけるだけだよJUM君」

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:03:05.99 ccDkvwF40
 

「ジュン、まーた机にへばりついてるですかぁ?そのままだと机と合体して机人間になるですよ」
「……このぐらいでそんな新生物が生まれるなら予備校とかはさぞ奇怪な光景になるだろうな」
「机とか本とかばっか相手にしてて人間の言葉を忘れたりするかもですしぃ、何より気が滅入るですよ」
「いや別に」
「滅入るんです!だから、しょうがねーですけど、そう、しょーがねーですから、
 特別にお前に翠星石を抱っこさせてやるです。そーすればお前の気も……」
「つまりお前も抱っこされたいわけか」
「さ、ささ、されたいわけじゃねーです!お前が人間やめないように仕方なくですね!」
「はいはい」

まだ何かわめいている翠星石を抱き上げながら。

(……まあ、明日も来るだろ。その時にいろいろと聞こう)

 

69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:05:55.20 6U1S57Cz0
冷静に見ると中身無いよね

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:06:01.52 ccDkvwF40
 


「分かりません………何なのでしょうか」

「彼に、触れていると…………やはりお父様を思い出します」

「なぜでしょうか」

「………分かりません」

「……………………」

「…………………また、行けば、分かるかもしれません」

 

71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:06:44.65 HFZssFUoO
ハァハァ

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:08:42.91 hDFehQF70
はぁー…はぁー………うっ!!!

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:09:04.40 ccDkvwF40
 


「………ん、来たか」

………よじっ、

「……ああ、はいはい。わかったわかった」

ぐいっ、ぽふ。

「あ………」

「これでいいんだろ?」

「………はい」

……………ぎゅ……

 

74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:10:12.18 f1U8wxJsO
きらきーかわぇー

75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:13:01.59 +QhGesiH0
銀様と蒼星石と金ピカは出てこないのかな?

76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:14:12.04 hDFehQF70
Dridollerのきらきーで脳内補完してる俺は
間違いなく勝ち組

77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:14:54.09 ccDkvwF40
 

「…………………」
「そしてやっぱり黙るのか………。
 …………なあ」
「……なんでしょう」
「僕はお前の名前も知らないんだが」
「……………」
ふと、考えて。
「………雪華綺晶、です」
「雪華綺晶、か」
「はい」
「長いな」
「気のせいです」
「そうか?」
「はい」
「そうか」

 

78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:16:56.44 LXol1kfJ0
>>76
ああん?
URLリンク(bull.s11.x-beat.com)
これか?

79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:18:48.98 hDFehQF70
違うわ そんな画像じゃない

き…きらきー…はぁはぁ…うっ…

80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:19:07.72 ccDkvwF40
 

「なあ、雪華綺晶」
「はい」
「…………なんか嬉しそうだな」
「え?」
「雪華綺晶」
「はい」
「……名前呼ばれるの嬉しいのか?」
「え……?」
「なんていうか、雰囲気がほころぶような気がする」
「……そうですか?」
「ああ」
「………………何なのでしょう」

 

81:フェイト ◆Fate///C26
08/10/06 22:20:08.48 wFN9KnhC0
お前ら・・・・絶望した

82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:21:16.25 hDFehQF70
雪華綺晶「うにゅー持ってこいなの」

83: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:21:32.69 Ya98wCuoP
蒼「父親みたいな保護者を期待されると下心は出しづらくなるよね」

84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:21:36.87 LGJoXOysO
ほのぼのしてるな

85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:23:21.77 ccDkvwF40
 

『ただいま』
『かしらー!』
『あらお帰りなさぁい真紅ちゃん金糸雀ちゃん』

「帰ってきたか。今日は早いな。………ん?翠星石はまだなのか?」
「交代制にしたようですね」
「あれ、お前あいつらが何やってるのか知ってるのか」
「では、おやすみなさい」
「無視か。……ああ、おやすみ」

 

86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:07.70 iHRMnORO0
俺の中で最悪だったきらきーの印象が
このスレでずんどこ株価上昇中

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:27.37 +QhGesiH0
あ、金萬福出てきた

88: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:37.01 Ya98wCuoP
二人の前途に暗い影が…
真実がバレたらこの幸せな時も終り…

89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:26:53.70 ccDkvwF40
 

「入るわよ、ジュン」
「ん」
「………………」
「………………」
「………………」
「ほれたかいたかーい」
「いきなり何をするの!?」
「なんか本を読むふりしながら構ってほしそうな顔してたから」
「そんなことはないのだわ!」
「痛てっ、痛っ!やめろ、その髪やめろ!」

 

90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:27:56.33 0LASOBpv0
ふぅ〜心にしっぽりくる甘さだぜ
(・∀・)キュン!!キュン!!

91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:28:01.63 gI3bOKV10
薔薇水晶「い・・・・・いん・・・・ん・・・・・・いん・・・・・っぽ。」

92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:29:46.31 ccDkvwF40
 

「下ろしなさい!」
「わかったわかった」
「待ちなさい。床まで下ろす必要はないのだわ」
「お前もか」
「何の話よ」
「人形は抱っこが好きだなって話」

 

93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:31:41.43 oRdIywkX0
支援

94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:34:22.11 ccDkvwF40
 

「……ああ、翠星石が自慢げに話してたわね」
「それだけじゃないけど」
「え?」
「こっちの話」
「気になるわね。………まあ、親しい人に抱かれることを喜ぶのは、当たり前でしょう」
「当たり前か」
「当たり前よ。人も人形も、一人では生きていけないのだから」
「じゃあお前も今嬉しいのか」
「無粋ね」
「痛たぶごはあっ!?」

 

95: [―{}@{}@{}-] 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:36:17.02 Ya98wCuoP
JUMはドール専用クレードルなのか

96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:37:15.50 ccDkvwF40
 

日付は、変わって。


「…………今夜も、行かなくては、ですのに」

「………………」

「………交代制は、厄介ですね」

「……………………」

「……………五番目のお姉様。邪魔ですわ」

「…………………………」

「………ああ、今度は三番目のお姉様が…………」

「………………………………」

「……今夜も。行かなくては、ですのに」

 

97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:37:28.93 +QhGesiH0
いいなぁ
ほのぼのって

98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:42:34.88 ccDkvwF40
 

「ジュン。ほら、翠星石が夜食のスコーンを焼いてやったです。感謝して食うですよ」
「……ん?ああ、サンキュ…………って多いわ!なんだこの山盛りは!」
「なっ!せっかく翠星石が用意してやったっていうのに、文句言いやがるですか!
 まったく、チビなくせにわがままなやつですぅ。
 そんなだからチビなんです!」
「それとこれと関係あるか!こんな山盛りの菓子食いきれるか!」
「こんなとはなんです!せっかく翠星石が張り切っ………!」
「はりき?」
「な、なんでもねーです!いいから食うですよ!食って食ってチビを卒業するです!」
「卒業ってな………」

 

99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:46:10.20 ccDkvwF40
 

とりあえず夜食はありがたくもらって勉強を再開する。
「………………」

「……………………」
翠星石は、ベッドに座って、ジュンの様子を眺めている。

「………………」
「……………………」
「………………」
「…………………?」
「………………」
「……………さっきから何を気にしてるです?」
「え?」
「さっきからちらちらと窓見てるです」
「…あ」

そんなつもりはなかったが、どうやら無意識のうちに待っていたらしい。
窓硝子から、雪華綺晶が現れるのを。

「……いや、なんでもない。ちょっと外の天気が気になって」
「………天気ですかぁ?」

なんとなく、ごまかす。

 

100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:47:09.02 gUvChYmc0
何か危険なにほいが・・・

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:47:42.96 +QhGesiH0
いやんばかん

102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:49:46.25 ccDkvwF40
 

(…………来ないな)
教科書に目をやりながら、考える。
(………翠星石が居たら、来ないのか?)
ノートに問題を写しながら、考える。
(あいつ、やっぱ真紅や翠星石に会いたくないのか)
問題を解こうとして。
(……ああ、くそ。なんか集中できない)

 

103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:52:49.30 o92U9rdk0
交代制ってどこに出かけてんのさ

104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:54:06.18 ccDkvwF40
 

時折、桜田家の様子を覗いて。

「…………まだ、居ますわ……」
翠星石の姿を確認して、肩を落とす。

「……行かなくては、ですのに………」
ひとり、呟く。

 

105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:55:23.21 u5nWwKuM0
282828282828

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:55:50.21 +QhGesiH0
せつないのう せつないのう

107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:57:41.01 ccDkvwF40
 

「………そう、行かなくては……」
覗き、呟く。

「……行って、彼に、抱いてもらって………」
呟いて。


その、自分の言葉に。

「……………『抱いてもらって』?」

気付く。

 

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 22:59:20.18 +QhGesiH0
・・・

109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:01:08.85 0LASOBpv0
はぁああああああああああああん!!!

110:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:02:10.65 ccDkvwF40
 

「………私は、何を。何を、考えて」

雪華綺晶は、少年の心を奪うために、少年のところに行っていたはずなのに。

「……『抱いて、もらって』? 私は、何を」

いつの間にか。少年を襲う意識すら、失くして。

「………私は、いったい」

雪華綺晶は、少年の腕の中で、何をしようとしていたのか?

 

111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:03:02.12 SNgNZ1DFO
くっ…うっ…

ふう…

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:03:51.62 E66+yZgA0
F5F5F5F5F5F5F5F5

113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:06:07.98 gUvChYmc0
パパはここだ!
飛び込んでおいで

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:06:31.21 +QhGesiH0
F5   F5   F5   
  F5   F5   F5
┐  ∧,∧  F5
|  (   )    F5
 ̄⊂/ ̄ ̄7 F5

115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:08:10.47 ccDkvwF40
 

「………違い、ます」
自らの思考を、遮断する。

「私は、よく分からないことを、はっきりさせようとした」
自分の行動を、合理的に、考える。
最初の目的から、考える。
「そう、変な感覚があったから。その感覚を、調べるために」
それは、調査であって。確認であって。
「………それ以外の目的では、決して、ありません」

 

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:09:09.02 E66+yZgA0
早くしてください
F5キーが壊れます

117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:10:22.46 ccDkvwF40
 

調査以外の目的では、ない。
間違いない。
絶対に、そうだ。

「間違い、ありませんわ。それ以外には、ないです」

それなのに。

「間違い、ないの。……本当に、それだけ」

その、はずなのに。


「……………それ、だけ、です」

胸が、もやもやするのは、何なの、だろうか。

 

118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:10:59.65 lGq4gQlcO
お前奈須きのこだろ

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:12:19.82 tvokhp7HO
なんかメルティブラッドみたいだな

120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:13:03.63 ccDkvwF40
 

何か、物足りない。

何か、し足りない。

何か、そう、何か。

何かが、欲しい。

それは、例えば。

彼の腕の中で、感じたような――


「――違います!!!」


 

121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:16:17.93 +QhGesiH0
   , ノ)
  ノ)ノ,(ノi
  (    (ノし
┐) ∧,∧  ノ
..|( ( ....:::::::) (
 ̄⊂/ ̄ ̄7 )
 (/  F5 /ノ
   ̄TT ̄

122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:17:04.62 ccDkvwF40
 

考えてしまいそうになったことを、振り払う。

「違います!違いますわ!!
 私は、そんなもの、求めていない……!」

忌むように。

「私は、雪華綺晶。ローゼンメイデン、第七ドール。
 アリスになるために生まれてきた、七姉妹の末妹」

恐れるように。

「アリスになること以外、求めてなどいません……!」

雪華綺晶は、叫ぶ。

 

123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:17:37.30 +6KZW0FV0
きらきー好きの俺の為のスッドレ

124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:20:04.90 E66+yZgA0
今から用事・・・・だと・・・・・?
かえってこのスレなかったら
日本中の酢豚にパイナップルいれてやる!!!!!

125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:20:31.33 ccDkvwF40
 

「………そう、ですわ」

はっ、と、気付く。

「私が、そんなもの、求めるわけがありません。
 『これ』は、私のものではありません」

まるで、天啓を得たように。

「そう、これは」

雪華綺晶は、呟く。

「……雛苺の、身体のせいですわ」

 

126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:21:09.91 +6KZW0FV0
>>124
安心しろ
パイナップル入りの酢豚は嫌いじゃない

127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:22:40.83 lGq4gQlcO
本気できのこだろ?冗談抜きで文がきのこのそれ

128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:23:37.38 E66+yZgA0
>>127
出かける前に一言いいたい

な?携帯だろ?

129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:23:48.56 +QhGesiH0
月姫リメイクで忙しいはずなのに…

130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:24:49.26 LXol1kfJ0
きのこっぽく書けば誰でもきのこ認定してくれるそうです

131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:26:29.93 ccDkvwF40
 

今まさに、雪華綺晶が自らの器としている、その身体。
雪華綺晶の姉の一人、雛苺の身体が、雪華綺晶をおかしくさせていたのだろう。

「身体だけでなく、心まで干渉されるなんて、失態ですわ。
 さすがにこれは、この身体を諦めた方がいいかもしれません」

雛苺が少年を慕う気持ちが、雛苺の身体に宿った雪華綺晶の心に干渉していたということ。

「器を失うのは惜しいですが……」

これ以上この身体に拘って、心を侵食されては元も子もない。

「この身体は、諦めましょう」

雛苺の身体を、雪華綺晶の精神から、切り離す。

 

132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:27:39.78 gUvChYmc0
ふれ合いを断ち切るのかきらきー

133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:28:06.70 oRdIywkX0
あああああああああ
思い直せ!きらきー!

134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:29:52.25 y5LRNmXMO
雛苺ファンとしてはここでぜひ雛に復活して頂きたい

135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:29:57.96 ccDkvwF40
 

ごとり、と、雛苺の身体が、転がる。

とりあえず、雛苺の身体は保管しておくことにして。

「……これでもう、心配はありませんわ。
 今後の方策も考えなくてはなりませんが、今はまず、精神の調整を行いましょう」

これでもう、妙な感覚に悩まされることも無い。

これで、いい。

 

136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:32:16.97 y5LRNmXMO
それでも雛苺なら…
雛苺なら何とかしてくれる……!

137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:33:55.93 ccDkvwF40
 


ととと、と。
翠星石が階段を降りていく音がする。

(……翠星石、出かけるのか)
真紅はまだ帰ってきていない。
金糸雀もいない。
静かなものだ。

(ってことは………)
窓を、見る。
ごく普通に、外の景色が見えるが、
(……そろそろ来るかな)

なんだか今日は、勉強に手がつかなかった。
ずっと、教科書を前にしていたのだが、
あいつが来るのか来ないのか気になって、集中できなかった。

 

138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:36:54.42 +QhGesiH0
そろそろ銀ちゃんの出番か

139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:39:39.53 ccDkvwF40
 

(……あいつが来たら、どうしようかな)
勉強に集中できないし、なんだか暇なので、考える。
(………いや、べつにどうするもこうするもないな。
 あいつが僕の膝に乗ってきて、僕はそれを抱いて勉強するだけか)
ふと、笑いがこみ上げる。
(ていうかあいつ、本当に何しに来てるんだ。
 話があるとか言ってたけど最近全然そんなこと言わないしな)

(いつ来るんだろうな)
ジュンは、窓を眺めている。

(今日はどれぐらい居るんだろうな)
なんとなく、表情は緩んでいる。

(なあ、雪華綺晶)
ジュンは、待っている。

 

140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:45:08.02 ccDkvwF40
 

「なんだか昨日からジュンの様子が変です」

翠星石が、心配げに呟く。

「ジュンが?……そうね。なんだか落ち着きがないわね」
「そうです。それに、なんだかちらちらと窓の方見て、何か探してるみたいです」
「探してる?」
「探してる、っていうか、待ってる、って感じ、かもしれないです」
「………待ってる、ね……」

 

141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:48:36.16 ccDkvwF40
 

「………………」
また、窓を見る。
普通に、外の景色。

「……………………」
勉強しようとする。

「…………………………」
また、目は窓に向かっている。
やはり、普通の景色。

「………………」
勉強しようとする。

「………………………………」
いつの間にか、外の景色を目に映している。

「………僕はなにやってんだ」

 

142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:51:39.96 HFZssFUoO
このすれ違いがたまらんのうwwwww




でも、悲しいのう・・・

143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:52:20.45 ccDkvwF40
 

結局、昨夜は雪華綺晶は現れなかった。
別に、それは大したことじゃないのだろう。
彼女にも、彼女の生活はあるのだろうから。

だが、連日の来訪を何の前触れもなくやめられると、なんだか気になる。
「……せめて一言言ってくれよ」
ぼやくが、それに答えが返るわけもない。

その日も、勉強には集中できなかった。


その夜も、雪華綺晶は現れなかった。

 

144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:54:33.36 gUvChYmc0
こぬぁああああゆきぃいいいいいいいいいいいいいい

145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:54:56.40 ccDkvwF40
目が疲れた・・・風呂入ってくる
あと誰か別のSS書きとかきのことかと間違われてますが俺が書いたのは>>38のやつぐらいです

146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:56:57.90 e3nWs1qs0
黒!black!のアレ?

147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/06 23:58:59.92 +QhGesiH0
   , ノ)
  ノ)ノ,(ノi
  (    (ノし
┐) ∧,∧  ノ
..|( ( ....:::::::) (
 ̄⊂/ ̄ ̄7 )
 (/ 保守 /ノ
   ̄TT ̄

148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:00:34.15 b2xXime40
アレの作者か、変態レベルが低下しているな体調に気をつけてくれ

149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:09:03.16 YVWOsjnUO
支援

150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:10:24.37 9P2JIXOj0


151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:13:18.40 6ECE6kAJO
追い付いた……だ…と……?

152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:17:25.76 4l4+LtqN0
明日の朝まで残っていれば俺は悔いなく眠れるぜ


153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:24:47.93 KMDBjCTB0
んじゃ再開

154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:25:13.07 KMDBjCTB0
 

「ジュン。出かけてくるわね」
「ん……ああ」
声をかけても、返ってくるのは生返事。
「………仕方のない下僕ね」

一昨日あたりから、ジュンの様子はおかしい。
机に向かってはいるのだが、どうも勉強に集中できていないらしい。
たびたび、ちらちらと窓を眺めていて、どうも落ち着きがない。
その割に、部屋にいることが多く、そしてパソコンをいじったりはしていない。

その明らかに妙な様子に、真紅はジュンに直接尋ねてみたが、
ジュンは曖昧に言葉を濁し、明確な答えは返ってこなかった。

明らかに何かがあるが、それが何かが分からない。

「………もどかしいのだわ」

 

155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:31:50.52 KMDBjCTB0
 

そうは思うが、恐らく今ジュンが抱えている問題は真紅にどうにかできることではないと思う。
ジュンは、何か明確なものを待っている。
迷っているとか、持て余しているとか、そういった様子ではなく、
何かを待っている、そんな様子。

「…………ふう」

ジュンのことは確かに気になるが、そこまで深刻だったり緊急だったりはしないようだ。
今は、別のことを優先させてもいいだろう。

ジュンの部屋を出て、物置へ。
鏡に触れ、nのフィールドへ。

雛苺の身体を奪った、白薔薇を探しに。

 

156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:33:24.30 9P2JIXOj0
ああ・・・

157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:40:21.91 KMDBjCTB0
 

「金糸雀。どう?」
交代場所に来ていた金糸雀に聞く。
「真紅。……いつもどおり、かしら」
「……何も見つからなかったのね」
「ええ。白薔薇の花びら一枚見当たらないわ」
「そう。……とにかく、交代よ。貴女は休んで」
「分かったかしら。じゃあ、カナは戻るかしら」

金糸雀の背を見送って。

「……白薔薇。あの子は何を企んでいるのかしら」
巡回を始めながら、考える。

 

158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:43:46.85 KMDBjCTB0
 

雛苺の身体を奪って。
その後、何の行動もない。
雛苺の身体を奪われてから、真紅達はnのフィールドを巡回して、
白薔薇を探しているが、手がかり一つ掴めない。
白薔薇が何をしようとしているのかすら、分からない。

 

159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:46:33.17 2t0fCcDaO
書き溜めてあるのかな?

160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:50:42.90 KMDBjCTB0
 

いくつもの世界を、巡る。

「………白薔薇の痕跡のようなものが、あればいいのだけれど」

いくつもの扉を、抜ける。

「………やっぱり、そう簡単には、いかないわね」

時間は過ぎる。

「………今日も、駄目、なのかしらね」

交代時間は、近い。

「………手がかりぐらい、あってほしいものだけれど」

息をついて、諦め気味に、次の扉を開いて、


「………え?」


目が、合った。

「……白薔薇………!?」

手がかりどころではなく。 白薔薇が、そこに居た。
 

161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:51:37.86 /eiu4pKP0
どうなる!?

162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:53:15.68 KMDBjCTB0
 
てことで続きは明日。おやすみ。
 

163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:56:21.87 9P2JIXOj0
>>162
てめええええええええええええ

164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:57:53.43 1v77wJaJO
なんだとwww

165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 00:57:55.00 /eiu4pKP0
おおおいいいいいいいいいいいいいいい

166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:04:40.97 peIwIvwXO
明日まで保守しろというのか

167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:10:40.87 /eiu4pKP0
ho

168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:11:15.20 SUoS4zr+0
補習

169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:33:58.56 9P2JIXOj0


170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:45:35.38 6VD5+yqcO


171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:55:58.57 /eiu4pKP0


172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 01:58:46.53 +3bQOsFO0
ho


173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:25:56.39 FT/BLM5VO


174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:30:27.78 /eiu4pKP0


175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:37:32.48 RxhRo3N20


176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:49:12.78 zd6d9QHfO
追い付いてしまっただと・・・・?

保守保守。

177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 02:58:36.29 qnwPq7hh0


暗闇の中、蒼星石はカバンを開けて辺りを見渡した。
部屋にはジュンの寝息のみが響いている。
蒼星石はジュンの枕元にある時計へ目を移した、その電子時計は午前2時ごろを指している。
なるべく物音を立てぬよう、蒼星石は静かに鞄から這い出た。
「やはり、行ってしまうのね」
突然暗闇から声が響く。
蒼星石はその声にあまり驚かず、声が聞こえた方向を見た。
「……やっぱり君は気付いていたんだね、真紅」
蒼星石が向いた先、真紅が鞄を開け、中で座ったままこちらを見つめている。
「朝まで待つことは出来ないの?この子達が悲しむわ……」
「それは出来ないよ……僕はマスターが目を覚ます前にこれを置いて。眠りに就くつもりだ」
「……」
「それに……湿っぽいお別れなんて僕は嫌いだ。もう、誰かの泣き顔なんて僕は見たくない」
「あら、私には見つかってしまっているわ。私だって、貴女に泣いて縋るかもしれないわよ」
「……そうだね、そしたらみんなも起きるし、僕はここを離れづらくなるかもしれない」
蒼星石は微笑んでそう言った。

178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 03:15:04.85 9P2JIXOj0


179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 03:45:57.77 qnwPq7hh0
支援

180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 04:36:09.14 +3bQOsFO0
ho

181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 04:49:00.42 9P2JIXOj0


182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 05:33:21.26 Bf0PW2Q2O
ほも

183:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 06:43:43.38 Bf0PW2Q2O


184:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 06:45:19.86 e1cCecXCO
預言者キタ━━━(゚∀゚)━━━ !!!

953 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2008/10/06(月) 23:01:02 ID:OOpmG1uh0
3日以内に芸能界を揺るがす死亡記事が新聞のトップを飾ります。良かったね、加勢君。

954 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2008/10/06(月) 23:17:19 ID:fX4Xh3KyO
また志村けん死亡説かよ

955 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:26:46 ID:OOpmG1uh0
>>954
名前は同じ、字が違う。

956 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:29:57 ID:3OpB3m/e0
>>955
高倉健?
宇津井健?
緒形拳?

957 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:31:06 ID:3OpB3m/e0
あっ!!松平健だっ!!!

958 名前: 本当にあった怖い名無し [sage] 投稿日: 2008/10/06(月) 23:32:26 ID:OOpmG1uh0
>>956
ニュース速報をお楽しみに・・・。予言じゃなくて予告だったね、それでは。

スレリンク(occult板:953-958番)

↓次スレはこちら
スレリンク(occult板)

185:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 06:52:00.33 0CBJQNp/O
なんだ?

186:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/10/07 07:15:56.62 A1xAIJijO
畜生・・・・・追いつきやがった


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