女「そーらをじゆうに ..
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2:ぽっぽ焼き ◆pOPPOVB9oU
08/09/01 00:14:31.04 FSN66HcH0
男「そんなに飛びたけりゃ飛べばいいじゃん」
女「だってほら、疲れるし」
男「やっぱ疲れるもんなのか、羽って」
女「パネェ」


3:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:15:48.49 hc+lP5Bu0
女友「おーい女ー!なにやってんの、行くよー!」
女「はいはーい! それじゃあね、男くん!」
男「おう、またなー」

そういって女は女友と一緒に飛んでいった
比喩じゃなく、本当に飛んで。背に生える羽を使って
別に変な事じゃない。今の世の中じゃ普通の事

4:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:17:14.25 OO2WCZas0
女友「おーい女ー!なにやってんの、行くよー!」
女「はいはーい! それじゃあね、男くん!」
男「おう、またなー」

そういって女は女友と一緒に飛んでいった
比喩じゃなく、本当に飛んで。背に生える羽を使って
別に変な事じゃない。今の世の中じゃパネェ事

5:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:18:12.39 hc+lP5Bu0
大昔、まだ人間に羽が無かった頃
大きな国が戦争を起こし、世界は荒れた
核とかいうもののせいで殆どの大陸は生き物が住めなくなり
僕らが住んでいるこの島国が唯一生き物が暮らせる土地だ
そんな中で、羽が生えた人が生まれ出した

なんで人間に羽が生えたのかは判らない
ただ、羽を持った人は羽を持たない人より有利だった
科学を失った人間に対して、彼らは“飛べる”という点で優位に立った

6:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:20:44.81 vpeP8hf4P
大昔、まだ人間に羽が無かった頃
大きな国が戦争を起こし、世界は荒れた
核とかいうもののせいで殆どの大陸は生き物が住めなくなり
僕らが住んでいるこの島国が唯一生き物が暮らせる土地だ
そんな中で、羽が生えた人が生まれ出した

なんで人間に羽が生えたのかは判らない
ただ、羽を持った人は羽を持たない人より有利だった
科学を失った人間に対して、彼らは“パネェ”という点で優位に立った

7:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:21:35.80 hc+lP5Bu0
彼らは自分達を“空人”と名乗り、そして人間狩りが始まった
科学で地球を滅ぼしかけた人間を消すという名目で
実際は自分達が地球上の生態系の頂点に立ちたかったから
結果は始まる前から見えていた

そして現在、科学が失われ、僕らがいる
車とか船とか飛行機とかは教科書の中だけの存在だ
空を飛べるから、移動には大して困らなかった
ただ一人、この僕を除いて

8:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:24:57.70 hc+lP5Bu0
女友「ねぇ女、アンタまた男といたよね?」
女「うん」
女友「やめておいたほうがいいと思うよー? あいつ、危ないっていうし」
女「危ないって、何が?」
女友「なんでも倉庫に籠って、機械作ってるんだって!」
女「…機械って、何?」
女友「アンタねぇ…人間が作ってた科学の一種よ!」

9:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:25:35.13 /CpaWEYqO
また俺は眠れないのか

10:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:28:22.84 hc+lP5Bu0
女「へぇー! 初めて聞いた! そっか、科学なんだ」
女友「そ! 今時あんな物騒な事やるのアイツくらいだって」
女「でも男くん、いい人だよ? 話してて楽しいし」
女友「何いってんの! 羽無しなんて、それこそ人間じゃない!」
女友「人間は地球を滅茶苦茶にした悪魔なのよ! 判ってるの!?」

11:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:28:29.06 Ab8dsgfa0
羽=虫の羽=蟲姦で誕生
と連想したのは俺だけでいい

12:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:29:22.34 t/11g8/m0
俺の睡眠時間を返せ

13:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:32:05.18 hc+lP5Bu0
女「で、でも男くんは羽が無いだけで空人には…」
女友「羽が無ければ空人じゃないの! いい? もうなるべく男には近づかない事!」
女「う、うん…判った」

男「…ひぇっくし! なんだ、何処かのカワイコちゃんが僕の噂でもしてんのか」
親方「おらー男! ぼさっとしてんな!」
男「うぃーす」

14:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:36:04.41 hc+lP5Bu0
僕は大学に通いながら街の工場で働いている
科学が無くなった今、工場の仕事と云えば
壊れた家具とかの修理がもっぱらだ
こういう仕事は実生活に生かせるからいい

親方「じゃあこの椅子と、あとそこの箪笥な。任せたぞ」
男「がってんッス」

ここで働き始めてもう三年になる
これくらいは楽勝だ

15:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:40:04.95 hc+lP5Bu0
男「(えーっと、これはもう駄目だから新しいの作ったほうがいいな…)」
学生A「皆ー! 男がいるぞー!」
男「(…あー、またか…)」
学生B「おー本当だ! 羽無しが汗かいて働いてら!」
学生C「大変だよなぁ! 親に見放されて一人暮らししてる奴は!」

16:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:42:55.50 /CpaWEYqO
書き溜めしてないのか

17:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:44:39.48 hc+lP5Bu0
親方「おらぁぁああ! クソガキ共が! 仕事の邪魔すんじゃねぇ!」
学生A「ひゃー! チギレ爺がキレたぞー!」
学生B「逃げろ逃げろー!」

親方「全く! 最近の若いモンは…どういう教育受けてやがんだ!」
男「すんません、親方…」
親方「何、お前さんは気にするな! それよりさっさと仕事片付けな!」

18:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:48:06.19 hc+lP5Bu0
親方には羽があったが、今は千切れて無くなっている
なんでも昔は兵士だったらしく、その時の負傷のせいだそうだ
親方は一人でこの街に来て、仕事を探していた僕を雇ってくれた
羽無しに用はない、何処に行ってもそういって門前払いされた
だから親方は僕にとって恩人だった

19:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:52:45.11 hc+lP5Bu0
男「どうッスか?」
親方「…うん! しっかり修復出来とるな! 模様彫りも上手くなった!」
男「よかった…ちょっと不安だったんスよ」
親方「がはは! お前ももう三年目だもんなぁ。随分成長したな!」
男「へへっ、そう褒められると照れくさいッスね」
親方「よし、じゃあ後は儂に任せてお前は帰りな。輸送の手配は儂がしとく」
男「えっ、いいんスか?」
親方「おう。それとほれ、先月分の給料だ。ちょいと早いが持っていけ!」
男「うひょー! 親方様有り難う御座います!」

20:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 00:56:19.69 hc+lP5Bu0
男「ただいまー…といっても誰もいないけど」
男「さて、妹からの手紙読みながら飯食べようかな」

僕の家族、両親と妹はこの街から遠く離れた街で暮らしている
大学に通い始める少し前、両親から
「お前もいい歳になったのだから、一人で暮らしてみなさい」
そう云われてこの街に来た
多分両親は羽無しの僕を遠ざけたかったんだろう
僕が家を出たその月に、遠くの街に引っ越す事にしたと連絡が来た

21:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:00:46.33 hc+lP5Bu0
それから僕は両親の元に一度も行っていない
行ったら帰らされるだろうし、行きたいとも思わなかった
ただ、妹には会いたいと思ってた
彼女は僕とは違ってちゃんと羽はあったが、僕の事を慕っていてくれた
小さい頃、羽が無い事で虐められていた僕を助けてくれた事もある
今考えれば、駄目な兄だったなぁと思う
妹は毎月一回、僕に手紙を寄越してくれていて
一人暮らしで友達も少ない僕にとってそれは数少ない楽しみだった

22:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:03:38.36 hc+lP5Bu0
男「へぇ…テストで好成績か。流石僕の妹だ、うん」
男「…この○○って名前、最近よく書いているな…さてはボーイフレンドか!」
男「おのれー、我が妹に手を出そうとしてるのか!? 許せん!」
男「…といっても、此処からじゃ会いにいくのだけで月給が底を付くか…はぁ…」
男「…寝よ」

23:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:06:13.21 24t96U780
猿るぞ支援

24:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:06:37.63 hc+lP5Bu0
>>1です
以降も続けるけど、下手したら完徹する恐れがあります
猿にひっかからない限りは今のペースで続けますので
その辺を判ってくれた上で見ていて下さいな

25:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:07:19.37 Ab8dsgfa0
わかった

26:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:09:19.84 hc+lP5Bu0
翌朝、大学へ向かう道
ぼろぼろになっている歩道を僕は歩いていた
皆空を飛んで大学に行くから歩道を使う人は少ない
飛ぶ力がない老人、羽を怪我した人
僕以外はそんなもんだ

学生A「おーおー今日も羽無しは歩道を歩く、か!」
学生B「ぎゃはは! それあの本のパロだろ?」
学生C「さっさと行こうぜー、あの教授遅れるとうっせーし」

27:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:12:59.48 HL+o1rDEO
ほう

28:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:13:34.78 hc+lP5Bu0
男「このペースじゃ、一限間に合わないな…」
男「…いいや、サボるか」

飛べないとこういう時に不便だ
飛べたらこの時間でも始業には間に合うだろう
けど徒歩じゃ到底無理だ

29:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:16:14.89 hc+lP5Bu0
男「…はぁ、漸く着いた…」

大学は僕の家から歩いて一時間半掛かる
飛べば何分なんだろうな、とよく思う

男「…倉庫、行くか」

30:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:19:33.41 4xxK7CFo0
設定が面白いなぁ
是非漫画でも読みたい面白い物語だ
がんばってな

31:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:20:28.53 hc+lP5Bu0
大学の端っこに、今は使われていない倉庫がある
少し前は密会やら校内性交を目論む連中が溜まっていた
けど最近ではそんな連中も近寄らなくなっている
何故なら

女教師「おや、もう来たのかい?」

この人がいるからだ

32:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:24:32.40 hc+lP5Bu0
男「暇だったんで、今日は早めに来たッス」
女教師「暇って…今の時間は××先生の授業じゃなかった?」
男「寝坊したんスよ。遅刻したらあのカタブツ、入れてくれる訳ないし」
女教師「成る程ね…いや、遅刻しないようにしなよ…」
男「どうせあんなの役に立たないし…それより、昨日の続きやりましょうよ」
女教師「続き? …ふふっ、君も好き者だね。判った、おいで」

33:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:29:20.84 hc+lP5Bu0
女教師「どう? 昨日君が帰った後に少し弄っといたんだけど」
男「うーん…これじゃ回転弱くなるんじゃないッスか?」
女教師「それはそうなんだけどね。重さを考えるとこうせざるを得ない」
男「重さか…うーん、壁だなぁ…」
女教師「ま、とりあえず動かしてみよ?」
男「それもそうッスね」

34:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:32:56.49 24t96U780
支援

35:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:33:39.51 npyDnqoL0
支援

36:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:34:23.30 hc+lP5Bu0
ドドドドドドドドド

男「やっぱり遅くなってるッスね」
女教師「これじゃ飛ばすのは無理っぽいねぇ…ん?」

ドドドビビビブブブ

男「こ、この音…明らかにやばいんじゃ…」
女教師「そうかもね…」

ドーンッ

学生D「きゃあっ! な、何!?」
学生E「どーせまた倉庫で爆発したんだろ」
学生F「あの二人どうにかなんないの? 迷惑過ぎ」

37:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:38:04.47 hc+lP5Bu0
女教師「けほ、けほ…男くん、大丈夫?」
男「口の中にワンダーワールドな味が広がってるッス…」
女教師「私もだわ…あー、駄目だ。コンプレッサーのシャフトがトんでる…」
男「また作り直しッスか?」
女教師「いや、材料がなくなったから遺跡いかなきゃ」
男「うへぇ、面倒臭…」

38:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:40:21.96 TP5UpzUO0
新ジャンルスレにしては設定が緻密・・・
これはwktk

39:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:42:57.50 hc+lP5Bu0
遺跡っていうのは、この街の外れにある
人間達が作っていた物が色々ある所だ
現代には科学を毛嫌うする風潮があるので
遺跡に行く人は殆どいないし、街も管理していない
僕らはここから材料を調達してエンジンを作っている
目的は、空を飛ぶ事だった

女教師「じゃ、私は先に行ってるから。男くんは集団教育に埋没してきな」
男「うぃーッス。本当は俺も行きたいんスけど」
女教師「君は学生、勉強が仕事でしょ? ほら、行った行った」

40:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:47:40.96 hc+lP5Bu0
男友「おーっす男。なんだ、また倉庫爆破したのか」
男「爆破じゃねぇっつーの…似たようなもんだけどさ」
男友「お前も懲りないよなぁ…あの女教師といい」
男「喧しいわ。羽が無い者の辛さが判るのか!」
男友「判りません」
男「ですよねー。というわけでノート見せて」
男友「あいよ。ついでに出席、誤摩化しといてやったぜ」
男「ははー、有り難き幸せ」
男友「というわけで女さんとの遊びの約束、宜しく」
男「合点承知」

41:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:47:58.56 /CpaWEYqO
支援

42:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:51:21.94 9u5l52tcO
頑張って続きかいてくれよ〜?

43:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:53:06.22 hc+lP5Bu0
授業中、今は歴史の授業。僕は女教師先生の事を考えていた
あの人にはちゃんと羽がある、それもとても立派な羽が
学生時代、競飛行で一位になった事もあるそうだ
初めて会った日、あの人は僕にこう云って来たのだ

「空を飛んでみる気はないかい?」

最初は疑った、バカにされてるんじゃないかと思った
けど初めて倉庫で作り掛けのエンジンを見た時
僕はこの人とやってみようと思ったのだ

44:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:54:22.94 ozDF9YWKO
ソーランを自由に踊りたいな♪

はいソーラン節!

45:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:55:25.99 enfDSE+y0
男友イケメンすぎる

46:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:57:56.45 hc+lP5Bu0
教師「で、あるからしてこの時日本の首相は “感動した!” と云った」
男「(どーでもいい…眠い…早く遺跡に行きたいな…)」
女「ねね、男くん」
男「ん? 何?」
女「今日の放課後、暇? うちに来ない?」
男「あー今日は駄目だわ…なんかあんの?」
女「え? い、いや、駄目ならいいんだけど…」
男「また暇な日があったら呼んでよ。行けるようにするからさ」
女「うん、判った! ありがとね!」

47:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 01:58:59.45 RGb5BI1U0
>>1
なぜ女と女の会話って設定にしなかったのか、それだけが悔やまれる・・・

48:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:02:33.91 hc+lP5Bu0
昼休み、大学の中庭
上空からは空中野球に興じる連中の声がする
僕は男友と学食パンを齧っている
いつも僕は学食パンとコーヒー牛乳だ

男友「…で、お前はそれを断ったのか!?」
男「らってひょうははいひゃん。ひょうはひぇんへいまはひてふし」
男友「かーっ! このバカチン! 何故今日承諾しない! そして俺を誘わない!」
男「ごくん…あ、そうか。そうすりゃ手間省けたか」
男友「お、お前って奴は…! えぇいそのパンを寄越せ!」
男「うわっバカ! コーヒー牛乳あふれちゃうぅぅぅううう!」

49:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:06:32.21 hc+lP5Bu0
女「(男くん、楽しそうだなぁ…私も輪に入りたいなぁ)」
女友「こーら、女! 何男みてニヤニヤしてんの!」
女「えっ! 私ニヤニヤなんかしてないよ!? うん、全然!」
女友「はぁ…全く、昨日云った事、覚えてないの?」
女「お、覚えてるって! 本当!」
女友「もうっ…今度男と話してるの見たら、絶交だかんね!」
女「う、うん。判ったよ…」

50:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/09/01 02:07:44.20 5PuCdFDuO
支援

女可愛いよ女

51:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:10:12.63 hc+lP5Bu0
大学が終わってすぐ、僕は街外れの遺跡に向かった
といっても全力疾走しても一時間掛かる距離だ
そして全力疾走なんてそうそう出来るもんじゃないから
結局歩いて行き、二時間半掛かってしまった

男「つ、疲れた…」
女教師「お疲れ様。ほら、炭酸水。砂糖溶かしてあるよ」
男「あざまッス。んぐ…っぷはー! 生き返る!」
女教師「とりあえず、使えそうなの見つけといたよ。ほら、あれ」

52:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:15:30.27 hc+lP5Bu0
そういってツナギをきた女教師先生は親指で背後の山を示した
そこには錆びた金属の固まりや、朽ち果てたエンジンがあった

男「おー! こりゃすごいッスね!」
女教師「ちょっと奥まで行ったら飛行機が落ちててね、それから拝借したんだ」
男「…飛行機? それ、本当ッスか?」
女教師「見てみたい?」
男「超見たい!」
女教師「じゃ掴まって。飛べばここから十分も掛からないから」

53:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:18:22.30 9u5l52tcO
支援

54:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:22:22.05 hc+lP5Bu0
女教師先生に掴まって飛んで、数分後
瓦礫の山の中腹あたりで何かが光って見えた
近づくと、それがなんなのかがはっきり判った
菱形の鉄の羽、灰色の機体、鈍く光るキャノピー
本で見た事がある飛行機だ

男「…お、おお…本物の飛行機だ…凄い…」
女教師「ざっと二百年前くらいのかな? 三次元ベクタードノズル式、戦闘機ってやつ」
男「よく残ってたッスねこんなの…あ、コクピットも残ってる」
女教師「当時の機械は物持ちが相当良かったみたいよ。百年経っても動いたらしいし」
男「…これは動かないんスか?」
女教師「残念ながらね。エンジンかたっぽ完全に壊れてたから」
男「あー…」

55:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:24:58.66 WEP3ibTT0
支援

56:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:29:10.98 hc+lP5Bu0
女教師「でも、昔はこんなのが空を飛んでたんだねぇ。不思議な気分だ」
男「そうッスね…羽が無いなんて、当然だったんだろうな」
女教師「やっぱり気にしてるんだ?」
男「そりゃまーそうッスね。羽があったら、なんてよく思うし」
女教師「じゃあこの飛行機のエンジン使って、今度は成功させよう!」
女教師「小型化さえすれば、ボードには載せられるだろうしね」
男「おーっし! 今度こそ飛んで大学の連中を見返すぞー!」
女教師「そのイキだっ! 私も頑張るぞー!」

57:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:31:59.80 9u5l52tcO
支援

58:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:34:37.06 hc+lP5Bu0
その夜、僕は変な夢を見た
僕には羽が生えていて、空を飛んでいる
ふと下を見ると、羽が傷付いたカラスがいて
僕はそのカラスを放っておけなくて、抱えて飛んだ
するとカラスは真っ白な白鳥になって僕の先を飛んでいく
それを追うように、僕も飛んでいく
そんな夢

59:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:38:10.45 hc+lP5Bu0
男「おはよーございまーす」
女教師「また一限はサボり? 仕方ない子だね君は…てか、まだ始業時間じゃないでしょ?」
男「いやぁ、昨日のエンジンが気になっちゃって」
女教師「ははぁ、欲求が抑えきれないわけだ」
男「で、どうなんですか? エンジン」
女教師「はいはい、わかったわかった」

60:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:42:18.18 9u5l52tcO
支援

61:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:43:16.14 hc+lP5Bu0
そういって倉庫の中に案内された
倉庫の中は相変わらず腐敗した木々のものや、余っていた酒
それと、僕らのエンジン制作の為に使う油の臭いが漂っていた
そしていつもの作業場に着いた時
僕は目を疑った

男「なん…だと…? ボードが、出来てる…?」
女教師「へへ…実は昨日一晩掛けて作業しちゃったんだよ。で、試しにと思ってね」
男「す、すげぇ…これ、飛ぶんですか!?」
女教師「試してみる?」

62:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:48:19.08 iAEyNwgm0
支援

63:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:49:04.05 9u5l52tcO
支援・・・だと・・・?

64:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:49:18.05 hc+lP5Bu0
大学の屋上
授業中という事もあって誰もいない
いるのは僕と女教師先生だけ
そして僕の足下には試作型の飛行機があった
僕らはそれを“ボード”と呼んでいた

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

男「すげー! これ絶対行けますって!」
女教師「あー!? 何ー!?」
男「絶対飛べるって云ってるんですよ!」
女教師「でしょ!? 私の自信作舐めないでね!」

65:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:53:24.28 hc+lP5Bu0
ボードに足を置いた
エンジン音に合わせて地面が揺れている
僕の鼓動もそれに合わせるように高鳴っていく

男「じゃ、行ってみます!」
女教師「おー! 行ってこーい!」
男「うぉぉぉおおお!」

ボードを持って、駆ける
精一杯のジャンプをして、屋上から空に飛び出し
そしてエンジンの掛かったボードに飛び乗った

66:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:54:04.31 9u5l52tcO
支援

67:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:56:32.04 iAEyNwgm0
支援・・・

68:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:56:50.84 hc+lP5Bu0
キィィィイイインンン―

学生A「あーっ! なんだよこの音! るせー!」
学生B「また男と女教師がなんかしてんじゃねーか!?」
学生C「にしたってこれは五月蝿すぎだろ!」
女「(男くん、危ない事してないかな…)」
学生D「ね、ねぇ! あれ男じゃない!?」
女「え?」

69:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 02:57:08.53 XzU4LGQ7O
女教師がラクターシャで再生される

70:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:00:22.23 l8lU3wc90
俺が支援している・・・だと・・・・?

こ、これが>>1の能力か・・・・・

71:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:01:46.01 iAEyNwgm0
たぶんいま寝たら起きたときこのスレ消えてるよな?

72:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:02:51.90 hc+lP5Bu0
ゴォォォオオオ―

男「とっ、飛んだ…飛べたぞー!」

学生A「は、ははっ…」
学生B「マジかよ…」
学生C「男が、飛んでる…」
女友「お、恐ろしい…科学の、旧時代の悪魔の再来だわ!」
女「(男くん、嬉しそう…)」

73:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:06:00.36 mlKIkhLTO
支援する

74:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:06:58.67 hc+lP5Bu0
男「ひゃっほーう! 自分で空を飛ぶってこんな気分だったのかー!」

学生D「ね、ねぇ。男が飛んでる方向って…」
学生E「ああ、教会だな。ありゃ下手したらぶつかるぞ」
学生F「…あの変なのって、止まれるの?」

75:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:08:54.68 iAEyNwgm0
なぜか主人公は死なない法則が出そうだな・・・

76:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:11:20.22 hc+lP5Bu0
男「イヤッホー! 気持ちイー! お、教会が…止まんなきゃ危ないな」
男「…あ、あれ? そういやこれ、ブレーキとかそういうのは…」

女教師「あ、やっべあれブレーキつけてないじゃん私」

ずどーん

学生達「や、やったー! やりやがったー!」
女「お、男くん!」

77:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:13:48.43 /9AH89nE0
なんということだ・・・この俺が支援せざるをえない状況まで追い込まれるなんて・・・

78:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:14:20.25 9u5l52tcO
ボードってどんな感じの奴?
エウレカのリフボードみたいな奴?

79:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:16:09.64 9u5l52tcO
小型飛行機ってのだったな
なにいってんだ俺・・・

80:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:18:09.27 hc+lP5Bu0
>>78
アニメ見てないからリフボードについてはよく判らんけど
サーフボードにエンジンがくっ付いたようなもんだと思って欲しい

81:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:20:05.83 hc+lP5Bu0
その後、僕はぼろぼろになって瓦礫の山から救出された
教会の塔部分が木製だったのが幸いし、大事には至らなかったが
僕は大学の学長から無期限の停学を食らい
責任を取る形で女教師先生は大学を辞めさせられた

事故から一週間、今は親方の工場で住み込みで働いている
僕も大学が無ければ大した用もないので工場に住み込みで働いていた
といっても沢山仕事がある訳でもないので
暇な時は工場地下を借りた作業場でボードを弄っていた
親方は科学や機械に対しては特になんとも思わないようで
逆にボードが出来たら自分も乗せろといっている
そんな風に毎日が過ぎていた頃

82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:20:08.97 t/11g8/m0
>>80
ほんとにリフボードじゃないかww

83:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:20:20.64 iAEyNwgm0
俺的にナウシカの乗ってるやつで脳内補完してる

84:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:21:08.97 hc+lP5Bu0
あ、ミスした

今は親方の工場で住み込みで働いている

女教師先生は今は親方の工場で住み込みで働いている

で頼む

85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:25:28.65 9u5l52tcO
支援

86:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:26:13.39 hc+lP5Bu0
女教師「これはこんなもんで大丈夫だと思う?」
男「もうちょっと削ったほうがいいッスよ。これじゃキツ過ぎる」
女教師「はいはい」
親方「おーい! 男ー! ちょっと来い!」
男「あ、はーい!」

87:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:27:52.30 sLtMka/XO
支援 
おもしろい

88:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:30:58.09 hc+lP5Bu0
作業場から出て、親方の元に行くと
其処には見慣れない女の子が立っていた
年は僕と同じくらいだろうか、正直いって美人だった
でもその風貌、凛とした佇まい、背に生える漆黒の翼
そして短く切られた黒髪の影からこちらを見る眼は
とても同世代には思えなかった

親方「今日からウチで働く事になった新入りだ。お前、面倒見てやれ」
男「ぼ、僕がッスか? 女教師さんもいるのに、ちょっとキツいッスよ…」
親方「じゃあ、あいつは儂が面倒を見る。お前も同年のほうが話易いだろ」
男「…僕と同い年ッスか?」
親方「ああ、お前二十歳だったよな? こいつもそれくらいだ、なぁ?」
黒髪の少女「……(こくり)」

89:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:35:24.99 9u5l52tcO
新キャラ支援

90:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:36:06.44 hc+lP5Bu0
男「(本当かよ…そうは見えない、いや、思えないオーラが…)」
親方「じゃ、宜しく頼んだぞ。儂は部屋で書類を片付けとるからな」

そういって親方は行ってしまった
取り残された僕と黒髪の美少女
お互い話し出す切欠が見つからず、黙ってしまう
いや、彼女は様子を伺ってるだけかもしれない

91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:37:49.98 V5ffEbq+O
新キャラが速攻で八雲に脳内補完された

92:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:39:33.80 hc+lP5Bu0
…いかん、このままじゃいかん

男「あ、あの…よ、宜しくね! 僕、男ってんだ」
黒髪の少女「…こちらこそ、宜しく…」
男「(うわぁ…これ気まずい…いや、ちゃんと話さねば!)」

93:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:44:48.77 hc+lP5Bu0
男「あ、あの。君の名前は…?」
鴉「…鴉」
男「へ、へぇ! 鴉か! 変わった名前だね!」
鴉「…そう?」
男「ご、ごめん…気に触ったかな?」
鴉「…別に…大した事じゃない…」

それが彼女との、最初の会話だった

94:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:50:46.93 hc+lP5Bu0
それから数週に渡り、僕は鴉に仕事を教えていった
修理依頼の応対、修理時の判断の仕方、材木からの掘り出し
彼女はみるみるうちに仕事を覚えていった
気がつけば一ヶ月が経ち
彼女は模様彫りに関しては僕より上手くなっていた
他も、僕より少しだけ下手なだけで
それでも仕事をする上では十二分だった

女教師「いやぁ、鴉ちゃんの仕事ぶりには本当溜め息が出るね」
男「本当ですよね…模様彫りなんて、ありゃもう芸術の域ッスよ」
女教師「国宝級よねー。仕事も増えて来たし、こりゃあ鴉ちゃん様様ね」
親方「おらー! お前らくっちゃべってる暇があったら手ぇ動かせ!」
男・女教師「うーす!」

95:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:55:43.08 Z8zGipG3O
730:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。ID:A+nom5K0O
そーらを自由にーとーびたーいなー

ハイ



helicopter.

96:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 03:56:44.82 hc+lP5Bu0
親方「よぉーし、今日はもう上がってよし! 各自勝手に帰るなりなんなりしろ!」
男達「わー」
女教師「ごめん男くん。今日は私、ボードの作業パスするわ」
男「へ? 珍しい。なんか用でもあるんスか?」
女教師「都市から彼氏が来てるのよ。久しぶりに会ってくるんだ」
男「へいへいノロケ乙ノロケ乙」
女教師「そいじゃ、また明日ねー」

97:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:00:11.46 sY6ipX8G0
おもしろいよー

98:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:02:44.70 hc+lP5Bu0
そういって女教師さんは出て行った
親方はすでに部屋に戻っている
止む無く僕は一人で地下作業場に行こうとした
すると、鴉が視界に入って来た

鴉「…男くん、何処かに行くの?」
男「ん? ああ、地下に作業場があってね。其処に行こうかと」
鴉「…作業場?」
男「うん。そうだ、良かったら見てく?」
鴉「(こくり)」

99:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:08:23.49 hc+lP5Bu0
そういえば、鴉には僕らが飛行機を作っている事を云ってなかった
云ったところで嫌に思われたらどうしようという思いがあったからだ
でも彼女の事だから、見せたところで何も変わらないだろう
そう思って僕は鴉を地下の作業場に案内した
作業机の上には、修復途中のボードが置かれていた

鴉「…これは、何?」
男「ああ、飛行機だよ。ボードっていってね、僕と女教師さんで作ってるんだ」
鴉「…飛行機?」
男「あーっと…まぁ要するに機械だよ。科学の代物」

100:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:10:53.80 M74MIiytO
支援

101:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:10:57.64 24t96U780
女は噛ませなのか?
支援

102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:12:11.10 AMqe6UsWO
追いついた
支援

103:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:15:41.24 hc+lP5Bu0
鴉「…科学。飛行機、初めて見た…」
男「まぁ最近じゃ絶対見ないしね。多分、こいつが世界で只一つの飛行機だよ」
鴉「…どうして、これを作ってるの? 飛ぶなんて、羽があるのに…」
男「ああ。ほら、僕羽無しじゃん。飛べないからバカにされんのも癪だし」
鴉「…そう…飛べると、いいね…」
男「へへっ、実はもう、一度飛んだ事あるんだぜ?」
鴉「…そうなの?」

104:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:20:53.68 l6H75ia6O
試演してみるテスト

105:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:20:54.55 hc+lP5Bu0
男「ああ。それで教会にぶち当ってさ、それで停学させられちゃったよ」
鴉「…そうなんだ…」
男「うん、でも今度飛ぶ時はそうはいかないぜ。事故なんか絶対起さない」
男「子供の頃からの夢だったんだ、空を飛ぶのがさ…バカみたいだろ?」
鴉「…そんな事ないと思う…けど、空は飛べないほうがいいかもしれない…」
男「え? な、なんで?」
鴉「…ううん、独り言。気にしないで…」

106:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:25:23.49 hc+lP5Bu0
その後、僕は鴉と別れて自宅に帰った
帰り道、彼女の言葉がずっと心につかえていた

“空は飛べないほうがいいかもしれない”

僕にはよく判らなかった
空は飛べた方がいいに決まってる
あの邪魔なものがない空、空には自由がある
だから僕は飛行機を作り続ける

107:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:26:55.75 cr/gV8WdO
支援

108:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:28:32.85 hc+lP5Bu0
さて、半分くらいのところまで来たんだけど
さすがにこのまま行くと下手したら終わっちゃうんだよね
もう大分遅い時間だし、一度切った方がいいのかな
昼間まで残ってる保証ないけれども…

109:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:31:29.01 t/11g8/m0
きくまでも なかろうよ!

さああげろ

110:以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:34:26.55 xkf/1veJ0
宿題しながら見てるから続きをクレ

111:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:35:34.86 hc+lP5Bu0
なん…だと…
嬉しい事いってくれるじゃないか…

でもおさるさん怖いから少し休ませて
頃合い見て続き始めるから

112:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:38:17.48 l8lU3wc90
待ってるよ>>1


113:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:42:01.88 8RiKsgorO
(´・д・`)ヤダ

114:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:50:49.73 gMR97l+WO
追いついた☆

115:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 04:52:32.37 0RioEiMB0
あぁ、もう寝なきゃ
最後まで見たかったな・・・
>>1頑張れよ

116:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:02:17.96 c4ibMPTcO
全力で待つ!

117:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:09:23.63 qKMXqsrTO
さる回避支援

118:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:16:53.43 uMstmyHOO
怖い話読んだら寝れなくなったからついでに保守してやんよ

119:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:22:31.17 8RiKsgorO
>>118
かわいっ
んちゅ…いいことしなぁい?

120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:53:31.44 hc+lP5Bu0
よし、再開するか

121:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:55:55.03 uMstmyHOO
>>119
飯食ったら眠く…





キター!?

122:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 05:58:13.01 hc+lP5Bu0
ある日の朝
前日の仕事の疲れが残っていたのか
気がつけば昼まで後少しという時間になっていた
こうも微妙な時間に起きるてしまうと
正直どうしていいのか判らなくなる

男「さて、一体どうしたものか…腹はまだ減ってないし…」
男「…工場にでも行くか…つか、工場くらいしかいくアテないか」

123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:04:19.95 hc+lP5Bu0
男「…あれ、郵便受けになんか入ってる」
男「だ、大学から? …なんだろ、退学通知だったりして…」

開いた其処には大体このような文章が書かれていた
『教会の件はもういいから大学に来てもいいよ』
―あんまりに唐突だったので、思考が数秒停止した

男「…ま、いいや。行くかな、大学」

124:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:11:38.98 hc+lP5Bu0
そうして僕は大学に行った
大学に来るのは一ヶ月とちょっと振りだろうか
なんだかそれ以上に居なかった気がする

男友「おっ、戻って来たか問題児! 久しぶりだな!」
男「出会い頭にソレかよ、凹むぞ」
男友「まぁそういうな。一ヶ月半くらいか? どうだった、謹慎中」
男「工場で働いたりしてたよ。そっちこそ何かあったか?」

125:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:17:20.35 cr/gV8WdO
wktk

126:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:18:16.22 hc+lP5Bu0
男友「おう! それが聞いてくれ。この大学にすげー美人が来たんだ」
男「美人?」
男友「翼まで全身真っ黒でな、それでいて無口、素性も判らない子なんだよ」
男友「登下校はおろか、飛んでる姿を見た奴もいないという不思議ちゃんだ!」
男「…黒い? 待て、ちょっと心当たりが―」
鴉「…男くん?」
男「おおうっ!? …か、鴉?」

127:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:25:34.64 hc+lP5Bu0
鴉「…男くんの学校、此処だったんだ…」
男友「なんだなんだ!? おい男、お前鴉ちゃんと名前で呼び合う仲なのかっ!?」
男「いや、工場で一緒なんだよ。それにしても驚いたな。お前、大学通ってたのか」
鴉「…うん…工場休んでる日は大学に行ってたんだ…」
男「ふーん。って事は、編入扱いで今一年か?」
鴉「…うん、男くんは、三年? …やっぱり、敬語とか使った方がいいのかな…」
男「ああ。でもま、校内だろうが校外だろうが関係ないな。普段通りでいいよ」
鴉「…わかった、それじゃ、授業あるから…またね…」
男「おう、それじゃなー」

128:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:32:15.17 uMstmyHOO
カラス好きな俺としては…




いいぞもっとやれ

129:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:34:10.85 hc+lP5Bu0
男友「うぉぉぉおおおんんん! 男ぉぉぉおおお!」
男「うおびっくりした! なんだよいきなり叫んで」
男友「女さんといい鴉ちゃんといい…なんでお前ばっかモテるんだ! 神も仏も…!」
男「いや、モテるとかそういうんじゃねぇよ。第一、鴉は仕事仲間だし…」
男友「るせぇ! 知らんのか貴様! 鴉ちゃんは誰が話しかけてもすぐ会話を切るんだぞ!?」

130:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:42:40.92 hc+lP5Bu0
男「…うっそだー、またそんな事いっちゃって」
男友「本当だ! 校内一のイケメンと有名な学生Gなんかな…」

学生G『鴉ちゃん、今日暇? 帰りに俺と遊んでいかねぇ?』
鴉『ごめんなさい今日は五限まで授業あってその後仕事だから(棒読み)』

男友「翌日リトライしても同じ台詞を吐かれたといって泣いていたぞ」
男「容赦ないな、鴉…しかし、そんな風な奴には思えないんだがなぁ」

131:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:51:29.10 hc+lP5Bu0
男友「そうなんか?」
男「ああ。仕事教え始めた頃は確かに取っ付き難かったけど、今じゃ普通に…」
男友「なんだと!? 貴様、鴉ちゃんに仕事を教えてたのか!?」
男「まぁ、仕事では僕のほうが先輩な訳だし…」
男友「…お前はこの大学、全男子生徒を敵に回したな…」
男「お前は味方だよな? 今日の昼飯奢るから」
男友「当たり前だろマイブラザー。ついでに女さん+鴉ちゃんとの遊びプランも頼む」
男「善処してみる」

132:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 06:54:44.59 nxNHacGAP
羽が付いてて飛べる学生G…
G…
そりゃ鴉も嫌がるな

133:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:01:01.76 hc+lP5Bu0
昼休み、男友に奢り代を渡して昼飯を買いに行かせ
僕は先に久々の学食パンを齧っていた
パンはもう飽きていたはず味はせず、なんだか妙に美味く感じた
随分食べていなかったからだろうか
一ヶ月前までほぼ毎日食べていたのだから

男「(しかし結局は学食パンなのである…もぐもぐ)」
女「あっ、男くーん!」
男「おう女。久しぶり」

134:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:02:31.42 L32SH4z0O
支援



でも、どう考えてもエウレカっぽいよな。エウレカ好きだからいいけどさ。



むしろそのほうがいい

135:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:08:28.90 hc+lP5Bu0
女「本当、一ヶ月半振りだね! 元気だった?」
男「まぁね。女はどうだった?」
女「元気だったともー! あ、そうだ。男くん、今日暇?」
男「ああ、仕事も今日は休ませてもらったし暇だよ」
女「よかったぁ。あのさっ、今日ウチに来ない?」
男「(チャーンス)」
男「ああ、いいよ。他のメンツは?」
女「あと女友ちゃんだけど、そっちも誰か呼ぶ?」
男「男友、呼んでいいか?」
女「全然オッケーだよ! じゃ、放課後ね!」
男「おう、ほいじゃな」

136:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:14:44.02 hc+lP5Bu0
男「というわけで女の家に行く事になりました」
男友「うはwwwwwみwなwぎwっwてwきwたwww」
男「そして此処は女の家の前です」
男友「正直辛抱たまりません」
女「あ、二人ともいらっしゃい! 上がって上がって!」
男友「すまんちょっとトイレいってくる」
男「お前もう戻ってくんな!」

137:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:16:30.34 PtxdoYV5O
ホームベースドラえもん

138:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:20:12.76 hc+lP5Bu0
一人暮らしの女性の家に入るのは、これが初めてだった
中は女の子らしいとでもいうのだろうか
壁は綺麗な模様の布が張られており
机は赤に塗装されていて、上には四つのマグカップ
部屋の隅には可愛らしい熊の人形が置かれていた

男「(ほえー、これが女の子の部屋か…ん?)」
女友「(じとー)」
男「あ、あの…僕になんかついてます?」
女友「…ねぇ、なんでこいつがいるの!?」

139:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:21:50.65 9BUoYbHSO
支援

140:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:25:14.29 R6d698z+O
私怨

141:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:28:12.17 hc+lP5Bu0
女「あっ、あのね! 女友ちゃんに男くんがどんな人か判ってもらおうと思って…」
女友「前から云ってるでしょ!? 科学なんてものをする奴嫌いだって!」
女「女友ちゃん、お、落ち着いて…」
女友「大体、羽も無いのに空人? はっ、ちゃんちゃら可笑しいわ!」
女「お、女友ちゃん…」
女友「あんたなんて人間よ! 地球を滅ぼす悪魔だわ!」
男「…ッ!」

142:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:35:25.57 hc+lP5Bu0
男友「うぃーす、遅くなりましt…あ、あら? なんか嫌な空気が…」
男「…悪い、僕帰るわ」
男友「…男?」
女「わ、私、そこまで送るよ…」
男「…女友さん」
女友「なっ、何よ…」
男「あなたは、どれくらい高く飛べるんですか?」
女友「…? し、知らないわよそんな事! で、なんだっての!?」
男「…僕は僕の力で、少なくとも女友さんより、高く飛んでみせる」

143:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:41:10.57 L32SH4z0O
スーパーわっふるわっふる

144:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:44:53.38 hc+lP5Bu0
その後、ぎゃあぎゃあ喚き叫ぶ女友と
状況が読めずにおたおたしていた男友を残し
僕は女と一緒に帰り道に着いていた
正直、あそこまで云われるなんて思ってもいなかった

女「ご、ごめんね…こんな事になるなんて、思ってなかったから…」
男「気にしないでいいよ、僕は大丈夫だし。しかし、悪魔かぁ…」

145:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:50:40.76 hc+lP5Bu0
女「…本当、ごめんね…ぐすっ…」
男「わーわー! お、お願いだから泣かないで! ほらっ、僕大丈夫だから! ね!?」
女「…う、うん…ぐすん…」

泣きじゃくる女を慰めた後、僕は彼女と別れた
明日からどういう顔して会えばいいんだろう
女友は女とよく一緒だから必然的に会ってしまうだろうし
男友にも謝らないといけないな、今頃どうしてるのか
僕の足は気がついたら工場に向かっていた

146:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:52:51.44 9u5l52tcO
しまった…
いつの間にか寝てしまった…
支援

147:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:54:44.84 XzU4LGQ7O
保守

148:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 07:57:47.69 hc+lP5Bu0
男「…親方、いますかー?」
女教師「おー男くんじゃないか。今親方さんなら出掛けてるよ」
男「そッスか…女教師さんは何を?」
女教師「んー? まぁ、ちょっとね。待ってて、お茶煎れるわ」

先生を待っている間、工場の隅に眼がいった
そこには削りかけの白い板があった
見た事がない素材だった、女教師さんが持って来たのだろうか
少し形になっているそれは、ボードのように見えた
ただ機首方向に羽のようなものが取り付けられていて
それがなんだか図鑑で見たシュモクザメみたいで可笑しかった

149:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:03:22.07 4xxK7CFo0
おはよう!
徹夜で投稿する気合に惚れて保守

150:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。
08/09/01 08:04:10.80 5PuCdFDuO
おはよう

支援させてもらいますよ

151:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:05:50.18 QUPJgQVP0
これは…支援

152:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:06:02.52 hc+lP5Bu0
女教師「はい、お待たせ。レモンティーしかなかったんで」
男「ありがとうございます。ところで、あれってボードッスか?」
女教師「うん。遺跡で拾って来た、FRPってヤツを使った試作型」
男「FRP?」
女教師「繊維強化セラミック。昔は飛行機に使われていた素材らしいよ?」
男「そりゃすごいや! じゃああれに新しいエンジン積んじゃいましょうよ!」
女教師「まだ駄目ー。ボード自体がまだ作り掛けだしね。見てみる?」
男「…ふむ、強化セラミックより軽い、のかな? …ん、なんだこれ?」

153:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:07:00.19 cr/gV8WdO
面白いな

154:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:12:06.06 hc+lP5Bu0
女教師「おっ、良いトコに眼がいったね。それは鴉ちゃんに彫ってもらったんだよ」
男「鳥…白鳥かな? へぇ、あいつ良い趣味してるなぁ…」
女教師「この変な部分は上昇、下降をするための補助翼、エルロンね」
女教師「本当はもっとでっかいほうがいいんだけど、それじゃボードじゃないし」
男「これが完成したら、前回みたいな事なく飛べますかね?」
女教師「そりゃもう! ほら、後部にエアブレーキも付けたし」

155:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:20:12.54 hc+lP5Bu0
男「…おお、鳥肌が立ってきた。飛びてぇ…」
女教師「ふふっ…じゃあより一層、頑張んなきゃね」

その後、FRPのボードを片付けて女教師さんは帰ってしまった
まだ彼氏さんがこちらに残っているらしい
僕はそれを見送り、親方に地下にいると書き置きを残すと
作業場に籠って自分のボードの制作を続けた

156:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:26:01.23 huhXWPzyO
おいついた!
支援

157:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:29:20.41 hc+lP5Bu0
男「……」

女友『あんたなんて人間よ! 地球を滅ぼす悪魔だわ!』

男「…あ、くそ。涙出て来た…悪魔か、ははっ…」

あの時はなんとか平静を保てていた
それでも心は随分傷ついていたらしい
思い出したその途端、涙が止まらなくなった
こんなに泣いたのは何年振りだろうか

158:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:30:55.38 tNLre/VQO
支援

159:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:30:56.46 utSwPCCmO
スレタイが
そこらじゅうをとびたいな
に見えた

160:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:37:02.05 LzWjQVSX0
支援

>>1は書きためてるのかな?

161:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:38:27.82 hc+lP5Bu0
男「…畜生、好きで羽がないんじゃねぇんだぞ…アホ…」
鴉「…男くん?」
男「へ、へっ!?」

気がつけば後ろに鴉が立っていた
手には紙袋を抱えている、買い物してきたのだろうか
彼女の瞳はじっとこちらを見て来ていた

162:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:41:53.77 93E1dlsHO
支援

163:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:45:22.00 hc+lP5Bu0
鴉「…どうしたの? 眼、赤いよ?」
男「なっ、なんでもないよ!? 本当! なんでもないって!」
鴉「…泣いてたの?」
男「ばっかだなー! そ、そんな訳…あ、あれ、なんだこれ。眼から汗が…」

164:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:47:42.30 LzWjQVSX0
支援しえn・・・・わっふるわっふる!

165:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:49:16.90 sNNyYmv3O
支援
しかし今から仕事だ続きは読めないかな…
くそう

166:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:50:44.59 g7jE8nOTO
今北追いついた

支援するぜ

167:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:53:33.26 M74MIiytO
支援

168:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:54:53.53 QUPJgQVP0
支援

169:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 08:58:17.77 A3/ekPvDO
支援

170:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:00:27.10 hc+lP5Bu0
鴉「…男くん…」
男「な、何…?」
鴉「…私でよければ話、聞くから…ね?」
男「か、鴉…う、うう…」
鴉「…大丈夫、私がいるから…」

僕は声を上げて泣いた
そんな僕を、鴉は優しく抱きしめてくれて
それが涙腺の弛みに拍車を掛けた
もう一生分の涙が出尽くしたであろう頃
僕は鴉に女宅であった事を話した

171:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:07:49.33 mtUFxmrHO
支援せざるを得ない

172:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:09:34.75 hc+lP5Bu0
男「悪魔、だってさ…はは、僕はそんなに悪い事してたのかな…」
鴉「…男くんは、どうして飛行機を作り続けてるの?」
男「え? そ、それは…空を、飛びたいからだよ」
鴉「…なら男くんは悪魔じゃない。空を飛びたいって思うのは当たり前…」
鴉「…それに男くんは誰も傷つけてない。そうでしょう?」
男「う、うん…でも、それが誰かを傷つける事に繋がってるのかもってさ…」
鴉「…それは男くんが悪いんじゃない、そうした人がいけないだけ…」

173:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:16:07.64 2UgN7L0HO
しーえん

174:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:17:08.18 Ab8dsgfa0
おはようございます

175:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:18:10.75 sLtMka/XO
支援

176:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:19:22.05 EdfBHtqC0
今北wktk

177:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:20:25.22 hc+lP5Bu0
鴉「…男くんがしてる事、私はすごい格好良い事だと思うな…」
男「か、格好良い、か?」
鴉「…うん、私ならきっと諦めてる。飛べなくなったら、それで御仕舞…」
男「鴉…」
鴉「…私ね、実は飛べないんだ…」
男「へっ? い、いや。そんな立派な羽があるのに何を…」

178:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:25:04.92 hPNUVqof0
面白いな

支援

179:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:25:41.48 YxO58k450
支援

180:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:26:17.81 hc+lP5Bu0
鴉「…見て、男くん。これが私…」
男「!」

彼女が広げた翼には穴が空いていた
それも何カ所も、痛々しいほどに
そういえば鴉が飛んでいるところを見た事が無い
それは見れていなかったのではなく
そもそも飛べなかったからだったのか

181:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:30:29.98 qfd7oI5V0
今追いついた支援

182:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします
08/09/01 09:32:19.13 hc+lP5Bu0
鴉「…私ね、前は都市部に住んでて…都市軍にいたの…」
鴉「…ブラックウィドウなんて呼ばれてて、エースだったんだ…」
鴉「…でもある日、いきなり上空から槍を食らったの。それも、何本も…」
鴉「…眼が覚めたら、こんなになっていて…そして、軍を辞めた…」
男「そんな事があったのか…」
鴉「…この街に来たのも、軍の事を忘れたかったから…」
鴉「…離れた街で静かに暮らそう、もう空を飛ぶなんて事忘れようって…」


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