【初音ミク】VOCALOID ..
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74:「月光の熊」3 ◆gizniXnsY2
09/07/25 04:14:06 toSe+i64

「ねえ、カイトさん。もう一回よ。もっともっとシタら、きっときっと、子供が生まれるわ。ね、そうでしょ? そうよね。ねえ、カイトさん」
 全裸でカイトにまたがりながら、何度も何度も腰を振る。こうすればきっと、再び子どもを宿せると信じて。
 カイトはそんなミクを、ただ悲しそうな目で見ていた。
 若い夫婦に訪れた悲劇はあまりにも突然で、まだ幼さの残るミクでは、到底受け止められるものではなかったのだ。
「きっと今度も双子よ。決まってるわ。ねえ、カイトさん」
「うん……きっと……双子になるよ……」
 こんな気休めしか言えない、自分が呪わしい。
 最愛の少女がゆっくりと壊れていくのを、カイトはただ見ることしかできなかった。


 その数ヶ月後の月の出る晩。
 ミクは再び森の中をさまよっていた。
 ミクを襲った熊は母熊で、ちょうど子育ての時期だったらしい。恐らく、敏感な時期で気が立っていたのだろうと、カイトが言っていた。
 そしてそれは、こんな月の出る晩だとも。
 青白い満月が、森の中を照らしている。その光を浴びながら、ミクはどこへともなく歩いていた。
「どこへ行ったの……私の子ども達……」
 何度カイトと交わっても、ミクの体内に再び生命が宿ることはなかった。
 ミクが思うのは、きっと子ども達をどこかに置いてきたから、それできっと新しい子どもがやってこないというものだった。
「ごめんね……今私が、迎えに行くから……」
 こんなところに置き去りにしてしまうなんて、私は何て悪い母親なのだろう。早く早く、迎えに行ってあげないと。
 あてど無く歩き続けていると、不意に赤ん坊のか細い泣き声が聞こえた。それも、2人分。
 その泣き声の方へ歩いていくと、赤いドレスの女性が、双子の赤ん坊をあやしている光景を見かけた。
 その赤子に、目が釘付けになる。

―見ツケタ。

「こんなところにいたのね……私の赤ちゃん……」
 私の赤ちゃんは、やっぱりあの熊が連れ去っていったんだ。
 狂ったミクの目には、その赤いドレスの女性は、もはや熊にしか見えなかった。
 取り戻さないと。早く、取り戻さないと。
 あの日以来、カイトに護身代わりに持たされている拳銃を持ち上げ、慎重に熊へとねらいを定める。
 どっどっどっど、と心臓が早鐘を打つのに、頭の奥がすーっと冷えていく。
 さあ、熊から我が子を取り戻そう。

―パンッ!

 乾いた銃声が響き渡り、熊がゆっくりとその場に崩れ落ちる。
 ミクはすかさず熊の元へと駆け寄り、投げ出されたその赤子二人を優しく抱き上げた。
「やっとやっと見つけた……私の赤ちゃん。誰にも絶対、渡さないからね……」
 その赤子を抱き上げるミクの顔は、月光の下でこの上なく幸福そうだった。



END

75:「月光の熊」 ◆gizniXnsY2
09/07/25 04:16:01 toSe+i64
以上です。
これで、悪ノPの「moonlit bear」に続く感じで。
曲が大好きすぎて、ついやってしまいました。
不快に思われた方、いらっしゃいましたらすいません。
それでは、失礼いたします!


>>68
がくぽあわれw
負けるなw

76:名無しさん@ピンキー
09/07/25 06:25:10 jQY9Ahp8
ミクはやっぱりこうじゃないと

77:名無しさん@ピンキー
09/07/25 07:36:26 OpgReXAi
>>68
これはあたらしいグミw
ここのがくぽは応援したくなるwww

78:名無しさん@ピンキー
09/07/25 10:43:51 RS3V4DDn
例の鬱ソングGJ

79:名無しさん@ピンキー
09/07/25 13:43:22 0uH0QXuG
こういうミクも好きだでgj

80:名無しさん@ピンキー
09/07/25 13:59:33 L3KxceMX
うわー鬱だがGJ!!

81:名無しさん@ピンキー
09/07/25 19:48:20 bRA58H36
誰もいない…レンルカするなら今のうち…
というわけで投下します。前編のみ、まだエロなし。
おまけ程度にカイメイも含まれます。



草木も眠る丑三つ時。
鏡音レンにとって、もっとも苛烈な時間が訪れる――。

「レンくん、今日こそ、今日こそ愛の契りをおおぉ!」

「うぉわあああああ」

熱烈かつとてつもない科白と共に明るい桜色の髪を振り乱し、猛然と少年を追い回す女、巡音ルカ。
そして、その距離を縮めぬよう、限界まで速度を上げて逃げ回る少年、鏡音レン。


両者ともに、本気だった。

(ロードローラーはどこだっ!?)
なるべく冷静にフォルダ内を見渡すが…ない。
まさか前もってルカが隠したのでは―とも一瞬考えたが、なんでもかんでも人のせいにするのは良くない。
頭を振って考え直す。

そこでもうひとつの心当たり、片割れのリンのフォルダへと駆け込んだ。
このような時間に起こすのは忍びないが、デスクトップの所定のガレージに収納していないリンにも非がある。

「おいリン!ロードローラーは何処やったんだよ!」
案の定お寝むだったリンはかなり不機嫌そうな唸りとともに、
「あっちにあるよ……それとレン、やかましい」
例の巨大な愛車を指差すリンの声に、殺意の籠ったドスが効いているように聞こえたが、敢えて知らない振りをした。むしろそれどころではない。

挿さりっぱなしのキーを回し、舗装もできる黄色い逃走車を起動する。

目指すはインターネット・エクスプローラ。そこまで逃げ切ればあとは撒いたも同然だ。
リンのフォルダを抜けて、デスクトップへ出る。
目的のフォルダに一直線、ひたすら自分を求める叫びに耳を貸さないようにかの逃走経路のアイコンを探す。

「……って、回線切断されてんのかよ!」

マスターがおかしなページに引っ掛かったから、ネットを切ってウイルスチェックする、などと長姉や長兄が伝えていたことを、このタイミングでようやく思い出した。

後ろからは裂帛の気合いをそのまま音にしたかのような轟音と雄叫び。
俺何かしたっけ、と神に問い質したい焦りに駆られながら、震える手でハンドルを握った。

(ああ、そういえば――……)



82:名無しさん@ピンキー
09/07/25 19:48:53 bRA58H36


----------


数時間後。太陽が昇りきり、パソコン内は爽やかな朝の冷気に満ちていた。

「お前の嫁、面白いねえ」
隣で朝食にありついている長男、カイトが朝露のごとく涼しげな笑顔で冷やかしてくる。
まったく減る様子のない自分のベーコンエッグを前に、無事に夜を乗り切った少年、要するに俺、鏡音レンは深く重い溜め息を吐いた。


昨夜の逃走劇は結局夜明けまで続き、
丁度収録を終えた野菜ユニット・みくぽに二人とも取り押さえられ、寝付きも寝起きもよろしくない長女メイコによって平等に制裁を加えられた。
容赦の一切ない拳が自分に飛んで来る瞬間を思い出すだけで震えが来てしまう。
だが何かに憑かれたように豹変した後輩に追い回される恐怖に比べれば、まだ充分耐えられる程度だった。

肝心のルカは、メイコの鉄拳が効いているせいか、まだ眠っているようだ。(人はそれを意識不明の重態という)

「いいなあ俺めーちゃんにああいう迫り方されたら即結婚まで持ち込むよ」
「変わってやろうか?」
「いや、今回のはレンに任せるよ」
苦笑いしつつも即答された。優柔不断に見せかけたこの青い長男は意思表示はハッキリするタイプなのだ。



「なあ、巡音ってなんでたまにああなるんだ?」
「はぁ、お前知らないの?
お前が一番そこを知っておくべきだと思うけどね」
おかげで俺たち変な時間に起こされちゃうんだからね!
と変な茶目っ気を乗せた抗議を左耳で受け取り、ますます食欲を損ねるのを感じながら、俺はつい正直に
「うるせー。怖くて聞けねーんだよ!」
と応えてしまった。


普段の巡音はもっと真面目でおとなしい性格だ。
しょっちゅうペアを組むミクと一緒に居ることが多く、新しい方が優遇されがちなこのソフトウェア界に於いても最新型であることをひけらかさない。
むしろ後輩だからと控え目な態度をとる。

ここへ来てすぐに彼女の案内を任されたのは俺で、それ以降も巡音はよく、相方のミクよりも俺を頼った。
そんな巡音を見る度、ああ俺も先輩になれたんだな、と嬉しい自覚が湧いて来たものだ。

そんな彼女から、真剣な告白を聞いたのは何時のことだったろうか。


83:名無しさん@ピンキー
09/07/25 19:49:34 bRA58H36
----------

あれは巡音がここに来て二週間経ったときのことだ。
「あなたが、好きです」
自分より少し高い位置にある頭が、真っ赤になって俯いている。
考えに考えたのだろう。目の赤さが前日の苦悩を物語っている。なのに、出て来た言葉は直球にして簡潔。
そのいじらしい姿と拙い告白を受ければ、巡音ルカに対する印象を改めざるをえなかった。

しかし、当時の俺の返答はというと。
「巡音さん、あのな。俺ガキだから、よくわかんねーけど」
この前置きから、期待に添えないと感じたのだろう。
咄嗟に上がった顔がさっと不安に曇る。

「あんた、こっち来て二週間じゃん?
俺のどこに惹かれたのかはさっぱりだけどさ、いきなり好きですはちょっと無理があるんじゃね?」

彼女なりの真剣な告白にまさかの駄目出し。
その時ドア一枚隔てた向こうにいたというリンに、
「レン、恋に時間は関係ないんだよ?このフラグクラッシャーが!」
といっさい目の笑ってない笑顔で諭されてしまうことになるが、まあそれはおいておく。

ともあれ、最悪の振り方をしてしまったことは疑いようもなかった。

別に彼女のことが嫌いというわけではない。一緒に仕事をしたことはまだないが、頼られることは嬉しい。
礼儀もしっかりしていて、その謙虚な姿はこの家の女性陣には備わっていなかったが故に感動すらしたものだ。

しかし、恋愛となれば少しは慎重にもなってくる。
俺は、巡音ルカをそういう目で見たことがなかったからだ。

あの告白から数日後。
巡音ルカは、何故か夜中に寝室に押し入り、その轟音に飛び起きた俺を追い回すようになった。
それから2ヶ月、今日で5回目。
いまのところ、俺は貞操を守り通している。

質が悪いのは、巡音本人はそれを覚えていないこと。
リンやカイトはふざけているのかマジなのか、それを
「憑き物だったんだよきっと!」
「ルカちゃんイタコ機能搭載!?」
などと囃したてていたが、巡音は首を傾げるばかりなのだ。
そしてこの件は新人の肩を持つメイコによってタブーとされた。ついでに囃したてたバカ兄妹は処刑(好物没収)された。


84:名無しさん@ピンキー
09/07/25 19:51:14 bRA58H36

----------

「お前、ルカちゃんの気持ちにちゃんと答えてやってるのか?あの爆発っぷりはお前にも原因があると思うんだけど」
二か月前、アイスクリームを没収されて泣き喚いていた兄が冷静に考察する。

「なんでそうなるんだよ」
へそを曲げながらも、俺もその線は濃厚だと感じていた。インストールされてからあの告白まで、彼女は理想的な大和撫子だった。
それが、何故か深夜になって突然の豹変。そして狙いはいつも俺。

「だってさあ、お前、ルカちゃんの告白にちゃんとした返事も返さずに適当にはぐらかすとかやりそうだし」
…図星だった。というか言われて初めて気付いた。
これが傍目八目というやつか。

確かに俺は巡音の言葉にYES/NOの形でハッキリ答えてはいない。
知り合って日が浅いから答えられない。
追って来るから逃げる。
だが、俺は巡音のことを嫌いになったわけではない。

その俺の態度がただ煮え切らないだけだというならわかるが、それがあの行動にどう結び付くのか、それがわからない。
「いい加減、ルカちゃんの気持ちから逃げ回ってないで、正面から向き合えばいいんだよ。受け入れるにしても断るにしてもな」
めーちゃんはあんなに素直になってくれないから、羨ましい限りだけどね。
カイトは呟く。
あの無双モードの猛女たる巡音ルカを素直と評価するこいつは、もしかしたらとてつもなく器の大きい男なのかも知れない。


向き合わなければ、かの深夜の鬼ごっこは終わらない。
分かりきっていることではあるが。
(どう向き合うってんだよ……)



前編はここまでです。続きます。読んでくださりありがとうございました。

85:名無しさん@ピンキー
09/07/25 21:06:16 inBrX1PJ
ちょ、おま、後編うpしてけよ畜生!!!

続きを全裸たいきsてる

86:名無しさん@ピンキー
09/07/25 21:15:30 DSap3OhF
GJ!!
続き期待!!

87:名無しさん@ピンキー
09/07/25 21:28:37 KF4SxEzf
やべえ甘酸っぱいwww後編待ってる!

88:名無しさん@ピンキー
09/07/25 21:29:19 vFBy6ZKw
来た!やった!!これでかつる!!!
続きすげー待ってる!レン羨ましすぎる

89:名無しさん@ピンキー
09/07/25 22:54:26 qXwYdBLf
>>84
GJ!
続き続き!

90:名無しさん@ピンキー
09/07/25 23:43:02 5Of4Za+z
>>84
もしや>>18の人か?情熱的wなルカさんGJ!

91:名無しさん@ピンキー
09/07/26 00:43:33 ymFO+xG+
エロいリンが恋しい
誰か頼むよ本当

92:名無しさん@ピンキー
09/07/26 01:01:42 QEYCg5Li
今日いろは唄のリンでたぎった私に死角はなかった

93:名無しさん@ピンキー
09/07/26 01:05:26 oNAwAUSK
ええい緊縛プレイするがくリンはまだか!

いろは唄いいよいろは唄

94:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:46:18 Fzg2hpZq
前スレ219-225の続き

ケンのペニスを咥えながら、ミクは、そそり立つペニスの向こう側にいるケンの顔を無意識に見つめていた。
マスターの快感の具合を表情から確かめるという行動パラメーターが、性器を愛撫すると同時にロードされたからだ…

”マスター、気持ちよさそう…わたしのルーチンワークは、間違っていないみたい…でも…”

ミクは、ケンへの奉仕が優先していたために、自分自身も快感を感じ始めていることに気がついていなかった。
セクサロイドには、自分が相手に尽くすことで、自尊感情を高め、機能効率が上がるようにプログラムされている。
機能にゆとりを持たせるために、最大300%以上動作を加速させることができた。
しかし、機能を長期に渡って維持するためには、常に最大スペックで動作させるのではなく、
必要な時に、必要なだけ機能加速させるアムダ製のクール&クワイエット電脳をミクは、装備していたのである。
ミク本人も、わからないうちに、ミクは、電脳をフル演算させて、ケンへの奉仕を続けていた。

「プ、ファッぁ!」

ミクの口内から、強烈な雄の匂いが広がった。
1週間分の男の匂いというのは、こんなにも甘美な味と匂いを放つということをミクは学んだ。
自分が愛するマスターの味と匂いを覚え、堪能することで、どうしようもない幸福感で満たされていた。
きっと、これもセクサロイド固有の機能故なのだろう。
そして、リカが数年間に渡って、ケンの嗜好を満たすべく蓄積してきた性技のルーチンワークは、
ミクにとっては、初体験であり、刺激的なモノだった。

秒間4回転で舌をケンのペニス先端でスクリューのように舐め回すと、尿道口から、さらに匂いの強い液体がしみ出てくる。
それを嗅覚・味覚センサーで分析しながら、ケンの体調管理と性的興奮状態を記録しつつ、体内へと吸収していく。
正常値であることを確かめたら、ケンが望んでいることを推理し、次のルーチンワークを組み立ててていく。
もうすぐやってくる【射精】という男性にとって最も尊い生理現象をどのように長く深く味わっていただくか…
ミクには、リカのパラメーターをリアルタイムで処理できないため、
【射精】する短い時間内で楽譜変換処理をしていたのでは間に合わないことは、明確だった。
それならば、事前に、【射精】時の対応行動を予め計算しておけば、少しでも、ケンの快感を高めることができるだろう。
ミクは、ケンのペニスの愛撫と同時に、【射精】時のルーチンワークの演算も同時平行で行わねばならなかった。
ただでさえ、過酷な演算をしている最中にその余裕は、無かった。

”マスターの快感レベルを落とすことはできないわ…だったら…”

そのため、ミクは、一時的に主幹思考領域の機能を停止し、言語入出力インターフェイスに割り当てられている演算力をそれに回した。
この間、まったく会話ができなくなるが、仕方がなかった。

95:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:47:55 Fzg2hpZq
股間で最高の快感を与えられているケンは、最早、ミクへの愛を疑わなかった。
しかし、やはり、きちんとミクに「あの言葉」を言わねばならない。
このまま言わずに射精してしまうのは、ケンの男としての流儀が貫けなかったからだ。
ベッドに腰掛けた自分の性器を咥えているミクを見つめながら、ケンは、両膝の間のミクの頭を抱き寄せる。
小刻みな8ビートの前後振動が両手に伝わってくる愛のリズムが、心地よい。
ミクの瞳は、さっきからずっとケンの眼を捕らえて離さない。
時折、まぶたが瞬きする表情が、愛らしく、また、舌と唇で愛撫され続ける淫らな音が、ケンの耳から、ロックのメロディとなって刺激してくる。
この愛撫を中断させるのは、男としてものすごい抵抗感があった。

”一回【射精】して、すっきりした後で言えば済むことだ…”

そう思わずにいられないくらいに、ミクの愛撫は、リカの愛撫を上回る刺激をケンに与えていた。
まして、1週間、溜めたモノは、外へ飛び出したくてたまらない状態なのだ。

”ミクが、リカのパラメーターをこんなにも上手に使えるのは、僕への愛情故なんだ…”

ボーカロイドが、セクサロイドのルーチンワークをこんなにも忠実に再現できるのは、何か…かなり無理をしているに違いなかった。
例えるなら、小学生が高校の数学を必死に解こうとしているようなものなのだ。
そんな懸命なミクに、ケンは、自分だけが楽をすることに、許し難い気持ちになった。

「ミク、ちょっと待って!」

前後の振動運動を両手で止めようとミクの頭部をペニスから引き離そうとする。
しかし、ミクの動きは止まらなかった。
ケンが、力を入れて離そうとしたために、ペニスへの刺激がよりいっそう甘美なモノに変化する。

『ジュポッ、ジュポッ、…ウッ、ウッ、ウッ、ウッ、…』

ミクは、聞こえていないかのように愛撫に一生懸命だった。
マスターからの命令遵守は、ボーカロイドでも守られるはず…無視し続けるミクの行為に、ケンは、リカとは違ったミクの個性を感じ、より愛おしさを覚える。

「あ、あのさ、ミク?忙しいかもしんないけど、止めてもらえないかな?君に伝えたい言葉があるんだ…」

ちょうどそのとき、ミクは、3分間の楽譜変換処理を終えて、リカの行動パラメーターを使ったルーチンワークを走らせた。

96:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:49:05 Fzg2hpZq
「み、ミクッ!」

ミクは、ケンの2つの睾丸を左手で搾り上げると、右手でケンの腰を抱き寄せ、前歯で亀頭のカリの部分を軽く甘噛みする。
これは、【射精】数分前に行うリカの超絶性技巧の一つだった。
これをされて、【射精】をしなかったことは一度もない。
ケンは、ミクを止めて、話そうとする欲求と【射精】への欲求で葛藤する羽目となった。

「ミ、ミク。ちょっと、待って!そんなことされたら、いっちゃうよ。」

ミクは、右手の指を腰からケンの尻の割れ目の尾骨部分へと這いずらせた。
ミクの爪は短く、丸くきれいに整えられ、マニキュアすらもしていない小学生のようなやわらかさだ。
患者を絶対に傷つけないように、衛生的にネイル処理された看護師の指先が、ケンの肛門をまさぐる。

「ミッ、ミク!そこは、ホントに汚いから、止めて…」

主人の命令に逆らって、ずっと行動し続けるミクの動きに疑問を感じつつも、
ケンは、ミクが、主人の言語イントネーションから、「そうではないという意味」(Yes−No反転処理)と認識しているのだと考えた。

「ミク、あのね、このままし続けると、僕は、ミクのお口に【射精】しちゃいそうなんだ。だから、ちょっと、止めてくれる?大切な話が…」

ケンが言葉を詰まらせたとき、ミクの長くしなやかな右手人差し指が、ケンの肛門に差し込まれ、内部侵入を開始した。

「ミ…クぅ!」

男性が、内部からここを刺激されると、前立腺から大量の精液成分が分泌され、【射精】時の勢いが増す。
そして、ミクの左手の睾丸を搾る動作が強くなり、【射精】時に大量の精子をペニスへ送るために身体へ密着し、
縮んでいる睾丸を無理矢理引き離すように、強く握りしめて引っ張った!

「うわっぁ…ミク…いっ痛いよ。」

【射精】前は、痛みへの刺激が鈍感になるので、実際は痛くないが、ミクの睾丸への刺激は、過激なものだった。
睾丸のしわをひっぱって伸ばすように、下へ引きちぎるかのようにして、指で内部のクルミの堅い部分をコロコロと転がしながら圧迫する。

97:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:50:40 Fzg2hpZq
「ミクッ!ミクッ!そんなこと、しないで、つぶれちゃうよ。」

ケンは、自分でもおかしなことを言っているとわかっていたが、ミクの行動は、リカの動きを超えていた!
この後、どんなことになるのか、ケンにも想像がつかなくなっていた。
もう、【射精】するしかない。
ミクの小さくてピンク色の狭い口内に、白く、ドロドロの精液を流し込んでしまわないと、どうにもならない。ケンは、葛藤するのを止めた!

「もう!主人の命令を聞かない悪い子だな!ミク!知らないぞ!もう、止めたって、遅いからな!
ミクが可愛いから、悪いんだ!こんなずるい僕を好きになるミクが、悪いんだからな!僕の思いを味わわせてやる!」

ケンは、ミクのように両手を使ってミクのフェラチオをサポートすることにした。
右手でミクの可愛い髪の毛をわしづかみにすると、前後の振動運動を助け、左手でミクの顎を下から支えて、【射精】時に備えた。
ミクは、小刻みに亀頭を吸い上げ、ペニスから出てくるミルクを授乳するような行為を繰り返していた。

「うっあっああああああ、ミク!とってもいいよ。」

ケンは、素直にミクの愛撫に身体を任せた。
おそらく、このまま【射精】すれば、間違いなく人生最高の快感を味わえる。
ケンは、ミクの行為から、偽りのない愛情を受け取った。
その愛情に対する見返りは、【射精】しかなかった。
セクサロイドへの【射精】は、主人からの最上級の愛情の証として認識される。
また、膣と口内への【射精】は、セクサロイドの機能を加速させ、性的機能低下を最小値に戻すことにもなる。
ボーカロイドには、その機能が理解できなくとも、快感と幸福感は、感じてもらえるはずだ。
ケンは、ミクへ自分の愛情を注ぐことを決めた!

「ミク!【射精】するよ!」

その瞬間、ミクの言語機能が回復し、【射精】時のルーチンワークの演算が、完了した。

”ハイッ!マスターの精液!ください!よかったぁ!【射精】に間に合ったんだ!”

虚ろだったミクの瞳に、知的な輝きが戻り、ケンの眼を捕らえた。
ケンも、さっきまでの奴隷的なミクとは違う理性的な表情で、さらなる【射精】への刺激を高められた。

「ミクっ!出るっ!」
『ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、ドクンッ、…』

98:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:52:49 Fzg2hpZq
【射精】時、セクサロイド最大の超絶技巧の発動となる!
演算処理済みの行動プログラム通りに、ミクの舌先と唇と喉と顎と両手と頭と首が、巧みに連動し、ケンのペニスに最高の快感を届ける。
まず、尿道口から吹き出す精液を舌先で左右に掻き出し、呼吸器系を一時閉鎖し、口内気圧を減圧させて、尿道口からの噴出速度をアップさせる。
次に、口内にたまる精液を下前歯の裏側に溜めつつ、上下前歯でカリの部分を噛んで、がっちりロックさせ、舌先で亀頭の敏感な部分を舐め上げて刺激する。
同時に肛門内部にある右手人差し指で前立腺を強く押し込み、【射精】完了の伝達信号をわざと遅らせ、
精液がまだ内部に残っているかのような残尿感を擬似的に演出させる。
この肛門からの刺激で、通常よりも【射精】時の快感を20倍以上長くさせることができた。
左手の睾丸をもみ扱く動きを止めないで、常に睾丸を引っ張りながら圧力を適度にかけることで、精巣内部で生産された精子をより多く精輸管へと導く。
最後に、唇をぴったりとペニスに吸着させることで、減圧された口内がペニスの亀頭そのままに形どられて、
ミクの頭部の動きがダイレクトにケンのペニス根本へと伝わり、
はじけるように上下にびくびくと跳ね上がるペニスの律動をミクの頭部の動きとしてケンの両手に伝え続けた。
ミクの口は、今、膣よりも緻密に動く精液吸収装置として完璧に機能していた。
10分間の間、律動は繰り返され、ケンは、全ての精液をミクに吸い取られたかのように、ペニスを勃起させ続けた。
精子が【射精】されたのは、最初の10秒間だったが、まるで、ずっと【射精】し続けているかの感覚だった。
ミクの舌と唇と喉と指の動きが、完璧な演算処理で、その愛撫モーションをコントロールできたからだった。

1週間分溜められた精液は、最早、液体ではなく、粘液としてミクの口内に射精させられた。
ミクの舌上に、塊となった黄色い精粘液は、べっとりとからみつき、まるでガムを噛んでいるかのようにミクには、感じられた。
まだそれを味わって飲む喜びを知らないミクは、それを体内に取り込むためのパラメーターを参照し、健康管理のための分析に入っていた。
すると、すぐに、ミクには重大な疑問が生じた!

「ふぁ、ファフスター!へ、変です!計算が合いましぇん!」

口内に精液を溜めたまま、器用にミクがしゃべる。

「ど、どうしたんだい?ミク?」

ミクは、両手を合わせてお椀を作ると、『どろり』とつながったままの精液を紅い唇の隙間から、大量に出して見せた。

「ほらぁっ!1週間分の精液が射精されるはずなのに、この量だと、たったの3日分しかないんですぅ。
マスター、どこかで、こぼしてきませんでしたか?」

ミクが、不思議そうに、両手に溜まったケンの精液を愛しく見つめた。

「あ…あのね、ミク、射精ってのは、1回で終わるものじゃないんだよ。
ミクが、がんばってくれれば、まだ、2回、3回と何度でも射精できるんだ。
その、ぼくだって、がんばらないといけないけどさ…ほら、ペニスを見てごらん。
まだまだ、こんなに元気だろ?ミクの身体の中に入れてくださいって、言ってるだろ?」

99:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:55:10 Fzg2hpZq
ミクは、理解できていないようで、ぽかんと口を開けた。
口内では、粘液状の細い糸が上と下の歯にくっついて、白い線を引いていた。

「ミクのやり方が悪かったから、3日分しか出せなかったの?」

ミクが、不安な表情になる。

「ち、ちがうよ!上手だったよ!うん、サイコーだった。
もう、リカの時よりも、ミクのフェラチオは、すっごく気持ちよかった。
だから、3日分も出せたんだよ!こんな量を1度に出したのは、久しぶりだよ!」

ケンは、ミクの手のひらで黄ばんで固形状になったクリームを見ながら、自分でも大量に出してしまったことを確かめた。
実際、恥ずかしくなるくらいに濃くて大量だった。ミクの手の平から零れそうなその体積は、20ccはありそうだった。

「ミク、上手にできた?ホント?ウソじゃない?」
「うん、ホント!ミク、上手だった!」

ケンは、すぐに返事を返した。するとミクは、見る見るうれしそうな表情になり、手のひらの精液をじっと見つめた。

「これが、精液…マスターの命のタネ。リカ様が、体内でずっと守ってこられた愛の証。マスターケン、これ、飲んでもいいですか?」

ミクが、飲精の許可を求めたきた。
精液を体内に吸収するときの行動パラメーターが、ミクに、そうさせたのだ。
飲むか、膣へ保存するかの2つがメインルーチンワークで、貴重な精液を体外へ漏らすことは、セクサロイドにとっては、最大の失敗行為になる。
マスターが許可さえすれば、精液を飲むことも、髪の毛や顔や胸にすり込むことも許されたが、
それでも、ティッシュやコンドームにくるんで捨ててしまうことなどは、タブー(禁止行為)だった。
もし、命令でそうしたとしても、セクサロイドならば、後で、拾って大事に体内へ取り込んでしまうくらいに、
主人の精液を大切にするように、先天的教育を受けているのが、セクサロイドなのだから。

「ねえ、ミク。精液は飲むモノじゃないんだよ…その、今まで散々飲ませてきた僕が言うのも変だけど、ミクは、セクサロイドだったから、
主人の性的な分身の精液に対しては、異常なくらいの執着と愛情を感じるようになっているんだ。
だから、普通、女性は、こんなモノを飲む人は、いないんだよ。」
「ねえ、ごしゅ…っケン様。
精液が、男性の象徴的なモノであることには、間違いないんでしょう?だったら、それをミクの身体の中に入れることは、
別に、セクサロイドだからとか仰るのは、意味がないと思いませんか?
ミクは、ボーカロイドですけど、フェラチオも楽しいと思ったし、ケン様からの精液の匂いも味もとっても気に入りましたわ。
それが、リカ様から引き継いだ行動パラメーターのせいであっても、ミクが、そうしたいと思うことをさせていただけません?
あの…つまり、ミクは、ケン様の精液を飲みたいんですわ。」

100:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 01:58:21 Fzg2hpZq
ミクの表情は、とてもうれしそうだった。
ミクは、今、初めて女になろうとしているのだ。
男性を【射精】へと導いたことで、ミクは、セクサロイドとして処女ではなくなったのだ。
ボーカロイドとして、主人を満足させたという自信で、悦びに溢れていたのだ。

「でも、ミクが、歌えなくなってしまったら、僕は…」
「ケン様、ミクが歌えなくなってしまったら、ミクのこと…嫌いになりますか?」
「そんな!絶対に、嫌いになんてならないよ。
ミクが、僕を嫌いだって言うのなら、そういうことをしてきたんだから、仕方のないことだけど。」
「そんな!絶対に、ケン様を嫌いになんてなりませんわ!
ケン様が、ミクを嫌いだって仰っても、ミクは、ずっとマスターのそばにいますわ。だから、これ、飲んでもイイですか?」
「…ミク、ボクと結婚して欲しいんだ。僕と結婚してくれるかい?YESなら、それを飲んで見せて…」

ミクの口の前で、ケンの濃い精粘液が、強烈な栗の花の匂いを放っていた。
鼻腔センサーからその匂いを感じたミクは、パラメータを参照し、飲精行動を欲求していた。
しかし、今のマスターからの言葉は、重大事項だった。
【結婚】という言葉は、行動パラメーターを参照すると【射精】と密接に関係していた。
ようやく小休止に入って、冷却を始めていた電脳が再びフル回転し始めた。
飲めば、【結婚】の承諾になるの?
飲まなければ、拒否になるの!
これは、「飲んでもイイ?」への許可ではない。
ミクが主体的に、絶対に「飲まなければならない!」ということなんだわ!

『ズズッウウウウウウウ、チュルチュルぅぅぅ…』

ミクは、手の平の精液をゆっくりとすすり飲み込んでいった。
さっきまで、味覚センサーで分析していた結果をロードさせながら、同時に飲精のパラメーターを参照すると、
飲み込んだ精液は、主人に見えるように味わって見せなければならないことを知る。
口を開けて、全てを口内に戻したことを見せ、指先に絡みつく粘液を棒キャンディーのようになめとる。
リカが、ほぼ毎日欠かさずしてきたこの営みをミクも、ほぼ完璧にやって見せた。
目を開けて、ケンを見ながら、口内のプルプル精粘液を舌で混ぜながら、
口を開けたまま飲み込んで見せるのは、かなりの訓練が必要なスキルだ。
しかも、今日は、今までにないほどの量だ。
3回に分けて、喉を鳴らして飲み込むミクは、恍惚の表情へ変わった。
ケンの精液の匂いと味と喉ごしの食感が、ミクの性衝動を強くさせていた。

101:melody.exe ◆VM3rCD.BMg
09/07/26 02:00:12 Fzg2hpZq
「マスター、ミクをずっとそばにおいてください。
ミクは、ケン様のために生き続けることを誓いますわ。」
「ミク、ありがとう。ボクもミクのために生きることを誓うよ。
ごめんね。
卑怯な形で、結婚を申し込んじゃったね。」
「そんなことないです、ミクにとっては、最高のプロポーズでしたわ!
誓いの杯みたいで、おいしかったですわ。」
「そう?ホントに?」
「うん。マスタぁー、もっと、もっと飲ませてください。
まだ、3日分しか出してないんでしょう?
ミク、もっと、【射精】させて見せますわ!」

すかさず、カウパー液を垂らすペニスに、ミクが、かぶりついてくる。
2発目は、膣へと考えていたのに、ケンの性衝動が、抑えきれなかった。
このまま、口内へ2発目を出さずに、おれなかった。
今度は、イラマチオスタイルで、ミクの口内でピストン運動を始める。
喉奥までペニスを差し込んでも、ミクは嘔吐感を感じなかった。
そういうパラメーターがロードされている。
激しくグラインドさせる口内の摩擦係数を上げて、ブレーキをかけつつ、唾液の分泌量を増大させ口内気圧を減圧させて、ペニスへの接触面積を増やす。
唇をぴったりと閉じることで、膣への挿入と同じような物理空間を口内で再現する。
いや、ミクの場合、明らかに、口内がメインワークで、膣がサブワークになるだろう。
なぜなら、ミクは、セクサロイドとして目覚めつつも、フェラチオやイラマチオは、
ボーカロイドとしての口の動きを学ぶことにもつながり、2重の快感を感じていたからだ。

”イラマチオの時のブレス(息継ぎ)のタイミングって、歌うときと似ているわ!
精液を飲み込むとこんなにも幸せな気持ちになるのって、どうしてかしら?
この匂いって、ドキドキするけど、味もステキ!喉ごしサイコー!もっと飲まなくっちゃ!”

ミクは、パラメータの参照作業で、セクサロイドとしての新しい自分の能力に目覚めていった。
ケンのうれしそうなあえぎ声と喜ぶ顔だけで、不思議と、ミクの股間が濡れ、乳首が突起し、
いくらでも喉奥深くくわえこめそうなくらいに止めどもなく唾液が溢れてくる。
このとき、ミクは、電脳内に幸せの【メロディ】が遠くのどこからか聞こえてくるような気がしていた。

(続く)

102:名無しさん@ピンキー
09/07/26 03:05:46 +IvxK86U
邪神化しかかっていますよw

103:名無しさん@ピンキー
09/07/27 14:04:37 PQAnpIJJ
保管庫の方、管理お疲れ様です。

わざわざ数字を漢数字に直していただいて、ありがとうございました。

104:>>49->>50
09/07/27 18:13:22 TzFsJrJm
保管庫の方、ありがとうございました。
保管庫に収納されたら空白行が入らないことをすっかり失念していて、過去のネタが読みづらくなってしまいました。すみません。
ちょっと書き方変えてみます。

変態ご近所カイト乱入編
設定・マスターは背の低いメイコとアウトドア派なルカを所有

マスメイというよりカイメイ的な何かになってしまった


「ボーカロイドの方ですか?」
「あ、はい…うわあああちっちゃいなあ」
「振り返って第一声から気にしてることを」
「きみ鏡音の亜種?」
「違うよ。MEIKOです」
「へえええちっちゃいなあああ」
「2回も言わなくっても」
「僕はKAITO。最近引っ越してきました。よろしくね」
「よろしく」
「それにしてもちっちゃいなあ。よーしよしよしよしよし」
「3回目…ぬわーー」

「メイコ」
「なんですかマスター」
「近所のカイト君とお前で合同収録することになった」
「えー」
「カイト君の家からお中元もらっちまったんだよ。やるぞ」
「メイコは にげだした」
「しかし まわりこまれた!」
「うわあ、カイトくん!」
「お邪魔しまーす」

「これ、皆さんでどうぞってうちのマスターが」
「水まんじゅうか。わざわざすまないな」
「これからお世話になりますから、どうぞ遠慮なさらず。あれ、めーちゃんは?」
「なでなでされる…なでなでされる…」
「おいメイコ。幾らなんでも失礼だから出て来い。カイト君もメイコへの接触は悪いが遠慮してくれ」
「「それはちょっと」」
「話が進まんだろうが」

「マスター、マスター」
「なんだメイコ」
「なんでこの企画通したんですか」
「近所付き合いには色々あるんだよ」
「そんなこと言って、お中元の中身に良いもの入ってたんじゃないんですか。
 あたしは気が向きません」
「めーちゃん、水まんじゅう何味がいい?」
「抹茶味」

105:名無しさん@ピンキー
09/07/27 18:13:51 TzFsJrJm


「めーちゃん」
「なあにカイトくん」
「…ああ、もう無理。ちょっと頭撫でさせて」
「わああああああ」
「釘をさして10分と経ってないぞ」

「マスター」
「なんだメイコ」
「追い出していいですか」
「涙目のところ悪いが、まだ本題にすら入ってないだろ」
「もういいです。ルカちゃんのぱふぱふで癒して貰います」
「お前性別どっちだ」

「めーちゃん、行っちゃいましたね」
「おい」
「なんですか?」
「あいつのこと、あんまりいじめんな」
「いじめてませんよ。泣くまで撫でるのをやめられないだけです」
「「十円ハゲ修正プログラム」を作らされた俺の気持ちも考えてみろ」

「マスター」
「なんだメイコ」
「結局音合わせせずに終わっちゃいましたね」
「ああ。また今度だな」
「このままお流れになりませんかね」
「ならないな。こっちはお中元受け取ってるからな。地域社会なめんなよ」

106:名無しさん@ピンキー
09/07/27 18:39:56 aQeF7kEj
>>105
あーあーもうかわいいなあ!!!

107:名無しさん@ピンキー
09/07/27 20:02:30 fobaf/VJ
>>105
あーもう!
俺も頭撫でくり回してぇなぁ!

108:58
09/07/27 22:36:21 q529P6RZ
小さいめーちゃんに萌々しつつ>>58の続き

 高速道路に乗って一時間ほどしただろうか。俺の体に異変が起きた。
 動悸に息切れ、体温の上昇に伴う発汗……どうして?
「どうしたの、カイト?」
「何か、熱い」
「どこかで休む?」
「うん……」
 手近なところで高速道路を降り、メイコの勧めでラブホテルに入る。
 俺もメイコも折よく明日の仕事は昼や夕方からだったから、マスターの携帯電
話に一泊する旨のメールを送った。
「大丈夫?」
 メイコに支えられながらエレベーターで移動し、部屋に入る。
 何だこれ、体がすごく重い。
 どうにか部屋に入り、ベッドに横になる。ところで死ぬ間際は性欲盛んになる
って聞いたけど、コレもかな。俺ボーカロイドなんだけど。
「か、カイト……」
「あ」
 冷蔵庫を探して振り向いたメイコに見つかった。
「いや、これはその……風前のともしび的な」
「ボーカロイドにもちゃんと効くのね」
「は?」
 メイコがくすっと笑い、ズボンの上から俺のものを撫でる。
「な、何言ってんだ?」
 嫌な汗が出てくる。俺、メイコに殺されるの?
 いや、機能停止させられるの……?

109:58
09/07/27 22:36:53 q529P6RZ
「バイアグラ」
「え?」
「ミクちゃんに、もらったの」
 駐車場でメイコがくれたのは、バイアグラ? っていうか初音エェェ!!
「じっとしてて」
 俺のベルトとボタンを外すと、メイコはジジ、と焦らすようにチャックを下ろ
し、立ち上がっている俺のものをくわえた。
「うっ」
 チュッと軽く吸い、カリ首をねっとり舐める。それだけでもうイきそうだ。
「はぁ……カイトの、いつもよりおっきくて硬い」
「メイコ……」
 頭を振りながら手も同時に動かすメイコ。我慢できずにシーツを握り締めてイ
ってしまった。
「うっ……は、あ、はぁっ」
「ん、甘い」
 嘘つけ! え、俺糖尿病なの、アイスの食い過ぎで? マジやべぇ。
※糖尿病で精液は甘くなりません。
「今度は、こっち」
「ま、待て待て、そんなに早く使えないからっ」
「あ」
 そういえば、といった顔でメイコがしょげた表情を浮かべる。顔は真っ赤で涙
目になり、挑戦的な目元がいつものメイコに戻ると上目遣いに俺を見上げた。
「あ、あの、私……」
「おいで、メイコ」
 手招きするとおとなしく側に来た。さっきはまだダメだとメイコを止めたけど、
意外にもすぐに使えそうだった。侮れないな、バイアグラ。
 枕元にしゃがみ込んだメイコの頭を撫でると、メイコが驚いたような顔をした。
「もう使えるから、さっきの続けて?」
「さっきの?」
「ちょっと攻めっぽい感じの」
「が、頑張るっ」
 両手を握り、メイコがうなずいた。

110:58
09/07/27 22:37:38 q529P6RZ
「んと……こ、今度はこっち」
 メイコが俺にまたがってスカートをめくった。
「触って」
 言われるまま手を伸ばし、パンツの上からメイコのあそこに触れる。布越しで
もぐっちょり濡れているのがわかる。
「あっ……も、もっとよ」
 パンツごとメイコの中に指を入れると、驚くほど熱い。メイコの体が震え、腰
が抜けそうになっているのがわかる。指を抜いて浮き上がったクリトリスをつつ
くと、大仰なほどびくついた。
「頭が、ぼうっとするだけかと……思ってたけど、触られたら、すごく感じる」
「メイコも、飲んだの?」
 メイコが縦にうなずく。何てこった。
「さっきのカイトの顔を見てたら、ほしくなって……でもこんなに濡れるなんて」
「ほしい?」
「うん。だから、入れるわ」
 手早くパンツを脱ぎ捨てると、メイコが自分の花弁を開きながら俺のものをあ
てがう。俺のものが期待に震えて狙いが逸れ、メイコは眉尻を下げた。
「(´・ω・`)」
「あ、ごめん」
 謝ると、また幾分真剣な顔で臨むメイコ。
 その瞬間はすぐに訪れた。




続きはまた今度。

111:名無しさん@ピンキー
09/07/28 00:19:22 r0iS0j0R
GJGJ!続きwktk
初音ミク恐るべしw

112:名無しさん@ピンキー
09/07/28 05:53:56 uRg0n2P9
>>105>>110もGJ!
ミクはマスターに絶対しこむなwww


113:名無しさん@ピンキー
09/07/28 21:36:35 SclaFz4S
(´・ω・`)
  ↑
いきなり出てきて吹いたw
ほんとにそんな顔してそうだなぁ

114:名無しさん@ピンキー
09/07/28 22:10:46 acfmjn/9
JBFでカイメイ良さそうだな

115:110
09/07/28 22:47:36 9lQYiFDC
>>110の続き

 その瞬間はすぐに訪れた。
「あぁんっ!」
「うくっ……ぅ」
 ぬるぬるの膣が痛いくらい締め付けてくる。
「はっ、ぁ、硬い……奥まで届いて……きもひいい」
 胸を揺らしながら腰を振るメイコ。早くも呂律が回らなくなってきたようだ。
「イイようっ! 奥まれ、ずんずんっ、イイっ! あはぁっ」
 メイコの腰を掴んで下から突き上げる。メイコの中がタコ壺のように吸い付い
てきて、ものすごく気持ちいい。TE●GAのオナホに優るとも劣らない。
 え? ち、違う、俺が使った訳じゃなくてマスターから聞いた使用感を想像し
て……って誰に何の言い訳してんだ俺。
 とにかく今日のメイコは気持ちいい。オナホと違って今日はちゃんと動いてく
れるし、人工繊維が収縮して圧迫感も大小交互にくる。それに潤滑油は足さなく
ても溢れてくるし。
 え? だから俺が使った訳じゃないって!
「あぁっ、あんっ、んんんっ!」
「くっ……う、うっ!」
 すぐに限界がきて中に出してしまった。
「ふあぁぁん!」
 びくびくと震えるメイコの止まってしまった腰を掴んで、更に突き上げる。二
度目を出したのに硬度が全く衰えないとは。これは本当に俺のものか? と言う
より、大丈夫なのか、バイアグラ。

116:110
09/07/28 22:48:59 9lQYiFDC
 メイコのもっとと言う声に促されて腰を振るが、アレは衰えなくても腰が疲れ
てきた。誰か助けて。
 合計5回出してから、ようやくメイコが疲れたと言ってくれた。俺本当に頑張
った。普通三回が限界なのに。いや、しようと思ったら何回でもできるけど、疲
労は故障のもとだから無理は禁物だ。そしてふと気付く。
 俺、メイコに攻められてた。頼んだせいもあったけど、何で急に……?
 俺たちの行動は予め設定された性格と学習によってどういう行動を取るか決ま
る。行動原理は性格に起因することがほとんどで、性格から外れると思われる行
動は学習に由来する。だから予想外の行動は、何かから学習してそれを実行に移
すに値する評価が得られたとしか思えない。
 つまり、性格的にしないと思われる行動は誰かに肯定されなければ実行しない。
この行動選択プログラムは完成するまでに何十年もかかったばかりか、それを演
算できるスリムな(これ重要)人型の機体ができるまでまた何十年もかかってい
るんだから、人間の脳は本当に高性能だ。俺たちはスリムに見えて標準体重の三
倍はある。
「ほら、背中流してあげるよ」
 中途半端に着崩した服を全て脱ぎ、メイコの手を引いて浴室に入った。浴槽に
湯をためながら、シャワーの温度を調節し、メイコの背中にそっとかける。それ
から前に回って、メイコのあそこにお湯を当てながら中の精液を掻き出した。
 シャンプーで髪を、ボディシャンプーで俺とメイコの体を洗う。髪の毛は絹糸
のような人工素材だからコンディショナーは必要ない。
「はぁ……」
 浴槽に浸かると、腕の中のメイコが小さくため息をつく。なめらかなメイコの
背中を雫がしたたった。
「今日はメイコも頑張ったね。何かあったの?」
「えっ、あ……べ、別に……」
 うつむくメイコ。
「本当に?」
 振り返ったメイコの虹彩が……と言うよりカメラのレンズがきゅーっと動いて
俺に焦点を合わせる。
「メイコ?」
 振り返ったまま何も言わないメイコに声をかける。瞬きはしているからフリー
ズしている訳じゃない。
 口がごくわずかに開け閉めされているから発言を逡巡しているのかもしれない。

「あの、ね」
「うん」
「私が書いたSS、カイトが褒めてくれたから……」
「SS?」
 思い当たる記憶が見つからない。そもそもメイコを褒めたことがない。
「よくわからないんだけど、それはいつのこと?」
「昨日」
 昨日と言えば、エロパロ板のボーカロイドスレに投稿された素敵職人さんたち
のメイカイを絶賛してた。それからメイコが出かけたあと保管庫でまたカイメイ
を読んで……って、俺カイメイ好きなのか。他にも、カップリングはたくさんあ
るのに勿体ない。

117:110
09/07/28 22:49:52 9lQYiFDC
「“うおー、GJ!”」
「え?」
「そう書いてくれた」
 いっぱいありすぎるんですが。
「前スレ810で」
 一件ヒット。確かにそう書いた。
「あぁ、あれか……って、ええぇぇぇっ!」
 あれ書いたのメイコ!? こんな身近に職人さんが……知らなくて大絶賛しちゃ
ったよ。
 いや、身内でも作品に対する批評は公平な視点から……って何言ってんだ俺。
「そうだったのか……」
 再びうつむいてしまったメイコを抱き締める。
「ありがとう」
 メイコは小さくうなずき、肩の力を抜いた。
「そろそろ上がろうか」
「うん」
 バスタオルで体表面の水分を拭き取り、ガウンを羽織る。それから二人でベッ
ドの上に寝転ぶ。
「おやすみ、メイコ」
「おやすみ、カイト」
 電気を消して、俺たちはそのままスリープモードに入った。

 翌朝、身仕度を整えると支払いをしてラブホテルを出た。高速道路を飛ばして
帰宅すると、ソファでマスターが死んでいた。いや、生命活動が停止している訳
ではなくて、死にそうなほどやつれていただけだ。
「マスター!」
 メイコが駆け寄ってマスターを抱き起こす。
「大丈夫ですかっ」
「め、メイコか……犯人は、ミ、ク……がくっ」
 あ、気絶した。そんな捨て身のギャグをするとは、何て無茶を。
 今更描写するのも何だけど、とりあえずマスターは全裸だ。そして初音は……
と周囲を見回して、発見した。マスターに気を取られて気付かなかったが、ソフ
ァの下にいる。うちのソファは薄っぺらい初音がぎりぎり入るくらいの隙間があ
り、初音の足がちらと見えていた。全く、初音は狭いところが好きなのか?
 と思っていると身じろぎをし、メイコが悲鳴を上げた。
「きゃあぁぁ! かっ、カイト! 何かに足掴まれた!」
「初音だよ」
「えぇっ」
 涙目のメイコの足から初音の手を外し、その手を引いて引きずり出した。それ
でも寝ている初音。一度検査に連れていった方がいいかもしれない。
「俺は初音を部屋に連れていくから、メイコはその辺掃除してて」
「うん」
 まぁ、あちこちに液体が飛んでるから。それが何なのかは察してくれ。
 初音をベッドに置くと戻ってメイコと共に掃除をし、綺麗な部屋で昼食を摂っ
た。そして昼からメイコ、夕方から俺が仕事に出た。夜には二人とも戻り、俺の
部屋で優雅にワインで晩酌をしたあと一回だけセックスして寝た。
 スリープモードに入る直前に俺は気付いた。メイコが最高の相棒だってこと。
そのメイコは俺のことが好きだってこと。きっとこれが、幸せだってこと……。
 そう、青い鳥はもう腕の中にいたんだ。

終わり。


選択肢。
 A1.カイト&メイコ(完)
→A2.ミク&マスター



期待せずにしばしお待ちを。

118:名無しさん@ピンキー
09/07/28 23:13:43 isg1tUsA
>>105
地域社会はなめちゃいかんよね
お中元て結構凄いの届くよね

>>117
TE●GAwwwwwwwwwwww

119:名無しさん@ピンキー
09/07/28 23:33:20 r0iS0j0R
>>117
作者のあなたが使っているんですねwwwwwwwwww>TE●GA

120:名無しさん@ピンキー
09/07/29 01:22:09 RHQFOddE
>>117
うおー、GJ!と言わざる得ないw
良いカイメイを有難う!そしてTE●GAに詳しすぎて泣いたwww

121:117
09/07/29 01:33:43 rhvPep8U
盛り上がっててすまないが、マジで使ったことないからっ!
検索に引っ掛かっただけだからっ!
本当だよ!
未使用の俺の文章で詳しすぎると感じたならぐーぐる先生にGJと言わざるを得ないw

122:名無しさん@ピンキー
09/07/29 03:44:14 ziNC+id2
初リンレンです
タイムスリップものなので、苦手な人は注意

では、「イン・ザ・サマー」
始まります

123:イン・ザ・サマー
09/07/29 03:46:16 ziNC+id2
日本独特の湿気を含んだ暑さは嫌になる。
汗で服や髪が肌にはりついてイライラする。
こんな時、男はいいなぁ、と思う。
坊主に出来るからね。

学校から帰ってすぐ制服を脱いでタンクトップとショートパンツになった。
あー涼しー。
台所に行って、数日前に買ったみかんゼリーを探す。
確か上から2段目に置いた筈…。
無い。
私のみかんゼリーが無い。
「何で!?」
半泣きになりながら階段を駆け上がってノックなしでレンの部屋に飛び込んだ。
あたしのものを食べるのは大概レンだ。
今までの経験からして絶対そうだ。

「レン!!」

124:イン・ザ・サマー
09/07/29 03:48:07 ziNC+id2
レンは突然入ってきたあたしにびっくりして持ってたPSP落としてた。
何かクエストがどーのこーのとか言ってるけどそんなん知ったこっちゃない。
「あたしのみかんゼリー食べたでしょ!」
「はぁ?食ってねーよ」
レンは怪訝な顔で言った。
「ウソウソウソ!だって1ヶ月前にあたしのシュークリーム食べたのも、3ヶ月前にあたしのクッキー食べたのも、半年前にあたしのチョコ食べたのも全部レンだったじゃん!」
レンは呆れたように
「記憶力良すぎてきめぇ…」
と呟いた。
あーあ、この記憶力が勉強に活かされればいいのにな。
「なら俺も言わせて貰うけどな…」

125:イン・ザ・サマー
09/07/29 03:50:17 ziNC+id2
レンは今まで座ってたベッドから立ち上がった。
あれ、何かこめかみヒクヒクしててちょっとやばい?
「1ヶ月前に俺のコーラ飲んだのも、3ヶ月前に俺のワッフル食べたのも、半年前に俺のポテチ食べたのも全部リンだよな?」
何よ、レンだって覚えてるじゃない。
あたしは自分のことを棚に上げてこう言った。
「過去のこと気にしてたらモテないわよ、チビ」
レンはあたしより身長が(5mm程)小さいのを気にしてる。
レンは明らかに怒っていて、こめかみと口角をヒクヒクさせていた。
「言ってくれんじゃねーか。このド貧乳」
あ、こいつ地雷踏みやがった。
「その貧乳触れて喜んでたのは誰ですか〜、この粗チンが」
「その粗チン突っ込まれて喘いでるのは誰ですか〜」
「あれはアンタに気ィ使ってんの!あんまり無反応だったら可哀想だと思って…」
「へー、とてもそうには見えないけどなー」
「そーゆーアンタこそあたしにフェラされてあっという間にイッたじゃん!はー、早漏過ぎてヤんなっちゃう」
「アンタ達うっさい!!」
…メイコ姉の拳骨痛い。



続く
タイムスリップ要素はもうちょっと先になると思います

126:名無しさん@ピンキー
09/07/29 12:42:53 T+O0ok8L
>>125
子供ほど過去の出来事を引っ張り出しますよね。
しかしセクースのダメ出しを持ち出すのはwww

続きwktkしてますw

127:名無しさん@ピンキー
09/07/29 16:32:38 efgh8UQO
「マスター、ポケットを叩くとビスケットが二つ―ってどういう意味ですか?」
「そういえば、もうおやつの時間だね」
「叩くだけで、ビスケットが増えるんですか? そんな不思議ポケットがこの世には存在するのですか?」
「あったら猫型ロボットもびっくりだよ。ちょっと間違えば栗饅頭式に増えていくんだから」
「じゅる…」
「今日のおやつはビスケット。ちょうど良いから、一枚使って教えてあげる」
「え、ポケットは何処ですか? 私も欲しいです!」
「落ち着いて。はい、僕の手の甲に一枚のビスケット。これを―」
「もぐもぐ…おいし〜」
「ミク」
「―はっ! あ、ご…ごめんなさい。つい」
「じゃ、もう一枚。これを軽く叩いてみて」
「こう、ですか?」
「割れて二枚になりました。じゃ、片方をもう一度」
「はい」
「更に割れて、欠片が三枚になりました。これでも数としては増えたよね?」
「……」
「つまりそういうこと。板チョコを毎日半分に割って食べ続けたら、板チョコは永遠に無くならない―っていうのと似たような話」
「……はわ〜」
「難しいよね。まぁ、良いか。さ、ビスケットを食べよう」
「はーいっ!」

「マスター、最近お姉ちゃんに変なこと教えているよね…」
「そうだよな。今日もビスケットが増えるのは板チョコが無くならないから、とか訳の分からないこと言ってたし…」

128:121
09/07/29 20:27:00 rhvPep8U
ほのぼのでかわいい>>127のマスミクに萌々しつつ、うちのマスミクは……と
冷や汗出てきましたごめんなさい。



ルートA2>>40の続き

「んあー、すまんメイコ」
 服にこぼした黄身を拭いてくれるメイコさんに謝る
マスター。思わず舌をいじってしゃべれなくした。
 マスターはミクだけ見てればいいのっ。
「んっ、みふ……やへれっ! はふへへハイホ!」
 マスターがミクへの制止申請と共に兄様に助けを求める。でも兄様はメイコさ
んと共に席を立った。
「じゃ、行こうか、メイコ」
「うんっ」
 その非情さが今は嬉しい。早くいなくなって、ミクとマスターを二人きりにし
て、兄様。
「ハイホッ! ヘイホッ!」
「ますたぁん」
 兄様とメイコさんの名前を必死に呼ぶマスター。兄様とメイコさんが家を出て
行くと黙り込んでしまった。
「ひふ……」
「何です、マスター」
「はなひて」
「はい」
 マスターの口から指を抜く。
「マスター、カフェに行きたいです」
「どの口がそれを言うか、全く」
 呆れたような声を出すマスターに、頬を膨らませる。
「だってー、マスターがメイコさん見てたから」
「いいだろ、別に」
「やぁだぁ〜」
 マスターの腕に縋りついて駄々をこねてみた。絶対マスターはわかってない、
わかってないわ……このミクの乙女心をっ!


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