【初音ミク】VOCALOID総合エロパロ12【ボーカロイド】 at EROPARO
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[前50を表示]
500:名無しさん@ピンキー
09/08/20 13:49:57 6Hu9T1+j
>>497
それはまた別のゲームだ

501:名無しさん@ピンキー
09/08/20 13:53:27 7NR5YVLt
おいばかやめろ、ネタばれしたらゲームクリアでミクさんが直ってしまう。

502:名無しさん@ピンキー
09/08/20 16:46:49 00807otR
いっその事「さんまの名探偵」入れてやろうwww

503:名無しさん@ピンキー
09/08/20 18:11:58 zdSlGCkA
ドラクエのカセット入れて「お兄さんぱふぱふしない?」でもいいな
でも胸的にむr・・・おや、誰か(ry

504:名無しさん@ピンキー
09/08/20 19:45:55 3jzEmLg8
リンて舐めたらまだミルクの味しそう

505:名無しさん@ピンキー
09/08/20 20:01:44 6A3xLemM
レンの?

506:名無しさん@ピンキー
09/08/20 20:17:57 DDLjjXyH
乳くさいリン萌え

507:名無しさん@ピンキー
09/08/20 20:35:51 ymXFdINE
>>502
懐かしいところでサラダの国のトマト姫とか。

508:名無しさん@ピンキー
09/08/21 01:58:44 qxLgdbKy
グミがどういうキャラなのか分からん
誰かSSにしてみてくれ

509:名無しさん@ピンキー
09/08/21 02:34:31 9LZ5UrOY
>>508
自分の中では、人参とお兄ちゃんが大好きなブラコンというイメージが付いてるw
グミ可愛いよグミ

510:名無しさん@ピンキー
09/08/21 08:17:53 xQiG7YuW
>>509
まるっと同意
あの歌の影響が強すぎるw

511:名無しさん@ピンキー
09/08/21 08:38:21 sBJ5aEp1
>>507
トマトマトマト、トマトマトン♪

512:名無しさん@ピンキー
09/08/21 09:15:34 d+X5jnkg
>>511
トマト違いw

513:名無しさん@ピンキー
09/08/21 13:29:07 f+AJv0/k
♪T.O.M.A.T.O トマト T.O.M.A.T.O トマト T.O.M.A.T.O トマト
 トマト トマト I hate you!♪

514:名無しさん@ピンキー
09/08/21 15:13:49 UKaq6X8y
今日のオワタPスレはここですか

515:名無しさん@ピンキー
09/08/21 15:30:01 m2rbMNLz
大のトマト嫌いのKAITOとKAITOにトマトを克服させようとする女性ボカロ(誰でもおk)
トマトを食べられるようになったら夜の相手をしてあげると言われたKAITOの返答は如何に!?

と言う電波を以下略

516:名無しさん@ピンキー
09/08/21 18:48:34 qxLgdbKy
スレを止めるほどの毒電波w

517:名無しさん@ピンキー
09/08/21 20:22:22 ujH4pXa5
トマトプレイですねわかりまs(ry

次の日山盛りトマト食ってるのが想像できるので困る

518:名無しさん@ピンキー
09/08/21 21:50:38 hA/OIaG2
おいおい
トマトはMEIKO色じゃないか
熟したトマトを食すのは誰だ

519:名無しさん@ピンキー
09/08/21 22:58:14 7oI9OENB
ミク色→メイコ色に変化か。

520:名無しさん@ピンキー
09/08/22 02:06:19 i0KnHIiu
ルカ色のトマトが無い…

521:名無しさん@ピンキー
09/08/22 02:26:30 WiMqw5Ls
やっすいハムとかピンク色じゃん

522:名無しさん@ピンキー
09/08/22 07:26:56 Gw/V2hAF
>>520
熟しきってないトマトは桃色なんだぞ

523:名無しさん@ピンキー
09/08/22 11:21:19 IFgrPfz3
黄色いトマトもあるよね。


524:名無しさん@ピンキー
09/08/22 11:21:44 TAOMmSAt
>>519
ミク「つまり私もいつかメイコ姉さんみたいにボインボインに!」

525:名無しさん@ピンキー
09/08/22 12:18:22 p9amXA/+
スペインのお祭りよろしくトマト投げ戦争の始まりですね、わかります

526:名無しさん@ピンキー
09/08/22 12:50:11 BHnam0c2
当たっても痛くないトマトの種を輸送するけど、いろいろな邪魔にあって
お祭りに間に合わないんですね。

527:名無しさん@ピンキー
09/08/22 13:47:57 X3YxSsk0
これを貼れと言われた気がry 最近はトマトが流行りなのか

【鏡音リン】いいからトマト食え【オリジナル】
URLリンク(www.nicovideo.jp)

528:名無しさん@ピンキー
09/08/22 17:41:05 i0KnHIiu
スレの流れがとまっとる

529:名無しさん@ピンキー
09/08/22 18:11:40 WiMqw5Ls
繧ォ繧、繝医後≠繝シ繝医槭ヨ鬟溘∴縺ュ繝シ縲ゅ∪縺倥%繧薙↑髱定ュ縺上※驟ク縺」縺ア縺繧ゅs鬟溘∴縺ュ繝シ縲

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530:名無しさん@ピンキー
09/08/22 18:12:31 WiMqw5Ls
あ、すまん

531:名無しさん@ピンキー
09/08/22 21:12:15 Ce50w6mq
>>530
何を書いたのか気になるだろうが!!

532:名無しさん@ピンキー
09/08/23 09:46:21 bX0u8Pde
カイルカのSM調教ものに違いないと幻視

533:名無しさん@ピンキー
09/08/23 11:15:38 hbZTcqBb
文字化け直してみたら、トマトネタだったw

534:名無しさん@ピンキー
09/08/23 17:40:05 AHjRLzoy
スーパーセルの「君の知らない物語」ってPVでアイス食ってるよな?
つまりアレってミクがカイトに恋して、
それからカイトがメイコと付き合ってるのを知って、
その思いを吹っ切る歌なんじゃねーかな

535:名無しさん@ピンキー
09/08/23 20:23:34 FVVfzT70
きめえ


どうせなら夏でどろどろに溶けたアイスプレイが見たいです先生

536:名無しさん@ピンキー
09/08/23 20:45:41 8f7chgwq
MEIKOの乳に挟まれたい欲求が定期的にやってくるんだ
特にディーヴァ仕様の

537:名無しさん@ピンキー
09/08/23 20:47:14 ULajF+30
食べ物で遊んではいけません

538:名無しさん@ピンキー
09/08/23 21:04:19 e8u/P0by
誰かGUMIの水着モデル作ってくれねーかな・・・

539:名無しさん@ピンキー
09/08/23 21:12:29 0Oxy8MGF
駄目だ、「悪の召使い【全部ペンギン】」を観てしまって腹筋が崩壊して、エロい妄想が
湧いて来ないwww 死ぬww

540:名無しさん@ピンキー
09/08/23 22:54:19 +inJBeff
>>538
水着がないなら裸でいいじゃない

541:名無しさん@ピンキー
09/08/23 23:12:47 C8XdJAR5
>>540
目から鱗…ならぬ大量のネギがっ!
全裸はさすがに寒いだろ

つ こしまき

542:名無しさん@ピンキー
09/08/23 23:25:19 35DK6gYM
おにゃのこ五人全員全裸で絡み合って欲しいです

543:がくみく5 ◆1jnkY4.1/w
09/08/23 23:37:15 NyrZ1X/o
すんません、遅くなりましたが前スレの>886の続きです。

===============================

「……綺麗だ……」
「ホントに?」
「あぁ、ただこの姿を他の輩に見られるというのが気に食わないな。仕事とは言え」
思っていた以上に自分は独占欲が強いのかもしれない。
ユーザーの手によって、様々にその表現を変えることが出来るという身なのに、
その仕様を恨めしく思う事があろうとは。
「……じゃ、仕事以外じゃこの格好しません……」
「そうしてもらえると有難い」


「それにしても無防備だな、この姿。ローアングルからこうズームアップして……」
片足を持ち上げて、くるぶしに唇を落としながら、小さな布が隠している下腹部に目を遣る。
そして、脹脛、膝、内腿へと舌を這わせ上へと進んでいく。
「やん…くすぐったいです……」
「男どもに、『ひょっとしたら見えるんじゃないか』、って思われながら、
 ここを凝視されたり体を操作されてしまうのだぞ?」
「……やだっ!変態っ!!変な事言わないで……」
「いや、わからんぞ?数多おるユーザーの中には…ん?」


がくぽはミクの膝を曲げた状態のままで脚を開かせると、そこに身を滑り込ませ、
既に熱を帯びているであろう箇所へと指を伸ばす。
しかし、そこに到達する前に明らかな変化を確認してしまった。
「……凄いな、もうこんなに濡れているとは……」
「そ、それは素材のせいっ……」
「ふーん、透ける素材と知って着ておったのか。変態はそちらであろう」
「……え?す、透けてるの?」
泣きそうな声でミクは尋ねる。それに対しがくぽはそれはもう楽しそうに、かつ意地悪く答えた。
「白地なのだからそれなりに透けるであろう。
 やらしい汁を散々吸って、貼り付いておるのだからなぁ。凹凸も一目瞭然だ」
一度動きを止めた指が、再びそこへ向かう。
「や、やだ、押しちゃダメぇ……」
触れた指の圧力で、ぶじゅ、と音をさせながら液体が染み出してくる。
布の下にある割れ目に沿って指を滑らせたり、少しだけ入り口から押し進めてみたり、
指の動きも、愛液が生じさせる音も、次第に激しくなっていった。
「やはり、硬くなってるココがいいかのう?」
「あぁっ……やぁっ!」
いや、などと言いながらも、恐らくそこを刺激して欲しかったのであろう。
ミクは腰を浮かせてその刺激を受け入れる。もっと、もっとと言わんばかりに。

544:がくみく6 ◆1jnkY4.1/w
09/08/23 23:38:48 NyrZ1X/o
「あー、ほれ、こんな格好であんな激しい踊りを踊ったとはなぁー。
 一寸足らずずらしただけで、見えてしまうではないか」
そう言って、ブラを少しずらし、乳頭にひっかかったままになるようにした。
「…あ…?」
「そのまま立ってみろ?」
横たわるミクを抱え身を起こさせると、姿見の前に立たせた。
鏡を覆う布を捲ると、そこにあられもない姿が映し出された。
「ほら目を逸らすでない。こんな風になるのを妄想されておるのだぞ?」
「……や……やだぁ……」
「いや、もっと酷い想像をされているかも知れぬのう…こんな風に」
がくぽは後ろから回した手でビキニのパンツを上へと引っ張った。
食い込んだビキニは、割れ目を、そしてクリトリスを容赦なく刺激する。
「毛も具も丸見えではないか。しかもこんなに汁を垂れ流して」
恐る恐る、そこに移りこむ自分の姿を見る。がくぽの言うとおりだ。
いつの間にか、愛液は内腿を伝い落ちていた。そして。
己の秘肉が、更なる刺激を求めるかのようにひく付いているのを感じた。
もっと、もっと奥の方へと……。


「この白い腹や、背中が好きだというのに。それなのに紫外線に当たろうというのか?」
後ろからミクを抱きかかえながら、腹をなで上げ、肋骨に沿って指を滑らす。
そして、同時に背中にキスをしながら、舐めあげた。
「ふあぁああああっ!!」
足が震えて体を支えることが出来ない。
膝を付きそうになったミクを、後ろから抱きかかえて軽く持ち上げ、
水着をずらしつつ、己自身を突き入れた。

「あぁああああああっ!!」
ミクが一際大きな声で鳴いた。
「や…い…いきなりっ……」
「と言う割にはあっさり入ったが?よいせっと」
身長差のせいでなかなか不安定な体勢。このままでは双方共にキツイと思ったがくぽは、
ミクを四つん這いにさせた。
「やだぁあ……」
繋がった腰は持ち上げたまま、額を畳に押し付け顔を隠すミク。
視界を絶ったところで、自分の中の感覚を紛らわせることは出来ない。
ゆっくり、ゆっくり、焦らすようにがくぽは腰を動かす。
自分自身に絡み付いてくる秘肉の感触を楽しんでいるのだ。
少し入れては押し返してくる膣内。
『相変わらずキツイのぅ』
そして、ゆっくりとそのまま奥まで突き進んでいく。
「や…あ……あぁあああんっ!」
「一番奥まで、届いたぞ?」
緩い動きなのに、衝撃が背筋を通り、脳髄を直撃した。

545:がくみく7 ◆1jnkY4.1/w
09/08/23 23:39:19 NyrZ1X/o
「ん?もう果ててしまったのか?」
状況を見れば訊くまでもなく判る事を、敢えて口にするがくぽ。
そして、訊いたところで聴こえてくるのは乱れた呼吸のみ。
返事を待たず、再び後ろからミクを抱え、その身を起こさせる。
「誰も目を逸らしていい等と言ってないであろうが」
胡坐をかいて、丁度その膝の上にミクが収まる体勢に……無論繋がったままの状態で。

項垂れたままのミクの顎に手を添えると、くいっと顔を上に向かせた。
「まー、これだけ猥らな表情をしてるのはそう想像出来ないであろうがな」
目の前の鏡に映った顔は、半泣きで、涎を垂らし、目も口も半開きで。
当の本人だって目の当たりにすることはそう無い。
「……だぁ……」
耐え切れずにミクは視界を瞼で遮断した。
「ん?拙者はもっと見ていたいのだが?」
がくぽの指が涎の跡を辿り、唇を一撫でするとそのまま咥内を侵してく。
目を閉じ視覚を遮ってしまったせいか、触覚が冴え渡る。
指先で舌を弄ばれ、もう片方の手の指先で乳首を捏ね回され、男根で子宮口を突き上げられ。
外から内から刺激を与えられ続け、正気を保つことすら限界で。

「……ぷはっ……?!」
開放された口から、一気に空気を吸い込む。
「ぬ……三点と言えば、こちらかのう?」
「あ…ダメ……待って、待ってって!!」
待てと言われて聞く耳など持ち合わせていない。
無遠慮に包皮を捲りあげた指が、紅く膨れ上がった陰核に触れる。
「ふぁああっ……!!」
「わかりやすいのう、こんなに締め付けて。そろそろ動い……動かしてもいいか?」
「やぁ……っ!これ以上無理ィ……変に……なっちゃうよォ」
「……なればよいではないか」

ボソッと耳元で呟いた次の瞬間、ミクを膝から掬い上げ、身体を持ち上げた。
「ほれ、繋がっている所が丸見えだ」
抜ける直前まで持ち上げられると、鏡は更に明瞭にうつし出した。
大量に愛液を垂れ流しながら、ミクの秘所ががくぽのモノを咥えこんでいる光景が。
『いつもこんなのがはいってたんだー、からだってすごいなー』
恐らく、これが最後の思考だった。
激しく上下に揺さぶられる体。膣壁を擦り上げる陰茎。
自分の意思と関係無く漏れる悲鳴と性器の擦れ合う音。汗と体液の立ち込めるにおい。
感覚の全てが更なる快楽を呼び寄せる。
ミクが何度達した頃だろうか。
「もう……限界だ……」
がくぽはミクの奥へと精を放った。

546:がくみく8 ◆1jnkY4.1/w
09/08/23 23:41:52 NyrZ1X/o
「おまいも出してもらえればよかったのにねぁー。男連中も出てるんだし」
「褌でネタ要員にしたかったのであろう?」
「ん、当り。つかコンボ出ない。無理。がくぽ、コンプしておいてー」
「……それでよいのか?ゲームとして」
「あー、いいのいいのー」
エディットが目当てでゲーム購入したものの、普段音ゲーをしないマスターは、
あっさりと諦めて、攻略をがくぽに押し付けた。

確かに。画面から出た身でならゲームをプレイすることが出来た。
音楽なら専門分野。300bpm、64/1拍を認識して違うことなく歌える身なのだから、
曲を覚えるまでもなく、画面を見ただけであっさりとクリアしてしまった。
「うっは、テラチートwww」
次の日の夜、仕事から帰ってきたマスターは、モジュール、アイテム、
全てを揃えたセーブデータを受け取った。

「あ、主。エディットのデータ、決して消すでないぞ?」
「はぁ。別にいいけど。そこまでいじってたの?」
「やっぱり本物の方が良いな。では」
そう言い残して、がくぽはPCへと戻った。

「別に興味無さそうだったのに。ま、見るなとは言ってないよなwww」
数分経過。
「なんじゃあこりゃああああ!!ミクの乳とケツのアップばっかりじゃんか!」
しかも、アングルが変わるのみで、モーションもろくに使わず。
「……あいつ、いつの間にこんなヤツになったんだろう……頭悪い男子中学生か……」




後日談。

「スクール水着なら露出も少ないから構わぬぞ」
「ちゃんと持ってきたから行こう!」
「しっかりと全身に耐水タイプの日焼け止めを塗ってだな…」

……結局、ローションプレイ的な方向に走り、その日もプールへは行けず終い。
「家で行水で十分ではないか?ん?」
「なんか、この夏プール行けないような気がする……」
布団に突っ伏したミクは、枕に顔を埋めたまま呟くとそのまま眠ってしまった。

『せめて……せめて25mは泳げるようにならねばっ……!!』
拳を握り締め、がくぽは心の中で叫んだ。
まだまだ夏は始まったばかり。


547: ◆1jnkY4.1/w
09/08/23 23:48:36 NyrZ1X/o
以上です。

何が「夏はまだ始まったばかり」だorz

えらく間があいてしまいました。
背面座位です。分かりにくくてすいません。

早くグミとルカが書きたい。レンリンも続き書きたいなぁ。
妄想に追いつかない作業スピードが憎いwww

548:名無しさん@ピンキー
09/08/23 23:49:24 k2LFxruG
>>546
GJ!!
続き超待ってました!
泳げないんだがくぽがなんか可愛いw
大変萌えました。
ありがとうございます。

549: ◆Yqu2Vih7dU
09/08/24 00:50:40 t4ZUFcqm
>547
自分も続き超待ってました。GJです!

さて。

>139 の、
「がくぽとリンがべったりでつまらないから何となく一緒にいる内に」
のレングミを自分なりに消化したら以下のとおりになりました。
レングミいいよレングミ。

550:依るところのないわたしたち(レングミ)1/4 ◆Yqu2Vih7dU
09/08/24 00:52:13 t4ZUFcqm

神威さんとリンがくっついてこのかた。
リンの片割れであるところの俺は、なんとなく暇を持て余している。

今まで何をするにも一緒だったし。
いつもやってたゲームだって、対戦相手がいないと張り合いがない。

「……つまんねえなあ。」

今日はオフ。例によってリンは神威さんのところ。
家にいてもつまんないし、用事言いつけられでもしたらうざいし。

「公園でも行くかな。」

行って、またゲームでもやろう。
もしかしたら、対戦相手も見つかるかもしれないし。
そう思って、出かけてみた。


551:依るところのないわたしたち(レングミ)2/4 ◆Yqu2Vih7dU
09/08/24 00:53:46 t4ZUFcqm

公園に行ってみると、人があんまりいなかった。

「そっか、みんな宿題やってんだ。」

世間は夏休み終盤。
普段公園で顔を合わせる連中は、みんな慌てて宿題に取りかかってる頃なんだろう。

「つまんねーなー。」

そう思っていると。
ベンチに見知った顔を見つけた。

「えっと、……ぐみさん?」

見かけた彼女は、なんとなく、寄る辺もなくぼんやりとしている。
その様子が気になって、ちょっと声をかけてみることにした。

「ちわっす。」
「あ、レン君。」

552:依るところのないわたしたち(レングミ)3/4 ◆Yqu2Vih7dU
09/08/24 00:55:28 t4ZUFcqm

ぐみさんの手には、俺と同じゲーム機があった。

「ぐみさんも、対戦相手探しに来たんすか?」
「あ、うん、それもあるけど。
 何となく、うちには居ちゃいけないかな、って。」
「え?」
「ほら、お兄ちゃん達の邪魔しちゃ悪いってゆーか。」

あ、そうか。

ぐみさんは神威さんと一緒に住んでて。
リンが神威さんちにお邪魔してるということは。

「すんません。うちのバカ妹が。」
「あ、ううん!そんなんじゃないの!私が勝手にこうしてるだけで!」

ぐみさんは、慌ててそう答えるけど。
そうだよな。俺と同じく、居場所を無くした、みたいなもんだよな。

そう思いつつも。
その辺の話はあんまり突っ込んじゃいけないような気がして、別の話題を探す。


553:依るところのないわたしたち(レングミ)4/4 ◆Yqu2Vih7dU
09/08/24 00:57:06 t4ZUFcqm

「えっと……、ぐみさんも、ゲームとかやるんすね。」
「うん、けっこう好きだよ。」
「じゃあさ、俺と対戦しないすか?」
「え……?」
「てか、ウチ来ません?他のみんなも居るし。」
「んー、じゃあ……。お邪魔させてもらおうかなあ。」

そのときは。
ぐみさんを誘ったことに、深い意味なんてなくて。

だから。
俺とぐみさんがそういう関係になるなんて、
そのときは全く想像していなかった。


554: ◆Yqu2Vih7dU
09/08/24 00:58:47 t4ZUFcqm

とりあえず、ここまで。
またこの二人も、エロまで遠そうだなあ……。

555:名無しさん@ピンキー
09/08/24 07:08:57 UQG/LoLS
>>540
全裸には萌えが無い!
例えおてんと様が許しても(ry
 
 
 
せめてニーソぐらいはかせなさい

556:名無しさん@ピンキー
09/08/24 07:14:32 SBJsb0Ke
>>540
と、全裸にマフラーのみの男性が主張しております。

557:名無しさん@ピンキー
09/08/24 07:56:59 GLsYJzM0
>>554
おおレングミ密かに待ってた!GJ!
続き全力で待ってる エロの遠い二人こそ萌えるってもんだ

558:名無しさん@ピンキー
09/08/24 10:06:04 +Jcobeea
>>554
これはwktk
エロまで遠くてもいい。じりじりしながら待つ

559:139
09/08/24 11:11:10 rxHdWs9V
(゚ω゚ノ)ノまさか書いてもらえるとは!
やっぱりレングミ可愛いよ、うん。
全裸に首輪つけて続き待ってる。


560:名無しさん@ピンキー
09/08/24 21:34:06 iByEEVW3
がくミクとレングミGJ!!

561:名無しさん@ピンキー
09/08/25 07:20:17 IUPjJLdG
>>559
つニーソックス
 
ほら、夏とは言え風邪ひくぜ

562:名無しさん@ピンキー
09/08/25 11:01:17 mZQzR6oF
>>559
大事なとこくらい隠しとけ

つ星形シール

563:名無しさん@ピンキー
09/08/25 20:32:20 QZcutSHO
>>559
もっと大事なとこも隠せよ

つディフェンスに定評のあるマフラー

564:名無しさん@ピンキー
09/08/25 20:35:59 /jQOXggQ
>>561ー563
おはいら、>>559に何を求めているんだwww

565:名無しさん@ピンキー
09/08/25 21:53:43 T3SO+amt
現在の>>559

E 首輪
E ニーソックス
E 星型シール
E マフラー


566:名無しさん@ピンキー
09/08/25 22:16:05 xO6vdNaB
紳士ならネクタイもつけておけ・・・頭に巻くとか

567:名無しさん@ピンキー
09/08/25 22:22:29 H2uFJCmW
首輪とマフラーはどうやって一緒に装備するんだろうか

568:名無しさん@ピンキー
09/08/25 23:16:47 GsEIyRuE
>>567
マフラーは肩かけみたいにして着用すれば、あら不思議、マフラーをつけているのに首輪もちゃんと見える。

569:名無しさん@ピンキー
09/08/25 23:23:59 mT1LQ1Cb
額に巻けばよろし。

570:名無しさん@ピンキー
09/08/25 23:34:14 Nzqz1CL4
おめでとう!
>>559はKAITOに進化した。

571:名無しさん@ピンキー
09/08/25 23:40:37 64Cv3bzd
マフラーはディフェンスしないといけないから、ネクタイは頭に巻いてマフラーは体に巻いたらどうだろう

572:名無しさん@ピンキー
09/08/26 00:30:51 EfOiL2ZG
マフラーは首に巻かずにfndsとして使用すれば首輪とも被らないし問題ない
ネクタイは猿ぐつわとして使え但し決して汚すな

573:名無しさん@ピンキー
09/08/26 00:39:44 dncDoAwr
>>572
片棒担いどいてなんだが
なんのスレだここwwwwww

574:名無しさん@ピンキー
09/08/26 01:13:33 eoy6q2l3
>>559の人気に嫉妬

575:名無しさん@ピンキー
09/08/26 01:26:02 Bc0Iv2KQ
後は>>559が現在の紳士姿をうpるのを待つだけでつね

576:名無しさん@ピンキー
09/08/26 07:34:38 dLN94KjD
>>575
オラ、ワクワクしてきたぞ!

577:564
09/08/26 08:58:05 FTLQTwL7
おwwwまwwwいwwwらwww

せっかくだ、ニーソの上からだと履きにくいかもしれないけど受け取ってくれ>>559
⊃白足袋

578:名無しさん@ピンキー
09/08/26 10:41:41 d/6RYbNC
>>577
一気にブラボー兄貴画が展開されたじゃないかどうしてくれる

579:名無しさん@ピンキー
09/08/26 11:21:04 BtXK4cSv
おまいら>>559だけそんなんだなんて不公平じゃないか

誰か一緒にやってやれ
出来れば合わせて三人で

580:名無しさん@ピンキー
09/08/26 12:31:51 Bc0Iv2KQ
さあ、どうぞ>>579

つ【首輪】
つ【ニーソックス】
つ【星形シール】
つ【マフラー】
つ【ネクタイ】
つ【足袋】

581:名無しさん@ピンキー
09/08/26 13:30:54 FTLQTwL7
>>559を吊り上げるには>>554さんのレングミ続き投下を待つか
他のレングミを投下するしかないなw

>>578
どうもしないwww

582:名無しさん@ピンキー
09/08/26 14:19:02 BtXK4cSv
>>580
おーこれは御親切に…

















レスしたが最後テメーも道連れだ>>580


583:名無しさん@ピンキー
09/08/26 17:18:09 XvS5p1LN
おめでとう。
>>579はがくぽに
>>580はレンに
それぞれ進化した!

584:名無しさん@ピンキー
09/08/26 19:59:50 Bc0Iv2KQ
>>582
せっかくのお誘いですが、お断りします

E スクール水着

585:名無しさん@ピンキー
09/08/27 02:13:04 GtbrzmZr
つ パンスト

これを頭から被っておけ
心配ない、鏡を見ても得体の知れない変態と目が合うだけさ

586:名無しさん@ピンキー
09/08/27 07:09:05 7rdN3PpQ
あれwこのスレなんのスレだったっけ?わからなくなったwwwww








>>559>>579-580
ステージ用意したからおまいら歌えよ。
 
なんか最適なバナナイスの歌教えてくれ使うから。

587:名無しさん@ピンキー
09/08/27 09:17:25 qhdIL3U5
>>586
バナナイスにこだわらなければ、振り付け的には Love & Joy あたりが定番ではw

588:名無しさん@ピンキー
09/08/27 09:44:12 c5WpLKpk
さぁ誰かAAかMMDで作るんだwww

589:名無しさん@ピンキー
09/08/27 11:25:39 DnEyiZ+s
バナナイスのビジュアル系っぽいやつ
アレを変態仕様で真面目に歌えw

590:名無しさん@ピンキー
09/08/27 11:59:29 W6NpC78T
イミテーションブラックか。

591:名無しさん@ピンキー
09/08/27 15:09:09 xI5KLm9Z
流れがカオスすぎるwww
紳士と変態が織り成すハーモニーパネェです

592:名無しさん@ピンキー
09/08/27 15:12:53 O3xeyeWF
559!そろそろ来ないと大変なことになるぞ!!wwwwwww

593:名無しさん@ピンキー
09/08/27 16:07:54 90EXHkYU
応答せよ、>>559

>>583
自分がくぽかよwww
これも救われないがく誕記念書いた報いか…

594:名無しさん@ピンキー
09/08/27 16:18:04 dnMAC81e
しかしこのスレはリンがいないみたいだけど・・・

595:559
09/08/27 17:58:08 a90Pt/ot
う お お お お お 
ちょっと放置してる間になんか大変なことになってる

596:名無しさん@ピンキー
09/08/27 18:22:13 EJ/qFqdk
やあ、お帰り>>559 待っていたよ


E スクール水着
E パンスト

597:名無しさん@ピンキー
09/08/28 02:12:20 0zRhaQIK
>>595
お帰り
さぁ早く衣装に着替えたまえ

あ、これよかったらムダ毛処理に使って
つガムテープ

598:名無しさん@ピンキー
09/08/28 04:47:00 p/j1BRmH
ちょ、ここ何スレだっけ?www
駄目だこいつら早くどうにかしないと・・・

誰か、誰か・・・
めーちゃーーん!早く来てー!

599:名無しさん@ピンキー
09/08/28 05:08:36 fv1/lox8
>>594
つリボン
つスクミズ
おまいがやればいいじゃないか

600:名無しさん@ピンキー
09/08/28 06:55:19 fv1/lox8
>>588
言い出しっぺというものが(ry

601:では、空気読まずに
09/08/28 07:50:29 ZrShVO6m
がんばれ、がくぽ外伝、14歳の暴走編。


※注意
ひたすら長いだけ。
キスぐらいです。
カイトが完全に狂言回し。
14歳は暴走中。
テーマパークにいった夜から。

「お兄さんは苦労性」です。

602:お兄さんは苦労性1
09/08/28 07:52:40 ZrShVO6m
めーちゃんがドアを開けたのはもうすぐ日付が変わる頃だった。
必ずノックをするから聞こえなかったんだな。
閉園まであそこにいればそれなりに遅くなる。シャワーを浴びていたなら、このくらいの時間が妥当だ。
「どうしたの?こっちに泊まるの?」
パジャマに枕を抱えていたから。髪がまだ湿っぽい。
新しいリリックを読みながら、曲を聴いている最中だったけど、今じゃなくても何とでもなるからリバースを止める。
「明日仕事なのよ」
「うん」
午後からね。
俺とめーちゃんはほとんど必要に迫られて全員のスケジュールを把握している。
「だから、ちょっと付き合って」
「うん」
めーちゃんはの顔に表れていたのは一言で言えば動揺だった。
手で指示されるままにベッドに寄りかかる。
床に座り込むの癖だからさ。せっかく机もあるのにとよくミクに言われるけど。
「初めに言っておくわ。KAITOには何の問題もないから。完全な八つ当たりだから」
「うん」
枕で叩かれるとは思わなかった。羽根枕というあたりに相当気を使ってるんだろうな、ぜんぜん痛くないし。

攻撃が止む。
顔を庇っていた腕をのけると、めーちゃんは枕を抱き締めている。
俯いていて顔が解らないから枕ごと抱き締める。
「めーちゃん……MEIKO、何があったの?」
「何も」
まだ動揺が伝わってくるから、落ち着くように背中を一定のリズムで叩いてやる。
聞く権利はあると思うけど、MEIKOが話したくないなら無理には聞き出そうとは思わない。口堅いんだ、この人。頑固だし。
「シー、面白かった?」
「割りとね」
それ以上は突っ込まないことにする。

MEIKOとは姉弟ということになってるけど、それはミクが来てからで、それまではただの同僚だった。発売はMEIKOの方が早いけど開発は殆ど一緒だったし。
一緒に暮らしていたし、それに付随する家事は完全に分担だったけど、家族という概念はなかった。MEIKO、KAITOと呼び合っていたし。
ミクが来て、お兄ちゃんと呼ばれた時は驚いたよ。そんな風に思ったこと無かったから。でも、なんとなく、二人ともその遊びに乗ってみようかと思った。
疑似家族みたいなのもおもしろそうかなって。


603:お兄さんは苦労性2
09/08/28 07:54:24 ZrShVO6m
MEIKOは立ち位置が変わるわけじゃないから、そんなに苦労はしないらしかったけど、俺はMEIKOのことをなかなか姉さんとかいえなくて、結局、めーちゃんになった。
ミクは素直で可愛くてちょっと停滞気味だった俺達に新しい風と光をくれた。
兄弟設定ってものすごく楽だし、楽しいし、上手く機能してくれると思う。
でも反面、一番上のめーちゃんに実のところ負担が行くんだよね。
優しくて繊細な気遣いもできるめーちゃんは幼い設定の後輩達のためにお母さん的な立ち位置を引き受けてしまった。
ひとりぐらい、ガミガミいう人間が必要でしょ。生活って楽しいことばかりじゃないから。
俺がもうちょっとしっかりしていて、厳しい父親的な立ち位置を確保できればよかったんだけど。ヘタレでごめんね。
だから、時々、めーちゃんはMEIKOになる。今回みたいな方法は初めてだけど、お酒に付き合うくらいはぜんぜんOK。もっと甘えてもいいのにって思うけど、他の後輩がいるとやっぱりめーちゃんしてるからさ。
あんまり仲良くしてると、ミクがヤキモチ妬くけど、こればっかりはね、かわいいミクの言葉でも聞いてあげられない。
ほかのことは何でも叶えてあげたいけど、MEIKOにだってたまにはグチを聞く相手が必要だと思うから。
「一緒に寝る?」
「そうね」
枕持参だしねって言ったらちょっと笑ってくれた。
まだちょっと動揺してる感じだし。
ミクたちと違って俺達旧世代は情緒面の制御がちょっと弱いんだ。MEIKOの動揺がその辺に端を発してると時間かかるかもと、何となく思う。
ベッドは大きくないけど二人眠れないほどじゃない。
時々、ミクも泊まりにくる。あの子は甘えただから。甘えられると嬉しくなるけど。
「KAITO」
「何?……!」
一瞬だけ重なった唇。
何?何?何があったの?
考えるような表情をしたMEIKOはすぐに諦めるような表情をして、お休みと目を閉じる。
「休みが重なったらさ…」
んと吐息のような返事が返ってくる。
「LEONのところに遊びに行ったら?」
甘えてきなよと言うとまた、吐息で返事をする。
先輩ボーカロイドのところで年下してくるのも必要なんじゃないかって思った。たまにはさ。
そんな程度だったんだ、その時は。
何があったのか結局は解らなかったし。
お休みとスリープモードに移行した先輩ボーカロイドの額にキスして俺も目を閉じた。

604:お兄さんは苦労性3
09/08/28 07:56:55 ZrShVO6m
「めーちゃんは?仕事?」
ただいまの挨拶の後、キッチンに行くとKAITO兄さんが夕食を作っていた。
「LEONの所に遊びに行った。今日は二人だよ。ミクとリンは遅くなるから」
「ルカは?」
「一緒に遊びに行った。お皿持ってきて」
鰈の煮付けらしい。筑前煮と、後は常備菜と新じゃがの味噌汁。
何気に料理上手いんだよな。
「セッション?」
「美味い酒が手には入ったから来いよって」
海外製ボーカロイド達は違うところに住んでる。遠くもないけど近くもない。
LEONは大先輩のボーカロイドで見かけは兄さん達よりも年上な大人の男って感じだ。陽気で包容力があって頼りになる感じ。
兄さんが頼りにならないわけじゃないよ。何でもどんと来いな厚みがある。
若干スキンシップが激しいかな。すぐにハグするし、キスも挨拶代わりだし。
兄さんに連れられてリンと挨拶がてら遊びに行った時なんて、
リンをBabyBaby呼んで膝の上に置きっぱなしだった。人形じゃないんだぞ。
リンも赤ん坊じゃないもんとか言って憤慨してたけど、可愛いって意味だよと兄さんに言われたらすぐにご機嫌になりやがった。現金な奴め。
「味付け間違った?」
言われて初めて箸が止まってることに気づく。
あれ?変だな。
「調子でも悪い?」
「ぜんぜん、平気」
平気じゃないけどなんでだ?
LEONの大きな体がめーちゃんをハグして、頬にキスして、めーちゃんがそれに応えるのを考えただけでムカつく。
すんげーブルー。ブルーになったことにブルー。
背も高くて体も厚くて、何でも解ってる大人の男の前でなら、めーちゃんは可愛くなるんだろうか。あの時みたいに。
すっげームカつく。
自棄のように夕飯を掻き込んで、俺はさっさと部屋に避難した。


605:お兄さんは苦労性4
09/08/28 07:59:37 ZrShVO6m
部屋に戻ったってやることなんかない。
やんなきゃならないことはあるけどその気にならない。

イタズラのつもりだった。殴られて謝って奢らされてそれで終わりのはずだった。
なんなんだよ、俺。
ベッドの上で転がる。
なんなんだよ。
柔らかい感触とか、甘く香るものとか、何より、潤んだ目。
謝り損ねたから引きずってるだけだ。

今頃は御馳走とか食べながら、ワインとか飲みながら、大人の会話とかを楽しんでるんだ。
すっげーブルー。ブルーになったことがブルー。
ノックがあって適当に応えると、兄さんが顔を見せる。
「レン、アイス食べる?」
実の所かなり珍しいんだけど、今はそんな気分じゃない。
「バナナは?」
「いらない」
「プリンあるよ」
「いい」
「じゃ、これ。少しはすっきりするよ」
ベッドに座った兄さんが差し出したのはグラスに入ったソーダ?
「梅サワーソーダ。飲んでごらん、疲れがとれるから」
一口飲んでみる。
酸味と甘みが程良く利いてて美味い。ほんのり酒の気配?
「梅酒も風味付け程度にね」
兄さんは頭をぽんぽんと叩いて立ち上がる。
同じだなと思う。めーちゃんも同じことをする。

上手く歌えなくて帰ってきたときとか、ホットミルクに蜂蜜とちょっとだけブランデーを垂らして持ってきて、頭を軽く叩いて何も言わずに行ってしまうのだ。
言いたければ聞くだけ聞くわよと言うのが年長二人のスタンスだった。

「兄さん!」
呼び止めて何言うつもりだよ。俺の馬鹿やろう。
どうする?何しゃべる?ほんとのことを言って裁定を仰ぐ?
「ルカはがくぽとくっつくのかな?」
壁に頭を打ち付けたくなった。
どっちが壊れるだろう。
「話したくなければ無理に話す必要はないよ」
バレてるし。
「ルカのカテゴリーではがくぽは俺達と同じ所に分類されてるからね。それを越えないと難しいだろうけど」
感覚的には兄弟なのか…………やべ、ブルー入る。
「ルカがそういう意味で気になるなら、直接言うべきだよ。考えてくれるだろうから」
ルカはそんな感じする。
下手打たない限り、お付き合いもしてくれそう。恋愛感情がなくても
でも………
肩を抱き寄せられる。一定のリズムで叩かれて気持ちが落ち着く。
聞かれたくないことは聞かないし、でもちゃんと気遣ってくれるし、見ててくれる。
ミク姉が絡まなきゃ、ちゃんと格好いいのに。


606:お兄さんは苦労性5
09/08/28 08:03:06 ZrShVO6m
「ゆっくり考えればいいよ。時間はたくさんあるんだし」
たくさんあるのかな。
「焦らない。焦って何かしても必ず失敗するからね。一回深呼吸する癖を付けるといいよ。そのくらいの時間さえとれない事態、そんなにないからね」
解ってるよと呟いて目を閉じる。
兄さんの手が気持ちよかったから。
その時は解った気になっていた。

「「お兄ちゃん、ただいま」」
ミクとリンがユニゾンで言う。
「お帰り。一緒だったんだ」
「駅であったの」
「お腹すいたぁ」
ミクとリンが同時に口を開く。
「食べてくると思ったから、筑前煮とかしか残ってないよ」
すぐにできるメニューを考えながら言う。
めーちゃんがいたら作らせなさいと怒られるところだ。
「オムライス食べたい」
何でもいいよと口が動きかけたミクを遮って、リンが言う。
「ミクは?」
「私もオムライスがいい」
チキンライスは冷凍庫に入っているからそんなに時間はかからない。
「お魚にしてね」
「ハイハイ。卵割るの手伝ってくれる?」
一瞬、リンが詰まったのはリンが割ると時々殻まではいるからだ。
「ミクも」
「うん」
「めーちゃんとルカは?」
「LEONの所に遊びに行った」
「レン君は?」
「もう寝たよ。疲れてたみたいだね」
「最近、レン変なの」
「そうなんだ」
「怒りっぽくなったし、すぐボーッとしてるし」
「そうなんだ。どうしたんだろうね」
「情緒不安定?」
どうしてだろうね。
応えながら、ミクの頭をぽんぽんと叩く。
「お兄ちゃん、疲れてるの?」
「何で?」
理解できずにちょっと戸惑う。
「だって、ぽんぽんって叩いてくれるのは、私が疲れてるときだけど、
私、今は疲れてないから、お兄ちゃんが疲れてるんじゃないかなって思ったの」
ちょっと屈んでといわれて腰を落とす。
ミクに抱き締められて背中を叩かれる。いつも俺やめーちゃんが妹や弟にやってあげること。
やってもらったことはなかったから、ちょっと面はゆい。
「ありがとう、ミク。疲れがとれたよ」
「あたしも!」
リンがミクに代わる。
屈み方が足りなかったのか、リンは俺の頭を抱き締めるだけだ。
力の加減が解らないのか胸にぎゅっと押しつけられるからちょっと苦しい。
いい子だなと思う。
優しい優しい妹たち。
「リンもありがとう。優しい妹を持って、お兄ちゃん幸せ」
頭を撫でてやる。
さ、お腹の虫を何とかしなきゃね。



607:お兄さんは苦労性6
09/08/28 08:06:11 ZrShVO6m
あ、使用中だ。
練習用のスタジオにはランプがついていた。
レッスン室を使うかときびすを返しかけて、止まる。
ドアが完全に閉まってないのか、話し声が聞こえたのだ。
めーちゃんと兄さんらしかった。
細い隙間だから、姿は見えない。
「………ダメ?」
「KAITOがいいなら………何かなぁ、上手くごまかされてる気分」
「誤魔化されてよ」
「どうしようかな」
聞いたこともないくらい甘い声。
「MEIKO、キスする?」
「いいかも……」
「SEXとか」
「どうしようかな……」
聞いていられなくて、気配を殺して離れる。
ブルーを通り越してかなりショックだ。
部屋に駆け戻って、ベッドにダイブする。
何なんだよ。何なんだよ。慣れてんならあの時紅くなったり、目を潤ませたりするなよ。
スルーしとけよ。何でしばらく紅いままだったんだよ。
胸が締め付けられるように痛む。何でそんな機能まで付いているのかとメンテナンスの時に文句言ってやろう。
痛い、痛い、痛い、痛い………。
やっと解った。
このイラついたり、ブルーになったり、舞い上がったりした感情の名前。
ちくしょう、遅すぎんだよ。産まれたのがさ。
やっぱ、開発に文句言ってやろう。
涙が止まらないって。


「麦茶持ってきたよ」
両手にグラスを持ってスタジオに入る。
「ありがとう」
めーちゃんの練習にお付き合い。ちょっとブレイク。
練習用スタジオはちょっとしたデモテープが作れるようにミキシングルームも付いている。簡易タイプだけどね。だから、二人の時はすぐにフィードバックできる。
「俺的にはぜんぜん問題ないように思えるんだけど、やっぱり、ダメ?」
「KAITOがいいなら………何かなぁ、上手くごまかされてる気分」
めーちゃんは床に座ったまま伸びをする。
「誤魔化されてよ」
根を詰めないでよ。無理しないでよ。まだ動揺してるから怖いよ。
「どうしようかな」
ちょっと甘えるような声。二人きりだしね。
「MEIKO、キスする?」
慣れだと思うんだよね。原因がキスなら。
「いいかも……」
冗談にとったらしい。それでもいいけど。
「SEXとか」
「どうしようかな……」
そんな気まったくないくせに。
「参考資料として」
「あんたはいいの?」
「どうせ、後引かないし」
お互い。
one night love。MEIKOがそれで落ち着いてくれるなら、何だってするよ。
「ああ、でもよく眠れるかも」


608:お兄さんは苦労性7
09/08/28 08:09:42 ZrShVO6m
「よく言われる」
何でかなぁ。
今はあんまり夜遊びしなくなったけど、してた頃は、ホントに腕枕だけ求められることもあった。腕枕と子守歌。
大抵なんかほっとけない目をしていたから気楽に応じたけど。
あんまり仕事がなかったあの頃。俺の歌を一番聴いてくれていたのは彼女たちだったかもしれない。おかげで子守歌のレパートリーは結構ある。がんばって覚えたからさ。
「誰に?」
「夜の蝶」
ほんとはいろいろな職種の人たちだった。OLさんとか、マヌカンとか、看護士とか、夜の商売の人もいたけど。
「一夜の宿の代わりに?」
「そう、腕枕と子守歌」
「いいかもね。疲れやすいのよ、最近」
それはね、動揺もしくはそれを発生させている感情に容量を取られているからだと思うよ。
云わないけど。
その晩、MEIKOが泊まりに来た。
一番の半分で眠りに落ちた。
ミクだって、一番ぐらいは聞くよ。
もちろん何にもしないけどね。

「お兄ちゃん…今日もめーちゃん、泊まるの?」
「多分ね。ミクも泊まりにきたい?」
KAITOとミク姉が廊下で立ち話。
部屋から出るに出られない内容。
今日もって何だ!
ミク姉もってなんだ!
「ん〜…泊まりたいは泊まりたいんだけど…………」
泊まるが自動的に翻訳される。
KAITOのせいだ。
「リンちゃんはダメ?」
まて
「リン?」
「リンちゃんもよく眠れないみたいなの。だから、お兄ちゃん……」
「リンに手を出したら、ただじゃおかないからな!変態!!」
ふざけんな!
「お兄ちゃんは変態じゃないからね。レン君」
「絶対許さないからな!!ロリコン」
「だから、お兄ちゃんは変態でも、ロリコンでもないの!リンちゃんロリじゃないでしょ」
「レン……少し頭を冷やしなさい。おまえが言ってることは意味が通らないよ」
「ウルサい!偽善者」
優しい顔したって無駄なんだよ。
「ロリコンって、なんですか?」
「ルカ、その説明はちょっと待って。レン、おまえ、この前から変だよ。俺、何かした?悪いことしたんなら謝るけど、怒ってる原因を教えてくれないと、謝りようがないんだけど」
困ったようなKAITOの顔につもりつもったことを言いたいのに言葉が出てこない。
「ウルサい!!偽善者!」
部屋のドアを勢いよく閉める。
ドアに体を預けてずるずると座り込む。
頭の中、グチャグチャ。
MEIKOだけを大切にするならまだ諦めも付くのに。

609:お兄さんは苦労性8
09/08/28 08:13:13 ZrShVO6m
「とりあえず、居間へ。状況はだいたい解ったから」
トラブルは群れるのが好きだ。寂しがり屋だから、次々に仲間を呼ぶ。
「お兄ちゃんは変態でも、ロリコンでもないよね」
「ミク、強調しなくても、違うから」
キッチンでグラスに氷を入れて麦茶を注ぐ。
どうしたものかなと考える。
たとえばこれがMEIKO以外の人物ならこんなにも困惑はしなかっただろう。役割分担はできているし、MEIKOと一緒に事に当たればいいだけだ。
MEIKOだけでも何とかなっただろう。そこに集中すればいい。
「ロリコンとは何ですか?」
「十代前半までを性欲対象とする異常性欲者」
「そういう定義だったの?」
「ロリータ・コンプレックスの省略形だけど。かなり広義にも使われるから、おおざっぱなことしか言えないけど」
「そうすると、リンちゃんはギリギリ入っちゃうのか……大変、恋愛ができなくなる」
「えっと………」
どう説明すべきだ?
「十代ならロリコンとは言わないよ」
「二十代は?」
「恋愛対象とするのは問題ないんだ」
ちょっとあるけど。
「性欲対象とするのは単に欲求のはけ口にしているというか………そもそも……」
「つまり、成人男性が、日本における義務教育終了未満の女性に対し、性的興奮を覚えることを総括的にロリコンと呼ぶと言うことですか?」
「まあ、そういうことかな」
ルカの口からストレートに言われると、なんとなくごめんなさいしたくなる。
「問題はレンがどうして兄さんをそう呼んだかです」
だから、ストレートに切り込まなくても。というか、俺が知りたい。
「反抗期じゃないのかな。蔑称だから、単に」
ということにしておいてください。
一人では荷が重いけど、妹たちを巻き込みたくはない。
お兄ちゃんとしてはさ。
やっかいごとが増える可能性もあるしね。
「レン君、お兄ちゃん、嫌いになったの?」
「ん〜どうだろう。嫌われたと思うのは悲しいから、勘違いして怒ってるんじゃないかな。俺が何とかするから。レンだって、周りからいろいろ言われると意地になるかもしれないし」
うーんと何とか納得してくれたらしい。
ルカは物言いたそうに首を傾げたけど、結局、なにも言わなかった。

「ごめんね」
リンの髪を撫でながら子守歌を歌ってあげて、眠るまでずっと付き添って、戻ってきた俺にMEIKOが言う。
「疲れた顔してる」


610:お兄さんは苦労性9
09/08/28 08:15:20 ZrShVO6m
「MEIKOがキスしてくれれば元気になるよ」
冗談で言ったら、額にキスされた。
まあ、妥当なところだよね。
「俺はMEIKOの方が心配。容量が少ないのに、ストッパー付いてないんだよ、解ってる?」
MEIKOの髪を撫でる。
俺は情動は動いてないし、普段使ってない思考回路がフル稼働しているだけだから、寝れば解決するけど、MEIKOの状況は違う。
強制メンテを申請しようかさえ考え中だ。
回路が飛んでしまえば、インストールし直しという最悪な事態まで待っている。
歌のデータはバックアップとってるけど、日常生活のバックアップなんてない。インストールし直せば、俺達は別人のMEIKOに出会うことになる。
「解ってる」
でも、何があったのか、何を抱え込んでいるのかを言うつもりはないんだね。この頑固者。
軽く抱きしめて頬に額に目尻にキスを降らせる。親愛の情の。
「ごめん……」
MEIKOの目から涙があふれてこめかみを伝う。
「ん」
応えながらキスはやめない。
優しく優しくキスの雨を降らせる。
MEIKOの抑えられた嗚咽が寝息に変わるまで。

「ただいま」
「お帰り。ありがとう」
めーちゃんは乾燥機から出したらしい洗濯物を畳んでいた。
柔軟剤の優しい匂いが居間にあふれている。
「これ、どうするの?」
シーツの類はさすがに家の乾燥機では間に合わないから近所のコインランドリーに乾燥だけ行ってきた。
「皺を伸ばして畳んでおいてくれればいいわ。後でアイロンかけるから。雨ひどい?」
「2ミリぐらい?」
「KAITOに悪いことしたかしら、買い物頼んだんだけど」
ちょっと時間が止まる。
ヤバクね?
だって、この家に二人きりだよ。
つか、さっきまでKAITOが二人きりだったわけで。
妄想がいけない方向に走る。
「最近…」
言葉が喉に絡む。
「何?」
「KAITOと仲いいよね」
MEIKOは眉をかすかに寄せる。
「皺にならないうちに、丸めて持ってきたシーツを畳んで。皺になったらあんたにアイロンかけさせるわよ」
シーツを洗うのもその行為との符号なのかな。
「KAITOはリンにも興味があるみたいなんだぜ」
「レン、何訳の分からないこと言ってるの」
言葉の中に含まれる溜め息。
「最近、変よ」
MEIKOの言葉が俺の神経を逆なでする。
「そうだよ、変なんだよ。でも、MEIKOがいるのに、ミク姉にベタベタしたり、リンを狙ってるKAITOよりましだろ」


611:お兄さんは苦労性10
09/08/28 08:18:57 ZrShVO6m
「いいのかよ、それで」
頭がヒートアップしてくる。自分の台詞に煽られる。
「だから、何を言ってるのよ。何馬鹿なことを……」
困った子供ねと顔に書いてある。
衝動に逆らえない。
「誰でもいいなら、俺にヤラせてよ」
MEIKOの体が俺の下にあった。
驚いたように見開かれる目がすぐに潤んでいく。
すっげー色っぽい。
すっげーかわいい。
ただいまと玄関の方で声がして我に返る。
めーちゃんの目に浮かんだ涙がこぼれる。
「ごめん!」
頬に衝撃が走った。

「ただいま」
本降りの雨にへきへきしながらレンの靴もついでにそろえる。
居間の方から大きな音がする。
何?
俺が目にしたのは、めーちゃんの背中と頬を赤くして呆然としているレンの姿だった。
本気で張られたらかなり後引くよ。
居間には乾いたらしい洗濯物が散乱している。
「とりあえず、これ当ててな」
冷凍庫から保冷剤をとってきてレンに渡す。
「いらね」
怒った表情で突き返してくる。
反抗期なんだっけ。でも譲れない。
「リンに痣を見られたくなかったら、当てておくんだ」
強い調子で言うと、しぶしぶ保冷剤を頬に当てる。
「悪いことをしたと思うんなら、少し部屋で反省してなさい。そんな顔、誰にも見られたくないだろ」
殺意の籠もった目で睨まれても動じない。俺はレンも大切だから。
にらめっこは俺の勝ちのようで、レンは渋々というように居間を出ていく。
何が最優先かなんて考える必要はなかった。
買ってきたものを冷蔵庫に放り込んで、めーちゃんの部屋に急いだ。

「ただいま」
「おかえりー、ルカ、悪いけど、洗濯物畳んでくれるかな」
夕食の予定変更。
ジャガイモと人参とタマネギと肉を適当に切って固形ブイヨンと一緒に圧力鍋に放り込んで、火にかけ。その間に、ありったけの生姜の皮をむいてミキサーにかけてすりおろす。
りんごも同じ処理。
何でこんなに忙しいんだろう。
カレー粉は市販のルーだけど三種類くらい混ぜて、今日は中辛。生姜を山ほど使うから、最初の一口は辛いんだよね。カプサイシンと違って後には引かない。
圧を抜いた鍋に生姜とりんごを入れて、刻んだルーを混ぜる。
ルーを器に入れてスープでのばしながらというのが、急がば回れのコツ。
ルーを入れ終わって煮込むだけにしたら、キュウリとなすと小松菜をザクザクと刻む。


612:お兄さんは苦労性11
09/08/28 08:21:00 ZrShVO6m
「ルカ、もうすぐミクやリンが帰ってくるから、後頼める?」
それらをバターでさっと炒める。
「はい。シーツはどうしますか?」
「畳んでおいて、あとでアイロンかけるから」
「私がしましょうか?」
「あー…そうだね、お願いできるかな。今日はカレーにしたから。こっちをご飯の上に乗せてからカレーをかけて」
キュウリとなすと小松菜の夏カレー簡易版。
「わかりました」
「めーちゃんとレンは難しい課題出されて部屋に引きこもるらしいから邪魔しないようにって、ミク達に言ってくれる?」
「はい……」
ルカは小首を傾げる。
「兄さんは……KAITOは嘘つきですね」
「そうかな」
「white lie&falsehood とても優しい」
「ただのヘタレだよ」
「ヘタレ?」
英語でなんて言うんだ?
「chicken」
「chickenとkindly はまったく違います」
「でも、ぱっとみよく似ているんだよ」
ルカは考え込む。
誤魔化されてくれたかな。
ルカも優しいから誤魔化された振りをしてくれるだろう。
おにぎりを山盛りにした皿と水差しと新しい保冷剤を持って後よろしくねとルカに告げた。

ノックと一緒にKAITOが入ってくる。
俺は目をそらす。
許可だしてないし。
「新しい保冷剤」
無視すると強引に取り替えられる。
「公平におまえの話も聞いておきたいんだけど」
「いらね」
偽善者。
優しい顔の裏でMEIKOにもミク姉にもあんなこととかしといて、リンにまで。
「めーちゃんに謝る?」
「やだ」
「悪いことをしたとは思っていないわけか」
KAITOは出ていく気はないらしい。
「思ってるよ」
しばらくして答える。泣かせてしまった。そんなつもりはなかったのに。張り手一発じゃ絶対足りない。
「でも謝りたくない」
驚いたように目をみはり、紅くなって、目を潤ませて………泣かせてしまった。
壊してしまった。大切なもの。
「めーちゃんのこと、どう思ってる?」
「KAITOには関係ない」
膝を抱え込んで顔を埋める。
保冷剤が膝にも冷たい。
「めーちゃんはしばらくLEONに預かってもらおうかと思って」
「なんで!!」
「自分の心に聞いてから言うべきじゃない?」
「ダメだ!駄目だ!ダメダメ!!何でだよ!」
「自分の心に聞けって言ってる」
「俺が出てく。俺が悪いんだから、俺が出ていく。めーちゃんは何にも悪くない」



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