モノノ怪でエロパロ 2札目 at EROPARO
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500:名無しさん@ピンキー
08/07/20 23:24:10 tddYT+dz
うひょーGJ!
良い夏エロ小説だー!
携帯からとは、とても思えないよ。
次回作もヨロ。

501:名無しさん@ピンキー
08/07/24 02:26:08 Lk9yJ/yQ
日本の夏!薬加の夏!
職人ってほんとすごいなあと思いますた・・・GJwwwww


502:337
08/07/29 12:18:06 ZERtWE3y
業務連絡です。

MyWikiの調子がここんとこ悪くて、まとめサイトが見られないことが多い様子。
ついでに荒らしと編集イタチゴッコ中。夏ですな。
落ち着くまで少々お待ちください&閲覧時はクリック前にURLチェック推奨です。

あんまり続くようだったら引っ越しますかね……。

503:名無しさん@ピンキー
08/08/02 23:47:51 8+Kn3RKq
ほしゅる。

ところで甲子園が始まったわけだが。加世にはチアガールが、珠生にはアナウンス嬢が似合いそうだ。
一方で男キャラ達は誰一人として高校球児が似合わない件w

504:名無しさん@ピンキー
08/08/03 23:30:19 tvmJmLEP
>>503

つぎゃい!

505:名無しさん@ピンキー
08/08/04 00:43:18 m9VNOpH2
ぎゃいはどっちかってーと監督じゃね? ベンチで貧乏ゆすりしてそう。
それなりに熱血な指導で初の甲子園出場を果たすも、対するは名門聞香高校、監督は宿敵実尊寺。
「東の田舎高校がまぐれで出てきたとて、うちの敵ではあらしまへん。おお、臭い、臭い」
球児たちの熱い闘いが今始まる!

……なんてな。

506:名無しさん@ピンキー
08/08/05 04:54:51 vwN4MZBk
お蝶マネージャーは俺の嫁。

507:名無しさん@ピンキー
08/08/08 02:07:41 1V87rNP5
>>506
敦盛がバットを持って行ったので御注意ください。

関係ないけど、敦盛は打順の4番を薬売りにいつも持っていかれて、5番のイメージだw 小田島様は堅実な2番か3番

508:名無しさん@ピンキー
08/08/12 00:43:30 19ST5zAg
>>507
敦盛が活躍するタイミングで、これみよがしに話かけたり触ったりしてわざとお蝶さんの気を逸らし、
敦盛の何かしらの活躍をお蝶さんが全て見逃すように仕向ける薬売りを想像したw

509:名無しさん@ピンキー
08/08/12 13:45:45 UuxC5t16
>>508
それを加世ちゃんが見てあらぬ誤解をしてしまい
般若の形相で薬売りに千本ノック(退魔の剣使用)してる姿をさらに想像した。

加世「ぬをぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!!!!!!!!!!!(怒」
薬「加世さん、何、怒ってるんですかね?(困惑」
退魔「解き放つ〜!!!!!!!!!!!!!!!!!ヒャッホゥ〜wwwww」


それを物陰から見守るあきこ姉さんではなく天秤's

天秤's「加世ちゃん、頑張れ〜!!!」
   「何か、退魔さん喜んでない?」 

510:名無しさん@ピンキー
08/08/13 19:34:31 JRxw8p1I
>>508
やっぱり敦盛も小田島様とは違った感じで、弄られ役ですねw

>>509
ちょwww 退 魔 さ んww
薬売りは自業自得だw

後で部室で仲直りの蒸した密室で汗だくエチすれば良いよ

511:名無しさん@ピンキー
08/08/13 21:34:15 PBI3/wg3
先生!菖源マネージャーと源慧校長が、部室に入ったっきり出てきません!

512:名無しさん@ピンキー
08/08/15 03:08:57 55PUvEmH
age

513:名無しさん@ピンキー
08/08/17 20:12:48 XQJmL6FA
>>511
加「く…薬さぁん、何か、扉の向こうから変な音がするんですけどぉ−」
薬「なぁに、こちらも派手に音を立てりゃあ気にならなく……」
加「いやそのりくつはおかしい!
 ってか、なぁにさりげに私のジャージ捲り上げてるんですかぁ−!」
薬「……おっと、そんなに…大声を上げちゃぁ、人が来ちまいます、よ」
加「うぅ−、このひきょうものぅ−!!」

……つづき だれかたのむ

514:名無しさん@ピンキー
08/08/18 22:54:25 /BwdqqGa
待てw 高校野球は政治以上にクリーンさが求められるんだぞw
猥褻行為で出場停止になっちまうwww

そんな流れをぶったぎって、本日、祝・ハイパーの日!
薬売り≠ハイパーで、ハイ加世投下いきます。
今回分はエロなし、全5レス。

515:神婚 1
08/08/18 22:55:43 /BwdqqGa
 その姿を見た瞬間、ざわりと一斉に鳥肌が立った。
 恐怖、ではない。『彼』が姿を現した以上、モノノ怪は祓われる。狂気のない猛々しさは、哀しみから遠いものだ。たぶん、太陽を拝むに似ている。あるいは、炎に。過ぎればきっと脆弱な人の身には毒だろう。それでも目にすると安心するのだ。
 ほっとしていいはず、なのにこの胸を締めつける感情はなんだろう。全身を握り込まれたかのような、あるいは雷に打たれたかのような衝撃。食い入るように両の目がその姿を追い求めて引き剥がせない。
 息が詰まって、全身を駆け巡る――これは、歓喜だ。
 邂逅ではない、言葉も交わさず視線すら合わない。でも、

 会いたかった会いたかった会いたかった会いたかった。

 あなたに、もう一度。

   *

「――薬売りさん!」
 すべてがひと段落した後で、きびすを返した後姿を息せき切って追いかける。坂井の頃よりどこかとっつきにくくなった男は、無言のまま長い前髪を揺らして加世を見返った。
 追いついてよかった、と胸を撫で下ろす。たとえ周囲が大海原であっても、この人がその気になったらあっさりと姿を消してしまいそうだ。浮世離れした空気を纏って、突然このそらりす丸に現れたように。目的は、果たされてしまったのだから。
 こくりと、加世は喉を鳴らす。細い細い糸を、どうやったら切らずに済むだろう。
「あの……あの。訊いてもいいですか」
「……何か」
 低く平坦な声が応えて、加世はぎゅっと胸元で手を握った。生まれて初めてといってもいいくらい心臓がばくばくしている。いや、単に心拍数の問題なら今までにもこれくらいあったはずだ。死ぬような目に遭ってきた自覚はある。
 けれど、恐怖ではなくて。
 ……ああ、これもか。
 あの人はあたしに知らない感情ばかり植えつける。
「あの、あのぅ……退魔の剣を抜いたときに出てくる、あの人は……」
 やだ、震えるな声!
「そのぉ……誰、ですか?」
 蚊の鳴くような声になって、加世はついに顔を上げていられずに俯く。恥ずかしくて顔が火を噴きそうで、きっと今自分は首まで真っ赤になっている。
 足元しか見えない視界の中で、それでも薬売りが身じろいで体ごと加世に向き合ったのはわかった。恐る恐る視線を戻すと、内面の窺えぬ顔のまま、薬売りが加世を見下ろしている。
「……俺だとは、思わないんで?」

516:神婚 2
08/08/18 22:56:14 /BwdqqGa
「えっ」
 加世は目を丸くする。
「薬売りさんなんですか!? 嘘ォ!?」
「さぁて……どうだか」
 そらっとぼけて視線を流され、一気に頭に血がのぼった。
「ちょっと薬売りさん! 人が真剣に訊いてるのに――!」
「――知って、どうする」
 怒涛の文句をたたみかけようとしたところを遮られ、ぐっと加世は言葉を呑んだ。透明な湖面のような青い目が、加世のすべてを暴くように見据えてくる。
 真と、理。
 それを見透かすための、水鏡だ。見られるだけで不安になる。居心地が悪い。
 その目が、わずかに蔑みの色を浮かべた、と思った。
「悪いことは言わん。関わるな」
 長い爪が加世の顔を辿って、近づいた端正な顔の中で鋭い牙が覗く。
「――喰われるぞ」
 低い、恫喝。
 しかし、怯むよりも先に気に障った。加世は白い手を思いきりはたき落とす。
「あの人を鬼みたいに言わないで! そりゃ、勝手に近づいたら危ないだろうなって思うけど、悪い人じゃないのはわかってるんですからね! 脅そうったってムダなんだからぁっ!」
 薬売りははたかれた手にぽかんとし、ふるふると振って、やがて小さく笑った。
「いやぁ……。あれが人でないのは、確か、ですがね……」
 くっくっ、と喉の奥を震わせつつ、薬売りは、ああ、とわざとらしく両手を打ち合わせた。
「そういえば加世さんには……助けてもらったことが、ありましたっけ。いや、見事な塩壷の投げっぷりで」
「今はそんなこと話してるんじゃないでしょ!? 何よもぉ、バカにしてるの!?」
「いえ、いえ」
 袖の中から不意に現れた退魔の剣を、薬売りは握り込む。
「ですから、一度だけ――助けてもいいかと、思いましてね」
 言うなり薬売りが剣を持ち替える。左手に鬼の顔の柄、右手で鞘、大振りの袖がひるがえったかと思うと、刀身が。
「えっ!?」
 加世は信じられぬ思いで自分の腹を見つめた。
 どすんと、衝撃。
 普通の、銀色に輝く剣の刃。そこに雷光が走っていることまではわからなかった。鞘の大きさに見合った長さのそれが、帯を突き破って加世の体に吸い込まれるように、否、体は異物を拒もうとした。けれど力づくで突き立てられた。
 ――刺された。
 目の前の現象を脳が認識した瞬間、激痛とともに視界が真っ赤に染まった。

517:神婚 3
08/08/18 22:57:22 /BwdqqGa
 悲鳴。
「――いってらっしゃい」
 薬売りの言葉は、加世の耳には届かなかった。

   *

 赤は巡る血潮の色で、沈みゆく日の色、闇を拓く火の色、明らかなるもの、顕わなもの。そしてあの人の目と爪に宿る色。
 加世が目を開けると、世界は完全に漂白されていた。輪郭、こそあれ、己以外の何もかもが白い。前のめりにくずおれるようにして座り込んだ体、恐る恐る覗き込むと剣は確かに加世の体に突き立っていて、
けれど先程の激痛が嘘のように何も感じられず、現実感が薄い。それでもさすがに触る勇気は持てなかった。痛くないからとりあえずいいか、と放っておくことにする。
 さらに見ると、床についた手は影を失くしていた。手だけではない。そらりす丸はおろか凪いだ海すらも均一に白いばかりで、加世のもつ肉体の形を映さない。だからこそ、か、此処に在っては己の纏う色どもが濃密さを増したようで目に沁みる。
ゆらり、視界の端を金魚のように横切った墨色を目で追い直すと、それは古の時代の文字のようだった。
 ああ、と加世は目を瞑る。
 かつて哀しい化猫の真と理を示す空間へ導かれたときに、一瞬通り過ぎた場所……だ。
「……女」
 低い声が体に響いて、慌ててもう一度瞼を開くと『彼』が立っていた。忘れていた動悸が瞬く間に戻ってくる。そういえば薬売りは『助ける』とか言っていたような。
 会わせてくれたのか。
 正直少しくらい説明してほしかったというか、なにせ死ぬかと思ったし言葉を惜しみ過ぎだと言いたい気持ちがないではないが、とりあえず感謝しますありがとう薬売りさん!
 立ち上がろうとする加世を『彼』は大きな手で押しとどめる。見上げた先の額の模様が、きょろりと動いた。
「……あれが、贄を寄越すとは珍しい」
 ニエ?と加世は首を傾げる。
「贄だとも。生娘だろう」
「そ……っ!」
 そんなこと! あるけど! あるけどさぁ!
 さらりと口にされた単語に、絶句すると同時に頬に血がのぼった。いきなりなんてことを!と加世が叫ぶ前に、『彼』は何かを思い出そうとするように口元に手を当てる。
「まだ素敵な恋もしたことがない……だったか」
「イヤーっ! なんで知ってるのやめてそれ以上言わないでぇーっ!!」
 思わず顔を覆って絶叫すると、白い空間に残響がさざなみのように伝った。床に接した足先が微かな振動を感知してくすぐったい。……って何これ。
 右手を下ろして床を撫でる。見た目から感じるほどには冷たくない。ただ、元のように木材ではありえず、畳とも違う。柔らかくはないが石のように硬質な手応えでもない。加世の知らないもの――そも、加世の知らない世界。

518:神婚 4
08/08/18 22:58:22 /BwdqqGa
 床に向かって、あー、と声を出してみる。押してもびくともしないのに、声に合わせて微細な振動が生じ、手のひらに伝わる。打ち鳴らされた太鼓の薄膜のようだ。
「うわー。おもしろーい」
 感心していると、頭上から、くっ、と小さく笑う声が降ってきた。――しまった。
「……これは、また、胆の太い」
「いっ、いやあの、普段こういうことってないからつい!」
 子供っぽいって思われたー!?
 ぶんぶんと両手を振って言い訳するがもう遅かったようで、幼子にするようにぽんと頭に手を置かれる。
「ほどほどにしておけ。影の次は、色を盗られる」
 ぎょっと手を引くと、その仕草がまたおかしかったようで異形の男が笑う。むぅっと加世は膨れた。
「もぉー! そんなに笑わなくたっていいじゃない!」
「そうか。気をつけよう」
 あっさりと男は頷き、さらりと、名はなんだ、と訊く。答えようとして、ふと気づいた。
「……あんなことまで知ってるんだったら、あたしの名前も知ってるんじゃないんですかぁ?」
 拗ねたような響きになったのは、状況からして仕方ないと思う。初めて好きになった人の前で、早速恥をかきまくるとは思わなかった。
「知ってはいる。あれが呼んでいたからな」
「ほらやっぱり!」
 案の定の返事に唇を尖らせると、男は不思議そうに首を傾げた。
「だが、お前の口から聞かねば婚姻が成立しない」
 ぶふゥーっ!!
 加世は思いきり噴いた。
「なっ、なななな」
 ――なんですと!?
 婚姻、て結婚!? や、待ってあたしはただ、ちょっとでもお近づきになりたかっただけってゆーか、そりゃもう会えなくなるかもって思ってたからできれば次の約束とか考えてたけど! 婚姻って! 一足飛び! 一足飛びだから!!
 胸のうちでは怒涛のように繰り広げられる反駁も、口にできたのは「な」の文字だけだった。
 一旦落ち着こうと深呼吸。すーはー。
「な――なんで、そんな、いきなり!」
「いきなり?」
「こっ、婚姻とか!」
 男は加世を見下ろす。
「人、ならざる者に捧げられた贄は、巫子(ふこ)で嫁と決まっていよう」
「そうなのーーーーーっ!?」

519:神婚 5
08/08/18 22:59:14 /BwdqqGa
 頭を抱えると、ちょうど壁に触れていたらしい文字が振動を受けてふるふると細かく波打った。この世ならざる光景を見ながら、そんな大事なこと説明皆無ってどうなのよ!と、ここにはいない薬売りを恨めしく思っていると、すいと視線が外れ、男が離れた。
「……偶然、迷い込んだだけならば、見逃してやる。色を失くし記憶を盗られる前に、去ね」
 迷い込んだことにしてやる、と、それは『彼』なりの優しさだろう。けれど、離れた手が寂しくてすぅすぅする気持ちには、ちっとも優しくない。
「どちらか……しか、ないんですか?」
「当然だ」
 独特の色合いの瞳が、加世を厳然と見下ろした。
「此処は人の世ではない。我らには我らの従う法がある。なればこそ、あれも毎度苦労しているのだと、お前は知っているはずだが」
「……はい」
 突き放すような言葉に、加世の胸は痛む。形、真、理が揃わないばっかりに、坂井の屋敷では人が死に、薬売りも怪我を負っていた。
 そういう、ことなのだろう。
 人の世で水が低きに流れるを押しとどめること叶わぬように、人の意思が届かぬ、世界の定めた法則だ。
 しかし、と加世は思う。
 なんて難儀な初恋だ。きっと一目惚れだったのに自分で気づかず、自覚したと思ったらいきなり刺され、人外の世に来たかと思えば、恋を味わう前に嫁げときた。
 ……嫁ぐ、と胸のうちで繰り返す。とくんと鼓動が跳ねた。
 嫁に行け、とは、坂井から実家に戻ったときにイヤになるほど言われた言葉だ。見合いという名の下に遠目から覗いて、結婚が決まってしまうことも珍しくはない。人には添うてみよだと諭されても聞けず、駄々をこね続けてきた。
 ……過ごした時間は、そういった見合いとほとんど変わらない。男はそれでも加世のことを、薬売りが知る程度には知っているようだが、加世は遠目に二度見たきりだ。言葉を交わしたのは今日が初めて。
 でも、知っている。負の感情に呑まれてしまった魂に、真っ向から向き合い救済をもたらす存在であること。珠生の味わった苦難を目の当たりにして、ぼとぼとと大粒の涙を零す化猫の心情を思い、せめてもその苦痛が終わったとき、『彼』は文字通り神様に見えた。
 感動と、感謝と、尊敬と。苦しいほどの憧れ。
 ――ならば、いいではないか。
 このまま別れたら一生後悔する。きっと引きずり続けて、それこそ結婚なんかできないだろう。特別と言って手を貸してくれた薬売りだって、加世がすごすごと引き返してきたらなんて思うか。
 絆は、夫婦となってから築いても遅くない。築きたい、と思える相手だから。
 加世は座を正して両手をついた。
「……好きです」
 男の目が加世を見下ろす。
「ふ、ふつつかものですが、どうぞ、末永くよろしくお願いいたします」


つづく

520:名無しさん@ピンキー
08/08/18 23:07:51 I66ECuUZ
続きが楽しみだ〜!!!!!!!!!!!!!!


521:名無しさん@ピンキー
08/08/19 04:21:17 8EIVGBhG
ひょえ〜!!!?逆プロポーズですか加世ちゃん!!www
今までにない新しいハイパー×加世にwktkを隠しきれないです。
続き待ってます、三点倒立で。

522:名無しさん@ピンキー
08/08/25 18:53:57 7OxpAnaH
サノメの続きはどうなったのかなあ……。


523:名無しさん@ピンキー
08/09/02 02:13:05 D3ZS+cls
ほしゅあげ

524:名無しさん@ピンキー
08/09/03 03:45:56 fUS1zHrL
続きまだー?

525:sage
08/09/04 00:48:12 PMcCvSyD
まぁ、そう急くな
飴ちゃんやるから つ>〇<

526:名無しさん@ピンキー
08/09/04 00:48:50 PMcCvSyD
間違えたorz

527:名無しさん@ピンキー
08/09/04 12:20:20 5Y3e7TCE
>>526
気にするな(T_T)\(-_-)ヨシヨシ

528:名無しさん@ピンキー
08/09/05 16:49:10 uKPICGo6
保守がてらこんなのしてみた。

取扱説明書 メーカー
URLリンク(u.p0k.net)

薬売りさんの取扱説明書

薬売りさんをご使用する際には以下のことに気を付けて下さい。
・女性を近づけてはいけません。
・煙が出ている、異臭がするなどの異常状態のまま使用しないで下さい。
・長い間お手入れを怠りますと、通風孔の毛が伸び、見た目を損なうことがあります。

薬売りさんが故障かな?と思われる場合は以下のことを試してみて下さい。
・まれに、一本背負いで直ることがあります。

それでも薬売りさんが正常に動作しない場合は。
・背中に記載の製造番号をお控えの上、当社までご連絡下さい。


ハイパーさんの取扱説明書

ハイパーさんをご使用する際には以下のことに気を付けて下さい。
・ごくまれに、電波の影響を受け誤動作することがありますが、仕様です。
・模倣品にご注意下さい。
・オリジナルはこちらではありません。
・煙が出ている、異臭がするなどの異常状態のまま使用しないで下さい。

また、ハイパーさんを以下の場所でご使用にならないよう気を付けて下さい。
・結婚式
・宇宙
・無人島

ハイパーさんが故障かな?と思われる場合は以下のことを試してみて下さい。
・ハンマーで、側頭部を優しく撫でましょう。

それでもハイパーさんが正常に動作しない場合は。
・クマのぬいぐるみと交換を致しますので、当社までご連絡下さい。


薬売りさんには(加世ちゃん以外の)女を近づけちゃダメなんだ!
ハイパーさんを交換された後、解き放ったらクマー!!!!!!!!!!!!!!


529:528
08/09/05 16:54:54 uKPICGo6
続いて

退魔の剣さんの取扱説明書

退魔の剣さんをご使用する際には以下のことに気を付けて下さい。
・女性を近づけてはいけません。
・ごくまれに、電波の影響を受け誤動作することがありますが、仕様です。
・煙が出ている、異臭がするなどの異常状態のまま使用しないで下さい。

また、退魔の剣さんを以下の場所でご使用にならないよう気を付けて下さい。
・無人島
・きれいなところ
・なにかの上
・墓地

退魔の剣さんが故障かな?と思われる場合は以下のことを試してみて下さい。
・ネコを与えてみて下さい。

それでも退魔の剣さんが正常に動作しない場合は。
・電池が入っていない可能性が高いです。



天秤さんの取扱説明書

天秤さんをご使用する際には以下のことに気を付けて下さい。
・男性を近づけてはいけません。
・シンナーなどの有機溶剤は動作がおかしくなる原因になりますので、使用しないで下さい。
・雑巾でこすったりしますと変質する原因になりますので、ご注意下さい。
・風呂場では使用しないで下さい。

また、天秤さんを以下の場所でご使用にならないよう気を付けて下さい。
・葬儀場
・乗り物の中

天秤さんが故障かな?と思われる場合は以下のことを試してみて下さい。
・アルコール分を含んだ雑巾で、全体的に優しく拭いて下さい。

それでも天秤さんが正常に動作しない場合は。
・どうすることもできません。





530:528
08/09/05 16:57:15 uKPICGo6
上記の取説からエロパロに持って行こうとしてみたけど
オイラのおつむじゃギャグ路線に行ってしまうorz


531:名無しさん@ピンキー
08/09/05 21:39:43 QF3rOHEH
> 退魔の剣さんを以下の場所でご使用にならないよう〜
> ・なにかの上

机の上で構えるのアウト!?

> 天秤さんを以下の場所でご使用にならないよう
> ・乗り物の中

海坊主と鉄猫アウト!!

しかし>>528、これでどうエロパロにwww

532:名無しさん@ピンキー
08/09/05 22:48:02 9ueEgPz8
ギャグでも良いから物凄く読んでみたい!

533:蛸(+薬売り)×加世※鬼畜注意
08/09/08 16:03:51 QT0Dhv77
神職人が降臨するまでの場繋ぎにヤンデレと鬼畜の違いが判らない俺が言葉責めをコンセプトに携帯から投下しますよ。

初心者故、展開が唐突過ぎるのと不自然な所は見逃してくれ。







何時ここに来たのか、何故、こんな事になったのか加世はとんと思い出せなかった。

浅黒い肌を這い回る、ぬめぬめしたモノ。

ずるりと擦り付けられる度、ぞろりと孔を撫でられる度、加世は泣き叫ぶ。

どれ程の時が経っただろう。

加世がもう声も上げられなくなった頃、もう消えかけている思考の端に『彼』の姿を思い描いた頃、それは起こった。

「こいつは、酷い」

低く、良く通る声。

「こりゃあ…大蛸」

カチン

場を切り替えるような、澄んだ音が辺りに響く。

加世はその最も求めていた声に、残った力を振り絞り顔を上げる。

「くす、り、うり、さん?」

少し霞んだ視界に極彩色の男の姿を認める。

男は小高い所に座してこちらを見下ろしている。

「たす、け、て」

弱々しく手を伸ばす。男の口許が、紅の形に歪む。

「駄目、です」

「え…」

何故。

「モノノ怪を」

モノノ怪を斬るのがあなたの

534:蛸(+薬売り)×加世 続き
08/09/08 16:09:19 QT0Dhv77
「うぐ…ううっ」

「人の縁と因果が巡ってモノノ怪を成す」

加世さん。

「そいつァ、あんたのやや子も同然だ」

『やや子』の一言に加世はびくりと震える。

海座頭の一件を思い出したのだろうか。加世の動揺に気付いているだろうに、薬売りは更に加世を追立てる言葉を吐く。

「そいつがあんたの元に現れたということはそれはあんたに因果のあるもの」

真と理はあんたの中にある。

「あんたの胎の中の欲に、あやかしが宿ったんだ」

いつの間にか加世の前に現れた薬売りは加世の涎の垂れるぽってりとした唇を撫でる。

「あ…」

ねえ、加世さん。

理を解く手掛かりをやろうか。

ゆるゆると加世の唇を撫で薬売りは言う。

「このように」

口の中に指を突っ込んでねっとりと掻き混ぜる。

「ふ…ぐ…ちゅ…」

俺に犯して欲しかったんでしょう。

あんたの俺を見る目はいつも物欲しそうで。

「ち、違…」


「ほぉう、違う。違うってんならこいつは相当の好き者だ」



535:蛸(+薬売り)×加世
08/09/08 16:15:44 QT0Dhv77
悦がらせてくれるのなら誰でもいいんですか。

「違…」

薬売りの蔑みの言葉を、加世は必死に否定する。

しかし現状は大蛸の足が太腿の間を擦る度蜜を垂らして、これじゃあ薬売りの言う通りの女であるようなもの。

撤回、するには。

「あたし…」

あたしは…

「薬売りさんに…」

抱いて欲しかった。

『理』を消え入りそうな声で口にした。

カチン、と場違いに澄んだ音が響く。

それじゃあ次は真だ。

薬売りは低く囁く。

「言え」

モノノ怪の、お前の真を。

「ああう…っ」

前を後ろを、激しく突き上げられる。

吸盤が敏感な箇所を強く吸い上げた。

言いたくない。

言ったらきっと戻ってこれない。

嗚呼、でも、もう。

胎の中を這いずり回るモノに耐えきれず、遂に加世は口を割った。

「あたしが…淫乱だからっ!あたしが淫乱だからですぅっ!」

カチン

その言葉に反応したかのように大蛸の足の動きが一層激しくなった。

「ひぃああぁあっ!」



536:名無しさん@ピンキー
08/09/08 16:20:09 QT0Dhv77
目の前でこれ以上は無理な程脚を広げられ、子を成す孔も排泄する孔も犯されている娘の姿を見ても薬売りは全く表情を変えない。

真も理も明したと言うのに何も行動を起こさない男に、加世は靄掛かった頭で必死に助けを乞う。

「くすりうりさぁんっ!あぁっ…た、たすけてぇっ!」

必死に頼み込んでも薬売りはいっこうに動かない。

やがてたっぷり時間をかけて出た答えは死罪を告げられるに等しい一言。

「嫌、です」

加世の思考は停止する。

「モノノ怪は斬らねばならん。だからいずれは斬ってやる」

それまであんたの正気が持つかは知らないが。

「な…」

どうしてそんな事を言うの?

加世の目に浮かんだ疑問に、男は薄らと微笑む。

「加世さん、俺はあんたが大好きだ」

加世の痴態をうっとりと眺めながら薬売りは言う。

「弱くて、脆くて、欲望に素直で、本当にあんたは人間らしくて」

犬歯を覗かせて薬売りは笑った。

「本当に」

大 好 き だ

「あ…う…」

胎の中のものが最奥を叩いてこじあけようとしている。

感覚に、加世はもう何度になるか分からない絶頂が近いことを悟る。

絶叫と哄笑が、辺りにこだました。



おしまい


この後ウエンツな展開も考えたけど疲れたから放置プレイ。

537:蛸(+薬売り)×加世
08/09/08 16:30:08 QT0Dhv77
…ごめん、最初と二番目の繋ぎの一文入れ忘れた。


つ モノノ怪を斬るのがあなたの役目でしょうに。

加世は抗議の声をあげようとするが、ぬめるモノが口に突込まれ、叶わなかった。


と入れる筈だったんだ…。

sage忘れてるし、ちょっとウエンツされてくる。

538:名無しさん@ピンキー
08/09/08 21:27:25 /Fk7Qhiy
ウヒョーーー!えろす!えろーーーーーす!!

539:名無しさん@ピンキー
08/09/11 01:06:31 HVwyX5iT
加世のぽってり唇と薬売りの白い指先をセットにされた日にゃオイラ・・・
ハフーンGJwwwww(*´Д`)b

540:名無しさん@ピンキー
08/09/15 03:30:18 idwCdfKa
過疎だなぁ……。もう住人はいないのか。

541:名無しさん@ピンキー
08/09/15 09:00:58 P+SvahsX
実はこっそり隠れてたりする

542:名無しさん@ピンキー
08/09/16 02:24:12 69LHiMVJ
同じく隠れている。

543:名無しさん@ピンキー
08/09/17 00:43:52 uR3lu8M/
いるよノシ

544:名無しさん@ピンキー
08/09/17 03:07:41 1Wiw/p/X
神婚の続きを密かに待ってる

545:名無しさん@ピンキー
08/09/19 00:59:08 Y0mNnb/v
いるよ。ときどき覗いてるよ|д゚)ノ

546:神婚 6
08/09/21 00:06:49 iSsOl9AL
ここにもいる。

>>544
ありがとん。

間が空いて申し訳ない、投下いきます。まだ完結しない。
金加世続き、人外属性強め(触手プレイっぽい)。
NGワードは神婚で。


547:名無しさん@ピンキー
08/09/21 00:08:12 8mY1o925
ごめん名前間違えた…orz

↓から本編投下

548:神婚 6
08/09/21 00:10:46 8mY1o925
男の全身を彩る『目』が一斉に蠢くと、全部がきろりと加世の方を向いた。人よりはるかに多い視線に晒されて、頬が火照るのをじっと耐える。
 ……試されている。
 価値を、真実を、覚悟の程をはかられている。
 きゅっと唇を噛んで、加世は真っ直ぐにひとつひとつの目を見返した。ここは、退けない。
「……いいだろう」
 ふと、男が笑ったような気がした。押し寄せる圧力が緩んでほっとする。男が加世の目線にかがんで、端然と相対する。そうやって正座すると、どことなく薬売りと似ている、と思った。
「懐のさかずきを出せ」
「へ?」
 そんなものを入れた記憶はないのだが、探ると本当に入っていた。つややかな朱塗りのさかずき。なんでこんなものが、と思いながら取り出すと、落とすなよと釘をさされる。
「それはお前の心の臓だ」
「きゃーーーっ!?」
 つるっと手が滑りかけて、慌てて持ち直す。
「あ、あぶっあぶなぁーーーーっ」
 震える指先でなんとか持ち直すと、男は加世の前に手を出した。寄越せ、ということだ。加世は両手で奉げるようにしながらその手を見る。
 ……おおきい。
 指が長いから騙されるが、節の立った手は意外にごつごつしている。赤く長い爪、形と真と理によって猛り吼える退魔の剣を、握り統御する男の手が、加世のさかずきに――触れた。
 ぞくり、と背筋に何かが走った。嫌な感じではないが、腰骨の辺りが痺れて力が抜ける。正座していたからいいようなものの、そうでなかったら膝から崩れ落ちていたかもしれない。
 さかずきを手にした男は微かに笑った、ようだった。
「ぬくい、な」
「えっ、えっ!?」
 自分の手にあるときは、特に温度など感じなかったのだが。勝手に全身が熱くなる。捕縛でもされたように、男の手元から目が離せない。自分の心臓だというそれが、男の大きな手に包まれ悦びにうち震えているように見えた。
 自分、も。
 ああなっているのか。
 褐色の指にさかずきがゆっくりとなぞられてぞくぞくする。胸の奥と腹の底が熱い。とろんと眼差しが潤むのがわかった。陶然とした目の先で、赤いさかずきの底からゆらゆらと金の液体が湧く。湧いて、満たして、惜しげもなく溢れ、男の手指を濡らしてぽとぽとと零れていく。
「……綺麗……」
 金と朱の色、大地の引く力で地肌に描かれる曲線に恣意はない。うっとりと呟く加世に、そうだな、と男も頷く。そして片手を加世へ伸ばした。


549:神婚 7
08/09/21 00:16:04 8mY1o925
動くな」
「……はい」
 言いながら彼は加世に刺さりっぱなしだった退魔の剣に触れる。不安はなかった。どこか夢見心地のまま、加世は素直に返事をして、男の挙動を陶酔の色で見守る。
 動くなよともう一度念をおして、男は鬼の柄を握るとずずっと加世の中から引き抜いていった。かすかにくすぐったいような感触、やはり痛みはなかった。体内から現れた刃がぬれぬれと赤いのがいっそ不思議なほどだ。
ぴたん、と一滴血が飛沫いて、すぅっと色を失くし周囲に溶けていく。
 抜ききった刃の先を、彼は加世のさかずきへ傾けた。
つぅと加世の血が集まって滴になり、とろりと酒杯に落ちていく。
金の液体と混ざって螺旋を描いた。そのまま口元に運ぶと、青い紅を引いた唇が加世の心臓に触れて、こくりと、一口。二口、三口。
 喉仏が、動く。
 男は加世の手を取り、そこへさかずきを戻した。
「飲み干せ」
「……はい」
 男に倣って三口目でくっと空けると、さかずきごと溶けて流れ込んでくる。口に含んだ液体は甘く、かすかに舌先に苦みが残った。
喉を滑り落ちると度の強い酒のようにカッと灼かれる。胃に、落ちていくのがわかって、途端爆発しそうな鼓動を知覚した。
同時に酩酊感が沸き上がって頭がくらりとする。
かつてない幸福感に意識がふわふわした。何も考えられないまま、重なる唇を受け入れる。
「……なんて……お呼びすれば、いいですか」
「好きに呼べ」
「そんな、難しいです」
 男の指先がゆっくりと加世のうなじをくだる。さわさわと後れ毛が揺れて、加世はいっそう深く男の舌を受け入れた。
男の手は肩口を通って帯揚げを解き帯を緩める。加世の胴を締め律していた束縛が消え、代わりに胸がきゅぅっと縮み上がった。
襟をくつろげた男が胸元に口づけて、思わず、や、と声がこぼれた。
「あ、ああああのっ」
 男は黙って顔を上げた。話を聞いてくれるのかと思いきや、尖った黒い歯が加世の下唇を食む。
「ふぁ、ひょ、ひゃの!」
 メゲずに訴えようとするとうるさいとばかりに口を塞がれた。
「んっ――!」
 加世の口の中を乱暴に蹂躙しながら、男の手が黒髪の間を探って簪を抜き、櫛を抜き、笄を抜く。ぷつりと結い紐の切れる気配がして、ざぁっと髪が流れ落ちた。男が指をくぐらせ、微かに目を細める。
「――っくは、」
「……美しい」
 口づけの間、息継ぎが許されなかった加世は涙目で酸素を求めるが、ほとんど触れたままの唇の上で男は淡々と呟いた。苦しさばかりでなく、加世は真っ赤になる。
「……あっ、あなたに言われても――っ」

550:神婚 8
08/09/21 00:17:26 8mY1o925
「何故だ」
 男は愛しむように髪を梳く。加世はもごもごと、だって、と呟いた。
「その、あなたの髪の方が、ずっときれい、だし……」
「女の髪と、一緒にされてもな」
「え、あ、ごめんなさい……?」
 眉がないせいか、目の色か不思議な紋様のせいか、男の表情は読みにくい。それでも何か複雑そうな気配で、加世は伸ばしかけていた手を引っ込めた。きらきらしてさらさら流れていて、前から撫でてみたかったのだが。
 男は鬱陶しげに髪をかきあげて、女の髪は特別だ、と言う。
「大事にしろ。お前を守るものだ」
「……はい」
 慈しみを込めて指で梳かれると、祝福を受けているようでくすぐったい。
 やがて男の手がゆっくりと加世の肩を押して、脱いだ着物を褥に横たわらせた。厚いてのひらが鎖骨の下から胸の膨らみまでを撫でる。男が再度訊いた。
「……名は」
「加世、です……」
「かよ」
 その声で呼ばれた瞬間、どうしようもないものが込み上げて、加世は両手で顔を覆う。恥ずかしい、嬉しい、くすぐったい。本当に、顔が火を吹いてしまいそうだ。そんな加世に顔を寄せると、耳元で男は低く囁いた。
「――」
 え、と加世は目をみはる。
「預けよう、吾が妻」
「……はい……」
 不思議な、けれどこの国に生まれた自分の血肉は既に知っていたような響き。懐かしく、慕わしく。幼い頃の遠い思い出のように、胸を締めつけられた。慕情が募って涙になる。
 さかずきを交わし、名を交わし。夫婦と、なったのだ。
「……みことさま」
「他人行儀だな」
 試しに一部を呼んでみると夫は零して、だが言葉の割に笑みを含んでいる。また唇が重なった。今度はあまり深くならず、加世の上を順に滑っていく。ちらり見えた舌は青い。けれど、優しくて熱い。同様に優しく熱い手に、もっと触って欲しくて皮膚がちりちりする。
さっき飲んだ金の色が、元の主の中へ戻りたがってでもいるのだろうか。あんなふうに、螺旋を描いて混ざってしまいたい。
 思い描いた色に、味と熱の記憶もよみがえってこくりと喉が鳴った。夫の体を走る金の模様に目が吸いつく。舐めれば先と同じ味がするだろうか。ほとんど無意識のうちに両手が男の手をとって、顔が近づいていく。伏せた目が金の色から離れない、離せない。
舌が伸びて、ぺろと舐めた。ふと見上げた男は、驚いたように目をみはっている。
「――あっ、や、やだあたし、はしたない……!」
 なんてことを、と我にかえるがもう遅い。

551:神婚 9
08/09/21 00:18:41 8mY1o925
「気に入ったか?」
 夫は面白そうに言って加世の唇に長い爪をあてる。小さな音と共に帯電したように空気が震えて、甲の模様が一気に樹形図を伸ばした。枝は複雑に分岐して一部では統合し、何もない空中をものともせず走ると加世の口へ飛び込む。
「むっ!?……ん、ふぁ」
 不思議な感触が口内を蠢き、一杯に頬張らされる。厚さがあるとも思えないのに、模様はどの角度から見ても常に正面から相対しているように思えた。それでいて口や舌の粘膜が感じるそれは自在に動く指に似ている。
加世の舌をなぞり、上顎をくすぐり、頬をこすりながら出し入れをされる。
「んっ、んんっ」
 かきだされた唾液が唇の端から零れる。それを、もう片方の手で背中ごと寄せられて舐めとられた。恥ずかしいのに、目が合うと下腹部がじんと疼いた。視線を介して体内に何かを射込まれたように。支配、される。
 背中から腰に下りた手が、しばらく腿を撫でると内側に回る。触れられてびくりと体が震えた。上がった声は頬張ったものに阻まれてくぐもった響きになる。長い爪を巧妙に避けて、指の腹がとろりとしたものを掬った。ゆっくりと秘裂を上下になぞられる。
「んっ、んむっ、んんんーっ!」
 ぞくぞくして、勝手に体が震えた。一緒に震える乳房を、青い舌が舐め上げる。乳首を含まれると、頭がまっしろになった。
「んんんんーーーーーっ!!」
 びくん、と痙攣する。目尻から涙がこぼれて、こめかみへ流れる。いつの間にか汗ばんだ肌が燃えそうに熱い。
 加世の唾液でぐしょぐしょになった金の枝がしゅるしゅると縮んで、男の甲に収まる。そこをぺろりと夫が舐めるのがたまらなく淫靡に映った。秘裂の奥が疼いてひくついて、もうなぞられるだけでは足りない。
「……随分、物欲しそうな目だ」
「あ――あなただって……!」
 かぁっと羞恥に灼かれて口走ると、夫が目を細めた。情欲に濡れた瞳が細まると、なんだか意地の悪そうな顔になる。そうだな、と呟いた口元から、牙のように尖った歯が覗いた。
「もう少し、馴らした方がよかろうが……」
 わずかに怯んだ加世に気づいているのかいないのか、男のがっちりした肢体が加世に覆いかぶさる。先端がぬるりと入り口にあたった。
「ぁ、ちょ、ちょっと待――」
「力を抜け」
「あっ、いっ、ああああああああっ!」
 暴れようとする脚は押さえ込まれてびくともしない。ひけた腰はあっさり追いつかれた。快楽でなく、痛みに背が反り返る。目の前に閃光が散った。



552:神婚 10
08/09/21 00:19:33 8mY1o925
「やっ、いた、痛いぃっ!」
「……まだ、先だけだが」
「えええええっ!? ムリっ! ムリですぅ!」
 甘やかなものが吹っ飛んで、涙目で訴えると男はわずかに顔をしかめた。きろきろと金の『目』も動く。しばらく考えるように目を伏せ、腰をひくと加世を助け起こす。
「ならば、仕方ないな」
「え」
 ムリと言ったのは自分だが、そうもあっさり退かれると寂しい。煽るだけ煽られた熱の行き場もない。我侭な本音に瞳が揺れて、加世が縋るように夫を見上げると、そんな目で見るな、と男は苦笑する。
「まだ忍耐を求めるとは、困った女だ」
「え、あの」
「加世」
 不意打ちで低く呼ばれると、忘れていた疼きが戻ってくる。両腕に腰を支えられて、胡坐をかいた夫の上へまたがるように座らされた。すっぽりと抱え込まれて、頭から背を撫でられる。
「捨てはしない。安心しろ」
「……はい」
 迷子か捨て子ほど、心もとなげな様相だったのだろうか。ことんと頭をもたせかけると、男も軽く汗ばんでいるようだった。なんとなく、嬉しい。
「今更、やめてはやれんが」
 続いた言葉に、加世は小さく頷く。ぎゅっと大きな体に抱きついた。
 痛かった、けれど。
 少し優しくされるだけで、同じ場所がまた熱を求めて蠢く。はしたなく蜜を垂らして、疼いている。一旦離れたときに感じた喪失感は、今自分が欲しがっているのだと実感するに十分で、もう離されたくない。こうして肌を合わせていたい。
「大丈夫……です」
「そうか」
 子供に高い高いをするときのように、男の手が加世の脇の下へ入って体を支えた。加世が目をぱちくりさせると、男が言う。
「お前から来い」


 つづく

553:名無しさん@ピンキー
08/09/21 07:09:41 V046ymHp
GJ 続きが読めて嬉しいっす

554:名無しさん@ピンキー
08/09/23 00:48:54 8THtiEx7
突っ込んでないのに妙にエロい!
だがハイパーに同情を禁じえない!
わっふるわっふる!

555:名無しさん@ピンキー
08/09/23 15:22:18 wav5pUWJ
密かに待っててよかった!
ハイパー惚れるし・・
終わりまで楽しみに待ってます

556:名無しさん@ピンキー
08/09/24 19:54:56 /inVXPWf
加世が小便組になるとかふと思い浮かんだんだけど、そういうスレじゃないよね

557:名無しさん@ピンキー
08/09/24 22:54:23 4983BK2D
小便組とはなんぞ?とぐぐってきた。
これはこれで面白い題材じゃないか?
加世の元はギャルだそうだし、援交で金だけむしりとってヤらせないパターンと思えば
あまり違和感ないな。
チヨ寄りになるかもしれんが。
冒頭に注意書きすれば大丈夫じゃないかな。

558:名無しさん@ピンキー
08/09/25 01:27:49 rAv5m+x1
自分もぐぐってきたw
いいんじゃないかな、面白そう。
ただ注意書きが欲しいかもしれない。
SMプレイぽくなったりするんだったら。

559:名無しさん@ピンキー
08/09/25 01:29:05 rAv5m+x1
って>1に書いてあった。ごめん
>注意書き

560:名無しさん@ピンキー
08/09/25 01:33:33 DglXSYrW
SMっぽくなきゃ注意書きもいいんじゃない?

561:名無しさん@ピンキー
08/09/26 01:17:09 eSjvG531
寝小便をして別れさせようとしたが、付き合った男が本気で愛してくれてて、逆に病気かと思われて余計に関係が深く…とか

562:名無しさん@ピンキー
08/09/29 23:56:05 raKEy+Wz
保守。

化猫荘の大家一家、サラリーマン風のがきっとパパンで他のが息子だよな。
するってーとサザエ風小田島様はやっぱり女性なんだよな。
つまり、昼下がりの化猫荘で、〜禁断の人妻逢瀬〜みたいなエロパロも、


……すまん想像力の限界だ。

563:名無しさん@ピンキー
08/10/04 14:15:02 8R0ZEsKd
他の一人はお下げで幼稚園の女の子に見えるんだけど…
あの顔で将来嫁の貰い手が心配だと思ったんだけど
小田島おばさんが結婚できてるんだから大丈夫かwww

564:名無しさん@ピンキー
08/10/04 23:31:04 da14cp9r
アパートが女性専用の寮とかだったら
薬売りの夜這いネタとか出来るかもしれんが、薬売りも
店子だもんな。

565:名無しさん@ピンキー
08/10/06 19:07:20 5qan7aiN
神が降臨するまでの保守として、全然エロじゃないネタを置いておくよ。
ヒマつぶしくらいになるといいけど。

● 空き部屋に入居希望の場合、大家までご連絡を ●

101号 小田島一家(生活全般、メインの部屋。夫婦が主に利用)
102号 小田島一家(兄と妹が主に利用。妹は幼稚園なので両親の部屋にいることが多い。)
103号 志乃&ややこ(逞しきシングルマザー。お料理上手。大家さんと仲が良い。)
104号 柳幻殃斉(自称・祈祷師、霊能力者。何かにつけて口ばかりでアテにならない。)
105号 《空き部屋》 ←店子募集中
106号 加世(勉強とバイトに忙しい女子大生。いつもお腹を空かせている。)
107号 源彗&お庸(仲良し美形兄妹。いささか仲が良すぎる。)

201号 久代(悠々自適の老女。アパート住まいだが金は持っている模様。薬売りの顧客。)
202号 敦盛&お蝶(おしどり夫婦…と思いきや、カカア天下。夫は大道芸人。)
203号 大澤&半井(東大寺カルテットのメンバー。売れないコント芸人。)
204号 室町&実尊寺(東大寺カルテットのメンバー。売れないコント芸人。)
205号 珠生(&化猫)(実は新聞社に勤めるバリバリキャリアウーマン。よく捨て猫を拾う。)
206号 薬売り(名前が薬売りなのに、何のバイトをしているか不明。謎の店子。)
207号 《空き部屋》 ←店子募集中(ただしこの部屋は人が入ってもすぐに出ていってしまう。)

●最寄駅 東武鉄道東上線 某駅(駅から歩いて10分)
●家 賃 四万五千円 共益費二千円 (礼金・敷金なし)
●建物構造 木造2K 西向き
●主要な設備 バストイレ別、ガスキッチン


ところで『刀を持った不審者』とはワカメのことだろうか?
それとも退魔の剣を持って立ってる薬売りのことだろうか?
場合によっては105号に佐々木さんが引っ越してきそうだ

566:名無しさん@ピンキー
08/10/06 21:09:03 coOvDRXt
14世帯のアパートって結構でかめだな。
小田島様一家、そこそこの資産家か。


567:名無しさん@ピンキー
08/10/06 23:03:35 vXsdMBnH
>>565
>『刀を持った不審者』
ハイパーの事かと思ったのだが。

568:名無しさん@ピンキー
08/10/07 00:28:17 ov8HJ9a/
>>567
公式では薬売りとハイパーは同一人物でしょ?
だったら不審者はやっぱり薬売りのことか。
刀もって各家庭に「真と理」とかやかましく聞きにいくという。

569:名無しさん@ピンキー
08/10/07 00:34:28 d78ZAhrp
>>568はいったい何の公式を見たのだろうか。

570:名無しさん@ピンキー
08/10/07 01:16:59 ov8HJ9a/
>>569
イベントでの監督の発言

571:名無しさん@ピンキー
08/10/07 01:20:05 ov8HJ9a/
>>569
ごめんね、途中で送信しちゃった。
イベントでの監督の発言「ハイパーは薬売りのセカンドパーツ」と、
設定資料のハイパーの説明「封印が解いた薬売りの姿」を見て。


572:名無しさん@ピンキー
08/10/08 00:34:31 RF2UyCEf
以前、考察スレの方で色々考察されてたぞ。
現状のソースだけでは結局FAは出てない。
て訳で、色んなパターンで妄想すれば何度も美味しい。


ところで、不審者どころか「変質者」ハイパーとか、恐ろしい物を妄想してしまった・・・・・
「変質者」ワカメなら似合ってるけど。

573:名無しさん@ピンキー
08/10/08 01:01:12 C9wQWDB9
>>571
正しくは「封印が解けた薬売りの姿」じゃなかったか?

設定資料でもガンガンのアオリ文でもハイパーに対する名称は
「薬売り」であって、「(薬売りとは別の)謎の男」とは
書かれてないから、やっぱりFAが出てないとしてもハイパーと
薬売りは公式で同一人物なんだろうなー

が、同人やここでは色んなパターンで楽しんだ方がいいに決まってる。
「変質者ハイパー」っていうとものすごい変質者みたいだwww

574:名無しさん@ピンキー
08/10/10 03:10:50 PboU072s
セカンドパーツでも別意識とかあるかも知れんしな

575:名無しさん@ピンキー
08/10/11 22:14:36 88AX6BHU
公式では明記してないから推測の域を出ませんよ。
てか、考察スレで話した方がいいと思うが。

職人さん不足で過疎りかけてるな。
モノノ怪は(若い)女性キャラが少ないせいもあるのか?

576:名無しさん@ピンキー
08/10/13 22:54:31 hSDh2mZP
>>552の続き

金加世、まだ未完、NGワード神婚、全3レス。
本番入ります。

577:神婚 11
08/10/13 22:55:50 hSDh2mZP
「そ……っ」
 加世は絶句する。不安定な姿勢を支えるため夫の肩に添えた手に、逆らうように力がこもった。
「で、できません……!」
「駄目だ。来い」
 低い声で優しく、だが有無を言わせず命令されると、腰から砕けそうになる。
「でもぉ……っ」
 泣きそうになって赤い目を見つめると、軽く唇を啄ばまれた。
「……お前が痛いと言うのを聞いてから動きを止めるより、お前が自分で止まる方が早い。調整もきいてお前の負担が少なかろう。来い」
 加世はおずおずと自分の体の下へ視線をやる。見慣れなくて違和感を拭えない形のものが、加世へ向かってそそり立っていた。
 ――うわぁ、うわぁ、うわぁ!
 ばっ、と目を戻すと、加世の様子に気づいた男が腰を加世の太腿に押しつけてくる。
「んぁ……っ!?」
 熱い。
「……わかるか?」
 触れた箇所からぴくぴくと細かい震えが伝わってくる。ぬるりと滑るのは、加世の蜜ばかりではない……かも、しれない。熱っぽい吐息が、耳元に吹き込まれる。
「……もう一度は、言ってやらん。お前が泣こうが喚こうが、勝手に動くぞ。――迷うな、来い」
 ぎゅっと目を瞑って、加世は太腿の感覚を頼りにゆるゆると腰を下ろしていく。熱い塊に太腿の内側を撫でられて、ぞくぞくと背すじが震えた。
「……いいこだ」
「…っやぁ、もぉ……っ」
 半泣きで男の頭に縋りつくと、がっしりと片腕で抱え込まれた。もう片手で角度を調整したようで、ぬるりと再び入り口にあたる。先ほどの痛みを体が思い出して、勝手に息が詰まった。
「呼吸を止めるな。ゆっくりでいい、吐け」
「は……い……」
 恐る恐る体を沈めていくと、痛いが耐えられないほどではなかった。一旦止まって大きく息を吐き出す。集中のあまり全身に浮かんだ汗が、つぅと流れた。
「は、離さないで、ください……ね」
「ああ」
 綱渡りをするような加世の体を片腕で支えたまま、空いた男の片手が加世の丸みに沿って流れ、尻肉を掴む。むにむにと指を波のように順に動かして、柔らかいな、と呟いた。

578:神婚 12
08/10/13 22:56:37 hSDh2mZP
「こんなふにゃふにゃした体で、よくぞ立って歩けるものだ」
「立って歩けなかったら、困るじゃないですかぁ……っ」
「それはわかるが」
 手はさらに滑って、加世の二の腕をぷにぷにと弄んだ。
「……この腕で、よくあの壷が持ち上がったな」
「〜〜〜〜〜っ。もぉぉっ、そんな古い話! だっ、大体あれは! 大部屋、ぐるーって塩の線で囲ったんですよ!? 中身、半分くらいしか残ってなかった……はず、うん、たぶん……」
「実に勇ましかった」
 くく、と笑われて加世は真っ赤になる。自然、恨めしげな顔になるのを、男が宥めにかかった。
「そう怖い顔をするな。褒めている」
「あんまり、そう思えないんですけどぉーっ」
「夫の言葉が信じられないか?」
 むぅっと加世は唇を尖らせる。
「……それを言っちゃ、卑怯ですぅ……っ」
「許せ。元々お前を偲ぶよすがが少ない。……これから、増やすにしてもな」
 腕から背に回った指先が、つつ、と背骨に沿って撫で下ろした。
「ひぁんっ」
 ひく、と繋がりかけた箇所が蠢く。思い出したように加世の体から力が抜けて、また少し沈み込んだ。
「辛いか?」
「……だいじょうぶ、です……」
 ゆっくり、ゆっくり。
 促されて息を吐いて、励ますように、いたわるように頭と髪を撫でられて、また幾つかとりとめもない言葉を交わして、時々は愛撫も受ける。
 唐突に、気づいた。
 愛されてる。
 異形の目は、加世の様子をじっと凝視(みつ)めている。加世の体の状態に添うようにして、加世が男と同じ場所に辿りつくのを待ってくれている。
 じんわりと胸に喜びが広がった。大事にされるのって嬉しいんだ、と思う。
 当たり前のことだけれど、心の底から実感できるなんて、人生に何度あるだろう。
 喜びは熱になって全身へ沁みる。熱は加世の体を溶かして男とひとつになるのを助けた。涙が滲む。……入った。

579:神婚 13
08/10/13 22:58:00 hSDh2mZP
「どうした。痛むか?」
 語調は変わらぬのに、きろきろと金の『目』が泳ぎ回っているのが可笑しい。泣きながら笑って、首を振って、嬉しいんです、と尖った耳元に口を寄せた。
「すっごく、幸せで。嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて。そしたら涙が、勝手に」
 ぴこぴことくすぐったそうに長い耳が揺れる。可愛い、とその動きに釘付けになったとき、首すじを舌が這って軽く歯が立った。
「ぁんぅ……」
「お前は、甘い味がする」
「甘い、の……好き?」
「嫌いではないな。……お前は」
「ふふ、大好き」
「だろうな。女子供は甘いものが好きだ。……だから甘くなるのか?」
 首をひねる男は、真剣なのかそうでないのかわかりづらい。ひとしきり忍びやかに笑って、加世はふと気づいて困った。
「えっと……。これ、から……どう、すれば」
「動けるか?」
「はい……」
 助けられて体を浮かせる。もう一度ゆっくり沈めると、さっきよりは楽に入った。ずくずくと下腹部が痛むが、痛みというより違和感に近い。男を受け入れて平気な自分の体が、なんとなく誇らしい。
 どちらからともなく視線が絡んで、口づけを交わす。深く侵入する舌、ぴちゃぴちゃと音を立てて舌が擦れあい、上顎のざらりとした部分を先端で撫でられる。ぷっくりした下唇を甘噛みされると、勝手に体がくねった。
中が擦れて、痛みがないわけではないのに、何故だか止まらない。やわやわと胸を揉まれる。くちゅと離れた唇の隙間から、黒く尖った歯が見えてぞくぞくと芯が震える。
 もっと欲しい。
 ねだるように白銀の髪をかきわけ頭を引き寄せると、男は応えて再度深い口づけをくれた。


   つづく


予想外にラブくなったw

580:名無しさん@ピンキー
08/10/16 00:01:36 EK8d9Klo
わわわわっふるぅう!
ラブラブで甘くて・・・
次の投下をお待ち申してます

581:名無しさん@ピンキー
08/10/16 18:01:59 mFIhpQQU
うほっww毎度GJです!
金加世バランス良いな

582:名無しさん@ピンキー
08/10/22 01:01:18 +uX0SUPz
保守。規制激しいな。

583:名無しさん@ピンキー
08/10/27 06:42:49 f1S+B19x
ほす。
薬売りはたまに薬箱の中身を虫干ししようとして、
途中でイヤんなってふて寝してるとよいw

584:名無しさん@ピンキー
08/10/29 16:42:33 xTGDCoYX
>>579続き

金加世、完結、NGワード神婚、全3レス、ギャグおまけあり。
おまけがやりたくてこのタイトルにした、反省はしない。
どうぞ。

585:神婚 14
08/10/29 16:43:18 xTGDCoYX
 たどたどしく、けれど本能に従って加世の腰がゆらめいて、繋がった箇所がくちゅくちゅと音をたてる。眉が寄るのは苦痛からばかりではなくて、火照った頬をなぞられると甘く声が零れた。
「あ……んっ」
 胸の先端を長い爪で軽くひっかかれて、背が反った。次第に摩擦は少なくなって、滑らかに男のものが加世の中を出入りする。ふ、と男が息をついて、様子に加世が顔を覗き込むより先に、衝撃が走った。
「――あっ!?」
 突き上げられた、とわかったのは、今まで届いていなかった場所に男が達したからだ。思わずひけた腰を、男の手が掴んで引き戻す。
「……まだ、辛いか」
 尋ねる男の吐息が熱かった。低く掠れた声に、蕩けることを覚え始めた奥が、さらに蜜を吐き出すのがわかる。加世は勢いよく首を振った。たとえ本当に辛くっても、好きな男にされて嫌な女がいるわけない。
「へいき……です、から……」
 して、と願う。
 愛して。もっと。
 男に欲しがられている、それを与えることができる、という幸福に目眩がする。
 それに、加世の足りない部分をいっぱいに埋めてくれる男が、自在に動くとどうなるのか、興味もあった。
「あの、ね。あなたも、気持ちよく、なって……?」
 気持ちの丈を込めて髪を梳き、額の『目』に口づける。異形の赤い目が細まって、ああ、と加世の願いを聞き届ける応えがあった。
「――っ、は、ああ……っ!」
 がくんと首がのけぞる。宙に踊った手をはっしと掴まれて、代わりに加世そのものが男の膝の上で踊らされる。
「あっ、あっ、あっ、」
 貫かれて、こじ開けられて、鮮血が流れる。こりこりと内壁を擦られると、火がつくようで汗が噴き出す。
 熱い。
 そうだ、優しいだけのわけがない。激しさを秘めた姿に、心を灼き切られて加世はここへ来たのだから。
 今度は体を灼かれる。灼き尽くされる。きっと灰の一片も残らずに、あの美しい火花にされる。現にほら、瞼の裏がちかちかする。
 本望だ。
 腰から頭のてっぺんへ雷(いかづち)が走る。両脚が跳ね上がって、かはっと衝撃に咳込んだ。身の程知らずに太陽を慕った娘。奇跡の降臨は身を滅ぼす。わかっていても、求めずにはいられなかった。
「やっ、ああっ、あああああっ!」
 叫び声に、辺りを漂っていた墨文字が一斉に震えた。宙を伝播する、声の軌跡が見える。伝わる、波紋。真っ白い空に虹色の輝点が浮かぶ。
 自分の体が炎と化すのを、一瞬確かに見たと思った。


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