無口な女の子とやっちゃうエロSS 四言目 at EROPARO
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[前50を表示]
150:名無しさん@ピンキー
08/01/15 02:16:33 h4r1eF0u



151:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:00:05 M8MEl8/9
>>150
ちょw 空レスで150取るなw
なんかうまいこと書いて150取ろうと思ったけど思いつかなくて断念した俺に謝れw

152:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:29:02 vEhd3A2P
>>151
……ばか

153:名無しさん@ピンキー
08/01/15 22:31:06 3MopNIFV
>>151
逆に考えるんだ。これは無口×無口フラグだと…!

154:名無しさん@ピンキー
08/01/15 23:29:17 h/OOCufR
素直になれない無口娘と素直になれない無口男のカップルって破綻しないか……?

155:名無しさん@ピンキー
08/01/15 23:59:30 MIoVX7Gj
どう素直になれないかにもよるかと。
ツンデレ気味なのかネガティブ気味かで相手の反応も変わるだろう、と思う。

156:名無しさん@ピンキー
08/01/18 00:39:28 pcXwg/Do
>>153


「…」
「…」
「……」
「……」

別に俺達はにらめっこをしている訳じゃない。
―恋人同士が裸で愛を語り合う―言ってしまえばナニの最中である。
で問題がひとつ。俺も彼女も極端な無口だ。
会話ひとつなくこの状況になっている。


俺は無口ではあるが普通の男性である。惚れた彼女を気持ち良くさせてみたい。
彼女と体の関係が出来てから数度。ナニの最中、口から言葉が出たためしはなく、耳にしたのは微かな息の乱れのみ。
(事後に感想を聞くと顔を赤くして頷いてくれたので満更感じてない訳じゃないらしい)

今日こそは彼女の口から感極まった声を聞いてみたい。
俺はそう意気込むと、僅かに上下する控え目なバストに口を近付けた…



こうですか?凡才にはわかりま(ry)

157:名無しさん@ピンキー
08/01/18 00:57:12 cPNQZOQn
>>156
つづき かいて

158:名無しさん@ピンキー
08/01/18 01:11:48 0TpI+8Ya
HDD整理してたら、昔行った観光地の写真が出てきて、そこから沸いた妄想を打ち込んでみた。

 エロどころかSS書くの自体初めてだから、嫌な予感がしたらタイトルの「Beautiful sees beautiful」を即NG指定推奨。

 シチュ:無口新妻、蜜月旅行

159:「Beautiful sees beautiful」 (1/6)
08/01/18 01:12:21 0TpI+8Ya
「Thank you for choosing American Airways today, the member of the Lone Star Alliance...」
機体が滑走路を外れ、平行誘導路に入ったころ、ようやく彼女に握りしめられていた俺の左手が解放された。

「...have a great day here in Chicago, or wherever your final destination may be...」
 やがて飛行機はスポットに駐機し、機体前方から降機が始まる。俺はオーバーヘッドから、2つのカバンを降ろした。1つは俺の、もう1つはベルトサイン点灯からついさっき迄、ずっと俺の手を握り続けていたこいつのもの。

 こいつのも俺のキャスターバックの上に載せ、開いた片手を差し出す。

 その手は無言のまましっかりと握られ、案の定降機後も離されることはなかった。が、もちろん不快なわけではないことは先に言っておく。なにせ今まで7年近く互いにすぐ近くに居、これからさらに何十年、一生涯を共に過す

パートナーのすることである。
 右手は俺の手を掴みながら、首は左右きょろきょろと初めて見る風景を眺めている。その仕草がどうにも愛らしくて仕方がない。



「……だって…英語……分からないし…」

機内で、来る入国検査を心配してか、彼女に相談を受けた。…とはいっても無口な彼女のことだ。日本語で質問されても、返答は単語最高3つ位までだろうが。
 入国審査で使う英語なんて観光客が特に気に病むほどのことでもないとは思うのだが、そこが彼女の特徴である。
 悪く言えば若干ナーバス、よく言えば繊細。それゆえ過去幾度の行き違いもあったりしたのだが。

「まあ、確か入国も税関も1家族ずつできた筈だから、俺がどうにかするよ。税関カードにいたってはもともと1家族1枚だし。何の問題もないから。」

言って、自分が少し照れてしまった。
 籍は早めに入れておいたが、昨日(あるいは今日か)式を挙げ、その日の最終便に乗って今ここに居る。もちろん自覚してはいたが、互いが夫婦、家族であるとはっきり口にするのは俺にはこれが初めてだった。

やばい。今度は俺が無口になる番だ…
 こうなると、逆に俺の顔を覗き込んでいたずらっぽい笑みを浮かべてくる。

やばい、破壊力ありすぎ……

160:「Beautiful sees beautiful」 (2/6)
08/01/18 01:12:49 0TpI+8Ya
俺がその場所を蜜月旅行先として彼女に提案したのはほんの悪戯心だった。
 言葉も出なくなる程の美しい景色を日頃無口な彼女に見せたらどのような反応をするのか実に楽しみだ、という意味である。

……言っておくが、俺は決して彼女をいじめて楽しみたい訳ではないぞ。
 ただ、何年もの間、彼女と友人として、恋人として、婚約者として過ごしてきた訳だが、やはり彼女は俺が今でも知らない表情をたくさん持っている。
 ……その一つひとつを見つける度にいちいちときめいてしまう俺も俺だがorz
 いかにせん、俺にはそれをがどうしても楽しくて、嬉しくて仕方ない訳だ。いまさらだが。

馬鹿なことをセルフナレーションしている間に、オヘアから飛んできた乗継便は最終目的地に到着した。今日の宿はここからレンタカーでおよそ40分、さほど遠くない距離である。
 空港を出、進路を北西に取った。

 途中のガソリンスタンドで、飲み物とスナック、そして俺のひそかな楽しみであるロトくじを買う。アメリカ最大規模のタイプで、昔見たほどジャックポットはたまっていなかったが、それでもその額、年末ジャンボ前後賞付1

0年分を軽く超えている。これさえ出ればこのきれいな嫁と平日・土休日問わず、一緒に居られるんだがなぁorz...

 それを本人に行ってみたら、ちょっとむすっ、とした顔をして、
「…働かなきゃ、だめ」
 とのこと。イエス、オフコース、マム。

 夜も近いので、途上でレストランに寄る。最近日本にも進出してるから、東京なら渋谷や南大沢の人は知っているかもしれない某大手ステーキハウスだ。大阪梅田でも確か見たな。

 450グラム位の大きなステーキを前に唖然とする彼女も見てみたいが、長旅の直後のそれは流石に自重したほうがいいか。
 とりあえず、巨大なタマネギフライの化け物と、真っ赤なチキンの前菜に驚いてもらうことにしよう。

161:「Beautiful sees beautiful」 (3/6)
08/01/18 01:13:31 0TpI+8Ya
…………チキンは自重した方がよかったかorz
 はじめ、彼女は運ばれてきたチキン、バッファローチキンと呼ぶが、を俺がタマネギに手を出している間にまっすぐ口に運んでしまった。さすがにそれはつらい。
 口に入れた時点で目に見えて表情が変わったのは言うまでもない。これでは無口な彼女でなくとも、舌の痛みに言葉が出なくなる。
 このバッファローチキンは味付けがとにかく辛いので、ブルーチーズソースをつけてマイルド化しないと、よほど好きな人でないとつらい。
 アイスティーの入ったグラスと、ブルーチーズを付けたピースを差し出した。どうやらこちらはお気に召したらしい。

……辛いのを知っててなぜ先に言ってくれないのかと言われた。悪い。指摘するの忘れてた。スマンorz......


メインに頼んだステーキも、店で一番小さい(といっても200g前後あるが)が肉質が相当にいいもので、食が細くはないとはいえ、彼女でもサイドのジャガイモごとぺろりと平らげてしまった。
 俺も、式中ほとんど食べられず、その後もここまでゆっくり食べる機会がなかったため大分腹が減っており、彼女と同等か少し多いくらいを食べきってしまった。


……いつも思うが、俺たちはここでこうやって何の疑いも無く、しかも俺は骨付きの牛肉を食っている。が、なぜ当局は20ヶ月以下のみが輸入可だったか?の訳の分からない輸入制限をかけてるんだろうか。それを彼女に聞いてみ

たら案の定思考のループにはまってしまったようだった。

 まあ、美味いからいいや。小難しいことは。

162:「Beautiful sees beautiful」 (4/6)
08/01/18 01:14:04 0TpI+8Ya
車を走らせ、さらに州間道路を北西に進む。
 国境近くの公園からもそう遠くないホテルのパーキングに車を止めた。運転前に場所は確認したものの、界隈予想以上に一方通行が多く難儀したが…

 トランクから2人分の荷物を取り出し、チェックインを済ます。中層階のダブルルームだ。

カードキーを差し、ドアを開ける。ドア脇の照明スイッチを操作し、部屋の明かりを灯す。
 二名分の荷物といってもスーツケース1個と手荷物程度、を運び入れる。




部屋のドアが閉まる。
 
それは俺からの行動だったか… それとも彼女からだったか。そんなことはどうでもいいがとにかく、ロックがかかる音と同時に俺たちは、唇を合わせていた。
 持っていた手荷物カバンを寝台に放り、彼女の肩を抱く。それを合図に、彼女のほうから深いキスに移行してきた。
 30秒か1分か、時間の感覚をわすれ、互いに相手の口内を楽しむ。両方とも、食後に噛んだガムの香りだ。

やがて、唇同士を離す。そのまま俺は自分のを、彼女から離さず、舌を這わせつつ、顎から首まで滑り降ろす。
 胸元に近づいた途端、彼女は俺の袖を引っ張ってきた。もう片方の手は、そのかわいらしい指でベッドを指している。

 その方向に彼女を、押し倒した。

163:「Beautiful sees beautiful」 (5/6)
08/01/18 01:14:38 0TpI+8Ya
蜜月旅行というシチュエーションからか、なんとなく気持ちが焦る。が、なれたもので愛妻を産まれたままの姿にするのにはそうかからなかった。
 あの場所はもうよく濡れている。彼女も同じ気持ちだったらしい。
 彼女のほうも、俺のズボンのベルトに手をかけ、トランクスごと降ろしてきた。下だけ裸というのも何なので、俺も上を脱ぎ捨てた。

再び唇を重ねる。そのまま、手でもう一度彼女の局部に触れてみた。相当濡れているらしく、もうこのまま挿れても問題なさそうだ。
 一言、その旨確認する。微笑み、頷いてくれた。 


7年程付き合って、内6ヶ月は婚約者という関係、その間に一度も欠かずしてきたことは、今日はしない。
 学生のときはもちろんだったが、やはり婚前ということもあり、つい最近の交わりのときも、今まで避妊を欠かしたことはなかった。

が、もう今その必要は無かった。モノを、彼女の入口につける。
 彼女の熱を感じる。彼女はどう感じているのだろうか。聞いてみたが、顔を耳まで真っ赤にして、答えてくれない。
 そのかわいらしさに負けた俺は、一気に挿入した。

ある意味初めての経験に、あとは二人とも流れるままだった。彼女の中が俺のモノに絡みつき、締め上げてくる。ひだのような感覚が凄い。
 彼女も同じなようで、新しい感覚に、普段よりもやや高めの声を上げている。

身体と身体がぶつかる音と、結合部からの湿った音、そして彼女の高いあえぎ声が耳に入る。何度と無く聞いているはずなのに、どれも俺の感覚を高めて仕方が無い。
 ましてや初めての生での挿入である。情けないようだが達するまでにそう時間はかからなかった。

「…っ、そろそろ出るぞっ」

彼女は、あえぎ声のなかに一言、消え入るような細い声ではあったが、確かに「出して」と答えてくれた。

 そして、俺は彼女の最奥に、白濁をぶつけた。

 と、彼女もそれと同時に全身を弛緩させた。



抱いていた肩から腕を離す。
 くてん、とした彼女の隣に俺も寝転がった。まだ少し震えている彼女に声をかける。

「…なるだけ早く出来るといいな。俺たちの子。」

「……できるよ。私たち、だって… すごい相性いいもの…」

久しぶりの長い(?)返答に俺はつい嬉しくなり抱きついてみた。と、同時に下腹部に俺以外の手の感触が。

「……私も、早くあなたとの子供ほしい…」
「つまり…もう一度しよう…と?」

彼女の細い手に握られたモノは、素直にももう硬度を取り戻している。

 もちろん、このあとは1回では済まなかったご様子。念のため。 

164:「Beautiful sees beautiful」 (6/6)
08/01/18 01:15:10 0TpI+8Ya
昨晩は早い時間から夜間完全燃焼したのがよかったらしく、図らずとも二人とも深夜過ぎに睡眠に入る、ということになったため、ジェットラグの影響は最小限に済んだ。
 それなりに片付けてから、館内のレストランで朝食をとり、9時過ぎに宿を出た。荷物だけは車に積み、すぐそこの公園まで歩いた。

 二名分の雨合羽を買い求め、エレベータで下の乗船場にでる。船には10分ほどで乗船出来た。

 やがて、船は動き出し、聞こえつつあった轟音の元に近づく。船体進行方向左方に陣取っていたため、それが近づいてくる迫力がすさまじい。

「すごいもんだろ?」
彼女に声をかけてみたが反応は無い。まあ、この300m近くの幅を絶え間なく轟音をたてて水が落下してゆく圧巻さには言葉も出ないだろう。

「この滝はいわゆるアメリカ滝と呼ばれていて…」
船内のアナウンスを適当に訳して聞かせると、彼女は流れ落ちる水の塊を見つめながら頷いた。

やがて、船はもう数百メートル上流側に進んだ。ここでも、彼女の視線の先は固定されている。

「この滝はカナダ滝といわれていて、これがよく写真や映像で見るナイアガラの滝…」
アナウンスとパンフレットから仕入れた知識で告げた。が、相変わらずその視線は流れ落ちる莫大な量の水に注がれている。

 横から、俺は彼女の顔をファインダー越しに覗き込んでみた。


 そのときの写真? HDD、DVD、携帯どれにでも入ってるよ。タイトルは…


165:「Beautiful sees beautiful」 (7/6)
08/01/18 01:15:41 0TpI+8Ya
以上、スレ汚し御免。

 初めて書くSSがエロパロ板というのはハードルが高すぎたといまさら反省。

 ってかエロと比べて何だよ、そこまでのくだりの長さは。無口スレなのに無口さが現れてねえよ ぜんぜんエロくねえよ orz...

 神職人様によるスレ早期浄化と無口娘の幸せを心から祈る。

166:名無しさん@ピンキー
08/01/18 01:20:11 QJB8zyZs
>>165
ブラボー……おお、ブラボー……!!
素晴らしいじゃないか、なにを謙遜する必要があるのやら。
GJですぞ!

167:名無しさん@ピンキー
08/01/18 01:21:18 cPNQZOQn
>>165
救世主が あらわれた!

168:名無しさん@ピンキー
08/01/18 01:30:31 NydNEw92
>>165
ほうほう、君は神が見たいのかね?
つ鏡

つまりはGodJobってことさ。

169:名無しさん@ピンキー
08/01/18 03:35:34 C8oz7lMu
>>165
GJ!いいなこういうの。なんつーか、いいよな

>…働かなきゃ、だめ

この言葉に萌えると同時に仕事へのやる気が出てきたのはナイショ

170:名無しさん@ピンキー
08/01/18 08:14:34 2XCoN0p2
書き手もわかってるようだが、何故に無口スレ?
新婚スレの方が良いのでは?
作品自体は良いと思うけど、蕎麦屋で美味いラーメン出されたような違和感が...

171:名無しさん@ピンキー
08/01/18 08:49:55 KAS0i5Jm
>>165
謙遜するな、GJだよ
ちょっと意見なんだが、文章中にorzはいらないと思うんだ



>>170
オーケー、まずはスレタイを読むんだ

無口以外は指定ないだろ?つまり、無口娘となら何やってもいいのだよ!!

……あれ、なんか間違ってるかな

172:名無しさん@ピンキー
08/01/18 11:29:36 y39dbEjl
>>165
これはなんという大瀑布GJ

173:名無しさん@ピンキー
08/01/18 13:15:19 QC0mo1Am
>>165
GJ

>>171
作者が言ってるように無口さが現れてないからじゃね。
まあ、エロパロ板は少しでもスレタイに掠ってれば賞賛の嵐になる
暖かな場所だしね。エロさとか、無口さとかは気にしなくてもOK。

174:名無しさん@ピンキー
08/01/19 06:20:45 q6ZhXnmH


175:名無しさん@ピンキー
08/01/19 06:37:50 VunQI01y


176:名無しさん@ピンキー
08/01/19 13:53:14 iN/M42oq
あ?

177:名無しさん@ピンキー
08/01/19 22:13:22 0qcMk4FN
あ??

178:名無しさん@ピンキー
08/01/19 23:33:34 1xXYyb1M
・・・あ・・。

179:名無しさん@ピンキー
08/01/20 00:08:19 rzkiYQLw
あ、あのっ…………「あ」だけじゃなくて……その、もっと……しゃべってください……っ。

180:名無しさん@ピンキー
08/01/20 01:18:14 d1xwMsi7
>>179
やっと喋ってくれたね
嬉しいよ、無口な君が大好きだけどね

181:「あ」から連想して即興でこんなの書いてみた
08/01/20 01:35:21 7c6Wz5yI
「さっき何か言った?」
 こっちを振り向いて彼が私に尋ねてきた。
 私はなんでもないと首を振る。
「いや、『あ……』とかなんか言いかけたように聞こえたんだけど」
 そう言って彼は右手の缶コーラを一口飲んだ。
 耳がいい。鈍いのか鋭いのかはっきりしてほしい。
 呟いたわよ。呟きましたとも。
 隣を歩きながらなんとか手をつなぎたいと思っていたのに、喉が渇いたからって自販機に走り寄っていっちゃうんだもの。
 思わず声の一つくらい漏らしますとも。
 不満はたくさんある。
 こっちの気も知らない脳天気な目の前のクラスメイトの態度とか。
 そんな彼のことが好きで好きでたまらない自分の気持ちとか。
 好きなのにどうしても一歩が踏み出せない臆病な自分の性格とか。
 こうしていっしょに帰ってるのだって、委員の仕事で遅い私と部活をやっている彼の帰る時間がたまたま合うことが多いだけで。
 私と彼はなんでもない―悲しいくらいになんでもない、ただのクラスメイト同士なのだ。
 ああ、またため息出そう。でも出したら出したで、
「なーんか元気ないな。悩みごとあるなら話せよ? まあおとなしいのはいつもか」
 軽口を叩きながらも優しい声色に、私は嬉しくなる。同時に寂しくなる。
 あなたの普段通りの気配りが、一番私に堪えるのに。
 好きだからこそ、特別扱いされたいのに。
「あ、ヤバい! 急ぐぞ!」
 急に彼が私の左手を掴んだ。
「!?」
 私の驚きなんか少しも考慮せずに、彼はいきなり駆け出した。引きずられそうになりながら、慌てて私もいっしょに走り出す。
 点滅する青信号が赤になるとほとんど同じタイミングで、私たちは横断歩道を渡り切った。
「ふー、間に合った」
 疾走直後の深い息を吐いてから、彼は私に顔を向けてくる。
 そしてとても楽しそうにニカッと笑った。
 気恥ずかしくなった私は反射的に顔を伏せる。
「ワリィ。信号変わりそうだったからつい」
「……別にいい、けど」
 ようやく出た言葉がそれだった。
 私のバカ。もっとマシな言い方あるはずなのに。
「ホントごめんな。委員長運動苦手なのにな」
「……」
 何か言いたいのに、どうしてこういうときに私は何も言い出せないのだろう。
 でも―
「……」
 いまだに握られてる手の感触が、そんな葛藤なんてなしにしてくれそうなくらいに、温かい。
「あれ、委員長機嫌直った?」
「……え?」
「さっきより表情明るいから」
「…………」
 顔が真っ赤になったと思う。走ったのとは関係ない熱さが頭に上り、焼死しそうなほどに恥ずかしくなった。
 って、なに恥ずかしがってるのよ。ちょっとくらいガンバレ私!
 私は恐る恐る顔を上げると、精一杯の笑顔を浮かべて言った。
「走るの……ちょっとだけ、楽しかった……かも」
 その言葉に彼はまたニッコリと笑った。
「悩みごとあっても体動かすとスッキリするしさ、委員長も今度から運動してみたら?」
「……うん」


 それから私たちはぽつぽつと話をしながら帰り道を歩き、駅前のバス停で別れた。
 彼はなんだかいつもより楽しそうだった。
 私も、とても楽しかった。
 精一杯頑張った甲斐があったと思う。
 告白は……さすがにまだできないけど。

182:名無しさん@ピンキー
08/01/20 01:55:08 KlhknwlB
すばらしい。
無口少女視点のSSは少ないからそれだけでも新鮮だというのに、さらにそのクオリティが高い。

後に続いても良い話だと思うけど、ここで終わらせる掌編とするのもまたよし。


つまり何がいいたいかというと、GJです、と。

183:名無しさん@ピンキー
08/01/20 01:55:31 CE6EUMR9
すばらしいwwwwww

184:名無しさん@ピンキー
08/01/20 05:22:06 rBvwwJt2
>181
続きが読みたい
いいんちょがどんなふうに赤面してドキドキしてらぶらぶになるのか知りたいよ

185:178
08/01/20 10:18:30 bz3uwMe1
>>181
GJです!
悪のりで書いた「あ」をこんなにいい作品にしてくれてありがとう!
できれば続けてほしいな・・・。

186:名無しさん@ピンキー
08/01/20 12:08:03 +3zZ2lUI
GJ
女の一人称って、他にあったか?

187:名無しさん@ピンキー
08/01/20 12:11:16 YBw/25fP
年明けくらいに流れ着いたからよく知らないけど、とりあえず前スレのリレー小説は半分くらい女視点だった希ガス。
あとクリスマスのサンタの奴の後半分。

188:名無しさん@ピンキー
08/01/20 15:23:02 VlIRLHhY
>>186
小ネタだけど>>139もじゃね?



189:名無しさん@ピンキー
08/01/20 19:45:46 RMr2jlVT
パイパンって破壊力高いよなー
何故だろう

190:調子に乗って書いてみた。委員長と彼 図書室編
08/01/21 00:43:02 6FHcUJg8
「委員長、ちょっといいかな」
 図書館で本を読んでいると、後ろから声をかけられた。
 振り返ると、席のすぐ後ろに私の片想いの相手が立っていた。
 どきりとする。なんでここに?
「何読んでたの?」
 彼の問いに私は慌てて文庫本を持ち上げ、表紙を見せた。サン=テグジュペリの『夜間飛行』。
「おもしろいの?」
 真っ白な頭で反射的に頷く。えっと、私はおもしろいから頷いていいんだよね。あ、でも彼にはどうなんだろう。
「委員長ってたくさん本読んでるよね」
「え……」
 彼の言葉に私は戸惑った。
 読書は好きだけどそんなにたくさんは読んでない。一ヶ月に十冊も読まないときだってあるし。
「そんな委員長に相談があるんだけど……」
 彼は顔を寄せ、神妙な声で囁いてきた。なんだか恥ずかしい。顔近いよ顔。
「おすすめの本、教えてくれない?」
「……え?」

 現代文の夏休みの課題が読書感想文だったのを思い出したのは、彼が先生に対して文句を並べ始めてからだった。
 宿題の愚かさ、感想文の無意味さ、生徒に対する先生の容赦のなさをひたすら嘆く彼。ちょっとおもしろい。
「でさ、なんかこう楽しく読めるやつない? 感想文書きやすければなおいいんだけど」
 私はしばし考えて、席を立った。
 向かった先は小説コーナー。ハードカバーの小説本がずらりと並んでいる。
 私は一冊の本を手に取ると、ついてきた彼に差し出した。
「『第三の時効』……ってミステリー?」
 私は頷く。横山秀夫は警察小説中心でミステリーというよりはハードボイルドだけど、おもしろいし感想も書きやすいんじゃないかな。
 しかし彼はうーんと悩ましげに唸った。
「ミステリーって頭使いそうだなー。厚い本って長いしちょっと苦手かも」
 ……長いかな? これって400ページあったかな。500はさすがになかったと思うけど。
「もうちょい短いやつないかな」
 そう言う彼を連れて、今度は文庫コーナーに入る。短いやつだから短篇だよね。
 短篇と言えばショートショート。星新一が思い浮かぶ。でも感想文は書きにくそう。それなら、
「『友情』? えっと、昔の本だっけ」
 差し出した本のタイトルに、彼はそう言った。昔と言うほど昔でもないけど。
「……難しかったりしない?」
 私は首を振った。実篤の文は読みやすいはずだ。『友情』は短い話だけど感想文も書きやすいと思う。
 私の否定にほっとする彼。その様子はなんだかかわいい。
「ありがと、委員長。これにするよ」
 笑顔とともに礼を言う彼に、私ははにかんだ。
 私を頼ってくれたことがとても嬉しかった。そして、それに応えられたことが嬉しかった。
「あ」
 不意に彼が思い出したように呟いた。
「さっき委員長が読んでたの、なんだっけ?」
「え……や、夜間飛行」
「それ書いた人のさ、他の本教えてくれない?」
「……?」
「いや、せっかくだから委員長と同じ本読もうかなーって。でもまったく同じっていうのもおもしろくないからさ」
「……」
 驚きとか戸惑いとか、色々よくわからない感情がない混ぜになって、私の心をかき乱した。
 何を思ってそんなことを言うのだろう。対抗? 共感? それとも……
 私は外国作家のコーナーで『星の王子さま』を手に取り、それを彼に渡した。彼はまた笑顔を浮かべてありがと、と言った。
 彼にとっての『いちばん大切なもの』ってなんだろう。やっぱり目に見えないものなんだろうか。

 図書室を出るときに彼が言った。
「今度お礼したいからさ、なんか考えてて。いつでもいいから」
 すっごく驚いたけど、すぐに駆け出したいくらい嬉しくなった。別にお礼なんていらないけど、嬉しかった。
「うん……考えとく」


 彼を想うこの気持ち。
 それが私にとっての『いちばん大切なもの』だ。

191:名無しさん@ピンキー
08/01/21 00:45:31 6FHcUJg8
二行目、図書館じゃなくて図書室だったorz

192:名無しさん@ピンキー
08/01/21 01:06:55 c6zcmjcQ
でかい進学校なら学校の図書館ってのもアリ
ウチもそうだった





男子校だったけどな!


とにかく委員長が読めて嬉しい
もっと調子に乗って書いちゃってくれ!

193:名無しさん@ピンキー
08/01/21 07:58:19 RsQ0RJoM
ケータイからgj

194:名無しさん@ピンキー
08/01/21 10:35:50 7mWYt31G
これはGJとwktkが止まらない

195:名無しさん@ピンキー
08/01/23 01:48:57 UwMMjWMh
いまさらながら、保管庫の更新乙です。

196:名無しさん@ピンキー
08/01/24 03:27:25 TSgfRSKY
・・・・・・寒い

197:名無しさん@ピンキー
08/01/24 23:25:33 sHTxo7sm
携帯から星

198:名無しさん@ピンキー
08/01/26 04:25:46 Jgdgkibu
・・・眠いけど・・・ほひゅ・・・

199:保守替わりに
08/01/26 10:33:02 kLy+rv84
朝の満員電車。
私はいつも乗る度に憂鬱を感じる。
特に最近に至っては、嫌気すら覚えるようになっている。


学校近くの駅までの20分。
乗って暫くすると…

「…!?」

まただ。私のお尻をなでる手の存在。痴漢されている。

入学した直後2、3度された後は無かったのだが、ここ2週間は電車に乗る度にお尻を触られている。

私にとって不快以外の何者でもない。が人見知りで無口な私には、大声を出して助けを求める事がどうしてもできなかった。
その事が相手を増長させているのを知りながら。
いつもの様に黙って耐えるだけだ。そう考えて身を固くした。

だが

「何やってんだよ!!クソ野郎!!」

電車の中に怒声が響いた。


次の駅で痴漢を駅員に引き渡したは私と同年代の男の子。彼は私に微笑むと走って去ってしまった。
言葉を交わす間も無かった。もっともお礼の言葉すら満足に言える自信は無かった。



電車に乗る度に思い出す。人見知りで無口な私が少し変わるきっかけを。そして大好きな彼との出会いの出来事を。

200:名無しさん@ピンキー
08/01/26 12:43:16 21bTEjXK
>>199
続きがすげー気になるんですけど

201:名無しさん@ピンキー
08/01/26 13:33:35 16j7GnTX
>>199
やられたあああ!? 温めていたネタをっ!
同じネタを先に書かれるというのがこんなにも悔しいものだとは思わなんだわ。
GJ!

202:名無しさん@ピンキー
08/01/26 17:36:10 hYfMfriR
ならば書くんだ

203:名無しさん@ピンキー
08/01/26 17:37:39 hYfMfriR
ならば書くんだ

204:名無しさん@ピンキー
08/01/26 17:39:52 hYfMfriR
連投しちまった……orz
すまん


205:名無しさん@ピンキー
08/01/26 17:46:07 Xwf9HzSb
一人で三連投とは……無口スレにあるまじき暴挙

206:名無しさん@ピンキー
08/01/26 18:33:41 8H4FbT+C
>>199
プレリュードとしてはGJ!
さて続きが楽しみだ。

>>201
そう言うときは、
・アプローチの仕方を変えてみる
 (主観をヒロイン、オトコ、第三視点などに変更)
 (性格設定の差別化)
・新しい作風、語り口に変えてみる。
 (シリアス、コミカル、文体の変更)
 (時代設定を少し昔にする、または近未来)
・アニメなどの二次創作に転用する。


などなど、いくらでも活かす道はあります。

とにかく、暖めるだけ暖めたら、ゼヒ書いてみよう。





・もう、このネタは捨てる
 それはそれで潔いかも知れません。
 しかし、後悔はありませんか?

207:名無しさん@ピンキー
08/01/26 20:22:11 16j7GnTX
>>202.>>206
助言ありがとう。なんとか頑張ってみるわ。

208:名無しさん@ピンキー
08/01/27 13:09:18 wbfFKOcf
実はここまで全部言葉に出してない。

209:名無しさん@ピンキー
08/01/27 16:36:23 eX5wajti
>>208それは幼馴染みがテレパス(超能力)を得たが、代償として話せなくなり、結局主人公にしか心を開かなくなるという話を君が書いてくれるって事だな!
 
安心しろ!言葉にしなくても分かるぜ!

210:199
08/01/27 20:08:14 +G0i42HO
>>209
寧ろ君がテレパスだww
>>201
ネタを先に取ってすまない
一回限りの保守ネタのつもりだったが、何とか続編らしき物を作ってみる。
それで勘弁してほしい。

211:名無しさん@ピンキー
08/01/27 21:37:20 FDP1RleZ
普段より少しだけよく喋る無口娘に足コキされたい

212:名無しさん@ピンキー
08/01/27 22:30:26 DG9uVPSJ
俺が代わりにやってやるよ

213:名無しさん@ピンキー
08/01/27 23:37:11 u4LvDjMW
>>211

 彼女が俺に選択肢を投げて寄越してきた。
「穿いたままと穿いてないのと、どっち」
 俺はしばらく考えて、
「……穿いたままで」
「ん」
 彼女は頷くと、ベッドの縁に座った。目の前に座るよう顎で促され、俺は彼女の前、床の上に腰を下ろす。
 俺がズボンを脱ごうとすると、ボタンを外したところで細い脚が伸びてきた。
 黒のニーソックスに包まれた彼女の脚。こちらのズボンを奪い取るように、ゆっくりと脱がしていく。
 脱がしやすいように腰を浮かす。両足がトランクスごとズボンを脱がし、俺のモノが顔を出した。
 半ば硬くなっていた性器が一気に屹立する。彼女の目にさらされたことで反射的に興奮してしまった。
 彼女は薄く笑みを浮かべると、ズボンをさらに俺の足首までずり下ろした。
「開いて」
 短い命令。俺はごくりと唾を呑み、よく見えるように股を広げた。
 彼女の笑みが深まる。両足がつい、と動き、正中線の一番下にある部分に触れてきた。
「う……」
 柔らかくざらつく布の感触に俺は思わず呼気を洩らした。
 右足の親指が肉棒の付け根を押さえ付けてくる。反対の左足はそれを支えに右の側面を足裏で擦りあげてくる。
 右足の指が付け根を細かく撫でた。
「くっ……、うぅっ……」
 ニーソックスに覆われているために指は不自由な状態だ。それでも器用にこちらを刺激してくるその足遣いは、彼女の見事な技だった。
 前を見ると、彼女の顔が楽しげに笑っていた。
 さっきまでの小悪魔的な笑みではなく、どこか嬉しそうな笑み。
 俺が感じていることが嬉しいのかもしれない。俺もちょっと嬉しくなった。
 足の動きが加速する。ミニスカートから伸びる両脚が艶めかしく踊り、スカートの中がこちらを誘惑するかのようにチラチラと覗く。
 両足が棒を挟み込み、上下に強くしごいた。
「うわっ……くうっ」
 ただしごくだけなら手の方が絶対楽なのに、こうして不合理な刺激の方が興奮するのはなぜだろう。
「なぜかしらね」
 彼女が俺の心を読んだかのような言葉をはいた。
 思わず顔を上げると、小首を傾げて彼女は言った。
「穿いたままが気持ちいいなんて……おかしい」
「い、いや、だって」
「そもそも……足でなんて、間違ってる」
 冷淡な言葉と裏腹に、その間にも足は激しく動く。

214:名無しさん@ピンキー
08/01/27 23:40:01 u4LvDjMW
 俺は何も言えない。柔らかい足の感触に耐えるので精一杯で、とても返事をする余裕なんてない。
「でも、不合理が気持ちいいというのも―悪くない」
 彼女の右足親指が亀頭を裏からぬらりと撫でた。
「っ……!」
先走る透明な液体が黒い布に絡み、足によって棒全体に塗り込まれていく。
 左足の爪先が裏筋を撫で上げた。
 さらなる快感が襲ってきた。先の方はどうしても敏感だ。それをこんな立て続けに、
「も、もう……やばっ……」
 その瞬間彼女は右足の裏で鈴口を押し潰すように擦り撫でた。
「うっ!」
 それが合図となったかのように、俺はそのニーソックスに向かって勢いよく射精した。
 彼女が驚いたように右足を引く。飛び出した精液は魚のように空中を跳ね、彼女の脚やスカートを汚した。
 俺はそのまま全てを吐き出そうと下腹部に力を込めた。精液は止まることなく次々と溢れ飛び、床にも、俺自身の脚にも降りかかった。
 ようやく全てを出し切り、俺は深い息を吐く。
 彼女の足裏と亀頭の間に白い橋がかかっている。彼女はぼんやりとそれを眺めている。
「すごく……気持ちよかった。ありがとう」
 俺は礼を言うと、テーブルの上のティッシュ箱に手を伸ばそうとし、
「まだ」
 彼女の声に動きを止めた。
「私も、気持ちよくなりたい」
「い、今から?」
 頷く彼女。
「で、でも俺、今のでかなり出し切った感じで」
「ガンバレ」
「……しばらく休ませて」
「ダメ」
 彼女は楽しそうにしながらも、顔を上気させている。スイッチが入ったのかもしれない。
 彼女はミニスカートの端を軽く持ち上げると、小さく微笑み、
「穿いたままと穿いてないのと……どっち」
 薄い水色のショーツが際どく見え隠れする。
「……穿いたままで」
 ため息と共に呟くと、彼女は嬉しげに笑みを深めた。

215:名無しさん@ピンキー
08/01/27 23:54:46 u4LvDjMW
>>211のリクエストに応えただけなので続きはありません
本番まで書くと普通の話になるわけで
ちゃんとリクエストに応えられたかどうかはわかりませんがとりあえずこんな感じで

216:名無しさん@ピンキー
08/01/28 00:04:50 EAjsuoaP
>>215
次の内のどれかを選べ

1.また足コキ続きを書け

2.また足コキで続きをぜひ書いてください

3.というか本当にGJだから書いてください

4.GJGJGJ!!

217:名無しさん@ピンキー
08/01/28 00:12:18 8hDY4f8H
>>216
まてまて、
5.で、本番マダー?
を入れてくれはしないだろうか?

つーわけでGJ!

218:211
08/01/28 00:51:34 P8HCrzR7
>>215
あなたが神か

…まさかホントに書いてくれるとは思わなかった。
これで娘の病気も治ります。

219:名無しさん@ピンキー
08/01/28 03:07:44 boco7en+
無口なSっ娘ってイイネ!!

220:名無しさん@ピンキー
08/01/28 13:53:37 6GrbECYP
>>219
ヤってるときだけSに豹変する無口ちゃんの方が好み。
ところで妙なIDだな。

221:名無しさん@ピンキー
08/01/28 14:19:09 yO79RE0v
>>215
GJ!!
積極的な無口っ娘もなかなかいいモンだな

222:名無しさん@ピンキー
08/01/28 22:28:52 EAjsuoaP
>>219
ボコ7円+


なんという……ネタに出来んIDだっ!!

いやまぁ自分もだが

223:名無しさん@ピンキー
08/01/28 23:46:26 yzONjBjc
>>222
いい味っすと土下座してるじゃないか
無口で語るとは…
恐ろしい子…!!

224:名無しさん@ピンキー
08/01/29 23:08:42 kBdgfv5A
>>207
俺は206なんだけどさ、このスレで初期に書いた短編を長編にリファインしてるんだけど、
そのネタをテレビCMにやられちゃったんだよね。大阪にある遊園地のCM。
マイナーすぎて、ネタの逆輸入も出来やしない。


225:名無しさん@ピンキー
08/01/29 23:33:01 WcRvCgPm
昔『〇〇ぱー〇〇ぴー〇〇ぽー』ってCMやってたところ?

226:名無しさん@ピンキー
08/01/29 23:58:56 kBdgfv5A
それ。

227:名無しさん@ピンキー
08/01/31 16:39:25 5JK/Os2z
生まれてからずっと大阪在住だが何処だか分からんorz

228:名無しさん@ピンキー
08/02/02 10:59:16 rX9Kwva3
ひらかたパークか
いつの間にか菊人形やらなくなったな

229:ふみお
08/02/03 12:42:16 +t2sQFWu
節分の小ネタを投下します。

「豆を食おう」

放課後の科学教室。
春うららかな日差しが降り注ぐ、暖かな室内―
―とは、間違ってもいえない冷え切った空気の中、“しゅん、しゅん”とストーブの上のやかんが蒸気を吹き出している。
それと連動するように、“カッ、カッ”という音が連続して混じる。
少女はぼんやりと、その音の出所を見つめている。
彼女の視界には、大きな黒板。そして、その中心には―
「電荷とは、物質や原子・電子が帯びている電気やその量であり、電磁相互作用の大きさを決めるもので―」
―先程から喋り続ける、およそ『科学者』という言葉の繊細なイメージとはかけ離れた、大柄な男の背中(とはいえ、それらしく白衣は着ているが)。
彼の人は、“カッ、カッ”という例の音を立てながら、黒板にチョークで板書きをしている。
いつもなら、それは日常的なことであり、そして、少女にとって至福の時でもあるのだが―
「―単位はC(クーロン)で、これはねじり秤を発明し、それを用いクーロンの法則を発見したシャルル・ド・クーロンに由来している。量は―」
「………せんせー」
―いかんせん、今日は事情が違う。
だから、少女は、見た目に似合わないややハスキーな声で、熱を帯びてきた男の講義を遮った。
その声で少し興が削がれたのか、やや不機嫌そうな態度で男は、声に応じる。
「……なんだね。ここからが重要なのだ。よく聞きたまえ、電荷の量は―」
「―……あ、あの。だから、せんせー……」
またも男の言葉を遮る、気弱げな少女の声。
白衣の男は再び講義を遮られたせいか、不服そうに振り返る。
男の目に映るのは、整然と机の並べれれた、白く、広い室内。
そして、その窓際の隅の席に座る、セーラー服姿の小柄な少女が手を上げている。
それ以外には、何者もこの科学教室内には存在しない。
白衣の男はそんなことには何の関心も無い様で、少女が何故、講義を遮るのか尋ねた。
「……なにか、言いたいことでもあるのかね。○○○君」
少女は、ようやく男の意識を向けられたことに喜びの色を見せるのも束の間、男の真っ直ぐな視線を受け、やや俯き、赤面しながら、言う。
「……か、科学部、今、わたししかいないんですけれど……」
消え入りそうなその言葉を受け、男はさも当然のように頷く。
「ああ。見れば判る」
『だからどうした』といわんばかりの、否、ほとんどいっているのも同じな態度。
少女は、もじもじしながら言葉をつむぐ。
「……わたし、一人のために講義するのは、どうなんでしょ、うか……」
「ふむ」
ようやく得心が行ったように男は大きく、頷く。
「なるほど。君の言いたい事はわかる。しかし、そんな遠慮は無用だ。教師たる僕がいて、生徒たる君がいる。この場合、君さえいれば十分だ」
『君さえいれば十分』などというそれだけ切り取れば情熱的に聞こえる台詞に、少女は顔を赤くする。
いつもなら、ここで顔を紅潮させたまま、『そ、そうですか』とかいって男の講義を再開させるのだろう。
そして、広い教室内で二人きりという状況に、さらに赤顔し、その幸せにひたるのだ。
だが―
「(……きょ、今日しか、チャンスは、ない……!)」
―今日は、彼女には計画があるのだ。
それを遂行するためにも、どうにかして、男の講義を止めさせなければならない。それに、
「……あの、あのあの。……中一のわたしにはすこし難しい、ような……」
いつも以上に、今日の男の講義は少女には理解不能なのだ。
語尾が消えかけるほどに弱気な少女の決死の一言は、しかし―
「大丈夫。すぐに理解できるようになる」
―簡単にスルーされてしまった。
気落ちする少女。冷静にそれを観察する男。
男は、一段落ついた、と判断したのか、再び、黒板に向き直る。
「よし。では、……えっと、どこまで話したかな……」

キラン☆

少女の瞳が鋭く輝き、一流のハンターの目つきになる。
「(……こ、ここだー!!)」
この好機を逃すものかと、少女はしれっと話題のすり替えを試みる。
「……今日は何の日か、って、ところ、です……」

230:ふみお
08/02/03 13:01:12 +t2sQFWu
あれ、書き込めない……orz

231:ふみお
08/02/03 13:02:09 +t2sQFWu
少女のあまりにも強引な誘導。
成功率は著しく低い。だがこれが成功すれば―!
「そうそう。今日は何の日か。つまり今日―」

―難なく成功。

白衣の男は話題があさっての方向に行ったのに気づきもしない。
少女は、いつもは俯きがちな顔を上げ、はにかみながら、男を見る。
「……せんせー。じ、じじじ、じつは―」
男はそんな視線と小声にも気づかず、言葉を続ける。
「―2月3日は『ナンバー2の悲劇の日』ということだね。これは―」
少女の表情が凍りつく。
………………………。
話題のすり替えには成功した。
難しい講義もなくなった。
だが。
しかし、少女の顔色ははにかんだまま、硬直している。
そう。話題が逸れたのは喜ばしいが、今日が『ナンバー2の悲劇の日』だということなど、彼女の計画には何の関係もないのだ。
よって。
少女は少し恨めしそうに、教壇の向うの白衣の背中を見つめつつ、軌道修正を試みる。
「―……もっと、有名な日があり、ます……よ?」
その一言で、男は何事かを思い出したように、天井を見つめ、手を叩く。
ようやく本題に入れると判断したのか、少女の顔に明かりが指す。
「そうか。そうだったな。僕としたことが忘れていたよ」
「……はい。今日は―」
年中行事の一つである、アレ。アレの日だ……!
「―今日は、数学の力学系分野におけるカオス・フラクタル研究の先駆者である山口昌哉氏の誕生日じゃないか……!」

ぷちん。

少女のほうから、何かが切れる音がした。
少女はおもむろに立ち上がると―
「……そうじゃなくて……!! 今日は、せ、せ、節分。です……!!」
―小声で叫ぶという偉業を成し遂げた。
「セツブン? setubun、せつぶん、拙文……?」
少女は、怪訝そうに振り返った男を真正面に見つめ……ることはできず、男の後ろの黒板の文字を見つめながら小声で、叫び続ける。
「……お、おにわそと〜、ふ、ふくわうち〜、とか……! あの、豆を食べたり……するんで、す……!」
「?」
「……あ、あああ、あとは、あの、恵方巻―」

結局、男が彼女の意図を理解したのは、彼女が、自身の言語キャパシティの臨界点を突破しかけた頃だった。

「ああ。今日は節分だったか。独り身だとこういうことを忘れがちだから困る」
教壇をはさんで対面する二人。
「……センセ、マメ、アル。マメ、クウ……」
うつろな目で中空を眺めながら、漫画のロボットのように喋る少女。
「おお、準備がいいじゃないか。年の数だけ食べるんだったね。……それにしても、どうしてカタコトなんだい?」
『大ボケ野朗の白衣の男に節分という日を理解させるためにエネルギーを使いすぎたからだ』
などということを説明する気力すらも、少女からは失われているようだった。
彼女は無言で、カバンから透明のビニール袋に入った豆を取り出し、男に向かって差し出す。
男はそれを受け取ると、渋面をつくる。
「本来なら童心に返り、『鬼は外、福は内』とか言い合いながら豆をぶつけ合うのだろうが……、
いかんせんここでやるには、衛生的ではないね……。我慢して、『年の数だけ豆を食う』に専念するか……」
いささか残念そうに言い、男は几帳面に一粒一粒、豆を食い始める。
少女はそれをぼんやりと、しかし、男の手を追うように視線を動かす。

232:ふみお
08/02/03 13:02:57 +t2sQFWu
数分後。

男はようやく豆を食い終わる。
それを確認すると、少女はさりげなく豆の入った袋を回収する。
「ん? 君は食べないのかい?」
カバンの中に豆の袋を戻そうとしていた少女の体が、ギクリ、と硬直する。
―マズイ。
その、いかにもな少女の挙動不審ぶりに、男は首を傾げる。
「どうかしたのかい?」
「……家、デ、食う……マス……」
どうやら、少し、言語が回復してきた俯きがちの少女を見ながら、男は息をつく。そして―
「あぁ、そう……。ふむ、節分といえば元々、各季節の始まり、立春や、立夏などの前日のことを言うんだ。
つまり、正確に言えば年に4回ある、というわけだね。しかし、江戸時代以降―」
―少女の挙動不審など無かったように、ふたたび、男の独演会が始まる。
少女はそれを聞き流しながら、心の中で『某、自称・新世界の神』の悪役面を作る。

『計算通り』、と。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
帰宅した少女は、制服を脱ぐのももどかしく、袋の中に残っていた件の豆を、きちんと整理整頓された学習机の上に、慎重に拡げていく。
そして、どこからか取り出した手動カウンターで一粒一粒丁寧に数え上げていく。
実は、袋の中には、豆が50粒丁度しか入っていなかった。
そして今、現存する豆の数を50から引けば―。

「……せんせーの年が、……ようやく、わかる……♪」

―つまりは、それだけのこと。
しかし、それだけとはいえ、彼女には難問だった。
かの男にプライベートなことを訊く、というのは内気な彼女からすれば心臓爆発モノなのだ。
それに、『どうして、そんなことを訊くんだい?』などとでも言われた日には……。
少女がどれだけトンチンカンな対応をするのかなど、火を見るより明らか。
だから、こんな遠まわしな方法を使ったのだ。
などといっている間に、少女は豆を数え終えたようだ。
「……○○歳、かぁ。……見た目より、ぜんぜん若い……」
そして、陶然としながら、ぽつりと呟く。
「……わたしとは○○歳差」
結構な年齢差。その事実に、すこしだけ肩を落とす少女。
しかし、その内心は『でも、○○歳差なんてカップル、世界中にはいくらだっている……!』
などと見た目からは想像もつかない程、燃えているのだ。
そして、少女は残った豆をつまみながら、次の作戦、本来ならば主目的である14日に向けて計画を練るのだった。

ああ、若い身空であんな変人に恋焦がれるなんて。
なんという青春の無駄遣い。

しかし、つまるところ、『恋は盲目』この一言につきる、ただそれだけの話―。



233:ふみお
08/02/03 13:06:05 +t2sQFWu
雑記
「……エホウマキ、在る、マスよ……」
「ほう、恵方巻まで持ってきているとは。……しかし、学業にあまり関係のないものばかり持ってくるのはどうかと思うが」
「……うぅ」
「まぁ、準備がイイのはいい事だ、ということにしておこう。恵方を向いて、丸齧りするんだったね? 今年の恵方は……」
「……な、南南東、デス……」
「ふぅむ、つまり北はこっちだから……。……ふん、大体、あっちの方向だね」
「……ドウゾ」
「ああ、ありがとう。では、無言で食べよう」
……。
………。
………………………。
「うむ、なかなか腹に溜まるものだなぁ。今日は晩のご飯は必要ないかもしれない」
「……そう、です、か……」
「ん? 君の分、ちっとも減ってないじゃないか。どうしたんだい?」
「……自分で持っテキテ……、なんなんですが……」
「ふぅむ?」
「……せんせーの前で、丸齧り、ナンテ……。そんな、ハシタナイ……」
「は?」
「……あ、ああ、お、お家で、食べ、マス……です。………////////////」

234:ふみお
08/02/03 13:12:05 +t2sQFWu
すいません。作者です。
途中、御見苦しいところをお見せして申し訳ございませんでした。
何故か、数回、いきなり書き込みが全く反映されないことがあり、
試しに>>230の文を書き込んだら、今度は反映されるという愚かな私には理解不能の事態に陥りました。
『………………………』から始まる文を投下しようとしたのがいけなかったのでしょうか?
とにかく、スレ汚しな行為をしてしまい、大変、失礼いたしました。
心よりお詫び申し上げます。

それでは。

235:名無しさん@ピンキー
08/02/03 13:28:56 JphSMSfX
支援ネタ乙

236:名無しさん@ピンキー
08/02/03 17:26:30 GK1rDAA3
乙。
でも、どっちかというと気の弱い娘が勇気を〜スレ向きな感じ。

237:190の続き。委員長と彼、デート編。
08/02/06 20:59:21 DtWK0bVV
 私は駅前の時計台の下で人を待っていた。
 時刻は午前十時。天気は快晴だ。
 私は自分の身なりを確認する。髪はお気に入りの髪留めでまとめてある。枝毛もない。
 服は薄手のブラウスにロングスカートだけど、変なところはないだろうか。不安だ。
 バッグの中身も確認する。必要なものはちゃんと入っていた。忘れてなくて一安心だ。
 ドキドキする。ああ、早く時間が過ぎてほしいような。でも心の準備なんていつまで経ってもできそうにないからこのまま時が止まってほしいような。
 うわぁ、混乱してるよぉ私……。だってこんなの、
「委員長、お待たせ」
 急にかけられた声に私はびくっ、と体をすくめ、それからおそるおそる後ろを振り向いた。
 クラスメイトの想い人が笑顔で立っていた。
「あ……」
 私は何か言わなきゃと思い、頑張って口を開こうと、
「おはよ。あー……ちょっと遅れたか。委員長結構待ったんじゃないか? ごめんな、こっちから誘ったのに」
 彼の言葉に私は慌てて口を閉じ、首を振った。
 うう、口下手な己が憎らしい。
「そっか。じゃあさっそく行こう」
 促されるままに頷き、私は彼の後に続く。行き先はまず映画館。


 今日彼とこうして待ち合わせをしていたのには事情がある。
 前に読書感想文用の本を私が勧めた際に、彼がお礼をしたいと言ってきたのだ。
 私はそんなものなくていいと思ったけど、彼は納得しなかった。それで私が決めかねていると、彼が言ったのだ。
『じゃあ俺のオゴリでどっか遊びに行こうよ。映画観に行くとか』
 急な提案に私は驚きつつも頷いた。
 思わぬ出来事だったが、こうして私と彼のデートが決定したのだった。


(いや、デート……なのかな?)
 彼は単に約束を果たそうとしているだけじゃないのか。別に私たちは付き合っているわけじゃないし……。
 でも彼の方から誘ってきたんだし、少しは期待していいかもしれない。
 いやいや、私が決めかねているから助け舟を出しただけかも。だったら期待なんてしない方が、
「あのさ」
 彼の声に私はまたびくっ、と反応する。
「隣歩いたら? 後ろだと話もできないって」
「―」
 私は緊張しながらも言われた通りに並ぶ。
 大丈夫。特に変わったことじゃない。並んで歩くなんて一緒に学校から帰ったときもやったし、
 ……でも今は下校途中じゃない。それに、
「初めて見た」
「……?」
「委員長の私服姿。ちょっと新鮮」
「っ」
 ―こんなこと言われて意識するなって方が無理。
 横目で彼をちらりと覗き見る。
 こっちだって、彼の私服姿を見るのは初めてなのだ。
 Tシャツの上にチェックの上着を羽織り、藍色のジーンズを穿いている。
 ラフと言えばそうだけど、似合っていると思う。半袖から伸びる腕は運動部らしく、がっしりとしていた。

238:名無しさん@ピンキー
08/02/06 21:02:19 DtWK0bVV
「ん、どうした?」
 彼がこちらを向く。私はすぐに目を逸らしてなんでもない顔をした。
「おとなしいのはいつもだけど、今日は輪にかけて口数少ないな。何か悩み事?」
 あなたのせいですとは口が裂けても言えない。
 しかしいつまでも黙っているわけにはいかない。ここは頑張って喋ってみる。
「あ、あのっ……」
「ん?」
「映画、とか……よくわからなくて……」
「……ああそういうことか。今ならホラー物とアクション物で面白そうなやつやってる。他には感動系があったかな。恋愛物らしいけど」
 どれにする? 暗にそう言っているのだろう。しかしいまいちピンと来ない。
「よく……わからないよ」
「じゃあ俺が決めていい?」
 頷く。彼が観たいものなら何でもいい。
「じゃあホラーで」
 え?
「夏といえば怪談話だし、観たかったんだよなあ」
「……怖くない?」
「え? ホラーだしそりゃ怖いでしょ」
「……」
 てっきり男の子だからアクション物に行くと思っていたのに。
「ひょっとしてホラーはダメ? やめとく?」
「……いい。別に」
「無理しない方が」
「無理してない。大丈夫」
 ああ、なんで私、こんなところで意地張ってるの……。
 でも彼はホラーが観たいんだから。大丈夫。耐えられる。我慢できる。
 私は彼の横を歩きながら、心の中で何度も気合いを入れた。


『きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ』
 スピーカーから響く女性の叫び声に、私は心臓の音が停まるかと思った。
 声も驚いたが、それよりスクリーンに映る場面があまりに『キテ』いたので。
 死んだ妹の霊に取り憑かれた姉。周りの鏡やガラスにいつも妹の死に顔が映り、ノイローゼ状態になってしまった彼女。
 家族や友達が心配してくれたのだが、彼らの瞳にさえ妹の死に顔が映り、誰とも顔を合わせられない。
 耐えきれずに彼女は周りから逃げようとするが、どこに行っても『鏡』はある。
 やがて彼女は妹が死んだ湖に辿り着く。彼女の不注意で妹は湖に落ちて死んだ。そのことを謝ろうと姉は水面を覗き込むが、妹の姿はどこにもない。
 よく見ると妹の死に顔は自分の瞳の中にある。そこから水面に反射して映る妹の死に顔。それが自分の瞳に映り、また返す。
 水面と瞳の間で繰り返される無限反射。
 合わせ鏡に映るは、ひたすらに妹の顔、顔、顔……
 スクリーン全体に満ちるように、死に顔の反射が繰り返される場面は圧巻だった。
(ていうかトラウマものだよ……)
 やっぱりやめとけばよかったかも。目をつぶっていればいいのかもしれないけど、暗闇の中で悲鳴だけ聴くのも怖い。耳を塞ぐと何も感じ取れなくて怖い。
 そのとき、私の手に温かい感触が下りた。
(え―?)
 見ると、隣の彼の手が私の手に伸びていた。
 こっそり耳打ちする彼。
「怖いなら握っていて」
 ただのクラスメイトによくそんなことを言えるものだ―とは思わなかった。
 そのときはただひたすらに大きな手の感触が温かくて、すごく安心感を覚えた。
 私は顔を真っ赤にしながらも、硬い手の平をぎゅっ、と握り返した。


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3615日前に更新/500 KB
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