#痴漢SSを書こう4# ..
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08/10/05 19:10:37 pMhHnUfv
カバンを持つ手の人差し指と中指だ。
愛理はすぐにそれを理解する。

そして、間違って触れた、という言葉の範囲内に入れてもいいような触れ方であった。
だが、右の臀部、尻肉の一番柔らかな部分に触れた二本の指が
一秒の半分ほどの間、動いたのを彼女は感じている。
感触を味わおうとした動きだった。

瞬間、苛立ちと怒りがこみ上げ、下腹が炙られたように熱くなった。
だがまだ動く時期ではない。むしろ彼女は知らんふりを決め込んだ。
男が愛理を「多少触っても抵抗しないだろう」と判断するまで待つつもりだった。

これだけ混雑しているのだから、触れてしまうのも仕方ない。
そう言い訳することが出来ないほどに、男が調子に乗って触ってくるまでだ。
発熱したように頭が熱かったが、彼女は比較的冷静だった。

カーブに差し掛かり、電車が大きく揺れる。

今度はもっとはっきりと触られた。
鞄を逆手に持ち替えたのだろう。
スカート越しに臀部の肉をつまむようにして二秒間。

愛理は全くの無反応に徹した。窓の外を見ていた。
怒りというよりも、男の行為に対して、どこか呆れるような想いがあった。
何故見ず知らずの人間にこうも無遠慮なことが出来るのか。
いい大人が逮捕されるリスクを犯してまで何故こんなことをするのか。

手のひらが、彼女の肉を揺するように触れていた。


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