うら若き女性が改造されるシーン at SFX
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1:BeeFreak
04/10/26 01:29:23 K4X2E2bn
容量宣言を受けたので新スレです。

前スレ【女子高校生位の子が改造されるシーン】
スレリンク(sfx板)

関連サイト
【女性改造人間物語】 319氏、325氏によるSSが保管されているまとめサイト。
URLリンク(remodeledwoman.myfws.com)
【蜂女の館】 508(BeeFreak)による、蜂女改造SSの保管庫。
URLリンク(artofspirit.hp.infoseek.co.jp)

2:BeeFreak
04/10/26 01:32:47 K4X2E2bn
前スレ804からの続きです。ショッカー蜂女のオリジナル改造SS。



里沙は必死で懇願した。“お願いです!! わたしを、元の人間に戻して下さい!!”
「おねひゃ…す…たしょを…もとにょ…ぎぇんにゅ…」
言葉がちゃんと出ない! 里沙は驚愕した。口が、自由に動かないのだ。
「ああ、君の口の筋肉は、昆虫と同じ構造になっているからな。慣れるまで、言葉がうま
く出ないのだろう。」死神博士が冷たく笑いながら言った。
「何? 人間に戻りたいというのか?それはできない相談だな。さあ、あれを見るがいい。」
博士は手に持った杖で、部屋の片隅を指差した。そこには2本の、巨大な円筒形のガラス
ケースが置かれていた。液体で満たされたそのケースの中に入っていたのは…。片側のケ
ースには、人間ひとり分の内臓1セットが、そしてもう一方には、全身の骨格と、頭部を
除いてきれいに剥がされた人間の皮膚がまるまるひとり分入っていたのだ。「君の元の身
体はあそこにある。もう、元に戻すことは不可能だ。」
里沙はワッと火がついたように泣き始めた。身体を震わせ、激しく泣きじゃくった。
“ひどい! こんなのってない! わたしが何をしたって言うの? もう死にたい! 死んで
しまいたい!”
泣いているうちに里沙は、自分が何と呼吸をしていないことに気がついた。いや、呼吸は
しているらしいのだが、鼻や口から空気の出入りがなく、また胸部が呼吸に合わせて動く
ことも無いのだ。あわてて自分の身体を確かめてみて、里沙は再び愕然とした。里沙の身
体の側面、脇の下から太股にかけて、左右それぞれ12個の小さな穴が開いていて、空気は
そこから体内に取り入れられているのだった。昆虫の気門と同じ仕組みだ。
「驚いたかね。君の身体は既に70%以上が、蜂の生体組織なのだ。特に内臓は、生殖器を
除くほぼ全てを入れ換えたと言ってもよい。骨格も、元の人間の骨はすべて取り除き、昆
虫の外骨格と入れ換えてある。そう。君はもう、人間ではなく蜂なのだよ。だが安心した
まえ。頭部の外見だけは、人間のままにしておいた。表情筋も残しておいたから、頭部だ
けを見る限り、君が人間でないことは誰にもわかるまい。」

3:BeeFreak
04/10/26 01:34:11 K4X2E2bn
“身体の7割が蜂ですって?” 里沙は、あまりの情けなさに歯がみしながら泣きじゃく
った。“人間に似た姿をしていても、わたしはもう人間じゃないのだ。蜂なのだ。昆虫な
のだ。もう、猛さんには会えない!”
鷲のエンブレムが、死神博士に尋ねる。《死神博士。本当に、この娘を使えば緑川を服従
させることができるのだな?》
「お任せ下さい、ショッカー大首領。今、綾小路がここに、緑川を連れて参ります。」
その言葉通り、黒いレオタードに網タイツをはいた綾小路律子にせき立てられて、緑川博
士が手術室に入ってきた。博士は変わり果てた愛弟子の姿を見つけると、顔を手で覆った。
「ああ…何ということだ…深町くん…」
“いやあ! 見ないで! 先生! わたしのこんな身体を、見ないで!” 里沙は必死で身を
よじって、緑川博士の目から逃れようとあがいた。
「…すまん…わしのせいだ…許してくれ…」
「緑川博士。君の愛弟子はこの通り、移植人間として生まれ変わった。君も知っての通り、
移植人間の寿命は極端に短い。このままでは彼女は2か月ほどで死んでしまう。彼女を殺
したくなければ、サイボーグ手術を施す以外あるまい。さあ! あなたのサイボーグ化技術
のすべてを、我々に見せてもらおうではないか。」
死神博士は笑った。緑川博士は根負けしたように、力無くつぶやいた。
「わかった。サイボーグ手術を行おう。お前たちに、わしのすべての技術を見せよう。
…ただし、最初に改造するのは彼女ではなく、別の者にしてやってくれ…」
鷲のエンブレムが勝利の笑い声を上げた。
《緑川博士。ご協力に感謝する。これで、我がショッカーの「改造人間」の完成だ。》

4:BeeFreak
04/10/26 01:35:45 K4X2E2bn
移植人間サイボーグ手術の最初の対象として選ばれたのは、蜘蛛人間だった。戦闘員10名
がかりで手術室に引きたてられてきた蜘蛛人間は、死神博士に罵詈雑言を浴びせながら手
術台に固定された。
「畜生!! この俺を化け物にしておいて、まだ足りねぇって言うのかよ!!」
緑川、ヒルマン、ジェノス、ラグーザ、そして綾小路の5博士が、サイボーグ手術の準備
を着々と進める。ヒルマンは移植すべき人工臓器を次々と取り出し、ジェノスは人工筋肉
の束を幾つも並べてその長さを調節している。ラグーザと綾小路の二人はコンピュータが
計測した蜘蛛人間の神経系・循環器系のデータを首っ引きで確かめていた。
「…ではまず、人工心臓の埋めこみからだ。」
死神博士と地獄大使、それに多くのショッカー科学者が見守る中、緑川博士の合図ととも
に、いよいよ初の“ショッカー改造人間”となる、蜘蛛人間のサイボーグ化手術が開始さ
れた。

里沙は、移植人間たちの牢獄には入れられず、藍子が待つ元の部屋に帰されていた。
「すべての動物的能力を強化された移植人間の性欲は、常人の数十倍だ。君をあんなケダ
モノの中に入れるわけにはいかんよ。」
死神博士は里沙を部屋に送り届けた後、そう言っていやらしく笑った。
里沙はベッドに倒れ伏して、ただただわが身の不幸に泣きじゃくっていた。異変を察知し
たのか、藍子が無表情のまま里沙に近寄ってきた。藍子は里沙の傍らに腰をおろし、里沙
の髪をやさしくなで始めた。里沙は感極まって、藍子に抱きつき、胸に顔をうずめてワン
ワン泣き始めた。藍子は母親のように里沙の身体を抱きしめ、背中を何度も何度も愛撫し
た。
ふと、里沙の頬に、冷たいものがかかった。
驚いて里沙は身を起こした。藍子の目に、心を失い、何の感情も表わせないはずの藍子の
瞳に、涙がいっぱいに溜まっていた。
「藍ちゃん!? わたしのために…泣いてくれるの?」
お互い、自分の意に反して改造された者同士だった。里沙は藍子を堅く抱きしめ、ワンワ
ンととめどなく涙を流して泣き続けた。

5:BeeFreak
04/10/26 01:36:45 K4X2E2bn
蜘蛛人間のサイボーグ化手術は、三日三晩連続で行われた。緑川博士たちは不眠不休で、
この悪の尖兵の製造に従事していた。
その間、里沙は別のものに悩まされていた。それは…『性欲』である。
「移植人間の性欲は、常人の数十倍だ」と死神博士は言っていた。その言葉通り、里沙は
自らの身体を貫く激しい性の渇望に、堪えがたい煩悶を繰り返していた。
里沙は既に処女ではなかった。22歳までは恋人を作らず、学問一筋に歩んできたが、本郷
猛とめぐり合い、クリスマスの夜に彼に処女を捧げたのだった。それ以来二人は、デート
の度にセックスを重ねてきた。最初は痛いだけだった性交も、回を重ねるにつれ快楽が増
し、デートを10回重ねた頃には里沙はもう、女の性の悦びにすっかり目覚めていた。その
状態で、里沙は蜂女へと改造されたのだ。
蜂女になっても、人間の生殖器はそのまま残されている。ただし神経系を改造されたため、
性感度はそれまでの数十倍に改造強化されていた。抱かれる悦びを知ってしまった女性器
は、寝ている間も起きている間も、絶えず男を求めて熱くうずき、里沙を悩ませた。ベッ
ドに横たわった里沙は、たくましい猛の面影を思い浮かべながら右手で股間をまさぐり、
左手で改造された蜂の乳房を揉みしだきつつ、しきりに自らを慰めた。
「あ…ああっ…あん…あん…猛さん…ウッ…アアッ…抱いて…ねぇ!抱いて…アアアッ!」
エクスタシーが高まるとともに、里沙の女性器からは男を惑わせる性フェロモンがとめど
なく分泌され、部屋をムッとする女の匂いで満たしていった。そして彼女が絶頂に達した
時、勃起した乳首がピク、ピクと痙攣し、ドピュッ!と虹色の液体を放出した。液体は宙
に舞い、里沙の身体に降りかかった。それは、口にした者の性欲を最高度に高めることが
できる媚薬だった。
“わたし…なんてあさましいことを…”
そう自らを嫌悪しながらも、里沙は快楽を求める手を止めることができなかった。二度、
三度と媚薬を宙に放出し、液体に全身をまみれさせながら、里沙は身をよじらせ、はげし
くあえぎよがるのだった。
「あふう…はううン!…はあッ!…はあッ!…猛さん!…お願い!…私の中に!…入って
来て!…」

6:BeeFreak
04/10/26 01:37:45 K4X2E2bn
3日後。完全なサイボーグ手術を施された、ショッカーの改造人間第1号、蜘蛛人間が誕
生した。通称・蜘蛛男。鷲のエンブレムの前に引き出されてきた蜘蛛男は、首領の前に絶
対の忠誠を誓った。
「俺はショッカーの改造人間・蜘蛛男。偉大なる大首領に対し、絶対の忠誠を誓う!」
《よろしい。蜘蛛男よ。お前に最初の任務を与えよう。》「ギギッ!」
得意げに部屋から出てゆく蜘蛛男を見送りながら、死神博士はニヤリとひとりごちた。
“確かに…緑川の脳改造技術は完璧だ。だが、その技術もこれですっかり我らのものとな
った。もう、緑川は用無しだな。”

蜘蛛男の誕生は、組織にとってのアイスブレイクであった。堰を切ったように、新たな改
造人間の製造が急ピッチで進められた。人間蝙蝠。サラセニア人間。人間蟷螂。カメレオ
ン人間。2週間が経過し、もはや5人組の手を借りずともショッカー純正の科学陣だけで、
改造人間の製造が可能なまでになっていた。
そして、遂に里沙のサイボーグ手術が行われる日がやって来た。1971年3月14日。5人組
の中では、緑川博士とラグーザ博士だけが執刀に参加した。
既にすべてをあきらめ切った表情で、手術台の上に静かに大の字に横たわる里沙。その頭
部は美しい女性のままで、首から下は妖艶な蜂女だった。すまなさそうな表情で、里沙に
呼びかける緑川博士。「いいかい、深町くん。手術を開始するよ。」里沙はそれには答え
ず、黙って目を堅く閉じた。
“もう、既に蜂女に改造されてしまってるんだもの。サイボーグになってもならなくても、
おんなじよ。”
「サイボーグ手術、開始!」
里沙の顔にマスクが取りつけられ、移植人間の意識を奪う特殊なガスが噴霧された。意識
を失う直前に里沙の脳裏に浮かんだのは、またしても愛する猛の面影だった。
“ああ…わたしはまた、人間から遠くなってしまう…。許して…猛…さ……ん………”

7:BeeFreak
04/10/26 01:39:18 uFlLH+RK
その頃、別の部屋で、一組の男女が性の交わりを行っていた。エジプトのファラオを摸し
た衣装に身を包んだ男は、黒髪の女を後背位で激しく攻めたてていた。
クチュッ。クチュッ。濡れた性器が交わり合う、卑猥な音が響く。
「はっ…うっ…ふんっ…っく…あっ…んっ…んっ…ああ…大使さま…」
「お前も、牝犬らしくなったものだのう。白衣を着ている時とは別人のようだわい。それ!
もっとよがるがいい!」
「んっ…あうっ…ううっ」四つん這いになって、地獄大使の腰使いに合わせて淫らな嬌声
を上げているのは、5人組のひとり綾小路律子である。
地獄大使と綾小路律子は、3年前から肉体関係にあった。5人組をショッカーに招くべく
首領の命を受けた地獄大使は、まず、当時若干25歳の若き天才・綾小路博士に目をつけた。
記者を装って博士に接近した地獄大使は、隙を見て彼女の腕を掴み、素早く特製の麻薬を
注射した。砂漠に生息するサボテンの一種から抽出したこの麻薬は、強力な催淫剤として
の効能も持っていた。それから数分後、美貌の才媛綾小路律子は、着衣をすべて脱ぎ捨て、
地獄大使に進んで処女を捧げ、生まれて初めて味わう性の快楽に悶えよがっていた。
一度こういう関係になってしまったら、後は一瀉千里、坂道をころげ落ちる岩のように律
子は性の地獄へと堕ちていった。一週間に一度の割で彼女のもとを訪れる地獄大使。セッ
クスの度に律子は太股に麻薬を注射され、一匹の牝と化して背徳の快楽にあえぎ狂うのだ
った。そして閨の床で、地獄大使は律子に悪の心を次々と吹き込んだ。平和を願う温厚で
善良な美女は、いつしか人を苦しめることにサディスティックな喜びを感じる悪女へと変
貌していった。
地獄大使の命令通りに、緑川博士が娘・藍子をサイボーグ改造せざるを得ないような状況
を作り出し、彼女の拉致も行った。藍子を発表した学会の場で『本人の同意を得ない強制
改造』の情報をリークして、学会員の反発を誘い、スポンサーに援助を打ち切るように働
きかけた。そして5人組のショッカー入団を、陰からお膳立てした。すべては綾小路律子
を駒にした、ショッカー首領の思惑通りに運んでいたのだ。緑川博士を協力させるため、
助手の里沙を蜂女に改造するよう首領に最初に進言したのも律子であった。

8:BeeFreak
04/10/26 01:40:46 uFlLH+RK
“サディスティック、か…”地獄大使は思った。“この女には、サドとマゾの両方の要素
がある…。戦闘員や奴隷に対してはひたすらサディストぶりを発揮する一方で、こうやっ
て俺に抱かれている時は牝犬としてのマゾの境遇を楽しんでいる…”
さっきまでさんざん縛られ、拘束具を口に噛ませられ、鞭打たれ、鈎爪で女性器の中をま
さぐられたが、その全てに律子は、とめどない幸福を感じるまでになっていた。
「行くぞッ!」絶頂に達した地獄大使は、オウ、オウ、と獣のように叫んで、律子の膣内
に白濁した牡のエキスを放出した。
「あっ…いっ…いいッ!…イッちゃうッ!…アッ!アッ!アアアーーーッッツ!!」
律子も同時にエクスタシーに達し、力尽きて床に倒れ伏した。律子は激しく肩で息をしな
がら、地獄大使に甘い声で問いかけた。
「…大使さま…お願いが…ございます。」「なんだ? 言ってみろ。」
「わたしを…改造人間にして下さいませ。ショッカーの忠実な奴隷になり、愚民どもをわ
が足元に跪かせたいのでございます。」
面白いことを言う女だ。地獄大使は心の中でニヤリと笑った。「いいだろう。科学陣にか
けあってみよう。…お前は蛇がいい。俺の大好きな蛇の怪人になるのだ。蛇姫メドーサと
でも名乗るがよかろう。」
「…ありがとう…ございます!」律子の心は、この上ない幸福に満たされていた。

9:BeeFreak
04/10/26 01:42:41 uFlLH+RK
通常のサイボーグ手術の2倍を超える、7日間という時間をかけて、里沙の改造手術は丁
寧に、丁寧に行われていた。それは緑川博士の、里沙に対する贖罪だったのかも知れない。
7日後の3月21日、手術台の上で里沙は目覚めた。身体の約半分を人工部品で補った、シ
ョッカー8番目の改造人間にして、初の女性改造人間、蜂女の誕生である。
ショッカー大首領への忠誠を誓うために、蜂女=里沙は緑川博士と共に、翼を広げ地球儀
の上にまたがった鷲のエンブレムの前に立った。
ショッカー大首領。その正体は組織の誰も知らない。かつてはチェン=マオと名乗るチベ
ットの修行僧として、死神博士と行動を共にしていたとも言う。チェン=マオはかつてチ
ベットに住む普通の牧童だったが、ある日空から落ちてきた巨大な隕石に触れ、それ以来
人が変わったようになり、また異様な超能力を発揮し始めたと言う。死神博士と出会った
後、ニカラグアの古代遺跡でさらなる修行を積み、多くの信者を集めて秘密結社ショッカ
ーの基礎を築いた。だがそれと同時に、自らの姿を人目に晒すのを極端に恐れるようにな
り、死神博士や、彼が蘇らせた元ナチス軍人バカラシン・ゾル、インドシナ革命の闘士ダ
モン・Eといった大幹部の前に現れる時も、常に三角頭巾を頭からすっぽり被るようにな
った。ある時戦闘員のひとりが偶然、頭巾の下をのぞき見る機会があったが、そこにあっ
たのは人間の顔ではなく、白い巨大な一ツ目だったと言う。それが事実かどうかは、その
戦闘員が処刑されてしまった今では、確かめる術すらない。今やショッカー大首領は人前
にまったく姿を見せることなく、鷲のエンブレムを通じて、部下に全ての命令を出すのみ
であった。
《緑川博士。蜂女の改造手術は無事成功したようだな。だがなぜ、頭部は人間のままなの
だ?》

10:BeeFreak
04/10/26 01:43:45 uFlLH+RK
エンブレムの前に立った蜂女は、腰に黄色いサッシュ(腰布)を巻き、レイピア(細身の剣)
をそこに差して固定しているが、その姿はサイボーグ改造前の里沙の姿と変わらない、頭
部だけが人間のままという中途半端な姿だった。
「畏れながら首領。蜂女は戦闘用ではなく、特殊工作用の改造人間であるため、頭部のみ
人間体への変身能力を与えました。ふだんは美しい女性の姿を取って標的に接近し、必要
に応じて蜂女へと変身いたします。さあ、変身を見せて差し上げなさい。」
緑川に促されて、里沙は腰のサッシュの中から、小さなアイグラスを取り出した。アイグ
ラスを宙に掲げ、大声で叫びながら里沙はそれを自分の顔に装着した。「変・身!」
とたんに、里沙の頭部に劇的な変化が現れた。額が中央からパクリと割れ、中から柔らか
い黄色の肉質組織が、押し出されるように現れた。ふくらんだ肉質組織はまたたく間に硬
質化し、蜂を思わせる黄色と黒の縞模様の、昆虫の外骨格状の組織へと変化していった。
それとともにつややかな里沙の黒髪も、奇妙な紫色へと変わっていった。顔色も肌色から、
ボディと同じ濃い青へと変化してゆく。髪に近い部分の肌は紫色に染まってゆく。唇だけ
が、艶めかしい紅色に変わっていった。アイグラスはみるみるうちに大きくふくらんで、
緑色の半透明のカバーのようにまぶたの周囲を覆い、その表面には網目状の模様が浮き出
してきた。そして昆虫の複眼のような形状へと変化した。複眼の奥には、里沙の本来の眼
が透けて見える。最後に眉の付け根から、2本の巨大な赤い触角がニョキッと生えて左右
に大きく開き、蜂女への変身は完了した。

11:BeeFreak
04/10/26 01:44:46 uFlLH+RK
その間わずか10秒。里沙の顔は元の愛らしい姿ではなく、上半分が巨大な蜂の頭部そのも
のの、異形の姿へとすっかり変貌していた。それと共に、表情もそれまでの清楚で大人し
い印象が消え、妖艶な雰囲気をまとい始めた。蜂女になった里沙は、妖しく笑いながら両
手で自らの乳房をたくし寄せ、後ろに突き出した腰を大きく振りながら、舌なめずりをし
つつ、周囲を挑発的なまなざしで眺め渡した。そして、エンブレムに対して高らかに宣言
した。
「ウフフフフフフ!! わたしは、栄光あるショッカーの改造人間・蜂女! 偉大なる大首領!
わたしを改造人間にしていただき、感謝しています。これからはショッカーに与えられた
この美しい肉体を駆使して、いかなる任務をもこなしてみせましょう。栄光あるショッカ
ーの崇高なる目的のためなら、誘拐、殺人、破壊工作、いかなる非道な行為をも喜んで実
行してみせましょう。」
その声ももはや、愛らしい里沙の声ではなく、冷たく威圧的なものに変わっていた。
《見事だ! 緑川博士。脳改造は完全に行われているようだな。蜂女よ。お前はもはや、身
も心も完全なショッカーの一員だ。命令あるまで、戦闘訓練室で待機するがよい! …時に
緑川博士。お前に依頼しておいた、最強改造人間の製造はその後、はかどっておるか?》
《はい大首領。ただ今、蜘蛛男と女戦闘員たちが、素体の拉致に向けて活動を開始してお
ります。」
《よろしい。期待しておるぞ。》
蜂女と緑川博士は、エンブレムに深々と礼をして、その場を離れていった。

12:BeeFreak
04/10/26 01:45:45 uFlLH+RK
里沙の部屋に一緒に入るなり、緑川博士は急いで扉を閉め、そして蜂女の鼻の付け根、双
つの複眼のちょうど中央を指で押えた。
とたんに頭部の変身が解け、蜂女は里沙の姿へと戻った。アイグラスが音を立てて床に落
下した。「博士…わたし、一体?」
「よくやった。深町くん。」緑川博士はアイグラスを拾い上げ、里沙に手渡した。
「君には、実は、脳改造手術は施していない。君を完全なショッカーの一員にしてしまう
ことは、私にはできなかった。だが脳改造を受けていなければ、君は組織に抹殺されてし
まうだろう。だから私は、このアイグラスに仕掛けを用意した。」
緑川博士は里沙の正面に立ち、小さな子供に言い聞かせるように言った。
「このアイグラスをかけて蜂女に変身している間は、脳改造を受けているのと同じ状態に
なる。きみは身も心もショッカーの一員だ。深町里沙としての意識はあるが、大首領の命
令に絶対服従し、どんな悪事でも平気で行えるようになるだろう。だが、目と目の間にあ
る変身解除スイッチを押せば、君は自我を取り戻せる。アイグラスがなければ、君はショ
ッカーの蜂女ではなく、深町里沙のままでいられる。変身解除はいつでもできるよ。蜂女
でいる時も、深町里沙の意識はずっと残っているから、首領から変身解除するなという命
令が与えられない限り、いつでも好きな時に深町里沙に戻ることができるはずだ。」
「先生! …ありがとうございます。」里沙は涙ぐんだ。
「だが、このことは誰にも知られてはいけない。君が脳改造を受けていないことが知られ
れば、即座に処刑されてしまうはずだ。極力、ここにいる時はアイグラスを着け、蜂女で
いた方がいい。多少の悪事には荷担させられるだろうが、我慢してチャンスを待つんだ。」
「チャンス…と言いますと…?」

13:BeeFreak
04/10/26 01:46:46 uFlLH+RK
「わしはもうすぐ、首領の命令で“最強改造人間”の製造に着手することになっている。
あと3日もすれば、蜘蛛男が改造素体となる男を拉致してくるだろう。この男には可哀想
だが、もはや改造手術は避けることはできない。だが、わしはこの男にも、脳改造を施さ
ないつもりだ。体調が悪いとか何とか理由をつけて、脳改造を一番後回しにし、脳改造の
直前にこの男を脱走させる。もちろん、その時は君も一緒だ。」
「ショッカーから、逃げ出すんですね?」
「ショッカーを逃れた後は、すみやかにこのアイグラスを破壊しなさい。そうすれば、君
はもうショッカーの一員ではなくなる。残念ながら、改造された肉体は決して元の人間に
は戻れないが、その男と二人、ショッカーから隠れてどこかでひっそり暮らしなさい。」
「その人って…一体誰なんですか?」
「…君もよく知っているだろう。…うちの研究室の、本郷猛くんだよ。」
里沙は息を飲んだ。改造されてからも片時も忘れていなかった愛しい人、あの本郷猛が、
改造人間にされようとしている!?
「…あ…あの、博士!?…」
里沙は激しく混乱した。大事な人、最愛の人を改造人間なんかにしてはいけない、という
痛切な思いと、改造された自分の姿を最愛の人に見られたくない、という悲痛な気持ちが
ある一方で、もう二度と会えないと思っていた恋人に再会できる喜び、その彼を、自分と
同じ改造人間にしてもらえるのが嬉しいという我儘な感情、そして、二人とも改造人間に
なればもう一度お互いに愛し合えるのではないかという熱い期待とが、里沙の心の中で激
しく行き交い争っていた。
「…ありがとう…ございます…」里沙は涙ぐんで、博士の手を握り締めた。結局、里沙の
中の女の性が、後者の喜びを選んだ。愛する彼を、自分と同じ改造人間にしてもらう喜び
を。

14:BeeFreak
04/10/26 01:47:45 uFlLH+RK
「それで博士、一体どうやって脱走するおつもりなんですか?」
「ショッカーの科学陣が、改造人間だけが乗りこなせる高性能バイクを開発した。それを
使って逃げるといい。だがそのバイクにたどり着くまでが問題だ。何とかして、バイクに
目印を
つけることができればいいんだが…」
里沙は叫んだ。「いい方法があります、博士! わたし、立花レーシングクラブのエンブレ
ムを持ってるんです。確か…バッグの中に…」里沙は、部屋の片隅に置き忘れられていた、
かつて人間だった時に持ち歩いていたバッグを取り上げて開いた。「これです! これをバ
イクのどこかに貼っておけば、本郷さんなら必ず気付くはずです。」
「わかった。隙を見て、このステッカーを貼っておこう。バイクは二人乗りだ。二人なら
きっとうまく脱走できるだろう。」
「…二人? 博士は一緒に脱走されないんですか!?」
「わしは、ここに残る。藍子を残しては行けないからな。もちろん、わしは裏切り者とし
てすぐに処刑されてしまうだろうが。」
「そんな…いけません博士! みんなで一緒に逃げましょう!」
「…いいんだよ、深町くん。この脱走計画には、ラグーザくんも一枚かんでいる。二人と
も、覚悟の上の選択だ。」
緑川博士の決心は固かった。里沙がいくら懇願しても、首を縦に振ることはなかった。

15:BeeFreak
04/10/26 01:48:45 uFlLH+RK
そしてそれから4日後。蜘蛛男によって、本郷猛が最強改造人間の素体となるべく、アジ
トに拉致されてきた。
猛は、あらゆるものを食い尽くす狂暴なイナゴ=トノサマバッタの改造人間にされること
に決まった。里沙は蜂女の姿で、改造手術台に固定された猛の姿を遠目で見た。
“猛さん! 本当に猛さんだ。愛しい猛さんが、わたしと同じ改造人間になるなんて! そ
れも、わたしと同じ昆虫人間に! ああ、なんて嬉しい! なんて幸せなの! 手術が終わる
日が待ち遠しい!! ああ、早く、あの胸にこの身体を抱きしめてもらいたい!!”
自室にこもって、里沙は猛の面影を思い浮かべながら、自慰に耽溺した。里沙の姿でいる
よりも蜂女に変身した方が、自慰の快感はさらに増大した。里沙は改造人間専用に作られ
た巨大なバイブレーター、人間女性が使えば数分で発狂してしまうそれを、改造された女
性器の奥深くまで挿入し、蜂の乳房を揉みしだきながら全身をくねらせてあえぎよがった。
ヒルマン博士の作り上げた人工膣は、人間女性の数百倍の性感度を備えていた。彼女があ
らかじめ移植人間として精神力を強化されていなければ、その快楽に耐えることはできな
かっただろう。人間としての誇りも慎みも捨て、性欲に飢えた一匹の牝、性の権化として
ひたすら快楽にあえぎのたうつ。そんな自分がどれほどあさましいか、里沙は意識の片隅
では自覚していたが、改造人間の強化された性欲は、もはやどうにも押し止めることがで
きなかった。
「はうっ…うッ…ふんッ!…んッ!…んッ!…あうッ!…あうッ!…アアッ!…」
女性のシルエットを持った巨大な蜂が、股間に異物を挿入したまま身体をくねらせて激し
くよがっている。それは実に異様な風景だった。部屋の片隅に腰かけた緑川藍子は、そん
な里沙の姿をじっと無表情に眺めていた。

バッタ男=本郷猛と、蜂女=深町里沙の、ショッカー脱走計画。その手はずは綿密に整え
られたはずだった。…だが、物事は決して緑川博士の思惑通りには、運ばなかった。

16:BeeFreak
04/10/26 01:49:47 uFlLH+RK
本郷が改造されている間に、里沙はショッカー首領の呼び出しを受けた。
《蜂女よ。お前にショッカー改造人間としての最初の使命を命じる。ウィルス工学の権威、
本間博士が我がショッカーの招聘にどうしても応えようとしない。本日午後2時、博士に
対する最終通告を行う。お前は女性の姿で博士に近づき、博士をショッカー基地に案内せ
よ。もしも博士が最終通告をはねつけた場合は、博士をすみやかに処刑し、機密ファイル
のみを持ち帰れ。》
「かしこまりました、首領。」
蜂女の姿で首領に答えた里沙は、内心激しく動揺した。“わたしが…人を殺すかも知れな
い!?”
里沙は蜂女の変身を解き、コートをはおって街に出た。変身を解いたといっても、人間体
なのは頭部だけ。首から下は蜂女のままである。だが3月末の肌寒い時期、蜂女のボディ
の上にコートをまとった里沙が繁華街の中を歩いても、誰も奇異に感じる者はいなかった。
本間博士は、とあるマンションの5階に一人で住んでいた。ショッカー基地で教えられた
通りにドアのロックを解除し、室内に忍び込んだ。本間博士はちょうど、居間で電話を取
っていた。
「…もしもし本間だ……お、お前は!…い、嫌だ。私の研究は世に出すわけにはいかん!
…悪用されたら、とり返しのつかないことになるんだ…断る! 誰が何と言おうと、断固
断る!」
本間博士は電話をガシャン!と切った。その途端、里沙の脳に直接、大首領からの指令が
下った。
《本間博士は我がショッカーの招聘を拒んだ。蜂女よ、博士を処刑せよ!!》

17:BeeFreak
04/10/26 01:50:45 uFlLH+RK
ああ、ついにこの時が来たのか。里沙は悲しくてならなかった。私のこの手で、人を殺す。
だが、今の里沙にはどうすることもできなかった。ここで首領の命令を拒んでしまったら、
脳改造を受けていないことがバレてしまう。そしたらわたしだけでなく、アジトにいる緑
川博士の命も危なくなってしまう。
里沙は無言のまま、本間博士の前に歩み出た。見知らぬ女性が自分の住居に入り込んでい
るのを見て、本間博士は激しく驚いた。「何だねきみは!? 一体どこから入ってきたんだ!」
里沙は、コートをバサリ、と脱ぎ捨てた。蜂女のボディが露わになった。
「ひいッ!!」本間博士は息を飲んだ。美しい女性の頭部を持った異形の存在が、そこにい
たからだ。
里沙は、博士の方に手を伸ばし、優しく呼びかけた。「わたしは、ショッカーの使者です。
今すぐわたしと共に、ショッカーに来て下さい。さもないと、わたしはあなたを殺さなく
てはなりません。」里沙の目には、涙が溜まっていた。
本間博士は、だが里沙の最後の通告すらも払いのけた。「駄目だ。このウィルスを公表す
るわけにはいかん。絶対にいかんのだ!」
里沙は覚悟を決めた。やむを得ない。他にどうしようもない。里沙は腰のサッシュからア
イグラスを取り出し、それを自分の目にはめた。「変・身!」
みるみるうちに、里沙の頭部は蜂女へと変貌を遂げた。「うわーッ!!」本間博士は絶叫し
た。里沙は、いや蜂女は腰のサッシュから金属の棒を取り出し、それを長く伸ばした。棒
は細身の剣レイピアへと姿を変えた。
「ウフフフフフ! わたしはショッカーの改造人間・蜂女! 本間博士、ショッカーの招き
を断ったお前の罪は、万死に値するわ! さあ、この毒針を受けて、消え去りなさい!! 」
蜂女は、レイピアを博士の胸に突きたてた。「うわッ!!」博士は床に倒れ、みるみるうち
にその身体は、黄色い液体になって溶けていった。
博士の死を確認し、蜂女は勝ち誇ったように笑った。「ウフフフフフ! ショッカーに逆ら
う者は、皆こうなるのよ! オホホホホホ!」
《よくやったぞ蜂女!》頭の中で首領の声が響く。《あとは、機密ファイルを探して持ち
帰るのだ。》

18:BeeFreak
04/10/26 01:51:45 uFlLH+RK
アジトの自分の部屋に戻った里沙は、変身を解き、ベッドに倒れ伏して泣きじゃくった。
“とうとうわたしは、この手で人をあやめてしまった。わたしは殺人者だ。もう取り返し
はつかない。もう、もとの里沙には戻れない…”

翌日もまた、同様の任務が里沙を待っていた。そしてその翌日も。里沙の心は、少しずつ
麻痺していった。人を殺すことに、だんだんためらいがなくなっていったのだ。
そしてアジトに戻った時、新たな試練が里沙を待ち構えていた。

アジトに戻った里沙を迎え入れたのは、見たことのない新しい女性改造人間だった。
「お帰りなさい、深町さん。待ち兼ねたわ。」「…あ、あなたは…綾小路博士!?」
綾小路律子の肉体は、既に人間のそれではなかった。首から下の全身が、蛇のような滑ら
かな細かい鱗で覆われていた。顔は美しい女性のままだったが、豊かな黒髪は奇妙に波打
ち、蠢いていた。所々に赤く光る目が見える。彼女の髪は、何百匹もの黒く細い蛇ででき
ていたのだ。
「驚いたかしら? 私もあなた同様、改造人間にしていただいたのよ。今の私はショッカー
の改造人間、蛇姫メドーサなの。」
そう言って律子は、両手で豊満な乳房を自慢げにたくし寄せ、後ろに突き出した腰をセク
シーに揺すった。
「あなたと私に、新しい使命が待っているわ。いらっしゃい。

19:BeeFreak
04/10/26 01:52:46 uFlLH+RK
その大きな部屋は、ショッカーの男性改造人間たちでひしめいていた。部屋の中央にはベ
ッドが2台置かれ、その周りに幾つもの計測機器が用意されていた。
里沙はいまだに、仲間の改造人間たちが好きになれない。自分と同じく、無理やり改造さ
れた犠牲者だとわかっていても、彼らの獣のような臭いと、彼女を見つめる下卑た視線が
気に入らなかったのだ。もっとも、里沙は改造前から、スーパーモデル並みの美貌とプロ
ポーションを誇っている。バスト86・ウェスト52・ヒップ87という驚異のスリーサイズ、
特に蜂女の名にふさわしい細くくびれた腰は、すれ違う男性たちの目を引き付けずにはお
かない。ましてや蜂女はアジトの中では衣装をまとうことなく、その裸身を常にさらして
いるのだから。男性改造人間たちの里沙に対する視線が下品なものになるのは、避けられ
ないことであった。
律子と里沙が現れると、ショッカーエンブレムが輝き、首領が二人に命令を告げた。
《蜂女。そして蛇姫メドーサ。お前たちに新しい仕事を命じる。現在、男性改造人間たち
には性欲処理用として、それぞれ3名から5名の慰安用女戦闘員があてがわれているが、
その消耗が激しい。肉体強化手術を受けただけのただの女戦闘員では、男性改造人間の激
しい行為に耐えられないのだ。》
そのことは里沙も知っていた。男性改造人間たちとのセックスに耐えられず、発狂してし
まった女戦闘員たちが、毎日人知れず大量に処分されているらしいことを。
人間の男性の性欲は、心理学的には「攻撃性」が変容したものである。破壊活動に従事す
る尖兵としてのショッカー怪人にとって、去勢は攻撃力の減退に繋がるため、改造時には
逆に性欲を極限まで強化することが試みられた。だが溜まり過ぎた性欲は、組織秩序の維
持のためには邪魔となる。このため改造人間たちには、定期的に性欲を処理する相手が必
要とされたのだ。

20:BeeFreak
04/10/26 01:53:45 uFlLH+RK
《そこでこのたび、性欲処理専門の女性改造人間、“生殖人間”セクサボーグを量産化す
ることになった。蜂女。そして蛇姫メドーサよ。現時点でショッカーにおける2体きりの
女性改造人間であるお前たちは、今からサクサボーグのアーキタイプ(元型)として、ここ
にいる男性改造人間全員と性行為を行うのだ。どちらの肉体がセクサボーグとして優れて
いるか、実際に交わった男性改造人間たちの感想も参考にしながら選定し、その後、セク
サボーグの量産体制に入る。》
里沙は、それを聞いて頭の中が真っ白になった。“何ですって!? わたしが、この化け物た
ち全員とセックスをするというの? それも、大勢の注視の中で? い…嫌だ。嫌だ。そん
なの耐えられない。わたしの身体は、猛さんにしか許したくない。絶対に嫌だ。”
里沙の足は、ショックでガタガタと震えていた。しかし、蜂女に変身した里沙には、首領
の命令を拒むことができなかった。少しの間を置き、里沙は震える声でこう答えた。「か
しこまりました。蜂女、これより男性改造人間全員との性行為実験を行います。」
律子も嬉しそうに答えた。「蛇姫メドーサ、これより男性改造人間全員との性行為実験を
行います。」
里沙と律子は、二つのベッドに分かれて横たわった。《それでは、一体目の性交実験を行
う! 科学者たちは計器をスタンバイせよ。》
数人の科学者が、ベッドを取り巻く計器のスイッチを入れた。その中には、なんとあの死
神博士も混ざっていた。

21:BeeFreak
04/10/26 01:54:46 uFlLH+RK
律子の前に、一体目の相手としてコブラ男が現れた。「…ふうん。地獄大使さまを差し置
いて、コブラ男を名乗るなんておこがましい奴。いいわ、悲鳴を上げるまでイカせてあげ
る。」
コブラ男は、ぶるん、ぶるんと身体を何度も震わせた。すると、股間が少しずつふくらみ
始め、人間男性の陰茎に酷似した巨大な突起となってそそり立った。ヒルマン博士の傑作、
人工男根である。
律子も、左手で乳房を揉みしだきながら、右手で股間を何度もなでさすった。細いスリッ
トが入っているだけだった股間に、少しずつ、大輪の花が咲き始めた。鱗に包まれた恥丘
の中央に、真っ赤な肉の襞が開き、愛液をとめどなく分泌しながらヒクヒクと蠢き始めた。
「さあ…ぼうや、いらっしゃい!」
コブラ男は、ウォー! と叫んで律子に飛びかかった。律子の乳房にむしゃぶりつき、太股
をなで回した。そして、M字型に広げた律子の両脚の間に、ぐいぐいと腰を沈めていった。
「…アッ!…あぅ…あぅ…アウゥ…はあっ!…はあっ!…はあン!はううン!はあン!」

22:BeeFreak
04/10/26 01:55:46 uFlLH+RK
一方、里沙の前に一体目の相手として現れたのは、蜘蛛男だった。里沙は昔から、蜘蛛が
大の苦手だった。あの毛むくじゃらの脚の動きが、耐えられないのだ。その苦手な蜘蛛が、
巨大な蜘蛛が、いま里沙を犯そうと迫って来る。愛する人にしか許したことが無い秘所に、
欲望の肉茎を無理やりねじ込もうとしている。里沙は恐怖と嫌悪感で、気が狂いそうにな
った。だが首領の命令は絶対である。幸い蜂女の姿でいる間は、命令に応じて身体が勝手
に動いてくれる。里沙はあきらめて、ベッドの上に大の字に寝転び、左手で蜂の乳房を、
右手で股間のスリットをまさぐり始めた。細い線のようだったスリットは、愛撫とともに
次第に広がってゆき、やがて毛の生えていない真っ青な恥丘の真ん中に、赤い肉の花を咲
かせていった。秘所への刺激によって性欲が高まると、里沙の気持ちは若干楽になった。
“仕方がない。ここは歯をくいしばって耐えよう。”
「…さあ、来て…」里沙は大きく脚を広げ、改造された女性器の花をあらわにして蜘蛛男
を挑発した。だが、毛むくじゃらの改造男根をビンビンにいきり立たせた蜘蛛男は、里沙
の挑発には応えず、首領に対してこんな提案をした。
「畏れ多くも大首領、お願いがございます。」《何だ、蜘蛛男?》
「この蜂女、元はたいへんな美貌であるのに拘わらず、今は昆虫のような顔に改造されて
おり、これでは一向に燃えませぬ。やはり男として、抱く相手は美女でなければ。蜂女に
人間体への変身能力があるのなら、ぜひとも人間の顔で交わりたく思います。」
そうだそうだ! 周囲の男性改造人間たちの間から、大きな同意の拍手と口笛が響いた。
“何ですって!!”里沙は愕然となった。“蜂女じゃなく、里沙の姿でセックスしろって言
うの!? この化け物たちと?”
《よかろう。…蜂女よ。変身を解いて人間の顔になり、性交実験を続けるのだ。》
里沙は目の前が真っ暗になるのを感じた。まさか、里沙の状態で犯されることになろうと
は。
《何をしている蜂女。さあ、早く変身を解くのだ!》

23:BeeFreak
04/10/26 01:57:15 uFlLH+RK
命令は絶対である。里沙は仕方無く、変身解除スイッチを押した。アイグラスが里沙の顔
から外れ、ベッドにはね返って床にガチャンと落ちた。それを素早く拾い上げた者がいた。
死神博士である。
“ホゥ。これは面白い仕掛けがしてある。…よし。では儂が、もっと面白い仕掛けを付け
加えてやることにしようか。”死神博士は以後の実験には興味が無いといった態度で、里
沙のアイグラスを携えて自分の研究室に帰って行った。
蜂女の変身を解き、ショッカーのマインドコントロールから解放されたことで、蜘蛛男に
対する嫌悪感、セックスに対する恐怖はそれまでよりもずっと強いものになった。目の前
にそそり立った蜘蛛男の巨大な改造陰茎を見て、激しい恐怖にうち震えている里沙の脚を、
蜘蛛男は毛むくじゃらの腕で掴んで乱暴に引き寄せた。「キャッ!!」
「やはりこの顔でなくちゃな。お前さんを初めて見た時から、俺は目をつけていたんだぜ。
この娘をいつか俺の女にしてやるってな。」
蜘蛛男はそう言って、無気味に蠢く触腕と大顎に囲まれた口器を、里沙の顔に近づけた。
「イヤあッ!!」ムッとする臭気が里沙を襲い、おぞましさのあまり里沙は気絶しそうにな
りながら、必死で顔をそむけた。
「やめてッ! 来ないでッ! 化け物ッ!」
「…化け物? 何を言う。」蜘蛛男はあきれたように言った。「お前だって、俺と同じ化け
物の仲間、改造人間じゃないか。自分の身体をよく見てみろ。俺は蜘蛛男。お前は蜂女。
誰が見てもお似合いのカップルだろう。」
蜘蛛男の言葉は、里沙の心に突き刺さった。そうだ、その通りだ。自分はもう、化け物の
一員なのだ。怪物どもに囲まれてセックスするのがお似合いの化け物なのだ。里沙の身体
から、抵抗する気力が急速に失せていった。
蜘蛛男は、ガタガタと震えている里沙の唇に口器を近づけ、キスをした。口の中に無数の
触手が入り込み、あちこちをまさぐるように蠢いた。「ん…ぐ…ぐ…!」あまりのおぞま
しさに、里沙は今朝摂取した蜂蜜を吐き戻しそうになった。

24:BeeFreak
04/10/26 01:57:49 uFlLH+RK
蜘蛛男の両手が、里沙の身体のあちこちをまさぐり愛撫した。脇腹を、背中を、太股を、
そして蠕動する蜂の乳房を。里沙の身体は蜘蛛男の手が触れるたびにひきつり、必死で身
を引いた。
蜘蛛男が、ようやく里沙の唇を離した。「何をいったい震えてやがるんだ? 処女じゃああ
るまいし。俺たちはみんな知ってるんだぜ。お前さんが毎晩、バイブをあそこに突っ込ん
で悶えているのをな。隠しカメラで、アジト中に映像を中継してるんだぜ。」
里沙は愕然とした。まさか、まさか、自分の一番恥ずかしいところを怪物たちに見られて
いたとは! あまりの恥ずかしさに、里沙はいっそ死にたくなった。だが、蜘蛛男の愛撫を
受ける里沙の身体は、次第に改造人間としての本能に従い、里沙の意思とは関わりなしに
男に対して身を開いていった。
「あっ…ん!ん!くぅッ!…」身体を駆け登ってくる、痺れるような快感の波に、里沙は
少しずつ理性を失っていった。蜘蛛男は里沙の改造された股間に顔を埋め、無数の触腕で
クリトリスを刺激する。
「あ!…あ!…あああッ!!」頭の中を、電流が閃くような快感が走る。里沙の股間の花び
らは、既に自ら分泌した露で濡れそぼり、挿入の時を今か今かと待っていた。
蜘蛛男は里沙を四つん這いにさせ、尻を浮かせるような姿勢をとらせると、いきり立った
男根を里沙の秘唇にあてがった。「はっ…!」
改造された生殖器に、熱いものが触れる感触。“い、いやあッ!”
いよいよ最後の瞬間が訪れたのを、里沙は知った。“自分は化け物に犯されてしまう。猛
さんにしか許したことがない身体を、怪物たちにむさぼられてしまう。悲しい! 辛い!
死んでしまいたい!”「あッ、あううッ!」そんな思いもむなしく、蜘蛛男の巨大な改造
男根が、里沙の人工膣の襞を押し広げながらぐぐッ、と侵入してきた。
「ああっ。もう駄目…」

25:BeeFreak
04/10/26 01:58:47 uFlLH+RK
だが、挿入された途端、里沙の胎内に内臓された生殖回路が活動を開始した。里沙の意思
とは無関係に、彼女は腰をリズミカルにゆさぶり、艶めかしいあえぎ声をあげ始めた。
「ふうん…あはぁん…はあっ…はあっ…ああっ…はううん…」膣壁は挿入された男根を、
無数の襞で激しく、激しく締め上げた。
「そうだ…その調子だ…もっと締め付けろ!…もっと!」
里沙は腰を振って、蜘蛛男に行為を促した。ずにゅっ!ぬぷっ!ぐちゅっ! ぺちゃっ!
改造された性器と性器の結合が卑猥な音を響かせ、里沙の女性器から立ち昇るフェロモン
の強烈な匂いが周囲の空間に満ちていった。2体の改造人間は奥深くまで結合し、本能の
ままお互いの肉体を打ち付け合った。
「うぉおっ! これは…すごいぞ! 最高だ…最高の女体だ!」
里沙は、理性を快楽の波に飲み込まれ、恥じらいも慎みも失って、一匹の性欲に飢えた牝
となった。改造人間としての性の快楽を隅々まで貪ろうと、しきりに腰を振り続けた。
“ああっ…これが…これが改造人間のセックスなの!? …何て…何て素晴らしいの! オナ
ニーなんか比べものにならないわ。…もっと! もっと突いて! お願いッ!!”
蜘蛛男が、急に里沙の腰から手を離し、じゅぽッ!という音ととも陰茎を引き抜いた。
「いやぁあ…!」抜かないで! とばかりに里沙は切なく叫んだ。蜘蛛男は里沙をあお向
けにし、正常位で再び挿入を開始した。「はうッ! はうッ! ああンッ!ああンッ! あ
うッ! あうッ!」再び男の侵入を許すと、里沙の両脚は自然に蜘蛛男の毛むくじゃらの
脚にからまり、腰は浮き上がって突き入れられるたびに激しく揺さぶられた。
蜘蛛男の眼前に、ジー、ジーと音を立てて艶めかしく蠕動を続ける、双つの蜂の乳房があ
った。蜘蛛男は里沙の乳房にむしゃぶり付き、無数の触腕で乳首を刺激した。勃起した乳
首がヒク、ヒクと痙攣したかと思うと、虹色の媚薬がドピュッ!と吹き出した。蜘蛛男は
里沙が分泌した媚薬にまみれながらも、それを飲み干した。「ふうムッ!!」蜘蛛男のピス
トン運動は一層激しさを増し、里沙を執拗に責めたてていった。“…いいぞ!…すごいぞ!
…お前は最高の女だ。女改造人間だ! …いくぞ! お前の胎内に、俺の、俺の精を注ぎ込
んでやるッ!

26:BeeFreak
04/10/26 01:59:46 uFlLH+RK
里沙も、絶え間なく押し寄せる快楽の波の頂点にいた。“ああッ…いいわ…いいッ! …こ
れが、改造人間としての悦びなの!? …ああッ! いく! いくわ! イッちゃうッ!”
里沙と蜘蛛男は、同時に絶頂に達した。蜘蛛男は大きく吼え、身体をわななかせると、里
沙の胎内に黒いねとりとした粘液を、蜘蛛と人間の精子が混じり合った牡のエキスを、勢
いよく注ぎ込んだ。
里沙は、蜘蛛男の人工男根が脈打ちながら、自分の改造された膣の中に粘液をとめどなく
放出してゆくのを、夢のような気分で感じていた。牝としての本能が満たされ、言いしれ
ぬ恍惚感を、膣内に男の体液が満たされていく充足感を味わいつつ、里沙の全身からは急
速に力が抜けていった。絶頂の余韻が全身に広がってゆき、心地よい疲労感を里沙にもた
らした。蜘蛛男もまた、すっかり射精を終えるとぐったりとなり、里沙の身体の上に覆い
被さってきた。「はあっ…はあっ…はあっ…」
「1体目の性交実験、終了。続いて、2体目の性交を行う。」
蜘蛛男は名残惜しそうに、里沙の身体から離れた。大の字になって横たわる里沙の体側に
ずらりと並んだ気門は、しきりに拡張収縮を繰り返し、たった今まで行われていた性行為
の激しさを伝えている。しどけなくさらけ出された、改造された女性器からは、黒い粘液
がトロリと漏れだし、ベッドの上にしたたった。
2体目の性交相手は、サラセニア人間だった。キノコのような人工男根をいきり立たせて、
ケケケケケという奇声を上げながら里沙の上に押し被さってきた。里沙は妖しく微笑むと、
再び蜂の乳房を揉みしだきながら、ぱっくりと開いた下の口で、サラセニアンの陰茎を奥
深くまで飲み込んでいった…

27:BeeFreak
04/10/26 02:00:45 uFlLH+RK
24体の男性改造人間と、蜂女・里沙、蛇姫・律子による性交実験は、8時間の長きに渡っ
て行われた。計器による計測結果と、男性改造人間たちの投票を総合した結果、性慰安用
女性改造人間セクサボーグのアーキタイプとして、蜂女・里沙が圧倒的な大差で選ばれた。
律子は里沙をキッ!とにらみつけると、股間を拭きながら自室に戻っていった。
男性改造人間たちに、セクサボーグの素体となる美女たちの誘拐という、新たな使命が与
えられた。自分好みの美女をさらってくれば、自分専用のセクサボーグ蜂女として改造し
てもらえる。男性改造人間たちは満足そうに、その場から去っていった。

その夜、ベッドに倒れ伏した里沙は、先程まで繰り広げたわが身のあさましい行為を、激
しく泣きじゃくって後悔していた。“わたしは、汚されてしまった。化け物どもに身体を
許し、あまつさえその精液を胎内に注がれてしまった。もう、わたしは猛さんに顔向けで
きない!”
怪物たちに犯されたことよりも、蜂女としての牝の本能に負けて、快楽を求めて自ら身体
を開いてしまったことの方が、里沙にとってはショックであった。“自分はケダモノだ。
性欲の権化だ。もう猛さんに会わせる顔がない。このまま死んでしまいたい!”
緑川藍子が里沙に近づき、涙で汚れた里沙の顔を優しくなでようとした。ピシッ! 里沙は
藍子の手をはねのけ、彼女を怖い顔でにらみつけた。「出てって! ここから出てってよ!」
藍子は無表情のまま、命令通りに部屋の外にフラフラと歩み出ていった。
里沙はハッと我に返った。“藍ちゃん? 藍ちゃん! ごめんなさい、ごめんなさい!!” 藍
子にまで八つ当たりした自分の心の弱さがとことん情けなくなり、里沙は再び枕に顔を伏せ
て、激しい嗚咽を繰り返した。

28:BeeFreak
04/10/26 02:01:46 uFlLH+RK
翌日。緑川博士によって進められていた、本郷猛の改造手術が完了する日である。その完
成を待たずして、死神博士は早朝、ヨーロッパ支部に向けて去って行った。緑川ごときが
造る最強改造人間など何するものぞという、彼のプライドの現れだったのかも知れない。
地獄大使は、とうの昔に東南アジア支部に渡っている。富士樹海の中に造られたショッカ
ー日本支部のアジトは、大幹部クラスが不在になり、脱走にとってはまたとないチャンス
であった。
本郷の脳改造が始まる直前、気分が悪いと言って席を立っていた緑川博士により、改造手
術室の主電源が落とされた。あわてふためく科学者たちがいなくなった隙をついて緑川博
士と本郷猛は天井を破って脱出。兵器保管庫に停めてあったスーパーバイク、サイクロン
号の前にたどり着いた。
里沙とは、ここで落ち合う予定だった。だが彼女の姿は、どこにも見当たらなかった。
「何をしてるんですか博士、早くここを脱出しないと!」
「…いや…深町くん…深町くんの姿が見えんのじゃ!」
「何ですって!? 深町…リサが、このアジトにいるんですか!?」本郷は驚いた。1月半前に
突如蒸発し、必死に探し回った最愛の恋人が、こんなところにいるなんて!
「そうじゃ。…君と同じ、改造人間になって…」
「リサが!? リサも私と同じ、改造人間になってしまったんですか!?」
「…すまん…わしのせいじゃ。わしさえしっかりしておれば、君も深町くんも、そんな身
体にならずに済んだのじゃ…」
その時、追手の足音が間近に近づいてくるのが聞こえた。
「いけない、博士! ここはとりあえず逃げましょう。リサは、後で私が助けに来ます!」
「わしはいいんじゃ。ここに…このまま置いていってくれ…」
「何を言ってるんですか博士! 博士がいなければ、誰がショッカーの野望を世界に対して
示せると言うんですか!」
本郷は博士とともに、サイクロンにまたがってアジトを逃走した。

29:BeeFreak
04/10/26 02:02:46 uFlLH+RK
里沙は、猛から逃避したのだった。猛に会いたい気持ちは変わりがない。けれども、この
1月半の間に、自分はあまりにも変わり果ててしまった。人をこの手であやめてしまった。
怪物たちとまぐわい、性の快楽に酔いしれてしまった。ゆうべも藍子が出ていった後、入
れ代わりに入ってきた蜘蛛男によって、朝まで何度も犯されてしまった。もう、猛には会
うことができない。私はもう、日の当たる場所には出られないんだ。もう、このままでい
い。わたしはこれから、ショッカーの改造人間として生きてゆこう。里沙はそう考えて、
猛たちが脱出するはずの時刻には、別の任務を果たすためにアジトを離れていたのだった。
アジトに帰ってきた里沙は、猛と緑川博士が無事アジトを脱走できたことを知り、安堵し
た。だが、同時に悲しい知らせも彼女を待っていた。
里沙の理解者であった、ラグーザ博士が服毒自殺をしていたのだ。さらに加えて、ゆうべ
から姿が見えなかった緑川藍子が、兵器庫に続く通路でバラバラに破壊された状態で発見
された。猛たちが脱走した際の混乱に巻き込まれたらしい。藍子の頭部は大きく損傷し、
脳漿がはみ出ていた。里沙は藍子の亡骸を抱いて、後悔の念に苛まれて激しく泣いた。
翌日里沙は、本郷猛の追撃に向かった蜘蛛男と、緑川博士の死を知った。自分を辱めた蜘
蛛男の死は正直嬉しかったが、緑川博士の死は、里沙に大きなショックを与えた。このア
ジトには、もはや里沙の味方はどこにもいなかった。里沙は独りぼっちになったことを悟
った。もういい。人間だった時の想い出は、すべて忘れることにしよう。これから私は、
蜂女として生きてゆけばいい。

蜘蛛男を倒した後、本郷は里沙を助けるために、富士樹海の中のアジトに再び戻ろうと試
みた。だが何度探しても、かつてサイクロンとともに脱出したルートを、再び見つけ出す
ことはできなかった。
「リサ! きみは一体どこにいるんだ! 改造人間にされて、どんなに辛い思いをしている
だろう! リサ! リサ!!」

30:BeeFreak
04/10/26 02:03:45 uFlLH+RK
それから里沙は、努めてアイグラスを装着し、蜂女としてふるまうことにした。今までは
極力一人でいる時にはアイグラスを外し、深町里沙としての自我を保つように心がけてい
たのだが、不思議なことに今や自分の肉体が、自然とアイグラスを求めるようになってい
た。アイグラスを着けていないと、不安で不安でたまらなくなるのだ。逆に蜂女の姿に変
身すると、大きな充足感と至福感が得られた。里沙はもう、眠る時も蜂女の変身を解かな
くなっていた。そしてショッカー改造人間としてのマインドコントロールも、当たり前の
ものとして受け入れるようになっていた。
里沙はそれから、ショッカー改造人間として、多くの悪事に荷担した。美女の顔に変身で
きる能力を活かし、要人誘拐や暗殺、時限爆弾の設置などを次々とこなしていった。
「ウフフフフ。私はショッカーの改造人間・蜂女。愚かな人間どもよ、偉大なるショッカ
ーの前にひれ伏しなさい! オホホホホホ!」
おりしも組織では、性慰安用セクサボーグの素体確保が大規模に行われていた。蜂女とな
った里沙は残忍な悪意を持って、素体狩りに積極的に参加した。うら若き女性が改造され
てゆくさまを見るのは、里沙の密かな喜びだった。女子校の観光バスをそのままジャック
し、アジトまで連れ帰った。集められた女子高校生たちは選別され、特に容貌の優れた5
名がセクサボーグとして蜂女に改造された。残りの者は、戦闘員に改造されていった。
セクサボーグ蜂女は、蜂女=里沙の改造過程を大幅に簡略短縮化し、約6時間での改造を
可能にしたものであった。脳改造は行われず、その代わりに性交能力以外の力は与えられ
ない、文字通りセックスのためだけに造られる、生きたダッチワイフであった。

31:BeeFreak
04/10/26 02:04:46 uFlLH+RK
セクサボーグの素体確保は里沙だけでなく、夜の営みの相手を求める男性改造人間たちに
とっても、愉快極まりないゲームであった。ある日サラセニア人間が、人目惚れしたとい
う女性を誘拐してきた。宮下雪絵というその女性は、改造されながら幼い弟の名をずっと
叫び続けていた。「やめて!お願い!健ちゃん!健ちゃーんッ!!」蜂女の姿に改造された
雪絵は、激しく泣きじゃくりながらサラセニアンの寝室へと連れられていった。
またある日、セクサボーグの素体としてさらわれてきた娘たちの中に、里沙は見知った顔
を認めた。緑川博士の次女ルリ子の親友、野原ひろみである。里沙は蜂女の変身を解いて、
ひろみに近づいた。「お久しぶりね、ひろみさん。」「あ…あなたは、深町里沙さん!」
「いいえ。私はもう深町里沙じゃないわ。私はショッカーの改造人間・蜂女なの。そして
あなたも今から、わたしと同じ姿に改造されるのよ。ウフフフフフフ。オホホホホホホ!」
里沙はひろみの目の前で蜂女に変身した。恐怖におののきながらセクサボーグ蜂女に改造
されたひろみは、やがてカメレオン人間の妻となるべく、どこかに連れ去られていった。

こうして、本郷猛の脱走から、一月あまりの時が流れた。その間、正義の使者・仮面ライ
ダーと名乗った本郷猛によって、アジトの改造人間たちが続々と倒されていった。いずれ、
自分も本郷猛に悪の改造人間として倒される日が来るのかも知れない。里沙は漠然と、そ
んな不安を感じていた。
セクサボーグがひととおり男性改造人間たちに行き渡るとともに、彼らの里沙に対する下
卑た視線は徐々に和らいでいった。逆に里沙は、改造人間としての強い性欲に毎晩苦しめ
られていた。蛇姫メドーサとなった綾小路律子は、その後コブラ男をツバメのように扱い、
よろしくやっているらしいが、里沙はとてもそんな気にはなれない。彼女の中では、未だ
に本郷猛の存在が大きな位置を占めていたのである。

32:BeeFreak
04/10/26 02:05:48 uFlLH+RK
ある日、どうしても耐えられなくなった里沙は、一目だけでいい、猛の元気な姿を見よう
と、彼が住んでいるマンションのそばにやって来た。アイグラスをはずし、季節はずれの
コートをまとって、路地陰に隠れた彼女が見たのは、一人の少女と仲睦まじく歩く猛の姿
であった。
「じゃあルリ子さん、ここで。」「気をつけてね、猛さん。」
その少女の姿に、里沙は見覚えがあった。緑川博士の次女、藍子の3歳年下の妹である、
緑川ルリ子であった。
里沙の心に、複雑な感情が渦巻き始めた。一方では、もはや人間の世界には戻れない自分
を忘れて、新しい仲間を見つけた猛を祝福したい気持ちがあった。ルリ子は一人っ子の里
沙にとって、言わば妹のような存在であった。そのルリ子になら、猛を託すことができる。
悲惨な最後を遂げた父・緑川博士や、姉・藍子に代わって、ルリ子には幸せになって欲し
いと里沙が願っていたのは確かだった。
 だがその一方で、自分も藍子も改造されてしまったというのに、一人だけ人間の身で幸
せそうにしているルリ子に対して、嫉妬の感情を覚えたのも間違いない。この娘にも、自
分と同じ苦しみを味あわせてやりたい。そういう残忍な気持ちが、里沙の中で少しずつ頭
をもたげていった。その邪悪な感情こそ、ショッカーの蜂女としてふさわしいものだ。い
っそこの娘を誘拐し、科学陣に引き渡してやろうか。
だが、里沙はルリ子をその場でさらうことはしなかった。改造人間である里沙は、人間の
ルリ子に対して優越感を抱くことができたからだ。ルリ子がいくら猛を愛したとて、改造
人間である猛は、ルリ子を抱くことはできない。もしも抱けば、彼女は壊れてしまうだろ
う。でも自分なら、猛と同じ改造人間である自分なら、猛と愛し合うことができる。その
優越感が、この時は里沙をしてルリ子を見逃さしめたのだった。


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