女子高校生位の子が改造されるシーン at SFX
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784:名無しより愛をこめて
04/10/25 15:53:20 B/P+G1Ds
>>777
神サイト神サイトと宣伝している関係者wがいるらどれほどのものかと見てみたが(r

785:名無しより愛をこめて
04/10/25 17:43:11 bUzW5ONi
いまどき「ひなの」て。

786:BeeFreak
04/10/26 01:02:30 tCpPUTAP
>>755さん。>>769さん。お待たせいたしました。
元祖ショッカー蜂女の改造SSがようやく仕上がりましたので、UPいたします。
日曜日半日くらいで書き上げるつもりだったのですが、何故かおそろしく長いものになっ
てしまいました。ホント長いです。申し訳ありません。
あと、769さんが「エロ度、鬼畜度、そして悲劇性の高い物語をお願いいたします」とのこ
とだったので、努めてエロ要素を入れた結果(ほんとはエロにする必然性の無い話なんで
すがねぇw)、ショッカーがとんでもないエロ集団と化してしまいましたw
ショッカーに思い入れがある皆さん、どうかお許し下さい。
どこか別のパラレルワールドの物語だと割り切って、読んでいただければありがたいです。

なお、蜂女に改造される深町里沙さんの年齢が、予告よりも若返ってますが、これは漏れ
が本郷猛の改造時年齢を25歳だと勘違いしていたためです。(実際は1948年8月15日生ま
れの22歳)ですから里沙さんも猛に合わせて、23歳と若返ってもらいました。
大台サダエだと26歳なんですが、ねえ。

それでは。ひたすら長いですが、しばらくお付き合いいただければ幸いです。

787:BeeFreak
04/10/26 01:03:45 tCpPUTAP
1971年2月。
大阪で開かれた万国博覧会の記憶も薄れてゆき、繁栄に酔いしれたの60年代の終焉ととも
に、人々が世相に翳りを感じ始めた頃。
東京某所のスナック「アミーゴ」では今、若者たちによる貸し切りパーティーが開かれて
いた。
「おめでとう!」「お誕生日おめでとう、里沙さん!」
スリー・ドッグ・ナイトのいかしたBGMがかかる中、皆の祝福を受けた女性は、髪をか
き分けながら照れ臭そうに笑った。
「でも、わたしの誕生日はまだ明後日なのよ。」
女性の名は深町里沙。城北大学理学部在学中に、学科助手として異例の抜擢を受けた才媛
である。二日後に23歳の誕生日を迎えることになるため、親しい人たちがささやかな誕生
パーティーを催してくれたのだ。パッチリした瞳とセミロングの髪が印象的な、どちらか
と言えばやせ型の美人だ。けれどもタートルネックのセーターに包まれた胸のふくらみは、
彼女が抜群のスタイルを持つ、いわゆるトランジスター・グラマーであることを示してい
る。清楚な中に大人の色気を漂わせたその美貌は、道行く男たちを振り向かせずにはおか
ない。
「明後日14日は、稼ぎ時の日曜日だからね。ただでさえ客の少ないこの店を貸し切りされ
たんじゃ、たまんないんだよ。」
「こら史郎、また余計なことを言うんじゃない!」
笑いながらバーテンダーの青年を叱ったのは、このスナックのマスター、立花藤兵衛であ
る。人当たりの良い初老の男で、この店を訪れる若者たちからは「おやっさん」と呼ばれ
て慕われている。

788:BeeFreak
04/10/26 01:04:45 tCpPUTAP
「里沙さん、彼氏より年上になるからって、気にすることないわよ。これからの時代、女
性がしっかりしてる方がうまくゆくって言うわ。」
そう言ったのは、城北大学文学部1回生の緑川ルリ子。このスナックでバイトするウェイ
トレスである。
「ありがとうルリちゃん。でもわたしたち、そんなこと全然気にしてないから。」
そい言って里沙は、彼氏の腕を掴み引き寄せる。里沙はルリ子の方こそ、気丈なしっかり
者だと思っている。ルリ子の父・緑川弘は、生化学研究室の教授で里沙の恩師である。幼
い頃に母親を亡くし、3つ年上の姉・藍子とともに研究一筋の父を支えながら、立派に生
きてきた。だが2年前に姉が謎の失踪を遂げ、父の緑川博士もまた、2か月ほど前に突然
行方をくらましてしまい、今は天涯孤独の身となっていたのだ。だがそんな境遇をおくび
にも出さず、ルリ子は快活に笑いながら、自分にとってはもう一人の姉のような里沙を祝
福してくれる。
「ねぇ里沙さん、今度のパーティーは結婚披露宴よね? わたしも絶対呼んでね。」
ルリ子の親友・野原ひろみの屈託ない質問に、里沙は思わず顔を赤らめた。そんな里沙の
肩を引き寄せた彼氏の本郷猛は、真顔になってひろみにこう答えた。
「ひろみちゃん。僕らの結婚式は絶対、月の上で挙げるつもりなんだ。君もロケットに乗
って来てくれるかい?」
「えー? でもわたし、高所恐怖症だから…」
皆は爆笑し、猛は里沙の肩をきつく抱きしめた。

789:BeeFreak
04/10/26 01:05:45 tCpPUTAP
本郷猛は22歳。緑川研究室の若手研究者である。知能指数600という城北大学始まって以来
の天才であり、またオートレーサーとしても数々のレースを制覇し続けている、文武両道
の好青年である。正義感に富んだ優しい性格で、2か月前の緑川教授失踪の際、助手の重
責を負った里沙を支えて、混乱した研究室を無事に切り盛りしたのも猛であった。このこ
とから急接近した二人は、クリスマスの夜に結ばれ、誰もが認める熱愛カップルとなった
のである。
「そうそう猛、いよいよ春の全日本選手権に向けて立ち上げる立花レーシングチームだが
な、チームエンブレムのデザインが今日、出来上がってきたんだ。みんな見るか?」
藤兵衛がそう言って、大きめのシールが綴られたファイルを取り出した。レーシングチー
ムを意味する赤い「R」の文字に、バイクのフロントビューが白くあしらわれた盾型のお
洒落なデザインだった。
「ほう、こりゃあいいですね、おやっさん。」
「ほんと、ステキ。ねえマスター、このステッカー、一枚いただいてもいいですか?」
里沙の頼みに、藤兵衛はにこやかに笑いながら頷いた。「ああ、いいよ持って行きたまえ。」

パーティーが終わる頃、外は小雨が降っていた。猛は相々傘で里沙と並んで歩きながら、
優しい声でこう言った。
「リサ、緑川先生がいなくなってから、君は気を張りすぎてる。ちゃんと捜索願は出して
あるんだし、今は自分のことを大事にした方がいい。」
「ありがとう猛さん。明後日はわたし、あなたのことだけを考えるわ。」
二人はデートの確認をし、そして、ひとつ傘の中で熱く長い口づけを交わした。

790:BeeFreak
04/10/26 01:06:46 tCpPUTAP
翌日、研究室から帰る途中の里沙に、黒い車が近づいてきた。彼女のすぐ脇に停車した車
の中から、黒い服にサングラスの怪しい男たちが声を掛けた。
「深町…里沙さんだね?」
「そうですけど…何か?」里沙は不審そうに眉をしかめた。
「緑川博士からの伝言を預かってきました。」そう言って男のひとりが、メモのようなも
のを差し出した。
「何ですって! 先生から!?」里沙は思わず、男の手からメモをむしり取った。メモは大学
ノートを破いたものらしく、あわてて書いたらしい歪んだ文字がこう書かれていた。
 「タイヘン心配ヲカケテ、スマナイ。ワシハイマ
  スバラシイ環境ノ元デ、今マデニナイ画期的ナ
  ケンキュウニ没頭シテイル。完成マデニハマダ
  テマドリソウダガ、心配シナイデクレタマエ。
               ミドリカワ」
「先生を、緑川博士の居場所をご存じなんですか!?」里沙は黒服の男たちに詰め寄った。
「ええ。我々の元で元気に研究を続けておられます。」
「どこに、どこにおられるんですか!?」
「それは言えません。では失礼。」男は車を出そうとした。
「待って下さい!」里沙はあわてて車を引き止めた。「わたし、緑川博士の助手です。ぜ
ひ博士に会って話をしたいんです。お願いです! わたしを、博士のところに連れて行って
下さい!」
男たちはしばらく小声で話し合った後、こう答えた。
「いいでしょう。ただし、誰にも連絡せずに、今すぐに来れるなら。そして道の途中、あ
なたには目隠しをしていただきます。」
里沙はちょっと躊躇した。だが今を逃せば、博士に会えるチャンスはもう無いかも知れな
い。何しろ警察の必死の捜索でも、手がかりひとつ掴めてはいないのだ。それに、博士の
伝言の行頭の文字を連ねると「タスケテ」となるのがとても気になった。
“きっと博士は、研究成果を狙ったどこかの企業に軟禁されているんだわ。だから場所を
秘密にしているのね。わたしが会いに行っても、まさか…殺されはしないでしょう。”
里沙は意を決して、男たちに言った。「いいわ。連れて行って、お願い。」

791:BeeFreak
04/10/26 01:07:45 tCpPUTAP
眼隠しした里沙を乗せたまま、車は長い距離を走った。信号で停車する回数が減り、かわ
りに小刻みなカーブが増えたことから、人里離れた場所に連れて行かれるらしいことがわ
かる。
「さあ、目隠しを取って、降りて下さい。」
男に促されて目隠しを取った里沙は、そこが地下に作られた倉庫群のような、広大な空間
であることに気付いた。“いつの間に、誰がこんな大規模なものを…”
里沙は男たちに促されるまま、赤と緑の照明が妖しく明滅する廊下を歩んで行った。あち
こちに翼を広げた鷲のエンブレムが掲げられている。どうやらこの企業のマークらしい。
やがて、黒服の男がとあるドアを開き、中にいた数名の男女に報告した。
「深町里沙嬢を、無事お連れいたしました。」
「ご苦労。下がりたまえ。」そう言って里沙の方に歩み出てきたのは、白いスーツを伊達
に着こなした、骸骨のように痩せた陰気な初老の男だった。男は妖しげに微笑みながら、
里沙に手を差し出した。
「…ようこそ里沙さん。ここは革命集団ショッカーの日本支部。私はここの科学部長を務
める、イワン・タワノヴィッチ。以後よろしく。」
男と握手を交わしながら、里沙は緑川博士の姿を探した。「先生は、緑川先生はいらっし
ゃるんですか?」
「…深町…くん? どうしてここへ?」
テーブルから一人の男が立ち上がり、里沙の方を驚いた目で見つめた。口ひげをたくわえ
たやせ型の、科学者然とした人物で、心なしかやつれた様子だった。
「先生! ご無事だったんですね!」恩師の姿を認めた里沙は、思わず駆け寄りその手をき
つく握り締めた。「良かった…本当に、良かった…」里沙の目に涙が浮かんだ。
「深町くん。いったいどうして、ここがわかったんだね?」
「先生の伝言を読んで、いてもたってもいられなくなったんです。」
「…伝言? 何のことだね?」
タワノヴィッチが口をはさんだ。「里沙さんは、私がお連れしたのだ。あなたに会っても
らいたくてね。」
里沙と緑川博士は、ハッと顔を見合わせた。

792:BeeFreak
04/10/26 01:08:45 tCpPUTAP
「まあ、久しぶりの再会だ。しばらくゆっくりしていくがいい。」
そう言ってタワノヴィッチは、部屋から出て行った。その後に続くように、ダブルのスー
ツを着たやや恰幅の良い、視線の鋭い男が退室した。
里沙は、その男の顔に見覚えがあった。“あれは…誰だったかしら…? そう、ダモン・E
だわ。60年代末の、精神拡張運動の指導者だった!”
ダモン・Eは、1966年末のアメリカに突如出現した、ヒッピーたちのカリスマ的存在だっ
た。元はコブラの研究者だったらしく、コブラ毒から分離したA.S.P.C.という幻覚剤を用
いた精神改革運動を展開。チベットの修行僧チェン=マオを導師として前面に押したてて、
新宗教的な反体制運動を主導し、全世界で数万人規模の賛同者を集めた。しかし69年に信
者たちと共に、いずこともなく消息を断ったはずだった。日本でも数百人の若者が一斉に
姿を消したことで、一時期大きな騒動になったのが記憶に新しい。
“なぜ、そのダモン・Eが日本にいるの!? さっきの男は「革命集団」と言ったけど、それ
じゃあここは軍需企業じゃなく、新左翼のような反体制集団なのかしら?”
「…とにかく、元気そうで何よりだったね。さ、こちらに来なさい。」
緑川博士に促されて、里沙は部屋の奥へと歩んだ。博士と共にいた4人の男女の顔を見て、
里沙は驚いた。“綾小路博士! ヒルマン博士も、ジェノス博士もいる…5人組が、揃って
いるの!?”
5人組とは、緑川博士を中心に、サイバネティックスの世界的研究者たちによって68年に
結成された国際グループだった。セラミック繊維を用いた人工臓器の権威、ルドヴィヒ・
ヒルマン。人工筋肉統御の画期的理論を打ち出したウィニフレド・ジェノス。神経伝達情
報の量子化による電気信号との完全な同期を実現させたアンドレア・デル=ラグーザ。人
工血液と高能率循環器システムの第一人者で、若干28歳の美貌の才媛、綾小路律子。そし
て拡張神経系の高速統御理論の世界的権威である緑川弘。現時点における、サイボーグ技
術の世界最高水準のメンバーであった。だが69年秋に東京で開かれた「第2回人体改造学
会」の場で起こったある「事件」以来、5人組は離散したはずであった。
“その5人組が、揃ってこの企業、いえ精神革命集団だったっけ、その集団にスカウトさ
れたって言うの?”

793:BeeFreak
04/10/26 01:09:46 tCpPUTAP
1960年にマンフレッド・クラインズとネイザン・クラインによって機械化改造人間『サイ
ボーグ』の概念が提唱されて以来、60年代はサイボーグ技術の開発が急ピッチで進められ
た時代であった。だが宇宙開発や身障者のリハビリといった当初の目的から外れて、軍事
用サイボーグの研究が各国によって着手されると、とたんにサイボーグ学者の周辺にはき
な臭い空気が漂い始めた。様々な軍需企業や地下組織による、技術者たちのヘッドハンテ
ィングが頻繁に行われるようになったのである。60年代半ばに指導者的立場にあったギル
モア博士やウィスキー博士は既に消息不明となって久しく、69年の学会で画期的発表を行
ったメレケス博士もまた、ドイツの軍需企業オーベルハウゼンに好条件で迎えられたとい
うもっぱらの噂であった。
だから、5人組が揃ってヘッドハンティングされること自体は不思議ではない。だが里沙
の知っている緑川博士は、サイボーグの軍事利用に対しては反対の立場を強硬に貫いてい
た。いかに条件が良いとしても、やすやすと身を売るはずはないのだ。里沙の知る限り、
綾小路博士やラグーザ博士も、やはり平和利用を心から願う人物だったはずだ。
「先生! 早くこんなところを出ましょう。ルリ子さんも心配して待ってるんですよ!」
緑川博士は、悲しそうに首を横に振った。
「残念じゃが…そういうわけには…いかんのだよ。わかってくれ。」
そう言って、博士は後ろを振り向いた。博士の視線の先を追って、里沙はさらに驚愕した。

部屋の隅の闇に隠れるようにして、一人の女性がいた。白いワンピースを着た、20歳前後
の清楚でたおやかな女性だ。
「…藍ちゃん!?」
それは、緑川博士の長女、2年前に突如消息不明となった、現在22歳になるはずの緑川藍
子だった。里沙はあわてて彼女の方に駆け寄った。
「藍ちゃん! あなた一体、今までどうしていたの!?」
里沙の声に、藍子は無表情なまなざしを向けた。その人形のような顔には、何の感情もこ
もっていない。
「藍ちゃん! わたしよ。里沙よ! 覚えてないの!? 藍ちゃん!」

794:BeeFreak
04/10/26 01:11:17 oELEo48D
藍子は無機的な声で答えた。
「知ッテイマス。深町里沙。1948年2月14日生マレ。血液型A。身長157センチ。体重46キ
ロ。スリーサイズハ、上カラ86-52-87…」
「藍ちゃん!? 何を言ってるの! わたしよ、わたし!」
「無駄だよ、深町くん…」緑川博士が悲しそうに言った。「藍子は、もはや心を持ってい
ない。改造された自分の姿に耐えられなくて、心が死んでしまったんだ。今は内蔵された
人工知能が、機械的に受け答えをしているだけだ。」
「え? …改造…されたって?」
「藍子は…藍子は、2年前にわしら5人組が、サイボーグに改造してしまったんだ!」
ガーンと打たれたようなショックが、里沙の頭を走った。うそ! わたしと同い年で、学部
の頃からよく一緒に遊んだあの藍ちゃんが、サイボーグに!? しかも、改造したのが自分の
父親の、緑川博士ですって!?
「…本当なんですよ、シニョリーナ・フカマチ。」ラグーザ博士が緑川博士の代わりに答
えた。
「彼女の肉体は、既にその70%が人工部品なのです。私たちは、シニョリーナ・アイコを
本人の同意無しに改造して、2年前の学会に発表しました。技術的にはこの上ない成功例
でしたが、生きた人間を改造するなど非人道的だと他の学者たちから強く非難され、5人
組は解散せざるを得なくなりました。そしてシニョリーナ・アイコも、人間に戻れなくな
った自らを悲観して、自らの心を殺してしまったのです。」
里沙は、藍子の顔をじっと見つめた。人形のような、何の感情もこもっていない顔。よく
見ると彼女の肌にはうぶ毛も、皮膚の皺もホクロもまったく無かった。そして普通なら呼
吸と共に上下するはずの胸も、微動だになかった。里沙は、藍子の胸にそっと耳を当てた。
ドクン、ドクンという動悸の代わりに、ジー、ジーという小さなギア音が聞こえてくる。
ああ、可哀想な藍子ちゃん! 里沙は藍子の身体を堅く抱きしめ、そして声を上げて泣いた。

795:BeeFreak
04/10/26 01:12:46 oELEo48D
結局里沙は、その夜は博士を連れ帰ることができないまま、革命集団ショッカーの基地で
世を明かすことになった。翌日の夜は猛とのデートなので、何とかしてその日のうちに帰
りたかったのだが、一度に色んなことが起こって里沙自身混乱していたため、タワノヴィ
ッチという男が「明日の朝早く、帰りの車を用意しよう」と言ったその好意に甘えること
にしたのだ。
里沙は、藍子と同じ部屋で泊まることになった。寝床に入るために服を脱いだ藍子の裸体
を見て、里沙は改めて、彼女がサイボーグであるという悲しい事実を確認することになっ
た。陶器のような完璧な肌には、皮膚の継ぎ目の線が目立たないように延々とのびていた。
素肌に触れても人の体温は感じられず、ひんやりとした質感だけが手に残った。
里沙は根気よく、藍子に質問を重ねた。知っていることであれば、藍子は機械的に答えて
くれた。学会の数週間前、父に呼び出され、コーヒーを飲んでそのまま眠ってしまったこ
と。気がつけば既に1週間が経過し、身体は既にサイボーグ化されてしまっていたこと。
学会の分科会席上で全裸にされて、多くの学者たちに身体をまさぐられたこと。本人の同
意を得ない強制改造に対する学会からの非難で、最大のスポンサーであったNASAから
の資金援助が打ち切られ、5人組が離散に追い込まれたこと。藍子のボディの巨額に及ぶ
メンテナンス費用を捻出できず、たまたま接近してきたショッカーという組織に、博士は
藍子の身体を委ねなければならなかったこと。もはや藍子はこの組織を離れては生きられ
ないこと。などだった。
尊敬していた恩師たちの背徳行為を知り、里沙は何が正しく、何が間違っているのか段々
わからなくなっていった。そして自分と同い年のこの少女が受けねばならなかった、あま
りにも過酷な運命を前に、ただその身体を堅く抱きしめて涙することしかできなかった。

796:BeeFreak
04/10/26 01:13:45 oELEo48D
翌朝。帰り支度をする里沙を、タワノヴィッチ博士が散歩に誘った。里沙に対して頼みが
あると言うのだ。
「…君の先生は、我々に対してよく協力してくれた。しかし。いちばん肝心の研究成果を、
どうしても我々に公表しようとしない。他の4人は全面的な協力姿勢を明らかにしたが、
君の先生だけがまだ拒んでいる。我々は彼に対して、最高の研究環境を用意しているとい
うのにだ。里沙さん。ぜひあなたからも、彼を説得してやって欲しい。」
赤と緑の照明がまたたく薄暗い廊下を歩みながら、タワノヴィッチ博士は里沙にそう頼ん
だ。口調は穏やかで丁重だが、里沙はこの男に対し、言いようのない不快感を感じていた。
ラグーザ博士によると彼もまた、人体改造学の世界的権威なのだそうだが、里沙には獲物
を狙う得体の知れない陰獣のように思えてならない。この基地の薄暗く妖しい雰囲気も、
どうしても好きになれない。
「…申し訳ありませんが、あなたたちの目的がわからない以上、協力できかねます。」
「我々は革命集団ショッカーだ。その名の通り、腐敗しきった現代社会を震撼させ、真の
理想世界を作るのが目的の集団だ。」
「それでは、新左翼の過激派と同じではありませんか。暴力で世界を変えようとするなん
て。」
時代はちょうど、学生運動の熱が冷め始めた頃。目標を見失った過激派集団の内ゲバ闘争
が巷で問題になり、テロ集団化した連合赤軍による「よど号乗っ取り事件」が新聞紙面を
賑わせたのも記憶に新しかった。里沙はこのショッカーという集団もまた、武力闘争を志
向する過激派左翼のひとつだと考えたのだ。
「新左翼? あんな理念を持たぬ屑どもと一緒にしないでいただきたい。我々が望むのは、
新人類による世界制覇だ。」
「…新人類? サイボーグが新人類だと言うんですか?」
「いや。サイボーグではない。来なさい。君にも見せてやろう。」
タワノヴィッチは里沙を、ある部屋の前へと導いた。「さあ、入るがいい。」

797:BeeFreak
04/10/26 01:14:46 oELEo48D
暗い部屋の中に入るなり、里沙を迎えたのは獣のようなムッとする異臭と、激しい怒号だ
った。
「やい! 俺を元の身体に戻せ! …お願いだ。戻してくれよぅ!」
「てめぇ! 殺してやるッ!! よくも俺をこんな身体にしやがって!」
怒鳴り声に混じって、人間のものとは思えないような、恐ろしいうめき声も聞こえる。
タワノヴィッチは、部屋の照明を点けた。
「キャアアッ!!」
そこに現れたのは、まさに地獄のような光景だった。部屋の両側に、牢獄のような格子が
幾つも並んでいる。その中に、人間とも獣ともつかぬ、異形の怪物たちがひしめいていた
のだ。毛むくじゃらの顔に赤い六角形の3つの目を持つ、蜘蛛のような怪物。緑色の身体
が色とりどりのイボで覆われ、せわしなく動くカメレオンのような眼を持つ怪物。葉っぱ
や蔦を思わせる触手で全身が覆われた、奇声を発する緑色の怪物。化け物どもは人間の言
葉で、タワノヴィッチに激しい罵声を浴びせ続ける。
里沙は、恐怖で足がすくみ、思わずタワノヴィッチにしがみついた。
「…こ…これは…一体、何?」
「“アルタード”。儂が作り上げた“移植人間”どもだよ。」
「…移植…人間!?」
「そうだ。かつてナチス・ドイツが開発した移植手術の手法に、チベット地下密教の秘術
を組み合わせて儂が開発したものだ。健康な人間の肉体に、獣や昆虫や、植物の生体組織
を移植して生み出される、新世界を作るための尖兵どもだ。」
「…じゃ、この怪物たちは…元は、普通の人間だったの!?」
「その通り。ダモンが集めてきたヒッピーどもを素材に、儂がじきじきに改造したのだ。」
里沙は弾かれたようにタワノヴィッチから身を離し、彼に罵声を浴びせかけた。
「狂ってるわ! あなたは人間じゃない! こんな…非道いことを平気でできるなんて!!」
タワノヴィッチは眉ひとつ動かさず、平然として答えた。
「狂ってる? この儂が狂ってるというのか? では、君の恩師のしたことはどうだ!? 自分
の娘を、本人の同意を得ずにサイボーグ化し、学者たちの好奇の目に晒したお前の恩師は、
狂ってはいなかったというのか?」

798:BeeFreak
04/10/26 01:15:45 oELEo48D
里沙は二の句を告げなかった。タワノヴィッチの言う通りだったからだ。
タワノヴィッチは、里沙に優しく囁いた。
「いいかね。科学というものは、血塗られた禁断の果実だ。しかもこの果実は、食せば食
すほど喉が渇く、不思議な果実なのだ。渇きを癒すために、科学者はさらなる果実を求め
ずにはいられない。たとえそれが、人々から疎まれ蔑まれる結果を招こうともだ。儂もそ
うだし、君の恩師もそうだ。君も科学者のはしくれなら、そのことがわかるはずだろう。」
里沙は両手で顔を覆って、泣き始めた。もう、何が正しく何が間違っているのか、彼女に
はわからなかった。ただひとつ願うのは、早くここから離れたい、恋人のもとに帰りたい
ということだけだった。
里沙は、タワノヴィッチに向き直った。「わたし、帰ります。帰して下さい。」
タワノヴィッチは、冷たくフフン、と笑った。
「そうはいかない。君には、ずっとここにいてもらわなければならん。」
「ここに…こんな怪物たちがいる場所にですか? そんなの冗談じゃありません!」
「…怪物たちか。フフン。だが君ももうすぐ、その怪物たちの仲間入りをするのだ。」
里沙は耳を疑った。「…えっ!?」
「君は今から儂の手により改造手術を受けて、移植人間として生まれ変わるのだ。」
里沙は、心臓が不意に冷たい手で掴まれたように感じた。タワノヴィッチの目は本気だっ
た。逃げなきゃ! 本能的にそう悟った里沙は、部屋を出ようと一目散に駆け出した。
「イィーッ!!」突然、黒い全身タイツに無気味なメイクの男が2名、入り口に現れ、逃げ
ようとする里沙を拘束した。「キャアアッ!! やめて! 放してッ!」
「…逃げることなどできんよ。君の運命はもう、決まっているのだ。君は儂の手によって、
移植人間として生まれ変わる。」

799:BeeFreak
04/10/26 01:16:46 oELEo48D
タワノヴィッチは、恐怖におののき震える里沙の頬を、指ですっと撫でた。戦慄が身体を
貫いた。「美しい娘だ。初めての女性移植人間となるのにふさわしい。」
里沙の頭の中は、パニックになっていた。“嘘! 嘘よ! こんなの嘘! 化物に改造される
なんて嘘よ! 誰か助けて! お願い! 猛さん!!”
髪をふり乱し、首を横にぶんぶん振って抵抗する里沙。「…お願い!…助けて!…お願い!」
タワノヴィッチは里沙に諭すように言った。
「恨むなら、君の恩師を恨みたまえ。緑川博士さえ我々に協力的なら、君が改造されるよ
うなことはなかったのだよ。」
そしてタワノヴィッチは、牢獄に居並ぶ怪物=移植人間たちを指差して言った。
「見たまえ! 儂の作った“移植人間”たちは、人間を凌駕する能力と強靭な肉体、精神を
備えている。だが、洗脳をまったく受け付けず、移植組織に人体がついてゆかないためか、
寿命が極端に短い。わずか数ヶ月の命しか無いのだ。これでは新世界創造のための兵士と
しては、いささか心もとない。それに対し、君の恩師たちが開発した“サイボーグ”は、
高い精神制御能力と耐久性のある肉体を持つが、反面、あのお嬢さんを見てもわかる通り、
改造された身体に人間の脆弱な心がついてゆかない。…さて、これが何を意味するか、わ
かるかね? つまりだ! 移植人間をさらにサイボーグ化すれば、互いの短所を打ち消し合
って、最強の改造兵士が誕生するというわけだ!」
タワノヴィッチは、再び里沙の方に向き直り、彼女に最後の引導を渡した。
「君が移植人間になれば、君の残り寿命はわずか数ヶ月だ。君を救うために、緑川は否応
なしに、君をサイボーグ化せざるを得なくなる。そして我々は、彼の持つ最高技術のすべ
てを、労することなく手に入れられるというわけだ。さあ戦闘員ども! その娘を改造手術
室に連れてゆけ! 手術は今から1時間後に開始する!」
「イヤああーーッ!! やめて! 助けて! お願い! 猛さん! 猛さぁーんッ!!」
半狂乱になって絶叫する里沙を、戦闘員たちは容赦無く引っ立てて行った。

800:BeeFreak
04/10/26 01:19:13 oELEo48D
ほくそ笑むタワノヴィッチの前に、ダモン・Eが現れた。
「何をまだるっこしいことをしておるのだ。緑川の頭脳が欲しいのなら、さっさと洗脳す
ればよかろう。」
タワノヴィッチはダモンの言葉を、鼻で笑った。「頭脳労働者の洗脳はできん。洗脳とは
要するに、本人の意識レベルを低くして逆らえなくすることだからな。それでは貴重な知
識が飛んでしまう。あくまで自らの意志で、我々に協力させねばならんのだ。もっともこ
んなこと、頭脳などに縁のない貴様にはわからんだろうが。」
ダモンは憤慨した。「タワノヴィッチ!戦争で一度は死んだ俺やバカラシンを蘇らせてく
れた貴様には、正直感謝している。だがこの数年のお前のやり方を見ていると、情けなく
て反吐が出そうだわい! ショッカー組織の立ち上げに向けて、俺は数万人規模で戦闘員
の素体を確保した。バカラシンは東西両陣営の間を立ち回って、膨大な資金と軍備を集め
ることに成功した。だが貴様はどうだ!? 新組織にふさわしい改造兵士の開発にとりかかっ
て、既に4年が経つというのに、まだ第1号兵士すら誕生しておらん! 死神博士の異名が
泣いておるぞ。だいたいサイボーグ化技術など、緑川などの手を借りずとも確立できよう
が!」

801:BeeFreak
04/10/26 01:20:13 oELEo48D
タワノヴィッチ、いや死神博士は、眉をひそめてダモンの雑言を聞いていたが、落ち着い
た声でこう答えた。
「サイボーグ化技術など、とうの昔にショッカーでも開発しておる。」
「何!? ではなぜ緑川にああまで固執する?」
「よいかダモン。改造兵士を生み出す際、最も問題となるのは脳改造、すなわち組織に対
する忠誠心を植えつける技術だ。移植人間たちは強靱な精神力による意識レベルの高さが
災いして、極めて洗脳を施しにくい。我々のサイボーグ手術でも、その問題を解決するこ
とはできておらん。だが緑川の開発した『拡張神経系の高速統御理論』を使えば、意識レ
ベルを落とさずに忠実な兵士を生み出すことが可能となるのだ。儂が真に欲しいのは、そ
の技術なのだよ。逆に言えば、もしも緑川の脳改造技術無しに、移植人間をサイボーグ化
した「改造人間」が誕生したとしたら、それは我がショッカーにとって、大きな災厄とな
るに違いあるまい。」
ダモンは死神博士のそんな懸念を、意にも介さなかった。「まあよい。改造兵士の開発は
貴様の仕事だ。俺には関係が無い。俺は“地獄大使”として、社会不安をかき立てる破壊
工作の準備に専念することにしよう。まあしっかり頑張るがいい。ワハハハハ!」
地獄大使は冷たく笑いながら、その場を離れていった。

802:BeeFreak
04/10/26 01:21:00 oELEo48D
秘密結社ショッカーの改造手術室。全裸にされ、円形の改造手術台に大の字に縛られて、
深町里沙は移植人間として生まれ変わるための改造手術を、その美しい肉体に今まさに施
されようとしていた。
奇しくも今日は、里沙の23回目の誕生日だった。本来ならば恋人と楽しい時を過ごしてい
るはずのこの時間に、里沙は冷たい手術台に横たえられて、運命の時を待とうとしている
のだった。
里沙はすっかり混乱して、涙が枯れるまで泣きじゃくっていた。
“嫌よ、嫌! 改造されるなんて嫌! 移植人間なんかになりたくない! 改造されたら…あ
んな身体にされてしまったら、もう、猛さんに会えない! 何で、何でわたしがこんな目に
合わなきゃいけないの!? ”
白衣を着た死神博士が、数名の科学者戦闘員と共に現れた。里沙の隣に、大きなガラスケ
ースが3つ、並べられた。科学者がガラスの蓋を取ると、そこには体長1メートル半を優
に超える巨大な蜂が3匹、板に縛りつけられていた。羽音がブンブンと部屋に鳴り響く。
「見たまえ!」死神博士は自慢げに、3匹の蜂を里沙に見せる。「これは特殊な放射線照
射によって肥大化成長させた、スペイン蜂だ。今からこの3匹の蜂の生体組織を、君の身
体にそのまま移植する。君は今日から移植人間“蜂女”として生まれ変わるのだ。フッフ
ッフ。」
巨大な蜂の姿が視界に入り、里沙は半狂乱になった。
“い、嫌だ! 嫌だぁ! わたしは蜂になんかなりたくない!”
「では、まず血液交換から開始する。」
死神博士の合図で、科学者がふたり里沙の両腕を掴んで、両の手首に長いチューブのつい
た太い針を突き刺した。「うッ!」鋭い痛みが里沙を襲った。やがてポンプが作動し、左
手のチューブから里沙の赤い血液が抜き取られ、代わりに右手のチューブから青い液体が
注入されていった。「あ…あ…ああ…」むず痒いような痺れるような奇妙な感覚が、右手
から順に全身に広がってゆく。
「さあ、次は免疫芽細胞の再構築だ。綾小路くん。準備したまえ。」

803:BeeFreak
04/10/26 01:22:30 K4X2E2bn
科学者のひとりが手術台のボタンを押すと、里沙の上体が持ち上がった。科学者は里沙の
背後に回り、脊髄に針を数本差し込んだ。「ギャッ!!」焼けつくような痛みに、里沙の身
体は激しく痙攣した。そしてその時、里沙は科学者の顔を確認して、大きく目を見開いた。
「あ、綾小路博士!? どうして博士がここにいるんですか!? お願いです! 助けて下さい!
わたし、このままだと改造されちゃうんです!!」
「無駄だ、里沙くん。綾小路くんは3年前から、我がショッカーの忠実なしもべとなって
いる。ダモンが薬物を使って、彼女の心を完全な悪へと書き換えてしまったのだ。」
綾小路律子は妖しく微笑んだ。それは里沙の知っている、優しく柔和な綾小路博士ではな
かった。里沙は急に、目の前が真っ暗になった。
「今から君の身体の免疫細胞をすべて破壊し、新しく免疫芽を形成する。この3匹の蜂の
組織を移植しても拒絶反応を起こさないよう、蜂の組織が自分の肉体の一部であると身体
に認識させるのだ。」
全身にキリキリと鋭い痛みが走った。「ウウッ…痛い! 痛い!」里沙は激しく身をよじら
せてうめいた。
「痛むかね? これが済んだら、痛覚を遮断してあげるよ。これから君の身体を切開し、内
臓組織を蜂のものと入れ換えるのだ。自分の身体がバラバラになってゆくところを、君に
も見てもらえるようにしよう。」
無数のロボットアームが、天井から里沙に向かって迫ってきた。里沙は、いよいよ最後の
時が来たのを知った。
“わたし、とうとう改造されちゃう! もう、人間じゃなくなるんだ。猛さん…ごめんなさ
い。本当にごめんなさい!”
レーザーメスが、正中線に沿って里沙のボディを切開した。ロボットアームが的確に動い
て、里沙の内臓を摘出し、代わりに隣で切開されている蜂の内臓と取り替えてゆく。薄れ
ゆく意識の中で、里沙は自分の身体がバラバラにされ、別のものに作り変えられてゆくの
をおぼろげに感じていた。

804:BeeFreak
04/10/26 01:23:46 K4X2E2bn
《…目覚めよ。深町里沙よ。目覚めよ!》
あれからどれくらいの時が流れただろうか。里沙はゆっくりと目を開けた。
《目覚めよ。深町里沙、いや我が同胞“蜂女”よ!》
ランプが明滅するピーン、ピーンという音と共に、冥府の奥から響いてくるような無気味
な声が、里沙の意識を呼び覚ました。
《死神博士。改造手術は無事成功したようだな。》
「はい。偉大なる尊師チェン=マオ。いえショッカー大首領!」黒いマントをはおった死
神博士が、胸を手に当てて敬礼している相手は、翼を広げた鷲をかたどった大きなエンブ
レムだった。無気味な声は、そのエンブレムから響いていた。
「なにぶん女性を改造するのは初めてで少々時間がかかりましたが、その分、満足のゆく
出来栄えとなりました。私のこれまでの最高傑作品です。」
里沙は我に返った。“わたしは、わたしは改造されてしまったの!?”あわてて起き上がり、
自らの身体を確認する。里沙は、生まれ変わった自分の姿を見て絶叫した。
「い、イヤァアアーーーッ!!」
それは、既に人間の身体ではなかった。全身を覆うのは、なめし皮のような濃いブルーの
皮膚。ウェストの周りだけが、体節のように色が変わっている。体毛はまったく生えてい
ない。腹部にへそ、股間には女性器のスリットがそのまま残っているので、かえって彼女
の肉体の異様さが強調されていた。手首は白い手袋状になり、爪は消失している、脚も同
様に、白いハイヒールのブーツ状に変化している。背中には4枚の薄い羽根が生え、そし
て身体の前に突き出した、豊満な双つの乳房は、蜂の腹部を思わせる黄色と黒の同心円模
様で覆われていた。その乳房は、まるで意思を持った別の生き物であるかのように、里沙
の意思とは無関係に蠢き収縮膨張と蠕動を繰り返していた。
“ああっ!! とうとうわたしは改造されてしまった。わたしはもう、人間じゃないんだ。”
鷲のエンブレムから、また無気味な声が里沙に呼びかける。
《どうだね。移植人間として生まれ変わった気分は。君は今日から、我が栄光あるショッ
カーの一員“蜂女”なのだ。》


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