【創作】UNIX文庫 文 ..
[2ch|▼Menu]
194:名無しさん@お腹いっぱい。
NG NG.net
「わたし─は─しゃべる─IP データグラム─です」
グローリアはかなしそうにそれを見つめた。それはたしかにしゃべったけれども、声は
どこか奥のほうからきこえてくる。話しかけようにも顔がなかった。
グローリアは言った、「助けてもらえますか、IP データグラムさん?」
「わたしは─あなたを─助ける─ことが─できます」
「ありがとうございます、IP データグラムさん。CodeRed を見ませんでしたか?」
「CodeRed─とは─だれですか?」
「ワームですよ、IP データグラムさん。このくらいのサイズなんです。それで
 とってもりっぱなの。ちゃんとヘッダがあるの。」
「ワ─ム?」
「はい、IP データグラムさん。あなたみたいなパケットですけど、もちろんしゃべれ
 ません。それから、ほんものの HTTP リクエストのようなかっこうをしています」
「パケット─わたし─みたいな?」
これに対してしゃべる IP データグラムは、なにやらわけのわからぬことを早口に
まくしたて、ときおり突拍子もない音をはさんだだけだった。



次ページ
続きを表示
1を表示
最新レス表示
スレッドの検索
類似スレ一覧
話題のニュース
おまかせリスト
▼オプションを表示
暇つぶし2ch

105日前に更新/234 KB
担当:undef