安価・お題で短編小説 ..
99:名無しさん@そうだ選挙に行こう! Go to vote!
17/10/22 12:46:17.95 kzrale6w.net
【壮絶!うどんバトル】 1/2
うどんとうどんがぶつかり合い、激しく火花を散らした。
「はあっ……、はぁっ……」
俺は手元の伊勢うどんを見る。
衝撃に耐え切れず、途中で千切れてしまっている。
「くっ! また打ち直しか」
俺は予備のうどんを取り出して、構えた。
「フハハハ! そんな柔らかさでは、俺様のコシの強さには勝てんぞ!」
サヌキが叫ぶ。
さすが、うどん四天王の一角。恐ろしいパワーだ。
「なめるな、伊勢うどんの特徴は柔らかくもちもちした太?だけじゃない……!」
俺は懐からつゆを取り出し、うどんにかけた。
「このたまり醤油に出汁を加えた、黒く濃厚なつゆをかけてこそ、本領が発揮されるんだ!」
俺の言葉を、サヌキは鼻で笑う。
「ふん! そんなもの」
サヌキも俺と同じようにつゆを取り出す。
「そ……、それは!」
「生醤油だッ! 飾り気の無い生醤油でこそ、うどん本来の味が活かされるのだ!」
サヌキが手元の讃岐うどんに生醤油を足らすと、?がらんらんと輝き始めた。
「これぞ日本一の味! お前には勝てまい!」
くっ! ここまでか……。
あまりの実力差に、俺が諦めかけていると、
「うっ!」
突然、サヌキが苦しみ始めた。
何だ? 何が起こった?
混乱している俺をよそに、救急車が到着し、サヌキを運んで去っていった。
そこで俺は気づいた。
「そうか、糖尿病か……!」
香川県は全国ワーストクラスの糖尿病患者数だ。
一説にはうどんの食べすぎが原因と言われている。
サヌキも例外ではなかったということか……。
命拾いしたな、と俺が思っていると、
「クックック……サヌキがやられたか」
崖の上から声が聞こえた。
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