安価・お題で短編小説 ..
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429:この名無しがすごい!
17/11/02 01:34:10.99 QfLSLKku.net
使用お題:『戦闘描写を入れる』『タイムトラベル』『飴』『罠』『わさび』
【とにかくお題消化だけを考えた話】
 俺は勇者。
 今、世界の命運をかけて、ライバルと対峙している。
「フハハ! ボクは究極の力を手に入れたぞ!」
「させるか! ここでその野望、俺が止めてみせる!」
「先手必勝! いくぞ!」
 ライバルが呪文詠唱を始めた。聞き取れないほどの高速詠唱だ。
「食らえ! 水魔法・タイダルウェイブ!」
 30メートルはあろうかという、巨大な津波が俺を襲った。
 為す術もなく、巻き込まれる。
「ゴボ、ボ……」
 息が、できない……! どうする……!
 と思った次の瞬間。
「ボク、ド○えもんです!(水○わさびの声で)」
 いきなり目の前に、猫とも狸とも思える、青い物体が現れた。
「未来からタイムトラベルして、君を助けに来ました!(水○わさびの声で)」
 俺を助けに……?
 一体どうやって……。
「水中酸素アメ〜!(水○わさびの声で)」
 ド○えもんはそう言いながら、腹のポケットからアメを取り出した。
「この飴を舐めると、自ら酸素を取り出して、水中でも呼吸することができるんだ!(水○わさびの声で)」
 何だって……! それはすごい。
 俺はすぐアメを手に取り、口に入れた。
「もぐもぐ……。うっ!」
 息ができるところか、より苦しくなった。
 ゴボッ! 口から出た泡には血が混じっている!
「フハハ! 騙されたな!(水○わさびの声で)」
 ド○えもんは凶悪に笑うと、自身の顔をべりべりと剥ぎ取った。
 そこには勝利の笑みを浮かべるライバルの顔があった。
「それは毒のアメだ。もう助からんぞ。辞世の句でも詠むんだな(水○わさびの声で)」
 くっ……! 罠だったのか……! ここまでか……。
 俺は最後の力を振り絞って、辞世の句を発した。
「ゴボボボボ、ゴボボボボボボ、ゴボボボボ」
「何言ってんだかわかんねーよ!(水○わさびの声で)」
 自爆魔法の詠唱だ。
 ドン! と大爆発が起こり―俺とライバルの体は光に包まれ、消え去った。


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