安価・お題で短編小説 ..
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402:この名無しがすごい!
17/11/01 19:47:59.11 nN7I9a82.net
丸かぶりですorz
使用お題:『ああああ』『自動販売機』『書き出し→「親父が失踪した」』『殺人事件』
【ああああショー 〜名探偵編〜】(1/3)

「親父が失踪したって言ったんだ!」
 ここへ来て新たな証言が出た。ほぼ決まりだと思われていた容疑者は、しかし半年も前に失踪していると言うのだ。
 証言者は従業員の青年。彼は親父さんこと、ペンションのオーナーから聞いたと言う。
「疑う訳では無いのですが、親父さん、本当に?」
「あ、ああ……」
 訊ねた探偵の眉がピクリと動く。事の起こりは昨晩のこと。ペンション『山小屋荘』で宿泊客か死亡した事に始まる。
 被害者は会社社長の阿久地 重練。悪辣な経営方針であちこちに恨みを買っている男だった。
 容疑者として絞り込まれたのは、同じ宿泊客の四人。誰もが阿久地に恨みを抱いており、動機は十分だった。
「だが、誰もがアリバイがハッキリしていた」
「そう、そして、もう1人阿久地に恨みを抱いて居たのが……」
 警部の言葉に、状況を整理する様に探偵が答える。
「山田 英雄だった」
「うむ、このペンションオーナーの息子さんだね?」
 警部が親父さんをちらりと見る。
「……はい、そうです」
「しかし、彼は半年前に失踪している……と」
 殺害方法が探偵の推理通りなら、犯人は英雄以外にあり得ない。
 だからこそ、彼が失踪していると言う事が、探偵には腑に落ちなかった。
(いや、もしかしたら……)
 彼の灰色の能細胞が高速で回転し、ジャイロ効果で安定性を与える。
「警部……」
「うん? まぁ、吝かではないが……必要な事なのだね?」
 探偵が頷くと、警部が部屋から出て行った。


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