ペルソナ4のガソスタ ..
766:名無したんはエロカワイイ
09/03/18 22:09:22 dZeDUHvI0
テレビの中の、その奥の、かつては黄泉比良坂と呼ばれた迷宮。
赤と黒のブロックで構成された、和風ながらもモダンな設え。
南洋の水上離宮を想わせる回廊を、衰と覆う霧が濃い。
このような超常の空間を創り上げる精神とは、どのようなものか?
創り主の心を読み取ろうとして、番長は迷宮の壁に掌を当てた。
「いまさら、なんの用?」
水滴が散るような声、嘲るような、試すような、誘うような声。
今なら解る。その声に含まれた脅えが。だが、一体なにを脅えるのか。
「訊きたいことがある。…あなたは、本当に“神”か?」
イザナミの応えは震えを孕んでいた。
「祀るなら神。闘うなら敵。祟るなら…、それも神」
「人しだい。と、いうわけか。…それなら、俺と来ないか?」
イザナミは目を丸くした。虚を衝かれたのだ。意外な申し出に。
「私を誘うか。この道敷を。黄泉津大神を。この、…この不遜者め」
「おかしいか?」
番長は霧を掻いて声の出所を探った。
途端に、恐慌を来したらしい女神の悲鳴が迸った。
「来るな!私を探すな!私を見るな!」
「今更なにを恥ずかしがる。ほら、出て来い」
番長の振る舞いは破戒と呼んでもいい。だが、それを咎める神はいない。
神は脅えて霧の中を逃げ回っていたから。
「私に近寄るな!私に触れるな!お前を、穢したくない!」
番長は鋭く手刀を祓った。霧が割れ、光が射す。
「見ろ!あなたの染した穢れから生まれた光を!」
立ち竦む女神を、両腕で捕らえる。人の女となんら変わらない。
「…私は、お前が嫌いだ。嫌いだ、嫌いだ、嫌いだ…」
「幾千回でも好きなだけ唱えろ。幾万回でも乞うてやる。好きだ。」
というベタベタな顛末を妄想した。末期だと思う。
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