「涼宮ハルヒ」で801 第7話 at 801
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150:風と木の名無しさん
07/02/09 22:23:08 lVZZTV/A0
ごめん、わかってるとは思うけど
×団体
○男体
だった。集団で何をするのかと

151:風と木の名無しさん
07/02/09 22:24:16 9PIEeGNcO
女体化の時もエロパロ板すすめたから、男体化も別の板の方がいいんじゃないか?

152:風と木の名無しさん
07/02/09 22:36:58 EJb6Q7Y00
まあ、事前に注意書けばvipはなんでも受け入れてくれそう
批判される覚悟があってまで投下したいならここかエロパロかなぁ

153:風と木の名無しさん
07/02/09 22:45:58 sIVrRTzc0
事前に注意書いてもVIPで投下しても文句言われること有るけどね。
男体化なんて正直女体化以上にレア(書き手も読み手も)な印象だからなー


154:風と木の名無しさん
07/02/09 22:49:43 FiD1STh30
ビデオ棚はどうかな

155:風と木の名無しさん
07/02/09 23:36:38 zpwhh5LqO
個人的には男体化NGだな…女の子は女の子として萌えてるし

正直女体化は読みたいが

156:風と木の名無しさん
07/02/09 23:55:33 Cp/hgcQl0
男体化で男子関係ありで801ならここでいいんじゃないの

157:風と木の名無しさん
07/02/10 00:01:47 Z+jPNwJK0
自分もビデオ棚推薦

158:風と木の名無しさん
07/02/10 00:30:00 aAmANtCDO
VIPとかエロパロだと批判もあるだろうから
棚が一番かと

159:風と木の名無しさん
07/02/10 19:47:13 5W00PDlI0
好き嫌い分かれそうだからビデオ棚推奨

160:風と木の名無しさん
07/02/10 21:56:48 trLTvmMvO
ビデオ棚ってなんですか…?

161:風と木の名無しさん
07/02/10 22:00:00 U/Qq4Ipu0
>>160
これ。

モララーのビデオ棚in801板23
スレリンク(801板)


162:風と木の名無しさん
07/02/10 22:14:48 uVUht8mO0
検索すりゃ一発なのに親切だなぁ

163:風と木の名無しさん
07/02/10 22:27:01 U/Qq4Ipu0
>>162
「ビデオ棚」という名称だけでは801板のスレだとは気づけない可能性が高い。
VIPやエロパロ板といった他板の名称と共に挙げられたなら尚更。
よって、検索しろと言われた場合、検索するのは801板のスレッド一覧ではなく
googleや2ちゃんねる検索である可能性がある。
その場合、いずれも一番上に出てくるのはAA板の同名スレ。
混乱を避けるため、直接誘導と言う形が望ましいと判断した。

164:風と木の名無しさん
07/02/10 22:27:54 5W00PDlI0
>163
長門乙

165:風と木の名無しさん
07/02/10 22:41:24 1FDBIRwjO
164のおかげで163に萌えた

166:風と木の名無しさん
07/02/10 22:41:32 yVGtGe57O
男体化ちょっと興味あるからビデオにうpしたと報告希望

167:風と木の名無しさん
07/02/10 22:52:14 uVUht8mO0
>>163
すまん長門俺が悪かった


168:古キョン 熱出したキョン
07/02/11 17:35:54 ckMJw7sq0
投下させてもらいます。
書き上げてから気付いたが病気ネタ連続だな…



カリカリと扉を引っかく音に、俺は目を覚ました。
ぼんやりと天井を見上げる。頭がズキズキと痛む。目がチカチカする。のどが痛い。
まったく覚醒してくれない頭でぼーっ、としていると、突然息苦しさが襲ってきた。
五秒、十秒。枕に顔をうずめて、一定の周期でやってきやがる苦痛をやり過ごす。
鈍く痛む身体をひねって、枕元にある時計を目の前まで引き寄せ、文字盤をのぞく。
ただいまの時刻、午後三時過ぎ。
言っておくが決してサボりではない。ならば何故こんな時間に家で寝ているのかというと、
回想するまでもなくただ熱を出して寝込んでしまっただけである。
つまり、今日はハルヒのあの無駄に自信満々な顔も朝比奈さんのかわいらしいお顔も、
長門の仏頂面も、……ついでに古泉の胡散臭いまでに爽やかな笑顔も見ていないことになる。
ああ、畜生。
熱が出ると心細くなる、というのは年少の頃によく体験したものだが、まさか高校生にもなって
こんな気分になるとは思わなかった。
しかも古泉の顔を思い出した途端に、だなんて。
家の中には、買い物にでも行っているのだろうか、人の気配はなかった。少なくとも近くには。
もちろん離れた部屋にいる可能性も十二分にあるのだが……そばにいないなら同じことだよな。
無性に物寂しくなって、扉の外にいるだろうシャミセンでも連れ込もうかと考えたが、
そういえば妹に風邪がうつるといけないから! と部屋に入れないように言われたことを思い出し、
泣く泣くあの温かさを諦めることにした。


169:古キョン 熱出したキョン
07/02/11 17:36:24 ckMJw7sq0
あー……ホント、泣けてきた。
情けない。
誰でもいいからそばにいて欲しいとか、
そして一番に浮かび上がる顔があの古泉であるとか、
……これはあくまで熱に浮かされている故の気の迷いだと、思いたい。
「会いてぇな……」
だからポツリとこぼしてしまったこんな言葉なんかも、ただの気の迷いなのである。

「キョン君、お客さんだよー!」
「……うう」
扉をドンドンと激しく叩きながら妹が叫ぶ。
病人なんだかな、一応。
熟睡したおかげか、いく分かは楽になっていた。時計の針は五時を刺している。
甲高い声が頭に響くが、なんとか上半身を起こして答えた。
「……誰だ?」
「キョン君大丈夫? あのね、古泉君が来てるよ!」
心臓が跳ね上がってしまったのはだな、つまり……えーと。
……オーケー、白状しよう。嬉しかったよ、確かにな。
「入れてやってくれ、もう大丈夫だから」
「はーい」
素直に答える妹がかわいらしい。そういえば、学校化から帰ってきたんだな……。
普段うんざりするほど聞いている声なのに、これほど懐かしく聞こえるなんて、熱の持つ魔力は、恐ろしい。
そんなことを考えていると、控えめにドアがノックされた。


170:古キョン 熱出したキョン
07/02/11 17:37:14 ckMJw7sq0
「失礼します」
次いでかけられた声は間違えようもなく古泉のもので、ドアを開けて入ってきた古泉は足元にシャミセンを引き連れていた。
「古泉……」
「調子はどうですか? キョン君」
いつもの笑顔で、穏やかに問いかけられる。
かすみがかったように突然視界がぼやけてきたのは、熱がぶり返してきただけだ。絶対に。
……言い訳がすぎるな、今日はどうも。しかし認めてしまったら男としての尊厳が失われてしまいそうなので言い訳させといて欲しい。
別に泣いてなんかいない。
「うわっ? ど、どうしたんですかいきなり」
だからお前も焦るこたぁないんだよ。
妹よ、お前も覗くな。宿題でもしてろ。
「大、丈夫だから」
「でもキョン君」
「いいから」
「キョン君なんで泣いてるの? 痛い? 大丈夫?」
「ん、お前はもうシャミ連れて出とけ。風邪うつるぞ」
精一杯笑顔を作って手をひらひら揺らすと、妹は心配そうにしながらもおとなしく出て行った。
「キョン」と呼びさえしなければ本当にいい妹なんだが。




171:古キョン 熱出したキョン
07/02/11 17:39:15 ckMJw7sq0
「……キョン君」
ぱたりと閉まったドアの方を見ていると、いきなり古泉のどアップが目の前に迫り、
ああやっぱりきれいな顔してやがるなうらやましい、なんて考えていた俺は意外と余裕があったんだかなかったんだか。
顔を覗き込んできた古泉は、その細い指で俺の目尻をぬぐう。
逆効果だ、馬鹿野郎。頬に触れた体温に更に涙腺が緩んでしまったようだ。
馬鹿みたいにあふれ出してきそうな涙、もとい目から出る汗を見られないように、そのときの俺は何を考えたんだか、
古泉の頭をとっさに引き寄せて、奴の方に顔を押し付けていた。
げに恐ろしき熱の魔力。
古泉は一瞬驚いたようだったが、すぐに背中に手を回してきて、普段の奴からは考えられないいやらしさのかけらもこもっていないような抱きしめ方をされてしまって、
ついに決壊してせき止められなくなってしまったことは、……当然分かってやがるんだろうな、畜生。
「寂しかったですか」
まさか。
「熱出したときって、心細いんですよね」
高校生にもなって?
「会いたがってる気がしたんです」
お前はエスパーかっつの。……エスパーなのか。
ぽつぽつとつぶやかれる静かな声と、久しぶりの人の体温に身を任せて、再び眠りに落ちるまでそう時間はかからなかった。


だからさ、熱のせいなんだよ。全部忘れてくれ、頼むから。


end.




172:古キョン 熱出したキョン
07/02/11 17:40:51 ckMJw7sq0
以上です。
往生際の悪いキョンに萌え。

173:風と木の名無しさん
07/02/11 17:47:55 DCZwXwEO0
ふおおおおおおおおGJ! GJ!!!!!
最近ほんとうれしすぎるよ!!

174:風と木の名無しさん
07/02/11 17:50:02 ckMJw7sq0
>>171
うわ、
奴の方⇒奴の肩、です。すいません。

カマドウマに襲われてくる……

175:風と木の名無しさん
07/02/11 19:12:59 NUuHRXKnO
キョンが 可愛すぎて しぬ

176:風と木の名無しさん
07/02/11 19:51:08 uFZZBlzy0
古泉が具合悪い場合もキョンの場合もどっちもいいなぁ
キョンの「会いてぇな……」に禿萌えした


177:風と木の名無しさん
07/02/11 21:49:28 zjHUvaeqO
>>174
じゃ、漏れがおまいを助けに行く!
存分に萌えた!ありがとう!!

キョンが眠った後、抱き合った姿勢のまま古泉も眠っちゃったりしたら、
とっても愛らしい風景の出来上がりだw

178:風と木の名無しさん
07/02/11 21:55:54 qWyNjRbW0
そして妹に見られて赤面するキョン

179:風と木の名無しさん
07/02/12 16:14:07 h+5OyFdh0
URLリンク(upload.3deg.net)
山根

180:風と木の名無しさん
07/02/12 16:34:31 +tVGuwvR0
古泉→ハルヒ→キョン→古泉

を意味なく書いたものの、終わり方がわからなくなった件

181:風と木の名無しさん
07/02/12 17:11:12 h5eOF2D5O
それでもいいのでうpきぼん

182:風と木の名無しさん
07/02/12 19:59:32 yyLHidIB0
>>180
ものすごく読みたいです!

183:風と木の名無しさん
07/02/13 00:19:20 ZbZE+IOr0
>>180
激しく読みたい

184:風と木の名無しさん
07/02/13 01:05:47 yjHmqx2fO
>>180
私も読みたいです!

185:風と木の名無しさん
07/02/13 10:35:49 CdKgOOd60
>>180
ワガハイも読みたいナリ!

186:風と木の名無しさん
07/02/13 11:05:55 qGhUtKav0
>>180
オラも読みたいダスよコロちゃん

187:風と木の名無しさん
07/02/13 11:56:07 hbwu1hW50
>180
ワッフルワッフル

188:風と木の名無しさん
07/02/13 16:24:51 /TkHkUuSO
>>180
マッガーレマッガーレ

189:風と木の名無しさん
07/02/13 16:44:01 WHEGF9kA0
>>180
わっふるわっふる!

自分は
古泉→ハルヒ→キョン→古泉
を書こうとすると、結局ノマカプ(ハル一)になっちまうぜ・・・。

190:風と木の名無しさん
07/02/13 17:42:52 3GQAc+5R0
>>189
俺もノマカプになるけどハル一じゃなくてハルキョンだな。
世界を救うにはキョンがハルヒを愛するしかないから古泉は身をひいて―っていう展開になってしまう。いっちゃん幸せにしてあげたいのに…

191:風と木の名無しさん
07/02/13 17:44:27 3GQAc+5R0
一番重要なこと書き忘れたorz
>>180禿げしく読みたい

192:風と木の名無しさん
07/02/13 17:52:14 /GjiSbJk0
>>180漏れも読みたい!
そしていっちゃんを幸せにすべくバレンタインネタでキョン古なんぞを書き始める自分…orz

193:風と木の名無しさん
07/02/13 20:17:37 0s0CKMJs0
やべえ……!公式サイト陰謀仕様でキョンが古泉にデレてる。萌えた
中の人GJ過ぎる

194:風と木の名無しさん
07/02/13 21:09:57 I7n9pfB6O
公式のどこですか?

195:風と木の名無しさん
07/02/13 21:51:21 aLPdJLVi0
>>193
詳しく'`ァ,、ァ(*´Д`*)'`ァ,、ァ

196:風と木の名無しさん
07/02/13 22:03:55 70rLvOhU0
古泉のとこ反転でキョンデレ

197:風と木の名無しさん
07/02/13 22:11:11 /ijGoEA90
ホントだw
こ、今回だけなんだからねっ!って感じだな

198:風と木の名無しさん
07/02/13 22:19:29 aLPdJLVi0
(;´Д`)ハァハァ/lァ/lァ/ヽァ/ヽァ ノ \ア ノ \ア / \ ア / \ ア

もえ…しん…だ……
>>196、そしてなかの人GJ 

199:風と木の名無しさん
07/02/13 22:53:05 /GjiSbJk0
更に多丸圭一さん&裕さんの所でも古泉に向けて一言。
ちょ、キョン、お前どんだけ古泉気にしてんだよ…っ!!

200:風と木の名無しさん
07/02/13 23:05:34 BAPAvCyG0
キョンデレktkr

201:風と木の名無しさん
07/02/14 00:15:55 pJ0LTYi/0
みんなあんまり自発的に公式見たり反転したりソース見たりしないんだなw

202:風と木の名無しさん
07/02/14 00:19:41 8aFvh47Y0
キョン「ダメ・・・そんなとこ見ないで・・・ビクビク・・・」

203:風と木の名無しさん
07/02/14 00:42:02 Pjk8OVR00
どうせならみさくら風味も混ぜちゃえ

キョン「らめぇ…そんなとこ見ないでぇ…ビクビク…」

204:風と木の名無しさん
07/02/14 01:27:43 owWXeZNM0
どこの公式かよく分からないんだが…
もう終わっちゃったのかな?

205:風と木の名無しさん
07/02/14 01:40:00 +B1DnBaI0
チープなほうの公式で原作にまつわる動きがあったみたいだよ
消失したりしてるから知ってる人も多いかと思った
原作読んでない自分にはついて行けないネタだが面白いw

206:風と木の名無しさん
07/02/14 08:04:12 /e8hS7Th0
原作は読んだ方がいいよ
古泉がかわいくて一気に全巻揃えちゃったよ

207:風と木の名無しさん
07/02/14 08:26:29 3tITHsJnO
>>196
ありがとー

原作…ここを見てしまったからには買っちゃうんだろうなぁ。漫画はどうなのかな

208:風と木の名無しさん
07/02/14 09:02:27 MzjdWNnvO
「悪いことは言わん、やめとけ」

谷口のセリフ引用しただけだよ!

209:風と木の名無しさん
07/02/14 11:21:10 pqFo5crIO
黒歴史をリアルタイムで目の当たりした私としては、天国みたいな作品だけどな>ツガノ
特に最近の展開とか


210:風と木の名無しさん
07/02/14 12:31:03 2rREO3Bp0
自分はメガネキョンのために4巻買うわ>ツガノ

211:風と木の名無しさん
07/02/14 15:38:09 lOWBNv23O
姉さん方、バレンタインっすよ!!

●は山ほど貰いそうだな。
で、自分からのチョコレートをその山に紛れこませて部室に持ち込んで、
「食べきれないのでいかがですか?」
とキョンに勧めるといい。

知らずにチョコを食べるキョンをポーカーフェイスのまま凝視しつつ、
内心ドキドキな乙女な古泉w

212:古泉→ハルヒ→キョン→古泉 1/2
07/02/14 16:02:10 hCWKW56K0
180です。お言葉に甘えて投下しますが、最後まで書かれていません。
ご注意ください



「あれ、朝比奈さんは?」
部室を見回す彼の表情はあからさまに気まずそうだった。
「・・・遅刻よ。学年集会があるらしいわ」
そして、質問に答える涼宮さんにもそれがわずかに見え隠れしていた。
「私、帰る」
涼宮さんは頬をかすかに染めて彼に目配せしてから帰っていった。
長門さんは本当にいつもどおり、黙々と本を読みふけっている。
僕はといえばいつもどおり笑って、ひとりオセロをしていた・・・つもりだ。
「古泉、一人オセロはつまらないだろ、俺とやるか?」
「お願いします」
彼の顔を目の前にして、僕は不覚にも視線を彼の唇へと落としてしまった。
焦りを悟られないように顔を伏せ、笑顔をもう一度作り直してから彼を見上げる。
「古泉?」
彼は僕の顔を疑いの目で覗き込んだ。
「何ですか?」
「昨日の、見てたのか?」
その言葉で、僕の指先は小刻みに震えだした。
落ち着こうとすればするほど、泥沼にはまっていくようだった。
今にも彼の胸倉に掴みかかっていきそうな拳を机の下で握り締めるのがやっとだ。
「何・・・をですか」
落ち着き払ったが盤上に焦点が合わせられず、見当はずれのマスにオセロを置いてしまった。
それでも僕はなんともない、という笑顔をひっさげて腕を組んだ。
彼は僕にだけ聞こえるくらいの小声で切り出した。

213:古泉→ハルヒ→キョン→古泉 1/2
07/02/14 16:04:22 hCWKW56K0
「昨日、俺とハルヒが、ここで・・・あの、キス」
「キョン!・・・・・・くん」
彼のニックネームを呼び捨てにしていることに気づいて、慌てて付け足した。
僕は我を忘れ、彼の顔を悪意を持って睨み付けた。それが精一杯だった。
彼の言葉があのまま続けられていたら、僕はどうにか なっていたかも知れない。
それでなくとも、昨日の部室での光景がまぶたの裏に焼きついて離れないのに。
「どうして怒ってるんだ?俺とあいつが仲良しなほうがいいんだろ、お前は」
盤上のオセロを次々と裏返しながら尋ねる。
ここまでしてしまったからには、言うしかないのだろう。
「僕は、・・・・・・涼宮さんが好きだからです。」
「・・・は?」
考えていたより、彼の動揺は小さかった。
勘づかれていたのかもしれない。
「・・・ご安心ください、僕は特に何も期待しておりませんし、お二人の間に割って入ろうなどとは考えておりません。」
あそこまで焦った態度をとっておいて、よくこんなことが言えたものだ。
しかし、何も期待していないのは本当だ。
「勘違いしてないか?俺とハルヒは付き合ってないし、俺が好きなのはハルヒじゃない。
 ・・・昨日のは、なんと言うか、気の迷いというか」
「気の迷いでも、あのような事をされるのは少なからず好意を抱いている証拠なのでは?」
少しムキになっている僕を見て、彼は目を丸くした。
彼は少しだけ悲しそうな表情を浮かべて口を開いた。
「俺が好きなのは、お前だ」
そこで思考が停止した。
それを知ってか知らずか、彼は僕の肩に手を回し、体が壊れるかと思うくらいきつく抱き寄せられた。
彼の体は小刻みに震えていたそれと同時に異常なまでの速さで脈打っている心臓の音が流れ込んでくる。

214:古泉→ハルヒ→キョン→古泉 
07/02/14 16:05:30 hCWKW56K0
すみません、これで終了です、
>>213の名前欄間違えました

215:風と木の名無しさん
07/02/14 16:30:06 qKZaiBiH0
できれば全部完成してから投下して欲しかったが・・
萌えた。gj

216:風と木の名無しさん
07/02/14 17:21:54 xmpBTN1fO
GJ!
ムキになる古泉と男らしいキョン禿萌える


217:風と木の名無しさん
07/02/14 17:53:20 QkdXJ7IN0
>>211 お、それいいなぁハァハァ(*´Д`*)
>>212>>213 両方に萌えさせていただいたよGJ!

218:風と木の名無しさん
07/02/14 18:37:48 mf1W5gosO
GJ!
バレンタインキョン古もお待ち申しております(´Д`*)

219:風と木の名無しさん
07/02/14 18:59:04 ZJGw98l+O
ちょっと前の話題を掘り返して、入院折り紙ネタ投下
病ネタは季節柄…ということでorz
古キョンかキョン古か決めあぐねてるから、中途半端な感じ



入院なんて何年ぶりだろう。この無機質なベッドにお世話になるのは、小学生だか幼稚園だかの頃に盲腸の手術をしたとき以来だ。
これまでたいした病気にもかからず体が資本で生きてきた俺だが、ここ最近、自称神やら未来人やらに振り回された所為だろう。風邪をこじらせて入院するハメになってしまった。
皆さん、ちょっとした風邪だとて侮ってはいけませんよ。俺も最初は鼻風邪でした。
まぁ今は、すっかり元気とは言わないものの、九割方回復している。明日には退院する予定だ。
そんな俺を冷やかしに、ハルヒがご親切にSOS団を引きつれて病室にやってきた。見舞い品か、チョコやらなんやらお菓子もいっぱい持って。朝っぱらからやけに元気だ。相部屋の小島さん、騒々しくてごめんなさい。
古泉もいつもの胡散臭い笑顔で安心した。ある意味、風邪をこじらせた一番の原因はこいつだ。俺をいつも振り回しやがって。


220:風と木の名無しさん
07/02/14 19:00:12 ZJGw98l+O
くだらない話をさんざんしたあと、ハルヒたちはどやどやと帰っていった。古泉も一緒に。
あいつのことだから、一人だけ残るとか言いだすんじゃないかと内心期待した俺は、寝込んでる間に脳細胞が三分の一くらいに減ったんじゃないだろうか。
4人を見送ったあと、疲労感に襲われた俺はベッドに潜り込んで眠った。
入院生活のいいところは日の高い内から眠れるということか。

目覚めるともう日が傾きかけていた。病室が夕焼け色に染まっている。
いったい何時間寝ていたのか気になって隣においてある時計を見ようとしたら、胡散臭い笑顔が見えた。

「あぁ、起きましたか」
「起きて悪いか。いつからここにいるんだお前は」
まさか変なことはしていないだろうな、と言いながらも内心は嬉しかった。やっぱり俺を気にしてくれているのか、と。
「涼宮さんたちと別れてからいったん家に帰って。それからずっとですね。あなたの寝顔は可愛かったですよ。犯そうかと思っちゃいました」
何をさらっと変態発言してるんだお前は……寝込みを襲われてたまるか。少し頬を赤らめてしまったが、夕日がカバーしてくれた。ナイスアシスト。
変態発言をした本物の変態は、何食わぬ顔で目を元のようにデスクのうえに落とす。
「それはいいとして、何やってるんだ?何か作ってるのか?」
「折り紙です。千羽鶴を作ろうと思って。入院にはつきものでしょう」
「俺は明日退院するんだがな」
「まぁ、そういわずに」
そう言って再び手を動かす。
夕日に照らされたデスクのうえを見ると、きれいな千代紙がたくさん置いてあった。いったん家に帰ったというのもこれを取りに帰ったのか。
だが。


221:風と木の名無しさん
07/02/14 19:02:40 ZJGw98l+O

「……古泉。俺には鶴が一羽も見えないのだが。むしろカブトしか見えん」
「千羽鶴おろうとしたんですけど鶴の折り方しらないんですよ、実は」
おいおい何を無茶な。鶴の折り方を知らないのに千羽鶴を作ろうなんて!
しかも、デスクのうえに置かれたカブトはことごとく何処かひしゃげている。角の部分もばらばら。なんの嫌がらせかと思うほどだ。
古泉は俺が見ているのにも気付かず、また一心不乱にひしゃげたカブトを折っている。角があわなくて苦心しているみたいだ。逆光で色素の薄い髪が透けている。
そういえばこいつは意外と不器用なんだよな。「不器用なりに精一杯折ってくれている」そう思うとこのぼろぼろのカブトが一気に可愛らしく見えた。健気なやつめ。思わず顔がほころぶ。

「カブトだけっていうのも淋しいから、俺が鶴のおり方を教えてやろう」
「おや、あなたは鶴が折れるんですか」
「四つ繋がった鶴だって折れる。一枚もらうぞ」
四つ…と驚いている古泉を尻目に、折り紙に折り目をいれていく。こう見えて俺は折り紙は得意なんだぞ。
あっという間に羽をきれいに広げた鶴が完成した。
横の古泉は感心している。顔が近い。かなり近い。いや、これは教えてるんだから当然なんだろう。
横顔のきれいな奴はいいよなぁ、なんて思ってしまったのは無かったことにしたい。


222:風と木の名無しさん
07/02/14 19:04:54 ZJGw98l+O
新しい千代紙を取って、次の鶴を折る。古泉も見よう見真似で折りだした。細くて白い指が作業する様子はなんだか見惚れてしまう。でも出来上がるのはブサヅル。
「できましたよ」
そういってブサヅルを手渡される。やっぱり角はあってないし、ふにゃふにゃだ。俺の作った鶴と並べて二人で苦笑する。
「他にももう一つだけ折れるんです。自身作ですよ」
そういいながら、きれいな指で赤い千代紙を手に取る。自身作というだけあって、さすがに手際よい。
今まで俺の見たことない折り方で、どんどんと折っていく。
形が見えてきたところで思わず俺が口を開こうとすると、こっちをむいていつものスマイルを見せる。

「ハッピーバレンタインですよ、キョンくん」

ふいに立ち上がり、俺を抱き締めてキスしてきやがった。ハートに折った折り紙が俺の布団のうえに置かれる。あぁ、今日はバレンタインだったか。
古泉の体温を感じながら、今は小島さんがいなくてよかった、と少しだけ思った。

223:風と木の名無しさん
07/02/14 19:11:03 ZJGw98l+O
なんかgdgdでごめんなさい…以上です


224:風と木の名無しさん
07/02/14 19:12:35 W9EiJN4i0
うわああああああああリアルタイムでGJ!!!萌えしんだ!!!

225:風と木の名無しさん
07/02/14 20:05:13 1AUsOHpv0
GJ!!!!
このごろ神が多くて目が離せねぇぇ!!!

226:風と木の名無しさん
07/02/14 20:46:01 oMqiZEtM0
うおおおおおぉGJ!GJ!!
漏れも今バレンタインネタ書いてたんだが、あまりにGJ過ぎて投下出来ないww
萌え死ぬ!

227:風と木の名無しさん
07/02/14 21:00:45 QkdXJ7IN0
不器用なのにキョンのために折り鶴作ろうとする●可愛いよ…
つまり萌え死んだということだ!

>>226
期待させて頂きますよ(*´Д`)

228:風と木の名無しさん
07/02/14 21:06:11 Bf/TNpGUO
GJ!!
萌え過多になりそうなくらい豊作ですね

>>226 読みたいですマッガーレマッガーレ

229:バレンタイン古キョン 1/4
07/02/14 21:06:19 qcn/BLdZ0
GJ!ここんとこ豊作だ!!
神様ありがとう。

そして空気読まずにバレンタインネタを投下してみる。

「おい、古泉」
放課後、部室へ向かって歩いていると、聞き慣れた声に後ろから呼び止められた

「はい」
振り向くと、彼の姿が目にはいる。些か不機嫌そうな。
「…ちょっと」
そう言うと、彼は部室とは反対方向へ歩き始めた。ついて来いという事だと思い
、彼の後に続くと踊り場に着いた。

「キョン君?」
5分ほど続いた沈黙に耐えられず声をかけると、彼は意を決したような顔をして
鞄から包みを取り出し、僕に差し出した。
「………これ」
リボンがかかったピンク色の可愛らしい箱。

正直に言いましょう、『期待していた』と。

僕だって健全な高校一年生の男の子です。
好きな人からチョコを貰いたいと思うのは当前の事で…。

230:バレンタイン古キョン 2/4
07/02/14 21:07:25 qcn/BLdZ0
「キョ」
「妹からだ。『キョン君がいつもお世話になってます』だとよ」
ええ、わかっていましたとも…。

僕も彼も男の子です。
バレンタインというのは女性が男性にチョコを贈る日ですし…ええ。

僕はいつも通りの笑顔をつくり、感謝の言葉を述べた。
「ありがとうございます…とお伝え下さい」
「ああ」
鞄にその箱を入れようとしていると声を掛けられた。
「先に行ってる」
「はい」

「古泉」
階段を数段降りた彼が、こちらをむかずに話し始める。
「今朝な…どうしても小銭が必要だったんだ」
何の話だろうと思いながらも相づちを打つ。
「それで店に入ったら、両替お断りって書いてあって」
あぁ、そういえば最近多いですね。
「困って、物凄い困って…不本意ながら買い物をしたんだ」
「『不本意ながら』だぞ」
「はい」
彼は一体何が言いたいのだろう。
「それで、一番安い物を買った訳だが」
こちらから彼の表情は全く見えない。
「急いでて…俺がそんなに好きじゃない物を買っちまって」

231:バレンタイン古キョン 3/4
07/02/14 21:08:39 qcn/BLdZ0
「だから、」
ごそりとポケットを探る。

「お前にやる」

こちらへ投げられた何かを受け取る。
「必要に差し迫られて、不本意ながらで、俺が好きじゃない物だからだぞ」
そう言うと、彼はバタバタと階段を降りて去っていってしまった。

一体何だろう、と首を傾げながら手を開くとそこには

チロルチョコ。

「これは、これは…」
思わず笑みがこぼれた。

「参りましたね」


「ありがとうございます」
部室で座っている彼の耳元でそっと囁いてみる。
「なっ、なんのことだ」
素知らぬ顔をした彼の頬が、少しばかり赤い気がした。

232:バレンタイン古キョン 4/4
07/02/14 21:10:02 qcn/BLdZ0
end

3つですんだのに4つにしてしまった。
申しわけありません。

SS書いたことないので、許してくれ

233:風と木の名無しさん
07/02/14 21:14:16 xmpBTN1fO
GJGJGJ!!
言葉に出来ないこの萌え!

234:風と木の名無しさん
07/02/14 21:42:34 ze6OPqe60
良作の投下が多くて萌えのゲージが満タンです。神様達ありがとう ありがとう!

URLリンク(vista.rash.jp)
そしてSS代わりにコラ投下。ハッピーバレンタイン!

235:風と木の名無しさん
07/02/14 21:46:07 TStD//FM0
>>234
ちょwwwwwwGJww

236:風と木の名無しさん
07/02/14 22:02:38 zTTx8tFMO
>234
ちょwwwこれはいいwwwwww

237:風と木の名無しさん
07/02/14 22:03:42 fkj+dmur0
>>234
鼻血出るかと思ったwwwGJwwwww

238:バレンタインキョン古 1/5
07/02/14 22:08:10 oMqiZEtM0
そして流れを豚切りしてしまってスマン(´・ω・`)取り敢えず投下するよ。



 これ以上抱えきれないかもしれないから、だから、たった一言だけ。


 俺は自惚れていたんだろうか。唐突にそう思った。
 朝から学校内は色に例えるならもの凄く乙女チックなピンク色のオーラに包まれていた。
 一週間以上前からデパートや駅前を賑わせていたお菓子業者の思惑にまんまと乗せられた日本人特有になりつつあるそのイベントに、校内に限らず日本全国の至る所でそのピンクな空気は撒き散らされているであろう。
 あぁみんなこんな事に金ばっかり使って大変だな、ご苦労さん。
 と、言ってやるつもりだった。
 それなのに朝から妙に落ち着かない俺の心臓の動悸は一体どういう事だろうか、いや疑問を提示するまでもない。俺は自分自身の気持ちをどうも毎回曖昧なトートロジーで誤魔化すクセがある様だ。
 同語反復が得意でも世の中得する事なんて少なそうだな。
 単刀直入に言おう。

 俺は古泉がチョコをくれるだろうと確信していたのだ。

 笑いたければ笑うがいいさ。俺の頭の中もあの部室で過ごした時間に侵蝕されて随分とおめでたくなってしまった様だ。
 普通に考えれば古泉は男だし、外国ならまだしも日本でのバレンタインの主流は女性が男性にプレゼント(主にチョコレート)を渡すと言うもの。
 古泉の話題が出るとしたら「あぁあいつどんだけチョコ貰ってんだよ忌々しい」と言う男共の僻みくらいだろう。
 それがどうした事だ。俺は古泉が俺にチョコをくれるんじゃないか、と言うただそれだけの事を朝から何度も頭の中で反芻し続けている。
 頭が可笑しいのは俺の方か? いやいやでも古泉がいそいそとチョコを作っている姿が容易に想像出来ると言う事がまず駄目なんだ、(そんな古泉が?)そうだ、そうに違いないと思う事にする(けど、もしかしたら、やっぱり俺が)。



239:バレンタインキョン古 2/5
07/02/14 22:08:45 oMqiZEtM0

 そんなこんなで人生の中で歳の数だけ味わって来たバレンタイン史上最も落ち着かない1日は、けれど何事も無く放課後を迎えた。
 俺の頭の中を思考不能にした張本人である古泉はと言うと、かなり遅れて部活に訪れた。
それもその筈、古泉はドアを開けるのすら一苦労なだけの大荷物を抱えていたからだ(そして扉を開けた時にその手から零れ落ちたチョコレートを慌てて掻き集めたりしていた)。
「…ご苦労さん」
 四方や此処で使う事になるとは思っていなかったが取り敢えず思い浮かんだ言葉を投げ掛けてみる。
 すると古泉は拾い上げた可愛らしい包みを両腕で抱えながら顔を上げて、遠慮気味ににこりと微笑んだ。
 敢えて何も言わずに微笑んだこいつはそのまま鞄にその包みを詰め込んで、いつもの様に俺の向かいのパイプ椅子に腰を下ろす。
「普段は頂かないんですけどね…」
 と、許容量ギリギリの鞄を見つめて嘆息した。
 その言葉が何だか少しだけ言い訳じみた響きを含んでいる様に聞こえたのは、そうあって欲しいと思った俺の幻聴か?
「流石に机の上や中に名前も書かずに置いておかれたものまでは…断れませんでした」
 やれやれ、と言う風に肩を竦めて見せた古泉が、何だかちょっといつもよりも数倍困った様な雰囲気を醸し出していてそれがまた珍しかった。
「さて、今日は何をしますか?」
 しかし次の瞬間にはいつも通りの貼り付けた様な笑顔が古泉の表情を覆い隠して、俺は適当に「何でもいい」とだけ生返事を返す。
 俺は何を期待してるんだ。



240:風と木の名無しさん
07/02/14 22:09:30 ZJGw98l+O
コメしていただいたかたdクス
でも>>229さんのほうがバレンタインらしくてGJGJGJ!!
コラwwwちょwww萌…!

241:バレンタインキョン古 3/5
07/02/14 22:11:19 oMqiZEtM0
 その日のオセロは絶不調で、何とか勝ったものの中盤まではあの古泉に押されると言う正に未知との遭遇に戸惑ったりした。
 あぁもう、ホントに今日の俺はどうかしてる。
 古泉が俺をどう認識しているかと言う問題についてはお互いにほんの少しなら確認し合ってるしだからと言ってその心情の全てを理解している訳では無いけれど、
(そうだ、俺はきっと)
 それでも俺は古泉が俺の事を拒絶もしなければ否定もせずに、ただ俺が思っているのと同じ様に好きでいてくれていると思っていて、
(きっと、 )
 それが当たり前だと思っていて、

(俺は、自惚れていたんだろうか…)

 そりゃそうだ、古泉だって男なんだ。
 女の子からチョコを貰って「好きです」なんて言われた日には何とも思わない筈は無いし俺だって朝比奈さんにそんな事を言われたら正気を保てる自信は無い。
 だから古泉の事を同情とか憐れみとかそう言う気持ちから意識し始めた俺と、興味深い観察対象の一挙一動を左右する人物として意識し始めた古泉と。
 そんな曖昧な、それこそ同語反復で全てを誤魔化して互いを自分の中で何処に位置づけるかと言う問題から目を逸らし続けていた俺達が、綺麗で純粋な感情に敵うはずも無かったんだ。
(俺は、自惚れていたんだ)
 唐突にそう思った言葉が、確信に変わった。最悪の日だ、今日は。
「…どうしました?」
 不意に掛けられた古泉の澄んだ声が、俺の意識を一瞬だけでも正常回路に復帰させた。
 何か、言いたい言葉が喉元を掠めた。
 けれど俺は何も言えないまま「何でもない」なんて言葉を反射的に返す。
「そろそろ帰りましょう」
「荷物でも持ってやろうか」
「…いえ、大丈夫ですよ。心配いりません」
 妙に感情の無い言葉を交わした後で、俺と古泉は帰路についた。



242:バレンタインキョン古 4/5
07/02/14 22:13:55 oMqiZEtM0
「今日は星が見えませんね」
 帰り際、会話のない沈黙の中で、古泉がふと夜空を見上げて呟いた。雨こそ降らなかったものの、今日の天気は曇り。星なんて見える筈もなかった。
「そうだな」
 呟いた言葉は想像以上に空虚で、あぁ失敗したな、普段ならもっと上手くやるのに、と俺は少しだけ後悔する。
 今日ほど早く帰りたいと思った事は無いかもしれない。ふたりの時間がこんなに煩わしいのも気まずいのも初めてだ。
(だって、全部俺の自惚れかもしれないだなんて)
 そんなの、
(あまりに滑稽過ぎるじゃないか)
 恋なんて精神病の一種だと言ったハルヒの言葉が頭の中を過ぎった。実際その通りなんだろうな。
 俺は何をするでもなく、取り敢えず古泉と同じ様に夜空を見上げた。
 いつかこいつに手を引かれて侵入した閉鎖空間よりも深く、黒く沈んだ空だった。
「…なぁ、古泉」
「何ですか?」
 いつもの様に貼り付けた笑顔のままの古泉が首を傾げて俺を見る。首に巻いた茶色のマフラーがとても似合っていて、でもその表情が気に食わなくて、

 俺はそのマフラーを引っ張って軽くキスをした。

「…っ、」
 短く息を飲む音が聞こえて、それから直ぐに唇を離す。
 自惚れでもいいさ、恋なんて精神病の一種なんだとしたらそれは古泉にチョコを渡した子達だって同じ事だと言う事で、そうだとしたらその子達と俺の違いは何だ?
 言葉で、態度で、それを伝えたかどうかだ。
 だったら俺だって伝えてやるよ、お前に。
 でもそんなに沢山貰ってるならこれ以上抱えきれないかもしれないから、だから、たった一言だけ。

「好きだぞ、古泉」

 間近で顔を見つめてそう言う。
 さて、その時の古泉の表情をどうやって表現したらいいんだろう。
 さっきまでの貼り付けた様な笑顔は一瞬の内に吹き飛んで、驚いた様な呆然とした様な、年相応の表情だった。
 それから少しだけ目を伏せて(何だかそれは泣きそうな顔にも見えて)、そしてまた古泉は微笑んだ。今までの笑顔じゃなくて、もっともっと幼くて純粋で、綺麗な。
「…、よかった…」
 絞り出した様なか細い声が俺の耳元を掠めて、お、と思った時には俺に抱きついた古泉の微かな体温だけが俺の全身を支配した。

243:バレンタインキョン古 5/5
07/02/14 22:15:05 oMqiZEtM0
 知ってる。お前が俺に抱きつく時がどんな時か。
 情事の時だってそうだからもう知ってるよ。自分の顔を見られるのが嫌だからこうして表情を隠す事くらい。貼り付けた笑顔を突き崩された時の自分の表情を、見られたくないって事くらい。
 知ってるって言ってるのにでも抱きついてくるお前が、何だかとても子供の様に感じた。
 それから俺はそんな古泉の背中を撫でて、ほんの少しして漸く落ち着いたであろう古泉は潔く体を離して顔を上げた。
 そして冷たい手が俺の手を(そう、あの日の様に)取って、その一瞬で俺の手に渡されたものを手のひらに感じた時、確認せずとも解ってしまったそれが嬉しくて。
 俺はゆっくりと手のひらを見つめた。
 少し歪な形の、小さなチョコレート。
「あの、…貴方に、渡そうと思ってたんですけど…」
 頭の中でバラバラになっている言葉を何とか普段通りに紡ごうとする古泉は何処か一生懸命で。
「渡して良いのか、わからなくて…」
 ホントに馬鹿だよ、お前。そして俺もかなりの大馬鹿野郎だ。
 お前は俺が何で今日一日をイライラしながら過ごしたか何て塵ほどにも気付かなくて、俺はお前が必死で言い訳しようとした事にも気付けなくて。
 今更ながら、言い訳じみた言葉を捲し立てた事や「よかった」と安心した様に紡がれた言葉の理由を俺は理解したわけだ。
(あぁ、もう)
「貴方に嫌悪感を抱いて欲しくなかったんだと思います、僕は」
 必死に言い訳を続ける古泉。
(もういいって、何も言わなくて)
「後手に回るしか出来なくて結局何も出来なくて、だから…」
 地面に深く落としていた視線が、不意に上げられる。
 星空すら見えない黒い空の中でぽっかりと丸く地面を照らす街灯の微かな光が、古泉の顔を照らした。その表情だけで、今日は全部全部、許せる様な気がする。

「有り難う御座います」
「俺の台詞を取るな」

 そう言ってもう一度、言葉を紡ぎ掛けた古泉の唇を塞ぐ。
 呼吸を奪う一瞬。
 それからまたたった一言、「ありがとう」と、囁いたんだ。



244:バレンタインキョン古 おまけ
07/02/14 22:16:22 oMqiZEtM0
 さて、それからの話を少しだけ続けよう。
 俺はまた顔を隠そうとして手を伸ばしてきた古泉の頬を両手で押さえて、照れながら戸惑う古泉の顔を十二分に堪能しながら、あぁ今日は優しく抱いてやろうと思ったりした。不謹慎だと思うなら思うがいいさ、だって今の古泉はアレだ、据え膳だ。
 それと同時に、両親に対する古泉の部屋に泊まるもっともらしい言い訳も考えていた。

 ハッピーバレンタイン。



何か収まらなかったのでこんな中途半端なかたちにorz
取り敢えず古泉を幸せにしてあげたかっただけなんだ…!

245:風と木の名無しさん
07/02/14 22:19:03 PAbMtb/K0
>>244
テラモエス(*´д`)ハァハァ
超GJ!!

246:風と木の名無しさん
07/02/14 22:26:21 yWiwyv0mO
>>244
GJ!!!
男らしいキョンもいいな。
古泉ハァハァ

247:風と木の名無しさん
07/02/14 22:26:40 W9EiJN4i0
>>244乙!
盛大に禿げた。落ちる前に覗いて正解だったよGJ!!!

248:風と木の名無しさん
07/02/14 22:46:58 ZJGw98l+O
>>244
ぶった切ってスマソ!どこまで間の悪い…orz
だが私のようなゴミにはなんの影響も受けないような素晴らしい萌をありがとう!バレンタインありがとう!

249:風と木の名無しさん
07/02/14 23:23:20 BaCy48IZ0
禿げた…!公式サイトの古泉の扱いに落胆してたから尚更。
バレンタイン万歳!!

250:風と木の名無しさん
07/02/14 23:34:18 lksgk7fW0
>>249
古泉のところを反転するといいことあるかも

251:風と木の名無しさん
07/02/15 00:14:39 aT76SFOh0
「ふもお、おっ、ふもっ、おおーーッ!」
「そうか、今日はバレンタインか。
 いつも頑張ってるごほーびだ。
 2個でいいか?」
「ふもおおっ、ふもっ、ももふぁっ」
「3個か!?甘いの3個ほしいのか?」
「ふもおう、ふもっ」
「3個…イヤしんぼめ!!
 いいだろう、3個やろう!!行くぞ古泉、3個行くぞ!」
   ∩
レ´_!`リ彡 ドシュ〜!!
  ⊂彡
レ´ヮ`ノ バク!バク!

「うおっ、悪い…
 閉鎖空間の外に……」
「ふんもっふ!」
レ´ヮ`ノ カァーンッ 
      カッ カッ
レ´冊`ノ ガリガリ
     ガリガリガリガリ
     ガリガリガリガリ
     ガリガリガリガリ
「良お〜〜〜〜〜〜し
 よしよしよしよしよしよし
 よしよしよしよしよしよし
 よしよしよしよしよしよし
 よしよしよしよしよしよし
 よしよしよしよしよしよし
 よしよしよしよしよしよし
 たいしたヤツだ
 古泉おまえは」

252:風と木の名無しさん
07/02/15 00:15:52 aT76SFOh0
ダラダラ書いてたら日付変わってるよドチクショウ!!

253:風と木の名無しさん
07/02/15 00:21:34 st2JsDGtO
>>251
ちょwwwwwwwwwwww
あんまり笑かさんでくれwwww

254:風と木の名無しさん
07/02/15 00:22:45 zGStKKH90
URLリンク(www.07ch.net)

255:風と木の名無しさん
07/02/15 00:34:52 QNMzxWQ50
>>251
wwwwwww

256:風と木の名無しさん
07/02/15 01:21:04 0ZAilPWa0
>>251
おまwチョコキョンとセッ古泉ですかwww

257:風と木の名無しさん
07/02/15 01:48:33 XbEbe4Y90
神々たちありがとう、GJ!!!!!!
どうよこの桃源郷。

258:風と木の名無しさん
07/02/15 02:03:16 ZDuCmaBA0
バレンタインに乗り遅れた腹いせにエロSSを書いてみた
無駄に長い古泉×キョンです

259:古キョンエロ1
07/02/15 02:04:57 ZDuCmaBA0
小窓から月明かりの差し込む小さな部屋で、俺と古泉は寝転んでいる状態で向かい合っていた。
畳に敷かれた蒲団は万年床なのか、帰ってきたときからそこにあった。
だが湿っていたり汚れているわけではなく、定期的に干してあるのか
手をつくとフカフカと柔らかい。
意外とマメな性格なのか、それとも誰かがいちいち面倒を見ているのか。
やはり緊張しているのかつまらないことばかり考えてしまう。
首を振るとくだらない思考はどこかへ飛び、
ふと視線を上げるとこちらを見ている古泉の視線とかち合った。
「何を考えていたんです?」
めざとく囁くと、古泉は慣れたように俺の耳たぶを唇で挟んだ。
その間にもネクタイを外す手がするりとボタンとボタンの間に忍び込んでくる。
ひんやりとした指先に思わず体が波打つ。
「……別に」
「情事の最中に上の空ですか。あなたも大概失礼な人ですね」
責めるように舌を耳の中に捻じ込んでくる。
「やっ……めろ」
「やめてもいいですが……本当にやめてもいいんですか?
ここを弄られるのが好きなんでしょう?」
「……んっ」
「あなたのやめては、もっとと聞こえる」
産毛の一本一本をなぞるように掌がうなじを覆い、ゆっくりと背骨を辿っていく。
指先を何度も上下されると、それだけで声が出た。翻弄される。
息苦しさを覚えて中途半端に外されたままのネクタイを襟から抜き取ろうとし、両手を持ち上げた。
「勝手に動いちゃだめですよ。いつ許可しました?」
両手をからめ取られ、そのまま蒲団に縫い付けられる。指先が畳縁に触れた。

260:古キョンエロ2
07/02/15 02:07:15 ZDuCmaBA0
「ネクタイが苦しい……」
「じゃあ僕が取ってあげますよ。そういえば忘れていましたね」
微笑む古泉の首元にネクタイの影はない。まったく乱れていないシャツがあるばかりだ。
薄暗い部屋の中で白いシャツは薄ぼんやりと光っているようで何よりも目を引いた。
古泉は俺の両手首を掴んだまま上体を屈めると、解けかけているネクタイの結び目を噛み、
ゆるゆると引っ張った。古泉はまるで犬のようだった。
両手の存在を忘れたように、口のみで作業を進める。
そして時折思い出したようにボタンの隙間から舌を差し込むと、
汗ばんだ素肌をちろちろと舐めた。
「あぁっ……」
だんだん感覚が麻痺していく。
同性に組み敷かれているという屈辱も、両手首の痛みも、
全てが夢のようにおぼろげとしてくる。
それなのに古泉の舌だけが熱く、俺の冷えた体をこじ開けようと何かを急かしていく。
いつものようにさっさと済ませればいい。その気になれば
ズボンと下着を下ろすだけで行為は事足りる。
実際、今まではそうしてきた。それなのに今日の放課後、突然家に来ないかと誘われたのだ。
古泉の家に行くのはもちろんはじめてだったし、あからさまに誘われたも同然だった。
断ることもできたはずなのに、俺は断らなかった。
こんなふうに抱かれるであろうことは目に見えていたはずなのに……。
「また考え事をしていたでしょう。あなたの場合はすぐにわかるんですよ。……ああそうだ。
そういえばこれにはこういう使い方もありましたね」
そう言うや否や、古泉はしゅるりとネクタイを抜き去り、
それであっという間に俺の両手首を縛り上げた。
「な……やめろ、さっさと解け!」
「一体誰のことを考えていたんですか」
古泉は耳元に顔を寄せると、息を吹きかけるように囁いた。
「僕はずっとあなたとこんなふうにセックスしてみたかった。あなたもそうじゃないんですか?
それとも僕だけでしょうか、こんなに暴力的な気分になっているのは……」

261:古キョンエロ3
07/02/15 02:09:25 ZDuCmaBA0
古泉の整った指先が荒々しく動き、シャツのボタンを外していった。
あまり他人に見せたくないどちらかというと貧相な体が露わになり、今更だが赤面する。
「やるんならさっさと済ませろ」
「そうですね。あなたが感じるところを順々に上から下へ舐めていきましょうか」
「……っ」
こうなってしまえばもう嫌がらせでしかない。
ただ単に性欲を発散させたいだけなら、もっと手っ取り早い方法で済ませればいい。
なぜ俺は古泉の家に来てしまったのか。本当に今更ながら後悔する。
こんな目に合わずに済むなら、他のどんなことでもやれる気がした。
「……古泉」
「なんですか」
「ズボン下ろせ。舐めてやるから」
「それはありがたい申し出ですね。ですが……」
ですが、何だ。古泉はそこで意味ありげに笑うと、鎖骨のあたりに顔をうずめてきた。
起こしかけていた上半身を慌てて元に戻す。わざと音を立てながら吸い付かれ、
俺はかぶりを振って拒絶の意思を見せたが、古泉は顔を上げようともしない。
「やめ……んっ……」

262:古キョンエロ4
07/02/15 02:11:10 ZDuCmaBA0
つっと古泉の手が下半身に触れた。そこはもう随分前にベルトを外され、
ズボンも下ろされていた。
触れられると、下着が薄っすらと濡れているのがわかった。
布越しに何度も擦られ思わず声が出る。
「あっあ!」
「随分濡れてるんですね……。いつもより興奮してるんですか?
部室でやってもこんなにはならないでしょう」
「も……早く……」
「早く、なんですか?」
「終わらせろ……っ」
ひとかたまりになった両手を滅茶苦茶に振り回すと、まるで子供をあやすでもするように
頭を撫でられた。足元にからみついたままのズボンが重い。
下着を下ろされたときに一緒に取り去ってもらえないかと思ったが、
結局下着は足首辺りのズボンと一緒にからまったままだった。
「あ……っ」
直接握られ上下に擦られると同時に乳首を舐られ、俺は耐え切れずに身を震わせた。
「いいですか?」
問われるまま何度もうなずく。何ヶ月か前までは、他人、しかも男に自分のそれを
触らせるなど想像もしなかった。
同性の手で擦られることがこんなにいいとは思いもしなかった。
だがようやく達するという寸前に手を離された。見上げた古泉の顔は意地悪く笑っている。
「っ古泉」
「まだですよ。まだ……」
腹の辺りに冷たいぬるぬるとした感触。薄目を開けると、大量のローションが垂らされていた。
人肌にあたためるように念入りに腹の上でのばしたそれを手にすくうと、
古泉は指先を俺の尻の奥にあてがった。
最初は周りをほぐすように、それから指を一本侵入させる。

263:古キョンエロ5
07/02/15 02:12:35 ZDuCmaBA0
「んん……」
「呼吸して……そういい調子ですよ。慣れてきましたね。
最初はまったく指が入らなかったのに今じゃもう指を入れるぐらいなら容易い」
物足りなさを覚える自分を浅ましく思いながら、思わず指を締め付けてしまう。
すると古泉が突然指を引き抜いた。
「できるだけ締め付けないで。どうしても締め付けたくなるまでは我慢してください」
そうして今度は二本、指を侵入させる。探るように荒らすように指がバラバラにうごめく。
どこに快感を発散させていいかわからず、
俺はただ息を荒げ畳に爪を食い込ませるしかなかった。
自由に動かせない両手がもどかしい。
「く……あ……」
「いいですか……?」
「苦しい……っんあ、はあ……っ」
不可解な場所でうごめくものをぐいぐいと締め付けたくて仕方がない。
それでもその欲求を口に出すことは憚られた。プライドが邪魔をしているわけではない。
実際にもう心身は古泉に屈服したも同然だった。
「あっ」
ふいに腕の辺りに引っ掛かっていたシャツを引っ張られ体が浮く。
そのまま引っくり返され四つん這いの状態になった。
二本だった指が三本に増やされ、強引に抜き差しされる。
震える掌を握り締めて歯を食いしばって耐えていると、
腹に残っていたローションが太ももにまで垂れ、
そのうち蒲団に雫となって落ちていった。
「あなたもなかなか強情ですね」

264:古キョンエロ6
07/02/15 02:14:51 ZDuCmaBA0
更にローションを足され、いよいよ淫猥な音は激しくなっていく。
ついに耐え切れず、俺は四肢を震わせ叫んだ。
「もう無理だ……!」
「何がですか?」
この期に及んでこいつ……!目の前が真っ暗になった気さえし、
俺は首だけ振り向いて古泉をにらみつけた。
「そんな怖い顔しなくてもわかってますよ。少しからかっただけです。さあ思う存分どうぞ」
古泉の許しが出たところで、俺はそこに力を込めた。
こんなときほど括約筋とやらを意識することはない。
普段は想像もしたくないことを頑張って色々やってくれている筋肉だが、このときばかりは
考えられないほどの快感を生んでくれる。
「あああっ」
「……痛いぐらいですね。引っ張っても抜けませんよ」
「あっんっ、もう、もういく……!」
俺の欲求をよく理解した古泉はそそり立っているそれに触れ、上下に擦った。
「んあぅ……ッ」
その瞬間全身の力が抜ける。肩を上下させて息を整えていると、
古泉がおもむろに俺の汗まみれの顔を持ち上げ、口の周りを舐め始めた。
どうやら涎が出ていたらしい。
「おい……離れろ」
古泉はどこか名残惜しげに顔を離すと俺の髪の毛を撫でた。ふと古泉の下半身に視線をやると、
顕著な変化が現れていた。
「おまえはいいのか。その……」
直接的な表現はどうも苦手なので顎でしゃくると、古泉は驚いたように目を見開いた。
「いいんですか。挿れても」
「そんなことは断じて一言も言っていない。勝手に捏造するな」

265:古キョンエロ7
07/02/15 02:17:10 ZDuCmaBA0
両手首はまだ縛られたままなので、肘を使って先ほどの体勢に立て直す。
先ほど古泉が散々弄くっていた部分からローションの名残りが垂れていくのがわかる。
「……ネクタイ取るなり後始末するなりおまえの好きにしろ」
暫く黙っていた古泉だったが、何かを納得したようににっこりと微笑むとベルトを外し始めた。
こいつはまだ腕まくりしただけでまったく服を脱いでいなかったのだ。
そう思うと乱れまくっている自分の姿がみっともなく思えてくる。
「ゴムはあるんだろうな」
「ええそれはもう」
バッチリですよと言いたげに古泉が笑みを投げかけてくる。
まったくこの場にそぐわない爽やかな笑みだ。
自分のそれにもローションをまぶすと、古泉はゆっくりと焦らすように俺の腰を抱えた。
獣のような姿勢で後ろから犯されるその瞬間の、恐怖とも期待ともいえないわななきを
体の奥底から感じた。
「……あぁ……」
大した抵抗もなく飲み込んでいく。一体俺の体はどうなってしまったのか。
完全に拭い去れない痛みや違和感はあるが、それに増して快感のほうが強いとは。
漏らした溜息まで震えている。
「あ……んっああ」
古泉が動き出すのに合わせて、俺の口からは嬌声が漏れ出た。
「……?」
ふいにすぐ横の壁からテレビの音が聞こえてきた。
この部屋の壁は思っていたよりも薄いことを思い出し冷や汗が出る。
「ちょっ……古泉」
「なんでしょう」
わかっているのかいないのか古泉は動きを止めない。
「声を気にしてるんですか?」
「あ、たりまえだろっ……んんっ」
「もう遅いですよ。いいじゃないですか、聞かせてあげたら。
高校生男子の喘いでいる声を聞けるなんてなかなか出来る体験じゃありませんし」
おそらく隣の人はおまえのような変態ではないから、
そんな声を聞かせられても迷惑なだけだと反論しようとしたが、なかなか言葉にならない。


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