【教育】「Fの悲劇」記事への反論〜Fランク大学ってそんなにダメですか? at BIZPLUS
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1:海江田三郎 ★
16/01/06 08:58:49.35 CAP_USER.net
URLリンク(bylines.news.yahoo.co.jp)
Yahoo!ニュース 個人の2015年12月30日投稿記事「大学進学率を下げよう!〜『Fの悲劇』をなくすために」を読んだ。
大学取材を長くやってきた知見から、同記事への反論を書いていく。
元記事の主なポイント
・日本は、高卒後の大学進学率が5割、その他浪人や専門学校等も含むと実に7割以上の特殊な社会
・OD問題が出るほど、文系エリートの姿は変わった
・「Fランク高校」の生徒たちは就職せずに「Fランク大学」に進学、多額の大学ローンが残り
、大卒後就職できたとしても(大学院どころか)ブラック企業に入る(※別記事からの引用を含む)
・問題は、「出口のない学び」を大量に創設してしまったシステム設計側(文部行政から学校経営者まで)にある
・答えは大学進学率をあえて下げ、実践的職業訓練コースを設けて「高卒サービス業のブロ」になる若者を大量に育成すること
・「F」ランク大学は率先してサービス業訓練学校に自らを改革していけばいけばいい。
反論の前に
部分的に頷けるところもあるし、一方でちょっと飛躍しているのでは、と疑問に思う点もある。
記事の論調としては、
「Fランク高校の生徒がFランク大学に進学する。すると、ブラック企業にしか就職できず多額の大学ローンが残る。
そういうシステムに問題があるので異常な大学進学率を下げるべき。高校内には実践的職業訓練の教育プログラムを作るべき」と読めた。
これは私の誤解かもしれないので、著者・田中氏が「そういう曲解をすること自体、おかしい」と言われるなら平身低頭して
謝罪・訂正する所存である。
が、私としてはそういう風に読めてしまった。
なんか、色々な話がごちゃごちゃ混ざっていて、Fランク大学(とそれを勧める高校教員)が一方的に悪い、とも読める。
そうかなあ、というところで以下、反論をしていきたい。
反論1:日本の大学進学率は高くない
文部科学省資料によると、2010年時点でOECD加盟国の大学進学率平均は62%。
日本は51%である。
2015年学校基本調査によると、大学進学率(短大を含む)が54.6%、これに専門学校進学率16.7%を足して71.3%。
まあ、これでようやくOECD平均より上ということになる。
が、オーストラリア96%、アイスランド93%、アメリカ74%(アメリカのみ2年制を含む)などどこも高い。
文部科学省資料にはこうある。
「先進国や、近年経済成長を遂げている国は、高等教育政策を重視」
有能な人材を増やすには高等教育政策を重視、つまり、大学進学率を引き上げていくしかない。
反論2:高卒と大卒の生涯賃金の格差は大きい
『ユースフル労働統計2014』には、こうある。
「男性は中学卒1 億7 千万円、高校卒1 億9 千万円、高専・短大卒2 億円、大学・大学院卒2 億5 千万円、
女性は中学卒1 億1 千万円、高校卒1 億3 千万円、高専・短大卒1 億6 千万円、大学・大学院卒2 億円となる。
学歴が高くなるにつれ生涯賃金も増える」
記事中の生涯賃金額は厚生労働省の賃金構造基本統計調査をもとに集計している。
企業規模などにもよるが、やはり学歴が高いほど、生涯賃金も増加し、格差が生じる。
高校生本人や親が高い賃金を期待して(あるいは別の理由などを含めて)大学進学を希望するのは自然な話、と考える。
反論3:高卒就職のパイ自体が減っている
反論2に対して、
「いや、大企業の高卒求人などを考えれば、Fランク大学からブラック企業に就職するよりも、はるかに生涯賃金は高い」
との再反論は可能である。
先ほどの『ユースフル労働統計2014』でも従業員数1000人以上の大企業の場合、高卒・男性でも生涯賃金は2億円を超える。
これは従業員数99人以下の中小企業における大学・大学院卒・男性よりも高い。
実際、地方の高校などを取材していると、就職希望者が存外多い。
が、こうした高校で必ず出てくるのは、「大学進学者>高卒就職者」ではない。
「高卒就職者>大学進学者」(あるいは「高卒就職者>大学進学者>ニート・フリーターその他」)である。
そう、優秀な高校生しか就職できないのだ。
文部科学省学校基本調査によると、高校卒業者の就職率ピークは1961年の64.0%。以降、10年単位で10ポイント程度、下落していき、2003年に16.6%。2015年は17.7%だった。


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