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170:通常の名無しさんの3倍
19/12/30 08:10:46 2KN5Wz3/0.net
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主人公たちは救われるけれど世界は救われない、それが『UC』で描きたかったもの。
ガンダムに句読点を打とうとした

―『UC』の役割・目的は、宇宙世紀のガンダムをここでジ・エンドにしよう、というものだったんでしょうか。

福井:いや、宇宙世紀のガンダムを終わらせるというか、そこで一度句読点を打とう、という気持ちはありました。
そこで句読点を打ってから改めて、『F91』から先のことを考えていくべきだと思ったんです。
行く手には『∀ガンダム』っていう、この世界の全てが滅んじゃうよっていう終わりが提示されていることもあるので、だとしたらその世界に何か意味はあったのか? と。
そこでガンダムを作ってきたこと、観てきたことに意味があったのか? 
という問いにイエスと答えられる作品を作らないとダメだろうな、という意識が当初からありましたね。
特に、『∀ガンダム』のノベライズをやらせてもらったこともあって、そこの構造ははっきり意識してましたね。

―そういうロマンと現実を両立させたガンダムとしての『UC』を構築する上で、気をつけたことは?

福井:都合よく世の中が変わってしまわないように、っていうことです。そういう意味では『逆襲のシャア』って、本来アクシズの衝突で地球と人類が滅ぶまではいかなくても、
地球がもう住めない惑星になってしまう段階までいきそうになったものを防いだ点において、なんだかよくわからない奇跡のような力で世界を歴史を大きく改ざんしたっていうことじゃないですか。
あれはやっぱり、物語の生みの親である富野さんしかやっちゃいけないことだと思うんです。
『UC』では、サイコフレーム・パワーで奇跡的なことが起きたとしても、遠目から見たときにはちょっとした火事が消し止められたとか、その程度のレベルに留めておかないといけないだろう、と。
それでコロニーレーザーを捻じ曲げて、コロニーを救いはしたんだけれども、そのことを知る人はほとんどいないわけですよね。
続く『機動戦士ガンダムNT』もそうです。奇跡が起こるにしても、人目には付いていない。そこは気をつけないといけない、と思ってました。

―そうした宇宙世紀のガンダムを描く上でのタブーがあるとしたら?

福井:例えば、宇宙人は出てきちゃダメですね。人間だけ。
あと、おそらくワープもしちゃいけない気がします。
所詮人間って、宇宙を舞台にしていると言ってもせいぜい猫の額のような、地球と月の間の極小な空間で覇権争いをするしかない生き物なんだっていうところが、宇宙世紀なんだと思います。

―確かに、宇宙世紀と言っているけれども、宇宙を際限なく切り開いていこうという意思はあまりないんですよね。むしろ地球に向いている。

福井:そうなんですよ。今の科学の力でも地球から月に行くのに3日かかるんですけど、まんまそれを踏襲しているんですね。
航法とかも、今とほとんど変わらないし。
で、たぶん『∀ガンダム』とか、ああいう風に世界が切り替わった物語というのが、おそらく人類的に飛躍的な進化を遂げた瞬間なんですよね。
ワープ航法を編み出して、コロニーにワープ・エンジンつけてワープしていったんじゃないか? とかね。
実は『光る命』にも、最後にワンカットだけ、それを入れているんです。コロニーがスーッと全部いなくなってしまうっていう。
でも、それをやった瞬間に、宇宙世紀って終わっちゃうんじゃないかな。
その代わり、SF的なところで言うと、サイコフレーム・パワーで隕石を止めたりするのはアリ(笑)。
これはもう、神がそれをやっているので、免罪符つきです。


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