『現代貨幣理論(Mode ..
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2:名無しヒーリング
22/07/08 06:15:23.57 DI1j/PK7.net
プライマリー・バランス黒字化目標は、国民を貧困化する政策である―。中野剛志氏はそう主張する。20年以上もデフレで苦しみ続けたうえに、コロナショックに見舞われた日本において、財政健全化を優先することが、なぜ、国民経済に破壊的な影響を及ぼすのか? MMTが明らかにした「事実」をもとに、中野氏に解説してもらった。(構成:ダイヤモンド社 田中泰)
●税金は「財源確保の手段」ではない!?
―前回、2019年10月の消費税増税で、ますます日本のデフレは悪化して、ますます”後進国化”が進むとおっしゃいました。しかも、新型コロナウイルスによる景気の大幅後退も間違いない状況です。その結果、“後進国化”が加速化するとしたら、ゾッとします。
中野剛志(以下、中野) まったくです。そもそも、税の考え方が間違っているんです。これまで、税金は、政府の支出に必要な財源を確保するのに不可欠なものだと考えられてきましたが、MMTによれば、これがそもそもの間違いなんです。
 なぜなら、前に説明したとおり、自国通貨を発行できる政府は、原理的にはいくらでも国債を発行して、財政支出ができるからです。そのような政府が、どうして税金によって財源を確保する必要があるんでしょうか? そんな必要はないんです。
 とはいえ、無税にするとハイパーインフレになってしまう。だから、税というものは、需要を縮小させて、インフレを抑制するために必要だと考えるべきなのです。インフレを抑えたければ、投資や消費にかかる税を重くする。逆に、デフレから脱却したければ、投資減税や消費減税を行う。つまり、税金とは「財源確保の手段」ではなく、「物価調整の手段」なのです。
―税金は「財源確保の手段ではない」とは、これも驚くべき話ですね。
中野 だけど、実際に、予算執行の実務もそうなっているんです。政府が予算執行するとき、政府は、まず政府短期証券を発行して日銀に買わせて、財源を賄っています。そして、徴税は事後的な現象です。実際、確定申告を行うのは会計年度が終わったときですよね? つまり、実務上も、集めた税金を元手に政府が財政支出しているわけではないんです。
 これは、論理的に考えても当たり前のことです。なぜなら、政府が、国民から税を徴収するためには、国民が事前に通貨を保有していなければならないからです。
―あ、そうか。「ない」ものは払えないですもんね。
中野 そうですよね? では、国民は、その通貨をどこから手に入れたのでしょうか?
―通貨を発行する政府からですよね。
中野 そうです。ということは、政府は徴税する前に支出して、国民に通貨を渡していなければならないということになります。国民に通貨を渡す前に、徴税することはできないからです。つまり、税を財源に政府支出をするのではなく、政府支出が先にあって、徴税はその後だということです。これを、MMTは「Spending First」と表現します。「支出が先だ」というわけです。
―なるほど。
中野 そして、政府が民間に通貨を供給する方法は、国債発行によって負債を発生させて、財政支出を行う以外に方法はありません。前に説明したように、信用貨幣論が「貨幣は負債の一種である」と言うとおり、政府が負債を負って、政策目的を達成するために必要な財・サービスを調達することによって、はじめて貨幣が民間に供給されるわけです。
 そして、信用貨幣論では「貨幣は貸出しによって創造され、返済によって消滅する」ことになりますから、徴税によって政府に貨幣が戻ってきたときに、貨幣は消滅します。実際に、徴税された金額と同額の貨幣供給量が減ることになりますよね? つまり、政府が負債を増やすことで貨幣供給量は増えて、政府が徴税することで貨幣供給量が減るわけです。
―そうなりますね。
中野 ここから、さらに驚くべき結論が導き出されます。
―なんでしょうか?

3:名無しヒーリング
22/07/08 06:16:01.99 DI1j/PK7.net
●「財政赤字」が存在するのが、正常な状態!?
中野 民間経済が成り立つためには、取引や貯蓄など、納税以外の目的で流通する貨幣が存在していなければなりません。つまり、貨幣をすべて税として徴収せずに、民間に残しておかなければならないんです。
 ということは、「財政支出>税収」の財政赤字でなければ通貨が流通しないということになります。 もっとも、銀行が信用創造をやりまくっていたら、財政は黒字になるかもしれませんが、それはバブルという異常な状況でしょう。ですから、MMTは、「正常なケースは、政府が財政赤字を運営していること、すなわち税によって徴収する以上の通貨を供給していることである」と結論づけるのです。
―「財政赤字が正常な状態」というのは驚きですが、たしかにそういう理屈になりますね。
中野 しかも、日本は20年もデフレに苦しんでいるわけですから、貨幣供給量を増やさなければならないわけですよね? にもかかわらず、日本は一生懸命、財政支出を抑制することで貨幣供給量を抑制するとともに、この20年間で3度も消費増税をすることで貨幣供給量を減らす努力をしてきたことになります。
―それでは、デフレから脱却できないのも当たり前ということになりますね。
中野 ええ。「財政赤字をこれ以上、増やすべきではない。政府の借金の財源を確保するために、消費税の増税が不可欠だ」という通説が、あたかも良識であるかのようにまかり通っていますが、これは、信用貨幣論を理解している人間からすれば、「デフレを悪化させて、国民をもっと苦しめたい」と言っているに等しいのです。
―そうだとすれば、実に恐ろしいことですね……。
中野 付け加えておくと、先ほど私は、「税は財源確保の手段ではなく、物価調整の手段だ」と言いましたが、より正確に言うと、税は、物価調整以外の目的のためにも活用されます。
 たとえばお金持ちにより重い所得税を課すと、所得格差が是正できます。したがって、この場合は財源確保の手段としてではなく、平等な社会をつくるための手段として税制はあると言えます。
 あるいは、温室効果ガスの排出に税を課すと、温室効果ガスを削減できます。この場合は、税は財源確保の手段ではなく、地球温暖化抑止の手段になるわけです。このように、自分たちの経済・社会を、自分たちの望むようなものにするために税制という政策を使うわけです。
 そして、温室効果ガスに税を課すと温室効果ガスの排出を抑制できるのですから、消費に税を課すと消費を抑制することができる、ということになります。消費不足が原因でデフレに苦しんでいるのに、消費を抑制するって、いったいどういうことなんでしょうね? 私には、まったく理解できませんよ。
ーーたしかに……。実際、2019年10月に消費税が10%に増税され、同年10~12月の実質GDPは年率換算で7.1%減と大幅に低下しました。そこにコロナショックが襲いかかり、”コロナ恐慌”すらも危惧される状況にあるにもかかわらず、時事通信によると、自民・公明両党の税制調査会は、新型コロナウイルスの影響を緩和する税負担軽減措置をまとめる際に、消費減税について「まったく議論しなかった(幹部)」そうです。しかし、安倍首相は、再三、「リーマンショック級の出来事がない限り、消費税率を引き上げて10%にしていきたい」と述べてきたわけで、議論もないまま税率を据え置くことに不安を覚える人も多いですね?
中野 「リーマンショック級の出来事があれば消費税率を引き上げない」ということは、消費増税が経済に打撃を与えることを認めているということです。リーマンショック以上と言われるコロナショックで消費減税をしないのは、公約違反でしょう。コロナショックでごまかされていますが、日本経済の落ち込みの要因には消費増税の影響も含まれている。おそらく、コロナが収束しても、日本経済はV字回復しないでしょう。消費税による消費抑圧がV字回復を阻害するからです。

4:名無しヒーリング
22/07/08 06:17:43.78 DI1j/PK7.net
●「プライマリー・バランス黒字化」とは、「国民を貧困化」させること
―ところで、MMTの主張する「財政赤字が正常な状態」というのが正しいとすれば、政府の積年の悲願である「プライマリー・バランス黒字化」という目標は間違っているということになりますね?
中野 もちろんです。プライマリー・バランスとは、税収・税外収入と、国債費(国債の元本返済や利子の支払いに充てられる費用)を除く歳出との収支のことです。つまり、プライマリー・バランスは、その時点で必要とされる政策的経費を、その時点の税収等でどれだけまかなえているかを示す指標ということです。
 このプライマリー・バランスを黒字化するということは、歳出を切り詰め、税収を増やすことを意味します。ところが、歳出によって民間への貨幣供給が増え、徴税によって民間に流通する貨幣量が減るわけですから、プライマリー・バランスの黒字化に成功して、税収が歳出を上回るようになるということは、民間に流通する貨幣量が毎年減っていくということにほかなりません。
―つまり、デフレがもっとひどくなるわけですね。しかも、プライマリー・バランスの黒字化によって、毎年、民間に流通する貨幣量が減るということは、極端に言えば、これをずっと続けると、いずれ民間に流通する貨幣はなくなってしまうことになりますね?
中野 そういうことです。プライマリー・バランスの黒字化とは、国民を貧困化させることにほかならないのです。20年以上もデフレで苦しみ続けたうえに、コロナショックに見舞われた日本で、プライマリー・バランスの黒字化をめざすのは“自殺行為”に近いわけです。
―“自殺行為”ですか……。

5:名無しヒーリング
22/07/08 06:18:28.34 DI1j/PK7.net
● 「財政赤字」なくして「財政再建」なし!
中野 そもそも、財務省が歳出削減と歳入増加によって財政を健全化しようとしても、無駄な骨折りに終わる運命にあります。たしかに、政府は消費税を8%から10%に上げるように、「税率」を上げることはできますが、「税率」を上げたところで、「税収」までも上げることはできません。なぜなら、政府の税収は、経済全体の景気動向に大きく左右されるからです。
 また、政府は、財政支出を削減することはできますが、これもまた、景気が悪くて税収が減ってしまえば、財政収支は改善しません。
 考えてみれば当たり前の話なんですが、財政収支がどうなるかは、結局、すべて景気次第ということです。だから、財務省がいくら頑張って増税や歳出削減をやって、財政を健全化しようとしたところで、徒労に終わるだけなのです。むしろ、一生懸命、増税や歳出削減をやることで、デフレから抜け出すことができなくなって、景気がよくならないという悪循環を続けるだけなんです。
―だとすれば、なんとも虚しい話ですね……。
中野 実際、平成の日本においては、財政健全化の試みが何度も繰り返されてきましたが、財政は基本的に悪化し続けてきました。しかし、それは政府の無駄な支出増のせいではありません。それは、税収の減少と社会保障費など経常移転支出の増加のせいです。そして、税収が減少した原因は、単に、デフレ不況だったからです。
 一方、すでに見たように、その間に、ヨーロッパやアメリカの名目GDPは2倍前後にまで増えました。もし日本がデフレを回避して、欧米並みに成長していれば、それだけで現在の名目GDPは1000兆円を超していたでしょう。であれば、現在のように社会保障の財源が問題視されることなど、なかったはずです。
―ということは、財政健全化のためにプライマリー・バランス黒字化をめざすのではなく、まずはデフレ脱却による民間経済の健全化を最優先すべきだということですね?
中野 そうです。そのためには、政府が財政支出を増やす(財政赤字を拡大する)ことで、デフレ・ギャップを埋めるとともに、民間の貨幣供給量を増やすほかありません。だから、私は「財政赤字なくして、財政再建なし」と言って顰蹙を買っているんですが(笑)、どう考えても、それ以外に道はないんです。
 政府の財政支出の拡大によって、需要が増えて、民間の供給力を上回るようになれば、物価は上がりはじめ、インフレが始まります。そして、需要が堅調であると民間が認識するようになれば、その需要に応えるべく供給力を向上させるために民間は投資を拡大するようになります。
 また、財政支出の拡大によって貨幣供給が増えれば、インフレになって、貨幣の価値が下がり始めますから、カネを保有しているのではなく、消費や投資に回すのが経済合理的な行動になります。それが、経済成長の原動力になるわけです。ハイパーインフレは困りますが、経済成長はマイルドなインフレを伴っているのが普通ですから、その状況になるまで、日本政府は財政支出を増やすべきなのです。
 これは、マクロ経済の基本中の基本であり、その基本を実行すればいいだけの話です。実際、ポール・クルーグマン、ローレンス・サマーズといった大物の主流派経済学者なども、MMTを批判しつつも、デフレ・低インフレ下での財政出動の必要性・有効性を認めています。

6:名無しヒーリング
22/07/08 06:19:16.20 DI1j/PK7.net
●「MMTでハイパーインフレになる」は間違っている
―しかし、「財政赤字をこれ以上拡大すると、ハイパーインフレになる」というMMT批判が根強いですね?
中野 誰が、ハイパーインフレになるまで財政赤字を拡大しろと言っているんですかね? デフレを脱却し、インフレ率が2~4%になる程度にまで、財政赤字を拡大させればいいだけの話で、例えば、インフレ率が4%になったら、財政赤字の拡大をやめればいいのです。
―MMTは「増税によるインフレ抑制」を主張していますが、国民の抵抗が予想されるから、機動的な増税は難しいという批判もあります。
中野 そもそもMMTは、インフレ抑制の手段は増税「だけ」とは言っていません。他にもいろいろ手段はあります。例えば、所得税や法人税には、増税しなくても自動的にインフレの過剰を防ぐ仕組みが内蔵されています。
 所得税は失業者など所得のない人には課税されませんし、法人税も赤字企業には課税されません。そのため、景気が悪くなり、失業者や赤字企業が増えると、非課税になる人や企業が増えるので、税収が減ることになります。言い換えれば、経済全体でみれば、不景気になると、税負担が軽くなり、デフレになりにくくなります。
 反対に、景気がいい時には、個人や企業の所得が増えるので、税収も増える。経済全体で見ると、税負担が重くなるため、インフレを抑制する効果があるわけです。このように、所得税や法人税には、景気の好不況の変動をならす巧妙な機能が内蔵されているのです。これをビルトインスタビライザー(自動安定化装置)と言います。
 これに対して、消費税には、このような自動安定化の機能は弱い。失業者であろうが赤字企業であろうが、消費をする以上は、税を課す。それが消費税です。不景気になると税収が激減する所得税や法人税よりも、不景気であっても税を確実に徴収できる「安定財源」である消費税のほうが、財政健全化論者にとっては都合がいいのでしょう。しかし、自動安定化機能が弱い消費税はデフレを悪化させるものですし、インフレになっても機動的に増収にできない弱点があります。
 だから、インフレの行き過ぎが心配なのであれば、所得税や法人税を高くしておけば、自然と増税になります。消費税よりも、所得税の方が税制として優れているわけです。
 ちなみに、コロナショックの対策としての消費減税論に対して、減税反対論者は「消費税は、いったん下げたら、容易には上げられない」などと反論しています。確かに、消費税は、デフレやインフレに応じて機動的に上げ下げできないのかもしれない。しかし、そうならば、そもそも、そんな悪税を導入しちゃいけなかったということじゃないですか。コロナショックで無一文になった人たちの消費からも税をむしりとるのが、消費税なのですよ。
ーーなるほど。
中野 また、インフレは「需要>供給」によって起きますが、マイルドなインフレ下では、企業は旺盛に設備投資をするので、供給力がアップしていきます。つまり、増税で需要を抑制しなくても、供給が増えて需要を満たすので、インフレは抑制される。
 もっとも、これは、MMTの主張ではなく、正常な経済成長の姿について語ったに過ぎませんが、いずれにせよ、普通に経済成長をしていればインフレは暴走しません。「インフレは止まらなくなる」と言う人は、民間投資による供給力の増大という側面をすっかり忘れているのです。
―たしかに、そうかも……。
中野 そもそも、あなたが言うように、「いったん財政規律を弛めて、財政赤字の拡大を認めたら、高インフレになっても、政治は、国民が嫌がる歳出削減や増税を決断できない。その結果、ハイパーインフレになるのだ」というのはよく聞かれる議論なんですが、私に言わせれば、この議論は驚くべき「暴論」ですよ。
―どうしてですか?

7:名無しヒーリング
22/07/08 06:22:01.72 DI1j/PK7.net
● ひどく国民をバカにした議論
中野 だって、日本国憲法83条の規定で、国会が予算を決める「財政民主主義」を定めているんですよ? つまり、政治は国民が嫌がる歳出削減や増税を決断できないというんだったら、「財政民主主義なんてやめろ」という話になる。
 これって、「日本の国民も政治家もバカだから、高インフレで自分の生活が苦しくなっても、歳出削減も増税もできない」と言っているに等しいんです。日本以外はどの国もデフレではなく、マイルドなインフレを維持していますが、インフレを止められないほど財政支出を拡大した国は一つもありません。日本だけがインフレの暴走を止められない理由があるのですか?
 それどころか、日本は、過去20年間、「財政赤字を拡大しすぎて高インフレが止まらない」という事態には陥っていません。それどころか、デフレで減税すべきなのに、政治は消費増税を決断できたんです。これほどストイックな国民が、インフレで苦しくなったときに、財政削減や増税を決断できないはずがないじゃないですか?
―たしかに……。
中野 しかもですよ、財政民主主義で財政赤字の拡大が止まらなくなってハイパーインフレになったなどという事例は歴史上一度もないんです。ハイパーインフレは、第一次世界大戦後のドイツのように戦争で供給力が徹底的に破壊された場合や、内戦で混乱して必要なものをつくれなくなったときに起こっています。
 あるいは、ジンバブエのムガベ政権のように、独裁者がめちゃくちゃな政策をやった場合や、90年代に旧社会主義国が資本主義国に移行するときに社会が混乱をきわめた場合にはハイパーインフレが起きています。だけど、今の日本はそんな状況にありませんよね?
 その日本でハイパーインフレを心配するのは、「拒食症の人がご飯を食べようとしたときに、過食症になるからやめろ」と言うのと同じです。世界の失笑を買うだけだから、やめたほうがいいですよ。
ーーなるほど……。
 ちなみに終戦直後の日本も異常な高インフレに見舞われましたが、それも主に戦争のせいでしょう。しかも、当時、インフレ処理にあたった下村治は、「インフレというものはおさめることができる」「どうにもならないんじゃなくて、おさめるための努力を本気でやっておれば、それはうまくいく」と証言しています。
 あえて言うならば、地震や台風などの大規模な自然災害が頻発して、その被害によって供給力が破壊されても、それを放置すればハイパーインフレはありうるかもしれません。自然災害が多い日本であれば、そういう事態は考えられなくもありませんが……。しかし、それを避けるためには、むしろ防災のための公共投資を増やすべきでしょう。
 また、今回のコロナ危機で、マスクや消毒液、人工呼吸器などの医療物資の価格が高騰するということはあり得ます。しかし、これも財政赤字のせいではなく、供給不足によるものです。この種のインフレの解決法も、民間企業の増産に向けて、国が財政支出を拡大して経済的に支援することしかない。
 さらに、昨今では、国連やWTOが、コロナ危機により食料の供給が寸断されるリスクを懸念しています。食料危機もまた、食料の輸入価格を高騰させ、インフレを招くでしょう。しかし、食料の増産ばかりは、そんなに簡単にはできません。だから私は約10年前に書いた『TPP亡国論』で食料危機に警鐘を鳴らし、国内農業の保護を訴えたのですが、それを無視して逆をやったのだから、今さら、どうしようもない。
―うーん……かなりまずいですね。
中野 今も、新型コロナウイルス対策で、医療政策としても経済対策としても、緊急で大規模な財政出動が必要になっています。そういう財政支出に対しても、「そんなことをやったら、新型コロナウイルスが収束しても、財政支出の拡大はとまらなくなるからハイパーインフレになる!」と批判するつもりですか? いや、実際には、そんな馬鹿な批判は誰も言っていませんね。
 要するに、MMTを批判した人たちも、インフレが止められなくなるなどと本気で思っていたわけではなく、単に、屁理屈を言ってMMTを否定したかっただけなのですよ。
 ともあれ、財政民主主義で財政赤字の拡大が止まらなくなってハイパーインフレになったことは歴史上一度もありませんし、そんなことを言うのは、ひどく国民をバカにした議論だと思いますよ。
―そうですね。

8:名無しヒーリング
22/07/08 06:23:03.25 DI1j/PK7.net
中野 ところが、憲法改正論議の中で、財政均衡を義務づける条項を入れるべしと主張する者がいます。これは要注意です。
 というのは、憲法で財政支出の上限を決めるということは、機動的な財政政策ができなくなるということだからです。つまり、財政支出の拡大で貨幣供給量を増やすことができないので、デフレから脱却することができなくなるおそれがあるのです。
 これは前例があります。1930年代の世界大恐慌は大デフレ不況だったわけですが、その原因となった、あるいは、それが深刻化した原因は、金本位制にあったと言われています。
 なぜかというと、金本位制は、金と交換できることで貨幣価値を担保するという考え方ですが、これは同時に、保有する金の量を超えて貨幣を発行することができないということだからです。そのため、貨幣需要が増えたときに、それに応じて財政支出を拡大して、貨幣の量を増やすことができないので、貨幣価値がどんどん上がってしまうのです。つまり、金本位制は強いデフレ圧力をもつということです。
 実際、世界大恐慌から脱出できたのは、各国が金本位制から離脱して、金の制約を受けずに財政支出を拡大して貨幣流通を増やしたからです。その結果、貨幣不足が解消されてデフレからインフレへと転じたわけです。だから、均衡財政を憲法化するのは、非常に危険なことだと考えるべきです。
―なるほど、気になる話ですね。
連載第6回 URLリンク(diamond.jp) より

9:名無しヒーリング
22/07/10 14:10:17.49 xnSCB07l.net
この残酷な世界を「普通の国民」が生きるために 絶対に知っておくべきこと
URLリンク(diamond.jp)
「国家」から目をそらすと、「資本主義」を正しく理解することができない。中野剛志氏はそう指摘する。ヨーロッパ各国が戦争を繰り返すなかで、試行錯誤をするうちに、知らず知らずのうちに、貨幣制度も中央銀行も資本主義も、そして国家すらも生み出されてきたからだ。この冷徹な現実を見据えることによってこそ、残酷な世界で「普通の国民」が生きていくための「国家戦略」が見えてくるという。(構成:ダイヤモンド社 田中泰)
●「現実」を説明できない経済学は、国家政策の立案に使えない
―前回、中野さんは、MMTは現実に立脚した経済理論であり、地政学や政治学など他の学問との接続が可能だとおっしゃいました。
中野 はい。だから、『富国と強兵 地政経済学序説』のイントロダクションとしてMMTをもってきたんです。
―なぜ、MMTをイントロに?
中野 MMTが、経済と国家、経済と政治が密接不可分であることを理論的に示しているからです。
―どういうことか、詳しく教えてください。
中野 主流派経済学は国家や政治が市場に介入することで、効率的な資源分配が歪むといった主張をしますが、現実には、自由放任主義で経済は均衡していません。むしろ、国家が適切に介入することで、資本主義は安定化することが観察されています。
 また、ここ何十年も、グローバリゼーションによって国家が後退すると言われてきましたが、実際には国家が残り続け、むしろ、いまは世界が多極化したことで国家のプレゼンスが日増しに強まっています。しかも、リーマン・ショックという経済現象によって、世界経済が停滞・縮小したことで、国家間の地政学的な緊張を高めているわけです。
 こうした現象は、ここ数十年にわたって世界で喧伝されてきた主流派経済学の理論では説明できません。私は国家官僚ですが、そのような経済理論は、実際に政策立案をするうえで、使い物にならないんです。だから、私は経済ナショナリズムを研究テーマに据えて、そもそも経済と国家、経済と政治学・地政学が密接不可分であることを証明しようと研究をしてきました。
 そのなかで出会ったのがMMTでした。前に説明したとおり、MMTは、貨幣の価値を下支えするのは国家の徴税権という「政治権力」であることを理論的に説明するものです。経済にとって貨幣は不可欠なので、その貨幣が国家と切り離せないことを証明できれば、経済と国家、経済と政治が切り離せないことを理論的に記述できると考えたんです。
―なるほど。
中野 そのうえで、なぜ経済と国家や政治が密接不可分になったのか、その経緯を歴史的に検証した結果、非常に興味深い事実が見えてきました。
―何ですか?

10:名無しヒーリング
22/07/10 14:12:40.10 fKQ+JRCN.net
●戦争が「貨幣制度」「中央銀行」「資本主義」を生み出した
中野 誰かが設計してそうなったわけではないことです。むしろ、ヨーロッパ各国が戦争を繰り返すなかで、試行錯誤をするうちに、知らず知らずのうちに、貨幣制度も中央銀行も資本主義も、そして国家すらも生み出されてきたんです。
―それは、かなりショッキングな事実ですね?
中野 たとえば、中央銀行制度の先駆となるイングランド銀行は、1689年から始まったフランスとの九年戦争を契機に生み出されたものです。
 まず、対仏戦争の戦費調達をするために、1692年12月に、国債に関する最初の法律が成立し、翌年1月から、トンティン年金国債の発行が開始されました。そして、その国債を引き受けて、イギリス政府に対する長期融資を行うことを目的に設立されたのがイングランド銀行です。
 イギリス政府は、イングランド銀行に銀行券発行業務を独占させることを認め、イングランド銀行券と同行の預金債務を徴税の支払い手段として受け入れました。こうして、徴税権に裏付けられたポンドは貨幣としての安定性を高め、資本主義の勃興につながっていきました。そして、銀行制度によって多額の投資が可能となったことで、産業革命が成し遂げられることになるわけです。
―なるほど。
中野 あるいは、ナポレオン戦争中に、イギリスは意図せざる経済政策の革新も生み出しました。当時、フランスが金を国内に流入させる政策をとったことで、イングランド銀行の保有する金が著しく減少したため、1797年、イギリス政府は、「銀行制限法」によってイングランド銀行券と金の兌換の停止に踏み切らざるを得なくなったんです。
 この兌換停止は1821年まで続いたのですが、この間、金兌換の制約から解放されたイギリスは、不換紙幣を増刷することで戦費を調達できるようになったのですが、これが同時に金融緩和の効果も生み出したのです。
 こうした意図せざるケインズ主義的マクロ経済政策の結果として、ナポレオン戦争中のイギリスは好景気を謳歌。イギリスの国内総生産は、1790年から1815年までの間、年率2.25%のペースという、これまでにない成長を遂げました。国民所得は、フランス革命以前は1億3000万ポンド程度でしたが、1814年には4億ポンド近くまで増大したんです。
 これに対して金融システムが遅れていたフランスでは、公債による戦費調達が困難であったため、それが軍事費に厳しい制約を課していました。また、公債の発行は不道徳的であり、秩序破壊的であるという偏見を抱いていたナポレオンは、イギリスのような赤字財政には消極的であり、不換紙幣の発行についても拒絶しました。
 そのため、財産の没収によって国家財政を支えるしかなくなったフランスは、他国の富を収奪すべく侵略を繰り返し、疲弊していきました。こうして財政軍事国家イギリスは、ナポレオン戦争に勝利し、覇権国家としての地歩を固めたんです。
―そうなんですね。つまり、現代の資本主義を支えるさまざまな制度は、戦争を通じて生み出されてきたと?
中野 歴史を丹念に辿ると、そう観察するほかないんです。
―それが事実だとすれば、否定するわけにはいかないですね……。

11:名無しヒーリング
22/07/10 14:13:22.79 fKQ+JRCN.net
●人間とは「不確実性」を生きる存在である
中野 そもそも、戦争と国家は不可分な関係にあります。シュンペーターは20世紀初頭に、近代国家は、大規模な戦争を遂行するために、人的・経済的資源を動員する必要から生じた政治組織であると論じていましたが、1970年代以降、歴史社会学と呼ばれる分野において、近代国家の形成過程の解明が進んだことにより、その洞察が実証的に裏付けられるようになりました。
 もちろん、戦争は国家が引き起こすものですが、同時に、戦争が国家を生むとも言えるわけです。なぜなら、国際関係の圧力が国家を規定するからです。国際関係が国家を動かし、国家が国際関係を動かす。その相互作用こそが世界のダイナミズムを生み出しているのです。
―つまり、安全保障を脅かされる状況が生まれれば、それに対応するために国家は体制を強化する。その圧力が近代国家を形作ってきたということですか?
中野 簡単にいうと、そういうことですね。
―そして、そのダイナミズムのなかで、現代的な貨幣制度、中央銀行、資本主義も生み出されてきたと?
中野 ええ。だから、戦争や国家から目をそらすと、資本主義経済を正しく理解することができなくなるんです。
―たしかに、非常に説得力を感じます。人類の歴史を動かしている何らかの力学が働いており、それに対応しようとするなかで、国家や資本主義が生み出されてきた。そんなイメージでしょうか?
中野 そうそう。そんなイメージですね。
―そして、いま世界にどんな力学が働いているかを読み解いて、それにどう対処していくべきかを考えるためには、政治学、地政学、経済学、歴史学などの諸学を統合させる必要があると?
中野 そうです。その試みとして書いたのが『富国と強兵 地政経済学序説』なんです。それが成功しているかどうかは、みなさんに読んでいただいてご判断いただきたいですね。
 それで、この本を書いているときに面白かったのは、「人間とは、不確実な未来に向けて、一定の予想や期待を抱きつつ、現在において行動する存在である」と捉えると、貨幣や資本主義や国家の必要性や危険性がブワーッと理解できたことです。そう思って書いていったら、こんなに分厚い本(全590ページ)が出来上がったわけです(笑)。
―「人間は不確実性を生きる存在」だと規定するのは、納得感がありますね。

12:名無しヒーリング
22/07/10 14:14:09.71 fKQ+JRCN.net
●なぜ、人類は「制度」を生み出したのか?
中野 ええ。人間は時間の観念を抱き、未来に向けて行動する存在です。しかし、人間には、未来を正確に知ることは不可能ですので、一定の予想や期待を形成し、それに基づいて行動せざるを得ません。その未来の予想や期待を形成するために、人間は他の人々と一定の行動様式を共有し、その行動様式に従って行動するわけです。
 そして、他の人々と共有する一定の行動様式が「制度」であり、諸々の制度を共有する集団が「社会」です。人間は、社会の一員を構成し、社会が共有する制度に従って行動し、同時に、社会の他の構成員も制度に従って行動するであろうと期待することができます。
 このように、制度が社会において共有されていることによって、他者がどのような行動をとるのかについての見通しが立ち、未来の不確実性が減殺され、人間はより確信をもって行動することができるとともに、他者との協力行動や集団行動も容易になるわけです。
―「生」に確実性を与えるために、私たちは「制度」を生み出したと?
中野 そうですね。もちろん、誰かが「制度」を設計したわけではありません。そうではなく、人類は、不確実な世界を生きるために試行錯誤するなかで、より確実性を高める方法を見つけてきた。その集積が、現在ある「制度」なんです。
 たとえば、貨幣、契約、私有財産権、企業組織、銀行、共同体そして国家といったものは、いずれも未来への行動や集団行動を実現するための制度です。人間は、こうした制度を創造することで、未来の目的に向けて物理的、人的資源を協力して動員し、さまざまな活動を可能にしたんです。
―なるほど。
中野 そして、「人間は不確実性を生きる存在である」という認識は、諸学を統合するうえで共通の了解にできるのではないかと考えています。

13:名無しヒーリング
22/07/10 14:14:57.78 fKQ+JRCN.net
●「ナショナリズム」とは「国民主義」である
―ところで、中野さんは、現代の世界において最も強固な制度は「国家」だと考えていらっしゃるわけですか? MMTは、貨幣の価値を下支えしているのは、国家による徴税権としていますし、契約や私有財産権も国家が制定した法律によって担保されているわけですから……。
中野 そうですね。国家主権とは、各国がその国の政治的な意思決定の最高権力を有していることを意味します。国内的には、貨幣が徴税権に裏付けられることによって流通するように、権力を背景に国民に一定の行動を強制することによって各種制度を担保しているわけです。
 一方、国際政治は、基本的に国家単位で行われています。世界政府は存在しないわけですから、国家主権を超える最高権力も存在しません。ですから、主権をもつ各国がパワーをバランスさせながら世界秩序を維持しているのが、現代の世界なわけです。
 前に説明した「覇権安定理論」によれば、アメリカがグローバル覇権国家であったころは、アメリカが世界の最高権力として機能していたのかもしれませんが、その時代は過ぎ去りました。つまり、いまは各国の国家主権の重要性が増している時代だということです。
―そのご指摘はよく理解できます。しかし、中野さんはナショナリストを自認されていますが、ナショナリズムには危険なイメージが付き纏います。
中野 たしかに、ナショナリズムが危険思想、過激思想に走ったことはあります。しかし、言葉本来の意味はそうではありません。ネイション(Nation)とは「国民」です。よく「国家」と訳されますが、「国家」はステイト(State)です。だから、ネイションは「国民」と訳すべきなんです。そして、ナショナリズムは「ネイション(国民)」の「イズム(主義)」ですから、「国民主義」という意味です。「国家主義」とはまったく異なるんです。
 私は「経済ナショナリズム」を専門に研究していますが、これは「国民経済」を研究しているという意味なんです。経済とは「経世済民」ですから、「世の中をよく治めて人々を苦しみから救うこと」です。つまり、「国家をよく治めて国民を苦しみから救う」ために、どうすればいいのかを研究しているわけです。
 そして、現代の日本は「民主主義国家」であり、憲法で「国民主権」が保証されています。民主国家における「国家主権」とは「国民主権」のことなんです。
―なるほど。
中野 そもそも、国家公務員はナショナリストであるはずだと思うんですけどね。
―たしかに……。
中野 むしろ、いま心配すべきなのは、「国家主権=国民主権」の制限なんです。
―どういうことですか?
中野 いまだにグローバリゼーションの名のもとに、TPPや日米FTAが進められていますが、あれは、要するに「国家主権=国民主権」を制限するということなんです。TPPや日米FTAなどの国際条約は、国内法より上位のものだからです。
 たとえば、あるとき国民の大多数が食糧自給率を高めるために農業を保護すべきだと考えるようになったとしても、国際条約によって農業関税率が決まっていれば、どうしようもありません。国際条約によって「国家主権」が制限されているために、民主主義が機能しなくなるんです。はっきり言って、グローバリゼーションとは、民主主義を制限することなんです。
―そうなりますね。
中野 その典型がEUであり、特に、ユーロという共通通貨制度です。EUは、その根拠法であるマーストリヒト条約によって、欧州中央銀行が単一通貨ユーロを発行して金融政策を実施することになりました。一方、加盟各国はその結果、金融政策や為替政策の主権を失ったわけです。ギリシャ国民がいくら自国通貨を発行したいと望んでも、それはもうできないわけです。つまり、「国家主権=国民主権」を放棄したために、ギリシャは財政破綻をして、国民は極度に高い失業率に苦しむことになったと言えるわけです。
―恐ろしいですね……。

14:名無しヒーリング
22/07/10 14:15:21.80 fKQ+JRCN.net
●残酷な世界を生き抜く「日本の戦略」とは?
中野 そもそも、国家の力が及ばない動きをグローバリゼーションといいます。ということは、グローバリゼーションには国家ですら対抗するのが難しいわけで、国家というプロテクターを外した「個人」はもっと対抗できないと考えるべきでしょう。実際、グローバルに活躍できる「個人」は、非常に限られるのが現実ではないですか?
 例えば、パンデミックは、ウイルスのグローバリゼーションですが、それを防ぐ「水際対策」とは、国家権力が国境を管理して個人を守ることでしょう。国家は古いとか、国境なんかいらないと言っていた人たちは、この現実を見て、どう思うのでしょうかね。
 グローバリゼーションから個人や地域を守ろうとしたら、ありうるのは国家しかないわけです。国家は古いんだ、これからは個人だ、これからは地域だと言うけれど、国家でも勝てるかどうかわからない相手に、なぜ個人や地域で戦おうとするのかがよくわかりません。
―そうですね。しかも、アメリカのグローバル覇権が終わるとともに、世界経済が停滞・縮小へと向かうなか、国家間の緊張が日増しに高まっているのが現状です。しかも、中国は軍事的な覇権を強めているわけで……。
中野 ええ。日本が非常に困難な時代を迎えていることは間違いありません。もしこのまま世界経済が縮小するならば、市場競争がもたらす摩擦や緊張は、貿易・投資が以前より自由化されているがゆえに、かえって深刻なものとなるはずです。TPPなどの自由貿易・経済連携は、安全保障に資するどころか、逆に覇権戦争の種を播いているようなものなんです。
 ただし、世界経済が縮小していても、各国が内需拡大に努めるのであれば、海外市場の争奪戦による緊張を緩和することは可能です。自由放任の市場ではなく、政府の介入による国内総需要の創出こそが、国際平和に貢献するんです。
 それこそ、ケインズが『雇用、利子、貨幣の一般理論』において述べたことだし、E・H・カーもまた、『危機の二十年』の結論において、政府が国内の総需要を刺激して雇用を創出するという可能性に希望を見出しています。
 ところが、中国は外需依存度が高く、内需を拡大しにくい経済社会構造になっています。そのため、不況に陥った中国は、これまで以上に攻撃的な海外進出を推し進めようとするかもしれない。日本を除くアジア諸国も、外需依存度が高い国が多く、内需拡大による衝突回避という手段をとることはできません。
 これに対して、日本は、世界第3位の経済規模をもち、内需依存度が高いため、ケインズ主義的な積極財政によって雇用を創出し、内需を拡大できる国家なんです。デフレを放置したために外需依存度はやや高まりましたが、本来、正常な状態では、外需依存度は一割程度です。それに外需依存・インバウンド頼みの危険性は、パンデミックによってはっきりしたでしょう。ですから、まずは内需主導の景気回復・経済成長を目指すべきです。
 そして、国内の景気がよくなれば、中国やアジア諸国からの輸入を増やすことによって、グローバルな市場争奪戦を緩和することができる可能性があるんです。
―なるほど。大規模な財政出動によってデフレから脱却することは、国民生活を向上させるのみならず、安全保障的な意味までも持つわけですね?
中野 ええ。そして、前にも説明したように、デフレの日本では財政支出の制約は一切ありませんから、大震災・風水害に備えた防災、インフラ整備、教育、科学技術、感染症対策、国防などに思い切った公共投資をするチャンスでもあるんです。どの分野にどれだけの投資をするかは、国民的議論をしたうえで政治的に決定すればいい。自国通貨発行権という「国家主権」は、私たち国民の「特権」なんです。いまこそ、「国民主権」を行使すべきときなのではないでしょうか?
(終わり)
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15:名無しヒーリング
22/07/11 06:29:00.77 h6ppVuLx.net
基本的にMMTが人類の精神的な進化につながるかというとそれはない。
財源の確保が国債発行か税の徴収しかない。
経済関係のスレがスピリチュアル板に建つのは本当は良いことだと思う

16:名無しヒーリング
22/07/11 12:16:01.60 bVYTXfv5.net
君たちはまだ長いトンネルの中
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)

17:名無しヒーリング
22/07/12 03:49:51.20 aPYd2rdB.net
参考になるかどうからわからないがバーニングマンの理念がgive &give、今を楽しむ、社会参加する。URLリンク(youtu.be)
give &giveの思想とアミの思想はなんか似通っている。
URLリンク(youtu.be)

18:名無しヒーリング
22/07/12 11:03:26.25 p1QQxsjZ.net
■〜恩送り〜Pay It Forward〜
「自分の周りの世界が好きになれなかったら? もし世界が、大きな失望でしかなかったら?」
社会科クラスのシモネット先生(ケビン・スペイシー)は、小学生たちにこう問い掛けた上で、「それなら嫌いな部分をクルリと変えてしまえ」「君たちならできる。不可能を可能に。君たち次第だ」と鼓舞する。シモネット先生からの課題「世界を変える方法を考え、それを実行してみよう!」に対して、ハーレイ・ジョエル・オスメント演じる11歳の少年・トレバーは、「世の中はクソだから」という理由で、「自分が受けた善意をその相手ではなく別の3人へと渡す」という“Pay It Forward”を思いつく。果たして、トレバーは「クソな世の中」を変えられるのか―。
キャサリン・ライアン・ハイドの原作をもとに映画化された映画『Pay It Forward』。日本では『ペイ・フォワード 可能の王国』として2001年2月3日に公開され、国内興行収入は16億円を記録した。同年6月に公開された主演作『A.I.』が96億円、ハーレイ・ジョエル・オスメントの出世作ともいわれる『シックス・センス』(99)の76億円と比較すると、大ヒットとはいえない成績だった。
この『ペイ・フォワード』が19年の時を経て、再び注目を集めている。新型コロナウイルス感染拡大の影響により社会活動の自粛が余儀なくされる中、ツイッター上では、「こんな時だからこそペイフォワードの精神で」と助け合いを望む声があふれる。映画の魅力を伝える人やオススメする人、原作の思想を広めようとする人。また、自ら行動を起こす人もいれば、「ペイフォワード」を掲げて医療従事者への支援を展開する企業も。各々の価値観に委ねられた“ペイフォワード”が人と人との結びつきを強め、未曾有の国難を懸命に切り抜けようとする人々の姿が浮かび上がる。
この現象を、同作の関係者はどのように受けとめているのか。ワーナー・ブラザースに問い合わせたところ、日本公開当時に宣伝部だった中村香織氏、加々見綾子氏が電話取材に応じてくれた。邦題に込められた同社の思い、そして公開から19年後に起きた1つの“奇跡”が明らかになった。
―中村さんは当時宣伝部で、ポスターや予告編制作などのクリエイティブ部門を担当されていたそうですね。
中村:私もこの作品にはすごく思い入れがあります。なんとかヒットさせたいと思って、黄色だったアメリカ版ポスターのキーカラーを作品のピュアな部分が伝わるように白にして、コピーも変えました。
トレバーの考えは、一言で説明できません。「善意を3人に送る」というのをそのまま伝えてしまうと、説教臭いと思われてしまうのでそこをそのまま売りにするのは難しい。そこで、「一人の少年をきっかけに世界が変わる」現象そのものを伝えるため、「きっかけはここにある」というのをコピーにしました。通常、映画は現実から離れて非現実的な世界を楽しむものですが、この作品は観た人の中に入り込んで価値観を変えてしまう力があるので、「今見るべき必然性がある」ということも伝えたくて。 そうやってすごく力を入れたのですが……。
―結果が伴わなかった。
中村:本当は興行収入30億円、それ以上いってほしかったのですが、16億円止まり。その数字自体は決して失敗ではないのですが、私たちが狙った数字ではなかったので、すごく落胆して残念に思った記憶があります。「こういう作品を広めるために映画に携わっている」という思いもあったので……。そういう苦い思い出があるだけに、今回の取材を通して今でも観てくださる方がたくさんいらっしゃると知って、20年かかって満たされる思いもあるんだ……と。
トレバー少年じゃないですけど、正直な話をすれば、「こういう作品がヒットしないのか。所詮、社会はそんなもの」と自分を納得させるしかなかった。それが今になって花咲いて、「映画をやっていてよかった。社会のせいにした当時の自分は間違っていた」と思いますね。これも1つの奇跡というか、『ペイ・フォワード』が教えてくれたことです。
URLリンク(news.mynavi.jp)

19:名無しヒーリング
22/07/12 11:03:44.83 p1QQxsjZ.net
■「いま私たちが生きている世界」は変えられる
―2001年公開時、社会に影響を与えたような出来事は起こりましたか?
中村:世の中に大きなうねりを作り出すまでには至りませんでした。去年、『ジョーカー』に関わりましたが、そこまでいくと「社会現象になった」と言えるかもしれませんが……。一人でも多くの人に届いてほしいと願うように、祈るように仕事をしていた覚えがあります。
―『ジョーカー』のキャッチコピーは「本当の悪は笑顔の中にある」ですが、正反対の物語でしたね。では、サブタイトルの「可能の王国」はどのような経緯で決まったのでしょうか?
中村:「ペイ・フォワード」はキーワードとしてそこまで覚えにくい言葉ではないのですが、日本人にとっては馴染みのない言葉です。「恩や善意の先送り」という意味ですが、そのまま直訳してもわかりにくいので、当時の上司が「“可能”という言葉はキーワードだよね」と言ったことがヒントになりました。
ケビン・スペイシー演じるシモネット先生が「もし世界を変えるとしたら何をする?」と生徒に聞くと、生徒たちは「変えるなんてありえない」「無理」という、でも先生は「もし可能だったら?」と聞くんです。その瞬間、失望だらけの世界が可能性に輝きだす。「もしかしたら、いま私たちが生きている世界は変えられる?」と。観た後に、「自分たちの世界のことでもある」と自分ごととして捉えたもらいたかったんです。
―サブタイトルにそんな意味が込められていたとは! 願いが今、人々に届いていますね。
中村:そうですね。新型コロナウイルスで世界は大変な苦境に立たされていますが、この状況だからこそ、夢物語ではない『ペイ・フォワード』の真意が伝わるのではないでしょうか。『ペイ・フォワード』は、「自分の中の可能性」とも向き合わせてくれる映画です。そのきっかけをツイッターを通してあらためて伝えてくださっているみなさま、本当にありがとうございます。
URLリンク(news.mynavi.jp)

20:名無しヒーリング
22/07/12 12:20:09.15 yzY1XDJd.net
>>16
URLリンク(www.kimiton.com)<)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)

21:名無しヒーリング
22/07/12 14:00:49.29 9GzJg5w7.net
>>16
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)

22:名無しヒーリング
22/07/12 18:28:14 4MpazZ3X.net
M MTを語る前に自民党って本当に強いんだなーって実感する。
日本人は自民党としか選挙用紙に書けないのか?

23:名無しヒーリング
22/07/14 07:16:32.20 Nun+Vu6v.net
追悼
URLリンク(youtu.be)

24:名無しヒーリング
22/07/14 08:18:51.90 pmmBmd73.net
安倍元総理との思い出を語る
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)

25:名無しヒーリング
22/07/22 16:13:04.31 KDu7NeEp.net
MMT対談【西田昌司×三橋貴明】
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)

26:名無しヒーリング
22/07/23 20:37:11.69 XjXZAAPG.net
日本の賃金が上がらない理由
URLリンク(youtu.be)

27:名無しヒーリング
22/08/04 14:54:21.41 IEr63D4P.net
安倍元総理の「日銀は政府の子会社」発言は正しい!国際金融資本に支配された英米よりも日本の中央銀行制度は独立性が保たれている!!
URLリンク(youtu.be)

28:名無しヒーリング
22/08/05 15:22:38.87 IzfsEcUL.net
税金は財源ではない!!!
URLリンク(youtu.be)

29:名無しヒーリング
22/08/10 10:41:39.40 XyRfI/K+.net
「税は財源」は嘘?本当?(Q&A)
URLリンク(youtu.be)

30:名無しヒーリング
22/08/15 06:35:10.54 XMcuK1Sk.net
【東京ホンマもん教室】URLリンク(youtu.be)
日本を滅ぼす『財政法4条』~GHQが日本に仕掛けた罠~

31:名無しヒーリング
22/08/15 20:29:34.51 sNo9RnVT.net
特別寄稿 中野剛志 消費増税も量的緩和も愚の骨頂!
URLリンク(facta.co.jp)

32:名無しヒーリング
22/09/03 15:56:19.36 6ZZeC3su.net
MMT基礎講座&良書紹介
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)
URLリンク(youtu.be)

33:名無しヒーリング
22/09/06 06:55:18.35 jPEF1zVO.net
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)
URLリンク(i.imgur.com)

34:名無しヒーリング
22/09/06 21:54:18.35 h6EkyYhs.net
>>33
URLリンク(hissi.org)

35:名無しヒーリング
[ここ壊れてます] .net
愚かな有権者のせいで日本が水没していくのは規定事項。
変えることはできない。
ならばせめて、自分やそのまわりの人達が乗る方舟を作るべき。
数年以内に。

36:名無しヒーリング
22/09/19 13:23:56.09 VCb9CoDw.net
このままの流れだと致し方無しやね、残念ながら。。。
その方舟がなんなのかで死後の行き先も別れてまうし…🐇
☟ちなみにMMTのガチ議論スレはこちらです☟
スレリンク(eco板)
ここはスピ板ということで、こんな書き込みを見つけました。
☟☟☟以下コピペですが…どう思われますかコレ☟☟☟
ーーーーー
高い神気にあてられると普通の人間は狂ってしまうらしいわ
それに耐えうる器作りが必要だったの
それには長い年月が必要になったの
長い年月をかけて、王や偉人の魂を集めて、さらに偉大な霊統を一つにまとめる作業ね 
神の前身とは、神気に耐えられる人間ということなの。何千年もかけられて作られたの。ただ一人なの。
だから、始めであり、終わりとも言うの。
しかし、神と繋がれない普通の人間で、預言のように、世に出る能力がなかったの
だから、黒い珠は作っているけど、それ以上のことは出来ないの
能力を発揮出来るのは、死後で、巻物を解いてから。巻物を解くと認められて、能力を得ることができるの 
それから雲に乗って、該当者を迎えに行くの
だから、神として、その人間に意志が降りていれば、〇〇に色々と指示したり、使ったり出来たはずなの。
しかし、それが出来ないの。
〇〇があれっと思うのは当然なの。
用意していた人材を使いこなせていないのは、実は不備があったからなの。
神気に耐えられる人間を作ることが精一杯で、それ以上は出来なかったらしいわ。
黒い珠というのは、他の神様は黒い果実とも言っていたわね
黒い珠というのは、集合した魂の塊が黒いということなの
元々●●が長い年月、下界にいて、穢れきっていたということもあるわ
それを助けたのが白い珠なの。
黒い大きな珠の中に白い珠があるのよ。
いずれそれが反転するの。
ひっくり返るのよ
だから穢れていた黒い珠は白い珠になり、白い珠は黒い珠になるの
詳しい配分は分からないわ。
どういう作用なのかもよく分からないわ。
何しろ🌀が死んでからそうなるのよ

37:名無しヒーリング
22/09/20 00:06:48.24 c/3g8eWW.net
本人に直接きいてみるか…

38:名無しヒーリング
22/09/20 05:21:05.16 DqKBS3Zj.net
ふむ。ちょっと残念な答えでしたが、自己解決しますた

39:名無しヒーリング
22/09/20 14:10:59.38 pozHPkE5.net
せっかくマクロ経済に足突っ込んだなら、投資の勉強もしてみたら?

40:名無しヒーリング
22/09/20 19:15:08.14 TxrbOj6R.net
円売れよ
それだけでいい

41:名無しヒーリング
22/09/20 19:52:43.71 erzB7k9Z.net
議論がしたけりゃ☟でどうぞ
スレリンク(eco板)

42:名無しヒーリング
22/09/20 22:00:47.53 ovbds8GP.net
次スレはこちら☟
スレリンク(eco板)


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