空自、空中給油機を調達の背景 それでも足りない? 現代航空戦で見直されるその価値 at LIVEPLUS
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1:きつねうどん ★
18/06/14 12:14:54.09 CAP_USER.net
航空自衛隊は2020年代に向け空中給油機の追加導入を決めていますが、しかしその数は圧倒的に足りません。このままではせっかく導入したF-35も宝の持ち腐れに。そこには、現代の航空戦のありかたが色濃く表れています。
見直すべき空中給油機の価値
 2018年現在、航空自衛隊はボーイング767を原型とする空中給油機KC-767を4機保有しています。また同じくボーイング767を原型とするKC-46をさらに3機導入することを決めており2020年代には合計で7機を保有することになります。この7機はローテーションで計画整備を行うため、実際に同時に運用可能な機数は恐らく5機程度となるはずです。
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航空自衛隊のKC-767(中央右上)とF-15J(画像:航空自衛隊)。
 この5機という数字は、航空自衛隊が保有する練習機型も含めた戦闘機およそ340機を支援するにはあまりにも少なく、戦闘機保有数あたりの空中給油機保有数は先進国でも最低クラスです。このままでは本格的な侵略が合った場合、深刻な空中給油機不足によって戦闘機が能力を発揮できない事態に陥ることが考えられます。特に性能を減じてしまうであろう機種が最新鋭のF-35であり、せっかくのF-35の高性能が宝の持ち腐れになりかねない状況にあります。
 なぜ空中給油機が少ないとF-35は性能を発揮できなくなってしまうのでしょうか。それは現代型戦闘機の任務が長時間化している事実にあります。
 映画などフィクションではまず出撃前にブリーフィングが行われ、パイロットらを集めて作戦の目的や護衛対象であったり破壊対象であったりを説明した上で出撃する、というような描写がよくあります。ところが現在のアメリカ軍やその同盟国における実際の航空作戦では、こうしたブリーフィングはかなり簡素化されており、せいぜい気象など飛行に最低限必要な情報だけが伝達され、作戦目標自体を定めないまま発進することがほとんどです。
戦闘機の任務はなぜ長時間化しているのか
 なぜ作戦目標が定められていないのかというと、たとえば何かを爆撃する必要が生じた場合はネットワークシステムを活用し、最も近くを飛んでいる誘導爆弾を搭載した戦闘機や爆撃機に、必要なデータを送って作戦を実行させているためです。
 これならば作戦立案から数分という短い時間で対象を破壊できます。従来のような地上で作戦を立案しそれから戦闘機や爆撃を発進させてといった手順を踏んでいては、どんなに早くても攻撃は翌日以降となるでしょう。一方その代償として、戦闘機は長時間空中待機を行わなければならなくなっているのです。
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伊空軍のKC-767と同空軍および英空軍のユーロファイター「タイフーン」。2011年のリビア空爆ではイタリアから出撃し地中海を縦断して任務にあたった(関 賢太郎撮影)。
 一例として2011(平成23)年に行われたリビア空爆における、イギリス空軍のユーロファイター「タイフーン」を見てみましょう。ユーロファイターの作戦は平均6飛行時間、最大9飛行時間にも及び、例えば6飛行時間の作戦では最低3回の空中給油が必要でした。こうした事情は、ネットワーク能力に著しく欠いた前時代的なロシア軍戦闘機以外はほとんど同じです。
 長時間の作戦はパイロットにとって、肉体的にも精神的にもかなり厳しい作戦です。かつて太平洋戦争においてラバウルに駐留した零戦のパイロットらは、往復8時間をかけてガダルカナル島へ進出したことで知られ、非人道的な酷使であったとみなされることが多いようですが、皮肉なことに現代ジェット戦闘機のパイロットらは当たり前のようにこうした長時間にわたる任務をこなしています。
 現代はラバウルとは違って、食べるものは十分に確保できますし、マラリアなどの病気も心配ありません。またエアコンも搭載しているので負担はかなり違ってくるでしょう。それでも日常的に作戦を行う上での人間の限界は、だいたい6飛行時間から9飛行時間程度であり、こうした過重労働は長期間続けることは不可能で、解決すべき大きな問題となっています。


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