【一号警備】常駐警備 ..
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749:名無しさん@引く手あまた
17/07/27 14:49:47.14 Al88dibs0.net
定年で警備を辞め失業した俺は、
実家の売却で得た数百万円も3年で使い果たし、役所に生活保護を申請に行った。

役所の窓口には高齢者の行列が出来、両脇にはガードマン、物々しい雰囲気だった。
ようやく俺の順番が来て職員と少し話をすると、職員は面倒くさそうに1通の封書をくれ

「はい、これね。必要事項を書いて郵便で申請して下さい。後日連絡が行きますから」

職員はそれだけ言うと、すぐに次の高齢者と話を始めた。高齢者が次々来るのだ。
俺は職員に、「支給してくれないと困るんです!メシも食えないので!」 と言うと

職員は、「そんなのみんな同じですよ!毎日何人の受給申請が来ると思ってるんです?」
俺は諦めて帰るしかなかった。職員にもらった書類を郵送し、支給を待つ事にしたのだ。

後日、役所から一通のハガキが届いた。結果は言うまでもない、当然の内容だった。
住んでいたアパートを追われた俺は、公園の炊き出しに行くと、そこはホームレスだらけ。
仕方なく駅前へ向かうと、雑居ビルの隙間に、何とか1人分の寝るスペースを確保できた。
俺は安心し、少しのあいだ目を閉じたのだった。

しかし警備時代にホームレスを追い出していた俺が、なんで今は逆の立場なんだ?
警備なんかやるから、こんな惨めな人生になったんだ。
警備なんてやるんじゃなかった、生まれ変わったら警備なんか二度とやるもんか。
警備なんて、警備なんて・・・・・俺の頬を冷たいものが伝う。
俺はそのまま、深い眠りについた・・・・

「おいっ!交代だ、起きろっ!いつまで寝てんだよっ!新人が何様なんだよっ!」

俺は悪臭漂う、警備の仮眠室で目が覚めた。すべては夢だったのだ。
いや夢なんかじゃない。俺の魂が離脱して、20年後の未来を見てきたに違いない。
俺はその日、警備を辞めた。


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